JP2011160994A - 生体吸収性自己接着型癒着防止材料 - Google Patents

生体吸収性自己接着型癒着防止材料 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、外科領域において求められている有効で使いやすい癒着防止材を提供することである。
【解決手段】生体吸収性材料からなるシート状基材の片面のみに接着官能基を有することを特徴とする、生体吸収性癒着防止材料。
【選択図】なし

Description

本発明は、外科手術後の生体組織癒着防止に有効な、自己接着性を有する生体吸収性自己接着型癒着防止材料に関する。
外科分野の手術において、手術後に発生する生体組織の癒着が大きな問題となる。例えば、生体組織の癒着によって、子宮内膜症や急性腸閉塞等の重篤な疾病が発生する。生体組織の癒着防止のために、ヒアルロン酸ナトリウムとカルボキシメチルセルロースからなる複合フィルムや、酸化セルロースのシートが臨床応用されているが、その癒着防止効果は十分ではなく、その有効性も外科医の満足が得られるほど高くはない。
そのため、これまでにも有効な癒着防止材の開発を目標として、多くの研究がなされている。しかしながら、いずれも満足のできる成果は得られていないのが現状である。
また、近年、フィブリン糊が有効な癒着防止材となり得ることが報告されているが、フィブリン糊の原料はヒト血漿から得られる血清フィブリノーゲンやウシ由来のトロンビンであることから、感染症のおそれがある等の問題点も大きい。
理想的な癒着防止材としては、外科手術において包製品を開封後、直ちに水分の残る生体組織に押し付けるという簡単な操作だけで、縫合糸などによって固定をすることなく生体組織に接着し、癒着防止効果を発揮する材料である。しかしながら、高度医療技術が次から次へと生れている今日においてすら、このような材料は存在しない。
その理由としては、材料が生体吸収されるまでの期間と、軟組織上への材料の固定法に重大な問題があるためと考えられる。すなわち、2、3日以内という短い期間内に材料が吸収されてしまうと、損傷部の治癒がまだほとんど進んでいないために癒着が起こりやすく、逆に材料の分解吸収に数ヶ月も要すると材料周囲に瘢痕組織が形成され、その部位から癒着を引き起こす。従って、損傷部の治癒に十分な期間経過後であって、かつ、癒着を起こさない程度の期間内に材料が生体吸収されることが必要である。
生体組織上への材料の固定方法としては、例えば、縫合糸により縫合固定する方法や、材料の自己接着性により固定する方法が挙げられる。しかしながら、前者では、たとえ吸収性縫合糸を用いたとしても、その異物である縫合糸が原因となって癒着が生じてしまうという問題があり、後者では、十分な接着性が得られないという問題がある。
現在、医療現場において使用されている癒着防止材は、いずれも、生体吸収が速すぎる、材料の生体組織への固定が困難である、吸水すると形態が著しく変化してきわめて取り扱いにくい、癒着防止材を生体組織上に貼付するまでに煩雑な予備操作を必要とする、等の問題をかかえているものである。従って、前述のように、縫合糸等を用いずに、生体組織やその損傷部に簡単に貼付できる自己接着性を有し、かつ、十分な癒着防止効果が得られる生体吸収性癒着防止材料の開発が切望されている。
また、自己接着性を有する材料として、材料表面上に生体組織表面と化学反応する官能基を導入した材料が報告されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許文献1では、結合剤として生体組織の選択的官能基とそれとは異なる基質反応性官能基を含む化合物を用いている。そのために、抗癒着性フィルムを生体組織に適用する前に煩雑な前操作が必要となる。また、特許文献2においては、アルデヒド基を有する生体内吸収性高分子からなる医療材料が開示されている。しかしながら、特許文献2においては、フィルムの両面にアルデヒド基を導入するものであり、片面のみに官能基を導入することについては全く検討がなされていない。特許文献2に記載の医療材料では、両面にアルデヒド基を有するため、癒着防止を必要としない他の片面が隣接する生体組織と接着してしまう可能性が高いために、癒着防止材として用いることはできない。
