JP2008235820A - 半導体レーザ素子及びその製造方法 - Google Patents

半導体レーザ素子及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】良好なFFPが得られるエアーリッジ構造を有する半導体レーザ素子を提供することを課題とする。
【解決手段】エアーリッジ構造を構成するリッジと、前記リッジの上面の一部のみ又は上面全面のみに形成されたオーミックメタル層と、前記オーミックメタル層上に形成されたバリアメタル層とを備えたことを特徴とする半導体レーザ素子により上記課題を解決する。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体レーザ素子及びその製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、エアーリッジ構造を有する半導体レーザ素子及びその製造方法に関する。
近年、半導体レーザ素子において、簡単で安価に製造できるエアーリッジ構造が広く採用されている。エアーリッジ構造とは、簡単に説明するならば、通常のリッジ構造と異なって、リッジ側面への半導体材料からなる埋込層(例えば、GaAs埋込層)の埋込成長を行わない点が異なっている。この構造では、リッジとリッジ外側とのクラッド層の厚さの差により生じる屈折率の差により、リッジに光を閉じ込めてレーザ発振させている。この構造は、埋込層による光吸収がないため、動作電流を低くできる。また、この構造は、埋込層がないため、単純であり、高歩留りで製造しやすい。そのため、この構造を有する素子は、安価に製造できるという特徴がある。
エアーリッジ構造を有する半導体レーザ素子の製造方法は、例えば特開2003−31905号公報(引用文献1)に記載されている。従来のエアーリッジ構造を有する半導体レーザ素子の製造方法を図1(a)〜(c)の概略工程図を用いて以下に説明する。
(1)まず、n−GaAs基板(半導体基板)1上に、GaAlAsもしくはGaInP/AlGaInPからなる多重量子井戸(MQW)活性層3をn−GaAlAsもしくはn−AlGaInPからなる上部クラッド層2とp−GaAlAsもしくはp−AlGaInPからなる下部クラッド層4とで挟んだダブルへテロ構造をMOCVD法のような結晶成長法によりエピタキシャル成長させる。更に、コンタクト層6となるp−GaAs層を結晶生長法により積層する。その後、フォトリソ技術とエッチング技術を用い上記積層体から光導波路となるストライプ状リッジを形成する。更に、このストライプ状リッジの両側に電流阻止層5として、SiN、SiO2等の誘電体膜を積層する(図1(a))。
(2)この後、n−GaAs基板1を60〜120μm程度まで薄層化する。次いで、オーミックメタル層7と10として、n−GaAs基板1側にはAuGe/Niを、p−GaAsコンタクト層6側にはAuZnを蒸着又はスパッタ法で成膜する。更に、n−GaAa基板1側には下地金属と反応しないバリアメタル層11、具体的にはTi,TiN,TiW,Mo,W等を蒸着又はスパッタ法で成膜する。その後、p−型のボンディングメタル層12となるAu層を蒸着又はスパッタ法で成膜する。P−GaAsコンタクト層6側にも下地金属と反応しないバリアメタル層9、具体的にはTi,TiN,TiW,Mo,W等を蒸着又はスパッタ法で成膜する。その後、n−型のボンディングメタル層13となるAu層を蒸着、スパッタ若しくはメッキ法にて成膜する(図1(b))。
(3)この後、2つのAu層のどちらか一方若しくは両方をフォトリソ技術とエッチング技術を用いてパターンニングすることで、p−型のボンディングメタル層12又n−型のボンディングメタル層13を形成する(図1(c))。
(4)更に、400〜500℃程度の不活性ガス雰囲気中で熱処理することにより、オーミックコンタクトを得る。
(5)そして、バー分割、端面コーティング、チップ分割工程を経て、半導体レーザチップが得られる。
特開2003−31905号公報
エアーリッジ構造は、上述のように構造が簡単であるから、この構造を有する半導体レーザ素子は安価に製造できる。その反面、リッジ側面への埋め込み成長を行わないため、リッジを保護する層がない。そのため、リッジは、外部からのストレスを受けやすいという欠点がある。
