JP2011162079A - 故障診断装置、故障診断付き電子制御ユニット、故障診断システム、故障診断方法 - Google Patents

故障診断装置、故障診断付き電子制御ユニット、故障診断システム、故障診断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】整備に伴う車載システムの異常が検出されても、それを判別可能な故障診断装置、故障診断付き電子制御ユニット、故障診断システム及び故障診断方法を提供すること。
【解決手段】車両11の部品21を診断して診断情報35を生成する診断手段31と、診断情報35を記憶する記憶手段28と、診断情報をサーバ50に送信する送信手段36,24と、を有する故障診断装置100において、車両11の車輪に加わる車重が減少したことを検出する車輪浮き検出手段34と、車輪浮き検出手段が車輪に加わる車重が減少したことを検出した場合、診断情報35の生成又は送信を禁止する診断停止手段33と、を有することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両から情報センタに診断情報を送信する故障診断装置、故障診断付き電子制御ユニット、故障診断方法及び故障診断システムに関する。
ECU(Electrical Control Unit)は、センサが検出する信号を利用して車両の状況を検出したり、信号に演算処理を施しアクチュエータを制御するなど、各種の車載システムを制御している。ECUが故障すると所望の制御結果が得られないので、ECUは、車載システムが正常に作動しているか否かを診断する自己診断機能を備える場合が多い。
自己診断の結果、異常が検出された場合、ECUは、警告ランプを点灯して運転者に異常を通知すると共に、不揮発メモリに診断結果を記録する。運転者が車両を修理工場等に持ち込むと、サービスマンはECUに記憶された診断結果を専用のツール(以下、診断ツールという)により読み出して異常の原因を解析することができる。
一方、ECUが異常を検出すると、携帯電話網等を通じて診断結果を情報センタ(サーバ)に送信する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1によれば、情報センタは、より早期に診断結果を取得でき、車両メーカやディーラーに提供することができる。したがって、車両メーカやディーラーは、異常の原因を解析して修理方法の特定や製品開発等に利用することができる。
また、上記の診断ツールは故障原因を調査するため疑似的な故障信号を車両の各ECUに供給することができ、サービスマンは疑似信号に対するECUの応答を利用して異常の原因を解析する作業を行うことができる。ここで、ECUは、擬似的な故障信号に対する診断結果も情報センタに送信してしまうが、車載システムは実際には故障していないので、擬似的な故障信号に対する診断結果は、異常の原因の解析には不要である。そこで、診断ツールが車両に接続された場合は、情報センタに診断結果を送信することを禁止する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2006−96325号公報 特開2005−41438号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているように、異常を検出するとECUが診断結果を情報センタに送信すると、車載システムが故障していなくても、診断結果が情報センタに送信されてしまうという問題がある。具体的には、修理工場では、点検等のためにサービスマンが車載システムから部品を外したり、異常の原因と思われる部品を交換する等の修理作業を行う。
図1は、従来の車両の診断を模式的に示す図の一例である。車両には種々の車載システムが搭載されているが、図では車載システムが部品とECUとを有するように構成されている。サービスマンは多様な整備を行うことができるため、車両から部品を取り外すと、その部品を管理するECUがその部品に異常が生じたものと誤検出して(検出自体は正しいが部品に故障は生じていない)、診断結果を情報センタに送信してしまう。修理工場において情報センタに送信された診断結果は、情報センタにとって、異常の原因の解析に有用でなく、却って異常の原因の解析を遅らせるおそれがある。
また、特許文献2によれば、診断ツールをリフトアップする前に車両に接続しておくことで、ECUが情報センタへ診断情報を送信することを禁止できる。しかし、そのためには診断ツールの接続が必要であるという別の不都合を生じさせる。
また、サービスマンは、修理工場等における整備時には診断情報を情報センタに送信しないよう手動で車両に設定することもできるが、サービスマンが設定を忘れることがないとは限らない。また、この設定は、サービスマンが解除できるが、サービスマンが解除を忘れた場合、ECUが異常を検出できないか又は異常を検出しても異常情報を情報センタに送信できないという別の不都合を生じさせる。サービスマンが設定の解除を忘れないように、タイマを利用してECUが設定を元に戻すこと(診断情報を送信するように戻すこと)も可能だが、この場合、所定時間が経過すると整備中でも診断情報が送信されてしまうことになる。
本発明は、上記課題に鑑み、整備に伴う車載システムの異常が検出されても、それを判別可能な故障診断装置、故障診断付き電子制御ユニット、故障診断システム及び故障診断方法を提供することを目的とする。
本発明は、車両の部品を診断して診断情報を生成する診断手段と、診断情報を記憶する記憶手段と、診断情報をサーバに送信する送信手段と、を有する故障診断装置において、車両の車輪に加わる車重が減少したことを検出する車輪浮き検出手段と、車輪浮き検出手段が車輪に加わる車重が減少したことを検出した場合、診断情報の生成又は送信を禁止する診断停止手段と、を有することを特徴とする。
整備に伴う車載システムの異常が検出されても、それを判別可能な故障診断装置、故障診断付き電子制御ユニット、故障診断システム及び故障診断方法を提供することができる。
