JP2011166358A - 高周波減衰器 - Google Patents

高周波減衰器 Download PDF

Info

Publication number
JP2011166358A
JP2011166358A JP2010025537A JP2010025537A JP2011166358A JP 2011166358 A JP2011166358 A JP 2011166358A JP 2010025537 A JP2010025537 A JP 2010025537A JP 2010025537 A JP2010025537 A JP 2010025537A JP 2011166358 A JP2011166358 A JP 2011166358A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
line
conductor pattern
frequency
dielectric substrate
conductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010025537A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5234024B2 (ja
Inventor
Atsushi Nishihara
淳 西原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2010025537A priority Critical patent/JP5234024B2/ja
Publication of JP2011166358A publication Critical patent/JP2011166358A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5234024B2 publication Critical patent/JP5234024B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Non-Reversible Transmitting Devices (AREA)

Abstract

【課題】 マイクロ波帯・ミリ波帯においてオクターブを超える良好な反射特性を持ち、かつ、減衰量の周波数特性が平坦な小型の高周波減衰器を得る。
【解決手段】 誘電体基板の表面に構成された一定幅を有する導体パターンにおいて、導体パターンの一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする入力線路と、導体パターンの一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする出力線路と、前記入力線路の終端部及び前記出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の表面に薄膜パターンで構成され、前記入力線路の終端部の傾斜部分を一方の長辺とし、前記出力線路の開始端部の傾斜部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の抵抗体とを備える。
【選択図】 図9

