JP2020062958A - 車両接近通報装置 - Google Patents
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Abstract
Description
車両接近通報装置は、例えば車両に搭載されたスピーカーから警告音(車両接近通報音)を発生させる構成になっている。
例えば特許文献1では、車両のエンジンルームの下部を覆うアンダーカバーに開口部を設けるとともに、スピーカーを開口部の上方に設け、当該スピーカーを下方に向けて配置している。これにより、スピーカーから出力した車両接近音が開口部を通過して、アンダーカバーと地面との間から車両の周囲に拡散する構造になっている。
また、車両接近通報装置では、車両の周囲に所定距離離れた位置において車両接近音が所定の範囲内の音圧レベルとなることが要求されており、特に、車両の左右方向で同等の音圧レベルになることが要求されている。そこで、車両の左右方向中央部にスピーカーを備えることが考えられるが、車両前部の車幅方向中央部には例えばエンジンのような大型で、かつ積極的に冷却したい機器が搭載されている場合が多く、スピ―カーを配置することが困難である。また、スピ―カーを例えば車両の左右2カ所に備えることで車両の左右方向での音圧レベルを夫々調整することが可能であるが、スピーカーを複数設けることでコスト増加を招くといった問題点がある。
これにより、音発生部から出力した車両接近通報音が、地面と車両との間を車両の前後左右方向に拡散する。特に、車両前方における車幅方向左側方部及び右側方部のいずれか一方から車幅方向中央部側の下方に向かって車両接近通報音が出力するので、車両に配置された1つの音発生部によって、車両の左右方向において略同等の音圧レベルとなるように車両接近通報音を伝搬させることができる。
これにより、フロントバンパ内の車両の車幅方向中央部に搭載される大型のエンジンやモータ等の車載機器の邪魔にならずに、比較的に車載機器等の少ないタイヤハウスの前方に音発生部を配置させることができつつ、車両の前方において所望の音圧レベルとなるように車両接近通報音を伝搬させることができる。
これにより、音発生部はアンダーカバーの上方に配置されることで、車両走行中において石はねや泥はねから保護することができるとともに、開口部を通して車両の下方に車両接近通報音を出力して車両の周囲に拡散させることができる。
これにより、アンダーカバーに設けられている牽引用フックが通過するための穴を利用して、車両接近通報音をアンダーカバーの下方に出力させることができる。
好ましくは、牽引用フックは、車両の左右のサイドメンバのいずれか一方の前端部に固定され、音発生部は当該サイドメンバの車両左右方向外側に配置されているとよい。
好ましくは、音発生部の車両後方側に設けられ、音発生部から出力した車両接近通報音を反射する反射板を備えるとよい。
好ましくは、反射板は、音発生部の車両後方側側面に沿って、音発生部の向いている方向に延設されているとよい。
これにより、反射板が音発生部の近傍に設けられるため、音発生部から出力し車両後方に向かう車両接近通報音をより効率的に車両前方に反射させることができる。したがって、車両前方における車両接近通報音の音圧レベルを上げることができ、車両前方に対して車両の接近をより強く知らせることができる。
図1は、本発明の実施形態の車両接近通報装置におけるスピーカー3(音発生部)の取り付け位置を示す車両上面図である。
図2は、本発明の第1の実施形態の車両接近通報装置におけるスピーカー3の取り付け位置の詳細を示す斜視図である。図3は、第1の実施形態の車両接近通報装置におけるスピーカー3の取り付け位置の詳細を示す側面図である。図4は、第1の実施形態の車両接近通報装置におけるスピーカー3の取り付け位置の詳細を示す前面図である。図5は、第1の実施形態において、スピーカー3の向きを説明するための車両前部の断面図である。なお、図2〜4においては、フロントバンパ4の記載が省略されており、エンジンルーム5(モータ―ルーム)の車両右前部の内部が視認可能な図面になっている。
なお、本実施形態では、車両1の前部のエンジンルーム5にエンジン7及びモータ6を備えたハイブリッド車あるいはプラグインハイブリッド車を示している。
図1に示すように、車両接近通報装置は、車両1に搭載したスピーカー3を備えている。車両接近通報装置は、モータ6による車両走行時にスピーカー3から所定の車両接近音を出力させる。
図1に示すように、本実施形態の車両接近通報装置においてスピーカー3は、車両1の前後方向でフロントバンパ4と車室8との間に形成されているエンジンルーム5(電気自動車においてはモータ―ルーム)内に設けられている。詳しくは、スピーカー3は、エンジンルーム5における左サイドメンバ9の車両左側かつ車両左前輪10の図示しないタイヤハウスの前側のスペースに配置されている。なお、エンジンルーム5は、上下方向では、図示しないボンネットとアンダーカバー11との間に形成されている。フロントバンパ4がタイヤハウスの前側のスペースを含む場合には、スピーカー3はフロントバンパ4内に配置されている。