従来の車両の診断を模式的に示す図の一例である。 実施例に共通する、車両が整備状態であること及び整備の完了を検出する手順を示すフローチャート図の一例である。 故障診断システムの概略構成図の一例である。 情報センタのハードウェア構成図の一例である。 故障診断装置の概略構成図の一例である。 診断情報を模式的に説明する図の一例である。 リフトアップ判定部が、タイヤ浮きが発生していることを検出する手順を示すフローチャート図の一例である。 整備完了判定部が、整備が完了したか否かを判定する手順を示すフローチャート図の一例である。 リモートダイアグ停止部がリモートダイアグを停止又は再開する手順を示すフローチャート図の一例である。 リフトアップ判定部が、タイヤ浮きが発生していることを検出する手順を示すフローチャート図の一例である。 解析センタの機能ブロック図の一例である。 診断情報を模式的に説明する図の一例である。 リモートダイアグ停止部がリモートダイアグを停止又は再開する手順を示すフローチャート図の一例である。 診断部が診断情報を生成する手順を示すフローチャート図の一例、及び、情報センタが診断情報を受信する手順を示すフローチャート図の一例である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
図2は、以下の実施例に共通する、車両が整備状態であること及び整備の完了を検出する手順を示すフローチャート図の一例である。まず、ステップS1において、車載された故障診断装置は、タイヤの浮きを検出する。タイヤが浮くことは車両がリフトアップ又はジャッキアップ(以下、両者を区別せずに単に「リフトアップ」という)された場合が多いと考えられる。そこで、故障診断装置はタイヤが浮くことから車両が整備中であると判定する。なお、タイヤが浮くのは、車輪に加わる車重が減少したことによるものなので、車輪に加わる車重が減少したことを検出してもよい。
故障診断装置がタイヤの浮きを検出すると、次に、ステップS2において、故障診断装置はリモートダイアグを停止する。リモートダイアグとは、故障診断装置が車載システムの異常を検出して、診断情報を情報センタに送信することをいう。なお、リモートダイアグの停止には、後述するように、(a)異常の検出を禁止すること、(b)異常を検出しても診断情報を情報センタに送信しないこと、又は、(c)診断情報が整備中の車両から送信されたものであることを診断情報に含めること、の3つの態様を含む。
リモートダイアグが停止された車両は、その後、サービスマン、車両のユーザ又は乗員(以下、単に「サービスマン」という)により整備され、種々の部品が取り外され得る。しかし、リモートダイアグは既に停止されているので、(a)(b)診断結果が情報センタに送信されることを防止でき、また、(c)情報センタが診断情報を受信しても整備中の診断情報であることを峻別できる。
次に、ステップS3において故障診断装置が整備の完了を検出すると、ステップS4において、故障診断装置はリモートダイアグを再開する。したがって、サービスマンが手動でリモートダイアグを再開しなくても、リモートダイアグが再開するので、故障診断装置が異常を検出できない状況や、異常を検出しても診断情報を情報センタに送信できない状況となることを確実に防止できる。
図3は、故障診断システム200の概略構成図を示す。車両11と情報センタ50とは、ネットワーク14を介して通信可能である。ネットワーク14は、GSMやCDMA(携帯電話網)、IEEE 802.11a/g/n(無線LAN)、又は、IEEE802.16e(WiMAX)で規格化された通信を行う通信事業者の無線通信ネットワーク、及び、インターネットやLAN等の主に有線式のIPネットワークが組み合わされたものである。基地局13は、通信事業者が運営する無線通信ネットワーク14の末端の無線局である。
故障診断装置100は、車載された通信装置により基地局13を介して情報センタ50と通信する。上記のとおり、故障診断装置100は診断情報を情報センタ50に送信し、情報センタ50は診断情報を統計処理したり、異常の原因を解析することで、修理方法の特定や製品開発等に利用することができる。また、情報センタ50は異常に対する対応方法等を故障診断装置100に送信してもよい。
図4は情報センタ50のハードウェア構成図の一例を示す。情報センタ50は、サーバと称されるコンピュータを実体とする。情報センタ50は、それぞれバスで相互に接続されているCPU201、RAM202、ROM203、記憶媒体装着部204、表示制御部205、通信装置206、入力装置207、及び、HDD(Hard Disk Drive)208を有する。CPU201は、OS(Operating System)やプログラムをHDD208から読み出して実行することで種々の機能を提供すると共に、情報センタ50が行う処理を統括的に制御する。プログラムとしては、車両11の故障診断装置100と通信するためのサーバソフトウェア、及び、診断情報を処理するソフトウェアがある。
RAM202はCPU201がプログラムを実行する際に必要なデータを一時保管する作業メモリ(主記憶メモリ)になり、ROM203にはOSを起動するためのブートローダや各種のパラメータが記憶されている。
記憶媒体装着部204には外部メディア300が着脱可能であり、外部メディア300に記録されたプログラムを読み込み、HDD208に記憶させる。通信装置206は、ネットワーク14に接続するためのインターフェイス(例えば、イーサネット(登録商標)カード)であり、主に物理層とデータリンク層に対応する処理を提供する。サーバソフトウェアは、送信時には、ソケットインターフェイスでTCP/IPプロトコルスタックを呼び出す処理やTCP/IPプロトコルスタックが通信装置206のデバイスドライバを呼び出す処理を実行する。受信時には、デバイスドライバが、通信装置206から割り込みを受け付け、通信装置206がバッファに記憶した受信データを読み込みRAM202に記憶する。デバイスドライバは、受信データをTCP/IPプロトコルスタックに渡すので、サーバソフトウェアはTCP/IPプロトコルスタックがプロトコル処理した受信データを取得する。
入力装置207は、キーボードやマウスなどであり、情報センタ50の管理者の様々な操作指示を受け付ける。表示制御部205は、プログラムが指示する画面情報に基づき所定の解像度や色数等で液晶などのディスプレイ209に、ウィンドウ、ドキュメント、フレーム、文字列、画像、フォーム、リンク等を表示する。なお、サーバには入力装置207、表示制御部205及びディスプレイ209が接続されていなくてもよい。
HDD208は、プログラムやHTMLファイル等が記憶されている。プログラムやHTMLファイルは、外部メディア300に記憶して配布されたり、ネットワーク14を介して不図示のコンピュータからダウンロードされる。
