JP2011173075A - 熱処理装置及び熱処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被処理物に付着したPCBの除去を効率的に行い得る熱処理装置及び熱処理方法を提供する。
【解決手段】加熱手段40を有し、ポリ塩化ビフェニルが付着した被処理物18に対して熱処理を行う熱処理炉20と、熱処理炉の前段及び後段にそれぞれ設けられ、開閉可能な扉26,28,30,32によりそれぞれ仕切られた前室22及び後室24と、前室内及び後室内を負圧に保持する負圧保持手段38とを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱処理装置及び熱処理方法に係り、特に、ポリ塩化ビフェニルが付着した被処理物を熱処理する熱処理装置及び熱処理方法に関する。
従来、電気機器にポリ塩化ビフェニル(PCB)が使用されていた時期があった。PCBは、電気絶縁性が良好で、水には不溶であるが有機溶媒及び油にはよく溶け、耐熱性がよいので、電気機器の変圧器、コンデンサーの絶縁油、熱媒体等に使用されてきた。
しかし、PCBは、肝臓、消化器、神経系統の障害を引き起こすとともに、分解されにくく、代謝されずに脂肪に蓄積されるという性質が明らかにされ、現在は生産が禁止されている。
このため、PCBの使用が認められていた時期に生産され、PCBが使用されている電気機器(被処理物)を処分する際には、被処理物に付着しているPCBを十分に除去しなければならない。
特開2003−257759号公報
被処理物に付着しているPCBを除去する方法としては、例えば、PCBが付着した被処理物を固定式熱処理炉内に導入し、固定式熱処理炉内において被処理物に対して熱処理を行うことにより、被処理物に付着したPCBを分解して除去することが考えられる。しかしながら、この方法では、必ずしも効率的にPCBを除去し得ない場合があった。
本発明の目的は、被処理物に付着したPCBの除去を効率的に行い得る熱処理装置及び熱処理方法を提供することにある。
本発明の一観点によれば、加熱手段を有し、ポリ塩化ビフェニルが付着した被処理物に対して熱処理を行う熱処理炉と、前記熱処理炉の前段及び後段にそれぞれ設けられ、開閉可能な扉によりそれぞれ仕切られた前室及び後室と、前記前室内及び前記後室内を負圧に保持する負圧保持手段とを有することを特徴とする熱処理装置が提供される。
上述した熱処理装置において、前記熱処理炉内から排出されるガスに対して熱処理を行う再燃焼炉を更に有するようにしてもよい。
上述した熱処理装置において、前記熱処理炉における熱処理温度は、850℃以上としてもよい。
上述した熱処理装置において、前記加熱手段は、燃料を燃焼させることにより前記熱処理炉内を加熱する加熱手段であり、前記負圧保持手段は、前記前室内及び前記後室内から排出した気体を前記加熱手段に供給するようにしてもよい。
本発明の他の観点によれば、加熱手段を有し、ポリ塩化ビフェニルが付着した被処理物に対して熱処理を行う熱処理炉と、前記熱処理炉の前段及び後段にそれぞれ設けられ、開閉可能な扉によりそれぞれ仕切られた前室及び後室と、前記前室内及び前記後室内を負圧に保持する負圧保持手段とを有する熱処理装置を用いた熱処理方法であって、前記被処理物を前記前室内に搬入する際には、前記熱処理炉における加熱を停止することなく、前記前室と前記熱処理炉との間に設けられた前記扉を閉じた状態で、前記前室の搬入口に設けられた前記扉を開き、前記被処理物を前記前室内に搬入し、前記被処理物を前記前室から前記熱処理炉内に搬入する際には、前記熱処理炉における加熱を停止することなく、前記前室の前記搬入口に設けられた前記扉、及び、前記熱処理炉と前記後室との間に設けられた前記扉を閉めた状態で、前記前室と前記熱処理炉との間に設けられた前記扉を開け、前記被処理物を前記熱処理炉内に搬入し、前記被処理物を前記熱処理炉内から搬出する際には、前記熱処理炉における加熱を停止することなく、前記前室と前記熱処理炉との間に設けられた前記扉、及び、前記後室の搬出口に設けられた前記扉を閉めた状態で、前記熱処理炉と前記後室との間に設けられた前記扉を開け、前記被処理物を前記後室に搬出し、前記被処理物を前記後室内から搬出する際には、前記熱処理炉における加熱を停止することなく、前記熱処理炉と前記後室との間に設けられた扉を閉めた状態で、前記後室の搬出口に設けられた前記扉を開け、前記被処理物を前記後室内から搬出することを特徴とする熱処理方法が提供される。