ところで、半導体レーザ素子は、PN間に所定の電圧を印加することによって、端面からレーザ光が出射される。従って、リッジ上部(P面)及び半導体レーザ素子の裏面(N面)に電極を形成し、熱処理を加えることにより、オーミックコンタクトを得る必要がある。
しかし、上述したように、エアーリッジ構造は、外部からのストレスを受けやすいため、リッジ上に形成した電極から応力を受けることにより、リッジに不均一な歪みがかかるため、ファーフィールドパターン(FFP)が歪む、凹凸(リップル)が発生する等、非ガウシアン分布になってしまうという課題がある。FFPが非ガウシアン分布となる半導体レーザ素子では、FFPの形状計算に大きな誤りをきたし、効率よく光学系への結合ができず、その為、駆動電流が大きくなってしまうという課題があった。
そこで、上記課題を解決するために、本発明の発明者は、オーミックコンタクトを得るために必要なリッジ上面以外には、オーミックメタル層及びバリアメタル層を形成しないようにして、リッジ上にかかる電極からの外部ストレスを低減させ、不均一な歪みがかからないようにすることで本発明に至った。
かくして本発明によれば、エアーリッジ構造を構成するリッジと、前記リッジの上面の一部のみ又は上面全面のみに形成されたオーミックメタル層と、前記オーミックメタル層上に形成されたバリアメタル層とを備えたことを特徴とする半導体レーザ素子が提供される。
更に、本発明によれば、上記半導体レーザ素子の製造方法であって、前記オーミックメタル層及びバリアメタル層が、それぞれ蒸着法又はスパッタ法により形成されることを特徴とする半導体レーザ素子の製造方法が提供される。
本発明によれば、外部ストレスに弱いエアーリッジ構造でさえもリッジへの外部ストレスを緩和できるため、良好なFFPを得ることができる。
本発明の半導体レーザ素子は、エアーリッジ構造を構成するリッジと、前記リッジの上面の一部のみ又は上面全面に形成されたオーミックメタル層と、オーミックメタル層上に形成されたバリアメタル層とを含む構成を有している。つまり、リッジの側面にオーミックメタル及びバリアメタルが存在していない。
エアーリッジ構造とは、上記したように、リッジ側面への半導体材料からなる埋込層を備えない構造である。
リッジの形状は、上面及び側面を有するエアーリッジ構造である限り特に限定されず、公知の形状をいずれも使用できる。例えば、平面視においてストライプ状が挙げられる。また、レーザ光出射方向に対する断面視においては、テーパー状又は逆テーパー状の台形、方形等が挙げられる。
具体的には、図2(e)に示すような平面視ストライプ状、断面視テーパー状の台形のリッジ形状の場合、ストライプの長方向の幅は300〜2000μmであることが好ましく、台形の高さは1〜4μmであることが好ましく、台形の底面の幅は1.5〜4μmであることが好ましく、上面の幅は0.5〜4μmであることが好ましい。これら範囲内では、十分な強度のレーザ光を得ることができる。より好ましくは、ストライプの長方向の幅は800〜1500μmであり、台形の高さは22.0〜2.5μmであり、台形の底面の幅は2〜2.5μmであり、台形の上面の幅は1〜2μmである。
リッジは半導体基板の表面上に形成された半導体層に形成される。
半導体基板としては、特に限定されず、当該分野で公知の基板をいずれも使用できる。例えば、シリコン、ゲルマニウム等の元素半導体基板、GaAs、InGaAs、ZnSe等の化合物半導体基板が挙げられ、中でもGaAs基板が好ましい。
半導体層は、半導体基板側から、通常、活性層及び上部クラッド層とを含む。
リッジは、上部クラッド層に形成されている。上部クラッド層全体がリッジ状であってもよく、上部クラッド層の上側がリッジ状であってもよい。上部クラッド層がリッジを備えることで、印加された電荷を効率よく活性層に導くことができる。
活性層としては、正孔と電子とが結合することによりレーザ光を生じる材料からなりさえすれば特に限定されない。活性層の厚さは、その構造により相違するが、100〜1000Åが好ましい。
活性層の構成としては、単一量子井戸構成、多重量子井戸(MQW)構成等が挙げられる。活性層はMQW構成を有していることがより好ましい。MQW構成に含まれる量子井戸層数は、2〜7であることが好ましい。