図3に戻り、車両11は故障診断装置100を有する。図の車両11は、修理工場にある昇降機12によりリフトアップされている。リフトアップされた車両11は、足回りや底面の部品21や配線、更にはエンジンさえ取り外すことが可能な状態となる。このため、車両11がリフトアップされた場合、サービスマンは多様な整備を行う可能性が高い。上記のように、この整備によりECU23が部品21に異常が生じたものと誤検出し(検出自体は正しいが部品21に故障は生じていない)、診断情報を情報センタ50に送信することを防止するため、故障診断装置100は、整備中であることを検出した場合、異常を検出すること又は診断情報を送信することを防止する。
図5は、故障診断装置100の概略構成図の一例を示す。故障診断装置100は、車載LAN25を介して相互に接続されたECU(Electrical Control Unit)23、通信装置24、及び、タイヤ浮きセンサ26を有する。車載LAN25には複数のECU23が接続されているが、故障診断の機能について各ECU23の構成は共通としてよいので、図ではECU23を1つだけとした。
ECU23には、各種の部品21が接続されている。この部品21は、部品21そのものがECU23と電気的(有線又は無線のいずれでもよい)に接続されていてもよいし、部品21と一体に車両11から取り外されるセンサ22がECU23と電気的に接続されていてもよい。また、部品21がセンサ22そのものであってもよい。したがって、部品21が車両11から取り外されると、ECU23はセンサ22が取り外されたことを検出できる。なお、ECU23、1つ以上の部品21及びセンサ22で1つの車載システとなる。
部品21又はセンサ22が具体的にどのようなものかはECU毎に異なる。例えば、ECU23がエンジンECUである場合、部品21はエンジンそのもの、オルタネータ、バッテリ、イグニッションスイッチ(スタートボタン)等であり、センサ22はO2センサ、ノックセンサ、水温センサ、クランクシャフトポジションセンサ、エアフローメータ、吸気量センサ、排気温センサ等である。
また、例えば、ECU23がボディECUである場合、部品21はドア、パワーシート、パワーウィンドウ、パーキングブレーキスイッチ、ライティングシステム、ワイパー等であり、センサ22は、カーテシスイッチ、パワーウィンドウのタッチセンサ(挟み込み検知)、シート位置センサ、ストップランプスイッチ、シートベルトスイッチ等である。
また、例えば、ECU23がハイブリッドECUの場合、部品21は、モータ、モータに電力を供給する高圧ケーブル、バッテリ等であり、センサ22はモータの電流センサや回転数センサ、高圧ケーブルの電圧センサ、バッテリ残量を検出するための電圧・電流センサ等である。
また、例えば、ECU23がブレーキECUの場合、部品21はブレーキアクチュエータ、ブレーキアクチュエータの増圧弁や減圧弁、液圧生成用のポンプ、マスタシリンダ、作動流体の配管、ホイルシリンダ等であり、センサ22は、ブレーキアクチュエータ内の液圧センサ、マスタシリンダ圧センサ、ホイルシリンダ圧センサ等である。
また、例えば、ECU23が障害物検出ECUの場合、部品21は車両前部及び後部のバンパであり、センサ22はバンパカバーに設けられた孔部に超音波の送受信部が配置されるようにバンパの内側に固定された超音波センサである。
この他、ECU23に対する部品21及びセンサ22の関係は多種多様である。また、あるECU23が他のECU23と通信することで1つの車載システムが構築されることも多い。例えば、ボディECUはパワーウィンドウECU、パワーシートECU、照合ECU、メータECU等と車載LAN25を介して通信する。したがって、ECU23が、例えばボディECUの場合、パワーウィンドウECU、パワーシートECU、照合ECU又はメータECU(以下、従動的ECUという)が部品21となることもある。この場合、部品(従動的ECU)21を取り外すことで、従動的ECUがボディECUに送信すべき情報が送信されないことになるので、従動的ECUが部品21に対応する。なお、この場合、部品21とセンサ22は一体とみなすことができる。
通信装置24は、データ通信モジュールと呼ばれる通信端末又はユーザが携帯している携帯電話などである。データ通信モジュールの実体は携帯電話、無線LANの端末又はWiMaxの端末等である。通信装置24が通信する際、予め通信装置24に登録されている情報センタ50のIPアドレス又はURLを指定して、最寄りの基地局13に接続し、通信事業者の交換局やゲートウェイを介してバックボーンとなるIPネットワークに接続する。その後、通信装置24は、TCP/IPなどのプロトコルで情報センタ50と通信する。
なお、通信装置24をユーザが携帯している携帯電話とした場合、この携帯電話が情報センタ50と通信する。携帯電話は例えばナビゲーションシステム(以下、ナビシステムという)27と有線又は無線(Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)等)で通信するので、携帯電話は、ECU23からナビシステム27を経由して診断情報35を受信して情報センタ50に送信し、また、情報センタ50から受信したデータがあればナビシステム27に送信する。
ナビシステム27は、衛星を利用したGNSS(GPS、Galileo、Glonass等)により車両11の現在位置を測位する。また、ナビシステム27は、現在位置を起点に、ジャイロセンサが検出する走行方向に、車速センサが検出する走行距離を累積して、衛星からの電波が受信できない状況でも車両11の位置を高精度に推定する。また、ナビシステム27は、予め記憶した道路地図又は不図示のサーバからダウンロードした道路地図に、車両11の位置をアイコンなどで表示する。この際、ナビシステム27は、車両11が走行している道路として最も可能性の高い道路(リンク)の車線に、自車の位置をマッピングする。
タイヤ浮きセンサ26は、タイヤが浮いたこと、すなわち車両11がリフトアップされたことを検出するセンサであり、主に、ハイトセンサ38又は空気圧センサ39を実体とする。なお、車両11がリフトアップされるのは、修理工場に限られず、ユーザの車庫、道路、路肩等、どのような場所でもよい。また、車両11をリフトアップするのはサービスマンに限られず、乗員やユーザ等、どのような人でもよい。
ハイトセンサ38は、各輪のショックアブソーバに内蔵された磁気スケールと磁気センサを有する。磁気スケールは、ショックアブソーバのピストンに固定され一定長さ毎にN極とS極が交番するように配置され、磁気センサは、磁気スケールに対向してシリンダの上端に固定されている。ショックアブソーバに対しピストンが相対移動すると、磁気センサも磁気スケールに対し相対移動する。ハイトセンサ38は、中立位置を基準に、磁極が変化した回数からショックアブソーバの伸縮量を検出し、それを路面から車体底面までの距離に換算して車高を計測する。車高は4つの車輪毎に独立に計測される。
