JP2011169376A - キャブマウントとそれを用いたキャブマウント装置 - Google Patents

キャブマウントとそれを用いたキャブマウント装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ばね特性を容易に且つ高精度にチューニングすることが出来て、優れた乗り心地性能を実現することが出来る新規な構造のキャブマウントと、それを用いたキャブマウント装置を提供することにある。
【解決手段】装着孔44から突出したインナ軸部材16の軸方向下端部にロアプレート48が設けられていると共に、ロアプレート48のシャシフレーム14に対向する面に緩衝ゴム50が配設されており、緩衝ゴム50がシャシフレーム14に対して軸方向で離隔して対向している。また、装着孔44から下方に突出したインナ軸部材16の外周面を覆う筒状シールゴム64が本体ゴム弾性体18と一体形成されて軸方向下方に延び出しており、筒状シールゴム64の下端がロアプレート48に押し付けられて軸方向で予圧縮されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車のキャビン(運転台)とシャシフレームの間に介装されるキャブマウントと、それを用いたキャブマウント装置に関するものである。
従来から、スポーツ多目的車(SUV)やトラック等の自動車では、フレーム構造が多く採用されており、サスペンション機構によって走行輪を装着されたシャシフレームに対して、キャビンがキャブマウントによって防振支持された構造を有している。このキャブマウントとしては、例えば、特開2008−261389号公報(特許文献1)のような筒形防振装置が一般的に採用されており、インナ軸部材がキャビンに取り付けられると共に、インナ軸部材に設けられたアッパプレートとシャシフレームとの間に第一のゴム弾性体が配設された構造を有している。そして、キャビンとシャシフレームの接近方向(バウンド方向)に荷重が入力されると、第一のゴム弾性体が圧縮変形して、荷重が弾性的に支持されると共に、内部摩擦などによる減衰作用が発揮されるようになっている。
ところで、特許文献1にも示されているように、キャブマウントでは、インナ軸部材がシャシフレームに形成された装着孔に挿通されており、シャシフレームを挟んでアッパプレートと反対側に配設されたロアプレートがインナ軸部材で支持されていると共に、ロアプレートとシャシフレームの間に第二のゴム弾性体が配設された挟込みタイプの構造も知られている。そして、キャビンとシャシフレームの離隔方向(リバウンド方向)に荷重が入力されると、第二のゴム弾性体が圧縮変形して、荷重が弾性的に支持されると共に、内部摩擦などによる減衰作用が発揮されるようになっている。このように、キャブマウントでは、振動入力時に第一,第二のゴム弾性体の何れか一方が圧縮変形されるようになっていることにより、第一,第二のゴム弾性体の何れか他方に引張方向の入力が作用するのを防いで、耐久性が確保されるようになっていた。
しかしながら、このようにシャシフレームを第一,第二のゴム弾性体で挟み込んだ構造では、バウンド方向とリバウンド方向の何れの荷重入力に対しても、第一のゴム弾性体のばねと第二のゴム弾性体のばねが協働して作用する。それ故、ばね特性のチューニングが難しかった。
特開2008−261389号公報
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、ばね特性を容易に且つ高精度にチューニングすることが出来て、優れた乗り心地性能を実現することが出来る、新規な構造のキャブマウントを提供することにある。
また、上述の本発明に従う特定構造のキャブマウントを含む複数のキャブマウントの配置構造を工夫することによって、乗り心地性能の更なる向上が図られ得る、新規な構造のキャブマウント装置を提供することも、本発明の目的とするところである。
本発明の第一の態様は、キャビンに取り付けられるインナ軸部材に対して該キャビン側の軸方向上端部から外周側に突出するアッパプレートが設けられていると共に、該インナ軸部材に外挿された筒状の本体ゴム弾性体がシャシフレームと該アッパプレートとの対向面間に配設されており、該シャシフレームによる該キャビンの支持荷重が該本体ゴム弾性体に対して軸方向の圧縮荷重として及ぼされるキャブマウントにおいて、前記インナ軸部材が、前記シャシフレームに形成された装着孔に挿通されて、該装着孔から前記キャビンと反対側に突出していると共に、該装着孔から突出した該インナ軸部材の軸方向下端部には外周側に突出するロアプレートが設けられており、該ロアプレートの該シャシフレームに対向する面には緩衝ゴムが配設されて、該緩衝ゴムが該シャシフレームに対して軸方向下方に離隔して対向している一方、前記本体ゴム弾性体が該シャシフレームと前記アッパプレートの少なくとも一方に対して非接着で重ね合わされていると共に、該装着孔から下方に突出した該インナ軸部材の外周面を覆う筒状シールゴムが該本体ゴム弾性体と一体形成されて軸方向下方に延び出しており、該筒状シールゴムの下端が該ロアプレートに押し付けられて軸方向で予圧縮されていることを、特徴とする。
