JP2011174305A - 換気棟 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い防水性能を有すると共に、換気容量の拡大が容易な、片流れ屋根に設置可能な換気棟を提供する。
【解決手段】 換気棟5は、屋根材52上に設置された第1部材10と、第1部材10上に設置された換気部材30と、これに被さるように設置された第2部材20とから構成されている。第1部材10は、屋根材52から所定距離X離れた平坦面11と、外壁51の外方側に位置する垂下面12とを備えている。換気部材30は、幅方向に貫通する多数の通気孔を有している。第2部材20は、平坦面11に平行状態の平板部21と、垂下面12に当接する第1垂下部22と、平坦面11の外方側の位置に向かって下方に延びると共に、下端の位置が平坦面11を含む仮想平面上に位置するように形成された第2垂下部23とを備えている。従って、片流れ屋根50に設置可能な形状になると共に、通気口28の拡大、即ち換気容量の拡大が容易な換気棟5となる。
【選択図】 図7

Description

この発明は換気棟に関し、特に、家屋における小屋裏空間の自然換気を図るために、片流れ屋根に取り付けられる換気棟に関するものである。
屋根の上に取り付けられる換気棟においては、種々提案されている。その中で、高い防水性能を有すると共に、換気容量の拡大が容易な換気棟について以下に説明する。
図9は特許文献1で開示された換気棟の概略分解斜視図であり、図10は図9で示したX−Xラインの概略端面図であって、屋根材への取付け状態を示したものである。
これらの図を参照して、換気棟70は、鋼板よりなる第1部材71と、第1部材71上に設置された一対の換気部材81a、81bと、図9の矢印で示すように換気部材81a、81bに被さるように設置される、鋼板よりなる第2部材75とから主に構成されている。そして、換気棟70は、山形形状でその中央部が開口された屋根材88の上に設置される。
第1部材71は、その中央部に形成された開口部分74から屋根材88に対して平行状態で幅方向に向かって斜め下方に延びる一対の平坦面72a、72bを有している。そして、屋根材88の上方に、開口部分74が屋根材88の中央部(開口された部分)に対向するように第1部材71が設置されている。
換気部材81a、81bは、平坦面72a、72bの各々の上に設置され、幅方向の断面が矩形形状を有すると共に、開口部分74に沿って長手方向に延びる棒形状に形成されている。具体的には、各々が凹凸形状を有する合成樹脂シートを複数積層した状態で一体化されており、幅方向の一方の側壁から他方の側壁へ貫通する通気孔が多数形成されている。又、換気部材81a、81bの各々には、Ω状の金属バンド82a、82bの各々が、換気部材81a、81bの一部を覆うように長手方向に所定間隔に複数設置されている。
第2部材75は、ほぼ山形形状に平坦面72a、72bの各々に対して平行状態で幅方向に向かって斜め下方に延びる一対の平板部76a、76bと、平板部76a、76bの各々の外方端に接続され、図10で示す設置状態において平坦面72a、72bの外方側の位置に向かって下方に延びると共に、その下端の位置が対向する平坦面72a、72bの各々を含む仮想平面(図10において二点鎖線で示す部分)上に位置する一対の垂下部77a、77bとから構成されている。そして、第2部材75は、平板部76a、76bが金属バンド82a、82bの上面に固定されて、換気部材81a、81bに被さるようにして設置されている。
このように構成された換気棟70は、設置状態において、第2部材75の各々の垂下部77a、77bの下端が上述した特定の位置に配置されるため、図10の一点鎖線で示すような屋根材88に加わる風雨の吹込みが発生しても、風雨の吹込みが換気部材81a、81bに直接向かう虞が無い。
又、通気状態にあっては、図10の矢印で示されているように屋根材88の中央部から上昇した空気は、第1部材71の開口部分74を通過した後、換気部材81a、81bの各々の通気孔を介して内方側から外方側に通過する。その後、垂下部77a、77bの各々の下端と屋根材88との間のスペースよりなる通気口85a、85bを介して外方に排出される。この通気口85a、85bは、第1部材71の平坦面72a、72bにおける屋根材88との所定距離Zを長くすることによって、通気口85a、85bの面積を拡大させることが出来る。従って、換気容量の拡大が容易となる。
