JP2011155579A - 光送受信システム及び光受信機 - Google Patents

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Abstract

【課題】偏波スクランブラによって高速な偏波スクランブル状態になった光信号を、偏波スクランブル周波数に関係なく、偏波依存光受信機で受信可能にする。
【解決手段】光送信部110の光信号を、偏波スクランブル部140によって高速な偏波スクランブル状態にし、光送信機10からの光信号として光ファイバ伝送路150に伝送させる。光ファイバ伝送路150を通過した光信号は、光受信機20に入力される。光受信機20に入力された光信号は、偏波依存光電検出部510で電気信号に変換される。変換された電気信号は、偏波スクランブル状態をディジタル信号処理演算で打消す偏波スクランブルキャンセル部を有するディジタル信号処理部520に入力される。ディジタル信号処理部520では、電気信号の偏波スクランブル状態が打消され、データ信号が出力される。
【選択図】図8

Description

本発明は、光送受信システム及び光受信機に係り、特に、偏波スクランブラを備えた光送信機と、その光送信機からの光信号の高速な偏波スクランブル状態を打消す光受信機を具備する光送受信システム及び光受信機に関する。
近年、インターネットトラフィックが急激に増加し続けており、基幹ネットワークの伝送容量の大容量化に対する需要が高まっている。これに対応して、既存の10Gbit/s波重多重伝送システムにおける、10Gbit/s信号から40Gbit/s信号または100Gbit/s信号へのアップグレードが求められている。
この変調信号の高速化の要求に伴い、光伝送技術に対する様々な取組みが行われている。その中でも、既存の波長多重伝送システムで利用されている強度変調方式に代わる新たな変調方式として、光多値伝送技術に注目が集まっている。光の多値伝送技術は、光の位相や振幅を利用することで大容量の情報伝送を可能にする技術であり、4値以上の位相変調方式(PSK、Phase Shift Keying)や直交振幅変調方式(QAM、Quadrature Amplitude Modulation)など、様々な変調方式の研究が行われている。これに伴い、受信方式においても、既存の波長多重伝送システムで用いられている直接検波だけでなく、コヒーレント受信方式や非コヒーレント受信方式など、様々な変調方式と組合せた検討が行われている。最近では、40Gbit/s信号の変調方式としては非コヒーレント受信方式を用いたRZ−DQPSK(Return−to−Zero Differential Quadrature Phase Shift Keying)が主流となっており、その光送受信器及び光伝送装置が開発されている。100Gbit/s信号の変調方式においても、コヒーレント受信方式を用いたPM−QPSK(Polarization−Multiplexed Quatenary Shift Keying)が注目を浴びており、光送受信機の研究開発が実施されている。
また、偏波多重技術の採用にも注目が集まっている。偏波多重技術は、同一の波長の互いに直交する二つの偏波状態を利用して、それぞれ二つの独立した信号情報を伝送する方式である。この技術を用いることで、変調速度を半分にすることができ、上述の光多値伝送技術と組合せることで、低シンボルレートで高速な変調信号を実現できると同時に、さらなる伝送速度の大容量化を実現することができる。このような偏波多重技術に関しては、例えば、特許文献1に開示されている。
特開昭62−024731号公報 特開2003−158488号公報 特開2005−65273号公報 特開2008−263590号公報
D. van den Borne、 et al、 "Electrical PMD Compensation in 43−Gb/s POLMUX−NRZ−DQPSK enabled by Coherent Detection and Equalization"、 ECOC 2007、 paper 08.3.1. K. Piyawanno、 et al、 "Correlation−Based Carrier Phase Estimation for WDM DP−QPSK Transmission"、IEEE Photonics Technology Letters、 Vol.20、 No.24、 2008、 pp. 2090−2092
光信号が光ファイバ伝送路を通過することで、波長分散(Chromatic Dispersion)や偏波モード分散(Polarization Mode Dispersion)などといった信号波形の劣化が生じる。これらの波形劣化は、伝送におけるビット誤りを増大させる要因となり、通信の妨げとなる。しかし、受信側において、光学補償器やディジタル信号処理技術による補償回路などを用意することで、これらを補償することが可能である。
一方で、非線形光学効果や偏波依存損失(PDL、Polarization Dependent Loss)という信号波形劣化がある。非線形光学効果は、伝送される光信号自身の光強度もしくは隣接する光信号の光強度に応じて屈折率が変化する現象であり、これによって伝送される光信号の光位相が変化し、波形が劣化する。特に、波長多重伝送においては、隣接光チャネル間のクロストークの影響(XPM、Cross Phase Modulation)を受けてしまうため、受信感度が劣化する。また、PDLはある特定の偏波軸に対して発生する光信号の偏波成分の減衰であり、特に偏波多重光信号の伝送に対しての妨げとなる。偏波多重光信号に対しPDLが発生すると、偏波多重光信号の一つの偏波成分が減衰されてしまい、偏波多重光信号間の二つの偏波成分の直交性が保持されずに受信されてしまうため、受信感度が劣化する。これらの波形劣化は光デバイスやディジタル信号処理回路でも補償が困難であり、光伝送システムにおいて課題となっている。上述のディジタル信号処理技術で、PDLや非線形光学効果に関しては補償が困難である様子は、例えば非特許文献1、非特許文献2に示されている。
従来の光通信システムによれば、PDLや非線形光学効果を低減する光デバイスとして知られている偏波スクランブラ(PS、Polarization Scrambler)と、伝送による誤りビットを訂正する方法の一つである順方向誤り訂正(FEC、Forward Error Correction)回路を備えた偏波無依存光受信機による適用例がある。偏波スクランブラは、特定の周波数でスクランブルするように、光信号の偏波を時間的に変動させる機能を持つ。また、FEC回路は、情報ビットに冗長ビットを付加して伝送し、伝送中でビット誤りが生じたときに冗長ビットを利用し、受信側で誤ったビットを訂正する機能を持つ。そこで、このFEC回路の誤り訂正ブロックコード長の一周期の逆数である固有周波数よりも、高い周波数で偏波スクランブル(偏波の高速な時間変動)を行うことにより、PDLが発生する偏波軸及び隣接光チャネルの偏波面に一致する確率が低くなる。これによって、PDLや非線形光学効果の影響が平均化され、低減が可能となる。偏波スクランブラとFEC回路の動作原理及び、これらを備えた偏波無依存光受信機による適用例については、例えば特許文献2、特許文献3に記載されている。
一方で、コヒーレント光受信機や、偏波多重光受信機といった、偏波依存光受信機がある。コヒーレント光受信機は、光信号と局発光源の無変調光の偏波状態を一致させる必要があり、偏波多重光受信機も、偏波分離器の偏波軸に合うように、偏波多重光信号の偏波状態の制御を行う必要があることから、偏波依存光受信機は光信号の偏波状態に依存するという特徴がある。
そのため、光送信機に偏波スクランブラを導入し、高速な偏波スクランブル状態にした光信号を、偏波依存光受信機で受信すると、偏波スクランブル周波数に追従できなくなり、受信が困難となる。特に、偏波多重光信号の場合は、偏波が変動した状態で光信号を検波してしまうため、光信号のX偏波成分とY偏波成分がうまく分離できずに混合され、受信できなくなる。
本発明の目的は、偏波スクランブラによる高速な偏波スクランブル状態の光信号を、偏波スクランブル周波数に関係なく、偏波依存光受信機で受信することである。
本発明によれば、上記課題は、次の手段によって解決される。
上記課題は、光送信機と光送信機に光ファイバ伝送路で接続された光受信機とを含み、前記光送信機は、単一偏波の光信号もしくは偏波多重光信号を発生させる光送信手段と、前記光送信手段から発生した当該光信号を、高速な偏波スクランブル状態にする偏波スクランブル手段とを備え、前記光受信機は、偏波依存光電検出手段と、前記光送信機から伝送された、偏波スクランブル状態の当該光信号に対して、当該光信号の偏波スクランブル状態を打消す偏波スクランブルキャンセル手段とを具備することを特徴とする光送受信機により、解決できる。
本発明に係る第1の光送受信システムは、第1の光伝送装置と前記第1の光伝送装置に光ファイバで接続された第2の光伝送装置とを有する光送受信システムであって、前記第1の光伝送装置は、単一偏波の光信号もしくは偏波多重光信号を発生させる光送信手段と、前記光送信手段から発生した当該光信号を、偏波スクランブル駆動信号に基づいて偏波スクランブルを行う偏波スクランブル手段と、当該偏波スクランブル駆動信号である所定の周波数に設定された信号を発生させる偏波スクランブル駆動手段と、前記偏波スクランブル手段関連情報を取得し転送を行う、偏波スクランブル手段関連情報転送手段とを具備し、前記第2の光伝送装置は、前記偏波スクランブル手段によって偏波スクランブル状態になった当該光信号に対して、偏波スクランブルキャンセル駆動信号に基づいて偏波スクランブルキャンセルを行う偏波スクランブルキャンセル手段と、当該偏波スクランブル駆動信号である所定の周波数に設定された信号を発生させる偏波スクランブルキャンセル駆動手段と、前記偏波スクランブルキャンセル駆動手段を当該偏波スクランブル手段関連情報に基づいて制御する偏波スクランブルキャンセル手段制御手段と、偏波スクランブルキャンセル手段によって偏波スクランブル状態をキャンセルした当該光信号を受信する偏波依存光受信手段とを、具備することを特徴とする光送受信システムである。
本発明に係る第2の光送受信システムは、第1の光伝送装置と前記第1の光伝送装置に光ファイバで接続された第2の光伝送装置とを有する光送受信システムであって、前記第1の光伝送装置は、単一偏波の光信号もしくは偏波多重光信号を発生させる光送信手段と、前記光送信手段から発生した当該光信号を、偏波スクランブル駆動信号に基づいて偏波スクランブルを行う偏波スクランブル手段と、当該偏波スクランブル駆動信号である所定の周波数に設定された信号を発生させる偏波スクランブル駆動手段と、前記偏波スクランブル手段関連情報を取得し転送を行う、偏波スクランブル手段関連情報転送手段とを具備し、前記第2の光伝送装置は、前記偏波スクランブル手段によって偏波スクランブル状態になった当該光信号を検波して電気信号に変換する偏波依存光検波手段と、偏波依存光検波手段で変換された当該電気信号に対して、偏波スクランブル状態をキャンセルするための信号処理を行う信号処理手段とを、具備する偏波依存光受信手段と、前記信号処理手段を当該偏波スクランブル手段関連情報に基づいて制御する偏波スクランブルキャンセル手段制御手段とを、具備することを特徴とする光送受信システムである。