第一の態様に従う構造のキャブマウントでは、ロアプレートおよび緩衝ゴムがシャシフレームに対して下方に離隔して対向している。それ故、キャビンがシャシフレームに対して上下で接近する方向(バウンド方向)に変位する際に、緩衝ゴムのばねがバウンド方向の支持ばね特性に影響するのを回避することが出来る。このようにバウンド方向の支持ばねを本体ゴム弾性体のばねのみで構成することにより、乗り心地性能への影響が大きいバウンド方向においてばね特性のチューニングを容易に行うことが出来る。
また、本体ゴム弾性体がシャシフレームとアッパプレートの少なくとも一方に対して非接着とされている。これにより、キャビンがシャシフレームから上下で離隔する方向(リバウンド方向)に変位する際に、本体ゴム弾性体に引張荷重が作用するのを防ぐことが出来る。それ故、例えば、バウンド方向の軟らかいばねをより有利に実現し得るゴム材料を選択しながら、本体ゴム弾性体の耐久性を充分に確保することも可能となる。
さらに、リバウンド方向で大荷重が入力して、キャビンとシャシフレームが上下方向で大きく離隔変位すると、ロアプレートがシャシフレームに対して緩衝ゴムを介して当接することで、他のキャブマウントと協働して荷重が分担支持されるようになっている。これにより、リバウンド方向の通常荷重を支持する別のキャブマウントが、過大な荷重の集中によって損傷するのを防ぐことが出来る。言い換えれば、本発明のキャブマウントでは、ロアプレートとシャシフレームの緩衝ゴムを介した当接を利用して、キャビンとシャシフレームのリバウンド方向の相対変位を緩衝的に制限するストッパ機構が構成されている。
また、シャシフレームの装着孔から突出したインナ軸部材の下端部が筒状シールゴムに覆われていると共に、筒状シールゴムの下端がロアプレートに押し付けられて軸方向で予圧縮されている。これにより、ロアプレートと筒状シールゴムの当接面間がシールされて、装着孔から突出したインナ軸部材の下端部と、インナ軸部材とロアプレートの接続部分とが、何れも筒状シールゴムによって外部から隔てられている。それ故、水や砂塵等の異物が、インナ軸部材の外周面に付着したり、インナ軸部材とロアプレートの接続部分に侵入するのを防いで、インナ軸部材やロアプレートが腐食されるのを防止することが出来る。
しかも、筒状シールゴムが本体ゴム弾性体と一体形成されていることにより、筒状シールゴムによる上述の如きシール機能が、部品点数の増加を要することなく、容易に実現される。
本発明の第二の態様は、第一の態様に記載されたキャブマウントにおいて、前記緩衝ゴムの中央部分に挿入孔が形成されて、該挿入孔に対して前記インナ軸部材の軸方向下端部が挿し入れられていると共に、該緩衝ゴムの内周縁部に対して前記筒状シールゴムの下端が当接されており、該筒状シールゴムが該緩衝ゴムを介して前記ロアプレートに対して軸方向に押し付けられている一方、該挿入孔の内径寸法が該インナ軸部材の外径寸法より大きくされていると共に、該緩衝ゴムの該挿入孔の内周面には第一の環状シール突起が一体形成されて、該第一の環状シール突起が前記装着孔から軸方向下方に突出した該インナ軸部材の外周面に対して押し付けられているものである。
第二の態様によれば、筒状シールゴムとロアプレートの当接による軸方向のシール構造に加えて、緩衝ゴムに設けられた第一の環状シール突起とインナ軸部材の当接による軸直角方向のシール構造が設けられている。それ故、インナ軸部材とロアプレートの接続部分に対する異物の侵入が、多重のシール構造によってより効果的に防止される。
また、筒状シールゴムが緩衝ゴムの内周縁部を介してロアプレートに押し付けられていることから、筒状シールゴムとロアプレートがより隙間無く密着して、シール性の向上が図られ得る。
本発明の第三の態様は、第一又は第二の態様に記載されたキャブマウントにおいて、前記緩衝ゴムの中央部分に挿入孔が形成されており、該挿入孔の内径寸法が前記インナ軸部材の外径寸法よりも大きくされて、該挿入孔に対して該インナ軸部材の軸方向下端部が挿し入れられていると共に、該挿入孔は軸方向上側が軸方向下側よりも大径とされた段付孔形状とされて、該緩衝ゴムの内周縁部に段差面が形成されており、前記筒状シールゴムの軸方向下端部が該挿入孔の大径部分に挿し入れられて該段差面に対して軸方向で当接することで該筒状シールゴムが該緩衝ゴムの内周縁部を介して前記ロアプレートに対して軸方向に押し付けられているものである。
第三の態様によれば、筒状シールゴムが緩衝ゴムの内周縁部を介してロアプレートに押し付けられていることから、筒状シールゴムとロアプレートがより有利に密着して、シール性の向上が図られ得る。しかも、筒状シールゴムと緩衝ゴムの当接位置が緩衝ゴムの挿入孔内とされて周囲を緩衝ゴムで取り囲まれていることから、異物がシール部分に直接吹き付けるのを防ぐことが出来る。
本発明の第四の態様は、第三の態様に記載されたキャブマウントにおいて、前記挿入孔の大径部分の内径寸法が前記筒状シールゴムの外径寸法よりも大きくされていると共に、該挿入孔の大径部分には前記緩衝ゴムの内周面に一体形成された第二の環状シール突起が径方向内側に向かって突出しており、該第二の環状シール突起が該筒状シールゴムの外周面に対して押し付けられているものである。
