JP2011161990A - 移動体駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な装置構成で、スムーズな走行を実現することができるようにする。
【解決手段】ホイールベース決定部28によって、操作部16によって入力された操作に対応する操舵角に応じて、駆動輪と仮想操舵輪との間のホイールベースを、操舵角の絶対値が大きいほど短くなるように決定する。回転速度算出部30によって、決定されたホイールベースと、入力された操作に対応する速度及び操舵角とに基づいて、左右各々の駆動輪の回転速度を各々算出する。サーボアンプ19によって、算出された左右各々の駆動輪の回転速度に基づいて、右駆動部20R及び左駆動部20Lによる駆動を制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、移動体駆動装置に係り、特に、移動体の左右各々の駆動輪の回転を独立して駆動可能な移動体駆動装置に関する。
従来より、左右各々の駆動輪を独立に制御する電動車椅子の制御方法が知られている。この制御方法は、シンプルであり、一般的な前輪操舵の自動車やシニアカーと異なり、直進からその場旋回まで連続的に変化させることができると共に、シニアカーでは不可能な小回りが可能となっている。
また、車椅子のように旋回自在で、歩道、建物内などの場所で低速走行可能であると共に、一般道路などの場所である程度高い速度で走行して長距離運転を可能とする乗り物が知られている(特許文献1)。この乗り物では、速度に応じた車体の傾斜角を、ホイールベースの長さに応じて可変にする、リンク機構が用いられている。
また、カウンターバランスタイプのフォークリフトにおいてホイールベースを大幅に伸縮できる軽量コンパクトなフォークリフトが知られている(特許文献2)。このフォークリフトでは、重心位置を後方に動かすための、後輪及びカウンターウエイトをスライドさせる機構が用いられている。
特開2005−112300号公報 特開2001−48497号公報
しかしながら、上記の電動車椅子の制御方法では、クランク走行を行った場合、旋回時に車速が低下してしまい、スムーズな走行を実現することが難しい、という問題がある。
また、上記の特許文献1、2に記載の技術では、ホイールベースを可変にするための機構が必要となるため、装置構成が複雑になってしまう、という問題がある。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、簡易な装置構成で、スムーズな走行を実現することができる移動体駆動装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明に係る移動体駆動装置は、左右各々の駆動輪、及び前記駆動輪より前又は後に設けられた少なくとも1つのキャスタを備えた移動体に対して、前記左右各々の駆動輪の回転を独立して駆動することが可能な駆動手段と、操作者によって、前記移動体の速度及び操舵角の各々に対応する操作を入力することが可能な操作手段と、前記操作手段によって入力された操作に対応する操舵角、又は前記操作に対応する速度及び操舵角に応じて、前記駆動輪と操舵輪として仮想的に配置される仮想操舵輪との間の前後方向の距離を示すホイールベースを決定する決定手段と、前記決定手段によって決定された前記ホイールベースと、前記操作手段によって入力された操作に対応する速度及び操舵角とに基づいて、左右各々の駆動輪の回転速度、駆動電流、及びトルクの何れか1つを各々算出する算出手段と、前記算出手段によって算出された左右各々の駆動輪の回転速度、駆動電流、及びトルクの何れか1つに基づいて、前記駆動手段による駆動を制御する駆動制御手段とを含んで構成されている。
本発明によれば、決定手段によって、操作手段によって入力された操作に対応する操舵角、又は操作に対応する速度及び操舵角に応じて、駆動輪と操舵輪として仮想的に配置される仮想操舵輪との間の前後方向の距離を示すホイールベースを決定する。算出手段によって、決定手段によって決定されたホイールベースと、操作手段によって入力された操作に対応する速度及び操舵角とに基づいて、左右各々の駆動輪の回転速度、駆動電流、及びトルクの何れか1つを各々算出する。
