JP2006275421A - 排ガス除害装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 除害装置での燃焼や加熱分解で生じたガスの保有熱を配管加熱に用いて配管内の固形物生成・付着等抑制に廃熱を有効利用できると共に、除害装置から後工程に至る排出ガスの温度を下げて後段側装置の負荷軽減、小型低コスト化も可能となり、排ガス除害のためのシステム全体で保守作業の省力化、省資源化を実現できる排ガス除害装置を提供する。
【解決手段】 熱交換器12を設け、除害処理部11での燃焼又は加熱分解で生じた高温のガスと配管13導入用の不活性ガスとを熱交換させ、除害処理部11から排出されるガスの温度を低下させると共に不活性ガスの温度を上昇させることから、温度の高い不活性ガスの導入でヒータでの加熱と同様に配管13内での排ガスの温度低下を防いで、固形物の生成及び付着を抑制でき、ヒータを不要とすることができ、コストダウンが図れる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体製造装置等のガス消費装置から排出される排ガスに含まれる毒性や可燃・爆発性を有する有害ガス分を燃焼又は加熱分解させて無害化する排ガス除害装置に関し、特に、燃焼部分又は加熱分解部分の上流側に配設される配管や真空ポンプへの生成物付着抑制を効率よく行える排ガス除害装置に関する。
半導体や液晶パネルの製造装置から排出される排ガスには、シラン(SiH4)や、ジクロルシラン(SiH2Cl2)、アルシン(AsH3)、ホスフィン(PH3)等の毒性や可燃性、爆発性を有する各種ガスが含まれ、これらの有害成分をそのまま大気中に排出すると周囲環境に悪影響を及ぼすため、通常は排ガスを無害化する除害処理が行われる。
この排ガスの除害処理を行う排ガス除害装置のうち、排ガス中の有害成分を燃焼あるいは加熱分解させて無害化する燃焼式や加熱分解式の除害装置は、可燃性や爆発性を有する成分を容易に処理でき、且つ様々な種類の有害成分に一つで対応でき、その分解効率も高いといった優れた特長を有している。
このような従来の排ガス除害装置では、一般に、配管内や燃焼室内での排ガス中の可燃又は爆発性成分の燃焼、爆発の危険を減らすため、配管内には窒素やアルゴンガス等の不活性ガスが導入され、排ガスを希釈して前記成分の配管内濃度が燃焼、爆発限界に達しないようにしていた。この他、導入する不活性ガスの量を調整可能とし、排ガス除害装置で処理する排ガスの流量や有害ガス成分の濃度を制御して除害装置において最適条件で処理を行えるようにする場合もある。
また、排ガス中の成分のうち、例えばシラン等が含まれている場合は、半導体製造装置から排出されるガスを吸引して排ガス除害装置へ向わせる真空ポンプ等の排気装置や、この排気装置と排ガス除害装置とを結ぶ配管において、排ガスが冷えると排ガス中の一部成分から生じた固相生成物や凝固物が配管内部に付着、堆積し、装置の動作不良や配管の詰りを生じることもある。こうした真空ポンプ後段側の配管内部における固形物の生成・付着抑制は、配管外側に取付けたヒータで配管を加熱することで行う場合が多かった。
この他、排ガス除害装置の後段には、一般に湿式除害装置(スクラバ)が設置され、排ガス除害装置と併用されているが、燃焼式除害装値から出た排ガスをこの湿式除害装置に導入する際には、湿式除害装置より前段でこの湿式除害装置で処理可能な温度まで排ガスを冷却する必要があり、排ガス除害装置と湿式除害装置間の配管を冷却目的で長く設定したり、排ガスに外気を導入、混合して冷却を行うなどの方策が採られていた。そして、湿式除害装置では、排ガス除害装置の排ガスにこうした冷却用の外気等を加えた全ての流入するガスに対して除害処理を行うこととなる。
こうした排ガス除害装置については、従来から様々な装置が提案されており、その一例として、燃焼式除害装置が特開2004−200364号公報に開示されている。
特開2004−200364号公報
