JP2011172339A - 圧電アクチュエーターの制御装置、圧電アクチュエーター装置及び印刷装置 - Google Patents

圧電アクチュエーターの制御装置、圧電アクチュエーター装置及び印刷装置 Download PDF

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JP2011172339A JP2010032147A JP2010032147A JP2011172339A JP 2011172339 A JP2011172339 A JP 2011172339A JP 2010032147 A JP2010032147 A JP 2010032147A JP 2010032147 A JP2010032147 A JP 2010032147A JP 2011172339 A JP2011172339 A JP 2011172339A
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晃雄 小西
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Abstract

【課題】 圧電アクチュエーターの高出力での駆動を安定して行うことができる圧電アク
チュエーターの制御装置を提供する。
【解決手段】 検出用電極95,96を介して変位検出部330が検出したアクチュエー
ター部10の駆動に伴う変位及び記憶部340が記憶している変位に基づき位相調整回路
312を介して縦振動用の第1の駆動信号に対する屈曲振動用の駆動信号の一つである第
2の駆動信号の位相を位相調整回路312を介して制御する駆動位相制御部320を有し
、この駆動位相制御部320は、前記第1の駆動信号に対する第2の駆動信号の位相差を
表す所定の初期位相を中心として第1の駆動信号に対する第2の駆動信号の位相を所定の
振り幅で変化させ、これに伴い検出信号が最小となる位相に前記振り幅の中心位相をシフ
トさせるとともにかかる操作を繰り返し前記中心位相が前記変位の最小値に追従してシフ
トされるように記第2の駆動信号の位相を制御するように構成した。
【選択図】 図4

Description

本発明は圧電アクチュエーターの制御装置、圧電アクチュエーター装置及び印刷装置に
関し、特に圧電アクチュエーターの高出力駆動を安定して行わせる場合に適用して有用な
ものである。
圧電アクチュエーターは、電気・機械エネルギーの変換効率が高く、重量当たりの出力
が高い、すなわち小型、軽量であるにも関わらず高出力が得られる点に着目して例えば印
刷装置の紙送り機構等の駆動源として適用されている。かかる圧電アクチュエーターは、
圧電素子を具備するアクチュエーター部によって回転軸を回転駆動させるものである。こ
こで、アクチュエーター部は2枚の電極間に圧電体層を挟持させて形成された圧電素子と
、この圧電素子がその電極の一方側を介して一体的に固着された振動部材とを備えている
。また、アクチュエーター部は、その圧電素子に所定の周波数の電圧信号である駆動信号
を印加して伸縮させることにより振動部材が縦振動及び該縦振動にほぼ直交する方向の振
動である縦振動で励起される結果、前記当接部の先端が円乃至楕円軌道を描いて移動され
る。かくして当接部の先端が当接している回転軸はその中心を回転中心として回転される
この種の圧電アクチュエーターの中には振動部材の変位を検出するための検出用電極を
有するものがある。この検出用電極は圧電体層が歪む(変位する)ことにより発生する電
圧を検出するもので、検出電圧を介して圧電体層乃至振動部材の変位を検出する(例えば
特許文献1及び特許文献2参照)。このように、振動部材の変位を検出することにより圧
電アクチュエーターの高出力を得るための制御を行っている。すなわち、特許文献1及び
特許文献2に示す場合には、振動部材の変位をリアルタイムで検出し、この検出結果を圧
電素子の駆動信号の周波数に反映させることにより、常に振動部材の縦振動乃至屈曲振動
の共振周波数とほぼ同じ駆動周波数で圧電素子を駆動させ、このことにより圧電アクチュ
エーターとして高出力を得ている。
これは圧電アクチュエーターの共振周波数が駆動中の条件等により経時的に変動するも
のである点に鑑み、共振周波数の変動に追従して駆動周波数を追従させるための制御であ
る。
特開2001−268953号公報 特開2002−291264号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に示す場合のように、共振周波数に追従させ
る周波数制御を行った場合には高出力駆動の充分な安定化を図ることができないことが分
ってきた。すなわち、圧電アクチュエーターの共振周波数近傍で、アクチュエーター部の
最大変位に追従させて駆動信号の周波数を変化させた場合、共振点からのずれ具合によっ
ては圧電アクチュエーターが停止してしまうことさえある。したがって、可及的な高出力
を得るためには共振周波数近傍での駆動が不可欠ではあるが、かかる駆動制御を行う場合
に同時に駆動の安定化を図る工夫をする必要がある。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、圧電アクチュエーターの高出力での駆動を安
定して行うことができる圧電アクチュエーターの制御装置、圧電アクチュエーター装置及