Description

この発明は、マイクロ波・ミリ波帯のレーダ装置・通信機器などの増幅回路やミクサ回路素子などに用いられる高周波減衰器に関するものである。
レーダ装置や通信機器には、高周波信号を減衰させるために高周波減衰器が使用される。また、レーダ装置等に内蔵される増幅器やミクサ等の回路素子の利得、損失特性ばらつきに対し、冗長性を持たせるために、固定又は可変の高周波減衰器が使用される。
レーダ装置に用いられる高周波減衰器の使用例を図1に示す。一般に増幅器102は利得のばらつきを有するためレーダ装置の性能が規格外とならないように前記利得のばらつきを抑えることが求められる。
例えば、図2に示すようにレーダ装置としての利得規格範囲111に対し、図1に示す増幅器102の個体間の利得ばらつきが112のように分布する場合、利得が範囲113にある増幅器102に対しては図1に示す高周波減衰器101を1dB、範囲114にある増幅器102に対しては高周波減衰器101を2dBとすることで全数を利得規格範囲111とすることができる。
また、利得ばらつきが115のように利得規格範囲111よりも小さくなることが想定される場合には、あらかじめ高周波減衰器101を数dBとした状態を基準とする設計を行うことで、利得ばらつき112の場合には高周波減衰器101の減衰量を大きくし、利得ばらつき115の場合には高周波減衰器101の減衰量を小さくすることで利得調整を行い、レーダ装置の利得規格を満足させる。
高周波減衰器101としては所望の周波数帯域において、増幅器102の利得周波数特性等が周囲の回路の特性に極力影響を与えないよう反射特性が良好であることが求められる。なお、103は高周波減衰器101の入力端子、104は高周波減衰器101の出力端子、105は増幅器102の出力端子を示している。
高周波減衰器としては、例えば特開2008−206072号公報図9(特許文献1参照)に示す直列、並列の抵抗体を組み合わせたT型、パイ型減衰器が用いられることが多い。
使用周波数が数GHz以下の場合、高周波減衰器の抵抗器をチップ抵抗のような集中定数素子で構成することが多いが、周波数が高くなると、集中定数素子内の寄生成分が無視できなくたるため、抵抗器を薄膜抵抗素子で構成することが多い。特開2002−8901号公報図1(b)(特許文献2参照)には、シート抵抗値が低い薄膜抵抗20を用いたもので、膜長が10μm、膜幅が100μmとして抵抗値が10Ωとなるようにして抵抗体としている。そして、抵抗値が10Ωの場合でも、所定の特性インピーダンスで、且つ実用的に薄膜抵抗20を形成することができ、製作上の支障とはならないとしたものが開示されている。
特開2000−183609号公報図17(特許文献3参照)には、入力端子4側と出力端子5側の間に位置する基板上パターン2の線路途中に基板上抵抗膜3を設け、この抵抗膜3に接続する基板上導体パターン2を幅広にしたものが開示されている。
また、高い周波数での反射特性を改善する方法として、特公昭59−23641号公報図2(特許文献4参照)には、誘電体基板1の一方の面に上部導体2を形成し、上部導体2にテーパ状間隙部を形成し、このテーパ状間隙部に抵抗体12を設けたものが開示されている。
特開2008−206072号公報(第9図) 特開2002−8901号公報(第1図) 特開2000−183609号公報(第17図) 特公昭59−23641号公報(第2図)
しかしながら、特許文献1に記載のものは、T型アッテネータの回路図やパイ型アッテネータの回路図が記載され、3個の集中定数型の抵抗を用いて減衰器を構成しているものの抵抗体の詳細な形状については記載されていない。
特許文献2に記載のものは、シート抵抗値が低い薄膜抵抗体20であり、抵抗体の長さが10μmなので製造上の問題が無いと言うものの、薄膜形成装置や製造プロセスによる抵抗体の形成精度の限界値であり、製造ばらつきに対する短絡現象を考慮せねばならず、又減衰させる信号に対しての耐電力確保が困難になるという課題がある。さらに図3に示すように伝送線路121の幅122に対して、薄膜抵抗体123を挟む電極124、125の幅が広くなると、図4に示すように寄生容量131、132が発生し、電極124、125の幅(Wで表示)の増加とともに寄生容量131、132も増大する。図5に図3の電極124、125の幅を変化させたときの、減衰量と反射特性(VSWR)の比較を示す。計算には、Agilent Technologies社のシミュレーションソフト「Momentum」を用いた(以降の計算は本シミュレーションソフトで実施)。141は電極124、125の幅を回路の特性インピーダンスである線路幅122と同じにした場合で、142、143、144と順に電極124、125の幅を大きくしている。電極124、125の幅を回路の特性インピーダンスである線路幅122と同じにした場合は、高い周波数でも減衰量及び反射特性にほとんど変化はないが、電極124、125の幅を広くするにしたがって高い周波数で回路の特性インピーダンスと整合がとれず、減衰量及び反射特性の変化が大きくなり、反射特性が悪化していることがわかる。
特許文献3に記載のものは、抵抗膜3に接続する基板上導体パターン2を幅広にした領域は線路から突出するので、この領域で生じる位相差により反射特性は悪化する。例えば、線路から直交する方向に突出した長さLが使用周波数の波長(λg)の4分の1であると線路の分岐点の位相に対し、突出した長さ領域を経由した位相差はλgの2分の1となり、進行波はキャンセルされるため全反射に近い状態になるという課題がある。(図6参照)。
特許文献4に記載のものは、マイクロストリップラインの間隙に薄膜抵抗にテーパを設け、高い周波数で徐々にテーパ状の薄膜抵抗の全面に高周波信号が伝送されるようにすることで、ミリ波帯の高い周波数で反射特性を改善する方法ではあるが、10GHz程度までのマイクロ波帯では、薄膜抵抗のテーパ状の一部しか高周波信号が伝送されず、経路として一番抵抗値の小さくなる薄膜抵抗の中央付近のみを通るため、反射特性が悪くなる。
また、高い周波数で徐々にテーパ状の薄膜抵抗全面に高周波信号が伝送されるようにすることで、高い周波数の反射特性を良くしているため、周波数により減衰量が大きく変化し、高い周波数で低減衰量を実現することは難しく、減衰量の周波数特性も大きくなる。(図7参照)。
さらに、周波数によって減衰量が異なるため、薄膜抵抗の形状の設計が煩雑になるという課題がある。例えば、図8に示すようにレーダ装置としての利得規格範囲151、152がオクターブの範囲に亘る場合、一般的に増幅器を含む能動素子、あるいは受動素子は周波数が高くなるほど利得は減少し、回路損失は増加する。このためレーダ装置としての利得153は高い周波数ほど小さくなる周波数特性をもつ。このレーダ装置としての利得153に対し、減衰量の周波数特性が小さい高周波減衰器を用いて減衰させるとレーダ装置としての利得153はレーダ装置としての利得154のようになり、利得規格範囲151、152を満足する。しかし、周波数特性の大きい高周波減衰器で減衰させた場合、高い周波数の減衰量が大きいため、減衰後の利得155は、利得規格範囲151、152の範囲外となってしまう場合がある。
この発明は、数GHzのマイクロ波帯のみならず、10GHzからミリ波帯にかけての高い周波数でも寄生容量等による、回路の特性インピーダンスと高周波減衰器とのミスマッチによる反射特性の劣化を抑制することでオクターブを超える良好な反射特性を持ち、かつ、減衰量の周波数特性が平坦な小型の高周波減衰器を提供することを目的とする。
請求項1に係る高周波減衰器は、裏面又は内部に高周波接地導体を有する誘電体基板と、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする入力線路と、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする出力線路と、前記入力線路の終端部及び前記出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の表面又は内部に薄膜パターンで構成され、前記入力線路の終端部の傾斜部分を一方の長辺とし、前記出力線路の開始端部の傾斜部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の抵抗体とを備えたものである。
請求項2に係る高周波減衰器は、裏面又は内部に高周波接地導体を有する誘電体基板と、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする入力線路と、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする出力線路と、前記入力線路の終端部及び前記出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の表面又は内部に薄膜パターンで構成され、前記入力線路の終端部の傾斜しない部分を一方の長辺とし、前記出力線路の開始端部の傾斜しない部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の抵抗体とを備えたものである。