また、空気圧センサ39は、各車輪の例えばバルブシステムと一体に配置されるセンサ部と、センサ部が所定時間毎に車体に向けて無線送信したタイヤの空気圧情報を受信する通信部とを有する。センサ部は内蔵するバッテリにより駆動され、通信部は車載LAN25に接続されている。空気圧は、車両11の重量を4輪で均等に支えた状態と、一輪、二輪又は三輪で支えた状態(一部の車輪がリフトアップされた状態)、又は、0輪で支えた状態(車体の全体がリフトアップされた状態)とで異なる。車両11の重量を4輪で均等に支えた状態を基準に、いずれかのタイヤの空気圧がそれよりも小さくなれば、車両11がリフトアップされた可能性があることになる。
ECU23は、CPU、主記憶装置、補助記憶装置及び入出力装置がバスを介して接続されたマイコンを実体とする。補助記憶装置28はフラッシュメモリなどの不揮発メモリである。補助記憶装置28にはプログラムが記憶されており、CPUがこのプログラムを実行することで、ECU23に特有の制御を実現している。図では制御部23が特有の制御を行う。制御部31は、センサ22や他のECU23から信号を取得して部品21を制御する、ECU23にとって本来の制御を実行する機能ブロックである。例えばECU23がエンジンECUの場合、制御部31はアクセル開度センサが検出するアクセル開度によりエンジン回転数の維持・増加・減少を判断し、回転速度センサが検出する回転速度に基づき、燃料噴射量、燃料噴射タイミング、吸排気弁の開放タイミング、スロットル開度、イグナイタの点火タイミング等を演算する。また、例えば、ECU23がハイブリッドECU23の場合、アクセルペダル開度、車両速度等を検出して、要求トルクを演算し、エンジンとモータそれぞれが出力するトルクを決定する。
制御部31に加え、ECU23は、故障診断に関係する機能として、診断部32、リモートダイアグ停止部33、リフトアップ判定部34、送信要求部36及び整備完了判定部37を有する。また、補助記憶装置28には診断情報35が記憶される。
診断部32は、制御部31が機能しているか否かを検出する例えばWDT(ウォッチドッグタイマ)や、制御部31が制御する上で必要な信号線の電圧を監視することで断線等を検出する。診断部32は、例えばWDTがタイムオーバするとリセット回路を作動させECU23をリセットさせる。その後、再度、WDTがタイムオーバすると、診断部32はECU23に異常があることを検出する。また、診断部32は、例えば信号線の電圧が基準値以下(又は以上)になっている時間が所定値以上になると、異常があることを検出する。
診断部32は、異常があることを検出すると診断情報35を生成し、また、補助記憶装置28に記憶させる。
図6は、診断情報35を模式的に説明する図の一例である。診断情報35は、例えば、ダイアグコード、FFD(フリーズフレームデータ)、及び、日時情報を有する。この他、車速や位置情報を含めてもよい。なお、統計処理のため、診断情報35には、車両11の車種を特定できる型式又はエンジンの型式が含まれるか、少なくとも対応付けられている。
なお、通信装置24がデータ通信モジュールの場合、車両11の型式は、TCP/IPのフレームに必須の送信元情報により代替できる。データ通信モジュールには、予め車種やエンジンの型式に応じて電話番号(SIM)が割り当てられているからである。すなわち、情報センタ50は、送信元情報から診断情報35の統計処理に必要な程度に車両11の識別が可能となっている。
ダイアグコードは、その番号によりおよその異常を示した部品21やECU23を特定するための点検項目(例えば、+B系統、回転信号系統、点火信号系統、O2センサ系統、ノック信号系統等)を示す。サービスマンはダイアグコードと点検項目を対応づけた既存の本や冊子(紙媒体でも電子媒体でもよい)を参照して、車両11を整備することができる。また、FFDは、診断部32が異常を検出した時又はその前後にECU23が車載LAN25等を介して取得した各種のデータであり、図ではFFDの一例として車速、エンジン回転数及び水温が挙げられている。この他、点火時期、スロットル開度、バッテリー電圧、噴射時間等を含めてもよい。日時情報は、診断部32が異常を検出した時の日時を表す。なお、診断情報35は固定されている必要はなく、異常を検出したECU23に応じて可変とすることができる。
また、診断部32は、異常が検出された場合、メータECUにメータパネルの警告ランプを点灯するよう要求する。乗員は警告ランプが点灯していることを認識することで、修理工場に車両11を持ち込むなど、適切な行動を取ることができる。
診断部32は、診断情報35を生成すると送信要求部36に診断情報35の送信を要求する。送信要求部36は、診断部32から送信を要求された直後、又は、予め定められたタイミング(例えば、1分〜10分間隔などの定期的なタイミング)になると、通信装置24から情報センタ50に診断情報35を送信する。
リモートダイアグ停止部33は、リモートダイアグを停止する。また、停止の後、リモートダイアグを再開する。本実施例のリモートダイアグの停止には、異常の検出を停止すること、又は、異常を検出しても診断情報35を送信しないことの2つの態様がある。前者の場合、診断部32が異常を検出しないので、診断情報35が生成されず(記憶もされず)警告ランプも点灯しないので、サービスマンが診断情報35を初期化(消去)する必要がない(サービスマンが初期化を忘れることもない)。後者の場合、診断情報35が生成され(記憶もされ)警告ランプも点灯するが、これにより診断部32が正常に作動していることを確認できる。
リフトアップ判定部34は、タイヤ浮きセンサ26が検出するタイヤ浮き情報に基づき、タイヤ浮きが発生しているか否かを判定する。上記のとおり、タイヤ浮きが発生していること(車輪に加わる車重が減少したこと)は、車両11が整備中であることを意味する。タイヤ浮き情報は車高情報又は空気圧情報である。