本発明に係る第3の光送受信システムは、第1の光伝送装置と前記第1の光伝送装置に光ファイバで接続された第2の光伝送装置とを有する光波長多重送受信システムであって、前記第1の光伝送装置は、単一偏波の光信号もしくは偏波多重光信号を発生させる第1から第nまでの光送信手段と、前記第1から第nまでの光送信手段から発生した第1から第nまでの当該光信号を、第1から第nまでの偏波スクランブル駆動信号に基づいて偏波スクランブルを行う前記第1から第nまでの偏波スクランブル手段と、第1から第nまでの当該偏波スクランブル駆動信号である第1から第nまでの異なる所定の周波数に設定された信号を発生させる前記第1から第nまでの偏波スクランブル駆動手段と、第1から第nまでの前記偏波スクランブル手段関連情報を取得し転送を行う、偏波スクランブル手段関連情報転送手段と、第1から第nまでの当該光信号を波長多重光信号として合波させる光合波手段を具備し、前記第2の光伝送装置は、前記第1の光伝送装置から伝送された当該波長多重光信号を第1から第nまでの当該光信号として分波させる光分波手段と、前記第1から第nまでの偏波スクランブル手段によって偏波スクランブル状態になった第1から第nまでの当該光信号を検波して第1から第nまでの電気信号に変換する第1から第nまでの偏波依存光検波手段と、前記第1から第nまでの偏波依存光検波手段で変換された第1から第nまでの当該電気信号に対して、偏波スクランブル状態をキャンセルするための信号処理を行う第1から第nまでの信号処理手段とを、具備する第1から第nまでの偏波依存光受信手段と、前記第1から第nまでの信号処理手段を第1から第nまでの当該偏波スクランブル手段関連情報に基づいて制御する偏波スクランブルキャンセル手段制御手段とを、具備することを特徴とする光送受信システムである。
本発明に係る第4の光送受信システムは、第1の光伝送装置と前記第1の光伝送装置に光ファイバで接続された第2の光伝送装置とを有する光波長多重伝送システムであって、
前記第1の光伝送装置は、単一偏波の光信号もしくは偏波多重光信号を発生させる第1から第nまでの光送信手段と、第1から第nまでの当該光信号を波長多重光信号として合波させる光合波手段と、当該波長多重光信号を、偏波スクランブル駆動信号に基づいて偏波スクランブルを行う偏波スクランブル手段と、当該偏波スクランブル駆動信号である所定の周波数に設定された信号を発生させる偏波スクランブル駆動手段と、偏波スクランブル手段関連情報を取得し転送を行う、偏波スクランブル手段関連情報転送手段とを具備し、
前記第2の光伝送装置は、前記偏波スクランブル手段によって偏波スクランブル状態になった当該波長多重光信号に対して、偏波スクランブルキャンセル駆動信号に基づいて偏波スクランブルキャンセルを行う偏波スクランブルキャンセル手段と、偏波スクランブルキャンセル手段によって偏波スクランブル状態をキャンセルした波長多重光信号を第1から第nまでの当該光信号として分波させる光分波手段と、前記第1から第nまでの当該光信号を検波して第1から第nまでの電気信号に変換する第1から第nまでの偏波依存光検波手段と、当該偏波スクランブル駆動信号である所定の周波数に設定された信号を発生させる偏波スクランブルキャンセル駆動手段と、前記偏波スクランブルキャンセル駆動手段を当該偏波スクランブル手段関連情報に基づいて制御する偏波スクランブルキャンセル手段制御手段と、を具備することを特徴とする光送受信システムである。
本発明に係る第5の光送受信システムは、第1の光伝送装置と前記第1の光伝送装置に光ファイバで接続された第2の光伝送装置とを有する光波長多重送受信システムであって、
前記第1の光伝送装置は、単一偏波の光信号もしくは偏波多重光信号を発生させる第1から第nまでの光送信手段と、第1から第nまでの当該光信号を波長多重光信号として合波させる光合波手段と、当該波長多重光信号を、偏波スクランブル駆動信号に基づいて偏波スクランブルを行う偏波スクランブル手段と、当該偏波スクランブル駆動信号である所定の周波数に設定された信号を発生させる偏波スクランブル駆動手段と、偏波スクランブル手段関連情報を取得し転送を行う、偏波スクランブル手段関連情報転送手段とを具備し、
前記第2の光伝送装置は、前記第1の光伝送装置から伝送された当該波長多重光信号を第1から第nまでの当該光信号として分波させる光分波手段と、前記第1から第nまでの偏波スクランブル手段によって偏波スクランブル状態になった第1から第nまでの当該光信号を検波して第1から第nまでの電気信号に変換する第1から第nまでの偏波依存光検波手段、及び、前記第1から第nまでの偏波依存光検波手段で変換された第1から第nまでの当該電気信号に対して、偏波スクランブル状態をキャンセルするための信号処理を行う第1から第nまでの信号処理手段を具備する第1から第nまでの偏波依存光受信手段と、前記第1から第nまでの信号処理手段を偏波スクランブル手段関連情報に基づいて制御する偏波スクランブルキャンセル手段制御手段とを、具備することを特徴とする光送受信システムである。
本発明の第1の解決手段によると、
光信号を送信する光送信機と、光ファイバを介して該光信号を受信する光受信機とを有する光送受信システムであって、
前記光送信機は、
光信号を発生させる光送信部と、
該光信号を偏波スクランブル状態にする偏波スクランブル部と
を有し、
前記光受信機は、
前記光ファイバを介して受信した光信号を電気信号に変換する偏波依存光電検出部と、
前記偏波スクランブル部での偏波スクランブル周波数と、前記偏波スクランブル部の偏波スクランブルの時間的な変動パターンに基づく前記偏波スクランブル部での偏波スクランブルのJones Matrix行列についてその逆行列を求め、前記偏波依存光電検出部で変換された電気信号に該逆行列を乗算して偏波スクランブル状態をディジタル信号処理演算で打消す偏波スクランブルキャンセル部を有するディジタル信号処理部と
を有する光送受信システムが提供される。
本発明の第2の解決手段によると、
光信号を送信する光送信機と、光ファイバを介して該光信号を受信する光受信機とを有する光送受信システムであって、
前記光送信機は、
光信号を発生させる光送信部と、
該光信号を偏波スクランブル状態にする偏波スクランブル部と
を有し、
前記光受信機は、
前記偏波スクランブル部での偏波スクランブル周波数と同一の偏波スクランブル周波数で、かつ、前記偏波スクランブル部の偏波スクランブルの向きとは逆向きの時間的な変動パターンで、前記光送信機から受信した光信号に偏波スクランブルを行うことで受信した光信号の偏波スクランブル状態を打消す偏波スクランブルキャンセル部と、
前記偏波スクランブルキャンセル部によって偏波スクランブル状態が打ち消された光信号を受信する偏波依存光受信部と
を有する光送受信システムが提供される。
本発明の第3の解決手段によると、
光信号を偏波スクランブル部で偏波スクランブル状態にして送信する光送信機と、光ファイバを介して該光信号を受信する光受信機とを有する光送受信システムにおける前記光受信機であって、
前記光ファイバを介して受信した光信号を電気信号に変換する偏波依存光電検出部と、
前記偏波スクランブル部での偏波スクランブル周波数と、前記偏波スクランブル部の偏波スクランブルの時間的な変動パターンに基づく前記偏波スクランブル部での偏波スクランブルのJones Matrix行列についてその逆行列を求め、前記偏波依存光電検出部で変換された電気信号に該逆行列を乗算して偏波スクランブル状態をディジタル信号処理演算で打消す偏波スクランブルキャンセル部を有するディジタル信号処理部と
を有する光受信機が提供される。
本発明の第4の解決手段によると、
光信号を偏波スクランブル部で偏波スクランブル状態にして送信する光送信機と、光ファイバを介して該光信号を受信する光受信機とを有する光送受信システムにおける前記光受信機であって、
前記偏波スクランブル部での偏波スクランブル周波数と同一の偏波スクランブル周波数で、かつ、前記偏波スクランブル部の偏波スクランブルの向きとは逆向きの時間的な変動パターンで、前記光送信機から受信した光信号に偏波スクランブルを行うことで受信した光信号の偏波スクランブル状態を打消す偏波スクランブルキャンセル部と、
前記偏波スクランブルキャンセル部によって偏波スクランブル状態が打ち消された光信号を受信する偏波依存光受信部と
を有する光受信機が提供される。
本発明によれば、高速な偏波スクランブル状態の光信号に対して、偏波スクランブル周波数に関係なく、偏波スクランブル状態をキャンセルすることができ、偏波依存光受信機で受信可能となる。
本発明の第1の実施の形態における光送受信システムの構成を示す図。 光変調信号が単一偏波の場合の光送信機の構成を示す図。 光変調信号が偏波多重の場合の光送信機の構成を示す図。 光変調信号が単一偏波でアナログPLLによるコヒーレント受信方式を採用している場合の偏波依存光受信部の構成を示す図。 本発明の第1の実施の形態における、光変調信号が単一偏波でディジタルコヒーレント受信方式を採用している場合の偏波依存光受信部の構成を示す図。 光変調信号が偏波多重でディジタルコヒーレント受信方式以外の受信方式を採用している場合の偏波依存光受信部の構成を示す図。 本発明の第1の実施の形態における、光変調信号が偏波多重でディジタルコヒーレント受信方式を採用している場合の偏波依存光受信部の構成を示す図。 本発明の第2の実施の形態における光送受信システムの構成を示す図。 本発明の第2の実施の形態における、光変調信号が単一偏波でディジタルコヒーレント受信方式を採用している場合の光受信機の構成を示す図。 本発明の第2の実施の形態における、光変調信号が偏波多重でディジタルコヒーレント受信方式を採用している場合の光受信機の構成を示す図。 本発明の第3の実施の形態における光送受信システムの構成を示す図。 本発明の第4の実施の形態における光送受信システムの構成を示す図。 本発明の第5の実施の形態における光送受信システムの構成を示す図。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る光送受信システムの実施形態を詳細に説明する。
1.第1の実施の形態
まず、本発明の第1の実施の形態における光送受信システムについて説明する。
図1は、第1の実施の形態における光送受信システムの構成図である。同図に示すように、第1の実施の形態における光送受信システムは、光信号を送信する光送信機10と光信号を受信する光受信機20と、偏波スクランブル部情報取得部120と、偏波デスクランブル部制御部160と、光ファイバ伝送路150と、制御ネットワーク30を有する。光送信機10と光受信機20は、光ファイバ伝送路150及び制御ネットワーク30で接続されている。
光送信機10は、光送信部110と、偏波スクランブル部駆動部130と、偏波スクランブル部140とを有する。
光送信部110は、送信する光変調信号が単一偏波であるか、偏波多重であるかによって、構成が異なる。図2で送信光信号が単一偏波である場合、図3で送信光信号が偏波多重である場合の構成について説明する。
図2は、単一偏波の場合の光送信部110の構成図である。
同図に示すように、光送信部110は、レーザ光源210と、光変調器220とを有する。レーザ光源210から発生した無変調(CW、Continuous Wave)光は、光変調器220に入力される。光変調器220にもう一方で入力される入力データ信号I1に伴って、CW光に変調がかかり、光変調信号は光変調器220から出力される。変調方式としては、光の位相を変化させる位相変調方式、光の周波数を変化させる周波数変調方式、光の強度を変化させる強度変調方式のいずれを採用してもよい。また、入力データ信号I1は、一つのデータ信号を二つに分離した信号であってもよいし、全く関係のない別々のデータであってもよい。光変調器220は、例えば、LN位相変調器、マッハツェンダ(MZ、Mach Zender)型変調器、MZ型変調器2台を並列に構成した直交(IQ)変調器であってよい。m−PSK及びm−QAM(mは4以上)の伝送を想定している場合、IQ変調器がふさわしい。
図3は、偏波多重の場合の光送信部110の構成図である。