従来の排ガス除害装置は上記した構成となっており、ヒータで配管を加熱することで固形物の生成及び付着を確実に抑制できるものの、一般に、配管加熱用のヒータが配管外側に存在していることで、配管内部に対する清掃等保守作業が困難であった。また、ヒータは電力消費量が大きく、稼働コストが大になるという課題を有していた。
また、従来の排ガス除害装置の後段に湿式除害装置を設ける場合、排ガスを十分に冷却する必要から、排ガス除害装置と湿式除害装置間の配管を冷却目的で長く設定したり、排ガスに対しこの排ガスの数倍の流量となる外気を導入、混合して冷却を行うなどの方策が採られていたため、湿式除害装置が必要以上に大型化したり、大処理能力を要したりすることとなり、高コストになるという課題を有していた。
さらに、前記特許文献1に記載される従来の燃焼式除害装置は、除害装置から生じる発熱を利用して加熱した窒素ガスを配管の加熱に用いることで管内への反応生成物の付着抑止と共に省エネルギ化が図れるという効果を有していたものの、燃焼式除害装置を出た排ガス温度を低下させることはできず、大型の湿式除害装置を要する等の問題を解決することはできないという課題を有していた。
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、除害装置での燃焼や加熱分解で生じたガスの保有熱を配管加熱に用いて配管内の固形物生成・付着等抑制に廃熱を有効利用できると共に、排ガス除害装置から後工程に至る排出ガスの温度を下げて後段側装置の負荷軽減、小型低コスト化も可能となり、排ガス除害のためのシステム全体で保守作業の省力化、省資源化を実現できる排ガス除害装置を提供することを目的とする。
本発明に係る排ガス除害装置は、前段側の排気装置から導入された有害成分含有排ガスを燃焼又は加熱分解させる除害処理部を少なくとも備えると共に、当該除害処理部へ前記排気装置から排ガスを導く配管内に、排ガス希釈化のための不活性ガスを流入させる排ガス除害装置において、前記除害処理部内での燃焼又は加熱分解により生じた高温のガスと他の気体とを熱交換させる熱交換器を備え、当該熱交換器で熱交換させる前記他の気体として前記不活性ガスを用い、前記高温のガスとの熱交換で不活性ガスを所定温度以上に昇温させた後、前記配管内へ流入させるものである。
このように本発明によれば、熱交換器を設け、除害処理部での燃焼又は加熱分解で生じた高温のガスと配管導入用の不活性ガスとを熱交換させ、除害処理部から排出されるガスの温度を低下させると共に不活性ガスの温度を上昇させることにより、温度の高い不活性ガスの導入でヒータでの加熱と同様に配管内での排ガスの温度低下を防いで固形物の生成及び付着を抑制でき、ヒータを不要とすることができ、コストダウンが図れる。また、除害処理部から排出されて後段側の他の除害装置等へ至るガス温度が熱交換を経て大幅に低下することから、後段側の除害装置等へ向うガスに対し冷却のために導入、混合する外気等の量も低減でき、後段側の除害装置に導入するガスの総量を抑えることができ、その分後段側の除害装置の処理能力を小さくしても対応可能となり、後段側の除害装置の小型化、低コスト化が図れる。
また、本発明に係る排ガス除害装置は必要に応じて、前記排気装置が、真空ポンプであり、当該真空ポンプのガスバラストバルブに、前記熱交換器で昇温させた不活性ガスの一部を、ガスバラスト用ガスとして導入するものである。
このように本発明によれば、熱交換器より下流側の不活性ガスの配管を真空ポンプのガスバラストバルブに接続し、除害装置後段の熱交換器で熱交換により昇温させた不活性ガスの一部を、ガスバラスト用のガスとして真空ポンプに導入することにより、不活性ガスで真空ポンプ自体を加熱して昇温させることができ、凝縮性ガスの液体化阻止及び外部への排出といったガスバラストの効果をより一層高められると共に、真空ポンプ内における排ガス中成分からの固形物の生成・付着抑制も図れる。
また、本発明に係る排ガス除害装置は、前段側の排気装置から導入された有害成分含有排ガスを燃焼又は加熱分解させる除害処理部を少なくとも備える排ガス除害装置において、前記除害処理部内での燃焼又は加熱分解により生じた高温のガスから熱を受取る受熱部、及び、前記除害処理部へ前記排気装置から排ガスを導く配管に対し前記受熱部で受取った熱を放熱する放熱部を有する伝熱体を備えるものである。