そして、駆動制御手段によって、算出手段によって算出された左右各々の駆動輪の回転速度、駆動電流、及びトルクの何れか1つに基づいて、駆動手段による駆動を制御する。
このように、速度又は操舵角に応じて決定される、駆動輪と仮想操舵輪との間のホイールベースに基づいて、左右各々の駆動輪の回転速度、駆動電流、又はトルクを算出することにより、簡易な装置構成で、スムーズな走行を実現することができる。
本発明に係る決定手段は、操作手段によって入力された操作に対応する操舵角に応じて、操舵角の絶対値が大きいほど短くなるようにホイールベースを決定することができる。これによって、操舵角に応じたスムーズな走行を実現することができる。
本発明に係る決定手段は、操作手段によって入力された操作に対応する速度及び操舵角に応じて、操舵角の絶対値が大きいほど短くなり、かつ、速度が大きいほど短くなるように、ホイールベースを決定することができる。これによって、速度及び操舵角に応じたスムーズな走行を実現することができる。
本発明に係る算出手段は、決定手段によって決定されたホイールベース及び操作手段によって入力された操作に対応する操舵角に基づいて、旋回半径を算出し、算出された旋回半径及び操作に対応する速度に基づいて、左右各々の駆動輪の回転速度、駆動電流、及びトルクの何れか1つを各々算出することができる。
以上説明したように、本発明の移動体駆動装置によれば、速度又は操舵角に応じて決定される、駆動輪と仮想操舵輪との間のホイールベースに基づいて、左右各々の駆動輪の回転速度、駆動電流、又はトルクを算出することにより、簡易な装置構成で、スムーズな走行を実現することができる、という効果が得られる。
本発明の第1の実施の形態に係る電動車椅子の構成を示す概略図である。 本発明の第1の実施の形態に係る電動車椅子の構成を示すブロック図である。 操作部の操作量及び操作方向と、速度及び操舵角との対応関係を示す図である。 仮想前輪走行モードを説明するための図である。 操舵角とホイールベースとの関係を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る電動車椅子の制御部における駆動制御処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。 (A)操舵角とホイールベースとの関係の例を示すグラフ、及び(B)走行距離と車両のふらつきとの関係を示すグラフである。 (A)電動車椅子が8の字走行を行った様子を示すグラフ、及び(B)電動車椅子の車速の変化を示すグラフである。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、本実施の形態では、電動車椅子に本発明を適用した場合について説明する。
図1に示すように、第1の実施の形態に係る電動車椅子10は、車椅子本体11の左右に設けられた駆動輪12L、12Rと、駆動輪12L、12Rより前であって、車椅子本体11の下面における左右方向の中心に設けられたキャスタ14とを備えている。
キャスタ14は、車椅子本体11を支持するように設けられ、回転可能な車輪の回転軸の方向が、走行平面上で変更自在に構成されている。
また、図2に示すように、電動車椅子10は、操作者の手によって操作される操作部16と、操作部16の操作に基づいて、駆動指令値を示す信号を生成して出力する制御部18と、駆動指令値を示す信号に基づいて、左駆動部20L及び右駆動部20Rを制御するサーボアンプ19と、モータから構成され、左駆動信号に基づいて、左の駆動輪12Lを駆動する左駆動部20Lと、モータから構成され、右駆動信号に基づいて、右の駆動輪12Rを駆動する右駆動部20Rとを備えている。なお、サーボアンプ19は、駆動制御手段に対応している。