本発明によれば、熱処理炉の前段及び後段にそれぞれ前室及び後室が設けられており、前室及び後室が負圧に保持されているため、ダイオキシン等を含むガスが熱処理炉から外部に放散されるのを防止することができる。しかも、本発明によれば、熱処理炉における加熱を停止することなく、被処理物を連続的に順次熱処理し得るため、被処理物に付着したPCBの除去を効率的に行うことができる。
本発明の一実施形態による熱処理装置を示す構成図である。
[一実施形態]
本発明の一実施形態による熱処理装置及び熱処理方法について図1を用いて説明する。図1は、本実施形態による熱処理装置を示す構成図である。
図1に示すように、本実施形態による熱処理装置(連続熱処理装置、連続熱処理システム)は、連続熱処理炉10と、連続熱処理炉10から排出されるガスを再燃焼させる再燃焼炉12と、再燃焼炉12から排出されるガスを急速に冷却する急冷塔14と、急冷塔14から排出されるガスに含まれる粉塵等を除去するバグフィルタ16とを有している。
連続熱処理炉10は、ポリ塩化ビフェニル(PCB、Polychlorinated Biphenyl)が付着した被処理物18に対して熱処理を行う熱処理炉20と、熱処理炉20の搬入口(図示せず)側、即ち、前段側に設けられた前室22と、熱処理炉20の搬出口(図示せず)側、即ち、後段側に設けられた後室24とを有している。
熱処理炉20内には、複数の被処理物(処理対象)18を収容することが可能である。図1においては、熱処理炉20内に2つの被処理物18が導入されている状態を図示しているが、熱処理炉20内に導入し得る被処理物18は2つに限定されるものではない。PCBの除去を効率的に行うべく、熱処理炉20を比較的大きく形成し、多数の被処理物18を熱処理炉20内に導入できるようにしてもよい。
熱処理炉20を比較的大きく形成し、比較的多数の被処理物18を導入する場合には、バーナー40の数が1つだけでは、十分な熱処理を行うことが困難である。従って、熱処理炉20を比較的大きく形成する場合には、熱処理炉20のサイズに応じた十分な数のバーナー40を設けることが好ましい。また、バーナー40の燃焼用空気には、酸素濃度を高めた空気を使用することも有効である。
前室22内、熱処理炉20内及び後室24内には、連続熱処理炉10内において被処理物18を搬送するための複数のローラ34が設けられている。
微量のPCBが付着している電気機器の場合には、熱処理を行うことによりPCBを十分に除去することが可能である。このため、本実施形態による熱処理装置は、微量のPCBが付着した被処理物18を処理するのに好適である。
ただし、熱処理温度を十分に高く設定すれば、被処理物18に付着しているPCBが微量でない場合であっても、十分に除去し得る可能性がある。従って、本実施形態による熱処理装置により熱処理される被処理物18は、微量のPCBが付着している場合に限定されるものではなく、ある程度の量のPCBが付着している場合であってもよい。
前室22の搬入口(図示せず)側には、開閉可能な第1の扉(第1のシャッター)26が設けられている。第1の扉26を開けることにより、外部から前室22への被処理物18の搬入が可能となる。また、第1の扉26を閉じることにより、前室22が外部から遮断される。
前室22と熱処理炉20との間には、開閉可能な第2の扉(第2のシャッター)28が設けられている。第2の扉28を開けることにより、前室22から熱処理炉20内への被処理物18の搬入が可能となる。また、第2の扉28を閉じることにより、前室22と熱処理炉20とが互いに遮断される。