このように本発明によれば、除害処理部での燃焼又は加熱分解で生じた高温のガスから受取った熱を除害処理部上流側の配管に放熱する伝熱体が設けられ、高温のガスが保有する熱を配管の加熱に用いることにより、配管の加熱に伴って配管内での排ガスの温度低下を防いで固形物生成を抑制でき、ヒータを不要とすることができ、ヒータの設置やヒータへの電力供給に係るコストを抑えられる。また、配管への放熱の分、除害処理部から排出されるガス温度を大幅に低減できることから、後段側の除害装置へ向うガスに対し冷却のために導入、混合する外気等の量も低減でき、後段側の除害装置に導入するガスの総量を抑えることができ、その分後段側の除害装置の処理能力を小さくしても対応可能となり、後段側の除害装置の小型化、低コスト化が図れる。
また、本発明に係る排ガス除害装置は必要に応じて、前記伝熱体が、所定の流動性伝熱媒体を前記受熱部と放熱部間で循環流通させる閉回路とされ、受熱部に至った前記伝熱媒体が前記高温のガスとの熱交換により所定温度以上に昇温し、且つ放熱部に至った伝熱媒体が前記配管に対し放熱して配管を加熱する一方で温度低下する過程が繰返されるものである。
このように本発明によれば、伝熱体として伝熱媒体の循環機構を設け、除害処理部での燃焼又は加熱分解で生じた高温のガスと伝熱媒体とを熱交換させ、昇温した伝熱媒体の熱を配管に対し放出させて配管を加熱することにより、伝熱媒体の循環経路を適切に設定すればより効率よく高温のガスから熱を受取ることができることに加え、配管に対しても確実に熱を伝えて配管全体を適切に加熱できることとなり、排ガスの温度低下をより確実に防いで配管内への固形物の発生、付着を阻止できる一方、除害処理部から排出されるガス温度も確実に低下させて、後段側の除害装置における処理負荷の軽減が図れる。
(本発明の第1の実施形態)
以下、本発明を燃焼式除害装置に適用した第1の実施形態について図1に基づいて説明する。図1は本実施の形態に係る燃焼式除害装置の概略構成説明図である。
前記図1において本実施の形態に係る燃焼式除害装置10は、前段側の排気装置から導入された有害成分含有排ガスを燃焼させる除害処理部11と、この除害処理部11内での燃焼により生じた高温のガスと他の気体とを熱交換させる熱交換器12と、除害処理部11へ前記排気装置から排ガスを導く配管13とを備える構成である。
また、この燃焼式除害装置10は、CVD装置などの半導体製造装置(図示を省略)から排出される排ガスを吸引して前記配管13を通じて除害処理部11に導く前記排気装置としての真空ポンプ50、及び、除害処理部11で燃焼処理された後の排出ガスに対し後処理工程として水噴射等による洗浄を行う湿式除害装置60と組合わせて、一連の排ガス除害システムを構成する。
前記除害処理部11は、排ガスを導入される燃焼用の内部空間で水素やプロパン等の燃焼用ガスを燃焼させるバーナ(図示を省略)等を備え、燃焼用ガスの燃焼と同時に排ガスを燃焼させ、燃焼後の排気を外部に排出する公知の構成であり、詳細な説明を省略する。この除害処理部11の上流側に接続される配管13には、従来の燃焼式除害装置同様、排ガス希釈化のための不活性ガス(窒素、アルゴン、ヘリウムなど、SiH4などと反応しない高温でも比較的安定なガス)を流入させており、除害処理部11には排ガスとこの不活性ガスが混合した状態で導入される。
前記熱交換器12は、気体間で熱交換を行わせるタイプのものであり、フィンチューブ式やプレートフィンコイル式、伝熱管式などを用いることができるが、その構造と熱交換の仕組みは公知であり、説明を省略する。この熱交換器12は除害処理部11の後段側に直接配管等を介さずに除害処理部11から排出される高温の排出ガスを導入できるよう配設され、排出ガスと他の気体との熱交換を行わせた後、熱交換を経て冷えた排出ガスについては、さらに後段側の湿式除害装置60へ向わせる仕組みである。