実用新案登録第3155946号
上記のような従来の換気棟では、防水性能及び換気容量の拡大については問題無いが、その設置形態について問題があった。即ち、従来の換気棟においては、山形形状の所謂切妻屋根に対してのみ設置出来る形状であり、片流れ屋根に対しては設置出来ない形状となっていた。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、高い防水性能を有すると共に、換気容量の拡大が容易な、片流れ屋根に設置可能な換気棟を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、垂直下方に延びる外壁と、その頂点側部分に開口が形成された斜め下方に延びる屋根材とを有する片流れ屋根に設置する換気棟であって、屋根材の上に対してシール状態に設置され、開口に対向する開口部分を有し、開口部分から、屋根材に対して所定距離離れた平行状態で幅方向に向かって斜め下方に延びる平坦面と、外壁の外方側にシール状態で設置され、平坦面の頂点から垂直下方に延びる垂下面とを有する第1部材と、第1部材の開口部分より下方側の平坦面上に設置され、幅方向の断面が矩形形状を有すると共に開口部分に沿って長手方向に延びる棒形状を有し、幅方向に一方の側面から他方の側面へ貫通する複数の通気孔を有する換気部材と、換気部材に被さるように設置され、幅方向に向かって斜め下方に延びる平板部と、垂下面の外方側に当接状態で設置され、平板部の頂点から垂直下方に延びる第1垂下部とを有する第2部材とを備え、第2部材の平板部の幅方向の下方側の端部は、平坦面の外方側の位置に向かって下方に延びる第2垂下部を構成し、第2垂下部の下端の位置は平坦面を含む仮想平面上に位置するものである。
このように構成すると、片流れ屋根に対応した形状となる。又、第2垂下部の下端と屋根材との間のスペースが通気口となると共に、屋根材に加わる風雨の吹込みが換気部材に直接向かわない。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、屋根材と第1部材との間に設置された、開口と開口部分とを繋ぐ筒状のダクト部材を更に備えたものである。
このように構成すると、小屋裏空間の空気はダクト部材を通って第2部材側へと移動する。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、開口部分の上方であって、第1部材と第2部材とで形成されるスペースの内、換気部材側を除いた周囲をシール状態に囲う仕切り板を更に備えたものである。
このように構成すると、開口部分より上方のシール性が向上する。
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明の構成において、所定距離は、換気部材の換気能力に応じて決定されるものである。
このように構成すると、第2垂下部の下端と屋根材との間の通気能力が換気部材の換気能力に連動する。
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の発明の構成において、換気部材は長手方向に所定間隔に配置された複数のΩ状の金属バンドによって第1部材に固定され、第2部材の平板部は金属バンドの各々の上面に固定されると共に、第1垂下部は第1部材の垂下面に固定されるものである。
このように構成すると、換気部材を保護した状態で第2部材が取り付けられる。
請求項6記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の発明の構成において、第2部材の平板部の下面であって、少なくとも第1部材の開口部分に対応する部分に取り付けられた断熱材を更に備えたものである。
このように構成すると、第2部材からの結露が防止される。
以上説明したように、請求項1記載の発明は、片流れ屋根に対応した形状となるため、片流れ屋根に換気棟を取り付けることが出来る。又、第2垂下部の下端と屋根材との間のスペースが通気口となるため、換気容量の拡大が容易となる。又、屋根材に加わる風雨の吹込みが換気部材に直接向かわないため、防水性能の信頼性がより向上する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、小屋裏空間の空気はダクト部材を通って第2部材側へと移動するため、通気抵抗が低減し、換気能力が向上する。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、開口部分より上方のシール性が向上するため、信頼性が向上すると共に、通気抵抗が軽減する。
