JP2011162029A - 車両の警報音発生装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スピーカ1は、動力源ユニット2を収納した車両前部モータルーム内における既存空間のうち、アドオンフレーム3と、車両前方からの走行風を動力源ユニット2へ導くエアガイド4と、フェンダーカバー5と、図示せざるボンネットとで囲まれた既存空間、つまり、跳ね上げ泥水や高圧洗車水のような異物が侵入することがない既存空間内に設ける。その際スピーカ1は、警報音伝搬方向がエアガイド4と対向する向きにして、ブラケット6を介しアドオンフレーム3に取着する。スピーカ1からの音は、エアガイド4に衝突して反射され、上記既存空間内で拡散された後、アドオンフレーム3、エアガイド4、フェンダーカバー5およびボンネット間の隙間や、位置決め孔などの既存孔などより車外へ放散されるようにし、これにより警報音発生装置を無指向性に構成する。
【選択図】図1
Description
運転音や走行音の静かさ故に、車両の存在や、シフト操作などによる運転者の意図や、車両の進行方向や、車速を含む走行状態などの車両情報を、車外へ警報音として発し、車両の近くに居る人へ車両情報を警報しなければならない場合がある。
この要求を満たす車両の警報音発生装置としては従来、例えば特許文献1に記載のごときものが知られている。
スピーカやブザーなどの警報音発生源を、車両の前後にそれぞれ配して複数個設け、これら前後複数個の警報音発生源をそれぞれ、警報音伝搬方向が車体外側に指向するよう配して車体に取り付けたものである。
警報音発生源が必ず複数個必要であって、取り付けブラケットを含めると相当なコスト高になるだけでなく、警報音発生源のレイアウトも困難である。
車両の警報音発生装置が無指向性のものとなり、警報音発生源が1個のみでも、またこの警報音発生源を外向き配置にしなくても、従って上記した全ての問題を解消しつつ、複数個の警報音発生源を車両の前後に配置した上記従来技術と同等な警報作用が得られるとの事実認識に基づき、この着想を具体化した車両の警報音発生装置を提案することを目的とする。
先ず、本発明の要旨構成の基礎前提となる車両の警報音発生装置は、車両情報を警報音として車外へ向け発するものである。
車体の既存空間のうち、異物が侵入しない既存空間内に、前記警報音を発する警報音発生源を設置し、
該既存空間を、前記警報音発生源の共鳴箱として利用するよう構成したことを特徴とするものである。
警報音発生源の共鳴箱となり得て、且つ異物が侵入しないような車体の既存空間内に警報音発生源を設置し、
この既存空間を、警報音発生源の共鳴箱として利用するよう構成したことから、
本発明の警報音発生装置が無指向性のものとなり、警報音発生源が1個のみでも、またこの警報音発生源を外向き配置にしなくても、前記した従来技術のように複数個の警報音発生源を車両の前後に配置する場合と同等な警報作用が得られる。
<実施例の構成>
図1〜4は、本発明の一実施例になる車両の警報音発生装置を示し、
図1は、車両の左前部上方から見て示す斜視図、図2は、車両の左前部を上方から見て示す平面図、図3,4はそれぞれ、警報音発生源取り付け部の詳細斜視図である。
しかし本発明は、電動モータおよびエンジンを動力源とし、電動モータのみで走行する電気走行モード(EVモード)と、電動モータおよびエンジンからの動力で走行するハイブリッドモード(HEVモード)とを持つハイブリッド車両や、エンジンのみを動力源とするエンジン搭載車にも同様に適用可能であるのは言うまでもない。
警報音発生装置の音源となるべき警報音発生源として、本実施例では車室外スピーカ1を設ける。
上記の車室外スピーカ1は、車室内に設けた車室内スピーカ11と共に、図5の警報音コントローラ12によって作動制御する。
車速Vを検出する車速センサ14からの信号と、
ブレーキペダルの踏み込んだ制動状態でONとなり、ブレーキペダルを釈放した被制動状態でOFFとなるブレーキスイッチ15からの信号と、
車室外スピーカ1からの音を消音させたい時に押して指令する消音スイッチ16からの信号と、
車室外スピーカ1からの音を増大させたい時に押して指令する増音スイッチ17からの信号と、
動力源ユニット2を駆動可能な状態にするイグニッションスイッチ18からのON,OFF信号と、