一方、この熱交換器12で熱交換させる前記他の気体は、排ガス希釈化のために配管13内に導入される不活性ガスであり、不活性ガス源(図示を省略)から供給された不活性ガスをまず熱交換器12に導入し、高温の排出ガスとの熱交換で不活性ガスを100〜120℃以上に昇温させた後、熱交換器12から出た不活性ガスを配管13内へ流入させる仕組みとなっている。熱交換器12と配管13との間には、昇温した不活性ガスを流通させる供給管14が、不活性ガスの保有する熱を外部に逃さない保温構造とされて配設される。
前記配管13は、真空ポンプ50で吸引された排ガスを除害処理部11に導くものであり、真空ポンプ50寄りの上流側端部において排ガスの希釈用媒体である不活性ガスを導入される構成も従来の燃焼式除害装置同様であるが、この上流側端部に接続される供給管14を通じて導入される不活性ガスは、熱交換器12を経由して昇温されたものとなっており、この不活性ガスで配管13は内部から加熱されるため、配管13においてはヒータ等の他の加熱源を不要とすることができる。配管13外側は、不活性ガスから得た熱の外部への無駄な放散を抑えるために保温構造とされる。
前記真空ポンプ50は、油回転型などの公知のものであり、詳細な説明を省略する。この真空ポンプ50は、半導体製造装置からの排気管路40に接続される一方、前記配管13を通じて除害処理部11と接続されて配設される。真空ポンプ50には、前記熱交換器12から配管13へ向う不活性ガスの供給管14から分岐した不活性ガスの供給支管15が、ガスバラストバルブ(図示を省略)を介して接続されており、真空ポンプ50中に凝縮性ガスが吸引される場合には、ガスバラストとして真空ポンプ50へ不活性ガスが導入され、凝縮性ガスを真空ポンプ50外へ適切に排出できる仕組みである。
前記湿式除害装置(スクラバ)60は、燃焼式除害装置を出た排出ガスに対し、内部において噴霧状態で散水した洗浄水を接触させ、排出ガス中に含まれる粉塵や可溶成分を水で捕集して排出ガスを清浄にし、粉塵等を捕集した水を回収すると共に清浄化した排出ガスを大気中に放出する公知の装置であり、詳細な説明を省略する。この湿式除害装置60は熱交換器12の後段側と配管等を介して接続され、熱交換を経た排出ガスを導入する。
次に、本実施の形態に係る燃焼式除害装置の稼働状態について説明する。あらかじめ、有害ガス成分を含む排ガスが配管13や除害処理部11に到達していない状態で、除害処理部11のバーナ(図示を省略)を起動させ、燃焼により高温のガスが生じて熱交換器12での熱交換が適切に行えるようにしておく。また、希釈用の不活性ガスも、熱交換器12と供給管14を通って配管13内に連続的に流入する状態とする。なお、配管13及び除害処理部11は、公知の燃焼式除害装置同様、後段に設けられる吸引ファン(図示を省略)の作動によって負圧状態に維持される。
半導体製造装置(図示を省略)から排出され、有害ガス成分を含む排ガスは、排気管路40を通って真空ポンプ50に吸引され、そのまま真空ポンプ50から引き出されて配管13に導入される。配管13内には排ガスと共に供給管14から不活性ガスが導入され、排ガスは配管13内で希釈され、シランなど可燃・爆発性成分の濃度が爆発限界以下となるなど、配管13内において有害ガス成分を危険性の少ない状態にできる。
除害処理部11では、バーナでの燃焼用ガスの燃焼により、排ガスの有害ガス成分を燃焼、分解するのに必要な所定の温度、例えば900℃程度の高温火炎域が生じており、有害ガス成分は燃焼して無害化される。燃焼処理後の無害化された高温の燃焼生成ガスは出口側へ向けて進み、出口部分では140〜150℃の排出ガスとして熱交換器12へ流出する。
除害処理部11で排ガスを燃焼させることにより、排ガス中の成分からの反応生成物として粉塵が発生する場合がある。除害処理部11内で生じたこうした粉塵に対しては、従来公知の燃焼式除害装置の場合と同様、高圧気体の噴出により排出ガス中に吹き飛ばす他、機械的な除去機構により回収する等の対策が採られる。吹飛ばされた粉塵は、排出ガスと共に熱交換器12を経て湿式除害装置60へ流入することになる。