第四の態様によれば、第二の環状シール突起が筒状シールゴムの外周面に押し付けられることで、シール構造が構成されている。これにより、筒状シールゴムとロアプレートの軸方向での当接によるシール構造との協働で多重のシール構造が実現されて、異物の侵入がより効果的に防止される。
また、筒状シールゴムがロアプレートに対して緩衝ゴムの内周縁部を介して当接していると共に、筒状シールゴムと第二の環状シール突起が何れもゴム弾性体で形成されている。それ故、各シール構造が、何れもゴム弾性体同士の当接により高い密着性で構成されて、優れたシール性能が実現される。
本発明の第五の態様は、上下方向に離隔配置されたキャビンとシャシフレームがキャブマウントの複数個を用いて相互に防振連結されたキャブマウント装置において、前記キャビンにおける乗車位置に最も近い位置に配設されるキャブマウントとして、第一〜第四の何れか1つの態様に記載されたキャブマウントが採用されていると共に、該キャブマウントを挟んで車両前後方向の少なくとも一方の側には、該キャビンと前記シャシフレームの接近方向への変位によって圧縮される第一のゴム弾性体と、該キャビンと該シャシフレームの離隔方向への変位によって圧縮される第二のゴム弾性体とを備えたキャブマウントが少なくとも1つ採用されていることを、特徴とする。
第五の態様に従う構造のキャブマウント装置によれば、乗り心地性能に対する影響が大きい乗車位置に最も近いキャブマウントとして本発明に従う構造のキャブマウントを採用することで、乗車位置におけるバウンド方向のばね特性を容易に設定することが出来て、乗員が体感する乗り心地が向上する。
一方、キャブマウント装置では、リバウンド方向の荷重も支持される必要があるが、ここでは、本発明に従う構造のキャブマウントを車両前後方向に外れた位置に別のキャブマウントを配することで、リバウンド方向の荷重が支持されるようになっている。即ち、バウンド方向の荷重入力で圧縮される第一のゴム弾性体と、リバウンド方向の荷重入力で圧縮される第二のゴム弾性体とを、何れも備えたキャブマウントが、乗車位置から外れた位置に配されている。これによって、リバウンド方向の荷重が、乗り心地性能に悪影響を及ぼすことなく支持される。なお、リバウンド方向の荷重を支持するキャブマウントは、振動モード等を考慮して、少なくとも1つが配されていれば良い。
本発明では、インナ軸部材をシャシフレームの装着孔から下方に突出させて、ロアプレートをシャシフレームの下方に所定の距離を隔てて支持させることで、緩衝ゴムとシャシフレームの間に隙間を設けた。これにより、乗り心地への影響が大きいバウンド方向のばね特性を容易に設定することが出来て、乗り心地性能が向上すると共に、リバウンド方向で大荷重が入力した場合に、ロアプレートとシャシフレームが緩衝ゴムを介して当接することでキャビンのシャシフレームに対する離隔変位を制限して、他のキャブマウントに荷重が集中するのを防止することが出来る。加えて、上記の効果を実現するために、シャシフレームよりも下方に配置されるインナ軸部材の下端部と、インナ軸部材とロアプレートの接続部分とを、本体ゴム弾性体に一体形成された筒状シールゴムで外部空間から隔てることで、インナ軸部材およびロアプレートが水等の侵入及び付着によって腐食するのを防止できる。
本発明の一実施形態としてのキャブマウントの車両への装着状態を示す縦断面図。 図1に示されたキャブマウントを構成する本体ゴム弾性体の縦断面図。 図2に示された本体ゴム弾性体にインナ軸部材を取り付けた状態を示す縦断面図。 図1に示されたキャブマウントを構成する緩衝ゴム付きのロアプレートを示す縦断面図。 シャシフレームに対するキャブマウントの配設状態を示す斜視図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1には、本発明の一実施形態として、自動車用のキャブマウント10が示されている。キャブマウント10は、キャビン12に取り付けられるインナ軸部材16と、シャシフレーム14に取り付けられる本体ゴム弾性体18とを有している。そして、キャビン12とシャシフレーム14の間に装着されて、キャビン12をシャシフレーム14の上方に防振支持するようになっている。なお、以下の説明において、上下方向とは、原則として、鉛直上下方向である図1中の上下方向を言う。
より詳細には、インナ軸部材16は、上下方向に直線的に延びる小径の円筒形状を有する高剛性の部材であって、その上端にはアッパプレート20が取り付けられている。アッパプレート20は、全体として略円環板形状を有しており、インナ軸部材16に対して同一中心軸上で上方から重ね合わされて、溶接等の手段でインナ軸部材16に固定されることにより、インナ軸部材16の上端においてフランジの如き態様で軸直角方向外側に向かって突出している。また、アッパプレート20の径方向外寄りの中間部分には、径方向外側に向かって下傾するテーパ部22が設けられており、アッパプレート20の中央部分と外周縁部は、上下にずれた位置で略軸直角方向に広がっている。
そして、インナ軸部材16は、その上端面がキャビン12に対して重ね合わされており、インナ軸部材16の中心孔に下方から挿通される取付ボルト24が、キャビン12に形成されたボルト孔26を通じて上方に突出せしめられていると共に、取付ボルト24にナット28が螺着されている。これにより、インナ軸部材16がキャビン12に対して固定されて、軸方向下方に延び出している。
