JP2011165049A - 警備システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】警備システム1は、監視エリア内における移動体の位置を検知する検知手段21と、移動体が監視エリア内に進入することを許可された許可者であるか否かを識別可能な識別情報を取得する識別手段22と、検知手段21により検知された移動体の位置及び識別情報に基づいて不審者を検知する監視処理手段39とを有する。そして監視処理手段39は、許可者である移動体が監視エリアの外側領域から監視エリア内へ進入したことを検知した後であって、その許可者が監視エリア内に存在する間に、監視エリア内に進入することが許可されない非許可者である第2の移動体が監視エリアへ進入したことを検知した場合に、その非許可者が押込み強盗を企図する不審者であると判定する。
【選択図】図2
Description
そこで、ユーザの利便性を高めるために、ユーザに無線タグを持たせ、センサが監視エリア内への侵入者を検知した場合であっても、無線タグを検知していればその侵入者はユーザであると認識して、侵入異常と判定しないようにする警備システムが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
しかし、家屋の庭には、宅配物を届ける配達者、水道、ガスなどの設備のメーター検針員、一般の訪問者など、ユーザでも不審者でもない様々な人物が立ち入る可能性がある。このような人物も、一般に無線タグを所持しない。そこで、無線タグを所持しない人物による監視エリアへの進入の適否をどのように扱うかが問題となる。
なお、監視処理手段は、移動体の位置履歴に基づいて、移動体が監視エリアの外側領域から監視エリア内に進入し、かつ建物の出入口に向かって移動している途中であるか、または移動体が監視エリアの外側領域から監視エリア内に進入し、かつ建物の出入口近傍に到達した状態であることを検知した場合、その移動体が入場行為を行っていると判定することが好ましい。
また警備システム1には、ユーザなど、特定の人物が所持する無線タグ4が含まれる。無線タグ4は、センサ端末2と無線通信可能となっている。そして無線タグ4は、センサ端末2から質問信号を受信すると、内蔵するメモリに記憶された無線タグの識別コードを返信する。
なお、図2に示した例では、監視エリアは建物の外周全域に設定されているが、監視エリアは、敷地内のうち、少なくとも建物の出入口から敷地外の出入口までの領域を含む建物の外周の一部領域のみに設定されてもよい。
この権限情報は、監視エリア内への立ち入りが許可される程度を表す情報であり、本実施形態では、以下の3種類の権限が設定される。
・許可者
この権限は、無線タグ4を所持する人物に与えられる。許可者には、監視エリア内への無制限の立ち入りが認められる。また、許可者には、屋内エリアへの立ち入りが認められる。そのため、無線タグ4は、例えば、警備システム1が設置された建物の住人などのユーザが所持する。
・一時許可者
この権限は、無線タグ4を所持しない人物に対して一時的に与えられる。一時許可者には、敷地の通用口から建物の玄関までを移動するのに十分な期間、監視エリア内及び屋内エリアに立ち入ることが許される。一時許可者の権限は、監視端末3を操作することによって与えられるか、あるいは、屋内エリアから退出したことが検知された者に対して与えられる。
・非許可者
無線タグ4を所持せず、かつ、一時許可者に認定されていない人物は非許可者とされる。非許可者には、監視エリア内及び屋内エリアへの進入は認められず、不審者として検知される対象となる。
なお、センサ21は、レーザを水平及び垂直方向に2次元に走査し、走査方向と測定距離からなる3次元データを得るように構成してもよい。また、測距方法に関しては、公知の様々な方法を採用すればよく、例えば、位相差方式、三角測量方式などが利用できる。
タグリーダ22は、例えば、一定周期で質問信号を放射する。そしてタグリーダ22は、質問信号に応答した無線タグ4から応答信号を受信すると、その応答信号を解析して、応答信号に含まれる無線タグ4の識別コードを抽出する。そしてタグリーダ22は、抽出した識別コードを制御部29へ通知する。
なお、電源部26は、例えば、アルカリマンガン電池、リチウムイオン電池などの蓄電池であってもよい。
そして宅内通信部27は、制御部29より出力された測距データ、無線タグ4の識別コードなどを監視端末3へ送信する。また宅内通信部27は、監視端末3から受信した制御信号、画像要求信号、音声要求信号、音声データなどを制御部29へ渡す。