図2〜4に示すように、本発明の第1の実施形態の車両接近通報装置におけるスピーカー3は、左サイドメンバ9に固定された車載機器固定用のブラケット22に、スピーカー支持ブラケット23を介して固定されている。即ち、スピーカー3は、ブラケット22及びスピーカー支持ブラケット23を介して車両1の左サイドメンバ9に固定されている。
また、スピーカー3は、音の出力方向が開口部21に向かうように、車両右下方に向けて配置されている。音の出力方向とは、例えば、スピーカー3が筐体で構成される場合に、スピーカー3から音が出力される面が向く方向である。
更に、図5に示すように、開口部21及びスピーカー3の付近を通る車両1の横断面A-Aにおいて、スピーカー3と開口部21を繋ぐ直線が、車両1の車幅方向中央に位置するclと地面glとの交点Cを通るように、スピーカー3の位置及び向きが設定されている。
以上のように、第1の実施形態の車両接近通報装置では、スピーカー3がフロントバンパ4内(エンジンルーム5内)の車両左側方部に配置され、車両1の車幅方向中央部側の下方に向けて配置されるので、車両1の車幅方向中央部側の下方に向かって出力した車両接近通報音が地面glに反射して、車両1の前後左右方向に強く伝搬する。
さらに、スピーカー3は、図示しないタイヤハウスの前方のフロントバンパ4内に配置されるので、フロントバンパ4内の車幅方向中央部に搭載される大型のエンジン7やモータ6等の車載機器の邪魔にならずに、比較的に車載機器等の少ないタイヤハウスの前方にスピーカー3を配置させることができつつ、車両の前方において所望の音圧レベルとなるように車両接近通報音を伝搬させることができる。
更に、このアンダーカバー11に設けられた開口部21は、車両1の牽引用フック20が通過するように配置される穴であるので、アンダーカバー11に設けられているこの穴を利用して、車両接近通報音を車両1の下方に伝搬させることができる。したがって、車両接近通報音を通過させるために、アンダーカバー11に新たに開口部を設ける場合よりも、車両1のコスト増加を抑制するとともに、エンジンルーム5内への石はねや泥はね等の侵入を抑制し、エンジンルーム5内の機器の保護をより図ることができる。
以下、第1の実施形態と異なる箇所のみ説明する。
第2の実施形態の車両接近通報装置は、第1の実施形態の車両接近通報装置に対し、反射板30を備えている点が異なる。
以上のように、第2の実施形態では、反射板30を設けることで、スピーカー3から発生した音のうちスピーカー3の後方に向かう音が反射して車両前方に向かう音が増加するので、車両前方での車両接近通知音の音圧レベルが増加する。なお、スピーカー3の前方にはフロントバンパ4が位置しているが、エンジンルーム5への外気取入れ口等の隙間を通過する音や、開口部21を通過した音のうち車両前方に向かう音が増加するため、エンジンルーム5内に反射板30を設けても車両前方に向かう音が増加する。
なお、本願発明は、上記実施形態に限定するものではない。例えば、上記実施形態では、スピーカー3が、牽引用フック20を通過させるアンダーカバー11の開口部21に向けて配置されているが、牽引用フック20以外の穴に向けて配置してもよい。
また、スピーカー3の下方にアンダーカバー11が存在しない場合であっても、少なくとも車幅方向中央部側の下方に向かうようにスピーカー3を配置すればよい。
また、各種車両の車両接近通報装置に広く適用することができる。
3 スピーカー(音発生部)
9 左サイドメンバ
11 アンダーカバー
20 牽引用フック
21 開口部
30 反射板
Claims (7)
- 車両に搭載された音発生部から所定の車両接近通報音を出力する車両接近通報装置であって、
前記音発生部は、前記車両の前方における車幅方向の左側方部及び右側方部のいずれか一方に備えられ、前記車両の車幅方向中央部側の下方に向けて配置されることを特徴とする車両接近通報装置。 - 前記音発生部は、タイヤハウスの前方のフロントバンパ内に配置されることを特徴とする請求項1に記載の車両接近通報装置。
- 前記音発生部は、前記車両のアンダーカバーの上方に位置し、当該アンダーカバーに設けられた開口部に向けて配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の車両接近通報装置。
- 前記開口部は、前記車両の牽引用フックが通過するように配置される穴であることを特徴とする請求項3に記載の車両接近通報装置。
- 前記牽引用フックは、前記車両の左右のサイドメンバのいずれか一方の前端部に固定され、前記音発生部は当該サイドメンバの車両左右方向外側に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の車両接近通報装置。
- 前記音発生部の車両後方側に設けられ、前記音発生部から出力した前記車両接近通報音を反射する反射板を備えたことを特徴とする請求項1から5にいずれか1項に記載の車両接近通報装置。
- 前記反射板は、前記音発生部の車両後方側側面に沿って、前記音発生部の向いている方向に延設されていることを特徴とする請求項6に記載の車両接近通報装置。
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