また、インナ軸部材16には、本体ゴム弾性体18が外挿されている。本体ゴム弾性体18は、図2に示されているように、全体として厚肉の円筒形状を有しており、内径寸法がインナ軸部材16の外径寸法よりも大きくされている。また、本体ゴム弾性体18には、軸方向上下に離間した2箇所において、外周面に開口して周方向環状に延びる凹溝状のすぐり部30,30が形成されている。更に、本体ゴム弾性体18の内周縁部には、インナ軸部材16とアッパプレート20との溶接部を避けるために、上方に向かって開口する環状の座繰部32が設けられており、上端部において中心孔が拡径されて本体ゴム弾性体18が薄肉化されている。
また、本体ゴム弾性体18の中心孔は、軸方向上部が下部よりも大径とされている。更に、本体ゴム弾性体18には、中心孔の上側開口部において径方向内側に向かって突出する環状の上端部突起34が一体形成されていると共に、中心孔の下側部分において径方向内側に向かって突出する環状の中間部突起36が一体形成されている。
また、本体ゴム弾性体18の下端部には、インサート部材38が同軸的に配設されて固着されている。インサート部材38は、略円環形状を呈する硬質合成樹脂製の部材であって、下側のすぐり部30よりも下方において本体ゴム弾性体18の内部にほぼ埋設された状態で加硫接着されている。なお、本実施形態では、周上の複数箇所において、本体ゴム弾性体18のインサート部材38よりも外周側および下側部分に凹溝40が形成されており、かかる凹溝40の形成部分においてインサート部材38が本体ゴム弾性体18から露出している。また、特開2008−261389号公報に示されているような中空部がインサート部材38に形成されて、肉抜空所が形成されていても良い。
このようなインサート部材38を備えた本体ゴム弾性体18の中心孔には、図3に示されているように、インナ軸部材16が挿入されている。このインナ軸部材16は、本体ゴム弾性体18の中心孔に突出する上端部突起34と中間部突起36がそれぞれインナ軸部材16の外周面に押し当てられることにより、部品搬送時にインナ軸部材16の脱落が防止されて、本体ゴム弾性体18の中心孔内で軸直角方向の中央に位置決めされている。
さらに、本体ゴム弾性体18の上面には、インナ軸部材16に固定されたアッパプレート20が軸方向に非接着で重ね合わされている。なお、本体ゴム弾性体18の上端に座繰部32が形成されていることにより、本体ゴム弾性体18が上端において薄肉化されて、本体ゴム弾性体18のアッパプレート20に対する初期の当接面積が小さくされている。
一方、インサート部材38を固着された本体ゴム弾性体18の下端部は、図1に示されているように、シャシフレーム14に形成された装着凹部42に非接着で装着されており、もって、本体ゴム弾性体18がシャシフレーム14とキャビン12の軸方向間に介装されている。装着凹部42は、シャシフレーム14の上面に開口する円形凹所形状を有しており、その内径寸法が、インサート部材38の固着部位における本体ゴム弾性体18の外径寸法と同じかほんの僅かに大きくされている。これによって、本体ゴム弾性体18がゼロタッチ若しくはほんの僅かな隙間をもった状態で装着凹部42に対して装着されるようになっている。また、本体ゴム弾性体18における装着凹部42との当接部分に形成された凹溝40によって、空気が逃げるようになっており、異音が防止されている。
かくの如き装着状態では、シャシフレーム14に対するキャビン12の支持荷重が、本体ゴム弾性体18に対して軸方向の圧縮荷重として及ぼされるようになっている。これにより、本体ゴム弾性体18がアッパプレート20と装着凹部42の底壁部との対向面間で軸方向に予圧縮されている。
また、シャシフレーム14における装着凹部42の底壁部には、装着孔44が形成されており、インナ軸部材16が装着孔44を通じてシャシフレーム14よりも下方に突出している。更に、シャシフレーム14における装着孔44の開口周縁部には、筒状の補強突部46がプレスによる曲げ加工等で一体形成されて、下方に向かって突出している。この補強突部46により、本体ゴム弾性体18のセンタリングがなされ、且つキャブマウント10の軸直角方向(車両左右方向)での剛性が高められている。
また、装着孔44から下方に突出したインナ軸部材16の下端部には、ロアプレート48が取り付けられている。ロアプレート48は、図1,4に示されているように、略円環板形状を有する高剛性の部材であって、インナ軸部材16に対して同一中心軸上で下方から重ね合わされている。これにより、ロアプレート48は、インナ軸部材16の下端において軸直角方向外側に突出するフランジ状の態様で配設されている。
また、ロアプレート48の上面には、緩衝ゴム50が配設されている。緩衝ゴム50は、厚肉の略円環形状を有するゴム弾性体であって、径方向中央部分には挿入孔52が形成されている。この挿入孔52は、インナ軸部材16の外径寸法よりも大きな内径寸法を有する円形孔であって、緩衝ゴム50を軸方向に貫通して形成されている。更に、挿入孔52は軸方向中間部分で内径寸法が変化する段付孔形状とされており、軸方向上側が大径部分54とされていると共に、軸方向下側が小径部分56とされている。更にまた、それら大径部分54と小径部分56の境界において、緩衝ゴム50の内周縁部には、軸直角方向に広がる環状の段差面58が形成されている。