同図に示すように、光送信部110は、レーザ光源210と、光分岐器310と、光変調器220a、220bと、偏波多重器320とを有する。光変調器220a、光変調器220bと偏波多重器320は、偏波保持ファイバ(PMF、Polarization Maintaining Fiber)で接続されている。
レーザ光源210から発生したCW光は、光分岐器310に入力され、二方向に分かれ、光変調器220a、光変調器220bにそれぞれ入力される。光変調器220aにはもう一方で入力される入力データ信号I1に伴ってCW光に変調がかかり、光変調器220bにはもう一方で入力される入力データ信号I2に伴ってCW光に変調がかかり、光変調器220aと光変調器220bからそれぞれ光変調信号が出力される。変調方式としては、光の位相を変化させる位相変調方式、光の周波数を変化させる周波数変調方式、光の強度を変化させる強度変調方式のいずれかを採用してもよい。また、入力データ信号I1、I2は、一つのデータ信号を二つに分離した信号であってもよいし、全く関係のない別々のデータであってもよい。入力データ信号I1、I2のビットレートは同一であっても、異なっていてもよい。
偏波多重器320は、光変調器220aによって変調された光変調信号と、光変調器220bによって変調された光変調信号とを互いに直交する偏波状態(例えば、TE偏波とTM偏波)で合成し、偏波多重光信号を生成する。偏波多重器320から出力された偏波多重光信号が出力される。
図1の光送信部110から出力された光信号は、偏波スクランブル部140に入力される。この偏波スクランブル部140は、偏波スクランブラのような光信号の偏波を高速回転させる光デバイスがふさわしい。偏波スクランブル部140は、偏波スクランブル部駆動部130から発生する制御信号に伴って、入力される光信号の偏波スクランブルを行い、偏波スクランブル部140から偏波スクランブルされた光信号が出力され、光送信機10の送信光信号として、光ファイバ伝送路150を通過する。
偏波スクランブル部駆動部130から発生する制御信号は、所定の周波数を持つ制御信号であり、この周波数が偏波スクランブル部140の偏波スクランブル周波数に相当する。このとき、偏波スクランブル周波数は、どのような値であってもよいが、偏波スクランブルによるPDL及び非線形光学効果の低減効果が出る、FEC回路の固有の周波数よりも高い周波数に設定するのがふさわしい。偏波スクランブル部情報取得部120は、偏波スクランブルを行っている偏波スクランブル部140の設定情報(例えば、偏波スクランブル周波数や、偏波スクランブルの時間的な変動の向き及びその変動パターンなど)を偏波スクランブル部140から取得し、その設定情報を制御ネットワーク30に通して転送する。
図1の光受信機20は、偏波デスクランブル部駆動部170と、偏波デスクランブル部(偏波スクランブルキャンセル部)180と、偏波依存光受信部190とを有する。
図1の光受信機20に、光送信機10から送信されて光ファイバ伝送路150を通過した光信号が入力され、偏波デスクランブル部180に入力される。偏波デスクランブル部は、偏波スクランブル部140とは逆向きに、光信号の偏波を高速に時間変動させる偏波スクランブラのような光デバイスがふさわしい。偏波デスクランブル部180は、偏波スクランブル部140で偏波スクランブルされた光信号に対し、偏波スクランブル部140での偏波スクランブルの回転向きとは逆向きに、偏波スクランブル部140と同一の偏波スクランブル周波数で偏波スクランブルさせて、偏波スクランブル部140で偏波スクランブルされた光信号の偏波スクランブル状態を打消す。偏波デスクランブル部180で偏波スクランブル状態が打消された光信号は、偏波依存光受信部190で受信される。
偏波デスクランブル部駆動部170から発生する制御信号は、所定の周波数を持つ制御信号であり、この周波数は偏波スクランブル部140の偏波スクランブル周波数に相当するが、偏波スクランブル部140の時間的な変動の向きとは逆向きで偏波スクランブルするように、設定される。偏波スクランブルを行っている偏波スクランブル部140の設定情報(例えば、偏波スクランブル周波数や、偏波スクランブルの時間的な変動の向き及びその変動パターンなど)は偏波スクランブル部情報取得部120から、制御ネットワーク30を通して転送され、偏波デスクランブル部制御部160でそれを受信する。偏波デスクランブル部制御部160は、その設定情報を基に偏波デスクランブル部駆動部170を動作させる。
偏波スクランブル部140の設定情報は、制御ネットワーク30上に、設定情報を格納するためのデータベースを用意し、偏波デスクランブル部制御部160がアクセスできるようにしてもよいし、偏波スクランブル部140の設定情報を、偏波スクランブル部情報取得部120から、監視制御光信号(OSC、Optical Supervisor Call)で光ファイバ伝送路150に入力し、光ファイバ伝送路150からの監視制御光信号を、光検出部を備えた偏波デスクランブル部制御部160で受信して、設定情報を取得してもよい。また、偏波デスクランブル部駆動部170にあらかじめ偏波スクランブル部140の情報を設定して、偏波デスクランブル部180を動作させてもよいし、光信号の偏波状態をモニタリングする偏波状態観測部を設置して、その偏波状態の変動から偏波スクランブル部140の設定情報を読み取ってもよい。さらに、偏波スクランブル部140の設定情報を取得せずに、ビット誤り率(BER、Bit Error Rate)またはアイパターンのアイ開口劣化などを偏波依存光受信部190で計測しながら、偏波デスクランブル部170に受け渡し、これらの値が小さくなるように、偏波デスクランブル部180の偏波スクランブル周波数を調整してもよい。このとき、偏波デスクランブル部180の回転向きは、偏波スクランブル部140とは逆向きに設定する必要がある。
また、偏波スクランブル部140または偏波デスクランブル部180の偏波スクランブル周波数の変動が生じてしまい、偏波デスクランブル部180から出力された光信号の偏波スクランブル状態が打消されずに、偏波依存光受信部190に入力されることがある。その解決策として、ビット誤り率(BER、Bit Error Rate)またはアイパターンのアイ開口劣化などを計測しながら、偏波デスクランブル部制御部160に受け渡し、これらの値が小さくなるように、偏波デスクランブル部制御部160が偏波デスクランブル部180の偏波スクランブル周波数を調整するなど、いろいろな方法で実現できる。
図1の偏波依存光受信部190は、受信する光変調信号が単一偏波であるか、偏波多重であるかによって、構成が異なる。図4で光変調信号が単一偏波であり、電気信号をフィードバックして、局発光源の波長を調整するアナログ位相ロックループ(PLL、Phase Locked Loop)によるコヒーレント受信方式を採用している場合、図5で光変調信号が単一偏波でディジタルコヒーレント受信方式を採用している場合、図6で光変調信号が偏波多重でディジタルコヒーレント受信方式以外の受信方式を採用している場合、図7で光変調信号が偏波多重でディジタルコヒーレント受信方式を採用している場合の構成について説明する。
図4は、光変調信号が単一偏波でアナログ位相ロックループによるコヒーレント受信方式を採用している場合の偏波依存光受信部190の構成図である。
同図に示すように、偏波依存光受信部190は、偏波依存光電検出部510aと、アナログ位相ロックループ480と、識別部440とを有する。偏波依存光電検出部510aは、光周波数混合器410と、光電検出器420aと、光電検出器420bと、局発光源470とを有し、アナログ位相ロックループ480は、位相比較器450と、ループフィルタ460とを有する。
図4の偏波依存光受信部190に入力された光信号は、光周波数混合器410に入力される。光周波数混合器410に入力された光信号は、他方で光周波数混合器410に入力される局発光源470の無変調(CW、Continuous Wave)光と光周波数混合され、光周波数混合器410からI相成分の光信号とQ相の光信号として出力され、それぞれ光電検出器420aと光電検出器420bに入力される。光電検出器420aと光電検出器420bに入力された光信号はそれぞれI相成分の電気信号とQ相成分の電気信号に変換され、二分岐される。二分岐された信号の片方の信号は識別部440でデータ信号O1に変換される。
二分岐されたもう片方の信号はそれぞれアナログ位相ロックループ480に入力されて位相比較器450に入力され、I相成分及びQ相成分の電気信号の位相差を検出する。検出後の信号は、ローパスフィルタの役割を持ち、位相差の急激な変動を抑圧するループフィルタ460に入力される。ループフィルタ460から出力された信号は、局発光源470に入力され、位相差がゼロになるように(光送信機内のレーザ光源の波長と同一になるように)局発光源470の波長が制御される。この一連の動作により、データの受信を実現できる。
図5は、光変調信号が単一偏波でディジタルコヒーレント受信方式を採用している場合の偏波依存光受信部190の構成図である。
同図に示すように、偏波依存光電検出部510bと、ディジタル信号処理部520aとを有する。偏波依存光電検出部510bは、光周波数混合器410と、光電検出器420aと、光電検出器420bと、アナログ・ディジタル変換器430aと、アナログ・ディジタル変換器430bと、局発光源470とを有する。ディジタル信号処理部520aは、タイミング抽出部521と、分散補償部522と、位相推定部523と、データ復元部524とを有する。
図5の偏波依存光受信部190に入力された光信号は、偏波依存光電検出部510bに入力される。偏波依存光電検出部510bに入力された光信号は、光周波数混合器410に入力され、他方で光周波数混合器410に入力される局発光源470の無変調(CW、Continuous Wave)光と光周波数混合される。光周波数混合器410からはI相成分の光信号とQ相の光信号として出力され、それぞれ光電検出器420aと光電検出器420bに入力される。光電検出器420aと光電検出器420bに入力された光信号はそれぞれI相成分の電気信号とQ相成分の電気信号に変換され、アナログ・ディジタル変換器430aとアナログ・ディジタル変換器430bにそれぞれ入力される。アナログ・ディジタル変換器430aとアナログ・ディジタル変換器430bに入力された電気信号は、それぞれディジタル電気信号として出力され、I+jQのような記述の複素数シンボル列に変換される。この複素数シンボル列はディジタル信号処理部520に入力される。
ディジタル信号処理部520aに入力された複素数シンボル列は、タイミング抽出部521に入力され、周波数領域でのバンドパスフィルタの処理などによるタイミング抽出の処理が行われる。タイミング抽出部521からの出力は分散補償部522に入力され、FIR(Finite Impulse Response)フィルタなどを用いた波長分散補償の処理が行われる。分散補償部522からの出力は位相推定部523に入力され、VVA(Viterbi & Viterbi Algorithm)などの位相推定アルゴリズムを用いた位相オフセット及び周波数オフセットの補償が行われる。位相推定部523からの出力はデータ復元部524に入力され、ディジタルデータへの復元が行われる。データ復元部524からは、出力データ信号O1、O2が出力される。
図6は、光変調信号が偏波多重でディジタルコヒーレント受信方式以外の受信方式を採用している場合の偏波依存光受信部190の構成図である。同図に示すように、偏波依存光受信部190は、偏波制御器610と、偏波分離器620と、光受信部630aと、光受信部630bとを有する。