熱交換器12では、除害処理部11からの排出ガスと不活性ガス源(図示を省略)から供給される不活性ガスとの熱交換が進行し、除害処理部11で発生して最終的に排出ガスの保有熱として残った廃熱を熱交換により不活性ガスの昇温に利用できる。熱交換で100〜120℃以上まで昇温した不活性ガスは、供給管14を通じて配管13に希釈用媒体として導入され、配管13を流れる高温の不活性ガスによって配管13及び排ガスは加熱されることとなり、配管内は100℃以上に維持され、配管13内での排ガスの温度低下を防いで、排ガス中成分からの固形物の発生と管内への付着を抑えられる。
また、この昇温した不活性ガスを、配管13だけでなく、供給管14から分岐した供給支管15を通じて、真空ポンプ50のガスバラストバルブ(図示を省略)から真空ポンプ50へ導入することもでき、昇温した不活性ガスを真空ポンプ20のガスバラストに利用することで、真空ポンプ50をより効率よく加熱し、ガスバラスト自体の効率を高めて凝縮性ガスを能率良く排出できる他、配管13の場合と同様にポンプ内への固形物付着抑制も図れる。
一方、熱交換器12での熱交換を経て約60℃まで温度を低下させた排出ガスは、熱交換器12を出た後、管路を通じて吸引ファンによる誘引で湿式除害装置60に導入される。熱交換により排出ガスの温度を十分下げていることで、後段側の湿式除害装置60へ向う排出ガスのさらなる冷却は通常不要であり、このガスへの冷却用外気等、別の気体の導入は行わずに済ますことができる。なお、熱交換を経ても排出ガスの温度を十分に低下させられない場合には、湿式除害装置60の手前側で外気を導入し、排出ガスに対し、より温度の低い外気を混合して排出ガスを冷却する。
湿式除害装置60内では、洗浄水が噴霧状に散水されており、装置内を進む排出ガスは、ガス中の粉塵や可溶成分を噴霧状の洗浄水に捕集され、浄化される。こうして湿式除害装置60で浄化処理された排出ガスは清浄なガスとなり、吸引ファンにより大気中に放出される。
この湿式除害装置60に導入される排出ガス温度を前段での熱交換により低下させられることから、湿式除害装置60の上流側で排出ガス冷却用に導入される外気を0かあるいは非常に少ない量とすることができ、湿式除害装置60における処理対象のガス量を従来に比べ低減でき、その分処理能力を小さくして小型化可能となり、装置コストの低減、設置面積の縮小、使用水量削減などが図れる。
このように、本実施の形態に係る燃焼式除害装置においては、熱交換器12を設け、除害処理部11での燃焼で生じた高温のガスと配管13導入用の不活性ガスとを熱交換させ、除害処理部11から排出されるガスの温度を低下させると共に不活性ガスの温度を上昇させることから、温度の高い不活性ガスの導入でヒータでの加熱と同様に配管13内での排ガスの温度低下を防いで固形物の生成及び付着を抑制でき、ヒータを不要とすることができ、コストダウンが図れる。また、除害処理部11から排出されて後段側の湿式除害装置60へ至るガス温度が熱交換を経て大幅に低下することから、湿式除害装置60へ向うガスに対し冷却のために導入、混合する外気等の量も低減でき、湿式除害装置60に導入するガスの総量を抑えることができ、その分湿式除害装置60の処理能力を小さくしても対応可能となり、湿式除害装置60の小型化、低コスト化が図れる。
なお、前記実施の形態に係る燃焼式除害装置において、熱交換器12は、除害処理部11の出口側に配設され、高温側の熱交換対象気体として除害処理部11から排出される排出ガスを用いる構成としているが、これに限らず、熱交換器12を除害処理部11の内部に配設する構成とすることもでき、高温側熱交換対象気体として除害処理部11のバーナに近い領域における燃焼した直後のより高温のガスを用いるようにしてもかまわない。
(本発明の第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態を図2に基づいて説明する。図2は本実施の形態に係る燃焼式除害装置の概略構成説明図である。