また、緩衝ゴム50には、内周面から径方向内側に向かって突出する第一の環状シール突起60と第二の環状シール突起62が軸方向で所定距離を隔てて一体形成されている。第一,第二の環状シール突起60,62は、何れも径方向内側に向かって軸方向で狭幅となる略一定の断面形状で、全周に亘って連続的に形成されている。また、第一の環状シール突起60が挿入孔52の小径部分56の上端開口部において径方向内方に突出するように形成されていると共に、第二の環状シール突起62が挿入孔52の大径部分54の上端開口部において径方向内方に突出するように形成されている。なお、第一の環状シール突起60の内径寸法がインナ軸部材16の外径寸法よりも小さくされていると共に、第二の環状シール突起62の内径寸法が筒状シールゴム64の外径寸法よりも小さくされている。
このような構造の緩衝ゴム50は、ロアプレート48の上面に加硫接着されて、ロアプレート48と同一中心軸上に配設されている。また、ロアプレート48の外周面および下面の外周部分は、緩衝ゴム50と一体形成されたゴム層によって覆われている。なお、緩衝ゴム50は、ロアプレート48を備えた一体加硫成形品として形成されている。
そして、ロアプレート48は、図1に示されているように、中心孔に挿通される取付ボルト24によって、緩衝ゴム50の挿入孔52に挿し入れられたインナ軸部材16の下端部に固定されており、シャシフレーム14に対して下方に所定距離を隔てて対向している。また、ロアプレート48の上面に固着された緩衝ゴム50も、シャシフレーム14に対して下方に離間して対向している。
さらに、インナ軸部材16が緩衝ゴム50の小径部分56に挿し入れられることにより、第一の環状シール突起60がインナ軸部材16の外周面に押し当てられて、インナ軸部材16と緩衝ゴム50の径方向間がシールされている。
かかるロアプレート48の装着状態において、緩衝ゴム50の挿入孔52には、インナ軸部材16と、その表面を覆う筒状シールゴム64が挿入されている。筒状シールゴム64は、図2に示されているように、本体ゴム弾性体18と一体形成されて下方に突出する略円筒形状のゴム弾性体であって、上端部分が上方に行くに従って次第に厚肉となっている。また、筒状シールゴム64の軸方向中間部分には、径方向内側に突出する環状の下端部突起66が、軸方向に離隔して2つ形成されており、筒状シールゴム64に挿通されるインナ軸部材16が、それら下端部突起66,66との当接によって、部品搬送時にインナ軸部材16の脱落が防止されると共に、軸直角方向の中央に位置決めされるようになっている。
また、筒状シールゴム64は、図3に示されているように、インナ軸部材16が本体ゴム弾性体18の中心孔に挿入されることで、インナ軸部材16の下端部の外周面を覆うように配設される。このように本体ゴム弾性体18がインナ軸部材16に取り付けられた状態において、筒状シールゴム64は、インナ軸部材16よりも下方に所定の長さ:Hだけ突出している。
この筒状シールゴム64の外径寸法は、緩衝ゴム50に形成された挿入孔52の大径部分54の内径寸法よりも小さくされている。これによって、インナ軸部材16に対してロアプレート48が装着される際に、筒状シールゴム64が緩衝ゴム50の挿入孔52の大径部分54に挿入されるようになっている。
さらに、筒状シールゴム64の外径寸法は、緩衝ゴム50に突出形成された第二の環状シール突起62の内径寸法よりも大きくされている。これにより、筒状シールゴム64が挿入孔52の大径部分54に挿し入れられることで、筒状シールゴム64の外周面に第二の環状シール突起62が押し当てられて、緩衝ゴム50と筒状シールゴム64の径方向間が自動的にシールされるようになっている。
また、インナ軸部材16に対してロアプレート48が装着される際に、筒状シールゴム64の下端面が、緩衝ゴム50の段差面58に対して軸方向で当接される。そして、インナ軸部材16がロアプレート48に当接した状態でボルト固定されることにより、筒状シールゴム64は、図1に示されているように、緩衝ゴム50を介してロアプレート48に対して軸方向で押し付けられて、その下端がインナ軸部材16の下端よりも上方に位置するように軸方向で圧縮される。これによって、筒状シールゴム64と緩衝ゴム50の段差面58が充分な当接力で軸方向に密着して、それら筒状シールゴム64と緩衝ゴム50の軸方向間がシールされている。更に、予圧縮量が充分に確保されていることで、通常走行時の振動入力によっても離隔することはなく、シール性が維持されるようになっている。
このような構造とされたキャブマウント10では、キャビン12とシャシフレーム14が接近方向に相対変位した場合にばね特性に影響する支持ばねが、本体ゴム弾性体18のみで構成されている。それ故、バウンド方向のばね特性に、シャシフレーム14の上側に位置するゴム弾性体の圧縮ばねだけでなく、シャシフレーム14の下側に位置するゴム弾性体の引張ばねが影響する挟込みタイプのキャブマウントに比べて、バウンド方向のばね特性を容易に且つ高精度にチューニングすることが出来る。