図6の偏波依存光受信部190に入力された偏波多重光信号は、偏波制御器610に入力される。偏波制御器610は、偏波分離器620の偏波軸に合うように、入力された偏波多重光信号の偏波状態の制御を行う。偏波制御器610への制御信号は、光受信部630aと光受信部630bからの出力を基にして生成するなど、いろいろな方法で実現できる。
偏波制御器610から出力された偏波多重光信号は、偏波分離器620に入力され、直交する二つの偏波成分であるTE偏波成分とTM偏波成分へとそれぞれ抽出して分離される。偏波分離器620から出力された光信号は、光受信部630a、光受信部630bへと入力され、それぞれ出力データ信号O1、O2を出力する。
図6の光受信部630は、図4に示した光変調信号が単一偏波でアナログPLLによるコヒーレント受信方式を採用している場合の偏波依存光電検出部510aと、アナログ位相ロックループ480と、識別部440とを有する構成であってもいいし、NRZやRZなどの強度変調方式を採用した光電検出部や、差動位相変調方式(DPSK、Differential Shift Keying)を採用した光電検出部、差動4値位相変調方式(DQPSK、Differential Quadrature Shift Keying)を採用した光電検出部などといった偏波無依存光電検出部と、識別部440とを有する構成であってもよい。前述した偏波無依存光電検出部の構成は、例えば特許文献4に示されている。
図7は、光変調信号が偏波多重でディジタルコヒーレント受信方式を採用している場合の偏波依存光受信部190の構成図である。
同図に示すように、偏波依存光電検出部510cと、ディジタル信号処理部520bとを有する。偏波依存光電検出部510cは、偏波分離器620と、光周波数混合器410aと、光周波数混合器410bと、光電検出器420aと、光電検出器420bと、光電検出器420cと、光電検出器420dと、アナログ・ディジタル変換器430aと、アナログ・ディジタル変換器430bと、アナログ・ディジタル変換器430cと、アナログ・ディジタル変換器430dと、局発光源470とを有する。ディジタル信号処理部520bは、タイミング抽出部521と、分散補償部522と、偏波分離部525と、位相推定部523と、データ復元部524とを有する。
図7の偏波依存光受信部190に入力された偏波多重光信号は、偏波依存光電検出部510cに入力される。偏波依存光電検出部510cに入力された偏波多重光信号は、偏波分離器620に入力され、直交する二つの偏波成分へと抽出され、光周波数混合器410a、光周波数混合器410bへそれぞれ入力される。光周波数混合器410a、光周波数混合器410bにそれぞれ入力された光信号は、他方で光周波数混合器410a、光周波数混合器410bに入力される局発光源470の無変調(CW、Continuous Wave)光と光周波数混合される。光周波数混合器410aからはTE偏波におけるI相成分の光信号とQ相の光信号として出力され、それぞれ光電検出器420aと光電検出器420bに入力される。光周波数混合器410bからはTM偏波におけるI相成分の光信号とQ相の光信号として出力され、それぞれ光電検出器420cと光電検出器420dに入力される。光電検出器420aと光電検出器420bに入力された光信号はそれぞれTE偏波におけるI相成分の電気信号とQ相成分の電気信号に変換され、アナログ・ディジタル変換器430aとアナログ・ディジタル変換器430bにそれぞれ入力される。光電検出器420cと光電検出器420dに入力された光信号はそれぞれTM偏波におけるI相成分の電気信号とQ相成分の電気信号に変換され、アナログ・ディジタル変換器430cとアナログ・ディジタル変換器430dにそれぞれ入力される。アナログ・ディジタル変換器430aとアナログ・ディジタル変換器430bに入力された電気信号は、それぞれディジタル電気信号として出力され、I+jQのような記述のTE偏波における複素数シンボル列に変換される。アナログ・ディジタル変換器430cとアナログ・ディジタル変換器430dに入力された電気信号は、それぞれディジタル電気信号として出力され、I+jQのような記述のTM偏波における複素数シンボル列に変換される。これらの各偏波における複素数シンボル列はディジタル信号処理部520bに入力される。
ディジタル信号処理部520bに入力された各複素数シンボル列は、タイミング抽出部521に入力され、それぞれの各偏波において、周波数領域でのバンドパスフィルタの処理などによるタイミング抽出の処理が行われる。タイミング抽出部521からの出力は分散補償部522に入力され、それぞれの各偏波において、FIR(Finite Impulse Response)フィルタなどを用いた波長分散補償の処理が行われる。分散補償部522からの出力は偏波分離部525に入力され、CMA(Constant Modulus Algorithm)などの偏波分離アルゴリズムを用いた偏波多重信号の偏波分離と伝送路で生じたPMDの補償などが行われる。偏波分離部525からの出力は位相推定部523に入力され、それぞれの各偏波において、VVA(Viterbi & Viterbi Algorithm)などの位相推定アルゴリズムを用いた位相オフセット及び周波数オフセットの補償などが行われる。位相推定部523からの出力はデータ復元部524に入力され、それぞれの各偏波において、ディジタルデータへの復元が行われる。データ復元部524からは、出力データ信号O1、O2、O3、O4が出力される。
したがって、上述してきたように、本実施の形態1における光送受信システムにおいては、偏波スクランブル部140の設定情報を取得し、偏波スクランブル部140と同じ偏波スクランブル周波数で、偏波スクランブル部140とは逆向きに偏波スクランブルを実施する、偏波デスクランブル部180を偏波依存光受信部190の前に設置することで、光信号の偏波スクランブル状態を打消すことが可能となる。
2.第2の実施の形態
つぎに、第2の実施の形態における光送受信システムについて説明する。
図8は、本発明の第2の実施の形態における光送受信システムの構成図である。同図に示すように、第2の実施の形態における光送受信システムは、光信号を送信する光送信機10と光信号を受信する光受信機20と、偏波スクランブル部情報取得部120と、偏波スクランブルキャンセル信号処理部制御部(偏波スクランブルキャンセル制御部)530と、光ファイバ伝送路150と、制御ネットワーク30を有する。光送信機10と光受信機20は、光ファイバ伝送路150及び制御ネットワーク30で接続されている。
光送信機10は、光送信部110と、偏波スクランブル部駆動部130と、偏波スクランブル部140とを有する。
光送信部110は、送信する光変調信号が単一偏波であるか、偏波多重であるかによって、構成が異なる。送信光信号が単一偏波である場合は、前述した図2のような構成、送信光信号が偏波多重である場合は、前述した図3のような構成になる。詳細は、第1の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
図8の光送信部110から出力された光信号は、偏波スクランブル部140に入力される。偏波スクランブル部140は、偏波スクランブル部駆動部130から発生する制御信号に伴って、入力される光信号の偏波スクランブルを行い、偏波スクランブル部140から偏波スクランブルされた光信号が出力され、光送信機10の送信光信号として、光ファイバ伝送路150を通過する。
偏波スクランブル部駆動部130から発生する制御信号は、所定の周波数を持つ制御信号であり、この周波数が偏波スクランブル部140の偏波スクランブル周波数に相当する。このとき、偏波スクランブル周波数は、どのような値であってもよいが、偏波スクランブルによるPDL及び非線形光学効果の低減効果が出る、FEC回路の固有の周波数よりも高い周波数に設定するのがふさわしい。偏波スクランブル部情報取得部120は、偏波スクランブルを行っている偏波スクランブル部140の設定情報(例えば、偏波スクランブル周波数や、偏波スクランブルの時間的な変動の向き及びその変動パターンなど)を偏波スクランブル部140から取得し、その設定情報を制御ネットワーク30に通して転送する。
図8の光受信機20は、偏波依存光電検出部510と、後述する偏波スクランブル状態のキャンセルを行う偏波スクランブルキャンセル信号処理部526を持つディジタル信号処理部520とを有する。ここで、偏波依存光電検出部510は、コヒーレント受信方式を採用した構成を用いることができる。
図8の光受信機20に、光送信機10から送信されて光ファイバ伝送路150を通過した光信号が入力される。光受信機20に入力された光信号は、偏波依存光電検出部510に入力され、電気信号に変換される。変換された電気信号は、ディジタル信号処理部520に入力され、図5、図7で説明したディジタル信号処理部520の一連の動作に、偏波スクランブルキャンセル信号処理部526を追加して、偏波スクランブル状態のキャンセルを行い、出力データ信号を出力する。
偏波スクランブルを行っている偏波スクランブル部140の設定情報は偏波スクランブル部情報取得部120から、制御ネットワーク30を通して転送され、偏波スクランブルキャンセル信号処理部制御部530でそれを受信する。偏波スクランブルキャンセル信号処理部制御部530は、偏波スクランブル部140の設定情報をディジタル信号処理部520内の後述する偏波スクランブルキャンセル信号処理部526に転送する。偏波スクランブルキャンセル信号処理部526は、偏波スクランブル部140の設定情報を基にして、偏波スクランブル状態のキャンセルを行う。
偏波スクランブル部140の設定情報は、制御ネットワーク30上に、設定情報を格納するためのデータベースを用意し、偏波スクランブルキャンセル信号処理部制御部530がアクセスできるようにしてもよいし、偏波スクランブル部140の設定情報を、偏波スクランブル部情報取得部120から、監視制御光信号(OSC、Optical Supervisor Call)で光ファイバ伝送路150に入力し、光ファイバ伝送路150からの監視制御光信号を、光検出部を備えた偏波スクランブルキャンセル信号処理部制御部530で受信して、設定情報を取得してもよい。また、ディジタル信号処理部520内の偏波スクランブルキャンセル信号処理部526にあらかじめ偏波スクランブル部140の情報を設定して、偏波スクランブルキャンセル信号処理部526を動作させてもよいし、光信号の偏波状態をモニタリングする偏波状態観測部を設置して、その偏波状態の変動から偏波スクランブル部140の設定情報を読み取ってもよい。
図9は、光変調信号が単一偏波でディジタルコヒーレント受信方式を採用している場合の光受信機20の構成図である。
同図に示すように、光受信機20は、偏波依存光電検出部510bと、ディジタル信号処理部520cとを有する。偏波依存光電検出部510bは、光周波数混合器410と、光電検出器420aと、光電検出器420bと、アナログ・ディジタル変換器430aと、アナログ・ディジタル変換器430bと、局発光源470とを有する。ディジタル信号処理部520cは、タイミング抽出部521と、分散補償部522と、偏波スクランブルキャンセル信号処理部526と、位相推定部523と、データ復元部524とを有する。
図9の光受信機に入力された光信号は、偏波依存光電検出部510bに入力される。偏波依存光電検出部510bに入力された光信号は、光周波数混合器410に入力され、片方で光周波数混合器410に入力される局発光源470の無変調(CW、Continuous Wave)光と光周波数混合される。光周波数混合器410からはI相成分の光信号とQ相の光信号として出力され、それぞれ光電検出器420aと光電検出器420bに入力される。光電検出器420aと光電検出器420bに入力された光信号はそれぞれI相成分の電気信号とQ相成分の電気信号に変換され、アナログ・ディジタル変換器430aとアナログ・ディジタル変換器430bにそれぞれ入力される。アナログ・ディジタル変換器430aとアナログ・ディジタル変換器430bに入力された電気信号は、それぞれディジタル電気信号として出力され、I+jQのような記述の複素数シンボル列に変換される。この複素数シンボル列はディジタル信号処理部520cに入力される。
