JP2011176221A - 半導体レーザ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】形成される金属メッキ層の膜厚による膜応力の不均一により発生する発光特性の不均一を低減するこ構造を備えた半導体レーザ装置を提供する。
【解決手段】半導体基板9と、半導体基板9の第一の面9aに形成された第一の電極1と、半導体基板9の第二の面9bに形成された半導体層2と、半導体層2の表面に形成された絶縁層12と、絶縁層の表面に形成された第二の電極3と、第二の電極3の表面に形成された金属メッキ層14と、半導体層2内部に形成され、発光部7となる活性層2bとを有する半導体レーザ装置において、半導体層には、発光部の中心位置の一方の側に溝17が形成され、かつ、当該溝は、その底部に形成される第二の電極の表面が、半導体基板と半導体層との間の界面よりも第一の電極の側に位置する深さまで、更には、その表面に形成される金属メッキ層の表面が、当該界面よりも第一の電極側に位置する深さまで形成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は半導体レーザ装置に関し、特に、マルチビーム半導体レーザ装置に適用して有効な技術に関するものである。
PPC(Plain Paper Copier)やレーザプリンタに対する印字の高速化の要求に伴い、マルチビーム半導体レーザ装置への需要が、急速に、高まっている。かかるマルチビーム半導体レーザ装置は、一次元又は二次元に配列された複数の発光部を有していることから、1個の装置でも走査ビーム数を増やすことができ、そのため、高速印字が可能になるという利点がある。
ここで、かかるマルチビーム半導体レーザ装置の一般的な構造を、添付した図8を用いて説明する。なお、この図8は、上述したマルチビーム半導体レーザ装置の一例として、特に、4ビーム構造の半導体レーザ装置の例を示したものである。
図にも示すように、半導体基板(以下、単に「基板」という)9と、アレイ状の発光部7を有する半導体層2と、n型電極1と、そして、ストライプ状に分離されたp型電極3とから構成される半導体レーザ素子アレイ(レーザチップ)8は、サブマウント6上に形成されたストライプ状のサブマウント電極5の上に、半田4によって接合されている。また、p型電極3の表面には、Auメッキなどからなる放熱用の金属層10が形成されている。
一方、サブマウント6は、半田などを介して、例えば、Cuからなるヒートシンク(図示せず)に接合されている。このサブマウント6は、ヒートシンクと半導体レーザ素子アレイ8との線膨張係数差による熱応力を緩和し、かつ、装置の放熱性を向上させる役割がある。そのため、一般的に、かかるサブマウント6の材料としては、熱伝導性がよく、かつ、熱膨張係数が基板9のそれに近い材料、例えば、SiC、Si、CuW、AlNなどが用いられる。
そして、基板9の発光部7をサブマウント6側に向けて実装する上記の方式は、一般に、ジャンクションダウン方式と呼ばれ、発光部7で発生した熱を効率よくサブマウント6に逃がすことができるという利点を有している。しかしながら、このジャンクションダウン方式は、基板9とサブマウント6との接合部に応力が加わり易いことから、実装時における熱応力によって、当該発光部7に歪みが加わり、そのため、発光部の光特性に不均一(所謂、ばらつき)が生じることが知られている。特に、マルチビーム半導体レーザ装置では、各発光部の波長、偏光角、発光効率、光出力といった、ビーム毎の特性において、ビーム間差を抑え、均一な光特性を持ったレーザ素子を実現することが要求される。そのため、かかるジャンクションダウン方式のマルチビーム半導体レーザ装置では、実装時の熱応力を低減し、各発光部に加わる歪みのビーム間差を低減することが重要な課題となる。
なお、従来、上述した課題を解決する方法として、例えば、以下の特許文献1には、半導体レーザ素子とサブマウントの間に空間を形成し、メサ形状の半導体層に対応する位置に溝を形成する構造が提案されている。
また、以下の特許文献2には、活性層と基板の間を空隙とし、活性層の両側に切り欠きを設けることで、ひずみの影響を減少させる手法が提案されている。
また、半導体レーザにおいて、発光部にひずみが発生すると、波長、偏光角などの発光特性に対し、様々な影響を与えることは、以下の特許文献3や非特許文献1によっても、既に知られている。
特開2003−163402号公報 特開2002−314184号公報 特開2009−141094号公報
伊賀健一 応用物理学シリーズ 半導体レーザ オーム社 1994年10月24 p.113-131