熱処理炉20と後室24との間には、開閉可能な第3の扉(第3のシャッター)30が設けられている。第3の扉30を開けることにより、熱処理炉20から後室24への被処理物18の搬出が可能となる。また、第3の扉30を閉じることにより、熱処理炉20と後室24とが互いに遮断される。
後室24の搬出口(図示せず)側には、開閉可能な第4の扉(第4のシャッター)32が設けられている。第4の扉32を開けることにより、後室24から外部への被処理物18の搬出が可能となる。また、第4の扉32を閉じることにより、後室24が外部から遮断される。
前室22及び後室24には、前室22内及び後室内24内の気体を排出するための配管36が接続されている。前室22及び後室24は、それぞれ配管36を介して、ブロワ(送風機)38に接続されている。ブロワ38は、前室22内及び後室24内から気体を排出し、前室22内及び後室24内を負圧に保持する。前室22内及び後室24内を負圧に保持するのは、後述するように、熱処理炉20において熱処理を行った際に発生するダイオキシン等が外部(大気中)に放散されるのを防止するためである。
前室22及び後室24には、空気を流入させるための配管87,91がそれぞれ接続されている。吸入口84から空気が吸い込まれ、配管87を介して前室22内に流入するようになっている。配管87を介して前室22内に流入する空気の量は、風量調整ダンパ(流量調整ダンパ、流量調整手段)86により調整することが可能である。また、吸入口88から空気が吸い込まれ、配管91を介して後室24内に流入するようになっている。配管91を介して後室24内に流入する空気の量は、風量調整ダンパ90により調整することが可能である。
ダイオキシンを含むガスが熱処理炉20から前室22を経由して外部に放散されるのを防止するためには、第1の扉26を開けた際に、前室22の搬入口(図示せず)から熱処理炉20側に向かって十分な速度で空気が流入することが好ましい。前室22の搬入口から熱処理炉20側に向かって流れる空気の速度は、例えば0.3m/秒以上となることが好ましい。第1の扉26を開けた際に前室22の搬入口から熱処理炉20側に向かって流れる空気の速度は、前室22の搬入口のサイズやブロワ38の能力等に依存する。従って、前室22の搬入口を開けた際に、前室22の搬入口から熱処理炉20側に向かって十分な速度で空気が流入するように、適切な能力を有するブロア38を用いる。
また、ダイオキシンを含むガスが熱処理炉20から後室24を経由して外部に放散されるのを防止するためには、第4の扉32を開けた際に、後室24の搬出口(図示せず)から熱処理炉20側に向かって十分な速度で空気が流入することが好ましい。後室24の搬出口から熱処理炉20側に向かって流れる空気の速度は、例えば0.3m/秒以上となることが好ましい。第4の扉32を開けた際に後室24の搬出口から熱処理炉20側に向かって流れる空気の速度は、後室24の搬出口のサイズやブロワ38の能力等に依存する。従って、後室24の搬入口を開けた際に、後室24の搬出口から熱処理炉20側に向かって十分な速度で空気が流入するように、適切な能力を有するブロア38を用いる。
熱処理炉20には、熱処理炉20内を加熱するバーナー(加熱手段)40が設けられている。バーナー40には、燃焼用気体(空気)を供給するための配管48が接続されている。吸入口42から吸い込まれた空気は、フィルタ44により清浄化され、配管48を介してバーナー40に供給される。バーナー40への空気の供給は、ブロワ(送風機)46等により行われる。
また、バーナー40には、燃料を供給するための配管54が接続されている。燃料タンク50に貯留されている燃料は、燃料ポンプ52により、配管54を介してバーナー40に供給される。
バーナー40は、燃料を燃焼させることにより、熱処理炉20内に搬入された被処理物18を加熱する。