特許第4027445号 特開平11−33104号公報
本発明の課題は、外科領域において求められている有効で使いやすい自己接着型癒着防止材を提供することである。
これらの問題を解決するために研究を重ねた結果、生体の軟組織表面に存在するアミノ基と速やかに反応する接着官能基を、生体吸収性材料からなるシート状基材の片表面のみに導入することによって、その面を生体組織表面に手で押し付けるだけで、他のいかなる補助材を用いることなく速やかに生体組織に接着できる材料を見出した。
即ち、本発明は下記の生体吸収性自己接着型癒着防止材料及び該材料の製造方法を提供する。
項1. 生体吸収性材料からなるシート状基材の片面のみに接着官能基を有することを特徴とする、生体吸収性自己接着型癒着防止材料。
項2. 接着官能基がアルデヒド基である項1に記載の生体吸収性自己接着型癒着防止材料。
項3. 生体吸収性材料が、ゼラチン、コラーゲン、ヒアルロン酸、キトサン及び合成ポリペプチドからなる群から選択される少なくとも1種である項1又は2に記載の生体吸収性自己接着型癒着防止材料。
項4. 基材に存在する接着官能基の量が、0.001〜2μmol/cmである項1〜3のいずれかに記載の生体吸収性自己接着型癒着防止材料。
項5. 溶液流延法またはキャスト法により作製した生体吸収性材料からなるシート状基材の片表面を、接着官能基を有する化合物を含む溶液で処理して、該基材の片面のみに接着官能基を導入することを特徴とする項1〜4のいずれかに記載の生体吸収性自己接着型癒着防止材料の製造方法。
項6. 溶液流延法またはキャスト法により作製した生体吸収性材料からなるシート状基材を、該溶液流延法またはキャスト法に用いた支持体から剥離することなく、該基材の片面のみに接着官能基を導入することを特徴とする項5に記載の生体吸収性自己接着型癒着防止材料の製造方法。
項7. 溶液流延法またはキャスト法により作製した生体吸収性材料からなるシート状基材の片面を液体不透過性膜で覆い、該覆った面の反対側の面にのみに接着官能基を導入することを特徴とする項5に記載の生体吸収性自己接着型癒着防止材料の製造方法。
項8. 生体吸収性材料からなるシート状基材の片面に、250〜260nmの波長の紫外線を1〜6J/cm照射して接着官能基導入表面を架橋した後、該面の反対面に250〜260nmの波長の紫外線を2〜4J/cm照射して架橋する、又は、生体吸収性材料からなるシート状基材を80〜200℃、5分〜48時間熱処理して基材全体を架橋する項5〜7のいずれかに記載の生体吸収性自己接着型癒着防止材料の製造方法。
項9. 接着官能基を有する化合物を含む溶液の溶媒が、含水有機溶媒である項5〜8のいずれかに記載の生体吸収性自己接着型癒着防止材料の製造方法。
項10.含水有機溶媒が、アルコール類、ケトン類及びエステル類から選ばれる1種以上の有機溶媒と、水の混合溶媒であって、有機溶媒量が70〜99V/V%である項9に記載の生体吸収性自己接着型癒着防止材料の製造方法。
項11. 接着官能基を含む化合物が、グルタルアルデヒドであり、生体吸収性材料がゼラチンである、項5〜10のいずれかに記載の生体吸収性自己接着型癒着防止材料の製造方法。
本発明の生体吸収性自己接着型癒着防止材料は、生体吸収性材料からなるシート状基材の片面のみに接着官能基を有することで、生体組織表面に手で押し付けるだけで生体組織表面に存在するアミノ基と速やかに反応し、他のいかなる補助材を用いることなく、生体組織に接着でき、手術後の生体組織の癒着を防止できるものである。例えば、産婦人科領域における手術後に起こり、不妊症の原因となる子宮内膜症や、消化器外科領域の手術後に多発し、腸閉塞を引き起こす腸管組織の癒着を防止することが可能になり、その医学的及び社会的効果はきわめて大きい。