自車と、車両進行方向にある他車両などの障害物との間における距離Lを検出する障害物接近距離センサ19からの信号とを入力する。
図5の警報音コントローラ12は本実施例の場合、車室内スピーカ11を以下のように作動させるものとする。
(1)レンジセンサ13からRレンジ選択信号を受けている間、車室内スピーカ11から、「Rレンジ選択中」を運転者に知らせるための、「Rレンジ選択音」(本実施例では間歇音とする)が発せられるよう、この車室内スピーカ11を作動させる。
(2)障害物接近距離センサ19で検出した障害物までの距離Lが設定距離未満である間、車室内スピーカ11から、「障害物に接近している」ことを運転者に知らせるための、例えば音声による「障害物接近警報」が発せられるよう、この車室内スピーカ11を作動させる。
次に、図5の警報音コントローラ12が実行する車室外スピーカ1の作動制御を以下に説明する。
なお本実施例では、車室外スピーカ1からの警報音として、前発進に先立って警報のために発生させるべき短時間の前発進警報音(S音)と、前進走行時に警報のために発生させるべき前進警報音(D音)と、後退走行時に警報のために発生させるべき後退警報音(R音)とを設定する。
これに対し前発進警報音(S音)は、ソフトフォーン型式の柔らかい音であると共に、発進開始直前から発進開始までの短時間しか発生させない音であるため、運転者にとって気分的に嫌な音でもないし、前発進の警報は、これが発せられたのを運転者が確認できるようにするのが好ましいことから、前発進警報音(S音)は運転者に聞かせたい音である。
ここで車両の車室内外間における音の伝搬特性を考察するに、車両は、比較的高い或る周波数域(車両によって異なるが、通常は1.5〜6KHz)の音が車室外から車室内へ入りにくく、比較的低い或る周波数域(車両によって異なるが、通常は1.5KHz未満)の音が車室外から車室内へ入り易い造りになっているのが普通である。
かように定めた前発進警報音(S音)は、その低い周波数域のために車室外から車室内へ入り易く、大音量にすることなしに(周囲の人を驚かせることなしに)車室内の運転者は前発進警報音(S音)を聞き得て、前発進の警報がなされたのを確実に認知することができる。
なお前発進警報音(S音)は、柔らかいソフトフォーン型式の音であると共に、発進開始直前から発進開始までの短時間しか発生させないため、運転者にとって気分的に嫌な音でなく、運転者を不快にすることはない。
前発進警報音(S音)の制御に当たり、図5の警報音コントローラ12は図6の制御プログラムを実行して当該制御を行う。
先ずステップS11において、車速Vが停車判定車速Vs(=1Km/h)未満の停車判定状態で、且つ、イグニッションスイッチ18がONにされた走行可能状態であるか否かをチェックする。
車速Vが停車判定車速Vs(=1Km/h)以上で、走行状態と判定する場合、或いは、イグニッションスイッチ18がOFFにされた走行不可能状態である場合、制御をそのまま終了してステップS15をスキップすることにより、S音を発生させない。
ステップS12において、ブレーキスイッチ15がOFFの状態(ブレーキ非作動状態)で、Dレンジへのレンジ切り替え操作が有ったか否かをチェックし、
「Yes」であればステップS15において、ソフトフォーン型式の柔らかい「フォア〜ン」のようなS音が発生するよう車室外スピーカ1を作動させる。
「Yes」であればステップS15において、ソフトフォーン型式の柔らかい「フォア〜ン」のようなS音が発生するよう車室外スピーカ1を作動させる。
「Yes」であればステップS15において、ソフトフォーン型式の柔らかい「フォア〜ン」のようなS音が発生するよう車室外スピーカ1を作動させる。
ちなみに、緩やかなブレーキペダル戻し操作によっても制動力は低下し、車両が例えばクリープ力や、降坂路の路面勾配に起因して動き出すことがあり、安全運転上の注意が必要である。
よって本実施例においては、緩やかなブレーキペダル戻し操作時にS音が発生したと運転者が勘違いすることがなく、運転者は、車両付近の人がS音を聞いておらず、走行開始を認知していないとの認識のもと、安全運転に努めることができ、安全運転上大いに有利である。
ブレーキペダルを釈放した非制動状態でDレンジへのレンジ切り替え操作が有った時(ステップS12)、または、
Dレンジ選択状態で、ブレーキペダルを踏み込んだ制動状態からブレーキペダルを釈放した非制動状態へ切り替わった時(ステップS13)、或いは、