また、本体ゴム弾性体18は、インナ軸部材16に非接着で外挿装着されていると共に、アッパプレート20とシャシフレーム14の何れに対しても非接着で軸方向に当接しており、振動荷重がリバウンド方向に入力される際に、本体ゴム弾性体18の引張変形が回避されるようになっている。このように、本体ゴム弾性体18が引張方向の荷重を受けることなく圧縮ばねとして機能することから、本体ゴム弾性体18の耐久性が有利に確保される。従って、本体ゴム弾性体18のゴム材料をより自由に選択することが出来て、例えば、より軟らかいゴム材料を用いることで乗り心地性能の更なる改善を図りつつ、充分な耐久性を確保することも可能となる。
さらに、入力されたリバウンド方向の荷重が、衝撃的に大きなものであった場合には、インナ軸部材16を介してキャビン12に固定されたロアプレート48が、シャシフレーム14に対して、緩衝ゴム50を介して当接する。これにより、リバウンド方向の荷重がキャブマウント10によって分担支持されると共に、緩衝ゴム50の減衰作用によって入力エネルギーが低減される。なお、シャシフレーム14におけるロアプレート48との当接部分に補強突部46が形成されていることにより、ロアプレート48の当接によるシャシフレーム14の変形が防止されている。
これら上述の如き効果が実現されるためには、ロアプレート48がインナ軸部材16によってシャシフレーム14から下方に離隔した位置で保持されることが必要となるが、インナ軸部材16をシャシフレーム14の装着孔44から下方に突出させると、インナ軸部材16の外周面やインナ軸部材16とロアプレート48の接続部分に水や砂塵等の異物が付着するおそれがあった。
そこで、キャブマウント10では、装着孔44から下方に突出したインナ軸部材16の下端部に筒状シールゴム64が取り付けられていると共に、筒状シールゴム64が緩衝ゴム50の段差面58に押し当てられており、これらによってインナ軸部材16の下端部が外部に露出しないように筒状シールゴム64と緩衝ゴム50で覆われている。それ故、インナ軸部材16の外周面やインナ軸部材16とロアプレート48の接続部分に異物が付着することによる、汚れや侵食の問題を回避することが出来る。特に、腐食の防止が重要となるインナ軸部材16とロアプレート48の接続部分が、筒状シールゴム64と緩衝ゴム50の軸方向での当接によって外部空間に対して密閉されていることで、それらインナ軸部材16とロアプレート48の当接面の腐食が有効に防止される。
さらに、筒状シールゴム64の下端部が緩衝ゴム50の挿入孔52の大径部分54に挿入されており、筒状シールゴム64の外周面に緩衝ゴム50の第二の環状シール突起62が押し当てられることで、軸直角方向のシール機構が構成されている。これによって、インナ軸部材16の下端部とロアプレート48の径方向中央部が外部空間からより有利にシールされて、それらインナ軸部材16およびロアプレート48の腐食が効果的に防止される。
更にまた、インナ軸部材16の下端部が緩衝ゴム50の挿入孔52の小径部分56に挿入されており、インナ軸部材16の外周面に緩衝ゴム50の第一の環状シール突起60が押し当てられている。これにより、シール性能の更なる向上が図られて、インナ軸部材16とロアプレート48の接続部分を外部環境から保護することが出来る。
このように、キャブマウント10は、軸方向のシール機構と軸直角方向のシール機構を組み合わせた3重のシール構造を有している。それ故、バウンド方向の防振性能の向上と、リバウンド方向の大荷重入力時のストッパ機能の実現を目的として、緩衝ゴム50とシャシフレーム14の間に隙間が形成された構造を採用しながらも、インナ軸部材16およびロアプレート48に対する水滴の付着等に起因する腐食が充分に回避されるようになっている。
また、例えば、同じ本体ゴム弾性体18であっても、本実施形態のキャブマウント10では、キャビン12とシャシフレーム14を接近方向に締め付ける挟込みタイプのキャブマウントに比べて、バウンド方向での有効ストローク長を大きく設定することも可能である。
ところで、キャブマウント10は、図5に示されているように、車両前後方向の特定の位置でキャビン12とシャシフレーム14の間に配設されることにより、キャビン12とシャシフレーム14を防振連結する本発明に従う構造のキャブマウント装置90を構成するようになっている。このキャブマウント装置90は、キャビン12とシャシフレーム14が、キャブマウント10とキャブマウント70とキャブマウント80によって防振連結された構造とされている。なお、キャブマウント装置90は、図5中の左方が車両前方とされていると共に、図5中の右方が車両後方とされている。