熱処理炉20における熱処理温度は、被処理物18に付着したPCBを燃焼(分解)させるのに必要な温度とする。被処理物18に付着したPCBが微量である場合には、850℃という比較的低い熱処理温度でも、PCBを十分に除去し得るという報告がある。このため、熱処理炉20における熱処理温度は、例えば850℃以上とすることができる。一方、熱処理炉20の耐熱性・耐久性等の観点からは、熱処理温度を例えば1300℃以下に設定することが好ましい。従って、熱処理炉20における熱処理温度は、例えば850℃〜1300℃に設定することが好ましい。
被処理物18に銅線が含まれている場合には、銅線が溶解しないような温度で熱処理することが好ましい。銅線が溶解しないような温度で熱処理を行うのは、以下のような理由によるものである。即ち、銅線が溶解するような温度で熱処理を行った場合には、大量の不純物が含まれた銅合金が生成されてしまうこととなる。大量の不純物が含まれた銅合金は、リサイクルコストがかさむため、比較的高い価格での売却は困難である。これに対し、銅線が溶解しないような温度で熱処理を行えば、比較的安いリサイクルコストで銅線をリサイクルすることが可能であるため、比較的高い価格で銅線を売却することが可能である。このため、被処理物18に銅線が含まれている場合には、銅線が溶解しないような温度で熱処理することが好ましい。銅線が合金化しないために適切な温度は、例えば1000℃以下である。従って、被処理物18に銅線が含まれている場合には、熱処理炉20の熱処理温度を、850℃〜1000℃に設定することが好ましい。
なお、熱処理炉20における熱処理温度は、上記に限定されるものではなく、被処理物18に付着したPCBを十分に除去し得るように適宜設定することができる。
配管48には、配管56が接続されている。前室22や後室24から配管36内に導入される気体は、ブロワ38(負圧保持手段)により、配管56を介して、配管48内に導入される。即ち、前室22や後室24から吸い出された気体は、外部から吸入口42を介して供給される空気と合流し、配管48を介してバーナー40等に供給される。このように、本実施形態では、前室22及び後室24を負圧に保持するために前室22内及び後室24内から吸い出される気体は、燃焼用気体として利用することが可能である。前室22及び後室24から吸い出される気体には、ダイオキシン等が含まれている可能性があるが、前室22及び後室24から吸い出される気体は、外部に排出されることなく熱処理炉20内や再燃焼炉12内に導入されるため、ダイオキシン等が外部に放散されるのを防止することができる。
なお、前室22及び後室24から吸い出された気体を、バーナー40に供給することなく、フィルタ62、配管64及び煙突66を介して外部に排出するようにしてもよい。
配管56には、風量調整ダンパ58が設けられている。また、配管64には、風量調整ダンパ60が設けられている。風量調整ダンパ58,60の開度を適宜設定することにより、バーナー40に供給する燃焼用気体の量と、バーナー40に供給することなく外部に排出する気体の量とを適宜設定することも可能である。
熱処理炉20は、配管68を介して再燃焼炉12に接続されている。熱処理炉20内は、負圧に保持されている。熱処理炉20において熱処理を行った際に生ずるガスは、配管68を介して再燃焼炉12内に導入される。熱処理炉20が負圧に保持されているため、熱処理炉20において発生するダイオキシン等が外部に放散するのを効果的に防止し得る。
再燃焼炉12には、バーナー70が設けられている。バーナー70には、燃焼用気体(空気)を供給するための配管48が接続されている。吸入口42から吸い込まれた空気と、前室22及び後室24から吸い出された気体は、配管48において合流して、バーナー70等に供給される。また、吸入口42から吸い込まれた空気と、前室22及び後室24から吸い出された気体とを、再燃焼炉12の燃焼用気体として、再燃焼炉12内に供給するようにしてもよい。前室22及び後室24から吸い出される気体には、上述したように、ダイオキシン等が含まれている可能性があるが、外部に排出されることなく再燃焼炉12等に導入されるため、熱処理を行う際に熱処理炉20において発生するダイオキシン等が外部に放散するのを防止することができる。