請求項3に係る高周波減衰器は、裏面又は内部に高周波接地導体を有する誘電体基板と、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まる位置に対応する他辺側位置に伝送方向に直交する方向にパターンの切り込みを入れて線路幅を幅細とした線路の一辺側と他辺側とが交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする入力線路と、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まる位置に対応する他辺側位置に伝送方向に直交する方向にパターンの切り込みを入れて線路幅を幅細とした線路の一辺側と他辺側とが交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする出力線路と、前記入力線路の終端部及び前記出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の表面又は内部に薄膜パターンで構成され、前記入力線路の終端部の傾斜部分を一方の長辺とし、前記出力線路の開始端部の傾斜部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の抵抗体とを備えたものである。
請求項4に係る高周波減衰器は、裏面又は内部に高周波接地導体を有する誘電体基板と、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まる位置に伝送方向に直交する方向にパターンの切り込みを入れて線路幅を幅細とした線路の一辺側と他辺側とが交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする入力線路と、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まる位置に伝送方向に直交する方向にパターンの切り込みを入れて線路幅を幅細とした線路の一辺側と他辺側とが交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする出力線路と、前記入力線路の終端部及び前記出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の表面又は内部に薄膜パターンで構成され、前記入力線路の終端部の傾斜しない部分を一方の長辺とし、前記出力線路の開始端部の傾斜しない部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の抵抗体とを備えたものである。
請求項5に係る高周波減衰器は、裏面又は内部に高周波接地導体を有する誘電体基板、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする第1入力線路、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする第1出力線路、前記第1入力線路の終端部及び前記第1出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の表面又は内部に薄膜パターンで構成され、前記第1入力線路の終端部の傾斜部分を一方の長辺とし、前記第1出力線路の開始端部の傾斜部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の第1抵抗体を備えた第1減衰器と、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする前記第1減衰器の第1出力線路と接続される第2入力線路、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする第2出力線路、前記第2入力線路の終端部及び前記第2出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の表面又は内部に薄膜パターンで構成され、前記第2入力線路の終端部の傾斜部分を一方の長辺とし、前記第2出力線路の開始端部の傾斜部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の第2抵抗体を備えた第2減衰器と、一端が前記第1減衰器の第1出力線路又は前記第2減衰器の第2入力線路と接続され、他端が第3抵抗体を介して前記高周波接地導体と接続されるT型のものである。
請求項6に係る高周波減衰器は、裏面又は内部に高周波接地導体を有する誘電体基板、前記高周波接地導体に対向し誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする入力線路、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする出力線路、前記入力線路の終端部及び前記出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の表面又は内部に薄膜パターンで構成され、前記入力線路の終端部の傾斜部分を一方の長辺とし、前記出力線路の開始端部の傾斜部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の抵抗体を備えた減衰器と、この減衰器の入力線路と出力線路にそれぞれの一端が接続され、他端がそれぞれ抵抗体を介して前記高周波接地導体と接続されるパイ型のものである。
請求項7に係る高周波減衰器は、請求項1に記載の高周波減衰器を同一誘電体基板に複数個直列に接続し、いずれかの高周波減衰器の入力線路と出力線路とを短絡した多段のものである。
請求項8に係る高周波減衰器は、入力ラインと出力ラインとを有する伝送ラインに抵抗体サイズがそれぞれ異なる請求項1に記載の高周波減衰器を同一誘電体基板に複数個配置し、選択された請求項1に記載の高周波減衰器の入力線路と入力ラインとを接続し、高周波信号を出力ラインから前記伝送ラインに出力する前記伝送ラインに組み込まれたものである。
請求項9に係る高周波減衰器は、裏面又は内部に高周波接地導体を有する誘電体基板、前記高周波接地導体に対向し誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする第1入力線路、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする第1出力線路、この第1出力線路と接続され、導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする第2入力線路、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする第2出力線路、前記第1入力線路の終端部及び前記第1出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の表面又は内部に薄膜パターンで構成され、前記第1入力線路の終端部の傾斜部分を一方の長辺とし、前記第1出力線路の開始端部の傾斜部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の第1抵抗体、前記第2入力線路の終端部及び前記第2出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の表面又は内部に薄膜パターンで構成され、前記第2入力線路の終端部の傾斜部分を一方の長辺とし、前記第2出力線路の開始端部の傾斜部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の第2抵抗体、を備えた第1減衰器と、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする前記第1減衰器の第2出力線路と接続される第3入力線路、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする第3出力線路、この第3出力線路と接続され、導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする第4入力線路、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする第4出力線路、前記第3入力線路の終端部及び前記第3出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の表面又は内部に薄膜パターンで構成され、前記第3入力線路の終端部の傾斜部分を一方の長辺とし、前記第3出力線路の開始端部の傾斜部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の第3抵抗体、前記第4入力線路の終端部及び前記第4出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の表面又は内部に薄膜パターンで構成され、前記第4入力線路の終端部の傾斜部分を一方の長辺とし、前記第4出力線路の開始端部の傾斜部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の第4抵抗体、を備えた第2減衰器と、一端が前記第1減衰器の第2出力線路又は前記第2減衰器の第3入力線路と接続され、他端がそれぞれ抵抗体を介して前記高周波接地導体と接続されるT型のものである。