ディジタル信号処理部520cに入力された複素数シンボル列は、タイミング抽出部521に入力され、周波数領域でのバンドパスフィルタの処理などによるタイミング抽出の処理が行われる。タイミング抽出部521からの出力は分散補償部522に入力され、FIR(Finite Impulse Response)フィルタなどを用いた波長分散補償の処理が行われる。分散補償部522からの出力は偏波スクランブルキャンセル信号処理部526に入力され、後述する動作により、信号の偏波スクランブル状態のキャンセルを行う。偏波スクランブルキャンセル信号処理部526からの出力は、位相推定部523に入力され、VVA(Viterbi & Viterbi Algorithm)などの位相推定アルゴリズムを用いた位相オフセット及び周波数オフセットの補償が行われる。位相推定部523からの出力はデータ復元部524に入力され、ディジタルデータへの復元が行われる。データ復元部524からは、出力データ信号O1、O2が出力される。
偏波スクランブルキャンセル信号処理部526の動作について詳細に説明する。簡単のため一方向に偏波回転を行う場合で述べる。まず、偏波スクランブルキャンセル信号処理部526は、偏波スクランブルキャンセル信号処理部制御部530から偏波スクランブル部140の設定情報を受信し、その設定情報を基にして、信号の偏波スクランブル状態をキャンセルするためのJones Matrix行列を生成する。Jones Matrix行列は、光信号の伝達関数及び偏波状態を表現するための行列である。
光信号の偏波回転の状態を表すJones Matrix行列は、
Figure 2011155579
となる。このとき、θは反時計回りに回転した時の光信号の偏波回転角度を表している。数式から、偏波スクランブル部140による光信号の偏波スクランブル状態をJones Matrix行列で表現すると、偏波回転角度は、時系列で変化するため、
Figure 2011155579
となる。ここで、Sは偏波スクランブル部140による偏波スクランブル状態を表現したJones Matrix行列であり、fは偏波スクランブル部140の偏波スクランブル周波数、tは信号を偏波依存光電検出部510で検出したときの時間、θ0は初期位相である。したがって、偏波スクランブル状態のキャンセルは、偏波スクランブル状態を表すJones Matrix行列Sの逆行列を用意し、受信信号に値する複素数シンボルに乗算することで、実施できる。これらのことから、偏波スクランブル状態のキャンセルを行うJones Matrix行列は、
Figure 2011155579
となる。ここで、Tは偏波スクランブル状態のキャンセルを行うJones Matrix行列であると同時に、偏波スクランブル部140による偏波スクランブル状態を表現したJones Matrix行列の逆行列である。ここで、偏波スクランブル周波数fなどは、偏波スクランブル部140の設定情報から取得すればよい。
上記では、簡単のため一方向に偏波回転を行う場合で述べたが、偏波の時間的な変動はこれに限定されるものではなく、sin波のような周期関数などのいろいろな変動パターンがある。偏波スクランブル部140はあらゆる変動パターンを実現することができ、それらの変動パターンに応じたJones Matrix行列を用いて、偏波スクランブル状態をキャンセルすることができる。
したがって、偏波スクランブルキャンセル信号処理部526への入力は、以上の偏波スクランブルキャンセル信号処理部526の動作原理によって、偏波スクランブルの状態をキャンセルされる。そして、偏波スクランブルキャンセル信号処理部526の出力は、偏波スクランブルが打消された状態のままで出力されることになる。
偏波スクランブルキャンセル信号処理部526では、偏波スクランブル状態をキャンセルするJones Matrix行列計算を開始するタイミングを必要とするため、このタイミングを取得する必要がある。その解決策として、偏波スクランブル部140の偏波スクランブル周波数の逆数に相当する、偏波スクランブル周期の間で、ビット誤り率(BER、Bit Error Rate)の時間平均を計測しながら、偏波スクランブルキャンセル信号処理部制御部530に受け渡し、これらの値が小さくなったタイミングで、偏波スクランブルキャンセル信号処理部526の計算を、偏波スクランブルキャンセル信号処理部制御部530が偏波スクランブルキャンセル信号処理部526に開始させるなど、いろいろな方法で実現できる。
また、偏波スクランブル部140の偏波スクランブル周波数の変動が生じた場合もしくは偏波スクランブル部140の設定情報を取得していない状態で偏波スクランブルキャンセルを行った場合、偏波スクランブルキャンセル信号処理部526の偏波スクランブルキャンセルを行うタイミングのズレが発生することがある。その解決策として、ビット誤り率(BER、Bit Error Rate)またはアイパターンのアイ開口劣化などを計測しながら、偏波スクランブルキャンセル信号処理部制御部530に受け渡し、これらの値が小さくなるように、偏波スクランブルキャンセル信号処理部526のタイミングのズレを調整するなど、いろいろな方法で実現できる。なお、ビット誤り率、アイパターンのアイ開口の計測は、適宜の装置で実現できる。
図10は、光変調信号が偏波多重でディジタルコヒーレント受信方式を採用している場合の光受信機20の構成図である。
同図に示すように、偏波依存光電検出部510cと、ディジタル信号処理部520dとを有する。偏波依存光電検出部510cは、偏波分離器620と、光周波数混合器410aと、光周波数混合器410bと、光電検出器420aと、光電検出器420bと、光電検出器420cと、光電検出器420dと、アナログ・ディジタル変換器430aと、アナログ・ディジタル変換器430bと、アナログ・ディジタル変換器430cと、アナログ・ディジタル変換器430dと、局発光源470とを有する。ディジタル信号処理部520dは、タイミング抽出部521と、分散補償部522と、偏波分離部525と、偏波スクランブルキャンセル信号処理部526と、位相推定部523と、データ復元部524とを有する。
図10の光受信機20に入力された偏波多重光信号は、偏波依存光電検出部510cに入力される。偏波依存光電検出部510cに入力された偏波多重光信号は、偏波分離器620に入力され、直交する二つの偏波成分へと抽出され、光周波数混合器410a、光周波数混合器410bへそれぞれ入力される。光周波数混合器410a、光周波数混合器410bにそれぞれ入力された光信号は、他方で光周波数混合器410a、光周波数混合器410bに入力される局発光源470の無変調(CW、Continuous Wave)光と光周波数混合される。光周波数混合器410aからはTE偏波におけるI相成分の光信号とQ相の光信号として出力され、それぞれ光電検出器420aと光電検出器420bに入力される。光周波数混合器410bからはTM偏波におけるI相成分の光信号とQ相の光信号として出力され、それぞれ光電検出器420cと光電検出器420dに入力される。光電検出器420aと光電検出器420bに入力された光信号はそれぞれTE偏波におけるI相成分の電気信号とQ相成分の電気信号に変換され、アナログ・ディジタル変換器430aとアナログ・ディジタル変換器430bにそれぞれ入力される。光電検出器420cと光電検出器420dに入力された光信号はそれぞれTM偏波におけるI相成分の電気信号とQ相成分の電気信号に変換され、アナログ・ディジタル変換器430cとアナログ・ディジタル変換器430dにそれぞれ入力される。アナログ・ディジタル変換器430aとアナログ・ディジタル変換器430bに入力された電気信号は、それぞれディジタル電気信号として出力され、I+jQのような記述のTE偏波における複素数シンボル列に変換される。アナログ・ディジタル変換器430cとアナログ・ディジタル変換器430dに入力された電気信号は、それぞれディジタル電気信号として出力され、I+jQのような記述のTM偏波における複素数シンボル列に変換される。これらの各偏波における複素数シンボル列はディジタル信号処理部520dに入力される。
ディジタル信号処理部520dに入力された各複素数シンボル列は、タイミング抽出部521に入力され、それぞれの各偏波において、周波数領域でのバンドパスフィルタの処理などによるタイミング抽出の処理が行われる。タイミング抽出部521からの出力は分散補償部522に入力され、それぞれの各偏波において、FIR(Finite Impulse Response)フィルタなどを用いた波長分散補償の処理が行われる。分散補償部522からの出力は偏波分離部525に入力され、CMA(Constant Modulus Algorithm)などの偏波分離アルゴリズムを用いた偏波多重信号の偏波分離と伝送路で生じたPMDの補償が行われる。偏波分離部525からの出力は偏波スクランブルキャンセル信号処理部526に入力され、前述した偏波スクランブルキャンセル信号処理部526の動作により、信号の偏波スクランブル状態のキャンセルを行う。偏波スクランブルキャンセル信号処理部526からの出力は位相推定部523に入力され、それぞれの各偏波において、VVA(Viterbi & Viterbi Algorithm)などの位相推定アルゴリズムを用いた位相オフセット及び周波数オフセットの補償が行われる。位相推定部523からの出力はデータ復元部524に入力され、それぞれの各偏波において、ディジタルデータへの復元が行われる。データ復元部524からは、出力データ信号O1、O2、O3、O4が出力される。
ここで、偏波スクランブルキャンセル信号処理部526の動作を、偏波分離部525の動作の後に実施する理由について説明する。光送信機10から出力された光信号の偏波状態を表したJones Matrix行列をAとし、偏波スクランブル部140による偏波スクランブル状態を表したJones Matrix行列をS、光ファイバ伝送路150による波長分散やPMDなどによる光信号の劣化を表したJones Matrix行列をHとおく。すると、光受信機20に入力される光信号の偏波状態を表すJones Matrix行列は、
Figure 2011155579
となる。ここで、Pは、光受信機20に入力される光信号の偏波状態を表すJones Matrix行列である。そして、受信側において、光ファイバ伝送路150による光信号の劣化と、偏波スクランブル状態を打消し、元の光送信機10からの出力を得るには、数学的に考慮して、
Figure 2011155579
の行列を乗算する必要がある。ここで、Qは、光受信機20に入力される光信号の光ファイバ伝送路150による劣化と、偏波スクランブルの状態を打消すためのJones Matrix行列である。そのため、この数式から、光ファイバ伝送路150による劣化を先に打消してから、偏波スクランブルの状態を打消す必要があることがわかる。以上のことから、波長分散の補償を行う分散補償部522及びPMDの補償、偏波分離を行う偏波分離部525の後に、偏波スクランブルの状態をキャンセルする偏波スクランブルキャンセル信号処理部526を設置する。
また、偏波多重光信号に対しPDLが発生すると、偏波多重光信号の一つの偏波成分が減衰されてしまい、偏波多重光信号間の二つの偏波成分の直交性が保持されずに受信されるが、このPDLによって生じる誤差信号分をディジタル信号処理部520d内で検出し、偏波スクランブル周波数の逆数に相当する偏波スクランブル周期の間だけ時間平均を取り、その時間平均値を利用して偏波分離部525の制御を行ってもよい。これによって、偏波多重光信号におけるPDLの影響を緩和できる。