また、バーナー70には、燃料を供給するための配管54が接続されている。燃料タンク50に貯留された燃料は、燃料ポンプ52により、配管54を介してバーナー70に供給される。
バーナー70は、燃料を燃焼させることにより、再燃焼炉12内に導入されるガスに対して熱処理を行う。
再燃焼炉12における熱処理温度は、ダイオキシンを分解するのに必要な温度とする。ダイオキシンを含むガスに対して、例えば1100℃以上且つ2秒以上の熱処理を行えば、ガス中に含まれるダイオキシンを分解することが可能である。従って、熱処理炉20から排出されるガスに対して、少なくとも、例えば、1100℃以上、2秒間以上の熱処理が確実に行われるように、熱処理炉20から排出されるガスが再燃焼炉12内において十分に滞留するようにする。一方、再燃焼炉12の耐熱性・耐久性等の観点からは、熱処理温度を例えば1300℃以下に設定することが好ましい。従って、再燃焼炉12における熱処理温度は、例えば1100℃〜1300℃程度とする。ここでは、再燃焼炉12における熱処理温度を1100℃とする。こうして、熱処理炉20から排出されるガスに含まれるダイオキシンが分解されることとなる。
再燃焼炉12は、配管72を介して急冷塔14に接続されている。急冷塔14は、再燃焼炉12から排出されるガスを急冷するものである。再燃焼炉12から排出されるガスが比較的緩やかに冷却される場合には、冷却の過程でダイオキシンが再発生することが考えられる。本実施形態では、再燃焼炉12から排出されるガスを急速に冷却するため、ダイオキシンの再発生を防止することが可能である。急冷塔14の内部には、ポンプ76により液体74が噴射されるようになっている。液体74としては、例えば水が用いられる。再燃焼炉12から排出されるガスが確実に急冷されるように、十分な量の液体74が急冷塔14内に供給される。こうして、再燃焼炉12から排出されるガスが、急冷塔14内において急冷されることとなる。
急冷塔14は、配管78を介してバグフィルタ16に接続されている。急冷塔14内で冷却されたガスに含まれる粉塵等は、バグフィルタ16により除去される。
バグフィルタ16は、配管80を介して煙突66に接続されている。バグフィルタ16において粉塵等が除去され、清浄化されたガスは、排ガスファン(送風機)82により、煙突66を介して外部に排出される。排ガスファン82としては、熱処理炉20内を負圧に保持し得る能力を有する排ガスファンが用いられている。
次に、本実施形態による熱処理装置を用いた熱処理方法について説明する。
まず、熱処理の対象となる被処理物18、即ち、PCBが付着している被処理物18を、前室22内に搬入する。なお、被処理物18に対しては、事前に前処理等が行われている。被処理物18を前室22内に搬入する際には、第2の扉28を閉めた状態で第1の扉26を開ける。第2の扉28を閉めた状態で第1の扉26を開けるのは、ダイオキシン等を含むガスが熱処理炉20から前室22を経由して大気中に放散されるのを防止するとともに、熱処理炉20内の温度の著しい低下を防止するためである。前室22内が負圧に保持されているため、前室22の搬入口(図示せず)から熱処理炉20側に向かって空気が流れ、ダイオキシンを含むガスが熱処理炉20から前室22を経由して外部に放散されるのを防止し得る。
次に、前室22の搬入口(図示せず)を介して、被処理物18を前室22内に搬入する。
次に、第1の扉26を閉じる。これにより、前室22が第1の扉26により外部から遮断される。
次に、第1の扉26及び第3の扉30が閉じている状態で、第2の扉28を開ける。第1の扉26及び第3の扉30が閉じている状態で第2の扉28を開けるのは、熱処理炉20内から前室22等を経由して大気中にダイオキシン等が放散されるのを防止するとともに、熱処理炉20内の温度の著しい低下を防止するためである。前室22が負圧に保持されているため、ダイオキシン等を含むガスが熱処理炉20内から前室22を経由して外部に放散されることはない。