Dレンジへのレンジ切り替え操作と、ブレーキペダルを踏み込んだ制動状態からブレーキペダルを釈放した非制動状態への切り替えとが同時に行われた時(ステップS14)、
ステップS15において、S音が発生するよう車室外スピーカ1を作動させ、それ以外では車室外スピーカ1を非作動状態に保ってS音を発生させない。
ブレーキペダル釈放(非制動)状態でDレンジへのシフト操作が有った時(ステップS12)、または、
Dレンジ選択状態で、ブレーキペダルを踏み込んでいた足をブレーキペダルから釈放した時(ステップS13)、或いは、
Dレンジへのシフト操作と、ブレーキペダルを踏み込んでいた足をブレーキペダルから釈放するブレーキ解放操作とが同時に行われた時に(ステップS14)、
ステップS15において、S音が発生するよう車室外スピーカ1を作動させる場合、S音が、走行開始直前に発生されることとなる。
かといって、走行を開始してからS音が発生するのでは、走行開始を警報するというS音の発生目的に沿わず、警報の意味が薄れるという問題を生ずる。
走行開始まで長い時間があるのにS音が発生して周辺の人を惑わせたり、S音による警報の意味が薄れるという問題を回避することができる。
前進警報音(D音)の制御に当たり、図5の警報音コントローラ12は図7の制御プログラムを実行して当該制御を行う。
先ずステップS21において、車室外スピーカ1の作動により上記のS音を発生させているか否かをチェックする。
S音発生中であれば、ステップS22においてS音発生から所定時間(例えば500msec)が経過したか否かをチェックし、この所定時間(500msec)が経過するまでの間は、制御をそのまま終了してS音を発生させ続ける。
このS音からD音へのクロスフェードは、発生中のS音の音圧レベルを徐々に低下させつつ、D音(エンジン疑似音)の音圧レベルを徐々に増大させることにより、S音からD音へ徐々に切り替わるよう車室外スピーカ1の作動状態を切り換えることであり、これによりS音からD音への切り替えを、周辺の人に違和感が及ぶことなしに行わせることができる。
S音が、これにより車両の発進を警報すべき走行開始直前の最適なタイミングで発生されることとなり、S音に続いて上記のごとくに発せられるD音の発生タイミングも最適なものとなり、走行開始まで長い時間があるのにD音が発生して周辺の人を惑わせたり、D音による前進走行の警報の意味が薄れるという問題を回避することができる。
走行可能状態であれば、ステップS25においてDレンジ選択状態か否かをチェックし、
Dレンジ選択状態であれば、ステップS26において車速Vが停車判定車速Vs以上の走行判定中か否かをチェックする。
ステップS24で走行可能状態と判定し、ステップS25でDレンジ選択状態と判定し、ステップS26で走行中(V≧Vs)と判定するとき、ステップS27において、D音(エンジン疑似音)が発生するよう車室外スピーカ1を作動させる。
かようにD音を、音圧レベル一定とし、その周波数が高車速時ほど高くなるようなエンジン疑似音とする場合、
車外の人にとっては、D音の音量から車両までの距離を判断することができ(D音の音量が大きいほど車両が近くにいる)、D音の高低から車速を判断することができ(D音が高音であるほど高車速である)、D音のみから車両がどの程度の速度で、どこまで接近しているかを知ることができる。
ステップS28で発進後の車速VがD音不要車速下限値(D音フェードアウト車速)30Km/h以上になったと判定する場合、ステップS31において、ステップS27で発生させたD音が徐々に小さくなって消えるよう(フェードアウトするよう)車室外スピーカ1を作動させる。
ステップS32でD音が発生中であると判定する場合、制御をそのまま終了することにより、引き続きD音が発生するよう車室外スピーカ1を作動させる。
制御をそのまま終了することにより、車室外スピーカ1の作動状態を今の状態に保持して、D音発生状況を今の状態に保つ。
まずステップS34において、車速V=0Km/hの停車状態が設定時間(ここでは10秒)続いたか否かをチェックし、ここでの判定結果が「Yes」である場合に制御をステップS31に進めて、D音がフェードアウトするよう車室外スピーカ1を作動させる。
ステップS35でPレンジまたはNレンジの非走行レンジか否かをチェックし、その判定結果が「Yes」であれば、