び印刷装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の態様は、圧電体層と、前記圧電体層に縦振動を励起する第
1電極と、前記圧電体層に屈曲振動を励起する第2電極と、前記圧電体層の変位を検出す
る検出用電極と、前記縦振動および前記屈曲振動が励起されることにより振動する当接部
が設けられた振動部材と、を備えた圧電アクチュエーターを制御する制御装置であって、
前記圧電体層の縦振動励起領域を励振するため所定周波数の第1の駆動信号を生成する駆
動信号生成手段、前記第1の駆動信号の位相を調整して前記圧電体層の一方の屈曲振動励
起領域を励振するための第2の駆動信号を生成する位相調整手段及び前記第2の駆動信号
の位相を反転させて前記圧電体層の他方の屈曲振動励起領域を励振するための第3の駆動
信号を生成する位相反転手段を有するとともに前記第1乃至第3の駆動信号を前記圧電素
子にそれぞれ供給する駆動手段と、前記圧電素子の機械的な変位を前記圧電素子に設けた
検出用電極を介し変位信号に変換して検出する変位検出手段と、前記変位検出手段が検出
した前記変位を逐次記憶する記憶手段と、前記変位検出手段が検出した変位及び前記記憶
手段が記憶している変位に基づき前記位相調整手段を介して前記第2の駆動信号の位相を
制御する駆動位相制御手段とを有し、前記駆動位相制御手段は、前記第1の駆動信号に対
する前記第2の駆動信号の位相差を表す所定の初期位相を中心として前記第1の駆動信号
に対する第2の駆動信号の位相を所定の振り幅で変化させ、これに伴い変位が最小となる
位相に前記振り幅の中心位相をシフトさせるとともにかかる操作を繰り返し前記中心位相
が前記検出電極からの出力信号の最小値に追従してシフトされるように前記第2の駆動信
号の位相を制御することを特徴とする圧電アクチュエーターの制御装置にある。
本態様によれば、アクチュエーター部の圧電体層の変位に基づく電圧を変位信号として
検出するようになっているので、変位検出センサー部分の小形軽量化が可能となる。さら
に、所定の周波数(固定周波数)の駆動信号により圧電アクチュエーターを駆動している
状態ではアクチュエーター部の変位が小さいほど圧電アクチュエーターとしての出力は大
きいので、変位の最小値に追従させて第1の駆動信号に対する第2の駆動信号の位相をシ
フトさせている結果、圧電アクチュエーターの最大出力駆動を行わせることができる。す
なわち、駆動の不安定要素を含む周波数をパラメーターとする最適出力制御ではなく前記
位相をパラメーターとすることにより駆動の安定性を確保した上で圧電アクチュエーター
の最適出力制御を実現できる。
ここで、前記初期位相は、電源投入後の初回の駆動時には90°とし、次回以降の再駆
動に際しては前記記憶手段が記憶している前回の駆動終了時の位相とするのが好適である
。この場合には、最小値を与える位相に、最速乃至より迅速に到達することが可能となる
。また、前記初期位相と前記中心位相との差が予め定めた設定値を超えた場合には、圧電
アクチュエーターの駆動が停止されるように制御することもできる。この場合には、アク
チュエーター部の温度が上昇し、圧電素子を振動部材に貼着している接着剤が溶融して充
分な接着力を確保できなくなっている等、異常な事態であると判断されるので、かかる駆
動の強制終了により異常事態の発生に伴う圧電素子の振動部材からの剥離等を未然に防止
することができる。
本発明の他の態様は上述の如き圧電アクチュエーターの制御装置と、圧電アクチュエー
ターとを有することを特徴とする圧電アクチュエーター装置にある。
本態様によれば、高出力の回転力を安定して得ることができる。
本発明の他の態様は、上述の如き圧電アクチュエーターを具備することを特徴とする印
刷装置にある。
本態様によれば印刷装置における紙送り等、高出力が要求される用途に的確に供するこ
とができる。
本発明の実施の形態に係る圧電アクチュエーターの分解斜視図。 本発明の実施の形態に係る圧電アクチュエーターの平面図。 本発明の実施の形態に係る圧電アクチュエーターの断面図。 本発明の実施の形態に係る圧電アクチュエーター装置のブロック線図。 圧電アクチュエーター装置の駆動信号の波形を示す波形図。 圧電アクチュエーターのアクチュエーター部の動作態様を示す説明図。 圧電アクチュエーターのアクチュエーター部の楕円軌道を示す説明図。 駆動周波数制御部における処理を示すフローチャート。 駆動信号の位相に対する変位特性を示すグラフ。 本発明の実施の形態に係る印刷装置を示す概略斜視図。 図10に示す印刷装置の要部拡大平面図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳細に説明する。
圧電アクチュエーター装置は、アクチュエーター部とこれに駆動される回転軸とを有す
る圧電アクチュエーター及びこの圧電アクチュエーターの駆動を制御する制御装置を具備
する。本形態におけるアクチュエーター部は縦振動を生起させる駆動信号と、これに対し
て基本的に±90°の位相差(相互の位相差が180°)を有して屈曲振動を生起させる
2種類の駆動信号とで駆動される。屈曲振動を生起させる駆動信号の位相を、縦振動を生
起させる駆動信号に対してシフトさせることにより最適な高出力制御を行うものであるか
らである。
図1は、圧電アクチュエーターの分解斜視図であり、図2はその平面図であり、図3は
図2のA−A′断面図である。これらの図に示すように、圧電アクチュエーター1を構成