請求項10に係る高周波減衰器は、裏面と表面に高周波接地導体を有する誘電体基板と、この誘電体基板の内層に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする入力線路と、前記誘電体基板の内層に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする出力線路と、前記入力線路の終端部及び前記出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の内層に薄膜パターンで構成され、前記入力線路の終端部の傾斜部分を一方の長辺とし、前記出力線路の開始端部の傾斜部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の抵抗体とを備えたトリプレート線路で構成したものである。
請求項11に係る高周波減衰器は、裏面と表面に高周波接地導体を有する誘電体基板、この誘電体基板の内層に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする第1入力線路、前記誘電体基板の表面に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする第1出力線路、前記第1入力線路の終端部及び前記第1出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の内層に薄膜パターンで構成され、前記第1入力線路の終端部の傾斜部分を一方の長辺とし、前記第1出力線路の開始端部の傾斜部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の第1抵抗体を備えた第1減衰器と、前記誘電体基板の内層に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする前記第1減衰器の第1出力線路と接続される第2入力線路、前記誘電体基板の内層に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする第2出力線路、前記第2入力線路の終端部及び前記第2出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の内層に薄膜パターンで構成され、前記第2入力線路の終端部の傾斜部分を一方の長辺とし、前記第2出力線路の開始端部の傾斜部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の第2抵抗体を備えた第2減衰器と、一端が前記第1減衰器の第1出力線路又は前記第2減衰器の第2入力線路と接続され、他端が第3抵抗体を介して前記高周波接地導体と接続されるトリプレート線路で構成したT型のものである。
この発明による高周波減衰器によれば、マイクロ波帯・ミリ波帯のオクターブを超える周波数範囲において良好な反射特性、平坦な減衰特性をもつ小型の高周波減衰器を、レーダ装置や通信機器の高周波回路に適用することで、レーダ装置や通信機器としても増幅器の利得周波数特性、反射特性等の性能を劣化させることなく所望の性能及び小型化を実現できる効果がある。
レーダ装置における高周波減衰器の使用例を説明する図である。 減衰器による増幅器の利得調整について説明する図である。 従来の高周波減衰器の構成を説明する図である。 従来の高周波減衰器の等価回路を説明する図である。 従来の高周波減衰器の電極幅による電気特性の変動を説明する図である。 従来の高周波減衰器で電極の飛び出し長さがλg/4になったときの進行波の位相差について説明する図である。 従来の高周波減衰器の広帯域の周波数範囲における電気特性を説明する図である。 レーダ装置の利得周波数特性と高周波減衰器の周波数特性の関係を示す図である。 この発明の実施の形態1による高周波減衰器の平面図である。 この発明の実施の形態1による高周波減衰器をマイクロストリップラインで構成した場合の斜視図である。 この発明の実施の形態1による高周波減衰器と従来の高周波減衰器との電気特性のシミュレーション結果を示す図である。 この発明の実施の形態2による高周波減衰器の平面図である。 この発明の実施の形態3による高周波減衰器の平面図である。 この発明の実施の形態3による高周波減衰器の幅細部の線路幅を変化させたときのシミュレーション結果を示す図である。 この発明の実施の形態3による高周波減衰器の幅細部の線路幅を変化させ、入出力端子のインピーダンスをそれぞれの線路幅での特性インピーダンスに合わせた場合のシミュレーション結果を示す図である。 この発明の実施の形態4による高周波減衰器の平面図である。 この発明の実施の形態5による高周波減衰器の平面図である。 この発明の実施の形態5によるT型高周波減衰器と従来のT型高周波減衰器との電気特性のシミュレーション結果を示す図である。 この発明の実施の形態6による高周波減衰器の平面図である。 この発明の実施の形態7による高周波減衰器の平面図である。 この発明の実施の形態8による高周波減衰器をトリプレートストリップラインで構成した場合の斜視図である。の斜視図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1について図9を用いて説明する。図9はこの発明の実施の形態1による高周波減衰器の平面図である。図9において、1は幅1a(Wz)が回路の特性インピーダンスとなる高周波伝送線路(入力線路)、103は入力線路1の入力端子(入力端子側)であり、伝送方向に高周波信号が伝送される。入力線路1は1辺1b側から他辺1c側に向かって導体パターンがテーパ状に傾斜して、傾斜部1dを形成し、この導体パターンの傾斜部1dがある線路領域を入力線路1の終端部(終端部領域)と呼ぶ。2は幅2a(Wz)が回路の特性インピーダンスとなる高周波伝送線路(出力線路)、104は出力線路2の出力端子(出力端子側)であり、伝送方向に伝送されてきた高周波信号を出力する。出力線路2は1辺2b側から他辺2c側に向かってテーパ状に傾斜して、傾斜部2dを形成し、この導体パターンの傾斜部2dがある線路領域を出力線路2の開始端部(開始端部領域)と呼ぶ。3は入力線路1及び出力線路2と電気接続され、高周波伝送線路1、2のそれぞれの傾斜部1d、2dを長辺とする薄膜パターンで形成した、高周波信号を減衰させる矩形の抵抗体(薄膜抵抗体)である。すなわち、薄膜抵抗体3は長辺を1d、2dとし、短辺を3a、3bとした長方形である。W’は薄膜抵抗体3を含む高周波伝送線路1、2の幅であり、入力線路1の幅1a及び出力線路2の幅2aをWz、薄膜抵抗体3の短辺3a、3bの長さをLr、長辺1d、2dの長さをWr、入力線路1の他辺1cと薄膜抵抗体3の長辺1dとのなす角をθrとすると、θr及びW’は以下の式で求まる。
cos(90°−θr)=Wz/Wr
W’=Wz+Lr×cosθr ≦ Wz+Lr
上式からWrを大きくして薄膜抵抗体3の抵抗値を小さくしても、W’はWzとLrとの和よりも大きくなることはないことがわかる。したがって、図4で説明した寄生容量131、132が小さくなり高周波伝送線路1、2とのインピーダンスの不整合が抑制される。また、進行波の通過する経路差も短いため、図6で説明した位相差による反射特性の劣化も軽減される。
また、薄膜抵抗体3は長方形であるため、抵抗値および減衰量はWr及びLrから一義的に定まる。さらに導体パターンのテーパ形状部の傾斜部に設けられた薄膜抵抗体3における高周波信号の伝送経路が周波数により変化するようなことがないため、広帯域に亘り薄膜抵抗体3の抵抗値は一定であり、高周波信号の減衰量の周波数特性も平坦な特性となる。
次に、図9に示す高周波減衰器を基板表面上に構成する場合について、図10を用いて説明する。図10は、この発明の実施の形態1による高周波減衰器をマイクロストリップラインで構成した場合の斜視図である。図10において、4はBTレジン、フッ化樹脂、セラミック材等の誘電体で構成された誘電体基板、5は誘電体基板裏面に設置され、幅広の導体パターンで形成した接地導体(高周波接地導体)、tは誘電体基板4の基板厚を示す。図9と共通する部分には同一符号を用い、その説明を省略する。小型化のため、基板厚tを薄くすると、所定の線路インピーダンスとなる高周波伝送線路1、2の幅Wzも幅細になるが、θrを小さくすることで前記所定の線路インピーダンスを維持して高周波伝送線路1、2及び薄膜抵抗体3を形成することができるので高周波減衰器が小型になる。
次に、この発明の実施の形態1による高周波減衰器と従来の高周波減衰器との電気特性のシミュレーション結果を図11を用いて説明する。図11は、誘電体基板4の膜厚tを0.254mm、Wzを0.25mm、Wrを0.873mm、Lrを0.1mmでそれぞれ設定し、図9に示す高周波減衰器と、図3に示す従来の高周波減衰器のそれぞれの減衰量とVSWRの計算結果である。201表示が実施の形態1による高周波減衰器(図9)の性能に相当し、202表示が従来の高周波減衰器(図3)の性能に相当する。
WzとWrとの比は約3.5倍となっているが、図9に示す高周波減衰器は、数GHzのマイクロ波帯のみならず、10GHzからミリ波帯のオクターブを超える周波数範囲にて良好な反射特性を持ち、かつ、減衰量の周波数特性が平坦となっていることがわかる。