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、第2垂下部の下端と屋根材との間の通気能力が換気部材の換気能力に連動するため、換気棟の換気能力を容易に調整することが出来る。
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の発明の効果に加えて、換気部材を保護した状態で第2部材が取り付けられるため、換気部材を損傷すること無く、第2部材が安定的に取り付けられる。
請求項6記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、第2部材からの結露が防止されるため、水滴の落下が防止され、信頼性が向上する。
この発明の第1の実施の形態による換気棟の概略分解斜視図である。 図1で示したII−IIラインの拡大断面図である。 図1で示した換気部材の外観形状を示した概略斜視図である。 図1で示した換気棟の屋根材への第1の取付け工程を示した概略分解端面図である。 図4で示した第1の取付け工程時に用いるダクト部材を示した概略斜視図である。 図1で示した換気棟の屋根材への第2の取付け工程を示した概略分解端面図である。 図1で示した換気棟の屋根材への取付け状態を示した概略端面図である。 この発明の第2の実施の形態による換気棟の屋根材への取付け状態を示した概略端面図であって、第1の実施の形態の図7に対応するものである。 従来の換気棟の概略分解斜視図である。 図9で示したX−Xラインの概略端面図であって、屋根材への取付け状態を示したものである。
図1はこの発明の第1の実施の形態による換気棟の概略分解斜視図であり、図2は図1で示したII−IIラインの拡大断面図である。
これらの図を参照して、換気棟5は、鋼板のプレス加工によって形成された第1部材10と、第1部材10上に設置された換気部材30と、図の矢印で示すように換気部材30に被さるように設置される、鋼板のプレス加工によって形成された第2部材20とから主に構成されている。
第1部材10は、そのほぼ中央部に開口部分16a〜16dが形成された、図示しない屋根材に対して平行状態で幅方向に向かって斜め下方に延びる平坦面11と、図示しない外壁の外方側に設置される、平坦面11の頂点から垂直下方に延びる垂下面12と、平坦面11の垂下面12に対向する外方端に接続され、ほぼ垂直下方に延びる垂直部13と、垂直部13の下方端部に接続され、平坦面11とほぼ平行に外方に延びるフランジ部14とから構成されている。又、平坦面11の下方側の面には、開口部分16a〜16dの外縁に沿ってシーリング材41が取り付けられていると共に、垂下面12の内方側の面には、長手方向に延びるシーリング材42が取り付けられている。更に、平坦面11の垂直部13側の端部には、後述する固定釘等を挿通させるための取付孔56が長手方向に複数形成されている。
換気部材30は、平坦面11における開口部分16a〜16dより垂直部13側の上面に設置され、幅方向の断面が矩形形状を有すると共に、開口部分16a〜16dに沿って長手方向に延びる棒形状に形成されている。換気部材30の詳細な構造については後述する。
又、換気部材30の開口部分16a〜16d側には、開口部分16a〜16dに沿って長手方向に延びると共に、幅方向の断面がL字形状の水切部材15が配置されている。更に、開口部分16a〜16dを介して水切部材15に対向する位置には、幅方向の断面がコの字形状の仕切り板17が、平坦面11にリベット等によって固定されている。更に、換気部材30の長手方向の端部付近から仕切り板17までを覆うように形成された仕切り板18a、18bが、平坦面11にリベット等によって固定されている。仕切り板17、18a、18bによる効果については後述する。