ところで、上記特許文献2に示されるような、即ち、リッジ部周辺に空間を持たせる構造を持つ半導体レーザ素子では、当該リッジ部分がサブマウントと直接接合されていないため、放熱性が悪化するという問題点がある。これに対して、かかる構造において放熱性を改善するためには、上記特許文献1で示されるような、金属メッキ層による放熱経路を確保する必要がある。なお、この金属メッキ層は、例えば、蒸着等によって、半導体層の上に形成される。しかし、この金属メッキ層には、その蒸着時に、下地材料との格子定数差に起因する応力(以降、「膜応力」と呼ぶ)や、隣接する材料との線膨張係数差に起因して、熱応力が発生する。即ち、このような金属メッキ層によって発生する応力により、発光部には、ひずみ分布が存在していることとなる。
このように、特に、上記特許文献1により知られるように、発光部の真横に金属メッキ層が存在する構造では、当該金属メッキ層の膜応力や熱応力が発光部のひずみに与える影響が大きくなる。そのため、金属メッキ層の応力により、半導体レーザの発光特性は変化してしまう。
一方、特に、マルチビーム半導体レーザでは、広範囲にわたってレーザ素子が並列に並んで配置されるため、各レーザ毎に、蒸着される金属メッキ層の膜厚や膜応力が不均一となる(ばらつく)ことがある。このような膜質の不均一(ばらつき)により、それぞれの半導体レーザの発光特性にも不均一(ばらつき)が生じることがある。前述したように、マルチビーム半導体レーザでは、各発光部において、均一な発光特性が要求されるため、このような膜質の不均一(ばらつき)による発光特性の不均一(ばらつき)を抑えることが必要となる。
そこで、本発明では、上述した従来技術における問題点に鑑み、即ち、形成される金属メッキ層などの膜厚による膜応力の不均一(ばらつき)により発生する発光特性の不均一(ばらつき)を低減することが可能な構造を備えた半導体レーザ装置を提供することをその目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明によれば、半導体基板と、前記半導体基板の第一の面に形成された第一の電極と、前記半導体基板の第二の面に形成された半導体層と、前記半導体層の表面に形成された絶縁層と、前記絶縁層の表面に形成された第二の電極と、前記絶縁層の表面に形成された金属層と、前記半導体層内部に形成され、発光部を形成する活性層とを有する半導体レーザ装置であって、前記半導体層には、前記発光部の中心位置に対し、その両側の少なくとも一方の側に溝が形成されており、かつ、当該溝は、その底部に形成される前記第二の電極の表面が、前記半導体基板と前記半導体層との間の界面よりも前記第一の電極側に位置する深さまで形成されている半導体レーザ装置が提供される。
また、本発明では、前記に記載した半導体レーザ装置において、前記溝は、更に、その底部に形成された前記第二の電極の表面に形成される前記金属層の表面が、前記半導体基板と前記半導体層との間の界面よりも前記第一の電極側に位置する深さまで形成されていることが好ましく、更に、サブマウントを有し、前記半導体レーザ素子の前記発光部と前記サブマウントとの間に空隙を有することが好ましい。更には、前記発光部の中心位置に対し、前記溝が形成された側に、前記半導体基板と前記サブマウントを機械的に支持するテラス構造部を有することが好ましい。
また、本発明によれば、前記に記載した半導体レーザ装置において、前記半導体層内に複数の発光部が形成されていることが好ましく、更には、前記複数の発光部は複数の列に沿って形成されており、かつ、前記溝が当該列に沿って形成されていることが好ましい。
上述した本発明によれば、応力による影響が少なく、即ち、形成される金属メッキ層などの膜厚による膜応力の不均一(ばらつき)により発生する発光特性の不均一(ばらつき)を低減することが可能な半導体レーザ装置を提供することが可能となるという実用的にも優れた効果を発揮する。
本発明の基礎となる、金属メッキの膜厚の不均一(ばらつき)により発生する発光特性に不均一(ばらつき)のメカニズムを説明する図である。 本発明の第一の実施例(実施例1)になるマルチビーム半導体レーザ装置の構造を示す断面図である。 上記実施例1の半導体レーザ素子の製造方法を示す図であり、特に、多層成長から溝形成までの各工程における半導体基板の摸式的断面図である。 上記実施例1の半導体レーザ素子の製造方法を示す図であり、特に、絶縁膜形成から金属電極形成までの各工程における半導体基板の摸式的断面図である。 本発明になる半導体レーザ装置における金属層の膜厚ばらつきによるせん断ひずみのばらつきの発生を、従来構造のそれと比較して示す図である。 本発明の実施例1になる半導体レーザ素子の構造と、従来構造との相対温度比を表わした図である。 本発明の他の実施例(実施例2)になるマルチビーム半導体レーザ装置の構造を示す断面図である。 従来技術になるマルチビーム半導体レーザ装置の構造を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を示す前に、まず、添付の図1(a)及び(b)を参照して、金属メッキの膜厚の不均一(ばらつき)により、発光特性に不均一(ばらつき)が発生するメカニズムについて説明する。
