JP2011160621A - 回転電機および回転電機用ステータの製造方法 - Google Patents

回転電機および回転電機用ステータの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】風損、整列性、電気抵抗およびコイル組み付け作業性の面で優れた回転電機用ステータを実現することができる。
【解決手段】回転電機は、対向する一対のティース11、および、一対のティース間を繋ぐとともにティース延在方向に平行に延在して、ティース11との間にスロット5を形成する一対の継鉄部10を有するステータコア1と、予め矩形断面形状となるように層状に整列巻線された後にスロット5に挿入され、スロット内においては一列に並んだ導線が層状に配置され、コイルエンド部8aにおいてはコイルエンド高さが内周側から外周側にかけて低くなるように傾斜している集中巻きコイル8と、ステータコア1のスロット5および平行に延在する継鉄部10の内周面に沿って配設され、集中巻きコイル8とステータコア1との間に介在するシート状の絶縁部材9と、一対のティース11の内周側に配置されるロータと、を備える。
【選択図】図12

Description

本発明は、2極ステータを有する回転電機および回転電機用ステータの製造方法に関する。
モータや発電機などの回転電機では、電磁鋼板などを打抜き積層した円筒状のステータコアに電線を巻回したコイルを組み付け、これに電流を流すことで回転磁界を形成することでステータコアの内外周に配置したロータを回転させる。内転型のモータの場合には、ステータコアの内周面に沿って等間隔に形成されたスロットに、スロット開口部からコイルを組み付ける。このような回転電機では、コイルに通電することで得られる回転磁界を正弦波に近づけて回転の脈動を小さくしたり、ティース(スロットの間に形成される歯状の部分)の先端からロータへの磁束を通り易くして出力トルクを確保したりするために、ティースの先端の両側に周方向に伸びる角状部を設ける構造が採用されている。
従来の製造方法の一つとしては、ステータコアの内側でノズルを周回させ、角状部の先端と継鉄部の間に構成されるスロット開口部より電線を滑り込ませて、ティースの周りにコイルを巻き付ける方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−50554号公報
ところが、1対のティースが対向する2極の集中巻ステータの場合、コイルエンドがステータの内周に被さらないようにコアの両端面に樹脂性のガイドを配置して巻線を施すようにしている。そのため、スロット内の電線の整列性が低下するとともに、コイルエンドの電線は乱巻状態で積み重なり、コイルエンドの電線長が長くなって電気抵抗が大きくなるといった欠点があった。
請求項1の発明による回転電機は、対向する一対のティース、および、一対のティース間を繋ぐとともにティース延在方向に平行に延在して、ティースとの間にスロット空間を形成する一対の継鉄部を有するステータコアと、予め矩形断面形状となるように層状に整列巻線された後にスロット空間に挿入され、スロット空間内においては一列に並んだ導線が層状に配置され、コイルエンド部においてはコイルエンド高さが内周側から外周側にかけて低くなるように傾斜している集中巻きコイルと、ステータコアのスロット空間および平行に延在する継鉄部の内周面に沿って配設され、集中巻きコイルとステータコアとの間に介在するシート状の絶縁部材と、一対のティースの内周側に配置されるロータと、を備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の回転電機において、一対のティースの各々は、集中巻きコイルをスロット空間に挿入する前は先端部が継鉄部と平行になるように折れ曲がっていて、集中巻きコイルをスロット空間に挿入した後には先端部がロータの外周面に対向するように円弧状に成形されている、一対の角状部を備えていることを特徴とする。