グルタルアルデヒド溶液の濃度とアルデヒド導入量を示す図である。 混合液の水分量とアルデヒド導入量を示す図である。
1.生体吸収性癒着防止材料
本発明は、生体吸収性材料からなるシート状基材の片面のみに接着官能基を有することを特徴とする、生体吸収性癒着防止材料に関する。以下、本発明の生体吸収性癒着防止材料について詳述する。
1−1.生体吸収性材料からなるシート状基材
本発明で用いる生体吸収性材料からなる基材はシート状形状であるが、本発明においてシート状形状とは、例えば、フィルム状やリボン状等の形状を含むものである。
本発明で用いる生体吸収性材料からなる基材の素材は、生体安全性が証明されている天然由来物であることが好ましく、例えば、ゼラチン、コラーゲン、ヒアルロン酸、キチン、キトサン及び合成ポリペプチド、セルロース誘導体等を挙げることができる。これらの中でも材料の強度や生体吸収速度の制御等の点から、ゼラチンが好ましい。
生体吸収性材料からなる基材の厚みは、特に限定されるものではなく、使用される部位、所望される強度、生体吸収速度および操作性等の関係によって適宜決定することができる。従って、特に限定されるものではないが、例えば、5〜500μm程度であることが好ましく、10〜100μm程度であることがより好ましい。架橋度によっても異なるが、このような厚みのコントロールにより、生体内で分解される時間を数時間〜数ヵ月の間で変化させることができる。
生体吸収性材料からなるシート状基材は、架橋されていることが好ましい。架橋方法については、後述する。
1−2.接着官能基
接着官能基としては、特に限定されるものではないが、アルデヒド基、サクシンイミド基等を挙げることができる。本発明の生体吸収性癒着防止材料が貼付される生体組織表面には、多量にアミノ基が存在するため、該アミノ基と水分の存在下で室温にて速やかに反応でき、かつ、水の存在下でも生体吸収性癒着防止材料を安定に保存できる点から、アルデヒド基が好ましい。また、生体内の温度である37℃付近の温度で、アミノ基と容易に反応することができる点からもアルデヒド基が好ましい。
基材の表面に存在する接着官能基の量は、0.001〜2μmol/cmであることが好ましく、0.001〜0.2μmol/cmであることがさらに好ましい。基材の表面に存在する接着官能基の量が前記範囲を超えると、組織への接着が強すぎて組織に害を与える場合があり、逆に前記範囲未満であると、組織への接着が低すぎて剥離し易くなり、癒着防止効果が低下する場合がある。
なお、基材の表面に存在する接着官能基の量は、システアミン塩酸塩と反応後、エルマン試薬を用いて、分光光度計により測定することができる。
接着官能基の導入方法については、後述する。
本発明の生体吸収性癒着防止材料は、生体内に埋め込まれると、癒着防止したい部分に速やかに接着することができ、かつ、所望の期間(例えば、数週間程度等)以内には加水分解を受けて、生体内に吸収されて消滅することができる。
2.生体吸収性癒着防止材料の製造方法
本発明の生体吸収性癒着防止材料の製造方法は、溶液流延法により作製した生体吸収性材料からなるシート状基材の片面を、接着官能基を有する化合物を含む溶液で処理して、該基材の片面のみに接着官能基を導入するものである。
2−1.生体吸収性材料からなるシート状基材の製造方法
生体吸収性材料からなるシート状基材は、溶液流延法やキャスト法により製造される。原料となる生体吸収性高分子を溶媒に溶解させ、その溶液から(以下、生体吸収性材料溶液ということもある)溶液流延法やキャスト法によりシート状の基材を製造することが好ましい。生体吸収性材料溶液の濃度は、特に限定されるものではないが、0.1〜30重量%程度であることが好ましく、1〜20重量%程度であることが好ましい。この範囲にあることで、溶液の粘度が取り扱いやすい範囲となり、製造を容易にすることができるため好ましい。生体吸収性材料は、前述の通りである。