前記図2において本実施の形態に係る燃焼式除害装置20は、前記第1の実施形態同様、除害処理部21と、配管22とを備える一方、異なる点として、前記除害処理部21内での燃焼により生じた高温のガスから熱を受取り、この熱を前記配管22に対し放熱して配管22を加熱する伝熱体23を備える構成を有するものである。この燃焼式除害装置20も、前記第1の実施形態同様、真空ポンプ50、及び湿式除害装置60と組合わせて、一連の排ガス除害システムを構成する。
前記除害処理部21及び配管22それ自体の構成は、前記第1の実施形態同様のものであり、詳細な説明を省略する。この除害処理部21の内部と配管22の外周にわたる所定範囲に、伝熱体23が組込まれて配設され、除害処理部21側から配管22側へ熱を伝える仕組みである。
前記伝熱体23は、除害処理部21内での燃焼により生じた高温のガスから熱を受取る受熱部24と、配管22に対し前記受熱部24で受取った熱を放熱する放熱部25とを備え、所定の流動性伝熱媒体を受熱部24と放熱部25間で循環流通させる管路の閉回路とされる構成である。前記伝熱体23をなす管及び伝熱媒体には、それぞれ熱伝導性に優れる公知の管材及び流体が用いられる。
前記受熱部24は、除害処理部21内に配置され、除害処理部21内での燃焼により生じた高温のガスと前記伝熱媒体とを熱交換させる一種の熱交換器であり、熱交換により伝熱媒体を昇温させ、放熱部25へ向わせる一方、前記ガス温度を低下させるものである。
前記放熱部25は、配管22周囲に熱伝導可能な状態で配設され、受熱部24で昇温した伝熱媒体の保有する熱を配管22へ放熱して配管22を加熱する一方、伝熱媒体の温度を低下させて受熱部24へ向わせるものである。
なお、前記配管23は、前記第1の実施形態同様、真空ポンプ50寄りの上流側端部において排ガスの希釈用媒体である不活性ガスを導入される構成であるが、導入される不活性ガスに対しては特に加熱等の操作はなされず、不活性ガス源(図示を省略)より出た状態からほとんど変化させることなく導入される。
次に、本実施の形態に係る燃焼式除害装置の稼働状態について説明する。前記第1の実施形態同様、有害ガス成分を含む排ガスが配管22や除害処理部21に到達していない状態で、除害処理部21のバーナ(図示を省略)を起動させ、燃焼により高温のガスが生じて伝熱体23の受熱部24での熱交換が適切に行えるようにしておく。また、希釈用の不活性ガスも、配管22内に連続的に流入する状態とする。なお、配管22及び除害処理部21は、公知の燃焼式除害装置同様、後段に設けられる吸引ファン(図示を省略)の作動によって負圧状態に維持される。
半導体製造装置(図示を省略)から排出され、有害ガス成分を含む排ガスは、排気管路40を通って真空ポンプ50に吸引され、そのまま真空ポンプ50から引き出されて配管22に導入される。配管22内には排ガスの他、不活性ガス源(図示を省略)から不活性ガスが導入され、排ガスは配管22内で希釈される。
除害処理部21では、バーナでの燃焼用ガスの燃焼により、排ガスの有害ガス成分は燃焼して無害化される。燃焼処理後の無害化された高温の燃焼生成ガスは出口側へ向けて進みつつ、伝熱体23の受熱部24と接触して伝熱媒体と熱交換し、伝熱媒体を昇温させる一方、ガス自体は温度を低下させ、出口部分では約60℃の排出ガスとして後段側の湿式除害装置60へ流出する。
受熱部24で100〜120℃以上に昇温した伝熱媒体は、伝熱体23をなす管路を通じて配管22外周の放熱部25に達し、放熱部25で配管22に向け放熱し、伝熱媒体自体は温度を低下させて受熱部24側へ流れる。この伝熱媒体の受熱及び放熱のプロセスが除害装置の稼働中繰返されるのに伴い、配管22及び排ガスは継続的に加熱されることとなり、配管22内は100℃以上に維持され、配管22内での排ガスの温度低下を防いで、排ガス中成分からの固形物の発生と付着を抑えられる。
一方、受熱部24における熱交換を経て約60℃まで温度を低下させた排出ガスは、除害処理部21を出た後、管路を通じて吸引ファンによる誘引で湿式除害装置60に導入される。湿式除害装置60では、前記第1の実施形態同様、導入される排出ガス温度が前段での熱交換により低下しているため、排出ガス冷却用に導入される外気量を激減させており、除害処理能力をさほど要しない。この湿式除害装置60内で、排出ガス中の粉塵や可溶成分が噴霧状の洗浄水に捕集され、排出ガスは浄化処理されることとなり、最終的に排出ガスは清浄なガスとなって大気中に放出される。