又、換気部材30には、Ω状の金属バンド35の各々が、換気部材30の一部を覆うように長手方向に所定間隔に複数設置されている。そして、金属バンド35の各々の平坦面11に接する部分は、リベット36a、36bによって平坦面11に固定されている。又、金属バンド35の上面には、取付孔57が形成されている。金属バンド35による効果については後述する。
第2部材20は、第1部材10の平坦面11に対して平行状態で幅方向に向かって斜め下方に延びる平板部21と、設置状態において第1部材10の垂下面12の外方側に当接した状態に位置する、平板部21の頂点から垂直下方に延びる第1垂下部22と、平板部21の第1垂下部22に対向する外方端に接続され、設置状態において平坦面11の外方側の位置に向かって下方に延びる第2垂下部23とから構成されている。又、平板部21には、設置状態において金属バンド35の上面の取付孔57の各々に対応する位置に取付孔58が形成されている。更に、平板部21の下面には、設置状態において金属バンド35の上面、仕切り板17の上面及び仕切り板18a、18bに対応する位置に取り付けられたシーリング材43と、第1部材10の開口部分16a〜16dに対応する位置に取り付けられた断熱材45とを備えている。
次に、換気部材30の詳細な構造について説明する。
図3は図1で示した換気部材の外観形状を示した概略斜視図である。
図を参照して、換気部材30は幅方向の断面が矩形形状を有し、長手方向に対しては図1で示した開口部分16a〜16dの長さとほぼ同一長さを有する棒形状を有している。具体的には、換気部材30は各々が凹凸断面形状を有する合成樹脂シートを複数積層した状態で熱融着によって相互に接続されて一体化されている。そして、一方の側壁から他方の側壁へ貫通する通気孔26が多数形成されている。
この実施の形態においては、矩形断面形状の幅方向の長さAは18mmであり、高さに相当する長さBは30mmとなっている。又、通気孔26はほぼ1mm×4mmの長方形形状の開口寸法に設定されている。尚、このような換気部材30は、図9で示した換気部材と同じく、特許2610342号において開示されている棟カバー材と基本的に同一構造である。これによって、一定条件下にあっては、換気部材30は通気孔26を介しての通気を可能とすると共に、通気孔26を介しての雨水の浸入を阻止する通気性能及び防水性能を発揮する。
次に、図1で示した換気棟5の屋根材への取付けについて説明する。
図4は図1で示した換気棟の屋根材への第1の取付け工程を示した概略分解端面図であり、図5は図4で示した第1の取付け工程時に用いるダクト部材を示した概略斜視図である。
まず図4を参照して、片流れ屋根50は、垂直下方に延びる外壁51と、その頂点側部分に開口53が形成された斜め下方に延びる屋根材52とを有している。具体的には、屋根材52は、図示しない垂木の上に設置された野地板65と、野地板65の開口53より下方側の上面に布設された防水紙66と、防水紙66の上に設置された下葺材67と、下葺材67の上に設置された平板瓦68とから構成されている。又、ダクト部材47は、その下フランジ49が防水紙66の上に取り付けられ、その状態で下葺材67が設置されている。このダクト部材47の形状について説明する。
図5を参照して、ダクト部材47は、鋼板のプレス加工等によって成形されており、上フランジ48と下フランジ49とを有する、屋根材52の開口53に対応した四角筒状に形成されている。ダクト部材47による効果については後述する。
再度図4を参照して、取付けに際しては、まず、開口部分16より垂直部13側の第1部材10の平坦面11上に、水切部材15、換気部材30の順にこれらを設置し、これらの上方から金属バンド35を被せ、金属バンド35の両端部をリベット36a、36bで平坦面11に固定する。この時、金属バンド35の上方側端部は水切部材15と共にリベット36bで平坦面11に固定する。すると、水切部材15及び換気部材30は、平坦面11上に固定される。
次に、屋根材52の上方に、開口部分16が開口53に対向するように、換気部材30を取り付けた第1部材10を上方から降下させる。すると、平坦面11の下方側の面のシーリング材41がダクト部材47の上フランジ48上に設置されると共に、フランジ部14が屋根材52上に設置される。更に、垂下面12が外壁51の外方側に位置し、シーリング材42と外壁51とが当接状態となる。即ち、第1部材10の平坦面11は屋根材52の上に対してシール状態に設置されると共に、垂下面12は外壁51の外方側にシール状態に設置される。