ここで、溶液流延法とは、生体吸収性材料溶液をシート状に伸展させ、公知の方法で溶媒を分離させる方法である。溶液流延法に用いる溶媒としては、生体吸収性材料を溶解することができるものであれば特に限定されないが、例えば、水、PBS、Tris緩衝液等を挙げることができる。これらの中でも安全性や取扱性の点から、水が好ましい。
溶液流延を行う方法としては、上記溶液を一定幅のダイスより、平衡台等に置いたアルミ箔、樹脂フィルム、金属ドラムやスチールベルト等の支持体上に押し出し、乾燥する。また、スプレー、ハケ、ロール、スピンコート等で溶液を塗布し、乾燥することにより均一厚みのシート状基材を製造することも可能である。
溶液流延法における乾燥時間は、生体吸収性材料の種類、溶液濃度等によるため、特に制限されるものではないが、例えば、10〜100℃で、20〜50時間乾燥することが好ましい。
キャスト法とは、生体吸収性材料溶液を平衡台の上に置いたアルミ箔等の支持体上に生体吸収性材料溶液を流延してそのまま風乾させる方法や、型枠の中に生体吸収性材料溶液を流し込みそのまま風乾させる方法である。キャスト法を用いると、型枠の中に生体吸収性材料溶液を流し込み、風乾させることによってフィルムが得られることから、フィルムを前記型枠から取り出すことなく、型枠内のフィルム上にグルタルアルデヒドを含有する有機溶媒と水混合溶液を流し込み、片面だけを架橋処理することにより本発明の材料を得ることができるという優れた効果がある。
2−2.架橋処理
得られた生体吸収性材料からなるシート状基材は架橋処理することが好ましい。架橋は、基材全体に行ってもよく、基材の一部(例えば、基材の片面)について架橋処理を行ってもよい。
架橋方法としては、特に限定はされないが、例えば、熱脱水架橋、紫外線架橋等を挙げることができ、また、ゼラチンからなる基材である場合には、グルタルアルデヒド架橋を行うこともできる。
本発明においては、基材の断面方向に架橋度の勾配をもたせることが好ましい。基材の断面方向に架橋度の勾配をもたせる方法としては、基材の片面からのみ紫外線照射する方法や、基材の片面から紫外線照射した後、もう一方の表面から紫外線照射をする方法等を挙げることができる。加熱架橋あるいはグルタルアルデヒド架橋を通常の方法によって行うと、基材の断面方向にほぼ均一に架橋が行われ、癒着防止のためには必ずしも望ましくない。
紫外線架橋の条件としては、特に限定はされないが、例えば、250〜260nmの波長の紫外線を1〜6J/cmで照射して架橋することが好ましく、2〜4J/cmで照射して架橋することが好ましい。この範囲で架橋することで、適度な生体吸収速度が得られるため好ましい。基材の表面(接着官能基導入表面)から紫外線照射をした後に、その反対面から紫外線照射する場合、その条件は表面と反対面で同じであってもよく、異なっていてもよい。
加熱架橋の条件としては、特に限定はされないが、例えば、80〜200℃で、5〜48時間熱処理を行うことが好ましく、100〜130℃で、12〜24時間熱処理がより好ましい。
グルタルアルデヒド架橋の条件としては、特に限定はされないが、例えば、0.01〜10W/W%のグルタルアルデヒド溶液(溶媒:エタノール−水混合溶液)に、0.5〜3時間浸漬することにより行うことができる。
2−3.接着官能基の導入
上記架橋処理を施したシート状基材の片面にのみ接着官能基を導入する。上記架橋処理を、加熱架橋又はグルタルアルデヒド架橋を行った場合には、基材全体にわたって均一に架橋が施されているため、いずれか一方の面にのみ接着官能基を導入することができる。シート状基材の片面から紫外線を照射することによって架橋処理を行った場合は、架橋度が高い紫外線照射側の面に接着官能基を導入することが好ましい。
本発明の生体吸収性癒着防止材料においては、片面にのみ接着官能基を導入する必要があり、それ以外の面に接着官能基を導入すると、本発明の効果を十分に発揮することができないため、好ましくない。ゼラチンフィルムをグルタルアルデヒドで架橋することが知られているが、架橋度が低い場合には、フィルムの面が十分な自己接着性を有することはない。十分な自己接着性を与えるためには、さらに高いグルタルアルデヒド濃度を必要とする。実際にそのような両面自己接着性フィルムが学術論文にも報告されているが(Matsuda et al., J Biomed Mater Res, 1999, 45(1), 20−27)、そのような両面自己接着性フィルムは組織接着面の反対面が生体成分と反応してしまうおそれがあるために本発明の目的には不適である。