上記量子井戸構成用の材料としては、GaAlAs/AlGaInP,GaInP/AlGaInP,GaAlAs/GaAlAs等の組み合わせが挙げられる。
上部クラッド層としては、GaAlAs,AlGaInP,等の材料からなる層が挙げられる。上部クラッド層は、通常、n型又はp型の導電型を有している。上部クラッド層の厚さは、10000〜25000Åが好ましい。
活性層と半導体基板との間に、下部クラッド層を介在させてもよく、上部クラッド層上にコンタクト層を配置してもよい。
下部クラッド層としては、GaAlAs,AlGaInP等の材料からなる層が挙げられる。上部及び下部クラッド層の好適な材料の組み合わせは、n−GaAlAs/p−GaAlAs,n−AlGaInP/p−AlGaInPである。下部クラッド層は、通常、上部クラッド層と逆の導電型を有している。下部クラッド層の厚さは、500〜3000Åが好ましい。
コンタクト層としては、GaAs等の材料からなる層が挙げられる。コンタクト層の厚さは、3000〜15000Åが好ましい。また、コンタクト層は、通常、上部クラッド層と同一の導電型を有している。更に、コンタクト層は、上部クラッド層全面に形成されていてもよく、リッジの上面のみに形成されていてもよい。
リッジの上面の一部のみ又は上面全面のみに、オーミックメタル層が形成される。オーミックメタル層としては、リッジの上面とオーミック接続しうる材料からなりさえすれば特に限定されない。そのような材料としては、例えば、AuSi,AuZn,AuGe,AuBe等のAu合金,又はAgGe、AgZn等のAg合金等が挙げられる。
オーミックメタル層の厚さは、2000Å以下であることが好ましく、500〜2000Åであることがより好ましく、500〜1000Åであることが更に好ましい。2000Åより厚い場合、エッチングが難しい及びチップ分割し難い等、後工程で加工し難いので好ましくない。なお、500Å未満である場合、後工程での処理で剥がれやすいので好ましくない。
オーミックメタル層は、平面視において、バリアメタル層下に少なくとも位置しさえすれば、リッジの上面全面に形成されていなくてもよい。
オーミックメタル層上には、バリアメタル層が形成される。バリアメタル層としては、その上に形成される層からリッジ内に不純物が導入されることを防止できる材料からなりさえすれば特に限定されない。そのような材料としては、Ti,TiN,TiW,Mo,W等が挙げられる。
バリアメタル層の厚さは、2000Å以下であることが好ましく、500〜2000Åであることがより好ましく、500〜1000Åであることが更に好ましい。2000Åより厚い場合、オーミックメタル同様、エッチングが難しい及びチップ分割し難い等、後工程で加工し難いので好ましくない。なお、500Å未満である場合、バリア性が低くなるので好ましくない。
バリアメタル層は、平面視において、リッジの上面全面に形成されていなくてもよい。
バリアメタル層上にはボンディングメタル層が形成されていてもよい。ボンディングメタル層は、半導体レーザ素子へのワイヤーのような導通部材をボンディングできる材料からなりさえすれば特に限定されない。そのような材料としてはAu,Al等が挙げられる。
ボンディングメタル層の厚さは、3000Å以上であることが好ましく、10000〜30000Åであることがより好ましい。3000Åより薄い場合、ボンディング強度が低くなるため好ましくない。なお、30000Åより厚い場合、オーミックメタル同様、エッチングが難しい及びチップ分割し難い等、後工程で加工し難いので好ましくない。
ボンディングメタル層は、平面視において、そこに導通部材をボンディングできさえすればその形状は特に限定されない。なお、導通部材としては、例えば、Au,Al等が挙げられる。
半導体基板の裏面(リッジ未形成面)には、電極が形成されていてもよい。電極の構成は、特に限定されないが、基板側から、オーミックコンタクト層、バリアメタル層及びボンディングメタル層の積層構成、すなわち表面側の電極と同じ構成を有していてもよい。裏面側の電極に使用できる材料としては、表面側の電極と同様の材料を使用できる。また、裏面側の電極の厚さは、表面側の電極と同じとすることができる。
次に、半導体レーザ素子の製造方法を説明する。