するアクチュエーター部10は、振動部材20と、振動部材20の両面にそれぞれ接着さ
れた圧電素子30とを具備するとともに、前述の如き縦振動を生起させる駆動信号と、こ
れに対して基本的に±90°の位相差を有して屈曲振動を生起させる2種類の駆動信号と
で駆動される。
振動部材20の両面にそれぞれ設けられた圧電素子30は、圧電体層40と、圧電体層
40の振動部材20側に設けられた第1電極50と、圧電体層40の第1電極50とは反
側に設けられた第2電極60とを有する。
圧電体層40は、電気機械変換作用を示す圧電材料、特に圧電材料の中でも一般式AB
で示されるペロブスカイト構造を有する金属酸化物からなる。圧電体層40としては
、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の強誘電体材料や、これに酸化ニオブ、酸
化ニッケル又は酸化マグネシウム等の金属酸化物を添加したもの等が好適である。具体的
には、チタン酸鉛(PbTiO)、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O
、ジルコニウム酸鉛(PbZrO)、チタン酸鉛ランタン((Pb,La),TiO
)、ジルコン酸チタン酸鉛ランタン((Pb,La)(Zr,Ti)O)、マグネシウ
ムニオブ酸ジルコニウムチタン酸鉛(Pb(Zr,Ti)(Mg,Nb)O)、ニオブ
酸カリウム(KNbO)、チタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸ビスマスナト
リウム(Bi0.5Na0.5TiO)、チタン酸ビスマスカリウム(Bi0.5
.5TiO)、ビスマスフェライト(BiFeO)、ニオブ酸ナトリウム(NaNb
)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸ナトリウム(NaTaO)、
タンタル酸カリウム(KTaO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、チタン酸ビ
スマス(BiTiO)およびこれらの混晶系等を用いることができる。もちろん、本実
施形態の圧電体層40は、上記した材料に限定されるものではない。
第1電極50は、圧電体層40の振動部材20側の面に亘って連続して設けられて、圧
電素子30の共通電極となっている。
第2電極60は、圧電体層40の第1電極50とは反対側に設けられており、溝部70
によって互いに電気的に隔離されて面内方向で複数に分割されている。
第2電極60を分割する溝部70は、圧電素子30の幅(短手方向)をほぼ三等分する
ように形成された第1溝部71と、第1溝部71によって分割された3つの電極のうち短
手方向両側の電極を長手方向でほぼ二等分するように形成された第2溝部72とからなる
。第2電極60は、これら第1溝部71及び第2溝部72からなる溝部70によって、短
手方向中央部に長手方向に亘って設けられた縦振動用電極部61と、この縦振動用電極部
61の短手方向両側に、縦振動用電極部61を挟んで対角となるように配置されて対をな
す2組の屈曲振動用電極部62、63との合計5つに分割されている。ここで、圧電素子
30は、第2電極60の縦振動用電極部61が設けられた領域が、圧電素子30の長手方
向の縦振動を励起する縦振動励起領域41となっている。これに対して、縦振動励起領域
41の短手方向両側の屈曲振動用電極部62、63が設けられた領域が、それぞれ圧電素
子30の短手方向に屈曲振動を励起する屈曲振動励起領域42、43となっている。この
ため、第2電極60は、分割されて各領域を個別に駆動するための個別電極として機能す
る。
さらに、本形態におけるアクチュエーター部10は変位検出用の検出用電極95,96
を有する。検出用電極95,96は圧電素子30の伸縮に伴い変形する振動部材20の変
位量に比例した電圧を変位信号として出力する。すなわち、圧電体層40及び第1電極5
0と協働して圧電体層40の機械的な変位を電気信号に変換する機械/電気変換素子とし
て機能させるためのものである。このため検出用電極95,96は、第1屈曲振動用電極
部62及び第2屈曲振動用電極部63の一部を切り欠き、溝部97により第1屈曲振動用
電極部62及び第2屈曲振動用電極部63から分離して圧電体層40に貼着されている。
このような圧電素子30は、第1電極50側が振動部材20に接合されている。ここで
、振動部材20は、ステンレス鋼(SUS)等の金属や樹脂材料(またはセラミックス)
で形成された板状部材からなる。本形態では、振動部材20を導電性を有するステンレス
鋼で形成し、2つの圧電素子30の第1電極50同士は、振動部材20を介して電気的に
導通される。ちなみに、第1電極50と振動部材20とを絶縁性の接着剤で接着したとし
ても、第1電極50と振動部材20とを互いに押圧した状態で接着することで両者を互い
に電気的に導通することができる。すなわち、本実施形態の振動部材20は、2つの圧電
素子30の第1電極50同士を導通させる共通電極としても機能する。
また、図1に示すように、振動部材20は、圧電素子30の第1電極50側と同じ表面
形状を有すると共に、長手方向の一端部側に圧電素子30よりも突出するように延設され
た当接部21を有する。振動部材20の圧電素子30の長手方向中央部には、圧電素子3
0の短手方向両側に向かって延設された一対の腕部22を有する。この腕部22には、厚