操作部16は、例えば、ジョイスティックで構成され、かつ、長さ方向が上下方向となるように設置された、操作者の手によって操作されるグリップ部22と、操作者の手によって操作されたグリップ部22の操作量及び操作方向を計測する操作量センサ24とを備えている。図3に示すように、操作量センサ24によって計測されたグリップ部22の操作量が、後述する仮想操舵輪の速度Vに対応し、操作量センサ24によって計測されたグリップ部22の操作方向(水平面上における前進方向を基準とした操作方向)が、仮想操舵輪の操舵角δに対応している。操作量センサ24は、計測した操作量及び操作方向を示す操作信号を制御部18に出力する。
サーボアンプ19は、入力された駆動指令値を示す信号に応じた左の駆動輪12Lの回転速度を実現するように、左駆動部20Lの回転数をフィードバック制御する。また、サーボアンプ19は、入力された駆動指令値を示す信号に応じた右の駆動輪12Rの回転速度を実現するように、右駆動部20Rの回転数をフィードバック制御する。
制御部18は、以下に説明する仮想前輪走行モードに従って、駆動指令値を示す信号を生成して出力する。
図4に示すように、等価三輪車を用いた仮想前輪走行モードでは、転舵を行う操舵前輪Bを仮想的に設置し、自動車と同じく仮想操舵前輪Bの持つ速度V'により車両の制御を行う。仮想操舵前輪Bが速度V'となるように駆動輪に制御をかけるため、仮想前輪走行モードは、仮想操舵前輪の速度入力とも呼ばれる。また、仮想前輪走行モードでは、駆動輪と仮想操舵前輪との間の前後方向の距離を示すホイールベースLは任意に設定可能である。
左右の駆動輪の中央位置をMとし、旋回円弧の中心をPとして、線分MPの長さを旋回半径Rとする。車輪の転がりはつねに車輪を接線とする軌跡になると仮定すると、仮想操舵前輪の操舵角度δを一定に保てば、車両は点Pを中心とする円弧を描く。なお、操作部16におけるグリップ部22の操作量は、仮想操舵前輪の速度V’に対応し、操作量センサ24によって計測されたグリップ部22の操作方向(水平面上における操作方向)が、仮想操舵前輪の操舵角δに対応する。
制御部18を、ハードウエアとソフトウエアとに基づいて定まる機能実現手段毎に分割した機能ブロックで説明すると、制御部18は、操作量センサ24によって計測された操作量及び操作方向を取得し、速度及び操舵角に変換する操作量取得部26と、操舵角に応じてホイールベースを決定するホイールベース決定部28と、左右の駆動輪12L、12Rの回転速度(回転角速度)を算出する回転速度算出部30と、を備えている。
操作量取得部26は、操作量センサ24によって計測された操作量及び操作方向を示す操作信号を所定間隔で取得し、取得した操作量を、速度に変換し、また、上記図3に示すように、取得した操作方向を、前進方向を基準方向とした操舵角に変換する。
ここで、本実施の形態の原理について説明する。
上記の仮想前輪走行モードに従って電動車椅子の左右の駆動輪を独立に制御する制御法では、直進安定性を重視して、任意にホイールベースを長く取ると、旋回時における車速の低下が大きくなり、旋回立ち上がり時における加速が大きくなってしまう、という問題が発生する。一方、逆にホイールベースを短くした場合には、直進時のわずかな左右操作に反応するようになり、頻繁な修正操作が必要になってしまう、という問題が発生する。
そこで、本実施の形態では、以下に説明するように、ホイールベースLを操舵角δの関数とすることにより、操舵角のみで、ホイールベースが異なる車両モデルの駆動輪の駆動指令値を決めることができるようにする。例えば、直進(δ=0°)に近づく程、ホイールベースを長くすることで、左右操舵の入力の重みを、直進に対して相対的に小さくし、直進安定性を保つようにする。
ホイールベース決定部28では、例えば、以下の(1)式に従って、操作量取得部26によって得られた操舵角δに基づいて、ホイールベースLを決定する。
Figure 2011161990
ただし、dは、左右の駆動輪12L、12R間の距離であるトレッド幅Tの1/2とする。
上記(1)式により、図5に示すように、操舵角δの絶対値が大きいほど、ホイールベースLは小さく決定され、また、ホイールベースLの最小値が、トレッド幅Tの1/2となるように決定される。
回転速度算出部30は、以下に説明するように、左右の駆動輪12L、12Rの回転速度を算出する。