半導体レーザ素子を構成するオーミックメタル層及びバリアメタル層が、それぞれ蒸着法又はスパッタ法により形成される。これら方法を使用することで、それぞれのメタル層をリッジの上面に効率的に形成できる。また、リッジ側面にオーミックメタルやバリアメタルが付着した場合、リソグラフィ及びエッチング法により除去すればよい。
更に、スパッタ法におけるスパッタパワーは、500W以下であることが好ましく、200〜300Wであることがより好ましい。500W以下とすることで、図3(a)〜(c)に示すように、リッジの上面に優先的にそれぞれのメタル層を形成できる。そのため、側面のメタル層を除去する工程を省くことができる。
スパッタ法におけるガス圧は、0.5Pa以下であることが好ましく、0.3〜0.4Paであることがより好ましい。0.5Pa以下とすることで、図5(a)〜(d)に示すように、リッジの上面に優先的にそれぞれのメタル層を形成できる。そのため、側面のメタル層を除去する工程を省くことができる。蒸着温度は、100℃以上であることが好ましく、150〜300℃であることがより好ましい。
ボンディングメタル層は、メッキ法で形成されることが好ましい。メッキ法は、50℃以下のメッキ温度及び/又は0.2A/dm2以下の電流密度で行なわれることが好ましい。より好ましいメッキ温度及び電流密度は、それぞれ40〜45℃及び0.1〜0.05A/dm2である。
オーミックコンタクト層、バリアメタル層及びボンディングメタル層以外の形成方法は、特に限定されず、公知の方法いずれも使用できる。例えば、半導体基板上に形成される下部クラッド層、活性層、上部クラッド層及びコンタクト層は、MOCVD法のような結晶成長法が挙げられる。また、リッジは、フォトリソ技術とエッチング技術とを組み合わせることにより形成できる。更に、電流阻止層は、スパッタ法、蒸着法等により形成できる。
実施の形態
以下、図2(a)〜(e)に示す実施の形態を用いて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、以下の記載内容に限定されるものではない。
(1)まず、n−GaAs基板(半導体基板)1の表面上に、GaAlAs/AlGaInPもしくはGaInP/AlGaInPからなる多重量子井戸(MQW)活性層(例えば、厚さ100〜1000Å、量子井戸数2〜7)3をn−GaAlAsもしくはn−AlGaInPからなる下部クラッド層(厚さ500〜3000Å)2とp−GaAlAsもしくはp−AlGaInPからなる上部クラッド層(厚さ10000〜25000Å)4とで挟んだダブルへテロ構造を、MOCVD法等の結晶成長法により、エピタキシャル成長させることで得る。更に、コンタクト層6となる厚さ3000〜15000Åのp−GaAs層を積層する。その後、フォトリソ技術とエッチング技術を用い光導波路となるストライプ状リッジ(台形状、高さ1〜4μm、台形の下面の幅1.5〜4μm、上面の幅0.5〜4μm、ストライプの長手方向の幅300〜2000μm)を形成する。更に、このストライプ状リッジの両側壁に電流阻止層5として、SiN、SiO2等の厚さ500〜10000Åの誘電体膜を積層して、図1(a)の構造を得る。
(2)この後、コンタクト層6の上面にオーミックメタル層7、具体的にはAuZn、AuBe等の層を蒸着又はスパッタ法で500〜2000Åの膜厚となるよう成膜する(図2(a))。
(3)更に、オーミックメタル層7上に、オーミックメタル層7を構成する金属と反応しない材料からなるバリアメタル層8、具体的にはTi,TiN,TiW,Mo,W等の層を蒸着又はスパッタ法で500〜2000Å成膜する(図2(b))。
(4)その後、メッキ用下地電極としての第1のボンディングメタル層9であるAu層を膜厚2000Å以上となるように蒸着及びスパッタ法にて成膜する。その後、任意のパターンを形成するため、第1のボンディングメタル層9上にフォトリソ技術を用いてレジストマスクを形成する。このときマスク材としては、公知のレジストの他、SiO2、SiN等の誘電体膜を使用してもよい。
次に、第1のボンディングメタル層9と合わせた厚さが3000Å以上となるように、メッキ法を用いて第2のボンディングメタル層13を成膜する(図2(c))。