タイヤ浮き情報が異なってもタイヤが浮いたか否かを判定する考え方は同じである。まず、タイヤ浮きセンサ26がハイトセンサ38の場合、リフトアップ判定部34は4輪の車高情報のうち前輪の二輪又は後輪の二輪の車高情報が閾値A以上の場合、タイヤ浮きが発生していると判定する。同様に、リフトアップ判定部34は4輪の空気圧情報のうち、前輪の二輪又は後輪の二輪の空気圧情報が閾値B以下の場合、タイヤ浮きが発生していると判定する。いずれの場合も、タイヤ浮き情報が閾値A以上又は閾値B以下となっている時間が所定時間以上の場合に、タイヤ浮きが発生していると判定することが好ましい。これにより、瞬間的なタイヤ浮きを整備中であると誤判定することを防止できる。なお、閾値A又は閾値Bは、二輪が路面から離れた時の車高又は空気圧を実験的に定めておき、その値と同程度か若干小さい値として定められている。
4輪の車高情報のうち前輪の二輪又は後輪の二輪のタイヤ浮き情報が閾値A以上又は閾値B以下であればタイヤ浮きが発生していると判定するのは、二輪だけリフトアップされることが多いからである。また、右前輪と右後輪の二輪又は左前輪と左後輪の二輪のタイヤ浮き情報が閾値A以上又は閾値B以下であればタイヤ浮きが発生していると判定しないのは、車両11が路肩に乗り上げて駐車した場合に、タイヤ浮きが発生していると誤判定することを防止するためである。また、ある一輪のタイヤ浮き情報が閾値A以上又は閾値B以下であればタイヤ浮きが発生していると判定しないのは、車両11が悪路を走行中に一輪だけタイヤが浮いても、タイヤ浮きが発生していると誤判定することを防止するためである。
また、整備完了判定部37は、整備が完了したか否かを判定する。整備が完了したことは、タイヤ浮きが発生していないことと同義とすることもできる。しかし、サービスマンが一度、車両11を昇降機12から下ろしても、さらに別の整備を行ったり車両11を移動だけすることもある。そこで、整備完了判定部37は、四輪のタイヤ浮き情報が全て閾値A未満又は閾値Bより大である場合、かつ、車両11が所定距離Y〔m〕を走行した場合、整備が完了したと判定する。所定距離Y〔m〕は、修理工場から出る程度の距離でよく、例えば500〔m〕である。
リフトアップ判定部34は、タイヤ浮きが発生していると判定すると、整備中フラグをオンに設定する。また、整備完了判定部37は、整備が完了したと判定すると整備中フラグをオフに設定する。リモートダイアグ停止部33は、整備中フラグがオンの場合、リモートダイアグを停止し、整備中フラグがオフの場合、リモートダイアグを再開する。
図7は、リフトアップ判定部34が、タイヤ浮きが発生していることを検出する手順を示すフローチャート図の一例である。以下では、タイヤ浮き情報を車高情報として説明する。図7のフローチャート図は、例えばIGオン又はメインシステム(ハイブリッド車や電気自動車の場合)の間、サイクル時間毎に繰り返し実行される。このサイクル時間を車高情報の取得サイクル又は取得サイクルのN倍(N:2以上)としてもよい。
まず、リフトアップ判定部34は、4輪の車高情報を取得する(S10)。4輪の車高情報を全て一度に取得しても、別々に取得してもよい。
次に、リフトアップ判定部34はタイマをオンにする(S20)。このタイマは、タイヤ浮きが発生し始めてからの時間を計測するタイマである。
リフトアップ判定部34は、前輪又は後輪の二輪の車高情報が閾値A以上か否かを判定する(S30)。前輪又は後輪の二輪の車高情報が閾値A以上でない場合(S30のNo)、車両11がリフトアップされている可能性はないので、リフトアップ判定部34はタイマをオフにして図7の手順を終了する(S70)。
前輪又は後輪の二輪の車高情報が閾値A以上の場合(S30のYes)、車両11がリフトアップされている可能性があるので、リフトアップ判定部34はタイマを監視して所定時間が経過したか否かを判定する(S40)。
所定時間が経過していない場合(S40のNo)、車高情報を閾値Aと比較する必要があるので、リフトアップ判定部34は、繰り返し、四輪の車高情報を取得する(S50)。こうすることで、リフトアップ判定部34は車高情報が変化したことを検出できる。
所定時間が経過した場合(S40のYes)、タイヤ浮きが発生していることになるので、リフトアップ判定部34は、タイヤ浮きが発生したと判定する(S60)。すなわち、リフトアップ判定部34は、整備中フラグをオンに設定する。
なお、前輪又は後輪の二輪の車高情報が閾値A以上でなくても、ある一輪の車高情報が閾値A以上であればタイヤ浮きが発生していると判定してもよい。この場合、ステップS40の所定時間を、前輪又は後輪の二輪の車高情報が閾値A以上である場合よりも長くする。一輪だけの車高情報でも、閾値A以上である状態が長時間継続すれば、タイヤ浮きが発生している(整備中)と判定することができるからである。すなわち、リフトアップ判定部34は、車両11が悪路を走行中に一輪だけタイヤが浮いた状態と、一輪だけのリフトアップを区別することができる。同様の考え方に沿って、ステップS40の所定時間を、車高情報が閾値A以上となった車輪の数に応じて可変にしてもよい。
図8は、整備完了判定部37が、整備が完了したか否かを判定する手順を示すフローチャート図の一例である。図8のフローチャート図は、例えば整備中フラグがオンになるとサイクル時間毎に実行される。
まず、整備完了判定部37は、4輪の車高情報を取得する(S110)。4輪の車高情報を全て一度に取得しても、別々に取得してもよい。
整備完了判定部37は、四輪全ての車高情報が閾値A未満か否かを判定する(S120)。四輪全ての車高情報が閾値A未満でない場合(S120No)、車両11はリフトアップされた状態と考えられるので、図8の手順を終了する。
四輪全ての車高情報が閾値A未満の場合(S120Yes)、車両11はリフトアップされた状態から開放されたと考えられるので、整備完了判定部37は走行距離をカウントする走行距離Lを初期化(=0)する(S130)。
そして、整備完了判定部37は、走行距離Lが閾値Y以上か否かを判定する(S140)。走行距離Lが閾値Y以上でない場合(S140のNo)、車両11が修理工場内で再度整備される可能性があるので、整備完了判定部37はステップS140の判定を繰り返す。
走行距離Lが閾値Y以上の場合(S140のYes)、車両11が修理工場を出て整備が完了したと考えられるので、整備完了判定部37は整備が完了したと判定する(S150)。すなわち、整備完了判定部37は、整備中フラグをオフに設定する。
図9は、リモートダイアグ停止部33がリモートダイアグを停止又は再開する手順を示すフローチャート図の一例である。図9の手順は、リモートダイアグ停止部33が、例えば整備中フラグが変化したことによる割り込みを検出してスタートする。
リモートダイアグ停止部33は、整備中フラグを監視し、整備中フラグの状態が変化したことを検出する(S210)。