また制御部29は、監視端末3との通信を制御する。具体的には、制御部29は、センサ21から受け取った一走査周期分の測距データを、センサ端末2の識別コードとともに宅内通信部27を介して監視端末3へ送信する。また制御部29は、タグリーダ22により検知された無線タグ4の識別コードをセンサ端末2の識別コードとともに宅内通信部27を介して監視端末3へ送信する。
さらに制御部29は、監視端末3から画像要求信号を受信すると、カメラ23により撮影された画像を宅内通信部27を介して監視端末3へ送信する。また制御部29は、監視端末3から音声要求信号を受信すると、マイク24により集音された音声信号を宅内通信部27を介して監視端末3へ送信する。
また、制御部29は、警告メッセージなどの音声データを監視端末3から受信すると、その音声データをスピーカ28へ伝達する。
なお、モニタ32と操作部33とは、タッチパネルディスプレイとして一体的に構成されてもよい。
そして宅内通信部35は、監視処理部39より出力された制御信号、画像要求信号、音声要求信号、音声データなどをセンサ端末2へ送信する。また宅内通信部35は、測距データ、無線タグ4の識別コード、画像信号または音声信号などをセンサ端末2から受信し、監視処理部39へ渡す。
例えば、記憶部38は、図2に示された監視エリア100の情報を、監視エリア100の左下の角の位置を原点とする2次元座標系で表されたマップ情報として保有する。監視エリア100は、外辺の座標により敷地外エリアとの境界が規定され、内辺の座標により建物との境界が規定される。そして、外辺で囲まれた領域のうち、建物との境界となる内辺で囲まれた領域を除いた領域を、監視エリア100の範囲とする。
さらに、マップ情報には、敷地内、すなわち監視エリアへの通用口、建物の玄関、勝手口及び窓などの出入口の位置も含ませてもよい。
さらに記憶部38は、各センサ端末2から受信した画像、音声信号、電気錠から受け取った錠状態信号などを記憶してもよい。そして記憶部38は、記憶されている情報及びプログラムを監視処理部39へ出力する。あるいは、記憶部38は、監視処理部39から受け取った情報を記憶する。
さらに監視処理部39は、センサ端末2から受信した無線タグ4の識別コードに基づいて、着目する人物に対する権限設定処理を行う(ステップS103)。この権限設定処理により、監視処理部39は、着目する人物に対して、許可者または非許可者の何れかの権限を設定する。
監視処理部39は、何れかのセンサ端末2から、無線タグ4からの応答信号から抽出された識別コードを受信できたか否か判定する(ステップS201)。何れの無線タグ4の識別コードも受信していない場合、監視処理部39は、着目人物に割り当てた人識別コードに対して非許可者と設定する(ステップS202)。一方、何れかの無線タグ4の識別コードを受信している場合、監視処理部39は、他の追跡中の人物の追跡コードを参照し、検出された無線タグ4の識別コードが、他の追跡中の人物に設定された何れかの追跡コード内に格納された無線タグ4の識別コードと一致するか否か判定する(ステップS203)。受信した無線タグ4の識別コードが何れかの追跡コード内に格納された無線タグ4の識別コードと一致する場合、受信した無線タグ4の識別コードに対応する無線タグは、他の追跡中の人物が所持するものであると推定される。そこでこの場合も、監視処理部39は、着目人物に割り当てた人識別コードに対して非許可者と設定する(ステップS202)。一方、受信した無線タグ4の識別コードが、何れの追跡コード内に格納された無線タグ4の識別コードとも一致しない場合、監視処理部39は、無線タグ4の識別コードを着目人物に割り当てた人識別コードに割り当てる(ステップS204)。そして監視処理部39は、着目人物を許可者に設定する(ステップS205)。
ステップS202またはS205の後、監視処理部39は、権限設定処理を終了する。
・人識別コード
・無線タグ識別コード
・権限情報
・着目する人物の位置履歴(移動軌跡)
・出現時刻
・消失時刻
このうち、権限情報は、上述した、許可者、一時許可者または非許可者の何れかを表す情報である。また出現時刻は、監視エリア内においてこの追跡データに対応する人物が最初に検知された時刻である。さらに消失時刻は、この追跡データに対応する人物が、監視エリア内で検知されなくなった時刻である。
追跡データ設定時には、監視処理部39は、権限設定処理にて割り当てられた人識別コード、無線タグ識別コード及び権限情報を、新規に生成する追跡データに書き込む。また監視処理部39は、検知された着目人物の位置座標を位置履歴に書き込むととともに、追跡データ設定時の時刻、すなわち、現走査時刻を出現時刻とする。なお、消失時刻は設定しない。