ステップS36において車速Vが停車判定車速Vs未満の停車判定中か否かをチェックし、その判定結果が「Yes」であれば、
ステップS31において、D音がフェードアウトするよう車室外スピーカ1を作動させることとする。
選択レンジが非走行レンジ(P,Nレンジ)であり(ステップS35)、且つ、車速Vが停車判定車速Vs未満の停車判定中である(ステップS36)時に、D音が不要であることから、D音のフェードアウトを行わせる(ステップS31)。
Dレンジから非走行レンジ(PまたはNレンジ)に切り換えても未だ惰性により車両が走行している場合に、D音が引き続き車室外スピーカ1から発生し続けることとなり、このような場合も車両の前端部付近に居る人に車両走行中の警報を確実に発して注意を促すことができる。
車速V=0Km/hの停車状態が設定時間(10秒)続かないような渋滞路で、停車の度にD音がフェードアウトされ、図6のS音制御によりS音が発生する(ステップS15)煩わしさを回避することができる。
かかる目的を更に確実に達成するためには、上記の設定時間は渋滞路での停車時間を計測しつつ自動的に、或いは運転者が渋滞路での停車時間を考慮しつつ手動で変更し得るようにするのが良い。
ブレーキペダルを踏み込み状態からゆっくり戻す操作を行っている間は、未だブレーキペダルが釈放されておらず、ブレーキスイッチ15がONからOFFへ切り替わる前であることによって、ステップS15でのS音発生が実行されない。
しかし当該車両動き出しの警報は、車両が動き出した後の警報であることから、発進を警報するS音よりも、走行を警報するD音の方が適切である。
ブレーキペダルの緩速戻し操作で車両が動き出した場合は、S音に代えていきなりD音が発生されることとなり、当該車両の動き出しを、発進警報用のS音よりも適切な走行警報用のD音により確実に警報することができる。
後退警報音(R音)の制御に当たり、図5の警報音コントローラ12は図8の制御プログラムを実行して当該制御を行う。
先ずステップS41においてイグニッションスイッチ18がONの走行可能状態か否かをチェックし、
走行可能状態であれば、ステップS42においてRレンジ選択状態か否かをチェックし、
Rレンジ選択状態であれば、ステップS43において、R音が発生するよう車室外スピーカ1を作動させる。
このR音は前記した通り、Rレンジ選択中に車室内スピーカ11から発生させる「Rレンジ選択音」と同じ間歇音とし、ステップS43で車室外スピーカ1からR音(間歇音)を発生させるに際しては、車室内スピーカ11から発生する間歇的「Rレンジ選択音」に同期して発生させる。
なお、この同期に際しては逆に、車室外スピーカ1からのR音(間歇音)に車室内スピーカ11からの間歇的「Rレンジ選択音」を同期させるようにしてもよい。
運転者には聞かせる必要のない車室外スピーカ1からのR音が、車室内スピーカ11からの間歇的「Rレンジ選択音」に被せられて、運転者に聞こえることがなく、車室外スピーカ1からの無用なR音が運転者に聞こえる煩わしさを解消し得ると共に、
上記したR音(間歇音)と間歇的「Rレンジ選択音」との同期により、車室外スピーカ1からのR音(間歇音)および車室内スピーカ11からの間歇的「Rレンジ選択音」の何れも発生していない期間が長くなり、この期間中に他の警報音、例えば前記した「障害物接近警報」などを車室内スピーカ11から発して、運転者に確実かつ速やかに認知させることができる。
かようにすることで、Rレンジから非走行レンジ(PまたはNレンジ)に切り換えても未だ惰性により車両が後退している場合は、R音が引き続き車室外スピーカ1から発生し続けることとなり、このような場合も車両の後端部付近に居る人に車両後退中の警報を確実に発して注意を促すことができる。
R音は図8につき前述した通り、運転者によるRレンジ選択操作(図8のステップS42)が行われると直ちに発生させるようにしたが(図8のステップS43)、その理由は以下のためである。
周辺の人は、車両が通常前進方向へ移動するものと予測しており、前進走行には元々注意を払っているものの、後退走行は車両の予期せぬ方向への移動であるから、前進走行ほどの注意を払っていないのが実情である。