図1(a)は、金属メッキが薄い場合における、金属メッキによる引張り領域を説明したものであり、図1(b)は金属メッキが厚い場合における、金属メッキによる引張り領域を説明したものである。これらの図1(a)及び(b)に示すように、発光部の横に掘られた溝により、金属メッキの膜厚が変動する(ばらつく)と、当該金属メッキ層によって半導体層が引張られる領域(図の「引張領域」を参照)が変化する。これにより、発光部におけるせん断ひずみが変化する。即ち、発光部にせん断ひずみが加わると、当該せん断ひずみに比例して、ビームの偏光方向が回転することが既に知られており(上記の特許文献3を参照)、これにより、発光特性には、不均一(ばらつき)が発生する。
本発明は、発明者等により検討された、金属メッキの膜厚の不均一による、発光特性における不均一の発生のメカニズムに基づいて達成されたものであり、以下にその実施例について、詳細に説明する。
即ち、金属層の引張応力による発光部分への応力の影響をなくすためには、少なくとも金属層が、発光部の真横に位置しないようにする必要がある。また、金属層の膜厚によるせん断応力のばらつきを抑えるためには、更に、リッジ部とテラス構造部の間に形成された溝部に蒸着された金属層の表面部分を半導体基板と半導体層の界面に対して、半導体層よりも線膨張係数の大きな半導体基板側に位置するように形成する。これによれば、金属層と金属層周辺部材の線膨張係数差を小さくすることができるため、膜厚のばらつきによるせん断ひずみのばらつき発生を抑えることが可能となる。
図2は、本発明の第一の実施例(実施例1)になる半導体レーザ装置の構成の概要を示しており、特に、2ビームのマルチビームレーザを搭載した半導体レーザ装置の構成を示したものである。本実施例1の半導体レーザ装置は、その構成において、半導体基板の線膨張係数が、サブマウントの線膨張係数よりも大きい半導体レーザ装置であり、例えば、半導体基板にはGaAs(線膨張係数=6.4×10−6/K)が選択され、サブマウントにはSiC(線膨張係数=4.0×10−6/K)、又は、AlN(線膨張係数=4.8×10−6/K)が選択されている。また、クラッド層には、半導体基板に比べ線膨張係数の小さい、例えば、AlGaInP(線膨張係数=4.7×10−6/K)が選択されている。
本実施例1の半導体レーザ素子は、共通電極であるn型電極(カソード電極)1が形成された基板9上に、2個の凸状のリッジ部13を有する半導体層2が積層された構造を有しており、更に、半導体層2内に発光部7を有する。これら2個のリッジ部13は、基板9の中心位置に対して左右対称となるように配置されている。なお、これらのリッジ部13は、半導体レーザ素子の共振器方向に延びて形成されており、これにより、電流が狭窄されて供給される給電部を構成している。
上記リッジ部13の両側面、及び、その近傍の半導体層2上には、絶縁層12が形成されており、この絶縁層12の上部には、独立電極であるp型電極(アノード電極)3が、上記リッジ部13の上面と接するように形成されている。また、p型電極3の表面には、放熱用のAuメッキ層(金属層)14が形成されている。
次に、サブマウント6の下面には、p型電極3と対向するように、2個のサブマウント電極5が形成されている。Auメッキとサブマウント電極5は、上記リッジ部13の直下では非接合となし、他方、中心位置に対して外側に形成したテラス構造部11上においては、Au−Snなどの半田4によって、互いに接合されている。ここでの図示は省略するが、サブマウント6の上面には、Cuからなるヒートシンクが、例えば、半田により接合されている。
この図2に示すように、各リッジ部13とテラス構造部11の間には、溝17が形成されている。また、この溝17の内部に形成した放熱用のAuメッキ層14は、活性層と平行な面を有しており、そして、Auメッキ層14は、その表面が、半導体層2と基板9との界面に対して、カソード電極1側に位置するように形成されている。
次に、上記実施例1になる半導体レーザ素子1の製造方法の一例について、添付の図3及び図4を参照して説明する。