(5)次に、n−GaAs基板1の裏面側を60〜120μm程度の任意の厚みまで薄層化する。得られた裏面上にオーミックメタル層10、具体的にはAuGe/Ni,AuSi等を500〜2000Åの厚さとなるよう蒸着又はスパッタ法で成膜する(図2(d))
(6)更に、400〜500℃程度の不活性ガス雰囲気中で熱処理することにより、オーミックコンタクトを得る。
(7)その後、オーミックメタル層10上に、オーミックメタル層10の金属と反応しないバリアメタル層11、具体的にはTi,TiN,TiW,Mo,W等を蒸着又はスパッタ法で成膜する。その後、ワイヤボンディング用のボンディングメタル層12としてAu層を3000〜30000Åの厚さとなるようバリアメタル層11上に蒸着又はスパッタ法で成膜する。
裏面側のボンディングメタル層12にも任意のパターンを形成する場合は、フォトリソ技術とエッチング技術を用いてパターンニングする。パターンニング後、レジスト材からなるマスクであればレジスト剥離液等を用い、レジスト材を除去する。SiO2、SiN等の誘電体からなるマスクであれば、フッ酸、BHF等の薬液を用いて除去する(図2(e))。
(8)そして、バー分割、端面コーティング、チップ分割工程を経て、半導体レーザ素子(チップ)が得られる。
以上、上記の工程で作製した半導体レーザ素子を、室温パルス240mW(約25℃)の高出力での連続発振させたところ、歪み、リップルのない良好なFFPが得られる。
実施例1
スパッタパワー及びガス圧とリッジ側面へのオーミックメタル層の形成程度との関係を確認する。
半導体レーザ素子は、半導体基板として厚さ450μmのn−GaAs基板、下部クラッド層として厚さ0.24μmのInGaAlP、InGaAlP/InGaPからなるMQW活性層(厚さ330Å、量子井戸数3)、上部クラッド層として1.25μmのInGaAlP、コンタクト層として厚さ0.5μmのp−GaAs層から構成される。また、リッジは、上部クラッド層及びコンタクト層に断面台形のストライプ状で設けられ、台形の高さ1.5μm、台形の下面の幅2.0μm、上面の幅1.8μm、ストライプの長手方向の幅1200μmの構成を有する。更に、ストライプ状リッジの両側面には厚さ2000ÅのSiO2からなる電流阻止層5が形成されている。
コンタクト層(リッジ)の上面にオーミックメタル層としてのAuZnの層をスパッタ法で500Åの膜厚となるよう成膜する。
スパッタパワーとリッジ側面への電極成膜有無の関係を図3(a)〜(d)及び図4に示す。また、ガス圧とリッジ側面への電極成膜有無の関係を図5(a)〜(c)及び図6に示す。
図3(a)〜(d)及び図4から、スパッタ法を用いて成膜する場合、スパッタパワーを500W以下とすることにより、リッジ側面へのオーミックメタル層7の成膜を抑えることができる。
また、図5(a)〜(c)及び図6から、スパッタ時のガス圧を0.5Pa以下にすることによっても、リッジ側面へのオーミックメタル層の成膜を抑えることができる。
なお、バリアメタル層の形成においても、オーミックメタル層と同様のスパッタパワーとガス圧の関係を有することを確認している。
実施例2
実施例1で得られたバリアメタル層が形成されたリッジ上に、メッキ用下地電極としての第1のボンディングメタル層であるAu層を膜厚1000Åとなるようにスパッタ法にて成膜する。
次に、第1のボンディングメタル層と合わせた厚さが3000Å以上となるように、メッキ法を用いて第2のボンディングメタル層を成膜する。
メッキ温度と第2のボンディングメタル層13の応力(ウエハ反り量)との関係を確認し、その結果を図7に示す。また、電流密度と第2のボンディングメタル層13の応力(ウエハ反り量)との関係を確認し、その結果を図8に示す。
図7から、メッキ温度を50℃以下にすることにより、第2のボンディングメタル層の応力を抑制できる(図2(c))。一方、図8から、電流密度を0.2A/dm2以下とすることによっても、メッキ温度を50℃以下にするのと同様に、第2のボンディングメタル層の応力を抑制できる。
実施例3
次に、電流密度0.05A/dm2及びメッキ温度45℃でボンディングメタル層を形成した後、n−GaAs基板の裏面側を60μm程度の任意の厚みまで薄層化する。得られた裏面上にオーミックメタル層、具体的にはAuGeを600Åの厚さとなるようスパッタ法で成膜する。