以上からこの発明の実施の形態1による高周波減衰器によれば、オクターブを超える周波数範囲において良好な反射特性、平坦な減衰特性をもつ小型の高周波減衰器を構成することができ、レーダ装置や通信機器としても増幅器の利得周波数特性、反射特性等の性能を劣化させることなく所望の性能及び小型化を実現できる効果がある。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2について図12を用いて説明する。図9と共通する部分には同一符号を用い、その説明を省略する。図12はこの発明の実施の形態2による高周波減衰器の平面図である。図12において、1は幅1aが回路の特性インピーダンスとなる高周波伝送線路(入力線路)、103は入力線路1の入力端子(入力端子側)であり、伝送方向に高周波信号が伝送される。入力線路1は1辺1b側から他辺1c側に向かって導体パターンがテーパ状に傾斜して、傾斜部1dを形成し、この導体パターンの傾斜部1dがある線路領域を入力線路1の終端部(終端部領域)と呼ぶ。2は幅2aが回路の特性インピーダンスとなる高周波伝送線路(出力線路)、104は出力線路2の出力端子(出力端子側)であり、伝送方向に伝送されてきた高周波信号を出力する。出力線路2は1辺2b側から他辺2c側に向かってテーパ状に傾斜して、傾斜部2dを形成し、この導体パターンの傾斜部2dがある線路領域を出力線路2の開始端部(開始端部領域)と呼ぶ。
3は入力線路1及び出力線路2と電気接続され、高周波伝送線路1、2のそれぞれの傾斜部1d、2dと対向する平坦部1e、2eを長辺とする薄膜パターンで形成した、高周波信号を減衰させる矩形の抵抗体(薄膜抵抗体)である。すなわち、薄膜抵抗体3は長辺を1e、2eとし、短辺を3a、3bとした長方形であり、入力線路1の終端部の傾斜部1dと対向しているが、傾斜していない部分を一方の長辺とし、出力線路2の開始端部の傾斜部2dと対向しているが、傾斜していない部分を他方の長辺として構成され、平坦部1e、2eは隙間をあけて平行に対向し、隙間に薄膜抵抗体3の短辺3a、3bが形成される。W’は薄膜抵抗体3を含む高周波伝送線路1、2の幅であり、入力線路1の幅1a及び出力線路2の幅2aをWz、薄膜抵抗体3の短辺3a、3bの長さをLr、長辺1e、2eの長さをWr、入力線路1の傾斜部1dと薄膜抵抗体3の長辺1eとのなす角をθrとすると、θr及びW’は以下の式で求まる。
tan(θr)=Wz/Wr
W’=(Wz+Lr)×cosθr ≦ Wz+Lr
上式からWrを大きくして薄膜抵抗体3の抵抗値を小さくしても、W’はWzとLrとの和よりも大きくなることはないことがわかる。したがって、図4で説明した寄生容量131、132が小さくなり高周波伝送線路1、2とのインピーダンスの不整合が抑制される。また、進行波の通過する経路差も小さいため、図6で説明した位相差による反射特性の劣化も軽減される。
また、薄膜抵抗体3は長方形であるため、抵抗値(減衰量)はWr及びLrから一義的に定まる。さらに導体パターンのテーパ形状部の傾斜していない部分に設けられた薄膜抵抗体3における高周波信号の伝送経路が周波数により変化するようなことがないため、広帯域に亘り薄膜抵抗体3の抵抗値は一定であり、減衰量の周波数特性も平坦な特性となる。
以上からこの発明の実施の形態2による高周波減衰器によれば、実施の形態1で説明したものと同様、オクターブを超える周波数範囲において良好な反射特性、平坦な減衰特性をもつ小型の高周波減衰器を構成することができる。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3について図13を用いて説明する。図9と共通する部分には同一符号を用い、その説明を省略する。図13はこの発明の実施の形態3による高周波減衰器の平面図である。図13において、1は幅1aが回路の特性インピーダンスとなる高周波伝送線路(入力線路)、103は入力線路1の入力端子(入力端子側)であり、伝送方向に高周波信号が伝送される。入力線路1は1辺1b側から他辺1f側に向かって導体パターンがテーパ状に傾斜して、傾斜部1dを形成し、この導体パターンの傾斜部1dがある線路領域を入力線路1の終端部(終端部領域)と呼ぶ。他辺1fは、入力線路1の途中から他辺1cに伝送方向に直交する方向にパターンの切り込みを入れて線路幅を幅細とした終端部領域の入力線路となっている。2は幅2aが回路の特性インピーダンスとなる高周波伝送線路(出力線路)、104は出力線路2の出力端子(出力端子側)であり、伝送方向に伝送されてきた高周波信号を出力する。出力線路2は1辺2f側から他辺2c側に向かってテーパ状に傾斜して、傾斜部2dを形成し、この導体パターンの傾斜部2dがある線路領域を出力線路2の開始端部(開始端部領域)と呼ぶ。1辺2fは、出力線路2の途中から1辺2bに伝送方向に直交する方向にパターンの切り込みを入れて線路幅を幅細とした開始端部領域の出力線路となっている。3は入力線路1及び出力線路2と電気接続され、高周波伝送線路1、2のそれぞれの傾斜部1d、2dを長辺とする薄膜パターンで形成した矩形の抵抗体(薄膜抵抗体)である。すなわち、薄膜抵抗体3は長辺を1d、2dとし、短辺を3a、3bとした長方形である。W’は薄膜抵抗体3を含む高周波伝送線路1、2の幅であり、入力線路1の幅1a及び出力線路2の幅2aをWz、薄膜抵抗体3の短辺3a、3bの長さをLr、長辺1d、2dの長さをWr、入力線路1の他辺1cと薄膜抵抗体3の長辺1dとのなす角をθrとする。
図13では、高周波伝送線路1、2のテーパ部及び薄膜抵抗3で形成される線路幅W’を所望のインピーダンスとなるように変化させている。
図14に、図10に示す誘電体基板4の膜厚tを0.381mmとし、高周波伝送線路1、2のテーパ部及び薄膜抵抗体3で形成される線路幅W’を変化させたときの減衰量、VSWR、入力反射特性の変化を示す。301は線路幅W’を0.456mm、302は線路幅W’を0.365mm、303は線路幅W’を0.249mmとした計算結果である。また、入力端子103、出力端子104のインピーダンスを50Ωとし、スミスチャートの規格化インピーダンスも50Ωとなっている。なお、図14(d)は図14(c)で示すスミスチャートの中心部の拡大図である。
図14において線路幅W’を0.456mmとした301と、線路幅W’を0.365mmとした302では、減衰量及びVSWRは広帯域に亘ってほぼ同じ特性となっており、高周波減衰器単体としての性能は同一といえる。
しかし、50Ωで規格化されたスミスチャートで見ると、301は周波数の変化に伴い時計回りにインピーダンスが移動しているが、302は広帯域に亘ってほぼ実軸上に留まっている。すなわち、寄生成分がなく理想的な抵抗(減衰器)に近い特性を示している。
ここで、誘電体基板4の膜厚tが0.381mmのとき、高周波伝送線路幅が0.456mmの場合は特性インピーダンスが約45Ωとなる。誘電体基板4の膜厚tが0.365mmのとき、特性インピーダンスは50Ωとなる。誘電体基板4の膜厚tが0.249mmのとき、特性インピーダンスは約60Ωとなる。
図15にそれぞれ入力端子103、出力端子104のインピーダンスを、線路幅W’が0.456mmの場合は45Ω、線路幅W’が0.365mmの場合は50Ω、線路幅W’が0.249mmの場合は60Ωとしたときの計算結果を示す。なお、図15(d)は図15(c)で示すスミスチャートの中心部の拡大図である。
スミスチャートの規格化インピーダンスはそれぞれの入出力端子インピーダンスとなっている。図14と異なり図15においては、線路幅W’を0.365mmとした401、線路幅W’を0.456mmとした402、線路幅W’を0.249mmとした402、全てにおいて減衰量及びVSWRは広帯域に亘ってほぼ同じ特性となっている。また、スミスチャートでも広帯域に亘ってほぼ実軸上に留まっている。即ち、寄生成分がなく理想的な抵抗に近い特性を示している。
以上より、入力端子103あるいは出力端子104のインピーダンスに合わせて線路幅W’の幅を変更することで、寄生成分がなくなり、理想的な抵抗を用いた場合と同様の高周波減衰器を実現できる。
実施の形態4.
この発明の実施の形態4について図16を用いて説明する。図12と共通する部分には同一符号を用い、その説明を省略する。図16はこの発明の実施の形態4による高周波減衰器の平面図である。図16において、1は幅1aが回路の特性インピーダンスとなる高周波伝送線路(入力線路)、103は入力線路1の入力端子(入力端子側)であり、伝送方向に高周波信号が伝送される。入力線路1は1辺1bから他辺1cに伝送方向に直交する方向にパターンの切り込みを入れて線路幅を幅細とした1辺1b側から他辺1c側に向かって導体パターンがテーパ状に傾斜して、傾斜部1dを形成し、この導体パターンの傾斜部1dがある線路領域を入力線路1の終端部(終端部領域)と呼ぶ。2は幅2aが回路の特性インピーダンスとなる高周波伝送線路(出力線路)、104は出力線路2の出力端子(出力端子側)であり、伝送方向に伝送されてきた高周波信号を出力する。出力線路2は1辺2b側から1辺2cから他辺2bに伝送方向に直交する方向にパターンの切り込みを入れて線路幅を幅細とした他辺2c側に向かってテーパ状に傾斜して、傾斜部2dを形成し、この導体パターンの傾斜部2dがある線路領域を出力線路2の開始端部(開始端部領域)と呼ぶ。3は入力線路1及び出力線路2と電気接続され、高周波伝送線路1、2のそれぞれの傾斜部1d、2dと対向する平坦部1e、2eを長辺とする薄膜パターンで形成した矩形の抵抗体(薄膜抵抗体)である。すなわち、薄膜抵抗体3は長辺を1e、2eとし、短辺を3a、3bとした長方形である。W’は薄膜抵抗体3を含む高周波伝送線路1、2の幅であり、入力線路1の幅1a及び出力線路2の幅2aをWz、薄膜抵抗体3の短辺3a、3bの長さをLr、長辺1e、2eの長さをWr、入力線路1の他辺1cと傾斜部1dとのなす角をθrとする。
図16では、高周波伝送線路1、2のテーパ部及び薄膜抵抗3で形成される線路幅W’を所望のインピーダンスとなるように変化させている。