さ方向に貫通する貫通孔23が設けられており、貫通孔23を挿通させたねじ部材86を
介して詳しくは後述する保持部材81に固定される。すなわち、アクチュエーター部10
は、振動部材20の腕部22が保持部材81に固定されることで、圧電素子30は保持部
材81に対して腕部22を基点として縦振動及び屈曲振動が可能となるように保持される
アクチュエーター部10に搭載された圧電素子30の各電極(第1電極50及び第2電
極60)には、圧電素子30を駆動するための配線及び変位検出用の配線が接続されてい
る。
図3に示すように、第1電極50は振動部材20に電気的に接続されているため、図2
に示すように、共通配線90は振動部材20を介して第1電極50に電気的に接続される
また、第2電極60を構成する縦振動用電極部61と、第1及び第2屈曲振動用電極部
62、63とには、図2に示すように、それぞれ縦振動用個別配線91と、2本の屈曲振
動用個別配線92、93との合計3本の個別配線が接続されている。具体的には、共通配
線90は、アクチュエーター部10の振動部材20の腕部22に接続されている。これに
より、共通配線90は、振動部材20を介して第1電極50に電気的に接続されている。
また、縦振動用個別配線91は、第2電極60の縦振動用電極部61の長手方向中央部
に接続されている。また、2本の屈曲振動用個別配線92、93は、第2電極60の第1
屈曲振動用電極部62の長手方向中央部に接続されている。そして、縦振動用電極部61
を挟んで設けられた4つの屈曲振動用電極部は、対角に配置された電極同士を2本の導通
配線94で接続することで、対角で組をなす2組の第1屈曲振動用電極部62及び第2屈
曲振動用電極部63が構成される。この2本の導通配線94は、たすき掛けするように配
置されている。なお、縦振動用個別配線91及び屈曲振動用個別配線92、93は、それ
ぞれ圧電素子30の縦振動及び屈曲振動における基点となる長手方向の中央部に接続され
ることで、個別配線91、92、93の断線や個別配線91、92、93による圧電素子
30への変位の阻害を抑制している。
ちなみに、本形態では、振動部材20の両面に圧電素子30が設けられているため、振
動部材20の両面の圧電素子30の各第2電極60に個別配線91、92、93をそれぞ
れ接続するようにしてもよく、また、振動部材20の両面の圧電素子30の縦振動用電極
部61同士と、屈曲振動用電極部62(63)同士とを別の配線等で互いに電気的に接続
するようにして、個別配線91、92、93の数を減少させるようにしてもよい。検出用
電極95,96には振動部材20の変位を電圧信号として取り出すための配線98,99
が接続されている。
一方、圧電アクチュエーター1には、装置本体2に軸3Aを回転中心として回転する回
転軸3が設けられている。そして、この回転軸3にアクチュエーター部10の楕円軌道を
描くように回転駆動される当接部21を当接させることで、回転軸3が回転される。
さらに、圧電アクチュエーター1には、アクチュエーター部10を回転軸3方向に向か
って所定の圧力で押圧する付勢手段80が設けられている。
付勢手段80は、アクチュエーター部10を保持する保持部材81と、保持部材81に
一端が固定されたコイルばね等のばね部材82と、ばね部材82の他端に当接すると共に
装置本体2に固定された支持ピン83とを具備する。
保持部材81は、アクチュエーター部10の腕部22が固定される一対の固定部84と
、固定部84の間に一体的に設けられて装置本体2に対してスライド移動可能に支持され
るスライド部85とを具備する。固定部84には、腕部22の貫通孔23に対応して、ね
じ部材86が螺合される雌ねじ部87が形成されている。この雌ねじ部87に腕部22の
貫通孔23を挿通したねじ部材86を螺合させることで、アクチュエーター部10は保持
部材81に保持される。
スライド部85には、厚さ方向に貫通し、且つスライド方向に延設された長孔である2
つのスライド孔88が設けられている。そして、各スライド孔88に挿通されて装置本体
2に固定されたスライドピン89によってスライド部85は装置本体2に対してスライド
移動可能に支持されている。
ばね部材82は、コイルばねからなり、固定部84に一端が固定されると共に、装置本
体2に固定された支持ピン83の側面に他端が当接するように配置されている。また、ば
ね部材82は、スライド部85のスライド方向に沿って配置されている。このようなばね
部材82は、アクチュエーター部10を装置本体2に対して回転軸3に向かって付勢する
なお、本実施形態では、ばね部材82としてコイルばねを用いたが、ばね部材82は特
にこれに限定されず、例えば、板ばね等を用いるようにしてもよい。
このような付勢手段80によって、アクチュエーター部10は、圧電素子30の長手方
向(縦振動方向)が回転軸3の軸中心となるように、所定の圧力で回転軸3に押圧される
。すなわち、本実施形態のアクチュエーター部10は、圧電素子30の長手方向が回転軸
3の径方向になるように配置され、回転軸3の径方向に向かってスライド移動可能に設け
られている。したがって、アクチュエーター部10は、圧電素子30の長手方向が回転軸
3の径方向となるように押圧される。
そして、上述のように、付勢手段80によってアクチュエーター部10の当接部21を
回転軸3に押圧しながら、圧電素子30に縦振動及び屈曲振動を交互に行わせて当接部2
1を楕円軌道を描くように回転駆動することで、回転軸3を回転駆動することができる。