請求項3の発明は、予め巻線された集中巻コイルを対向する一対のティースのそれぞれに挿入するように組み付ける、2極の回転電機用ステータの製造方法において、一対のティースの延在方向に対して平行に延在し、ティースとの間にスロット空間を形成する一対の継鉄部と、ティースの先端からロータ挿入空間を囲むように円弧状に形成され、先端部が継鉄部と平行となるようにロータ挿入空間方向に折れ曲がった一対の角状部とを備えるステータコアを形成する第1の工程と、ステータコアのスロット空間および平行に延在する継鉄部の内周面に沿って、シート状の絶縁部材を配設する第2の工程と、スロット空間に挿入される直線状の一対のスロット挿入部と、一対のスロット挿入部を連結する一対のコイルエンド部とを備え、矩形断面形状となるように層状に整列巻線された集中巻きコイルを形成する第3の工程と、円弧状の当接面を有する冶具によりコイルエンド部を押圧して、集中巻きコイルを継鉄部に沿ってその延在方向にスライド移動することにより、角状部の先端部と継鉄部との間のスロット開口部からスロット挿入部をスロット空間に挿入するとともに、ステータコアのロータ挿入空間よりも外側に配置され、かつ、コイルエンド高さが内周側から外周側にかけて低くなるように傾斜したコイルエンド部を成形する第4の工程と、角状部の先端部をロータ挿入空間の外側方向に折り曲げ成形する第5の工程と、を備えたことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1に記載の回転電機用ステータの製造方法において、第1の工程は、一対のティースに対応するティース領域と、一対の継鉄部に対応する継鉄部領域と、ティース領域の先端からロータ挿入空間を囲むように円弧状に形成された一対の角状部領域とが形成された鋼板を積層する積層工程と、積層された鋼板の一対の角状部領域の先端部を、継鉄部領域と平行となるようにロータ挿入空間方向に折り曲げ成形する成形工程と、を有することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項3または4に記載の回転電機用ステータの製造方法において、第3の工程において、さらに、集中巻きコイルの断面形状を維持するための結束部材を、一対のスロット挿入部の周囲にそれぞれ巻き付けたことを特徴とする。
請求項6の発明による回転電機は、請求項3〜5のいずれかに記載の回転電機用ステータの製造方法により形成されたステータと、ロータ挿入空間に回転可能に配置されたロータとを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、風損、整列性、電気抵抗およびコイル組み付け作業性の面で優れた回転電機用ステータを実現することができる。
本発明に係る回転電機を備える電気掃除機用電動送風機を示す半断面図である。 ステータ13の平面図である。 図2のA−A断面図である。 ステータコア1を示す図であり、(a)はコア板の平面図、(b)はコア板を積層して形成されたステータコア1の斜視図である。 角状部の先端部分を折り曲げた上体のステータコア1を示す図であり、(a)は平面図、(b)は斜視図である。 絶縁部材9が装着されたステータコア1の斜視図である。 コイル8を示す図であり、(a)は斜視図、(b)はB−B断面図である。 ティース間に配置されたコイル8を示す図である。 コイル組み付け動作を説明する図であり、ステータコア内に配置されたコイル8と冶具20とを示す。 冶具20を示す図であり、(a)は正面図、(b)はD−D断面図である。 コイル8が絶縁部材9を介在してスロット5の底面5aに当接した状態を示す図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。 冶具20によるコイルエンド部8aの成形を説明する図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。 成形軸14を用いた折れ曲がり部111の成形動作を説明する図である。 成形型15を用いたスプリングバックの補正を説明する図である。 冶具20Bを説明する図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。
以下、図を参照して本発明を実施するための形態について説明する。図1は本発明に係る回転電機を備える電気掃除機用電動送風機を示す図であり、図示右側半分を断面で示した。電動送風機100のモータケース60内には、回転電機を構成するロータ16およびステータ13が設けられている。一方、ファンケーシング61内には、ロータ16の回転軸に取り付けられたファン50が収められている。ロータ16は、モータケース60に設けられたベアリング17aと、モータケース60のエンドブラケット62に設けられたベアリング17bとにより支持されている。
ステータ13のステータコアには、界磁巻線であるコイル8が設けられている。一方、ロータ16に設けられたロータコアのスロットには電機子巻線としてのコイルが巻回され、このコイルの端部は整流子18に接続されている。整流子18にはブラシ19が摺動接触しており、ブラシ19を介して電流の流れるコイルが切り替えられる。ブラシ19は加圧用ばね63により整流子18に付勢されている。