以上からこの発明の実施の形態4による高周波減衰器によれば、実施の形態3で説明したものと同様な作用・効果が得られ、入力端子103あるいは出力端子104のインピーダンスに合わせて線路幅W’の幅を変更することで、寄生成分がなくなり、理想的な抵抗を用いた場合と同様の高周波減衰器を実現できる。
実施の形態5.
この発明の実施の形態5について図17を用いて説明する。図17はこの発明の実施の形態5による、図9に示す回路構成を用いたT型高周波減衰器の構成例である。図17において、1は入力端子103から高周波信号が伝送される第1入力線路、2’は入力端子103から高周波信号が伝送される第1出力線路、1’は第1出力線路2’と電気接続され、入力端子103から高周波信号が伝送される第2入力線路、2は入力端子103から高周波信号が伝送される第2出力線路であり、出力端子104と電気接続される。31は、第1入力線路1と第1出力線路2’との間に設けた図9に示す薄膜抵抗体、32は第2入力線路1’と第2出力線路2との間に設けた図9に示す薄膜抵抗体である。薄膜抵抗体31、32は高周波伝送線路1、2に対して直列に接続される。33は接続された第1出力線路2’と第2入力線路1’との間に設けられ、高周波伝送線路1、2に対して並列に接続された薄膜抵抗体であり、スルーホール部34によって図10に示す接地導体5に接地される。直列抵抗部35、36が図9の回路構成となっている。図9と共通する部分には同一符号を用い、その説明を省略する。
直列抵抗部35、36を図9の回路構成とすることでT型高周波減衰器においても実施の形態1と同様の機能及び効果を得られる。図18に、図17の高周波減衰器と、図17の直列抵抗部35、36を図3の回路構成とした場合の高周波減衰器の減衰量とVSWRの比較を示す。501が前者(図17の回路構成)、502が後者の計算結果であり、図17の回路構成にて、オクターブを超える周波数範囲にて良好な反射特性であり、かつ、平坦な減衰特性を得られていることがわかる。
また、図9の回路構成を用いてT型高周波減衰器を構成する場合は、図17のように線対称な構成とすることで、入力端子103、出力端子104における反射特性を同等とすることができる。
この発明の実施の形態5においては、直列抵抗部35、36を図9の回路構成としたが、図12、図13、図16のいずれかに記載の回路構成においても同様の作用・効果が得られる。
実施の形態6.
この発明の実施の形態6について図19を用いて説明する。図19は、この発明の実施の形態6による、図9に示す回路構成を用いたパイ型高周波減衰器の構成例である。図19において、1は入力端子103から高周波信号が伝送される入力線路、2は入力端子103から高周波信号が伝送される出力線路であり、出力端子104と電気接続される。41は、入力線路1と出力線路2との間に設けた図9に示す薄膜抵抗体、42は一方側が入力線路1に電気接続され、他方側がスルーホール部44を介して接地導体5と電気接続された薄膜抵抗体、43は一方側が出力線路2に電気接続され、他方側がスルーホール部45を介して接地導体5と電気接続された薄膜抵抗体である。
薄膜抵抗体41は高周波伝送線路1、2に対して直列に接続される。薄膜抵抗体42、43は高周波伝送線路1、2に対して並列に接続される。直列抵抗部46が図9の回路構成となっている。図9と共通する部分には同一符号を用い、その説明を省略する。機能、効果については実施の形態5と同様であるので説明を省略する。
直列抵抗部46を図9の回路構成とすることでパイ型高周波減衰器においても実施の形態1と同様の機能及び効果を得ることができる。
また、図9の回路構成を用いてパイ型高周波減衰器を構成する場合は、図19のように点対称な構成とすることで、入力端子103、出力端子104における反射特性を同等とすることができる。
この発明の実施の形態6においては、直列抵抗部46を図9の回路構成としたが、図12、図13、図16のいずれかに記載の回路構成においても同様の作用・効果が得られる。
実施の形態7.
この発明の実施の形態7について図20を用いて説明する。図20は、この発明の実施の形態7による、図9の回路構成を用いた高周波可変減衰器の構成例である。図20(a)において、51〜53は薄膜抵抗体、54、55は薄膜抵抗体短絡用導体、56〜59は高周波伝送線路である。
図20(b)において、61〜63は薄膜抵抗体、64、65は薄膜抵抗体接続用導体、66〜73は高周波伝送線路である。
図20(c)において、80〜83は高周波伝送線路に沿って設けた直列接続された薄膜抵抗体、84〜86は高周波伝送線路に対して並列接続される薄膜抵抗体、87、89は薄膜抵抗体短絡用導体、88は薄膜抵抗体接続用導体、90、91は接地用のスルーホール部、92〜96は高周波伝送線路、97〜99は接続用パッドである。
図20(a)においては、短絡する薄膜抵抗体を選択することで所望の減衰量の設定が可能となる。図20(b)においては、接続する薄膜抵抗体を選択することで所望の減衰量の設定が可能となる。図20(c)においては、短絡及び接続する薄膜抵抗体を選択することで所望のT型高周波減衰器を構成することができる。機能、効果については実施の形態1〜5と同様であるので説明を省略する。
以上から実施の形態7による高周波減衰器では、可変型の高周波減衰器として機能させ、所定の減衰量の調整を行うことができる。
この発明の実施の形態7においては、図9の回路構成を用いた高周波可変減衰器について説明したが、図12、図13、図16のいずれかに記載の回路構成を用いても同様の作用・効果が得られる。また、図20(c)はT型高周波減衰器について説明したが、パイ型高周波減衰器においても同様の作用・効果が得られる。さらに、T型高周波減衰器及びパイ型高周波減衰器を組み合わせた複合型高周波減衰器としてもよい。
実施の形態8.
この発明の実施の形態8について図21を用いて説明する。図9及び図17と共通する部分には同一符号を用い、その説明を省略する。図21はこの発明の実施の形態8による高周波減衰器の斜視図である。図21(a)は図9の高周波減衰器をトリプレートストリップラインで構成した高周波減衰器で、400は誘電体基板、tは誘電体基板400の基板厚、500、501はそれぞれ上下接地導体である。
図21(b)は図17のT型高周波減衰器をトリプレートストリップラインで構成した高周波減衰器ある。
機能、効果については実施の形態1あるいは実施の形態5と同様であるので説明を省略する。
以上から実施の形態1〜7では、主としてマイクロストリップ線路構成で説明したが、実施の形態8で説明したようにトリプレートストリップ線路構成でも高周波減衰器を構成しても良く、これに限らず、入出力線路に沿って接地導体を併設してコプレナ線路として構成しても良い。
実施の形態1〜7では、裏面に接地導体5を設けたが、接地導体5は誘電体基板4の内部に設けても実施の形態1〜7で説明したものと同等の作用・効果を奏する。また、実施の形態1〜7では、高周波伝送線路及び抵抗体を誘電体基板4の表面に設けたが、誘電体基板4の内部に設けても実施の形態1〜7で説明したものと同等の作用・効果を奏する。
1・・入力線路 1a・・幅Wz 1b・・一方の辺 1c・・他方の辺
1d・・傾斜部 1e・・平坦部 1f・・他辺
2・・出力線路 2a・・幅Wz 2b・・一方の辺 2c・・他方の辺
2d・・傾斜部 2e・・平坦部 2f・・一辺
3・・抵抗体 3a・・抵抗体の短辺 3b・・抵抗体の短辺
4・・誘電体基板 5・・接地導体
31、32、41、51〜53、61〜63、80〜83・・直列抵抗器(抵抗体)
33、42、43、84〜86、:並列抵抗器(抵抗体)
34、44、45、90、91・・接地用のスルーホール部
35、36、46・・直列抵抗部
54、55、64、65、87〜89:接続導体
56〜59、66〜73、92〜96・・高周波伝送線路
97〜99・・接続用パッド
101・・高周波減衰器 102・・増幅器 103・・高周波減衰器の入力端子
104・・高周波減衰器の出力端子
105・・増幅器の出力端子
111・・利得規格範囲 112・・増幅器の利得ばらつき
113・・増幅器のばらつき範囲 114・・増幅器のばらつき範囲
115・・増幅器の利得ばらつき
121・・伝送線路 122・・線路幅 123・・抵抗体
124・・電極 125・・電極
131・・寄生容量 132・・寄生容量
141〜144・・従来の高周波減衰器の電極幅による電気特性の変化
150・・従来の高周波減衰器の広帯域な周波数範囲における電気特性の変化
151・・利得規格範囲 152・・利得規格範囲
153・・減衰器での減衰なしのレーダ装置としての利得
154・・減衰量の周波数特性が小さい減衰器で減衰させた場合のレーダ装置としての利得
155・・減衰量の周波数特性が大きい減衰器で減衰させた場合のレーダ装置としての利得
201、202・・実施の形態1による高周波減衰器と従来の高周波減衰器との電気特性のシミュレーション結果
301〜303・・実施の形態3による高周波減衰器の線路幅9を変化させたときのシミュレーション結果
401〜403・・実施の形態3による高周波減衰器の線路幅9を変化させ、入出力端子のインピーダンスをそれぞれの線路幅での特性インピーダンスに合わせた場合のシミュレーション結果
501、502:実施の形態5によるT型高周波減衰器と従来のT型高周波減衰器との電気特性のシミュレーション結果
400・・誘電体基板
500・・裏面接地導体 501・・表面接地導体