図4は本形態に係る圧電アクチュエーター装置を示すブロック線図である。同図に示す
ように、圧電アクチュエーター装置Iは、上述の圧電アクチュエーター1に、この圧電ア
クチュエーター1の駆動を制御する制御装置300を組み合わせたものである。ここで、
制御装置300は、駆動信号を生成して圧電アクチュエーター1を駆動する駆動手段31
0、駆動手段310が生成する駆動信号の周波数を制御する駆動位相制御部320、アク
チュエーター部10の変位を検出する変位検出部330及びアクチュエーター部10の変
位データーが記憶されている記憶部340を具備する。なお、図4中、図1乃至図3と同
一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。駆動手段310は、駆動信号生成
回路311と、位相調整回路312と、位相反転回路313と、縦振動用電極部61、第
1屈曲振動用電極部62及び第2屈曲振動用電極部63にそれぞれ接続された増幅回路3
14とを具備する。
駆動信号生成回路311は、所定周波数(固定周波数)の交流電圧であるアクチュエー
ター部10の駆動信号を生成する。ここで、駆動信号の周波数は共振周波数であることが
望ましいが、1)共振周波数は圧電アクチュエーター1の駆動時の熱、各部の経時的な摩
耗、気圧等によって変動するパラメーターである点、2)共振周波数での駆動を行った場
合には共振周波数の変動により駆動が不安定になる点に鑑み、適切な周波数を選定する。
すなわち、高出力を得るための共振周波数と駆動の安定性を考慮した可及的に共振周波数
近傍の周波数、例えば共振周波数の9割程度の周波数に選定する。
駆動信号生成回路311の出力である駆動信号は、増幅回路314によって電力増幅さ
れて圧電素子30に供給される。ここで、本形態の駆動信号は、共通電極である第1電極
50を基準電位(本実施形態では0V)として、個別電極である第2電極60に印加され
る。
さらに詳言すると、駆動信号生成回路311の出力である駆動信号は、図5に示すよう
に、圧電素子30の縦振動用電極部61に基準となる第1の駆動信号400として印加さ
れる。また、駆動信号生成回路311からの出力は、位相調整回路312に入力される。
位相調整回路312は、駆動信号生成回路311からから出力された第1の駆動信号40
0の位相を調整する機能を有する。位相調整回路312は、アクチュエーター部10に縦
振動を行わせる基準となる駆動信号400に対し、例えば、図5に示すように、位相が9
0度遅れた屈曲振動を行わせる第2の駆動信号401を生成する。位相調整回路312に
よって生成された駆動信号401は、例えば、圧電素子30の第1屈曲振動用電極部62
に印加される。
また、位相調整回路312によって位相が調整された駆動信号401は、位相反転回路
313に入力される。位相反転回路313は、例えば、インバーター回路で構成され、位
相調整回路312から出力された駆動信号401に対して位相が180度反転した第3の
駆動信号402を生成する。駆動信号402は、第2屈曲振動用電極部63に印加される
。すなわち、基本的には、圧電素子30の縦振動用電極部61には、基準となる駆動信号
400が印加され、第1屈曲振動用電極部62には、駆動信号400に対して90度位相
を遅らせた状態が駆動信号401が印加される。また、圧電素子30の第2屈曲振動用電
極部63には、第1屈曲振動用電極部62に印加される駆動信号401に対して180度
反転した駆動信号402が印加される。
かかる駆動信号400,401,402により駆動されるアクチュエーター部10の基
本動作を図6及び図7を追加して説明する。なお、図6及び図7は、アクチュエーター部
の動作を示す平面図である。
制御装置300から出力された駆動信号400が圧電素子30の縦振動用電極部61に
供給されると、図6(a)に示すように、アクチュエーター部10は振動部材20の面方
向において、縦振動励起領域41が縦方向(長手方向)に伸張・収縮されて長手方向に縦
振動される。
同時に、互いに位相が反転された2つの屈曲振動用の駆動信号401、402が、圧電
素子30の第1屈曲振動用電極部62及び第2屈曲振動用電極部63にそれぞれ供給され
る。この結果、屈曲振動励起領域42、43が伸張・収縮されてアクチュエーター部10
が屈曲駆動される。
具体的には、圧電素子30の短手方向で対角となる一方の組の屈曲振動励起領域42を
伸張させると同時に対角となる他方の一対の屈曲振動励起領域43を収縮させる。これに
より、図6(b)に示すように圧電素子30をS字状に変形させる。また、伸張していた
屈曲振動励起領域42を収縮させると同時に収縮していた屈曲振動励起領域43を伸張さ
せることで、図6(c)に示すように、圧電素子30を逆S字状に屈曲させる。この図6
(b)及び図6(c)に示す屈曲変形を交互に繰り返させることで、アクチュエーター部
10ではS字状及び逆S字状の変形が交互に繰り返される。
そして、上述のように、縦振動用電極部61に印加する駆動信号400に対して、屈曲
振動用の駆動信号401、402は、位相が90度遅れているため、アクチュエーター部
10の長手方向一端部に設けられた当接部21は、図7に示すように、楕円軌道を描くよ
うに回転駆動する。具体的には、圧電素子30に、縦方向(長手方向)の伸張、S字状の
屈曲、縦方向の収縮、逆S字状の屈曲の変形を順次繰り返し行わせることで、当接部21