図2,3はステータ13を示す図であり、図2は軸方向から見た平面図、図3は図2のA−A断面図である。本実施の形態における回転電機のステータ13は2極構成であって、ステータコア1には、対向配置された一対のティース11と、各ティース11を繋ぐ継鉄部10とが設けられている。ティース11と継鉄部10とで囲まれた空間はスロットと称され、集中巻のコイル8は、ティース11の周囲を巻回するようにスロット内に組み込まれている。なお、コイル8と継鉄部10およびティース11との間には、シート状の絶縁部材9が配置されている。
図3に示すように、ステータコア1に組み付けられたコイル8は、スロット内に収められる直線状のスロット挿入部8bと、ステータコア1の両端面から突出しているコイルエンド部8aとで構成されている。本実施形態では、T字形状を成すティース11の角状部11aの先端部分111を、折れ曲がり部と称することにする。これは、コイル8をスロット内に組み込む際に、この折れ曲がり部111を折り曲げることによる。
角状部11aは円弧状に形成されており、符号B1は円弧の内径、すなわちステータコア1のロータ挿入空間の内径を示しており、ステータコア1のこの符号B1で示した空間にロータ16が挿入される。そのため、ステータコア1から図示上下に突出したコイルエンド部8aは、図2,3に示すように、内径B1よりも外側の領域に配置されるように円弧状に成形されている。なお、符号80を付した部分は、コイル8の断面形状を示したものである。
[製造方法の説明]
次に、図2,3に示したステータ13の製造方法について説明する。ステータコア1は電磁鋼板を打ち抜いて形成されるコア板を複数積層したものであり、図4(a)はコア板を示す図である。複数のコア板は同一形状をしており、継鉄部10およびティース11が形成されている。各ティース11は一対の角状部11aを備えており、図示左右に設けられた継鉄部10の延在方向は一対のティース11の配置方向と平行となっている。角状部11aの内径側形状、すなわちロータ16が挿入される側の形状は円弧になっている。
図4(b)は、図4(a)のコア板を複数積層することによって形成されたステータコア1の斜視図である。継鉄部10とティース11との間には、コイル8が挿入されるスロット5が形成されている。図4(b)に示す状態では、角状部11aが円弧状に形成されているため、コイル8を組み付ける際のスロット開口部6の幅は、スロット5の奥側の幅よりも狭くなっている。
次いで、図5(a)に示すように、ティース11の角状部11aの先端部分に設定された折れ曲がり部111を、ステータコア1の内周側に曲げ成形する。このように折れ曲がり部111を内周側に折り曲げることにより、スロット開口部6の幅寸法が拡大され、後述するコイル挿入作業が容易となる。なお、本実施の形態では、図4(b)に示すような円弧状に形成された角状部11aの先端部分(折れ曲がり部111)をコイル組み付け前に予め折り曲げておくことで、スロット開口部6を拡大するようにしたが、図5(a)に示すように角状部11aの先端部分が折れ曲がった形状のコア板を打ち抜いて、それらを積層することで、図5(b)に示すようなステータコア1を形成するようにしても良い。
次に、図6に示すように、角状部11aの先端からティース11および継鉄部10にかけて、ステータコア1の内周面に2枚のシート状の絶縁部材9(例えばPET(Polyethylene Terephthalate)など)を挿入する。この絶縁部材9は,コイル8をステータコア1に組み付ける際に、ステータコア1とコイル8とが直接に接触するのを妨げてコイル8の皮膜損傷を防止する機能と、コイル組み付け後の双方の絶縁を確保する機能とを有する。
図7はコイル8を示す図であり、(a)は斜視図、(b)はB−B断面図である。コイル8は、ステータコア1に組み付ける前に、予めワーク回転式の巻線機などを用いて図7に示すような空芯の集中巻コイルを整列巻線しておく。コイル8の断面形状としては、後述するようにスロット開口部6からスロット5内に滑り込ませることができる断面形状の内、なるべくコイル断面積を大きくできる形状が採用される。すなわち、矩形断面となるように整列巻線される。このようにコイル8を予め巻き線するようにしているので、図7(b)の断面図に示すように、一列に並んだ導線800が層状に整列巻線され、導線800を高密度に巻くことができる。巻線されたコイル8は、コイル断面の輪郭が崩れないように一部分のみ結束部材であるテープ12で固定する。ここでは、コイル8のスロット挿入部8bに結束用のテープが設けられる。