Claims (11)

  1. 裏面又は内部に高周波接地導体を有する誘電体基板と、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする入力線路と、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする出力線路と、前記入力線路の終端部及び前記出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の表面又は内部に薄膜パターンで構成され、前記入力線路の終端部の傾斜部分を一方の長辺とし、前記出力線路の開始端部の傾斜部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の抵抗体とを備えた高周波減衰器。
  2. 裏面又は内部に高周波接地導体を有する誘電体基板と、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする入力線路と、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又波内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする出力線路と、前記入力線路の終端部及び前記出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の表面又は内部に薄膜パターンで構成され、前記入力線路の終端部の傾斜しない部分を一方の長辺とし、前記出力線路の開始端部の傾斜しない部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の抵抗体とを備えた高周波減衰器。
  3. 裏面又は内部に高周波接地導体を有する誘電体基板と、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まる位置に対応する他辺側位置に伝送方向に直交する方向にパターンの切り込みを入れて線路幅を幅細とした線路の一辺側と他辺側とが交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする入力線路と、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まる位置に対応する他辺側位置に伝送方向に直交する方向にパターンの切り込みを入れて線路幅を幅細とした線路の一辺側と他辺側とが交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする出力線路と、前記入力線路の終端部及び前記出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の表面又は内部に薄膜パターンで構成され、前記入力線路の終端部の傾斜部分を一方の長辺とし、前記出力線路の開始端部の傾斜部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の抵抗体とを備えた高周波減衰器。
  4. 裏面又は内部に高周波接地導体を有する誘電体基板と、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まる位置に伝送方向に直交する方向にパターンの切り込みを入れて線路幅を幅細とした線路の一辺側と他辺側とが交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする入力線路と、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まる位置に伝送方向に直交する方向にパターンの切り込みを入れて線路幅を幅細とした線路の一辺側と他辺側とが交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする出力線路と、前記入力線路の終端部及び前記出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の表面又は内部に薄膜パターンで構成され、前記入力線路の終端部の傾斜しない部分を一方の長辺とし、前記出力線路の開始端部の傾斜しない部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の抵抗体とを備えた高周波減衰器。
  5. 裏面又は内部に高周波接地導体を有する誘電体基板、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする第1入力線路、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする第1出力線路、前記第1入力線路の終端部及び前記第1出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の表面又は内部に薄膜パターンで構成され、前記第1入力線路の終端部の傾斜部分を一方の長辺とし、前記第1出力線路の開始端部の傾斜部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の第1抵抗体を備えた第1減衰器と、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする前記第1減衰器の第1出力線路と接続される第2入力線路、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする第2出力線路、前記第2入力線路の終端部及び前記第2出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の表面又は内部に薄膜パターンで構成され、前記第2入力線路の終端部の傾斜部分を一方の長辺とし、前記第2出力線路の開始端部の傾斜部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の第2抵抗体を備えた第2減衰器と、一端が前記第1減衰器の第1出力線路又は前記第2減衰器の第2入力線路と接続され、他端が第3抵抗体を介して前記高周波接地導体と接続されるT型の高周波減衰器。
  6. 裏面又は内部に高周波接地導体を有する誘電体基板、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする入力線路、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする出力線路、前記入力線路の終端部及び前記出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の表面又は内部に薄膜パターンで構成され、前記入力線路の終端部の傾斜部分を一方の長辺とし、前記出力線路の開始端部の傾斜部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の抵抗体を備えた減衰器と、この減衰器の入力線路と出力線路にそれぞれの一端が接続され、他端がそれぞれ抵抗体を介して前記高周波接地導体と接続されるパイ型の高周波減衰器。
  7. 請求項1に記載の高周波減衰器を同一誘電体基板に複数個直列に接続し、いずれかの高周波減衰器の入力線路と出力線路とを短絡した多段の高周波減衰器。
  8. 入力ラインと出力ラインとを有する伝送ラインに抵抗体サイズがそれぞれ異なる請求項1に記載の高周波減衰器を同一誘電体基板に複数個配置し、選択された請求項1に記載の高周波減衰器の入力線路と入力ラインとを接続し、高周波信号を出力ラインから前記伝送ラインに出力する前記伝送ラインに組み込まれた高周波減衰器。
  9. 裏面又は内部に高周波接地導体を有する誘電体基板、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする第1入力線路、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする第1出力線路、この第1出力線路と接続され、導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする第2入力線路、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする第2出力線路、前記第1入力線路の終端部及び前記第1出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の表面又は内部に薄膜パターンで構成され、前記第1入力線路の終端部の傾斜部分を一方の長辺とし、前記第1出力線路の開始端部の傾斜部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の第1抵抗体、前記第2入力線路の終端部及び前記第2出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の表面又は内部に薄膜パターンで構成され、前記第2入力線路の終端部の傾斜部分を一方の長辺とし、前記第2出力線路の開始端部の傾斜部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の第2抵抗体、を備えた第1減衰器と、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする前記第1減衰器の第2出力線路と接続される第3入力線路、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする第3出力線路、この第3出力線路と接続され、導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする第4入力線路、前記高周波接地導体に対向し前記誘電体基板の表面又は内部に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする第4出力線路、前記第3入力線路の終端部及び前記第3出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の表面又は内部に薄膜パターンで構成され、前記第3入力線路の終端部の傾斜部分を一方の長辺とし、前記第3出力線路の開始端部の傾斜部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の第3抵抗体、前記第4入力線路の終端部及び前記第4出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の表面又は内部に薄膜パターンで構成され、前記第4入力線路の終端部の傾斜部分を一方の長辺とし、前記第4出力線路の開始端部の傾斜部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の第4抵抗体、を備えた第2減衰器と、一端が前記第1減衰器の第2出力線路又は前記第2減衰器の第3入力線路と接続され、他端がそれぞれ抵抗体を介して前記高周波接地導体と接続されるT型の高周波減衰器。
  10. 裏面と表面に高周波接地導体を有する誘電体基板と、この誘電体基板の内層に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする入力線路と、前記誘電体基板の内層に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする出力線路と、前記入力線路の終端部及び前記出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の内層に薄膜パターンで構成され、前記入力線路の終端部の傾斜部分を一方の長辺とし、前記出力線路の開始端部の傾斜部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の抵抗体とを備えたトリプレート線路で構成した高周波減衰器。
  11. 裏面と表面に高周波接地導体を有する誘電体基板、この誘電体基板の内層に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする第1入力線路、前記誘電体基板の内層に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする第1出力線路、前記第1入力線路の終端部及び前記第1出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の内層に薄膜パターンで構成され、前記第1入力線路の終端部の傾斜部分を一方の長辺とし、前記第1出力線路の開始端部の傾斜部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の第1抵抗体を備えた第1減衰器と、前記誘電体基板の内層に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を終端部とする前記第1減衰器の第1出力線路と接続される第2入力線路、前記誘電体基板の内層に高周波信号の伝送方向に一定幅の導体パターンで線路構成され、この導体パターンを形成する一辺側が一方向に傾斜して始まり他辺側で交わる位置までの導体パターンの線路領域を開始端部とする第2出力線路、前記第2入力線路の終端部及び前記第2出力線路の開始端部と接触して前記誘電体基板の内層に薄膜パターンで構成され、前記第2入力線路の終端部の傾斜部分を一方の長辺とし、前記第2出力線路の開始端部の傾斜部分を他方の長辺として、高周波信号を減衰させる矩形の第2抵抗体を備えた第2減衰器と、一端が前記第1減衰器の第1出力線路又は前記第2減衰器の第2入力線路と接続され、他端が第3抵抗体を介して前記高周波接地導体と接続されるトリプレート線路で構成したT型の高周波減衰器。
JP2010025537A 2010-02-08 2010-02-08 高周波減衰器 Active JP5234024B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010025537A JP5234024B2 (ja) 2010-02-08 2010-02-08 高周波減衰器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010025537A JP5234024B2 (ja) 2010-02-08 2010-02-08 高周波減衰器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011166358A true JP2011166358A (ja) 2011-08-25
JP5234024B2 JP5234024B2 (ja) 2013-07-10