このようにして片流れ屋根50上に換気部材30を取り付けた第1部材10を設置すると、図6で示す状態となる。
図6は図1で示した換気棟の屋根材への第2の取付け工程を示した概略分解端面図である。
図を参照して、屋根材52上にシール状態に設置された第1部材10の平坦面11は、屋根材52に対して所定距離離れた平行状態となっている。そして、図1で示した取付孔56の下方側に防水パッキン62を取り付けた状態で固定釘37を挿入し、打ち込む。更に、垂下面12においては、シーリング材42を貫通するように外方側から外壁51に向かって固定釘38を打ち込む。このようにして、第1部材10を外壁51及び屋根材52に固定する。
次に、外壁51及び屋根材52に固定された第1部材10及び換気部材30の上方に、換気部材30に被さるように第2部材20を上方から降下させる。すると、平板部21の下面のシーリング材43が金属バンド35の上面及び仕切り板17の上面に設置される。更に、第1垂下部22が垂下面12の外方側に当接状態で設置される。すると、図7で示す状態となる。
図7は図1で示した換気棟の屋根材への取付け状態を示した概略端面図である。
図を参照して、換気部材30に被さるように設置された第2部材20は、図1で示した取付孔58及び金属バンド35に形成された取付孔57を介して、ビス39aによって金属バンド35に固定される。更に、垂下面12の外方側に当接状態に設置された第1垂下部22は、ビス39bによって垂下面12に固定される。即ち、剛性の高い金属バンド35によって換気部材30を保護した状態で第2部材20が取り付けられる。そのため、外方からの衝撃によって換気部材30を損傷することなく、第2部材20が安定的に取り付けられる。
そして、このように設置された第2部材20においては、上述した通り第2垂下部23は、平坦面11の外方側に向かって下方に延びる。更に、第2垂下部23の下端の位置は、平坦面11を含む仮想平面(図において二点鎖線で示す部分)上に位置している。従って、図の一点鎖線で示すような屋根材52に加わる風雨の吹込みが発生しても、風雨の吹込みが換気部材30に直接向かう虞が無い。そのため、換気棟5の防水性能の信頼性がより向上する。尚、第1部材10と屋根材52との間から風雨の吹込みが発生した場合においては、上述した通り、第1部材10はシーリング材41によって屋根材52にシール状態に設置されているため、内方側への風雨の浸入が阻止される。
そして、通気状態にあっては、矢印で示されているように屋根材52の開口53から上昇した空気は、ダクト部材47を介して第1部材10の開口部分16を通過する。その後、換気部材30の通気孔を介して外方側に通過する。そして、換気部材30を通過した空気は第2垂下部23の下端と屋根材52との間のスペースよりなる通気口28を介して外方に排出される。
このように、換気棟5は外壁51と屋根材52とを有する片流れ屋根50に対応した形状であるため、上述した通り、換気棟5を片流れ屋根50に取り付けることが出来る。
又、設置状態においては、屋根材52と第1部材10との間に設置されたダクト部材47は、屋根材52の開口53と第1部材10の開口部分16とを繋いだ状態になっている。従って、上述した通り、小屋裏空間の空気はダクト部材47を通って第2部材20側へと移動する。そのため、通過する空気がダクト部材47の外方から影響を受ける虞が無いので、通気抵抗が低減し、換気能力が向上する。
更に、設置状態においては、仕切り板17、18a、18b(図示せず)によって、第1部材10と第2部材20とで形成されるスペースの内、換気部材30側を除いた周囲がシール状態に囲われている。従って、開口部分16より上方のシール性が向上する。そのため、換気棟5の信頼性が向上すると共に、通気状態における通気抵抗が低減する。
更に、通気口28においては、第1部材10の平坦面11における屋根材52との所定距離、即ち図で示す距離Xを長くすることによって、通気口28の通気面積を拡大させることができる。従って、換気容量の拡大が容易となる。