コイル8をステータコア1に組み付ける際には、コイル8は、ステータコア1の端面側から図8に示すようにステータコア1内に挿入された後に、継鉄部10の延在方向(矢印で示す方向)にスライド移動してスロット内に挿入される。そのため、コイル8の幅a1は、対向する一対のティース11の折れ曲がり部111間の隙間寸法a2以下とされる。また、コイル8の厚さ寸法b1は、拡開されたスロット開口部6の幅寸法b2以下とされる。もちろん、寸法a1,a2は、絶縁部材9の厚さも考慮して設定される。なお、図8はステータコア1を軸に垂直な面で断面した図である。
図9はコイル組み付け動作を示す図であり、(a)はステータコア1を軸方向に断面した断面図であり、(b)はステータコア1の平面図である。図8に示す状態からコイル8を図示左方向(図8の矢印方向)にスライド移動して、図9(a)のようにコイル8の大部分をスロット5内に挿入する。その後、図9(b)に示すように治具20を用いて図示左方向に付勢することで、コイル8をスロット5の奥側に押し込む。なお、コイル外周側のステータコア1に装着された治具21は、コイル組み付けの際に、スロット端面の角部によって絶縁部材9およびコイル8の被膜が損傷するのを防止するための治具である。
図10は治具20の形状を説明する図であり、(a)は正面図、(b)はD−D断面図である。治具20は上下に一対の付勢部201が設けられ、それらは連結部202によって連結されている。付勢部201は、コイル8に当節する面201aが円弧面になっている。また、連結部202も円弧面201aと同じ側の面が円弧面202aとなっていて、円弧面202aの半径r2は、図2,3に示したステータコア内径B1の1/2に設定されている。さらに、円弧面201aの半径r1は、円弧面202aの半径よりも大きく設定されている。連結部202の幅d1は、折り曲げ状態の一対の折れ曲がり部111の間の隙間寸法d2(図9参照)よりも小さく設定されている。また、連結部202の高さhは、絶縁部材9の幅寸法W(図9参照)よりも大きく設定されている。
図10に示した治具20により付勢してコイル8をスロット奥側に押し込むと、コイル8は、図11に示すように絶縁部材9を介在してスロット5の底面5aに当接する。図11に示す状態では、コイル8のステータコア端面から突出している部分であるコイルエンド部8aが、ティース11の内周面112よりも内側に覆い被さるように配置されている。この状態ではロータ16をステータコア内周に挿入できないので、コイルエンド部8aがティース11の内周面112よりも外周側となるように、治具20によりさらに図示左側に付勢する。
図9の状態からさらに治具20を左方向に移動させ、図12に示すように、治具20の連結部202の円弧面202aをティース11の内周面112に当接させる。これによって、コイル8のコイルエンド部8aは円弧状に成形される。図10に示したように、円弧面201aの半径r1は円弧面202aの半径r2(=B1/2)よりも大きく設定されているので、円弧状に成形されたコイルエンド部8aの内周は、図12に示すようにティース11の内周面112よりも外周側に配置される。そのため、ステータコア1内に挿入されたロータ16がコイルエンド部8aと干渉するのを防止することができる。
また、上述したように治具20でコイルエンド部8aを外周側に付勢して円弧状に成形すると、コイルエンド部8aの外周側の円弧形状は内周側よりも半径の大きな円弧となるため、コイルエンド部8aは内周側がステータコア端面から持ち上がるように変形される。その結果、コイルエンド部8aの上面は内周側が高く、外周側に向かって低くなるように傾斜している。この傾向は、図12(b)に示すコイルエンド部8aの中央部付近ほど顕著になる。
加えて、コイル8を予めステータコア1の外部で巻線するようにしているので、整列性の非常に高いコイル8を形成することができる。さらに、コイル断面の輪郭が崩れないようにスロット挿入部8bをテープ12で固定しているので、スロット5に挿入した後においても、スロット挿入部8bの巻線の整列性が比較的維持されることになる。また、成形後のコイルエンド部8aは成形により若干整列性が崩れるが、ティース11に素線を直に巻き付ける方法に比べて高い整列性を維持することができる。
ステータコア1へのコイル8の組み付けが終了したならば、角状部11aの折れ曲がり部111を元の状態にする作業を行う。まず、図13に示すような成形軸14を用いて、折れ曲がり部111を外周側に向かって曲げ成形する。成形軸14は、外径寸法がステータコア1の内径寸法B1とほぼ等しい円筒に対して、その周面を直線状にカットして平行な2面を形成したものである。このような成形軸14をステータコア1の内周に入れて、成形軸14を回転させることで折れ曲がり部111を外周側に向かって曲げ成形することができる。