キャブマウント70は、基本的には、特開2008−261389号公報に開示された筒形防振支持体と同様の構造であって、シャシフレーム14を第一のゴム弾性体(第一のゴムブロック)と第二のゴム弾性体(第二のゴムブロック)で挟み込む構造とされている。そして、キャビン12とシャシフレーム14の接近方向(バウンド方向)への変位によって第一のゴム弾性体が圧縮されるようになっていると共に、キャビン12とシャシフレーム14の離隔方向(リバウンド方向)への変位によって第二のゴム弾性体が圧縮されるようになっている。また、キャブマウント80は、シェアタイプのキャブマウントであって、キャビン12に取り付けられるインナ軸部材と、シャシフレーム14に取り付けられるアウタ筒部材が、それらに加硫接着された本体ゴム弾性体によって連結された構造を有しており、キャビン12とシャシフレーム14の接近方向(バウンド方向)への変位によって本体ゴム弾性体が圧縮変形および剪断変形を生ずるようになっている。要するに、これらキャブマウント70,80は、リバウンド方向の通常荷重が入力される際に、荷重を分担支持し得る構造とされている。また、キャブマウント80は、キャブマウント70に比べて、ばね特性が硬く設定されている。
そして、図5に示されているように、本実施形態に従う構造のキャブマウント10が、シャシフレーム14における車両前後方向の略中央に取り付けられていると共に、別のキャブマウント70,80がキャブマウント10を挟んで車両前後方向の両側に配設されている。
より詳細には、キャブマウント10が、車両前後方向でキャビン12における乗員の着座位置に最も近い位置に配設されている。また、キャブマウント10の前方側(図5中、左側)には、キャブマウント10から所定距離を隔ててキャブマウント80aが配設されていると共に、キャブマウント80aよりも更に前方側にキャブマウント70aが所定距離を隔てて配設されている。一方、キャブマウント10の後方側(図5中、右側)には、キャブマウント10から所定距離を隔ててキャブマウント70bが配設されていると共に、キャブマウント70bよりも更に後方側にキャブマウント80bが配設されている。なお、図5では、シャシフレーム14の構造が単純化されて示されているが、一般的なラダーフレーム等の各種フレーム構造が採用され得る。また、図5中では、自動車のキャビン12が2点鎖線の直方体で仮想的に示されている。また、図5からも明らかなように、シャシフレーム14の車両前後方向に延びる部分に対して、それぞれ上述の順序でキャブマウント10,70,80が配列されている。
かくの如きキャブマウント装置90では、シャシフレーム14側からキャビン12への振動伝達が乗員に感知され易い着座位置付近を支持するマウントとして、バウンド方向のばね定数が小さいキャブマウント10が配設されている。このように、優れた振動絶縁機能を有するキャブマウント10が、特に振動の伝達を抑えたい位置に配されていることで、乗員に体感される振動を効率的に低減することが出来て、優れた乗り心地性能を実現することが可能となる。
一方、乗員の着座位置から遠い位置では、リバウンド方向の荷重を支持し得る挟込みタイプのキャブマウント70とシェアタイプのキャブマウント80が配設されている。即ち、キャブマウント10は、バウンド方向の優れた防振性能を実現するために、リバウンド方向の荷重を支持するばねが省かれている。そこで、キャブマウント10を用いたキャブマウント装置90では、キャブマウント10に対して前後方向で離隔した位置に配設される他のキャブマウント70,80によって、リバウンド方向の荷重が支持されるようになっている。
また、キャブマウント70は、優れた走行安定性を維持するため、キャブマウント10に比べてバウンド方向でのばね定数が大きくなっている。更に、キャブマウント80は、インナ軸部材とアウタ筒部材に本体ゴム弾性体が加硫接着されており、バウンド方向のばね定数がキャブマウント10に比して大きく設定されている。しかしながら、キャブマウント70,80は、着座位置から離間した位置に配置されることから、バウンド方向の防振性能がキャブマウント10に比して多少劣っていたとしても、乗り心地に大きな悪影響を及ぼすことはなく、寧ろ、硬めのばねによって走行安定性の向上が実現される。尤も、車両前端に配されたキャブマウント70aについては、作用するキャビン12の分担荷重が、キャブマウント10を含む他のキャブマウントに作用する分担荷重よりも小さいことから、ゴム硬さが調節されてバウンド方向でのばね定数がキャブマウント10の同方向でのばね定数よりも小さく設定されている。
このように本実施形態のキャブマウント装置90では、乗り心地への影響が大きい着座位置付近に、防振性能に優れたキャブマウント10を配すると共に、乗り心地への影響が小さい前後両側に、耐荷重性能に優れたキャブマウント70,80を配することで、乗り心地の向上と走行安定性の確保を両立して実現することが出来るのである。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、緩衝ゴム50の具体的な形状は特に限定されるものではなく、具体的には、緩衝ゴムに形成される挿入孔が段付孔形状になっていなくても良い。
また、筒状シールゴム64の下端面は、必ずしも緩衝ゴム50の段差面58に押し付けられていなくても良く、例えば、緩衝ゴム50の上面に押し付けられていても良いし、ロアプレート48の上面に直接押し付けられていても良い。特に、緩衝ゴムに段差面58が形成されておらず、挿入孔がストレートな円形孔とされている場合には、筒状シールゴム64が緩衝ゴムの上面又はロアプレート48の上面に押し付けられることで、目的とするシール性能が確保される。