基材の片面のみに接着官能基を導入する方法としては、例えば、接着官能基を導入する面(以下、接着官能基導入面という)の反対側に接着官能基を有する化合物を含む溶液が含浸しないような条件で接着官能基導入面を処理することにより、基材の片面にのみ接着官能基を導入することができる。一般的には、反応媒体として基材との親和性が低いものを選択し、反応が導入面の近くに限定されるようにする。
一方、接着官能基導入面の反対側の面を覆うだけでも、その目的が達せられる。その方法としては、例えば、シート状基材を溶液流延法に用いた支持体(例えば、アルミ箔、型枠等)から剥離せずに処理を行う方法や、接着官能基導入面の反対側の面を液体不透過性膜、プラスチック板、粘着テープ等で覆った後に処理を行う方法、シート状基材をキャスト法で用いた型枠に入れたまま処理する方法、等を挙げることができる。
液体不透過性膜としては、例えば、ポリエチレンフィルム、シリコーンシート等を挙げることができる。
本発明で用いる生体吸収性材料からなるシート状基材の接着官能基導入面と反対側の面を覆った場合、その側面は覆われていないことになるが、本発明のシート状基材の膜厚は非常に薄いため、該側面に接着官能基が導入されても、導入部と組織との接着が問題になることはない。
また、本発明の生体吸収性癒着防止材料を用いる部位等によっては、シート状基材の接着官能基導入面の一部のみに限定して接着官能基を導入することもできる。その場合は、前述の方法で、シート状基材の接着官能基導入面の一部を覆って処理すればよい。
接着官能基を有する化合物としては、導入する接着官能基の種類によって異なるが、接着官能基がアルデヒド基である場合は、グルタルアルデヒド、ホルムアルデヒド等を挙げることができる。また、接着官能基がサクシンイミド基である場合は、炭酸N,N’−ジサクシンイミジル、フタルイミジルアルコール、スクシンイミジルアルコールなどを挙げることができる。
接着官能基を有する化合物を含む溶液に用いる溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、n−プロパノール、エタノール、メタノール等のアルコール類;アセトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、水、又はこれらの混合溶媒等を挙げることができる。これらの中でも、取扱性の点から、有機溶媒と水を混合して得られる含水有機溶媒が好ましい。
本発明においては、有機溶媒と水の混合溶媒を用いることが好ましい。有機溶媒と水の混合溶媒を用いることで、接着官能基を有する化合物を含む溶液が基材の表面近傍までしか浸透せず、その結果、基材の片面のみに接着官能基を導入することができるため、好ましい。
含水有機溶媒に含まれる有機溶媒の量は70〜99V/V%であることが好ましく、80〜95V/V%であることがより好ましい。有機溶媒比率が前記範囲内であることにより、生体吸収性材料の内部にまで含水有機溶媒が浸透することがなく、その結果として官能基が表面ごく近傍にのみ導入されるため好ましい。
接着官能基を有する化合物を含む溶液の濃度は、0.01〜10重量%であることが好ましく、0.02〜5重量%であることがより好ましい。濃度が前記範囲内であることにより、官能基の導入は、目的とする面およびそのごく表面近くに限局されるため好ましい。
また接着官能基を有する化合物を含む溶液での処理時間は、0.5〜24時間であることが好ましく、0.5〜3時間がより好ましく、反応温度は、4〜60℃であることが好ましく、15〜25℃であることがより好ましい。