ただし、このような曲げ成形だけでは、いわゆるスプリングバックにより折れ曲がり部111がロータ16を組み込める位置まで成形されない。そこで、図14に示すようなスプリングバック分を余分に成形できる成形型15をステータコア1の内部に挿入し、ティース11の角状部11aに押し付けて折れ曲がり部111をさらに成形する。この後,巻線がスロット5から飛び出さないように,コイルエンド部8aを糸縛りしたり,樹脂性の部品で固定したりする。
なお、図10に示した冶具20に代えて、図15に示すような形状の冶具20Bを用いてコイル8の組み付け作業を行うようにしても良い。図15(a)に示すように、冶具20Bでは連結部202の厚さ(図示左右方向寸法)が付勢部201の厚さよりも十分小さく設定されている。そのため、図15(b)に示すようにコイル8を左右のティース間に配置した状態から、冶具20Bを用いて一気にスロット底部までコイル8をスライド移動させることができる。
上述したように、本実施の形態では、ステータコア1は、一対のティース11の延在方向に対して平行に延在し、ティース11との間にスロット5を形成する一対の継鉄部10を備えている。ティース11の先端にはロータ挿入空間を囲むように円弧状に形成された一対の角状部11aが設けられ、その角状部11aの先端部は、継鉄部10と平行となるようにロータ挿入空間方向に折れ曲がった折れ曲がり部111となっている。そして、スロット5および継鉄部10の内周面に沿ってシート状の絶縁部材9を配設した後に、予め巻線された集中巻コイル8を、冶具20を用いて組み付ける。
集中巻コイル8は、スロット5に挿入される直線状の一対のスロット挿入部8bと、それらに連結する一対のコイルエンド部8aとを備え、断面形状が矩形と成るように整列巻線されている。そして、円弧面201aを有する冶具20によりコイルエンド部8aを押圧して、集中巻きコイル8を継鉄部10に沿ってその延在方向にスライド移動することにより、角状部11aの折れ曲がり部111と継鉄部10との間のスロット開口6からスロット挿入部8bをスロット5に挿入するとともに、ステータコア1のロータ挿入空間よりも外側に配置され、かつ、コイルエンド高さが内周側から外周側にかけて低くなるように傾斜したコイルエンド部8aを成形する。最後に、角状部11aの先端部である折れ曲がり部111を、ロータ挿入空間の外側方向に折り曲げ成形する。
このように、矩形断面を有する集中巻コイルのコイルエンド部8aを、冶具20の円弧面201aで押圧するように付勢してスライド移動させ、コイルエンド部8aがティース11の内周面112よりも外周側(ロータ挿入空間よりも外側)に来るように成形するようにしたので、コイルエンド部8aは、コイルエンド高さが内周側から外周側にかけて低くなるように成形される。
また、コイル8のスロット挿入部8bでは図7(b)に示すような整列性が維持され、一列に並んだ導線800が層状に整列巻線されているので、スロット内における導線の占有率を向上させることができる。さらに、コイルエンド部8aにおいても巻線は整列状態にあるため、巻線をティースに直接巻きつける場合に比べて、コイルエンド高さを低くすることが可能となる。その結果、銅損の低減を図ることができるとともに、風損の低減によって回転電機が組み込まれる機器の効率を向上させることができる。さらに、巻線を直接ティースに巻きつける場合のように、巻線がロータ挿入空間側に巻き回されるのを防止するためのガイドを必要としない。
また、角状部11aの先端部が内周側に折れ曲がった状態とし、継鉄部10がコイル8のスライド方向と平行に形成されているため、スロット開口部6を大きくすることができるとともに、断面形状が矩形のコイル8をスロット5内に容易に挿入することができコイル挿入作業の作業性向上を図ることができる。また、コイル断面積を大きくすることができ、スロット内における導体の占有率の向上や、導体径の太い巻線を採用することが可能となる。
さらに、冶具20によるスライド動作によって、コイル8のスロット5への挿入と、コイルエンド部8aの成形とを連続的に行うことができるので、より少ない作業工程でコイル組付けを行うことができる。
上述した各実施形態はそれぞれ単独に、あるいは組み合わせて用いても良い。それぞれの実施形態での効果を単独あるいは相乗して奏することができるからである。また、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではない。