又、この実施の形態による換気棟5にあっては、図3で示した寸法の換気部材の換気能力に対応するように、距離Xが15mmに設定されている。即ち、第2垂下部23の下端と屋根材52との間の通気面積が換気部材30の換気能力に基づいて設定されている。上述した通り、通気口28の通気面積の調整は、平坦面11における屋根材52との所定距離によって調整できるので、換気部材30の換気能力に基づいて容易に設定することができる。即ち、換気棟5の換気能力を容易に調整することができる。
又、上述した通り、第2部材20の平板部21における、第1部材10の開口部分16に対応する部分の下面には、断熱材45が取り付けられている。従って、第2部材20による結露が防止される。そのため、第1部材10の開口部分16及び屋根材52の開口53を介しての小屋裏空間への水滴の落下が阻止されるので、換気棟5の信頼性が向上する。
図8はこの発明の第2の実施の形態による換気棟の屋根材への取付け状態を示した概略端面図であって、第1の実施の形態の図7に対応するものである。
図を参照して、この実施の形態による換気棟6の基本的な構造は、図1で示した換気棟と同様であるので、相違点を中心に説明する。この実施の形態においては、換気部材31の大きさ及び第1部材10の平坦面11と屋根材52との所定距離が異なっている。
換気部材31においては、矩形断面形状の幅方向の長さは18mmであり、高さは40mmとなっている。従って、第1の実施の形態における換気部材と比べて、空気の通過面積が増加するため、換気能力の大きな換気部材31となる。そして、第2垂下部23の各々の下端と屋根材52との間の通気面積が換気部材31の換気能力に基づくように、第1部材10の平坦面11と屋根材52との間の距離Yが20mmに設定されている。即ち、第1の実施の形態による換気棟よりも大きな換気容量を有する換気棟6となる。
ここで、所定距離である距離Yの設定の根拠について説明する。
図7で示した換気棟5における換気部材30の寸法は、幅18mm、高さ30mmであり、平坦面11と屋根材52との所定距離である距離Xは15mmである。ここで、換気部材30における高さに対する通気孔による開口率をAとする。そして、換気部材30の空気の通過面積を所定距離に換算するための係数をαとする。すると、所定距離である距離Xは、
X=30×A×α=15・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
となる。
次に、この実施の形態による換気棟6における換気部材31の寸法は、幅18mm、高さ40mmである。換気部材31と図7で示した換気部材30との通気孔の各々の形状は同一であるため、所定距離である距離Yは、
Y=40×A×α・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
となる。ここで、(1)式を変形すると、
A×α=15/30・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(3)
となり、(3)式を(2)式に代入すると、
Y=40×(15/30)=20・・・・・・・・・・・・・・(4)
となる。このようにして、距離Yが設定されている。
尚、このように換気部材31の換気能力に基づく所定距離を設定することで、種々の寸法の換気部材に対して所定距離を設定することができる。従って、換気棟6の換気容量を自在に設定することができる。
尚、上記の各実施の形態では、片流れ屋根の構造を特定しているが、垂直下方に延びる外壁と、その頂点側部分に開口が形成された斜め下方に延びる屋根材とを有する構造であれば、他の構造であっても同様に適用できる。
又、上記の各実施の形態では、第1部材は特定形状に形成されているが、平坦面が屋根材に対して所定距離離れた平行状態にシール状態で設置されると共に、垂下面が外壁の外方側にシール状態で設置されていれば、第1部材は他の形状であっても良い。
更に、上記の各実施の形態では、換気部材の寸法、形状を特定しているが、同様の通気機能及び防水機能を発揮するものであれば、他の寸法、形状であっても良い。この場合、特許2610342号の明細書に記載されている風雨試験と同一の条件で同一の効果を奏するものであることが好ましい。
更に、上記の各実施の形態では、第2部材の第2垂下部は特定形状に形成されているが、第2垂下部の各々は第1部材の平坦面の外方側の位置に向かって下方に延びると共に、各々の下端の位置が第1部材の平坦面を含む仮想平面上に位置していれば、他の形状に形成されていても良い。