を振動部材20の面内において時計方向に楕円軌道を描くように回転駆動させることがで
きる。
また、圧電素子30に変形を行わせる際に、屈曲の順番を入れ替えることで、当接部2
1を振動部材20の面内において反時計方向に楕円軌道を描くように回転駆動させること
ができる。すなわち、縦振動用の駆動信号400に対して、屈曲振動用の駆動波形の位相
を90度進めるようにすればよい。このように、屈曲振動の駆動信号を、縦振動用の駆動
信号400に対して+90度または−90度位相をずらすことにより、当接部21が描く
楕円軌道の方向を正逆反転させることができる。これにより回転軸3の回転方向を制御す
ることができる。なお、位相調整回路312による位相のズレを調整することで、当接部
21の軌道を真円軌道にすることも、楕円軌道にすることもできるため、位相調整回路3
12による位相の調整は、±90度に限定されるものではない。
また、本形態では、振動部材20の両面にそれぞれ圧電素子30が設けられているが、
2つの圧電素子30の各縦振動励起領域41及び屈曲振動励起領域42、43は、アクチ
ュエーター部10を一方の圧電素子30の第2電極60側から平面視した際に重なるよう
に配置されており、平面視した際に重なる領域において同じ方向の伸張・収縮を行わせる
ことで、振動部材20は面内方向で変形される。
本形態に係る圧電アクチュエーター装置Iの高出力駆動を実現するため、制御装置30
0は、前述の如く駆動位相制御部320、変位検出部330及び記憶部340を具備する
。ここで、図4に示すように、変位検出部330は、検出用電極95,96で検出し、減
衰回路351,352で適正なレベルに減衰させた電圧信号である変位信号をA/D変換
することによりデジタル信号としての変位信号V1,V2を生成する。この変位信号V1
,V2はアクチュエーター部10の変位を表すデーターとして駆動位相制御部320に供
給される。駆動位相制御部320はこの変位信号V1,V2とこの変位を与える駆動信号
401(図5参照)の位相とを対応させて記憶部340に記憶させる。したがって、記憶
部340にはアクチュエーター部10の駆動に伴う振動部材20の変位、具体的には当接
部21の変位を表す電圧がこれを与える駆動信号401の位相と対応付けられた状態で逐
次記憶される。また、記憶部340には駆動位相制御部320が位相調整回路312に対
して行う駆動信号401の位相の制御に必要なデーター、例えば駆動信号401の振り幅
(後述する)等が記憶されている。
駆動位相制御部320は、特定の周波数での駆動における圧電アクチュエーター1の高
出力駆動を実現すべく、変位検出部330が検出した変位及び記憶部340が記憶してい
る変位データーに基づき位相調整回路312の出力である駆動信号401の位相を検出電
極98の出力電圧の最小値に追従させて制御する。具体的には、図8に例示される処理を
行う。なお、以下の説明において、駆動信号401の位相とは、駆動信号400に対する
位相をいう。すなわち、駆動位相制御部320が位相調整回路312を制御する結果、位
相調整回路312が出力する駆動信号401の位相は、例えば90°遅れた位相を初期位
相θとして±Δθだけ適宜シフトされる。
図8は駆動位相制御部320における処理を示すフローチャートである。同図に示すよ
うに、先ず当該圧電アクチュエーター装置Iの電源が投入(ステップST1)されると待
機状態(ステップST2)となる。かかる状態で当該圧電アクチュエーター装置Iの駆動
の開始信号が入力(ステップST3)されると前回の停止時の条件(駆動信号401の位
相)を記憶部340から読み出す(ステップST4)。なお、圧電アクチュエーター装置
Iの初回起動の場合は記憶部340に記憶させてある初期位相(通常は90°)を読み出
してこれを用いる。
次に、位相調整回路312を制御することにより初期位相θを中心として駆動信号40
1の位相を所定の振り幅Wで振る(ステップST5)。続いて,検出電圧Vの最小値を検
出し、最小値となっている位相に中心位相をシフトさせ、前述と同様の制御により駆動信
号401の位相を振り幅Wで振るとともに、停止信号が入力される迄、検出電圧Vが最小
値となる位相に中心周波数を追従させつつ同様の動作を繰り返す(ステップST6)。こ
こで、最小値を求めるに当たっては、位相を一回振ってその中での最小値を検出するよう
にしても原理的には可能であり、また最も短時間で求めることができるが、実際の変位信
号V1,V2の波形が種々のノイズを含む点を考慮すれば所定の振り幅Wで所定の期間、
位相を振って、その間の変位信号V1,V2の平均レベルを演算して平均値を求め、その
結果に応じて最小値を決定するのが好ましい。
上記ステップST5及びステップST6の操作の態様を図9に基づきさらに詳細に説明
する。図9は駆動信号400を基準とした駆動信号401の位相に対する検出電圧(変位
信号V1,V2の電圧レベルであり図中に太い実線で示している)である変位特性を示す
特性図である。同図に示すように、先ず初期位相θ(例えば90°)を中心位相として振
り幅Wで位相を振動させる。この結果、図に示す場合には最小電圧Vmin1を与える位
相として(θ+Δθ1)が特定される。そこで、今度は位相(θ+Δθ1)を中心位相と
して振り幅Wだけ位相を振動させる。この結果、最小電圧Vmin2(<Vmin1)を
与える位相として(θ+Δθ2)が特定される。再度、同様の操作を繰り返すことにより
最小電圧Vmin3が検出される。この最小電圧Vmin3は極小値である。したがって