まず、図3(a)に示すように、数百μmの厚さの半導体基板(n−GaAs基板)9を準備した後、n−GaAs基板9の第二の面9bの側に、n−AlGaInPクラッド層2a、多重量子井戸構造の活性層2b、p−AlGaInP第一クラッド層2c、エッチングストップ層2d、p−AlGaInP第二クラッド層2e、及び、p−GaAsコンタクト層2fを、その順に、MOCVD(有機金属気相成長法)の多層成長によって形成する。なお、この多重量子井戸構造の活性層2bの一部が、所謂、発光部7を形成している。
続いて、図3(b)に示すように、p−GaAsコンタクト層2f上に、幅約2μm及び幅約40μmの、シリコン酸化膜(SiO2膜)などによるマスク15を形成する。その後、ドライエッチにより、p−GaAsコンタクト層2f、及び、p−AlGaInP第二クラッド層2eをエッチングし、もって、リッジストライプ部13とテラス構造部11を形成する。
更に、図3(c)に示すように、n−GaAs基板9の第二の面9bの全域にエッチングマスク素材を形成した後、このエッチングマスク素材を選択的にエッチング除去して、所謂、マスク16を形成する。なお、このエッチング除去部は、リッジストライプ部13とテラス構造部11の間に設けられる。続いて、マスク16をエッチング用マスクとして使用して多層成長層をエッチングし、その底面が、図にも示すように、少なくとも、n−GaAs基板9の表層(界面)に到達し、更には、その内部に達するまで、溝17を形成する。なお、リッジストライプ部13の側面から当該溝17の縁までの距離は、3.5μmとなる。
次に、マスク16を除去する。その後、図4(a)に示すように、n−GaAs基板9の第二の面9bの全体に、絶縁層12を形成し、次いで、リッジストライプ部13(p−GaAsコンタクト層2f)の上面部分の絶縁層12をエッチング除去する。絶縁層12は、例えば、熱CVD(気相化学成長法)で成膜されたシリコン酸化膜(SiO2膜)等、で形成されている。なお、リッジストライプ部13の上面は、電流注入領域となっており、電極に電圧を印加した際には、電流は、p−GaAsコンタクト層2f及びp−AlGaInP第二クラッド層2eを通って流れることとなる。
次に、図4(b)に示すように、n−GaAs基板9の第二の面9bの全域に、電極素材を形成した後、その一部をエッチング除去する。この第二の面9bには、例えば、チタン、白金、金からなる、所謂、金属多層膜を蒸着する。これにより形成された第二の電極3は、p−GaAsコンタクト層2fに接続されており、かつ、リッジストライプ部13とテラス構造部11の間に形成された溝17を覆っている(図2を参照)。なお、この時、上述した溝17は、この状態、即ち、以下に述べるメッキ処理を行う前の状態において、その底面が、半導体層2と基板9との界面に対し、n−GaAs基板9の第一の面9a側に位置するように形成されている。このことによれば、以下に述べるメッキ処理におけるメッキ層の位置ずれによる歪みの不均一(ばらつき)を低減することが可能となる。
続いて、図4(c)に示すように、第二の電極3上にn−GaAs基板9よりも熱伝導率の高い金属、例えば、金(Au)を蒸着し、もって、金属メッキ層14を形成する。その際、上述のように形成された溝17の底部18が、n−AlGaInPクラッド層2aとn−GaAs基板9との界面19に対し、基板9の第一の面9a側に位置するように形成する。即ち、これによれば、メッキ処理におけるメッキ層の膜厚に不均一(ばらつき)に対する歪みの不均一(ばらつき)を低減することが可能となる。
最後に、やはり、図4(c)に示すように、n−GaAs基板9の第1の面9a上に、例えば、チタン、白金、金などからなる金属多層膜を蒸着を形成して、第一の電極1を形成する。
続いて、添付の図5を参照しながら、上記に詳細な構造を述べた本発明の半導体レーザ装置が、金属メッキ層の膜厚のずれや不均一(ばらつき)による発光特性の不均一(ばらつき)を低減することが可能であることを示す。
この図5は、横軸にメッキ層の膜厚(メッキ膜厚)を示す共に、その縦軸には、発光部に発生するせん断ひずみを示したものである。即ち、この図のグラフに示した特性曲線からも明らかなように、従来構造では、メッキ層にずれが発生した場合には、その有無により、発光部に発生するせん断ひずみに大きな差異が発生していたが、これに対して、本発明の構造によれば、メッキ層のずれの発生の有無にかかわらず、発光部に発生するせん断ひずみには、ほぼ差異が生じないことが分かる。また、金属メッキ層の膜厚の変化に対しても、発光部に発生するせん断ひずみはほぼ一定となることが分かる。
次に、添付の図6を用いて、本発明の構造が、従来構造と比較して、ほぼ同等の放熱性を維持できることを示す。この図6では、上述した本発明の発光部における最大温度を、上記溝17に形成された金属層表面の最深部が活性層とサブマウントの間に位置する上記特許文献1に記載の構造を従来構造とし、かつ、当該従来構造の発光部における最大温度を1として、相対温度比として示した。この結果より、本発明の構造は、従来構造とほぼ同等の放熱性を有していることが分かる。