更に、上記の各実施の形態では、特定形状のダクト部材を備えているが、屋根材の開口と第1部材の開口部分とを繋ぐ筒状に形成されていれば、他の形状であっても良い。又は、ダクト部材は無くても良い。
更に、上記の各実施の形態では、第1部材と第2部材とで形成されるスペースに特定形状の仕切り板が設置されているが、このスペースの内、換気部材側を除いた周囲をシール状態に囲う形状であれば、仕切り板は他の形状であっても良い。又は、仕切り板は無くても良い。
更に、上記の各実施の形態では、第1部材の平坦面と屋根材との所定距離は、特定の換気部材の換気能力に応じて決定されているが、換気部材も含めた総合的な構造に基づいて決定しても良い。又、他の換気部材の換気能力に対しては、それに応じて所定距離を設定すれば良いことは言うまでもない。一方、所定距離は換気部材の換気能力に応じて決定されていなくても良い。
更に、上記の各実施の形態では、換気部材は金属バンドによって第1部材に固定されているが、他の部材又は接着等によって第1部材に固定されていても良い。
更に、上記の各実施の形態では、第2部材は金属バンドの各々の上面及び第1部材の垂下面に固定されているが、第2部材が設置状態を維持できるものであれば、他の方法で第1部材等に固定されていても良い。
更に、上記の各実施の形態では、第2部材の平板部の下面に断熱材が取り付けられているが、断熱材は平板部の下面全体に取り付けられていても良い。又は、断熱材は無くても良い。
5、6…換気棟
10…第1部材
11…平坦面
12…垂下面
16…開口部分
17、18…仕切り板
20…第2部材
21…平板部
22…第1垂下部
23…第2垂下部
26…通気孔
28…通気口
30、31…換気部材
35…金属バンド
45…断熱材
47…ダクト部材
50…片流れ屋根
51…外壁
52…屋根材
53…開口
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (6)

  1. 垂直下方に延びる外壁と、その頂点側部分に開口が形成された斜め下方に延びる屋根材とを有する片流れ屋根に設置する換気棟であって、
    前記屋根材の上に対してシール状態に設置され、前記開口に対向する開口部分を有し、前記開口部分から、前記屋根材に対して所定距離離れた平行状態で幅方向に向かって斜め下方に延びる平坦面と、前記外壁の外方側にシール状態で設置され、前記平坦面の頂点から垂直下方に延びる垂下面とを有する第1部材と、
    前記第1部材の前記開口部分より下方側の前記平坦面上に設置され、前記幅方向の断面が矩形形状を有すると共に前記開口部分に沿って長手方向に延びる棒形状を有し、前記幅方向に一方の側面から他方の側面へ貫通する複数の通気孔を有する換気部材と、
    前記換気部材に被さるように設置され、前記幅方向に向かって斜め下方に延びる平板部と、前記垂下面の外方側に当接状態で設置され、前記平板部の頂点から垂直下方に延びる第1垂下部とを有する第2部材とを備え、
    前記第2部材の前記平板部の前記幅方向の下方側の端部は、前記平坦面の外方側の位置に向かって下方に延びる第2垂下部を構成し、前記第2垂下部の下端の位置は前記平坦面を含む仮想平面上に位置する、換気棟。
  2. 前記屋根材と前記第1部材との間に設置された、前記開口と前記開口部分とを繋ぐ筒状のダクト部材を更に備えた、請求項1記載の換気棟。
  3. 前記開口部分の上方であって、前記第1部材と前記第2部材とで形成されるスペースの内、前記換気部材側を除いた周囲をシール状態に囲う仕切り板を更に備えた、請求項2記載の換気棟。
  4. 前記所定距離は、前記換気部材の換気能力に応じて決定される、請求項1から請求項3のいずれかに記載の換気棟。
  5. 前記換気部材は前記長手方向に所定間隔に配置された複数のΩ状の金属バンドによって前記第1部材に固定され、
    前記第2部材の前記平板部は前記金属バンドの各々の上面に固定されると共に、前記第1垂下部は前記第1部材の前記垂下面に固定される、請求項1から請求項4のいずれかに記載の換気棟。
  6. 前記第2部材の前記平板部の下面であって、少なくとも前記第1部材の前記開口部分に対応する部分に取り付けられた断熱材を更に備えた、請求項1から請求項5のいずれかに記載の換気棟。
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