本発明においては、前述の中でも、接着官能基としてはアルデヒド基が好ましく、接着官能基を有する化合物としてはグルタルアルデヒドが好ましい。このグルタルアルデヒド中の一部のアルデヒド基がシート状基材表面上のアミノ基と反応し、他の未反応アルデヒド基は組織表面上のアミノ基と反応することができ、癒着を防止したい部位に速やかに接着することができる。
また、本発明においては、シート状基材の接着官能基導入面及び反対側の面の両面に一旦接着官能基を導入し、その後反対側の面について特定の処理をすることにより接着官能基を消滅させることもできる。
その場合の処理方法としては、例えば、過酸化水素等の酸化剤等を接触させる方法を挙げることができる。
本発明の生体吸収性癒着防止材料の軟組織表面への接着は、その軟組織表面上の水分をできる限り拭き取ってから生体吸収性癒着防止材料を軟組織上に置く。このとき、できる限り、その界面に空気が残らないように注意する。
軟組織と材料間の接着は、材料をしばらく軽く押し付けておくだけで進行する。その際の圧力としては、20〜40g/cm程度である。押し付けておく時間は、軟組織の表面状態にもよるが、約10〜60秒程度であり、20〜40秒程度であっても十分に接着される。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
ゼラチン(新田ゼラチン(株)製、#250)を水に溶解して2.5重量%水溶液を調整し、これを平衡台の上に置いたアルミ箔上に流延し、25℃、16時間風乾し、厚さ約30μmのゼラチンフィルムを得た。殺菌用の紫外線ランプ(東芝(株)製、GL−15、波長:254nm、15W)を使用して得られたゼラチンフィルムの片面のみ(アルミ箔側でなくゼラチン側)に紫外線を1〜6J/cm照射した。
続いて、アルミ箔からフィルムを剥離することなく、アルミ箔に固着したままゼラチンフィルムをグルタルアルデヒド溶液(溶媒:n−プロパノール、グルタルアルデヒド濃度:5重量%)に入れ、60℃で2時間反応させた。その後、アルミ箔に固着したゼラチンフィルムを取り出し、n−プロパノールで洗浄後、25℃、1時間風乾し、アルミ箔を剥がした。
基材の表面に存在するアルデヒド基の量は、0.001μmol/cmであった。アルデヒド基の量は、システアミン塩酸塩と反応後、エルマン試薬を用いて、分光光度計で測定した。
<試験1>
酸化エチレンガスにて滅菌した実施例1で得られたフィルム、セプラフィルム(登録商標、科研製薬(株)製)、及びフィルム無しの場合についての癒着防止効果について、以下の方法により評価した。
(癒着防止効果の評価)
麻酔下でラット腹部を切開し、盲腸前壁と腹壁に癒着を起こすように15mm径の漿膜をゆるく傷つけた。該傷部分に実施例1で得られたフィルム、酸化エチレンガスにて滅菌したセプラフィルム(登録商標)(それぞれサイズは2cm×2cm)を貼付又はフィルムを貼付せずに、腹部を縫合した。また2週間後に開腹して癒着の有無を観察し、癒着防止効果を評価した。各試験は、8匹のラットモデルで評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2011160994
ここで、強度の癒着とは、処置面積の75%以上の癒着であって、50%以上の鋭的剥離が必要な癒着を意味し、「中程度の癒着」とは、処置面積の50%以下の癒着であって、力を加えた剥離が必要な癒着を意味する。
実施例2
ゼラチン(新田ゼラチン(株)製、#250)を水に溶解して2.5重量%水溶液を調整し、これをポリスチレン製シャーレ(9φ×1.5cm)に流延して、25℃、48時間乾燥し、厚さ約30μmのゼラチンフィルムを作製した。シャーレ面からフィルムを剥離することなく、実施例1と同様の殺菌用の紫外線ランプを使用してゼラチンフィルム表面に15Wの紫外線(波長:254nm)を2.59J/cm照射した。