このように、本実施の形態に係る燃焼式除害装置においては、除害処理部21での燃焼で生じた高温のガスから受取った熱を除害処理部21上流側の配管22に放熱する伝熱体23が設けられ、高温のガスが保有する熱を配管22の加熱に用いることから、配管22の加熱に伴って配管22内での排ガスの温度低下を防いで固形物生成を抑制でき、ヒータを不要とすることができ、ヒータの設置やヒータへの電力供給に係るコストを抑えられる。また、配管22への放熱の分、除害処理部21から排出されるガス温度を大幅に低減できることから、後段側の湿式除害装置60へ向うガスに対し冷却のために導入、混合する外気等の量も低減でき、湿式除害装置60に導入するガスの総量を抑えることができ、その分湿式除害装置60の処理能力を小さくしても対応可能となり、湿式除害装置60の小型化、低コスト化が図れる。
なお、前記実施の形態に係る燃焼式除害装置において、伝熱体23は、受熱部24と放熱部25間で伝熱媒体を循環させる閉じた管路として形成される構成としているが、これに限らず、伝熱体としては、除害処理部21側に吸熱端、配管22側に放熱端をそれぞれ配置されるヒートパイプや、金属等の良熱伝導性素材製の均質熱伝導部材を用いる構成とすることもでき、前記実施形態同様、除害処理部21での燃焼で生じた熱を配管22側へ伝えて配管22の加熱を効率よく行うことができる。
本発明の第1の実施形態に係る燃焼式除害装置の概略構成説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る燃焼式除害装置の概略構成説明図である。
符号の説明
10、20 燃焼式除害装置
11、21 除害処理部
12 熱交換器
13、22 配管
14 供給管
15 供給支管
23 伝熱体
24 受熱部
25 放熱部
40 排気管路
50 真空ポンプ
60 湿式除害装置

Claims (4)

  1. 前段側の排気装置から導入された有害成分含有排ガスを燃焼又は加熱分解させる除害処理部を少なくとも備えると共に、当該除害処理部へ前記排気装置から排ガスを導く配管内に、排ガス希釈化のための不活性ガスを流入させる排ガス除害装置において、
    前記除害処理部内での燃焼又は加熱分解により生じた高温のガスと他の気体とを熱交換させる熱交換器を備え、
    当該熱交換器で熱交換させる前記他の気体として前記不活性ガスを用い、前記高温のガスとの熱交換で不活性ガスを所定温度以上に昇温させた後、前記配管内へ流入させることを
    特徴とする排ガス除害装置。
  2. 前記請求項1に記載の排ガス除害装置において、
    前記排気装置が、真空ポンプであり、
    当該真空ポンプにおけるガスバラストバルブに、前記熱交換器で昇温させた不活性ガスの一部を、ガスバラスト用ガスとして導入することを
    特徴とする排ガス除害装置。
  3. 前段側の排気装置から導入された有害成分含有排ガスを燃焼又は加熱分解させる除害処理部を少なくとも備える排ガス除害装置において、
    前記除害処理部内での燃焼又は加熱分解により生じた高温のガスから熱を受取る受熱部、及び、前記除害処理部へ前記排気装置から排ガスを導く配管に対し前記受熱部で受取った熱を放熱する放熱部を有する伝熱体を備えることを
    特徴とする排ガス除害装置。
  4. 前記請求項3に記載の排ガス除害装置において、
    前記伝熱体が、所定の流動性伝熱媒体を前記受熱部と放熱部間で循環流通させる閉回路とされ、受熱部に至った前記伝熱媒体が前記高温のガスとの熱交換により所定温度以上に昇温し、且つ放熱部に至った伝熱媒体が前記配管に対し放熱して配管を加熱する一方で温度低下する過程が繰返されることを
    特徴とする排ガス除害装置。
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