、極小値が変化しない限り、この極小値を与える位相を追いかけて、その位相(θ+Δθ
3)を中心位相とする駆動が行われる。ちなみに、何らかの原因で変位特性が図9に示す
太い実線から一点鎖線で示す変位特性に変化した場合でも,上述と同様の操作により所定
の振り幅W内での最小電圧Vminに追従させて中心位相をシフトさせることにより一点
鎖線で示す変位特性での極小値を維持する駆動制御が行われる。
かかる制御中に、中心位相と初期位相との差(Δθd)が、予め定めておいた任意の設
定値Vref1を超えて大きくなった場合(ステップST7)には圧電アクチュエーター
1の駆動を強制的に終了させて待機状態とする。かかる場合は、アクチュエーター部10
の温度が上昇し、圧電素子30を振動部材20に貼着している接着剤が溶融して充分な接
着力を確保できなくなっている等、異常な事態であると判断されるからである。かかる駆
動の強制終了により異常事態の発生に伴う圧電素子30の振動部材20からの剥離等を未
然に防止する。
また、リアルタイムの検出電圧が初期位相における検出電圧に対して大きく低下し、任
意の他の設定値Vref2を超えて低下した場合(ステップST8)も同様に強制停止さ
せて待機状態とする。この場合は、圧電素子30の振動部材20からの剥離等、重篤な故
障が発生している可能性が高く、これに対処させるためである。
停止信号が入力された場合(ステップST9)、現在の駆動条件、すなわち駆動信号4
01の駆動位相等を記憶部340に書き込ませる(ステップST10)。その後、駆動手
段310を停止させて待機状態とする(ステップST11)。
かかる駆動信号401の位相の一連の制御を行うことで特定の固定周波数で駆動してい
る場合において最も高出力で駆動される変位信号V1,V2の最小レベルに追従させた高
出力駆動を実現することができる。なお、初期位相は、電源投入後の初回の駆動時には9
0°とし、次回以降の再駆動に際しては記憶部340が記憶している前回の駆動終了時の
位相とするのが合理的である。この場合には、最小値を与える位相に、最速乃至より迅速
に到達することが可能となるからである。
なお、上記実施の形態におけるステップST7,8の処理は必ずしも必要ではない。た
だ、かかる処理を行うことにより、圧電アクチュエーター装置Iの安定的な駆動に資する
ことはできる。
上記実施の形態に係る圧電アクチュエーター装置Iは、印刷装置の一例であるインクジ
ェット式記録装置の駆動手段として用いることができる。ここで、上記実施の形態に係る
圧電アクチュエーター装置Iを用いたインクジェット式記録装置の一例を図10及び図1
1に示す。なお、図10は、本発明の実施の形態に係る液体噴射装置の一例であるインク
ジェット式記録装置の概略斜視図であり、図11は、要部を拡大した平面図である。
図10に示すインクジェット式記録装置100において、インクを吐出するインクジェ
ット式記録ヘッド101を有する記録ヘッドユニット102は、インク供給手段を構成す
るカートリッジ103が着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット102を搭載した
キャリッジ104は、記録装置本体105に取り付けられたキャリッジ軸106に軸方向
移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット102は、例えば、ブラックインク
組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
そして、駆動モーター107の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト
108を介してキャリッジ104に伝達されることで、記録ヘッドユニット102を搭載
したキャリッジ104はキャリッジ軸106に沿って移動される。一方、記録装置本体1
05にはキャリッジ軸106に沿ってプラテン109が設けられており、給紙手段110
によって給紙された紙等の被噴射媒体である記録シートSがプラテン109に巻き掛けら
れて搬送される。記録シートSは、プラテン109上でインクジェット式記録ヘッド10
1から吐出されたインクによって印刷される。そしてプラテン109上で印刷された記録
シートSは、プラテン109の給紙手段110とは反対側に設けられた排紙手段120に
よって排紙される。
図11に示すように、給紙手段110は、給紙ローラー111と従動ローラー112と
で構成されている。給紙ローラー111には、その端部に上述した圧電アクチュエーター
1の回転軸3が固定されており、アクチュエーター部10の駆動によって回転駆動される
。また、給紙ローラー111には、同軸上に第1歯車113が設けられている。
排紙手段120は、排紙ローラー121と従動ローラー122とで構成されている。排
紙ローラー121には同軸上に第2歯車123が設けられている。そして、給紙ローラー
111の第1歯車113が、この第1歯車113に噛み合う第3歯車130、第3歯車1
30に噛み合う第4歯車131、第4歯車に噛み合う第5歯車132を介して排紙ローラ
ー121の第2歯車123に噛み合うことで、給紙ローラー111を回転駆動する圧電ア
クチュエーター1の駆動力が、排紙ローラー121に伝達される。
なお、図10及び図11に示す例では、圧電アクチュエーター1によって、給紙手段1