続いて、フィルムが固着したままのシャーレ上にグルタルアルデヒド溶液(媒体:水−エタノール(エタノール/水=95/5)、グルタルアルデヒド濃度:0.025重量%)を3mL入れ、25℃で1時間反応させた。シャーレから、グルタルアルデヒド溶液を取り除き、水−エタノール溶媒(エタノール/水=95/5)で洗浄後、25℃、16時間乾燥し、フィルムをシャーレから剥離した。
その後、シャーレに固着していた側のフィルム表面に15Wの紫外線(波長:254nm)を2.59J/cm照射した。
基材に存在するアルデヒド基の量は、0.005μmol/cmであった。アルデヒド基の量は、実施例1と同様にして測定した。
<試験2>
実施例2で得られたフィルム、セプラフィルム(登録商標、科研製薬(株)製)、及びフィルム無しの場合についての癒着防止効果について、以下の方法により評価した。
(癒着防止効果の評価)
麻酔で犬腹部を切開し、癒着を起こすように回盲部から口側10cmの所の漿膜5×5cmを紙やすりでゆるく削り取った。止血後、酸化エチレンガスにて滅菌した実施例2で得られたフィルム、酸化エチレンガスにて滅菌したセプラフィルム(登録商標、科研製薬(株)製)(それぞれのサイズは6×6cm)を貼付し、フィルム上に置いたガーゼの上から手で30秒間押し付けた。その後、腹部を縫合した。また、他の試験犬モデルにおいては、フィルムを貼付せずに腹部を縫合した。
3週間後に開腹して癒着の有無を観察し、癒着防止効果を評価した。結果は以下の通りである。各試験は、8匹の犬モデルで評価した。その結果を表2に示す。
Figure 2011160994
ここで、強度の癒着とは、処置面積の75%以上の癒着であって、50%以上の鋭的剥離が必要な癒着を意味し、「中程度の癒着」とは、処置面積の50%以下の癒着であって、力を加えた剥離が必要な癒着を意味する。
実施例3
実施例2と同様に、ゼラチンを水に溶解して2.5重量%水溶液を調整し、これをシャーレ(9φ×1.5cm)に流延して、25℃、16時間風乾し、厚さ約30μmのゼラチンフィルムを作製した。ゼラチンフィルムをシャーレ面から剥離することなく、実施例1と同様の殺菌用の紫外線ランプを使用してゼラチンフィルム表面に15Wの紫外線(波長:254nm)を2.59J/cm照射した。
続いて、フィルムの固着したシャーレ上にグルタルアルデヒド濃度と水分量の違うグルタルアルデヒドのエタノール溶液(グルタルアルデヒド濃度:0.5〜3重量%、水分量:6〜25重量%)を3mL入れ、25℃で1時間反応させた。
反応溶液と同じ量の水を含んだエタノール溶液で洗浄後乾燥し、ゼラチンフィルムをシャーレから剥離して取り出した。続いて、シャーレ面に接触していたゼラチンフィルム面側に15Wの紫外線を2.59J/cm照射した。
ここで、グルタルアルデヒド濃度を変化させた時(水分量:10重量%)のゼラチンフィルムのアルデヒド基量の結果を図1に、水分量を変化させた時(グルタルアルデヒド濃度:2重量%)のゼラチンフィルムのアルデヒド基量の結果を図2に示す。
図1及び図2において、「接着面」とは、得られた生体に接着する側の面のことを示し、すなわちグルタルアルデヒドのエタノール溶液に接していたゼラチンフィルムの面のことである。「反対面」とは、グルタルアルデヒドのエタノール溶液でゼラチンフィルムを処理する際にシャーレ面に接触していた面を示す。
<試験3>
実施例3で得られたフィルムを用いて、以下の接着評価を行った。
(接着評価方法)
得られたフィルムのアルデヒド基と組織のアミノ基との反応による接着は、生体組織モデルとして鳥のモモ肉とキトサンフィルムを用いて測定した。それらと実施例3で得られた各種フィルムとを接着させてから、37℃のPBS(リン酸緩衝食塩水)に入れ、緩やかに攪拌(鳥のモモ肉の場合の撹拌速度:60回転/分、キトサンフィルムの場合の撹拌速度:100回転/分)したときの観察結果を下記の表3に示す。接着のための押し付けは、指を軽く置いただけである(約30g/cm)。キトサンフィルムについては、接着後、約30秒押しつけ、鳥モモ肉については、接着後押し付けは行わなかった。
表3中、GA濃度は、グルタルアルデヒドのエタノール溶液の濃度を示す。
評価基準は以下の通りである。
(鳥のモモ肉)