まず、仮想前輪走行モードでは、車両の旋回半径Rは、操舵角δとホイールベースの長さLとに基づいて決定されるため、以下の(2)式に従って、旋回半径Rを算出する。
Figure 2011161990
そして、旋回半径Rとトレッド幅Tの1/2(=d)と操作量取得部26によって得られた速度V’とに基づいて、以下の(3)式に従って、左右の駆動輪12L、12Rの回転速度ωl、ωrが算出される。
Figure 2011161990
例えば、回転速度の最高速が1.2m/sである場合、算出された回転速度0m/s〜1.2m/sに対応する駆動指令値0V〜10Vが、サーボアンプ19に出力される。
次に、第1の実施の形態に係る電動車椅子10の作用について説明する。まず、メインスイッチ(図示省略)がオンされると、制御部18において図6に示す駆動制御処理ルーチンが実行される。
まず、ステップ100において、操作部16から、操作量及び操作方向を示す操作信号を取得する。次のステップ102において、上記ステップ100で取得した操作信号が示す操作量及び操作方向を、速度及び操舵角に変換する。
そして、ステップ104において、上記ステップ102で得られた操舵角に基づいて、ホイールベースを決定する。次のステップ106では、上記ステップ102で得られた操舵角と、上記ステップ104で決定されたホイールベースとに基づいて、旋回半径を算出する。
そして、ステップ108では、上記ステップ102で得られた速度と、上記ステップ106で算出された旋回半径とに基づいて、左右各々の駆動輪12L、12Rの回転速度を算出し、算出された回転速度に応じた駆動指令値を示す信号をサーボアンプ19に出力して、上記ステップ100へ戻る。
サーボアンプ19では、算出された左右各々の駆動輪12L、12Rの回転速度に応じた駆動指令値を示す信号が入力される毎に、駆動指令値に対応する左右各々の駆動輪12L、12Rの回転速度が実現されるように、左駆動部20L、右駆動部20Rの回転数を各々フィードバック制御する。
次に、実験結果について説明する。図7(A)に示すように、以下の式で表されるガウス関数を用いて、操舵角に応じてホイールベースを可変(最大4m)に設定した。
Figure 2011161990
図7(B)は、サイン波状の微小の操舵入力を入れながら直進走行を行った場合の、市販の車椅子仕様(独立二輪駆動)と、図7(A)の関数を実装した仮想前輪仕様の車両のふらつき比較を示している。図7(B)から、仮想前輪仕様の方が直進性に優れていることが分かる。
更に、図8(A)に示すように8の字走行を行う際に、仮想前輪仕様のホイールベースを0.5mに決定して、電動車椅子の車速を計測した。図8(B)に示すような車速の計測結果が得られ、速度変化が少なく(ギクシャクすることなく)、スムーズに走行していることがわかった。
以上説明したように、第1の実施の形態に係る電動車椅子によれば、操作部の操作により入力された操舵角に応じて、駆動輪と仮想操舵輪との間のホイールベースを、操舵角の絶対値が大きいほど短くなるように決定し、ホイールベースに基づいて、左右各々の駆動輪の回転速度を算出することにより、簡易な装置構成で、スムーズな走行を実現することができる。
また、電動車椅子など低速走行車両において、直進時、および小回り時(クランク走行時やパイロン旋回時など)に、修正操作の回数が少なく、かつ、車速の変化が少ないスムーズで快適な走行を実現することができると共に、機構的な部分やセンサ類を用いずに、簡単な駆動制御(ソフトウエア)のみで実現することができる。
また、従来の手法に対して機構的に新たな仕組みを必要とせず、操作部の操作に応じて連続的に1制御変数(ホイールベースL)を変えるだけで、走行環境(コース)に応じた車両モデルに変えることが可能となる。そのため、修正操作の回数や車速のギクシャクが少なくなり、操作者のイメージどおりの快適な走行が可能となる。
次に、第2の実施の形態に係る電動車椅子について説明する。なお、第2の実施の形態に係る電動車椅子の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