リモートダイアグ停止部33は、整備中フラグがオンからオフに変化した場合には(S220のYes)、リモートダイアグを再開し(S230)、整備中フラグがオフからオンに変化した場合には(S220のNo)、リモートダイアグを停止する(S240)。
具体的には、リモートダイアグ停止部33は、リモートダイアグを停止する場合、診断部32が異常を検出することを停止する態様か、診断部32が異常を検出しても診断情報35を情報センタ50に送信しないようにする態様のいずれかを実行する。前者の場合、リモートダイアグ停止部33は、例えば、プログラム上の診断部32の処理が実行されないように処理を分岐させ、後者の場合、リモートダイアグ停止部33はプログラム上の送信要求部36の処理が実行されないように処理を分岐させる。
リモートダイアグ停止部33がいずれかの態様を実行することで、リモートダイアグを停止させることができる。換言するとリモートダイアグが停止されていない場合は、診断部32が異常を検出して診断情報35を生成すると、送信要求部36が診断情報35を情報センタ50に送信することができる。
以上説明したように、本実施例の故障診断装置100は、車両11がリフトアップされ種々の部品21が取り外され得る状況になったことを検出して、リモートダイアグを停止することができる。整備が完了するとリモートダイアグが再開されるので、故障診断装置100が異常を検出できない状況や、異常を検出しても診断情報35を情報センタ50に送信できない状況となることを確実に防止できる。
実施例1では、各輪のタイヤ浮き情報に基づき、タイヤ浮きが発生している状況を整備中とみなしてタイヤ浮きが発生しているか否かを判定した。しかし、タイヤ浮きが発生していても整備中とは限らない状況もある。本実施例では、タイヤ浮きが発生していても整備中とはならない状況を検出してリモートダイアグを停止しない故障診断装置100について説明する。なお、故障診断システム200の概略構成図は図5と同様なので説明を省略する。
タイヤ浮きが発生していても整備中とは限らない状況とは、車両11が極度に傾いている状態が挙げられる。例えば、傾斜のきつい坂路に停車中の状態や、このような坂路で前輪若しくは後輪の二輪又は一輪が段差を超えて停止した状態も該当する可能性がある。
本実施例のリフトアップ判定部34は、タイヤ浮きが発生していても整備中とは限らない状況を検出して、その場合には整備中フラグをオンに設定しないことで、リモートダイアグを可能にする。特に、車両11が横転するような状況では、異常が生じる可能性が高く、確実にリモートダイアグすることができる。
リフトアップ判定部34は、タイヤ浮きが発生していても整備中とは限らない状況であることを、ナビシステム27を利用して検出する。サービスマンが車両11をリフトアップするのは、修理工場、駐車場、路肩等であり、少なくとも道路上で行うことはないか又は極めて少ないとしてよい。そこで、リフトアップ判定部34は、ナビシステム27が検出した現在位置が道路上か否かを判定して、道路上でない場合にのみタイヤ浮きが発生している状況(整備中)であると判定する。
また、タイヤ浮きが発生している状況であることを判定するため、リフトアップ判定部34は、3Dジャイロセンサが検出する車体の傾斜情報を利用してもよい。3Dジャイロセンサは例えばナビシステム27が有している。傾斜情報により、車体がピッチング方向及びローリング方向にそれぞれどのくらい傾いているかを検出することができる。
リフトアップ判定部34は、傾斜情報に基づき、車体が所定値以上に傾いていない場合に限り、タイヤ浮きが発生している状況(整備中)であると判定する。
また、リフトアップ判定部34は、現在位置と傾斜情報の両方に基づき、タイヤ浮きが発生している状況(整備中)であると判定してもよい。こうすることで、タイヤ浮きが発生していても整備中とはならない状況をより確実に排除して、リモートダイアグを確実に実行することができる。
図10は、リフトアップ判定部34が、タイヤ浮きが発生していることを検出する手順を示すフローチャート図の一例である。図10において図7と同じステップには同じステップ番号を付した。
まず、リフトアップ判定部34は、4輪の車高情報を取得する(S10)。4輪の車高情報を全て一度に取得しても、別々に取得してもよい。
次に、リフトアップ判定部34は、現在位置が道路でなく、かつ、車体が傾いていないか否かを判定する(S15)。すなわち、リフトアップ判定部34は、整備中となりうる状況であるか否かを判定する。現在位置が道路でないか否かだけ、又は、車体が傾いていないか否かだけを判定してもよい。
現在位置が道路でなく、かつ、車体が傾いていない場合(S15のYes)、整備中となりうる状況なので、リフトアップ判定部34はタイマをオンにする(S20)。一方、現在位置が道路であるか、又は、車体が傾いてる場合(S15のNo)、整備中となりうる状況ではないので、リフトアップ判定部34は図10の手順を終了する。これにより、タイヤ浮きが発生していても整備中とはならない状況では、整備中フラグがオンに設定されることを防止できる。したがって、診断部32が異常を検出した場合は、リモートダイアグすることができる。
以降の処理は、実施例1の図7と同様である。すなわち、リフトアップ判定部34は、タイマをオンにした後(S20)、前輪又は後輪の二輪の車高情報が閾値A以上か否かを判定する(S30)。前輪又は後輪の二輪の車高情報が閾値A以上の場合(S30のYes)、車両11がリフトアップされている可能性があるので、リフトアップ判定部34はタイマを監視して所定時間が経過したか否かを判定する(S40)。また、リフトアップ判定部34は、ある一輪の車高情報が閾値A以上であればタイヤ浮きが発生していると判定してもよい。
前輪又は後輪の二輪の車高情報が閾値A以上か否かを判定する(S30)。前輪又は後輪の二輪の車高情報が閾値A以上の場合(S30のYes)、車両11がリフトアップされている可能性があるので、リフトアップ判定部34はタイマを監視して所定時間が経過したか否かを
所定時間が経過していない場合(S40のNo)、車高情報を閾値Aと比較する必要があるので、リフトアップ判定部34は、繰り返し、車高情報を取得する(S50)。所定時間が経過した場合(S40のYes)、タイヤ浮きが発生していることになるので、リフトアップ判定部34は、タイヤ浮きが発生したと判定する(S60)。すなわち、リフトアップ判定部34は、整備中フラグをオンに設定する。