これに対し、前進走行時に警報のために発生させるべき前進警報音(D音)は、運転者の慣れた方向への走行時の警報音であること、また周辺の人が予期している車両本来の方向への走行時の警報音であるから、更にD音が前記した通りエンジン疑似音であり、車両の静粛性を確保するためにD音の発生時間をできるだけ短くするのがよいこととも相まって、D音はできるだけ遅くに発生させるのが好ましい。
D音は前記したごとく、停車中(図6のステップS11)の運転者によるDレンジ選択およびブレーキペダル釈放のような発進準備操作(図6のステップS12〜ステップS14)に呼応したソフトフォーン型式の柔らかいS音の発生後(同図のステップS15)、例えば500msecのような所定時間(図7のステップS22)が経過してから発生させるようになす。
かようにすることで、前進走行時も後退走行時も警報音を、必要なタイミングで、且つ必要な期間中に発生させることができると共に、不要な警報音で周辺の人を困惑させることがなくなる。
深夜とか、住宅街においては、S音、D音、R音のような車室外スピーカ1からの警報音が迷惑になることがあり、このような場合、運転者は図5の消音スイッチ16を押して、警報音禁止指令を発する。
ここで消音スイッチ16は、押されていないとき自己復帰して常態位置(OFF位置)に保たれ、押す度にONされて警報音禁止指令を発するものとする。
ステップS51においては、消音スイッチ16がONされたか否かをチェックし、上記警報音禁止指令の有無をチェックし、消音スイッチ16がONされない(警報音禁止指令が発せられない)間は、制御をそのまま終了して警報音の禁止を実行しないこととし、これにより図6〜8につき前述した通りに警報音を発生させる。
ステップS53で車速VがD音フェードアウト車速(30Km/h)以上であると判定したとき、制御をステップS54に進め、ステップS52での警報音発生禁止を解除することにより、図6〜8による制御通りに車室外スピーカ1から警報音(S音、D音、R音)を発生させるようにする。
そこで本実施例においては、車速VがD音フェードアウト車速(30Km/h)以上になるとき(ステップS53)、警報音が迷惑にならない場所まで走行したと判断して、上記の警報音発生禁止を解除することにより(ステップS54)、図6〜8による制御通りに車室外スピーカ1から警報音(S音、D音、R音)を発生させ得るようにする。
車速VがD音フェードアウト車速(30Km/h)未満の低車速域(D音発生車速域)で消音スイッチ16をONしてこの消音スイッチ16から指を離したとき、警報音の禁止が解除されることなく継続されることとなり、未だ警報音が迷惑になる場所での走行であるにもかかわらず、警報音が発せられて周辺の人に迷惑を掛けるという上記の問題を回避することができる。
工場とか、繁華街のような騒々しい場所での走行に際しては、S音、D音、R音のような車室外スピーカ1からの警報音が、規定の音圧レベルだと周辺の人に聞き取りにくくなり、警報の用をなし難くなることがあり、このような場合、運転者は図5の増音スイッチ17を押して、警報音増大指令を発する。
ここで増音スイッチ17は、押されていないとき自己復帰して常態位置(OFF位置)に保たれ、押す度にONされて警報音増大指令を発するものとする。
ステップS61においては、増音スイッチ17がONされたか否かをチェックし、上記警報音増大指令の有無をチェックし、増音スイッチ17がONされない(警報音増大指令が発せられない)間は、制御をそのまま終了して警報音の増大を実行しないこととし、これにより図6〜8につき前述した通りに発生させる警報音の音圧レベルを規定値のままとする。
ステップS63で増音スイッチ17のON(警報音増大指令の発生)から上記の一定時間が経過したと判定するとき、制御をステップS64に進め、ステップS62での警報音の増大をキャンセルすることにより、図6〜8による制御下で発生される車室外スピーカ1からの警報音(S音、D音、R音)の音圧レベルを規定値まで低下させるようにする。
発生させるようにする。
そこで本実施例においては、増音スイッチ17のON(警報音増大指令の発生)から上記の一定時間が経過するとき(ステップS63)、上記警報音の増大をキャンセルすることにより(ステップS64)、図6〜8による制御下で発生される車室外スピーカ1からの警報音(S音、D音、R音)を、音圧レベルが規定のレベルになるよう低下させ得るようにする。