第2の実施の形態では、速度及び操舵角に応じて、ホイールベースを決定している点が第1の実施の形態と異なっている。
第2の実施の形態に係る電動車椅子では、ホイールベース決定部28によって、以下の(4)式に従って、操作量取得部26によって得られた操舵角δ及び速度V’に基づいて、ホイールベースLを決定する。
Figure 2011161990
ただし、α(V’)は、速度V’の関数となっている係数であり、速度V’が大きいほど小さくなる関数である。
上記の(4)式より、操舵角の絶対値が大きいほど短くなり、かつ、速度が大きいほど短くなるように、ホイールベースが決定される。一般に、速度が大きいほど、小回りが困難となり、旋回時に速度が低下してしまうため、速度が大きいほど、ホイールベースを短く決定することにより、旋回時における速度の低下を低減することができる。
なお、第2の実施の形態に係る電動車椅子の他の構成及び作用について第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
以上説明したように、第2の実施の形態に係る電動車椅子によれば、操作部の操作により入力された速度及び操舵角に応じて、駆動輪と仮想操舵輪との間のホイールベースを、操舵角の絶対値が大きいほど短くなり、かつ、速度が大きいほど短くなるように決定し、ホイールベースに基づいて、左右各々の駆動輪の回転速度を算出することにより、簡易な装置構成で、スムーズな走行を実現することができる。
次に、第3の実施の形態に係る電動車椅子について説明する。なお、第3の実施の形態に係る電動車椅子の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
第3の実施の形態では、左右の駆動輪のモータ電流を算出して、左駆動部及び右駆動部を制御している点が、第1の実施の形態と異なっている。
回転速度算出部30は、以下に説明するように、左右の駆動輪12L、12Rのモータ電流を算出する。
まず、操舵角δとホイールベースの長さLとに基づいて、上記(2)式に従って、旋回半径Rを算出する。
そして、旋回半径Rとトレッド幅Tの1/2(=d)と操作量取得部26によって得られた速度V’とに基づいて、以下の(5)式に従って、左右の駆動輪12L、12Rのモータ電流Il、Irが算出される。
Figure 2011161990
例えば、モータ電流の最高出力が10Aである場合、算出されたモータ電流0A〜10Aに対応する駆動指令値0V〜10Vが、サーボアンプ19に出力される。
サーボアンプ19は、入力された駆動指令値を示す信号に基づいて、上記のように算出された左の駆動輪12Lのモータ電流を実現するように、左駆動部20Lのモータ電流をフィードバック制御する。また、サーボアンプ19は、入力された駆動指令値を示す信号に基づいて、上記のように算出された右の駆動輪12Rのモータ電流を実現するように、右駆動部20Rのモータ電流をフィードバック制御する。
第3の実施の形態では、以下のように、駆動制御処理ルーチンが実行される。
まず、操作部16から、操作量及び操作方向を示す操作信号を取得する。次に、取得した操作信号が示す操作量及び操作方向を、速度及び操舵角に変換する。そして、上記で得られた操舵角に基づいて、ホイールベースを決定し、上記で得られた操舵角と、決定されたホイールベースとに基づいて、旋回半径を算出する。
そして、上記で得られた速度と、上記で算出された旋回半径とに基づいて、左右各々の駆動輪12L、12Rのモータ電流を算出し、サーボアンプ19に出力して、最初のステップへ戻る。
サーボアンプ19では、算出された左右各々の駆動輪12L、12Rのモータ電流に応じた駆動指令値を示す信号が入力される毎に、駆動指令値に対応する左右各々の駆動輪12L、12Rのモータ電流が実現されるように、左駆動部20L、右駆動部20Rのモータ電流を各々フィードバック制御する。