10及び排紙手段120を回転駆動するものであるが、例えば、上述した実施の形態の圧
電アクチュエーター1を、キャリッジ104を移動させる駆動モーター107の代わりに
用いることも可能である。もちろん、その他の駆動系、例えば、インクジェット式記録ヘ
ッド101にインクを供給するポンプ等に圧電アクチュエーター1を用いることもできる
本形態においては圧電アクチュエーター1を制御する制御装置300が装置本体内に内
蔵されているが、インクジェット式記録装置の外部に設けるようにしてもよい。
なお、本発明は、広く液体噴射装置全般を対象としたものであり、圧電アクチュエータ
ーは、上述したインクジェット式記録装置以外の液体噴射装置等の印刷装置に搭載するこ
とが可能である。その他の液体噴射装置としては、例えば、液晶ディスプレイ等のカラー
フィルターの製造に用いられる色材噴射装置、有機ELディスプレイ、FED(電界放出
ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射装置、バイオchip製造に用い
られる生体有機物噴射装置等が挙げられる。もちろん、印刷装置としては、液体を噴射す
る液体噴射装置に限定されるものではなく、例えば、レーザープリンター、熱転写プリン
ター等にも本発明を適用することができる。
また、本発明は、広く圧電アクチュエーター装置全般を対象としたものであり、上述し
た液体噴射装置以外の小型デバイスに利用することが可能である。圧電アクチュエーター
装置を利用できる小型デバイスとしては、医療用ポンプ、カメラ、産業用や義手などのロ
ボット等が挙げられる。
I 圧電アクチュエーター装置、 V1,V2 変位信号、 Vmax 最大値、 V
t 目標変位、 1 圧電アクチュエーター、 3 回転軸、 10 アクチュエーター
部、 20 振動部材、 21 当接部、 30 圧電素子、 40 圧電体層、 50
第1電極、 60 第2電極、 95,96 検出用電極、 100 インクジェット
式記録装置、 101 インクジェット式記録ヘッド、 300制御装置、 310 駆
動手段、 311 駆動信号生成回路、 312 位相調整回路、 313 位相反転回
路、 320 駆動位相制御部、 330 変位検出部、 340 記憶部、 400,
401,402 駆動信号

Claims (5)

  1. 圧電体層と、前記圧電体層に縦振動を励起する第1電極と、前記圧電体層に屈曲振動を
    励起する第2電極と、前記圧電体層の変位を検出する検出用電極と、前記縦振動および前
    記屈曲振動が励起されることにより振動する当接部が設けられた振動部材と、を備えた圧
    電アクチュエーターを制御する制御装置であって、
    前記圧電体層の縦振動励起領域を励振するため所定周波数の第1の駆動信号を生成する
    駆動信号生成手段、前記第1の駆動信号の位相を調整して前記圧電体層の一方の屈曲振動
    励起領域を励振するための第2の駆動信号を生成する位相調整手段及び前記第2の駆動信
    号の位相を反転させて前記圧電体層の他方の屈曲振動励起領域を励振するための第3の駆
    動信号を生成する位相反転手段を有するとともに前記第1乃至第3の駆動信号を圧電素子
    にそれぞれ供給する駆動手段と、
    前記圧電素子の機械的な変位を前記圧電素子に設けた検出用電極を介し変位信号に変換
    して検出する変位検出手段と、
    前記変位検出手段が検出した前記変位を逐次記憶する記憶手段と、
    前記変位検出手段が検出した変位及び前記記憶手段が記憶している変位に基づき前記位
    相調整手段を介して前記第2の駆動信号の位相を制御する駆動位相制御手段とを有し、
    前記駆動位相制御手段は、前記第1の駆動信号に対する前記第2の駆動信号の位相差を
    表す所定の初期位相を中心として前記第1の駆動信号に対する第2の駆動信号の位相を所
    定の振り幅で変化させ、これに伴い変位が最小となる位相に前記振り幅の中心位相をシフ
    トさせるとともにかかる操作を繰り返し前記中心位相が前記変位の最小値に追従してシフ
    トされるように前記第2の駆動信号の位相を制御することを特徴とする圧電アクチュエー
    ターの制御装置。
  2. 請求項1に記載する圧電アクチュエーターの制御装置において、
    前記初期位相は、電源投入後の初回の駆動時には90°とし、次回以降の再駆動に際し
    ては前記記憶手段が記憶している前回の駆動終了時の位相としたことを特徴とする圧電ア
    クチュエーターの制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2の何れか一つに記載する圧電アクチュエーターの制御装置におい
    て、
    前記初期位相と前記中心位相との差が予め定めた設定値を超えた場合には、圧電アクチ
    ュエーターの駆動が停止されるように制御することを特徴とする圧電アクチュエーターの
    制御装置。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載する圧電アクチュエーターの制御装置と、圧
    電アクチュエーターとを有することを特徴とする圧電アクチュエーター装置。
  5. 請求項4に記載する圧電アクチュエーターを具備することを特徴とする印刷装置。

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