また、実施形態では、緩衝ゴム50の内周面から突出するように第二の環状シール突起62を形成した構造が示されているが、緩衝ゴム50の内周面と筒状シールゴム64の外周面との間に設けられるシール機構は、例えば、筒状シールゴム64側に外周面から突出する環状シール突起を形成して、緩衝ゴム50の内周面に押し付けることで実現されていても良い。
また、キャブマウント装置90では、キャブマウント10,70,80の3種類のキャブマウントが採用されていたが、要求される防振性能や耐荷重性能等に応じて、構造の異なるより多種類のキャブマウントが採用される場合もある。勿論、本発明に従う構造のキャブマウントを含む2種類のキャブマウントだけが採用されても良い。また、キャブマウント70,80の具体的な構造やばね特性のチューニングは、あくまでも例示であって、例えば、挟込みタイプとされたキャブマウント70のバウンド方向でのばね定数が、何れもキャブマウント10のバウンド方向でのばね定数よりも小さく設定されていても良い。
10,70,80:キャブマウント、12:キャビン、14:シャシフレーム、16:インナ軸部材、18:本体ゴム弾性体、20:アッパプレート、44:装着孔、48:ロアプレート、50:緩衝ゴム、52:挿入孔、58:段差面、60:第一の環状シール突起、62:第二の環状シール突起、64:筒状シールゴム、90:キャブマウント装置

Claims (5)

  1. キャビンに取り付けられるインナ軸部材に対して該キャビン側の軸方向上端部から外周側に突出するアッパプレートが設けられていると共に、該インナ軸部材に外挿された筒状の本体ゴム弾性体がシャシフレームと該アッパプレートとの対向面間に配設されており、該シャシフレームによる該キャビンの支持荷重が該本体ゴム弾性体に対して軸方向の圧縮荷重として及ぼされるキャブマウントにおいて、
    前記インナ軸部材が、前記シャシフレームに形成された装着孔に挿通されて、該装着孔から前記キャビンと反対側に突出していると共に、該装着孔から突出した該インナ軸部材の軸方向下端部には外周側に突出するロアプレートが設けられており、該ロアプレートの該シャシフレームに対向する面には緩衝ゴムが配設されて、該緩衝ゴムが該シャシフレームに対して軸方向で離隔して対向している一方、
    前記本体ゴム弾性体が該シャシフレームと前記アッパプレートの少なくとも一方に対して非接着で重ね合わされていると共に、該装着孔から下方に突出した該インナ軸部材の外周面を覆う筒状シールゴムが該本体ゴム弾性体と一体形成されて軸方向下方に延び出しており、該筒状シールゴムの下端が該ロアプレートに押し付けられて軸方向で予圧縮されていることを特徴とするキャブマウント。
  2. 前記緩衝ゴムの中央部分に挿入孔が形成されて、該挿入孔に対して前記インナ軸部材の軸方向下端部が挿し入れられていると共に、該緩衝ゴムの内周縁部に対して前記筒状シールゴムの下端が当接されており、該筒状シールゴムが該緩衝ゴムを介して前記ロアプレートに対して軸方向に押し付けられている一方、該挿入孔の内径寸法が該インナ軸部材の外径寸法より大きくされていると共に、該緩衝ゴムの該挿入孔の内周面には第一の環状シール突起が一体形成されて、該第一の環状シール突起が前記装着孔から軸方向下方に突出した該インナ軸部材の外周面に対して押し付けられている請求項1に記載のキャブマウント。
  3. 前記緩衝ゴムの中央部分に挿入孔が形成されており、該挿入孔の内径寸法が前記インナ軸部材の外径寸法よりも大きくされて、該挿入孔に対して該インナ軸部材の軸方向下端部が挿し入れられていると共に、該挿入孔は軸方向上側が軸方向下側よりも大径とされた段付孔形状とされて、該緩衝ゴムの内周縁部に段差面が形成されており、前記筒状シールゴムの軸方向下端部が該挿入孔の大径部分に挿し入れられて該段差面に対して軸方向で当接することで該筒状シールゴムが該緩衝ゴムの内周縁部を介して前記ロアプレートに対して軸方向に押し付けられている請求項1又は2に記載のキャブマウント。
  4. 前記挿入孔の大径部分の内径寸法が前記筒状シールゴムの外径寸法よりも大きくされていると共に、該挿入孔の大径部分には前記緩衝ゴムの内周面に一体形成された第二の環状シール突起が径方向内側に向かって突出しており、該第二の環状シール突起が該筒状シールゴムの外周面に対して押し付けられている請求項3に記載のキャブマウント。
  5. 上下方向に離隔配置されたキャビンとシャシフレームがキャブマウントの複数個を用いて相互に防振連結されたキャブマウント装置において、
    前記キャビンにおける乗車位置に最も近い位置に配設されるキャブマウントとして、請求項1〜4の何れか1項に記載されたキャブマウントが採用されていると共に、
    該キャブマウントを挟んで車両前後方向の少なくとも一方の側には、該キャビンと前記シャシフレームの接近方向への変位によって圧縮される第一のゴム弾性体と、該キャビンと該シャシフレームの離隔方向への変位によって圧縮される第二のゴム弾性体とを備えたキャブマウントが少なくとも1つ採用されていることを特徴とするキャブマウント装置。
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