次に、熱処理炉20の搬入口(図示せず)を介して、被処理物18を前室22から熱処理炉20内に搬入する。
次に、第2の扉28を閉める。これにより、熱処理炉20が第2の扉28により前室22から遮断される。
こうして、被処理物18が熱処理炉20内に搬入されることとなる。
熱処理炉20に搬入された各々の被処理物18に対して、熱処理が行われる。
各々の被処理物18に対して行われる熱処理の時間は、例えば2時間程度とする。熱処理温度は、例えば850℃以上とする。ここでは、熱処理温度を、例えば850℃〜1300℃程度とする。なお、被処理物18に銅線が含まれている場合には、熱処理温度を例えば850℃〜1000℃程度とすることが好ましい。これにより、熱処理炉20内において、被処理物18に付着しているPCBが分解され、被処理物18にPCBが付着していない状態となる。熱処理炉20において熱処理を行うと、被処理物18からガスが放出される。被処理物18から放出されるガスには、ダイオキシン等が含まれている場合がある。熱処理炉20から排出されるガスは、配管68を介して再燃焼炉12内に導入される。熱処理炉20から排出されるガス中に含まれるダイオキシンは、再燃焼炉12において比較的高温で熱処理を行うことにより分解される。熱処理炉20から排出されるガスは、再燃焼炉12、急冷塔14及びバグフィルタ16等を経由して、無害化され、最終的に煙突66から外部(大気中)に排出される。
熱処理炉20内において十分な熱処理が行われた被処理物18は、以下のようにして、順次、後室24を経由して搬出される。
被処理物18を熱処理炉20内から後室24に搬送する際には、第2の扉28及び第4の扉32を閉じた状態で第3の扉30を開ける。第2の扉28及び第4の扉32を閉じた状態で第3の扉30を開けるのは、熱処理炉20内から後室24等を経由して大気中にダイオキシン等が放散されるのを防止するとともに、熱処理炉20内の温度の著しい低下を防止するためである。後室24が負圧に保持されているため、熱処理炉20内のダイオキシン等を含むガスが熱処理炉20から後室24を経由して外部に放散されるのを防止し得る。
次に、熱処理炉20の搬出口(図示せず)を介して、被処理物18を熱処理炉20内から後室24内に搬出する。
次に、第3の扉30を閉める。これにより、後室24が第3の扉30により熱処理炉20から遮断される。
後室24内に搬送された被処理物18は、十分に冷却されるまで後室24内で放置するようにしてもよい。
後室24内に搬送された被処理物18を後室24内から搬出する際には、第3の扉30が閉まっている状態で、第4の扉32を開ける。第3の扉30が閉まっている状態で、第4の扉32を開けるのは、熱処理炉20内から後室24を経由して大気中にダイオキシン等が放散されるのを防止するとともに、熱処理炉20内の温度の著しい低下を防止するためである。後室24が負圧に保持されているため、ダイオキシン等を含むガスが熱処理炉20内から後室24を経由して外部に放散されるのを防止し得る。
次に、後室24の搬出口(図示せず)を介して、被処理物18を後室24から外部に搬出する。
次に、第4の扉32を閉める。これにより、後室24が第4の扉32により外部から遮断される。
こうして、被処理物18が後室24内から搬出されることとなる。
被処理物18の熱処理炉20内への搬入、被処理物18に対する熱処理、及び、熱処理が行われた被処理物18の熱処理炉20からの搬出は、熱処理炉20の運転を停止することなく、即ち、熱処理炉20における熱処理を中止することなく、連続的に順次行われる。
このように、本実施形態によれば、熱処理炉20の前段及び後段にそれぞれ前室22及び後室24が設けられており、前室22及び後室24が負圧に保持されているため、ダイオキシン等を含むガスが熱処理炉20から外部に放散されるのを防止することができる。しかも、本実施形態によれば、熱処理炉20における加熱を停止することなく、被処理物18を連続的に順次熱処理し得るため、被処理物18に付着したPCBの除去を効率的に行うことができる。