以上説明したように、第3の実施の形態に係る電動車椅子によれば、操作部の操作により入力された操舵角に応じて、駆動輪と仮想操舵輪との間のホイールベースを、操舵角の絶対値が大きいほど短くなるように決定し、ホイールベースに基づいて、左右各々の駆動輪のモータ電流を算出することにより、簡易な装置構成で、スムーズな走行を実現することができる。
なお、上記の実施の形態では、ホイールベースに基づいて、左右各々の駆動輪のモータ電流を算出して、モータ電流のフィードバック制御を行う場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、左右各々の駆動輪のモータトルクを算出して、サーボアンプによってモータトルクのフィードバック制御を行うようにしてもよい。この場合には、上記(5)式で算出されるモータ電流Iに、トルク係数kを乗算して、モータトルク(=k×I)を算出すればよい。
また、上記の第1の実施の形態〜第3の実施の形態では、キャスタが1つだけ設けられている場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、キャスタが2つ以上設けるようにしてもよい。例えば、駆動輪より前であって、車椅子本体の下面の左右に、2つのキャスタを設けてもよい。
また、駆動輪より前にキャスタを設けた場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、駆動輪より後にキャスタを設けるようにしてもよい。例えば、駆動輪より後であって、車椅子本体の下面における左右方向の中心に、キャスタを設けるようにしてもよい。この場合、転舵を行う後輪を仮想的に設置し、駆動輪と仮想操舵後輪との間の前後方向の距離を示すホイールベースを、操舵角又は速度に応じて決定すればよい。
10 電動車椅子
11 車椅子本体
12L 駆動輪
12R 駆動輪
14 キャスタ
16 操作部
18 制御部
19 サーボアンプ
20R 右駆動部
20L 左駆動部
24 操作量センサ
26 操作量取得部
28 ホイールベース決定部
30 回転速度算出部

Claims (4)

  1. 左右各々の駆動輪、及び前記駆動輪より前又は後に設けられた少なくとも1つのキャスタを備えた移動体に対して、前記左右各々の駆動輪の回転を独立して駆動することが可能な駆動手段と、
    操作者によって、前記移動体の速度及び操舵角の各々に対応する操作を入力することが可能な操作手段と、
    前記操作手段によって入力された操作に対応する操舵角、又は前記操作に対応する速度及び操舵角に応じて、前記駆動輪と操舵輪として仮想的に配置される仮想操舵輪との間の前後方向の距離を示すホイールベースを決定する決定手段と、
    前記決定手段によって決定された前記ホイールベースと、前記操作手段によって入力された操作に対応する速度及び操舵角とに基づいて、左右各々の駆動輪の回転速度、駆動電流、及びトルクの何れか1つを各々算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出された左右各々の駆動輪の回転速度、駆動電流、及びトルクの何れか1つに基づいて、前記駆動手段による駆動を制御する駆動制御手段と、
    を含む移動体駆動装置。
  2. 前記決定手段は、前記操作手段によって入力された操作に対応する操舵角に応じて、前記操舵角の絶対値が大きいほど短くなるように前記ホイールベースを決定する請求項1記載の移動体駆動装置。
  3. 前記決定手段は、前記操作手段によって入力された操作に対応する速度及び操舵角に応じて、前記操舵角の絶対値が大きいほど短くなり、かつ、前記速度が大きいほど短くなるように、前記ホイールベースを決定する請求項1記載の移動体駆動装置。
  4. 前記算出手段は、前記決定手段によって決定された前記ホイールベース及び前記操作手段によって入力された操作に対応する操舵角に基づいて、旋回半径を算出し、算出された旋回半径及び前記操作に対応する速度に基づいて、前記左右各々の駆動輪の回転速度、駆動電流、及びトルクの何れか1つを各々算出する請求項1〜請求項3の何れか1項記載の移動体駆動装置。
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