上記した実施例になる車両の警報音発生装置にあっては、車体のモータルーム(動力源ルーム)内における既存空間のうち、車室外スピーカ(警報音発生源)1の共鳴箱となり得て、且つ、車輪が跳ね上げた泥水や石、そして雨や雪や高圧洗車水のような異物が侵入しない既存空間として、アドオンフレーム3と、エアガイド4と、フェンダーカバー5と、ボンネット(図示せず)とで囲まれた既存空間に着目し、この既存空間内に車室外スピーカ(警報音発生源)1を設置し、
この既存空間を、車室外スピーカ(警報音発生源)1の共鳴箱として利用するよう構成したことから、
本実施例の車両用警報音発生装置が無指向性のものとなり、車室外スピーカ(警報音発生源)1が1個のみでも、またこの車室外スピーカ(警報音発生源)1を直接車体外側に向けた外向き配置にしなくても、前記した従来技術のように複数個の警報音発生源を車両の前後に配置することなく、これと同等な警報作用が得られる。
車輪が跳ね上げた泥水や石により車室外スピーカ(警報音発生源)1が汚損や損傷を受けることがないと共に、雨や雪や高圧洗車水を車室外スピーカ(警報音発生源)1が被って故障することもなくなる。
なお、図1〜4に示した実施例になる車両の警報音発生装置では、車室外スピーカ1からの警報音がエアガイド4に衝突してこれにより反射され、上記の既存空間内で拡散された後、この既存空間の画成壁面を提供するアドオンフレーム3、エアガイド4、フェンダーカバー5およびボンネット(図示せず)間の隙間や、これら自身に明けられている位置決め孔などの既存孔など、上記既存空間画成壁面の開口部より車外へ放散されるようにしたが、
エアガイド4に衝突して反射され、上記の既存空間内で拡散された後の警報音が外部に放散するときに通過する上記既存空間画成壁面の開口部は、上記した既存の隙間や、既存の位置決め孔などに限られるものではなく、新設した隙間や孔などもよいのは言うまでもない。
しかし、車室外スピーカ(警報音発生源)1の共鳴箱となり得て、且つ、車輪が跳ね上げた泥水や石、そして雨や雪や高圧洗車水のような異物が侵入しないという条件を満たす既存空間は、車体のモータルーム(動力源ルーム)内に多く存在しており、既存空間を確保しやすい点において車体のモータルーム(動力源ルーム)内における既存空間を利用するのが有利である。
また、車室外スピーカ1からの警報音が衝突して反射するメンバも、図示例のように既存のもの(エアガイド4)に限られず、新たなメンバを車室外スピーカ1と向かい合わせになるよう追加し、この新たなメンバに車室外スピーカ1からの警報音が衝突して反射されるようにしてもよいのは勿論である。
2 駆動源ユニット
3 アドオンフレーム(既存空間画成壁面)
4 エアガイド(既存空間画成壁面)
5 フェンダーカバー(既存空間画成壁面)
6 ブラケット
11 車室内スピーカ
12 警報音コントローラ
13 レンジセンサ
14 車速センサ
15 ブレーキスイッチ
16 消音スイッチ
17 増音スイッチ
18 イグニッションスイッチ
19 障害物接近距離センサ
Claims (4)
- 車両情報を警報音として車外へ向け発する車両の警報音発生装置において、
車体の既存空間のうち、異物が侵入しない既存空間内に、前記警報音を発する警報音発生源を設置し、
該既存空間を、前記警報音発生源の共鳴箱として利用するよう構成したことを特徴とする車両の警報音発生装置。 - 請求項1に記載された車両の警報音発生装置において、
前記既存空間は、車両の動力源ユニットが納められている動力源ルーム内の既存空間であることを特徴とする車両の警報音発生装置。 - 請求項2に記載された車両の警報音発生装置において、
前記既存空間は、前記動力源ユニットを支持するアドオンフレームと、前方からの走行風を前記動力源ユニットへ導くエアガイドと、ホイールハウスを画成するフェンダーカバーとで囲まれた既存空間であることを特徴とする車両の警報音発生装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載された車両の警報音発生装置において、
前記警報音発生源は、警報音伝搬方向が、前記既存空間を画成する壁面と対向するよう配して前記既存空間内に取り付け、
前記警報音発生源からの警報音が、前記壁面により反射され、前記既存空間内で拡散された後、既存空間画成壁面における開口部より車外へ放散されるよう構成したことを特徴とする車両の警報音発生装置。
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