[変形実施形態]
上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、PCBが付着した被処理物18に対して熱処理を行う場合を例に説明したが、他の有害物質等が付着した被処理物18に対して熱処理を行う場合にも、本発明を適用することが可能である。
10…連続熱処理炉
12…再燃焼炉
14…急冷塔
16…バグフィルタ
18…被処理物
20…熱処理炉
22…前室
24…後室
26…第1の扉
28…第2の扉
30…第3の扉
32…第4の扉
34…ローラ
36…配管
38…ブロワ
40…バーナー
42…吸入口
44…フィルタ
46…ブロワ
48…配管
50…燃料タンク
52…燃料ポンプ
54…配管
56…配管
58…風量調整ダンパ
60…風量調整ダンパ
62…フィルタ
64…配管
66…煙突
68…配管
70…バーナー
72…配管
74…液体
76…ポンプ
78…配管
80…配管
82…排ガスファン
84…吸入口
86…風量調整ダンパ
87…配管
88…吸入口
90…風量調整ダンパ
91…配管

Claims (5)

  1. 加熱手段を有し、ポリ塩化ビフェニルが付着した被処理物に対して熱処理を行う熱処理炉と、
    前記熱処理炉の前段及び後段にそれぞれ設けられ、開閉可能な扉によりそれぞれ仕切られた前室及び後室と、
    前記前室内及び前記後室内を負圧に保持する負圧保持手段と
    を有することを特徴とする熱処理装置。
  2. 請求項1記載の熱処理装置において、
    前記熱処理炉内から排出されるガスに対して熱処理を行う再燃焼炉を更に有する
    ことを特徴とする熱処理装置。
  3. 請求項1又は2記載の熱処理装置において、
    前記熱処理炉における熱処理温度は、850℃以上である
    ことを特徴とする熱処理装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の熱処理装置において、
    前記加熱手段は、燃料を燃焼させることにより前記熱処理炉内を加熱する加熱手段であり、
    前記負圧保持手段は、前記前室内及び前記後室内から排出した気体を前記加熱手段に供給する
    ことを特徴とする熱処理装置。
  5. 加熱手段を有し、ポリ塩化ビフェニルが付着した被処理物に対して熱処理を行う熱処理炉と、前記熱処理炉の前段及び後段にそれぞれ設けられ、開閉可能な扉によりそれぞれ仕切られた前室及び後室と、前記前室内及び前記後室内を負圧に保持する負圧保持手段とを有する熱処理装置を用いた熱処理方法であって、
    前記被処理物を前記前室内に搬入する際には、前記熱処理炉における加熱を停止することなく、前記前室と前記熱処理炉との間に設けられた前記扉を閉じた状態で、前記前室の搬入口に設けられた前記扉を開き、前記被処理物を前記前室内に搬入し、
    前記被処理物を前記前室から前記熱処理炉内に搬入する際には、前記熱処理炉における加熱を停止することなく、前記前室の前記搬入口に設けられた前記扉、及び、前記熱処理炉と前記後室との間に設けられた前記扉を閉めた状態で、前記前室と前記熱処理炉との間に設けられた前記扉を開け、前記被処理物を前記熱処理炉内に搬入し、
    前記被処理物を前記熱処理炉内から搬出する際には、前記熱処理炉における加熱を停止することなく、前記前室と前記熱処理炉との間に設けられた前記扉、及び、前記後室の搬出口に設けられた前記扉を閉めた状態で、前記熱処理炉と前記後室との間に設けられた前記扉を開け、前記被処理物を前記後室に搬出し、
    前記被処理物を前記後室内から搬出する際には、前記熱処理炉における加熱を停止することなく、前記熱処理炉と前記後室との間に設けられた扉を閉めた状態で、前記後室の搬出口に設けられた前記扉を開け、前記被処理物を前記後室内から搬出する
    ことを特徴とする熱処理方法。
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