着目人物が許可者である場合(ステップS105−Yes)、監視処理部39は、不審者検知処理を終了する。一方、着目人物が許可者でない場合(ステップS105−No)、監視処理部39は、着目人物が敷地外エリアから監視エリア内へ進入したか否か判定する(ステップS106)。
例えば、監視処理部39は、着目人物の最新の位置座標から、監視エリアと敷地外エリアの境界までの距離(以下、便宜上進入距離と呼ぶ)と、監視エリアと屋内エリアの境界(あるいは、屋内エリアに進入可能な出入口のうちの最も近いところ)までの距離(以下、便宜上退出距離と呼ぶ)とを比較する。そして監視処理部39は、進入距離が退出距離以下であれば、着目人物は敷地外エリアから監視エリア内へ進入したと判定する。一方、退出距離が進入距離未満であれば、監視処理部39は、着目人物は屋内エリアから監視エリア内へ進入したと判定する。
一方、所定時間内に進入許可操作が行われていなければ(ステップS107−No)、着目人物は不審者である可能性がある。そこで監視処理部39は、着目人物に対する権限情報を修正せずに不審者検知処理を終了する。なお、所定時間は、例えば、30秒間あるいは1分間に設定される。
具体的には、監視処理部39は、追跡データに含まれる最新の位置座標として、現走査において検知された着目人物の位置座標及び現走査時刻を位置履歴に追加する。そのため、位置履歴は、着目人物の時間順の位置の遷移、すなわち、着目人物の移動軌跡を表している。そして監視処理部39は、更新した追跡データを記憶部38に記憶する。
一方、着目人物が非許可者である場合(ステップS110−No)、監視処理部39は、着目人物が監視エリア内に滞留しているか否か判定する(ステップS111)。監視処理部39は、現走査時刻と着目人物の追跡データに含まれる出現時刻との差の絶対値を着目人物が監視エリア内にいる期間である滞留時間として算出し、その滞留時間が所定時間を超えていれば着目人物は監視エリア内に滞留していると判定する。この所定時間は、監視エリア内において人物が何らかの不審行動(例えば、ピッキング、覗き、ガラス破り)等を実行する可能性があると推定される時間であり、一時的に誤って進入し、直ぐに引き返したり、配達、検針などの一時的な作業のために要する時間よりも長く設定される。例えば、この所定時間は、30秒に設定される。
着目人物が監視エリア内に滞留している場合(ステップS111−Yes)、監視処理部39は、不審者異常警報処理を実行する(ステップS112)。例えば、監視処理部39は、記憶部38から不審異常警報処理に対応付けられた警告メッセージの音声信号(例えば、「不審者発見!直ちに敷地外へ立ち去って下さい」)を読み込み、その音声信号を着目人物の現在位置に最も近いセンサ端末2へ送信し、そのスピーカ28から警告メッセージ音声を出力させる。また監視処理部39は、モニタ32またはスピーカ31を介して、建物内に在室するユーザに不審者が検知されたことを通知する。さらに監視処理部39は、着目人物の現在位置に最も近いセンサ端末2から取得した、カメラ23により撮影された画像をモニタ32に表示し、マイク24により集音された音声信号をスピーカ31から出力してもよい。そして、ユーザが操作部33を介して通報操作を実行すると、監視処理部39は、監視センタ装置5へ異常通報する。なお、所定期間(例えば、1分間)連続して同一人物に対する不審異常警報処理が実行される場合には、監視処理部39は、ユーザによる操作が行われなくても、監視センタ装置5へ異常通報してもよい。
その後、監視処理部39は不審者検知処理を終了する。
あるいは、監視処理部39は、現走査時刻において着目人物が入場行為中の許可者と近接した所定距離内の位置へ移動した場合、着目人物は入場行為中の許可者に接近していると判定する。なお、所定距離は、例えば、着目人物が許可者を脅迫する行為を行う可能性がある距離、例えば、1mあるいは1.5m程度に設定される。監視処理部39は、上記の何れの条件も満たされなければ、着目人物は入場行為中の許可者に接近していないと判定する。
なお、監視処理部39は、上記の判定基準に加えて、着目人物の移動速度が、人が走っていることに相当する一定値以上であることを、接近判定の条件に加えてもよい。移動速度は、例えば、異なる二つの走査時刻(例えば、着目人物の出現時刻と現走査時刻)における着目人物の移動距離を、その二つの時刻間の経過時間で割ることにより算出される。
着目人物の進入に所定の遅延が生じていない場合(ステップS117−No)、監視処理部39は、着目人物の権限情報を修正せずに不審者検知処理を終了する。一方、着目人物の進入に所定の遅延が生じている場合(ステップS117−Yes)、監視処理部39は、着目人物を押込み強盗と認識し、押込異常警報処理を実行する(ステップS118)。