したがって、上述してきたように、本実施の形態2における光送受信システムにおいては、偏波スクランブル状態のキャンセルは、ディジタル信号処理部520内において、偏波スクランブル部140の設定情報を取得し、偏波スクランブルの状態をキャンセルするJones Matrix行列を計算し用意することで、実現が可能となる。
3.第3の実施の形態
つぎに、本発明の第3の実施の形態における波長多重光送受信システムについて説明する。
図11は、本発明の第3の実施の形態における波長多重光送受信システムの構成図である。同図に示すように、第3の実施の形態における波長多重光送受信システムは、波長多重光信号を送信する波長多重光送信機40と、波長多重光信号を受信する波長多重光受信機50と、偏波スクランブル部情報取得部120と、偏波スクランブルキャンセル信号処理部制御部530と、光ファイバ伝送路150と、制御ネットワーク30を有する。波長多重光送信機40と波長多重光受信機50は、光ファイバ伝送路150と制御ネットワーク30で接続されている。
波長多重光送信機40は、複数の光送信機10(−1、−2、・・・、−n)と、光合波器710とを有する。光送信機10(−1、−2、・・・、−n)は、光送信部110(−1、−2、・・・、−n)と、偏波スクランブル部駆動部130(−1、−2、・・・、−n)と、偏波スクランブル部140(−1、−2、・・・、−n)とを有する。
光送信部110(−1、−2、・・・、−n)は、送信する光変調信号が単一偏波であるか、偏波多重であるかによって、構成が異なる。送信光信号が単一偏波である場合は、前述した図2のような構成、送信光信号が偏波多重である場合は、前述した図3のような構成になる。
図11の光送信部110(−1、−2、・・・、−n)から出力された光信号は、それぞれ偏波スクランブル部140(−1、−2、・・・、−n)に入力される。偏波スクランブル部140(−1、−2、・・・、−n)は、偏波スクランブル部駆動部130(−1、−2、・・・、−n)から発生する制御信号に伴って、入力される光信号の偏波スクランブルを行い、偏波スクランブル部140(−1、−2、・・・、−n)から偏波スクランブルされた光信号が、光送信機10(−1、−2、・・・、−n)の光信号として出力される。光送信機10(−1、−2、・・・、−n)からそれぞれ出力された光信号は、光合波器710で波長多重され、波長多重光送信機40の送信波長多重光信号として、光ファイバ伝送路150を通過する。
偏波スクランブル部駆動部130(−1、−2、・・・、−n)から発生する制御信号は、所定の周波数を持つ制御信号であり、この周波数が偏波スクランブル部140(−1、−2、・・・、−n)の偏波スクランブル周波数に相当する。このとき、それぞれの偏波スクランブル周波数は、どのような値であってもよいが、偏波スクランブルによるPDL及び非線形光学効果の低減効果が出る、FEC回路の固有の周波数よりも高い周波数に設定するのがふさわしい。偏波スクランブル部情報取得部120は、偏波スクランブルを行っている偏波スクランブル部140(−1、−2、・・・、−n)の設定情報(例えば、偏波スクランブル周波数や、偏波スクランブルの時間的な変動の向き及びその変動パターンなど)を各偏波スクランブル部140(−1、−2、・・・、−n)から取得し、その設定情報を制御ネットワーク30に通して転送する。受信側で偏波スクランブルをキャンセルする構成は、送信側の偏波スクランブルに対応させることができる。例えば、偏波スクランブル部140−1の設定情報はディジタル信号処理部520−1に通知され、偏波スクランブル部140−2の設定情報はディジタル信号処理部520−2に通知されるようにしてもよい。
このとき、偏波スクランブル部140(−1、−2、・・・、−n)の偏波スクランブル周波数は、同一の周波数であってもよいし、それぞれ異なる周波数であってもよい。それぞれ異なる周波数であれば、偏波スクランブル周波数が同一の周波数のときよりも、各光信号における隣接チャネルの偏波が一致する確率が低くなるため、非線形光学効果の低減を強めることができる。
図11の波長多重光受信機50は、複数の光受信機20(−1、−2、・・・、−n)と、光分波器720とを有する。光受信機20(−1、−2、・・・、−n)は、偏波依存光電検出部510(−1、−2、・・・、−n)と、偏波スクランブル状態のキャンセルを行う偏波スクランブルキャンセル信号処理部526を持つディジタル信号処理部520(−1、−2、・・・、−n)とを有する。
光受信機20(−1、−2、・・・、−n)は、送信する光変調信号が単一偏波であるか、偏波多重であるかによって、構成が異なる。送信光信号が単一偏波である場合は、前述した図9のような構成、送信光信号が偏波多重である場合は、前述した図10のような構成になる。
図11の波長多重光受信機50に、波長多重光送信機40から送信されて光ファイバ伝送路150を通過した波長多重光信号が入力され、光分波器720に入力される。光分波器720を通過した波長多重光信号は分波され、光受信機20(−1、−2、・・・、−n)にそれぞれ入力される。光受信機20(−1、−2、・・・、−n)に入力された光信号は、偏波依存光電検出部510に入力され、電気信号に変換される。変換された電気信号は、ディジタル信号処理部520に入力され、図9、図10で説明した偏波スクランブルキャンセル信号処理部526を持つディジタル信号処理部520の一連の動作を行い、出力データ信号を出力する。
偏波スクランブルを行っている偏波スクランブル部140(−1、−2、・・・、−n)の設定情報は偏波スクランブル部情報取得部120から、例えば、制御ネットワーク30を通して転送され、偏波スクランブルキャンセル信号処理部制御部530でそれを受信する。偏波スクランブルキャンセル信号処理部制御部530は、偏波スクランブル部140(−1、−2、・・・、−n)の設定情報をディジタル信号処理部520(−1、−2、・・・、−n)内の偏波スクランブルキャンセル信号処理部526(−1、−2、・・・、−n)に転送する。偏波スクランブルキャンセル信号処理部526(−1、−2、・・・、−n)は、偏波スクランブル部140(−1、−2、・・・、−n)の設定情報を基にして、偏波スクランブル状態のキャンセルを行う。
偏波スクランブル部140(−1、−2、・・・、−n)の設定情報は、制御ネットワーク30上に、設定情報を格納するためのデータベースを用意し、偏波スクランブルキャンセル信号処理部制御部530がアクセスできるようにしてもよいし、偏波スクランブル部140(−1、−2、・・・、−n)の設定情報を、偏波スクランブル部情報取得部120から、監視制御光信号(OSC、Optical Supervisor Call)で光ファイバ伝送路150に入力し、光ファイバ伝送路150からの監視制御光信号を、光検出部を備えた偏波スクランブルキャンセル信号処理部制御部530で受信して、設定情報を取得してもよい。また、ディジタル信号処理部520内の偏波スクランブルキャンセル信号処理部526(−1、−2、・・・、−n)にあらかじめ偏波スクランブル部140(−1、−2、・・・、−n)の情報を設定して、偏波スクランブルキャンセル信号処理部526(−1、−2、・・・、−n)を動作させてもよいし、光信号の偏波状態をモニタリングする偏波状態観測部を設置して、その偏波状態の変動から偏波スクランブル部140(−1、−2、・・・、−n)の設定情報を読み取ってもよい。
本実施の形態では、第2の実施の形態で示された光受信機を用いた波長多重光送受信機の構成を示したが、第1の実施の形態で示された光受信機を用いた波長多重光送受信機の構成にしてもよい。
したがって、上述してきたように、本実施の形態3における波長多重光送受信システムは、異なる偏波スクランブル周波数で偏波スクランブルしている光送信機10(−1、−2、・・・、−n)からの光信号を光合波器710で合波させて、波長多重光送信機40からの波長多重光信号として送信することで、非線形光学効果の低減を強めることができる。
4.第4の実施の形態
続いて、本発明の第4の実施の形態における波長多重光送受信システムについて説明する。
図12は、本発明の第4の実施の形態における波長多重光送受信システムの構成図である。同図に示すように、第4の実施の形態における波長多重光送受信システムは、波長多重光信号を送信する波長多重光送信機40と、波長多重光信号を受信する波長多重光受信機50と、偏波スクランブル部情報取得部120と、偏波デスクランブル部制御部160と、光ファイバ伝送路150と、制御ネットワーク30とを有する。波長多重光送信機40と波長多重光受信機50は、光ファイバ伝送路150と制御ネットワーク30で接続されている。
波長多重光送信機40は、複数の光送信部110(−1、−2、・・・、−n)と、光合波器710と、偏波スクランブル部駆動部130と、偏波スクランブル部140とを有する。
光送信部110(−1、−2、・・・、−n)は、送信する光変調信号が単一偏波であるか、偏波多重であるかによって、構成が異なる。送信光信号が単一偏波である場合は、前述した図2のような構成、送信光信号が偏波多重である場合は、前述した図3のような構成になる。
図12の光送信部110(−1、−2、・・・、−n)から出力された光信号は、それぞれ光合波器710に入力され、波長多重光信号が出力される。この光合波器710から出力された波長多重光信号は、偏波スクランブル部140に入力される。偏波スクランブル部140は、偏波スクランブル部駆動部130から発生する制御信号に伴って、入力される光信号の偏波スクランブルを行い、偏波スクランブル部140から偏波スクランブルされた波長多重光信号が出力され、波長多重光送信機40の送信光信号として、光ファイバ伝送路150を通過する。
偏波スクランブル部駆動部130から発生する制御信号は、所定の周波数を持つ制御信号であり、この周波数が偏波スクランブル部140の偏波スクランブル周波数に相当する。このとき、偏波スクランブル周波数は、どのような値であってもよいが、偏波スクランブルによるPDL及び非線形光学効果の低減効果が出る、FEC回路の固有の周波数よりも高い周波数に設定するのがふさわしい。偏波スクランブル部情報取得部120は、偏波スクランブルを行っている偏波スクランブル部140の設定情報(例えば、偏波スクランブル周波数や、偏波スクランブルの時間的な変動の向き及びその変動パターンなど)を偏波スクランブル部140から取得し、その設定情報を制御ネットワーク30に通して転送する。
図12の波長多重光受信機50は、偏波デスクランブル部駆動部170と、偏波デスクランブル部180と、光分波器720と、複数の偏波依存光受信部190(−1、−2、・・・、−n)とを有する。
偏波依存光受信部190(−1、−2、・・・、−n)は、送信する光変調信号が単一偏波であるか、偏波多重であるかによって、構成が異なる。送信光信号が単一偏波である場合は、前述した図4及び図5のような構成、送信光信号が偏波多重である場合は、前述した図6及び図7のような構成になる。
図12の波長多重光受信機50に、波長多重光送信機40から送信されて光ファイバ伝送路150を通過した波長多重光信号が入力され、偏波デスクランブル部180に入力される。偏波デスクランブル部180は、偏波スクランブル部140で偏波スクランブルされた波長多重光信号に対し、偏波スクランブル部140での偏波スクランブルの回転向きとは逆向きに、偏波スクランブル部140で設定された偏波スクランブル周波数で偏波スクランブルさせて、偏波スクランブル部140で偏波スクランブルされた波長多重光信号の偏波スクランブル状態を打消す。偏波デスクランブル部180で偏波スクランブル状態が打消された波長多重光信号は光分波器720で分波され、分波された光信号はそれぞれ偏波依存光受信部190(−1、−2、・・・、−n)で受信される。