Family

ID=44596547

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010025537A Active JP5234024B2 (ja) 2010-02-08 2010-02-08 高周波減衰器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5234024B2 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6289806U (ja) * 1985-11-26 1987-06-09
JPS62230101A (ja) * 1986-03-18 1987-10-08 Fujitsu Ltd 減衰器
JPS62247602A (ja) * 1986-04-18 1987-10-28 Fujitsu Ltd 固定抵抗減衰器
JPS6417501A (en) * 1987-07-13 1989-01-20 Mitsubishi Electric Corp Semiconductor device
JPH02111101A (ja) * 1988-10-20 1990-04-24 Mitsubishi Electric Corp Rf整合終端装置
JPH04157702A (ja) * 1990-10-20 1992-05-29 Fujitsu Ltd 抵抗値調整回路
JPH06104591A (ja) * 1992-09-18 1994-04-15 Fujitsu Ltd マイクロ波モジュール

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6289806U (ja) * 1985-11-26 1987-06-09
JPS62230101A (ja) * 1986-03-18 1987-10-08 Fujitsu Ltd 減衰器
JPS62247602A (ja) * 1986-04-18 1987-10-28 Fujitsu Ltd 固定抵抗減衰器
JPS6417501A (en) * 1987-07-13 1989-01-20 Mitsubishi Electric Corp Semiconductor device
JPH02111101A (ja) * 1988-10-20 1990-04-24 Mitsubishi Electric Corp Rf整合終端装置
JPH04157702A (ja) * 1990-10-20 1992-05-29 Fujitsu Ltd 抵抗値調整回路
JPH06104591A (ja) * 1992-09-18 1994-04-15 Fujitsu Ltd マイクロ波モジュール

Also Published As

Publication number Publication date
JP5234024B2 (ja) 2013-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Lyu et al. Proposal and synthesis design of wideband phase shifters on multimode resonator
EP1826865B1 (en) Tunable filter
US20070046393A1 (en) Power divider
JP5153866B2 (ja) 電力分配器
US7855623B2 (en) Low loss RF transmission lines having a reference conductor with a recess portion opposite a signal conductor
AU2013279083B2 (en) Balun
US9413054B2 (en) Miniature wideband quadrature hybrid
AU2006255759B2 (en) Microwave attenuator circuit
CN110832696B (zh) 功率分配合成器
US8610515B2 (en) True time delay circuits including archimedean spiral delay lines
KR20040073131A (ko) 포토닉 밴드갭 코플래너 웨이브가이드 및 이를 이용한전력 분배기 제조 방법
WO2015042974A1 (zh) 宽带移相器和宽带波束赋性网络
TWI407625B (zh) 具高隔離度之功率分配器
JPH04117701A (ja) 抵抗膜減衰器素子及びこれを組み込んだ伝送経路及びカスケード形減衰器
JP5234024B2 (ja) 高周波減衰器
CN111788736B (zh) 毫米波模块以及毫米波模块的制造方法
JP2002135014A (ja) 分岐回路、高域通過フィルタおよび分波器
JP2002335108A (ja) インピーダンス変成器の設計方法
JP2014158125A (ja) 減衰器
CN113725581B (zh) 一种基于嵌套u型缺陷地结构的微带线功分器和射频电路
JP3307155B2 (ja) 高周波フィルタの設計方法および高周波フィルタ
JPH09326602A (ja) 高周波フィルタ回路
WO2016157375A1 (ja) 移相回路及びアンテナ装置
Ünlü Ultra wideband tapered power combiner/divider
CN116111311A (zh) 一种功分器

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120302

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120925

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121211

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130226

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130311

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5234024

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160405

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250