押込み強盗が検知された状況では、許可者に危害が加わる可能性が高い危険な状況である。そのため、監視処理部39は、押込異常警報処理として、直ちに監視センタ装置5へ押込み強盗が発生したことを示す押込み異常を通報する。その際、監視処理部39は、出入口の最も近くに設置されたセンサ端末2により取得された音声信号及び画像も監視センタ装置5へ送信してもよい。また監視処理部39は、監視端末3のスピーカ31、ディスプレイ32を介して押込み異常が検知されたことを屋内にいるユーザに報知する。
ステップS118の後、監視処理部39は、不審者検知処理を終了する。
図8は、監視処理部39により実行される、未更新追跡データ更新処理の動作を示すフローチャートである。
監視処理部39は、未更新追跡データに示された、その未更新追跡データに対応する着目人物の最後に更新されたときの位置、すなわち消失時刻の直前における位置から屋内エリアへ移動したか否か判定する(ステップS301)。例えば、監視処理部39は、消失時刻の直前の着目人物の位置に対して求められる退出距離が進入距離よりも小さければ、着目人物は屋内エリアへ移動したと推定する。一方、進入距離が退出距離以下であれば、監視処理部39は、着目人物は敷地外へ移動したと推定する。
一方、着目人物が屋内エリアへ移動した場合(ステップS301−Yes)、監視処理部39は、追跡データに含まれる権限情報を参照し、着目人物が許可者または一時許可者に該当するか否かを判定する(ステップS303)。着目人物が許可者または一時許可者に該当すれば(ステップS303−Yes)、着目人物は不審者ではないと推定される。そこで監視処理部39は、ステップS302の処理を実行する。
ステップS302またはS304の後、監視処理部39は未更新追跡データ更新処理を終了する。
また、監視端末の監視処理部は、センサ端末から受信した、そのセンサ端末が有するカメラにより撮像された画像と、監視エリア内に人物がいない場合に撮影され、予め記憶部に記憶された背景画像との背景差分により、またはカメラにより順次撮像された複数の画像間のフレーム間差分により、画像上の変化領域を抽出することで、人物を検出してもよい。この場合、監視処理部は、その変化領域内の少なくとも一点の監視エリア内の位置を、上記のようにセンサの測距データから求め、その位置を検知された人物の位置とする。
このように、当業者は、本発明の範囲内で、実施される形態に合わせて様々な変更を行うことができる。
2 センサ端末
3 監視端末
4 無線タグ
5 監視センタ装置
21 センサ
22 タグリーダ
23 カメラ
24 マイク
25 記憶部
26 電源部
27 宅内通信部
28 スピーカ
29 制御部
31 スピーカ
32 モニタ
33 操作部
34 電源
35 宅内通信部
36 センタ通信部
37 電気錠インターフェース
38 記憶部
39 監視処理部
Claims (4)
- 建物周囲の監視エリアに侵入した不審者を検出して警報を発する警備システムであって、
前記監視エリア内における移動体の位置を検知する検知手段と、
前記移動体が前記監視エリア内に進入することを許可された許可者であるか否かを識別可能な識別情報を取得する識別手段と、
前記検知手段により検知された移動体の位置及び識別情報に基づいて不審者を検知する監視処理手段と、を有し、
前記監視処理手段は、
前記許可者である移動体が前記監視エリアの外側領域から前記監視エリア内へ進入したことを検知した後であって、当該許可者が前記監視エリア内に存在する間に、前記監視エリア内に進入することが許可されない非許可者である第2の移動体が前記監視エリアへ進入したことを検知した場合に、当該非許可者が押込み強盗を企図する不審者であると判定することを特徴とする警備システム。 - 前記検知手段により検知された前記移動体の位置の履歴を記憶する記憶手段をさらに有し、
前記監視処理手段は、
前記移動体の位置の履歴に基づいて当該移動体が前記建物へ向かう入場行為を検出し、
前記許可者である移動体による前記入場行為を検出中において前記非許可者である第2の移動体が前記監視エリアへ進入したことを検知した場合に、前記非許可者が前記不審者であると判定する、請求項1に記載の警備システム。 - 前記監視処理手段は、前記監視エリア内に存在する前記許可者に前記非許可者が接近したことをさらに検知したとき、前記非許可者が前記不審者であると判定する、請求項1または2に記載の警備システム。
- 前記監視処理手段は、前記監視エリア内の前記許可者に接近する前記非許可者の移動速度が所定値以上であることを条件に、前記非許可者が前記不審者であると判定する、請求項3に記載の警備システム。
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