更に、450℃の不活性ガス雰囲気中で10分間熱処理することにより、オーミックコンタクトを得る。
その後、裏面オーミックメタル層上に、この層の金属と反応しない裏面バリアメタル層、具体的にはMoを700Åの厚さとなるようスパッタ法で成膜する。その後、裏面ワイヤボンディング用の裏面ボンディングメタル層としてAu層を 2000Åの厚さとなるよう裏面バリアメタル層11上にスパッタ法で成膜する。
この後、バー分割、端面コーティング、チップ分割工程を経て、半導体レーザ素子(チップ)が得られる。
以上、上記の工程で作製した半導体レーザ素子を、室温パルス240mW(約25℃)の高出力での連続発振させたところ、歪み、リップルのない良好なFFPが得られる。
従来の半導体レーザ素子の概略工程斜視図である。 本発明の半導体レーザ素子の概略工程斜視図である。 スパッタパワーとリッジ側面への電極成膜有無の関係を示す図である。 スパッタパワーとリッジ側面への電極成膜有無の関係を示す図である。 ガス圧とリッジ側面への電極成膜有無の関係を示す図である。 ガス圧とリッジ側面への電極成膜有無の関係を示す図である。 メッキ温度とボンディングメタル層の応力との関係を示す図である。 電流密度とボンディングメタル層の応力との関係を示す図である。
符号の説明
1 半導体基板
2 下部クラッド層
4 上部クラッド層
3 活性層
5 電流阻止層
6 コンタクト層
7、10 オーミックメタル層
8、11 バリアメタル層
9、12、13 ボンディングメタル層

Claims (11)

  1. エアーリッジ構造を構成するリッジと、前記リッジの上面の一部のみ又は上面全面のみに形成されたオーミックメタル層と、前記オーミックメタル層上に形成されたバリアメタル層とを備えたことを特徴とする半導体レーザ素子。
  2. 前記オーミックメタル層及びバリアメタル層が、それぞれ2000Å以下の厚さを有する請求項1に記載の半導体レーザ素子。
  3. 前記オーミックメタル層及びバリアメタル層が、それぞれ500〜1000Åの厚さを有する請求項2に記載の半導体レーザ素子。
  4. 前記バリアメタル層上に3000Å以上の厚さのボンディングメタル層を更に備える請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体レーザ素子。
  5. 前記ボンディングメタル層が、それぞれ10000〜30000Åの厚さを有する請求項4に記載の半導体レーザ素子。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の半導体レーザ素子の製造方法であって、前記オーミックメタル層及びバリアメタル層が、それぞれ蒸着法又はスパッタ法により形成されることを特徴とする半導体レーザ素子の製造方法。
  7. 前記スパッタ法が、500W以下のスパッタパワー、0.5Pa以下のガス圧、又はこれらスパッタパワー及びガス圧の条件下で行なわれる請求項6に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
  8. 前記スパッタパワー及びガス圧が、200〜300W及び0.3〜0.4Paである請求項7に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
  9. 前記バリアメタル層上に備えられたボンディングメタル層が、メッキ法で形成される請求項6に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
  10. 前記メッキ法が、50℃以下のメッキ温度、0.2A/dm2以下の電流密度、又はこれらメッキ温度及び電流密度の条件下で行われる請求項9に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
  11. 前記メッキ温度及び電流密度が、それぞれ40〜45℃及び0.1〜0.05A/dm2である請求項10に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
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