1:ステータコア、5:スロット、6:スロット開口部、8:コイル、8a:コイルエンド部、8b:スロット挿入部、9:絶縁部材、10:継鉄部、11:ティース、11a:角状部、12:テープ、13:ステータ、14:成形軸、15:成形型、16:ロータ、20,20B,21:冶具、100:電動送風機、111:折れ曲がり部、201:付勢部、201a,202a:円弧面、202:連結部

Claims (6)

  1. 対向する一対のティース、および、前記一対のティース間を繋ぐとともにティース延在方向に平行に延在して、前記ティースとの間にスロット空間を形成する一対の継鉄部を有するステータコアと、
    予め矩形断面形状となるように層状に整列巻線された後に前記スロット空間に挿入され、前記スロット空間内においては一列に並んだ導線が層状に配置され、コイルエンド部においてはコイルエンド高さが内周側から外周側にかけて低くなるように傾斜している集中巻きコイルと、
    前記ステータコアの前記スロット空間および前記平行に延在する継鉄部の内周面に沿って配設され、前記集中巻きコイルとステータコアとの間に介在するシート状の絶縁部材と、
    前記一対のティースの内周側に配置されるロータと、を備えたことを特徴とする回転電機。
  2. 請求項1に記載の回転電機において、
    前記一対のティースの各々は、前記集中巻きコイルを前記スロット空間に挿入する前は先端部が前記継鉄部と平行になるように折れ曲がっていて、前記集中巻きコイルを前記スロット空間に挿入した後には前記先端部が前記ロータの外周面に対向するように円弧状に成形されている、一対の角状部を備えていることを特徴とする回転電機。
  3. 予め巻線された集中巻コイルを対向する一対のティースのそれぞれに挿入するように組み付ける、2極の回転電機用ステータの製造方法において、
    前記一対のティースの延在方向に対して平行に延在し、前記ティースとの間にスロット空間を形成する一対の継鉄部と、前記ティースの先端からロータ挿入空間を囲むように円弧状に形成され、先端部が前記継鉄部と平行となるようにロータ挿入空間方向に折れ曲がった一対の角状部とを備えるステータコアを形成する第1の工程と、
    前記ステータコアの前記スロット空間および前記平行に延在する継鉄部の内周面に沿って、シート状の絶縁部材を配設する第2の工程と、
    前記スロット空間に挿入される直線状の一対のスロット挿入部と、前記一対のスロット挿入部を連結する一対のコイルエンド部とを備え、矩形断面形状となるように層状に整列巻線された集中巻きコイルを形成する第3の工程と、
    円弧状の当接面を有する冶具により前記コイルエンド部を押圧して、前記集中巻きコイルを前記継鉄部に沿ってその延在方向にスライド移動することにより、前記角状部の先端部と前記継鉄部との間のスロット開口部から前記スロット挿入部を前記スロット空間に挿入するとともに、前記ステータコアのロータ挿入空間よりも外側に配置され、かつ、コイルエンド高さが内周側から外周側にかけて低くなるように傾斜した前記コイルエンド部を成形する第4の工程と、
    前記角状部の先端部を前記ロータ挿入空間の外側方向に折り曲げ成形する第5の工程と、
    を備えたことを特徴とする回転電機用ステータの製造方法。
  4. 請求項3に記載の回転電機用ステータの製造方法において、
    前記第1の工程は、
    前記一対のティースに対応するティース領域と、前記一対の継鉄部に対応する継鉄部領域と、前記ティース領域の先端からロータ挿入空間を囲むように円弧状に形成された一対の角状部領域とが形成された鋼板を積層する積層工程と、
    積層された鋼板の前記一対の角状部領域の先端部を、前記継鉄部領域と平行となるようにロータ挿入空間方向に折り曲げ成形する成形工程と、を有することを特徴とする回転電機用ステータの製造方法。
  5. 請求項3または4に記載の回転電機用ステータの製造方法において、
    前記第3の工程において、さらに、前記集中巻きコイルの断面形状を維持するための結束部材を、前記一対のスロット挿入部の周囲にそれぞれ巻き付けたことを特徴とする回転電機用ステータの製造方法。
  6. 請求項3〜5のいずれかに記載の回転電機用ステータの製造方法により形成されたステータと、
    前記ロータ挿入空間に回転可能に配置されたロータとを備えたことを特徴とする回転電機。
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