整備完了判定部37が、整備が完了したか否かを判定する手順(図8)、リモートダイアグ停止部33がリモートダイアグを停止又は再開する手順(図9)は、実施例1と同様である。
以上説明したように、本実施例の故障診断装置100は、タイヤ浮きが発生していても整備中とはならない状況を検出することで、リモートダイアグを停止しないので、異常が生じた場合には、リモートダイアグすることができる。
実施例1又は2のリモートダイアグの停止態様では、診断情報35が情報センタ50に送信されることがなかった。しかし、診断情報35が情報センタ50に送信されても、情報センタ50が、それが整備中に生じたものであることを判別できれば、診断情報35の統計処理やメーカや修理工場へのフィードバックに支障をきたすことはない。むしろ、情報センタ50では、ダイアグコードとFFDが得られるので、両者の関係を統計処理して診断情報35を有効に活用することも可能になる。
そこで、本実施例では、リモートダイアグ停止部33がリモートダイアグを停止した場合に、診断情報35に整備中であることを示す情報を含めて情報センタ50に送信する故障診断装置100について説明する。
図11は、解析センタの機能ブロック図の一例を示す。車両11の故障診断装置100の機能ブロック図は図5と同様であるが、リモートダイアグ停止部33の機能が異なる。本実施例のリモートダイアグ停止部33は、整備中フラグがオンに設定された場合、診断情報35に整備中であるか否かを示す情報(以下、整備判定情報という)を含めるように診断部32に要求する。
図12は、本実施例の診断情報35を模式的に説明する図の一例である。整備判定情報は、整備中フラグがオンに設定された状態の診断情報35では「1」に、整備中フラグがオフに設定された状態の診断情報35では「0」になる。したがって、情報センタ50は整備判定情報に基づき、その診断情報35が整備中に生じたものかそうでないのかを判別することができる。なお、整備中フラグがオフに設定された状態の診断情報35に整備判定情報を一切含めないことで、整備判定情報が診断情報35に含まれている場合には、整備中フラグがオンに設定された状態の診断情報35であることを示してもよい。
図11に戻り、情報センタ50は、診断情報取得部41、診断情報取捨部42及び診断情報DB43を有する。診断情報取得部41及び診断情報取捨部42は、CPUがプログラムを実行することにより実現され、診断情報DB43はHDDに記憶されている。
診断情報取得部41は、通信装置206により受信した診断情報35を診断情報DB43に記憶する。診断情報取得部41は、例えば車両11の型式毎に区分して時系列に診断情報35を診断情報DB43に登録する。こうすることで、車種毎に診断情報35を利用でき、また、ある車種で同系統のダイアグコードが検出されたことや検出され始めた時期が検出されるようになる。
診断情報取捨部42は、診断情報DB43に記憶された診断情報35の整備判定情報を参照して、診断情報毎に、整備中のものか否かを判別する。診断情報取捨部42は、整備中でない診断情報35と整備中の診断情報35を区分して統計処理に提供する。また、診断情報取捨部42は、整備中の診断情報35を診断情報DB43から消去してもよい。
図13は、リモートダイアグ停止部33がリモートダイアグを停止又は再開する手順を示すフローチャート図の一例である。なお、リフトアップ判定部34が、タイヤ浮きが発生していることを検出する手順(図7又は図10)、整備完了判定部37が、整備が完了したか否かを判定する手順(図8)、リモートダイアグ停止部33がリモートダイアグを停止又は再開する手順(図9)は、実施例1又は2と同様である。
リモートダイアグ停止部33は、整備中フラグを監視し、整備中フラグの状態が変化したことを検出する(S210)。
リモートダイアグ停止部33は、整備中フラグがオンからオフに変化した場合には(S220のYes)、リモートダイアグを再開する(S230)。具体的には、本実施例のリモートダイアグ停止部33は、診断情報35に「0」の値を有する整備判定情報を含めるように診断部32に要求する。
なお、整備中フラグがオフからオンに変化した場合には(S220のNo)、リモートダイアグを停止する(S240)。具体的には、リモートダイアグ停止部33は、診断情報35に「1」の値を有する整備判定情報を含めるように診断部32に要求する。
図14(a)は、診断部32が診断情報35を生成する手順を示すフローチャート図の一例を、図14(b)は情報センタ50が診断情報35を受信する手順を示すフローチャート図の一例を、それぞれ示す。
まず、診断部32はWDT等によりECU23を監視して異常が検出されるか否を判定する(S310)。異常が検出されない場合(S310のNo)、診断情報35を生成しないので図14(a)(b)の手順は終了する。
異常が検出された場合(S310のYes)、診断部32は、診断情報35を生成するが、この際、診断情報35に整備判定情報を追加する(S320)。診断部32は、リモートダイアグ停止部33からの要求に従って、整備判定情報に「1」又は「0」を含める。これにより、この診断情報35が整備中に検出された異常かそうでないかが明確になる。
ついで、送信要求部36は、所定のタイミングで診断情報35を情報センタ50に送信する(S330)。なお、送信要求部36は、補助記憶装置28に記憶されている整備判定情報が「1」の診断情報35を消去し、整備判定情報が「0」の診断情報35を消去しない。こうすることで、整備中の診断情報35がECU23に残ることによりサービスマンが混乱することを防止でき、また、整備中でない状態で生成された診断情報35のみがECU23に残ることにより、サービスマンが診断情報35に基づいて適切に整備することが可能になる。
次に、情報センタ50の通信装置206は診断情報35を受診し、診断情報取得部41が診断情報35を取得する(S410)。診断情報取得部41は、取得した診断情報35を診断情報DB43に記憶させる(S420)。
そして、診断情報取捨部42は、例えば、1日に1回など決まったタイミングで、診断情報DB43の各診断情報の整備判定情報に基づき、診断情報35を区分する(S430)。これにより、診断情報35を2つのグループに区分できる。
そして、情報センタ50はそれぞれのグループの診断情報35に例えば統計処理を施す(S4440)。情報センタ50は、整備判定情報が「1」の診断情報35からも、例えば車種毎に、整備時に取り外される部品21(整備の邪魔になる部品21)等を解析することができる。この場合、整備対象の部品(本当に故障している部品)と関連付けることがより好ましい。なお、整備判定情報が「1」の診断情報35を消去してもよい。