偏波デスクランブル部駆動部170から発生する制御信号は、所定の周波数を持つ制御信号であり、この周波数は偏波スクランブル部140の偏波スクランブル周波数に相当するが、偏波スクランブル部140の時間的な変動の向きとは逆向きで偏波スクランブルするように、設定される。偏波スクランブルを行っている偏波スクランブル部140の設定情報(例えば、偏波スクランブル周波数や、偏波スクランブルの時間的な変動の向き及びその変動パターンなど)は偏波スクランブル部情報取得部120から、制御ネットワーク30を通して転送され、偏波デスクランブル部制御部160でそれを受信する。偏波デスクランブル部制御部160は、その設定情報を基に偏波デスクランブル部駆動部170を動作させる。
偏波スクランブル部140の設定情報は、制御ネットワーク30上に、設定情報を格納するためのデータベースを用意し、偏波デスクランブル部制御部160がアクセスできるようにしてもよいし、偏波スクランブル部140の設定情報を、偏波スクランブル部情報取得部120から、監視制御光信号(OSC、Optical Supervisor Call)で光ファイバ伝送路150に入力し、光ファイバ伝送路150からの監視制御光信号を、光検出部を備えた偏波デスクランブル部制御部160で受信して、設定情報を取得してもよい。また、偏波デスクランブル部駆動部170にあらかじめ偏波スクランブル部140の情報を設定して、偏波デスクランブル部180を動作させてもよいし、光信号の偏波状態をモニタリングする偏波状態観測部を設置して、その偏波状態の変動から偏波スクランブル部140の設定情報を読み取ってもよい。さらに、偏波スクランブル部140の設定情報を取得せずに、ビット誤り率(BER、Bit Error Rate)またはアイ開口劣化などを偏波依存光受信部190(−1、−2、・・・、−n)で計測しながら、偏波デスクランブル部170に受け渡し、これらの値が小さくなるように、偏波デスクランブル部180の偏波スクランブル周波数を調整してもよい。このとき、偏波デスクランブル部180の回転向きは、偏波スクランブル部140とは逆向きに設定する必要がある。
したがって、上述してきたように、本実施の形態4における波長多重光送受信システムは、光送信部110(−1、−2、・・・、−n)からのそれぞれの光信号を、光合波器710で合波させた波長多重光信号をまとめて、一つの偏波スクランブル部140で偏波スクランブル状態にし、その後に一つの偏波デスクランブル部180で偏波スクランブル状態を打消すことで、偏波スクランブル部140及び偏波デスクランブル部180の個数を削減することができる。
5.第5の実施の形態
つぎに、本発明の第5の実施の形態における波長多重光送受信システムについて説明する。
図13は、本発明の第5の実施の形態における波長多重光送受信システムの構成図である。同図に示すように、第5の実施の形態における波長多重光送受信システムは、波長多重光信号を送信する波長多重光送信機40と、波長多重光信号を受信する波長多重光受信機50と、偏波スクランブル部情報取得部120と、偏波スクランブルキャンセル信号処理部制御部530と、光ファイバ伝送路150と、制御ネットワーク30とを有する。波長多重光送信機40と波長多重光受信機50は、光ファイバ伝送路150と制御ネットワーク30で接続されている。
波長多重光送信機40は、複数の光送信部110(−1、−2、・・・、−n)と、光合波器710と、偏波スクランブル部駆動部130と、偏波スクランブル部140とを有する。
光送信部110(−1、−2、・・・、−n)は、送信する光変調信号が単一偏波であるか、偏波多重であるかによって、構成が異なる。送信光信号が単一偏波である場合は、前述した図2のような構成、送信光信号が偏波多重である場合は、前述した図3のような構成になる。
図13の光送信部110(−1、−2、・・・、−n)から出力された光信号は、光合波器710で合波され、波長多重光信号となる。この光合波器710から出力される波長多重光信号は、偏波スクランブル部140に入力される。偏波スクランブル部140は、偏波スクランブル部駆動部130から発生する制御信号に伴って、入力される波長多重光信号の偏波スクランブルを行い、偏波スクランブル部140から偏波スクランブルされた波長多重光信号が出力される。偏波スクランブル部140から出力された波長多重光信号は、波長多重光送信機40の送信波長多重光信号として、光ファイバ伝送路150を通過する。
偏波スクランブル部駆動部130から発生する制御信号は、所定の周波数を持つ制御信号であり、この周波数が偏波スクランブル部140の偏波スクランブル周波数に相当する。このとき、偏波スクランブル周波数は、どのような値であってもよいが、偏波スクランブルによるPDL及び非線形光学効果の低減効果が出る、FEC回路の固有の周波数よりも高い周波数に設定するのがふさわしい。偏波スクランブル部情報取得部120は、偏波スクランブルを行っている偏波スクランブル部140の設定情報(例えば、偏波スクランブル周波数や、偏波スクランブルの時間的な変動の向き及びその変動パターンなど)を偏波スクランブル部140から取得し、その設定情報を制御ネットワーク30に通して転送する。
図13の波長多重光受信機50は、光分波器720と、複数の光受信機20(−1、−2、・・・、−n)とを有する。光受信機20(−1、−2、・・・、−n)は、偏波依存光電検出部510(−1、−2、・・・、−n)と、偏波スクランブル状態のキャンセルを行う偏波スクランブルキャンセル信号処理部526(−1、−2、・・・、−n)を持つディジタル信号処理部520(−1、−2、・・・、−n)とを有する。
光受信機20(−1、−2、・・・、−n)は、送信する光変調信号が単一偏波であるか、偏波多重であるかによって、構成が異なる。送信光信号が単一偏波である場合は、前述した図9のような構成、送信光信号が偏波多重である場合は、前述した図10のような構成になる。
図13の波長多重光受信機50に、波長多重光送信機40から送信されて光ファイバ伝送路150を通過した波長多重光信号が入力され、光分波器720に入力される。光分波器720を通過した波長多重光信号は分波され、光受信機20(−1、−2、・・・、−n)にそれぞれ入力される。光受信機20(−1、−2、・・・、−n)に入力された光信号は、偏波依存光電検出部510(−1、−2、・・・、−n)に入力され、電気信号に変換される。変換された電気信号は、ディジタル信号処理部520(−1、−2、・・・、−n)に入力され、図9、図10で説明した偏波スクランブルキャンセル信号処理部526(−1、−2、・・・、−n)を持つディジタル信号処理部520(−1、−2、・・・、−n)の一連の動作を行い、出力データ信号を出力する。
偏波スクランブルを行っている偏波スクランブル部140の設定情報は偏波スクランブル部情報取得部120から、制御ネットワーク30を通して転送され、偏波スクランブルキャンセル部制御部160でそれを受信する。偏波スクランブルキャンセル信号処理部制御部530は、偏波スクランブル部140の設定情報をディジタル信号処理部520(−1、−2、・・・、−n)内の偏波スクランブルキャンセル信号処理部526(−1、−2、・・・、−n)に転送する。偏波スクランブルキャンセル信号処理部526(−1、−2、・・・、−n)は、偏波スクランブル部140の設定情報を基にして、偏波スクランブル状態のキャンセルを行う。
偏波スクランブル部140の設定情報は、制御ネットワーク30上に、設定情報を格納するためのデータベースを用意し、偏波スクランブルキャンセル信号処理部制御部530がアクセスできるようにしてもよいし、偏波スクランブル部140の設定情報を、偏波スクランブル部情報取得部120から、監視制御光信号(OSC、Optical Supervisor Call)で光ファイバ伝送路150に入力し、光ファイバ伝送路150からの監視制御光信号を、光検出部を備えた偏波スクランブルキャンセル信号処理部制御部530で受信して、設定情報を取得してもよい。また、ディジタル信号処理部520内の偏波スクランブルキャンセル信号処理部526(−1、−2、・・・、−n)にあらかじめ偏波スクランブル部140の情報を設定して、偏波スクランブルキャンセル信号処理部526(−1、−2、・・・、−n)を動作させてもよいし、光信号の偏波状態をモニタリングする偏波状態観測部を設置して、その偏波状態の変動から偏波スクランブル部140の設定情報を読み取ってもよい。
したがって、上述してきたように、本実施の形態5における波長多重光送受信システムは、光送信部110(−1、−2、・・・、−n)からのそれぞれの光信号を、光合波器710で合波させた波長多重光信号をまとめて、一つの偏波スクランブル部140で偏波スクランブル状態にし、伝送後に偏波スクランブルキャンセル信号処理部526(−1、−2、・・・、−n)を持つディジタル信号処理部520(−1、−2、・・・、−n)を備えた光受信機20(−1、−2、・・・、−n)で受信することで、偏波スクランブル部140の個数を削減することができる。
6.構成例
上述の各実施の形態により、例えば以下の光送受信機、光送受信システムが構成できる。
例えば、光信号を送信する光送信機と、当該光信号を受信する光受信機とを有する光送受信機において、上記光送信機は、当該光信号を発生させる光送信手段と、当該光信号を偏波スクランブル状態にする偏波スクランブル手段を具備し、上記光受信機は、偏波依存光受信手段と、当該光信号の偏波スクランブル状態を打消す偏波スクランブルキャンセル手段を具備する。
上記偏波依存光受信手段は、偏波依存光電検出手段と、上記偏波依存光電検出手段で変換された電気信号を、ディジタル信号処理技術でデータ信号に復元するディジタル信号処理手段とを具備し、上記偏波スクランブルキャンセル手段は、当該電気信号に対し、上記ディジタル信号処理手段内で、当該光信号の偏波スクランブル状態をディジタル信号処理演算で打消す。
上記偏波スクランブルキャンセル手段は、上記偏波スクランブル手段で設定されている偏波スクランブル周波数と同一の偏波スクランブル周波数で、上記偏波スクランブル手段の偏波スクランブルの向きとは逆向きの時間的な変動パターンで、偏波スクランブルを行う偏波デスクランブル手段であることを特徴のひとつとする。
上述の光送受信機を複数個分用いた波長多重光送受信機において、波長多重光送信機は、異なる波長の当該光信号を出力する複数個の上記光送信手段と、異なる波長の当該光信号に対し、異なる偏波スクランブル周波数で偏波スクランブル状態にする、複数個の偏波スクランブル手段とを備えた複数個の上記光送信機と、異なる波長の当該光信号を合波し、波長多重光信号を出力する光合波手段とを具備し、波長多重光受信機は、波長多重光信号を異なる波長の当該光信号に分波する光分波手段と、異なる偏波スクランブル周波数で偏波スクランブル状態になった当該光信号の偏波スクランブル状態を打消す偏波スクランブルキャンセル手段を備えた、複数個の上記光受信機とを具備する。
上述の光送受信機を複数個分用いた波長多重光送受信機において、波長多重光送信機は、異なる波長の当該光信号を出力する複数個の上記光送信手段と、異なる波長の当該光信号を合波し、波長多重光信号を出力する上記光合波手段と、当該波長多重光信号を偏波スクランブル状態にする上記偏波スクランブル手段とを具備し、波長多重光受信機は、当該波長多重光信号の偏波スクランブル状態を打消す偏波スクランブルキャンセル手段と、当該波長多重光信号を異なる波長の当該光信号に分波する光分波手段と、複数個の上記偏波依存光受信手段とを具備し、上記偏波スクランブルキャンセル手段は、上記波長多重光送信機の上記偏波スクランブル手段によって偏波スクランブル状態になった当該波長多重光信号に対して、上記偏波スクランブル手段で設定されている偏波スクランブル周波数と同一の偏波スクランブル周波数で、上記偏波スクランブル手段の偏波スクランブルの向きとは逆向きの時間的な変動パターンで、偏波スクランブルを行う偏波デスクランブル手段であることを特徴のひとつとする。