また、添付の図8は、本発明の他の実施例(実施例2)になる半導体レーザ装置の構造を示す断面図であり、この図の実施例2の構造では、溝17内部の金属層の厚さを、特に、金属メッキ層14を選択的に厚くし、もって、放熱性の向上を図っている。かかる本実施例2の構造では、金属層の膜厚を厚くした際のひずみの変化率が小さいことから、従来構造に対して膜厚を厚くすることができる。このように、金属層の膜厚を厚くすると、放熱経路の断面積が大きくなるため、その放熱性が向上することとなる。即ち、上述した本発明の構造を半導体レーザ装置、特に、マルチビーム半導体レーザ装置に適用することによれば、従来構造に比べて放熱性の良い装置を得ることが可能となる。
また、上述した実施例では、マルチビームレーザとして、特に、2ビームレーザの場合を例にして説明したが、しかしながら、本発明はこれに限定されることなく、例えば、3個以上のビームを備えたマルチビームレーザに適用することも可能であり、かかる場合にも、膜厚の不均一(ばらつき)によるせん断ひずみの不均一(ばらつき)の発生が抑えられ、これにより、ビーム間での光特性の不均一(ばらつき)の発生を抑えることが可能となる。
また、上述した実施例において、基板9の厚さが数百μm程度であるのに対し、想定される溝17の深さは数μm〜十数μm程度である。このため、当該溝17を掘ることによる基板の機械的強度に対する悪影響の問題はない。
以上、本発明について、その実施の形態に基づき、具体的に説明したが、しかしながら、本発明は前述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々、変更可能であることはいうまでもない。
1…第2の電極、2…半導体層、2a…第1導電型クラッド層、2b…活性層、2c…第2導電型第1クラッド層(p−AlGaInP第1クラッド層)、2d…エッチングストップ層、2e…第2導電型第2クラッド層(p−AlGaInP第2クラッド層)、2f…コンタクト層(p−GaAsコンタクト層)、3…第1の電極、4…半田、5…サブマウント電極、6…サブマウント、7…発光部、8…半導体レーザ素子アレイ(レーザチップ)、9…半導体基板(n−GaAs基板)、9a…半導体基板の第一の面、10…金属層、11…テラス構造部、12…絶縁層、13…リッジストライプ(リッジ)、14…Auメッキ層(金属層)、15…SiO2マスク、16…マスク、17…溝、18…底部、19…界面。

Claims (6)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板の第一の面に形成された第一の電極と、
    前記半導体基板の第二の面に形成された半導体層と、
    前記半導体層の表面に形成された絶縁層と、
    前記絶縁層の表面に形成された第二の電極と、
    前記絶縁層の表面に形成された金属層と、
    前記半導体層内部に形成され、発光部を形成する活性層と、
    を有する半導体レーザ装置において、
    前記半導体層には、前記発光部の中心位置に対し、その両側の少なくとも一方の側に溝が形成されており、かつ、当該溝は、その底部に形成される前記第二の電極の表面が、前記半導体基板と前記半導体層との間の界面よりも前記第一の電極側に位置する深さまで形成されていることを特徴とする半導体レーザ装置。
  2. 前記請求項1に記載した半導体レーザ装置において、前記溝は、更に、その底部に形成された前記第二の電極の表面に形成される前記金属層の表面が、前記半導体基板と前記半導体層との間の界面よりも前記第一の電極側に位置する深さまで形成されていることを特徴とする半導体レーザ装置。
  3. 前記請求項1又は2に記載した半導体レーザ装置において、更に、サブマウントを有し、前記半導体レーザ素子の前記発光部と前記サブマウントとの間に空隙を有することを特徴とする半導体レーザ装置。
  4. 前記請求項3に記載した半導体レーザ装置において、前記発光部の中心位置に対し、前記溝が形成された側に、前記半導体基板と前記サブマウントを機械的に支持するテラス構造部を有することを特徴とする半導体レーザ装置。
  5. 前記請求項1〜4の何れか一項に記載した半導体レーザ装置において、前記半導体層内に複数の発光部が形成されていることを特徴とする半導体レーザ装置。
  6. 前記請求項5に記載した半導体レーザ装置において、前記複数の発光部は複数の列に沿って形成されており、かつ、前記溝が当該列に沿って形成されていることを特徴とする半導体レーザ装置。
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