本実施例の故障診断装置100は、診断情報35が情報センタ50にリモートダイアグされても、情報センタ50は整備による診断情報35を判別できるので、整備によるものでない診断情報35の解析を確実に行うことができる。
11 車両
12 昇降機
13 基地局
14 ネットワーク
21 部品
22 センサ
23 ECU
24 通信装置
25 車載LAN
26 タイヤ浮きセンサ
27 ナビゲーションシステム
33 リモートダイアグ停止部
34 リフトアップ判定部
35 診断情報
36 送信要求部
37 整備完了判定部
38 ハイトセンサ
39 空気圧センサ
100 故障診断装置
200 故障診断システム

Claims (14)

  1. 車両の部品を診断して診断情報を生成する診断手段と、
    前記診断情報を記憶する記憶手段と、
    前記診断情報をサーバに送信する送信手段と、を有する故障診断装置において、
    前記車両の車輪に加わる車重が減少したことを検出する車輪浮き検出手段と、
    前記車輪浮き検出手段が前記車輪に加わる車重が減少したことを検出した場合、前記診断情報の生成又は送信を禁止する診断停止手段と、
    を有することを特徴とする故障診断装置。
  2. 車両の部品を診断して診断情報を生成する診断手段と、
    前記診断情報を記憶する記憶手段と、
    前記診断情報をサーバに送信する送信手段と、を有する故障診断装置において、
    前記車両の車輪に加わる車重が減少したことを検出する車輪浮き検出手段と、
    前記車輪浮き検出手段が前記車輪に加わる車重が減少したことを検出した場合、前記診断情報に、前記車輪に加わる車重が減少した状態の診断情報であることを示す識別情報を含ませる診断停止手段と、
    を有することを特徴とする故障診断装置。
  3. 前記車両の位置情報を検出する位置検出手段を有し、
    前記車輪浮き検出手段は、前記位置情報が道路に相当する場合、車輪に加わる車重が減少したことを検出しない、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の故障診断装置。
  4. 前記車両の傾斜を検出する傾斜検出手段を有し、
    前記車輪浮き検出手段は、前記傾斜が所定値以上の場合、車輪に加わる車重が減少したことを検出しない、
    ことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の故障診断装置。
  5. 前記車輪浮き検出手段は、4つの前記車輪のうち、前輪又は後輪の二輪に加わる車重が減少したことを検出する、
    ことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の故障診断装置。
  6. 前記車輪浮き検出手段は、4つの前記車輪のうち、一輪に加わる車重が減少したことを検出する、
    ことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の故障診断装置。
  7. 前記車輪浮き検出手段は、4つの前記車輪毎に車高を検出する車高センサである、
    ことを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載の故障診断装置。
  8. 前記車輪浮き検出手段は、4つの前記車輪のタイヤ毎に空気圧を検出する空気圧センサである、
    ことを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載の故障診断装置。
  9. 前記車輪浮き検出手段が、前記車両の車輪に加わる車重が減少したことから該車両が整備中であると判定した後、
    該車両の整備が完了したことを検出する整備完了検出手段を有する、
    ことを特徴とする請求項1〜8いずれか1項記載の故障診断装置。
  10. 前記整備完了検出手段は、前記車輪に加わる車重が増加し、かつ、前記車両が所定距離以上走行した場合、該車両の整備が完了したことを検出する
    ことを特徴とする請求項9項記載の故障診断装置。
  11. 前記診断手段は、
    前記識別情報が追加された前記診断情報を、前記送信手段が送信した後、前記記憶手段から消去する、
    ことを特徴とする請求項2項記載の故障診断装置。
  12. 車両の部品を診断して診断情報を生成する診断手段と、
    前記診断情報を記憶する記憶手段と、
    前記診断情報をサーバに送信するよう送信手段に要求する送信要求手段と、を有する故障診断付き電子制御ユニットにおいて、
    車載された車輪浮き検出手段が、前記車輪に加わる車重が減少したことを検出した場合、前記診断情報の生成又は送信を禁止する診断停止手段と、
    を有することを特徴とする故障診断付き電子制御ユニット。
  13. 車両に搭載された車載システムの診断情報を送信する故障診断装置と、診断情報を受信するサーバとを有する故障診断システムにおいて、
    前記故障診断装置は、
    車両の部品を診断して診断情報を生成する診断手段と、
    前記診断情報を記憶する記憶手段と、
    前記診断情報をサーバに送信する送信手段、
    前記車両の車輪に加わる車重が減少したことを検出する車輪浮き検出手段と、
    前記車輪浮き検出手段が前記車輪に加わる車重が減少したことを検出した場合、前記診断情報に、前記車輪に加わる車重が減少した状態の診断情報であることを示す識別情報を含ませる診断停止手段と、を有し、
    前記サーバは、
    前記診断情報を受信する受信手段と、
    前記識別情報に基づき、前記診断情報を取捨する診断情報取捨手段と、を有する、
    ことを特徴とする故障診断システム。
  14. 車両の部品を診断して診断情報を生成する診断手段と、
    前記診断情報を記憶する記憶手段と、
    前記診断情報をサーバに送信する送信手段と、を有する故障診断装置の故障診断方法において、
    車輪浮き検出手段が、前記車両の車輪に加わる車重が減少したことを検出するステップと、
    前記車輪浮き検出手段が前記車輪に加わる車重が減少したことを検出した場合、診断停止手段が、前記診断情報の生成又は送信を禁止するステップと、
    を有することを特徴とする故障診断方法。
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