×:完全に剥がれている。
△:半分剥がれている。
○:2時間後も接着したままである。
(キトサンフィルム)
×:完全に剥がれている。
○:30分後も接着したままである。
Figure 2011160994
実施例4
(株)ニッピ製pI5ゼラチン(写真用)を蒸留水で溶解し、2.65重量%のゼラチン水溶液を作製した。ゼラチン水溶液10mL(シャーレ1枚分)に対し20μLの25重量%グルタルアルデヒド水溶液を混ぜ、シャーレに流し込み、クリーンベンチで風力乾燥し、厚み30μmのフィルムを作製した。その後、30%過酸化水素水溶液をエタノールで希釈した溶液(4%H22)を3mLシャーレに入れ、25℃で1時間置いた。H22に接する片面はアルデヒド基がなくなり、H22に接しないシャーレ面のみにアルデヒド基が存在することになる。エタノールで洗浄後乾燥し、フィルムの片面のみにアルデヒド基を有するフィルムを作製した。
得られたフィルムについて、キトサンフィルムと接着するかについて実施例3と同様の方法で評価を行った。その結果、H22で処理した面は30分以内に剥がれたのに対して、アルデヒド基が存在するシャーレ接触面は剥がれなかった。

Claims (11)

  1. 生体吸収性材料からなるシート状基材の片面のみに接着官能基を有することを特徴とする、生体吸収性自己接着型癒着防止材料。
  2. 接着官能基がアルデヒド基である請求項1に記載の生体吸収性自己接着型癒着防止材料。
  3. 生体吸収性材料が、ゼラチン、コラーゲン、ヒアルロン酸、キトサン及び合成ポリペプチドからなる群から選択される少なくとも1種である請求項1又は2に記載の生体吸収性自己接着型癒着防止材料。
  4. 基材に存在する接着官能基の量が、0.001〜2μmol/cmである請求項1〜3のいずれかに記載の生体吸収性自己接着型癒着防止材料。
  5. 溶液流延法またはキャスト法により作製した生体吸収性材料からなるシート状基材の片表面を、接着官能基を有する化合物を含む溶液で処理して、該基材の片面のみに接着官能基を導入することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の生体吸収性自己接着型癒着防止材料の製造方法。
  6. 溶液流延法またはキャスト法により作製した生体吸収性材料からなるシート状基材を、該溶液流延法またはキャスト法に用いた支持体から剥離することなく、該基材の片面のみに接着官能基を導入することを特徴とする請求項5に記載の生体吸収性自己接着型癒着防止材料の製造方法。
  7. 溶液流延法またはキャスト法により作製した生体吸収性材料からなるシート状基材の片面を液体不透過性膜で覆い、該覆った面の反対側の面にのみに接着官能基を導入することを特徴とする請求項5に記載の生体吸収性自己接着型癒着防止材料の製造方法。
  8. 生体吸収性材料からなるシート状基材の片面に、250〜260nmの波長の紫外線を1〜6J/cm照射して接着官能基導入表面を架橋した後、該面の反対面に250〜260nmの波長の紫外線を2〜4J/cm照射して架橋する、又は、生体吸収性材料からなるシート状基材を80〜200℃、5分〜48時間熱処理して基材全体を架橋する請求項5〜7のいずれかに記載の生体吸収性自己接着型癒着防止材料の製造方法。
  9. 接着官能基を有する化合物を含む溶液の溶媒が、含水有機溶媒である請求項5〜8のいずれかに記載の生体吸収性自己接着型癒着防止材料の製造方法。
  10. 含水有機溶媒が、アルコール類、ケトン類及びエステル類から選ばれる1種以上の有機溶媒と、水の混合溶媒であって、有機溶媒量が70〜99V/V%である請求項9に記載の生体吸収性自己接着型癒着防止材料の製造方法。
  11. 接着官能基を含む化合物が、グルタルアルデヒドであり、生体吸収性材料がゼラチンである、請求項5〜10のいずれかに記載の生体吸収性自己接着型癒着防止材料の製造方法。
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