上述の光送受信機を複数個分用いた波長多重光送受信機において、波長多重光送信機は、異なる波長の当該光信号を出力する複数個の上記光送信手段と、異なる波長の当該光信号を合波し、波長多重光信号を出力する上記光合波手段と、当該波長多重光信号を偏波スクランブル状態にする、上記偏波スクランブル手段とを具備し、波長多重光受信機は、波長多重光信号を異なる波長の当該光信号に分波する光分波手段と、上記偏波スクランブルキャンセル手段を備えた、複数個の上記偏波依存光受信手段とを具備し、上記偏波依存光受信手段は、上記偏波依存光電検出手段と、上記偏波依存光電検出手段で変換された電気信号を、ディジタル信号処理技術でデータ信号に復元する上記ディジタル信号処理手段とを具備し、上記偏波スクランブルキャンセル手段は、当該電気信号に対し、上記ディジタル信号処理手段内で、当該光信号の偏波スクランブル状態をディジタル信号処理演算で打消す、偏波スクランブルキャンセル信号処理手段であることを特徴のひとつとする。
上述の光送受信機において、光受信機は偏波スクランブル状態の当該光信号を受信する。
光受信機は、上記光送信機の偏波スクランブル周波数の変動もしくはタイミングのズレが生じた場合、または上記光送信機の上記偏波スクランブル手段の設定情報を取得していない場合、偏波スクランブル状態を打消すタイミングを調整する手段を具備する。
光受信機は、上記偏波スクランブルキャンセル手段の後に、偏波状態制御手段を具備し、上記偏波状態制御手段の後で当該光信号の偏波状態の変動分を検出して時間平均をとり、その時間平均分を利用して、当該光信号の偏波状態を制御する。
上述の光送受信機において、上記光送受信機間に光ファイバ伝送路を接続する。
上記偏波スクランブル手段の設定情報を取得し、上記偏波スクランブルキャンセル手段を制御する偏波スクランブル情報制御手段を具備し、上記偏波スクランブル情報制御手段は、制御ネットワークまたはデータベースまたは光監視制御信号または当該光信号の偏波状態を観測して取得する手段である。
本発明は、例えば、光伝送システムに利用可能である。
10 光送信機
20 光受信機
30 制御ネットワーク
40 波長多重光送信機
50 波長多重光受信機
110 光送信部
120 偏波スクランブル部情報取得部
130 偏波スクランブル駆動部
140 偏波スクランブル部
150 光ファイバ伝送路
160 偏波デスクランブル部制御部
170 偏波デスクランブル部駆動部
180 偏波デスクランブル部
190 偏波依存光受信部
210 レーザ光源
220 光変調器
310 光分岐器
320 偏波多重器
410 光周波数混合器
420 光電検出器
430 アナログ・ディジタル変換器
440 識別部
450 位相比較器
460 ループフィルタ
470 局発光源
480 アナログ位相ロックループ
510 偏波依存光電検出部
520 ディジタル信号処理部
521 タイミング抽出部
522 分散補償部
523 位相推定部
524 データ復元部
525 偏波分離部
526 偏波スクランブルキャンセル信号処理部
530 偏波スクランブルキャンセル信号処理部制御部
610 偏波制御器
620 偏波分離器
630 光受信部
710 光合波器
720 光分波器

Claims (15)

  1. 光信号を送信する光送信機と、光ファイバを介して該光信号を受信する光受信機とを有する光送受信システムであって、
    前記光送信機は、
    光信号を発生させる光送信部と、
    該光信号を偏波スクランブル状態にする偏波スクランブル部と
    を有し、
    前記光受信機は、
    前記光ファイバを介して受信した光信号を電気信号に変換する偏波依存光電検出部と、
    前記偏波スクランブル部での偏波スクランブル周波数と、前記偏波スクランブル部の偏波スクランブルの時間的な変動パターンに基づく前記偏波スクランブル部での偏波スクランブル状態を表すJones Matrix行列についてその逆行列を求め、前記偏波依存光電検出部で変換された電気信号に該逆行列を乗算して偏波スクランブル状態をディジタル信号処理演算で打消す偏波スクランブルキャンセル部を有するディジタル信号処理部と
    を有する光送受信システム。
  2. 光信号を送信する光送信機と、光ファイバを介して該光信号を受信する光受信機とを有する光送受信システムであって、
    前記光送信機は、
    光信号を発生させる光送信部と、
    該光信号を偏波スクランブル状態にする偏波スクランブル部と
    を有し、
    前記光受信機は、
    前記偏波スクランブル部での偏波スクランブル周波数と同一の偏波スクランブル周波数で、かつ、前記偏波スクランブル部の偏波スクランブルの向きとは逆向きの時間的な変動パターンで、前記光送信機から受信した光信号に偏波スクランブルを行うことで受信した光信号の偏波スクランブル状態を打消す偏波スクランブルキャンセル部と、
    前記偏波スクランブルキャンセル部によって偏波スクランブル状態が打ち消された光信号を受信する偏波依存光受信部と
    を有する光送受信システム。
  3. 前記偏波スクランブル部での偏波スクランブル周波数と偏波スクランブルの向きと変動パターンとを含む設定情報を送信する偏波スクランブル情報取得部と、
    前記偏波スクランブル情報取得部からの該設定情報を入力し、該設定情報内の偏波スクランブル周波数と偏波スクランブルの向きと変動パターンとに従い、前記偏波スクランブルキャンセル部を制御する偏波スクランブルキャンセル制御部と
    をさらに備える請求項1又は2に記載の光送受信システム。
  4. 前記偏波スクランブル情報取得部から前記偏波スクランブルキャンセル制御部へ、制御ネットワークを介して、又は、制御ネットワークのデータベースを介して該設定情報が送信される請求項3に記載の光送受信システム。
  5. 前記偏波スクランブル情報取得部は、監視制御光信号に該設定情報を含めて光ファイバに出力し、
    前記偏波スクランブルキャンセル制御部は、該光ファイバからの監視制御光信号を光検出部で受信する請求項3に記載の光送受信システム。
  6. 前記偏波スクランブルキャンセル部は、前記偏波スクランブル部での偏波スクランブル周波数と偏波スクランブルの向きと変動パターンとを含む予め定められた設定情報に従い駆動される請求項1又は2に記載の光送受信システム。
  7. 前記光受信機は、
    受信される光信号の偏波状態をモニタリングし、その偏波状態の変動から前記偏波スクランブル部での偏波スクランブル周波数と偏波スクランブルの向きと変動パターンとを読み取る偏波状態観測部
    をさらに有する請求項1又は2に記載の光送受信システム。
  8. 前記光受信機は、
    ビット誤り率又はアイパターンのアイ開口劣化を前記偏波依存光受信部で計測し、前記偏波スクランブルキャンセル部に受け渡し、これらの値が小さくなるように、前記偏波スクランブルキャンセル部の偏波スクランブル周波数を調整する請求項1又は2に記載の光送受信システム。
  9. 前記偏波スクランブルキャンセル部の後に偏波状態制御部を具備し、
    該光信号の偏波状態の変動分を検出して時間平均をとり、その時間平均を利用して、該光信号の偏波状態を制御することを特徴とする、請求項1又は2に記載の光送受信システム。
  10. 前記光送信機は、
    前記光送信部と前記偏波スクランブル部をそれぞれ複数有し、
    複数の前記偏波スクランブル部から出力される光信号を合波して波長多重光信号を生成し、前記光ファイバへ出力する合波器をさらに有し、
    前記光受信機は、
    前記偏波スクランブルキャンセル部と前記偏波依存光受信部をそれぞれ複数有し、
    前記光ファイバを介して受信した波長多重光信号を分波して複数の前記偏波スクランブルキャンセル部に出力する分波器をさらに有する請求項2に記載の光送受信システム。
  11. 前記光送信機は、
    前記光送信部と前記偏波スクランブル部をそれぞれ複数有し、
    複数の前記偏波スクランブル部から出力される光信号を合波して波長多重光信号を生成し、前記光ファイバへ出力する合波器をさらに有し、
    前記光受信機は、
    前記偏波依存光電検出部と前記ディジタル信号処理部をそれぞれ複数有し、
    前記光ファイバを介して受信した波長多重光信号を分波して複数の前記偏波依存光電検出部に出力する分波器をさらに有する請求項1に記載の光送受信システム。
  12. 前記光送信機は、
    前記光送信部を複数有し、
    複数の前記送信部から出力される光信号を合波して波長多重光信号を生成する合波器をさらに有し、
    前記偏波スクランブル部は、前記合波器で生成された波長多重光信号を偏波スクランブル状態にして前記光ファイバへ出力し、
    前記光受信機は、
    前記偏波依存光受信部を複数有し、
    入力される波長多重光信号を分波して複数の前記偏波依存光受信部に出力する分波器をさらに有し、
    前記偏波スクランブルキャンセル部は、前記光ファイバを介して受信した波長多重光信号の偏波スクランブル状態を打ち消し、前記分波器に出力する請求項2に記載の光送受信システム。
  13. 前記光送信機は、
    前記光送信部を複数有し、
    複数の前記送信部から出力される光信号を合波して波長多重光信号を生成する合波器をさらに有し、
    前記偏波スクランブル部は、前記合波器で生成された波長多重光信号を偏波スクランブル状態にして前記光ファイバへ出力し、
    前記光受信機は、
    前記偏波依存光電検出部と前記ディジタル信号処理部をそれぞれ複数有し、
    前記光ファイバを介して受信した波長多重光信号を分波して複数の前記偏波依存光電検出部に出力する分波器をさらに有する請求項1に記載の光送受信システム。
  14. 光信号を偏波スクランブル部で偏波スクランブル状態にして送信する光送信機と、光ファイバを介して該光信号を受信する光受信機とを有する光送受信システムにおける前記光受信機であって、
    前記光ファイバを介して受信した光信号を電気信号に変換する偏波依存光電検出部と、
    前記偏波スクランブル部での偏波スクランブル周波数と、前記偏波スクランブル部の偏波スクランブルの時間的な変動パターンに基づく前記偏波スクランブル部での偏波スクランブル状態を表すJones Matrix行列についてその逆行列を求め、前記偏波依存光電検出部で変換された電気信号に該逆行列を乗算して偏波スクランブル状態をディジタル信号処理演算で打消す偏波スクランブルキャンセル部を有するディジタル信号処理部と
    を有する光受信機。
  15. 光信号を偏波スクランブル部で偏波スクランブル状態にして送信する光送信機と、光ファイバを介して該光信号を受信する光受信機とを有する光送受信システムにおける前記光受信機であって、
    前記偏波スクランブル部での偏波スクランブル周波数と同一の偏波スクランブル周波数で、かつ、前記偏波スクランブル部の偏波スクランブルの向きとは逆向きの時間的な変動パターンで、前記光送信機から受信した光信号に偏波スクランブルを行うことで受信した光信号の偏波スクランブル状態を打消す偏波スクランブルキャンセル部と、
    前記偏波スクランブルキャンセル部によって偏波スクランブル状態が打ち消された光信号を受信する偏波依存光受信部と
    を有する光受信機。
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