JP2011155118A - ヒートシンク取付体およびヒートシンク取付け方法 - Google Patents

ヒートシンク取付体およびヒートシンク取付け方法 Download PDF

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Abstract

【課題】穴加工等の特殊なヒートシンクを新規に作製せず、既存のヒートシンクと電子部品間にヒートシンク取付け部材を取付けることで容易にヒートシンクと電子部品の着脱を可能にして、かつ効率的な放熱効果を得る。
【解決手段】ヒートシンク4と電子部品3間に上部材1および下部材2をはめ合わせたヒートシンク取付け部材を熱伝導接着剤で固定することにより、電子部品3の熱が下部材2に伝導して上部材1の1aはめ込み溝と凹部1bを熱膨張した下部材2の2aはめ込み用突起と凸部2bが圧縮方向に力をかけるため上部材1と下部材2が大きな接触面積で密着することとなり、効率的な放熱効果を得ることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、ヒートシンク取付体およびヒートシンク取付け方法に係り、様々な構造のヒートシンクの交換および変更にも対応するヒートシンク取付体およびヒートシンク取付け方法に関する。
電子パッケージの高密度化に伴って、電子部品の発熱の問題が多くなり、電子パッケージ組立完了後に実装された電子部品のヒートシンクを交換する要求が高くなっている。
ヒートシンクを容易に着脱する技術としては、特許文献1がある。特許文献1の第1図には、穴加工がされている専用ヒートシンクを半導体部品に取付けられた支持板と熱伝導体にスタッドとナットとで取付けるヒートシンク構造体が開示されている。しかし、このヒートシンク構造体では、ヒートシンクの交換のたびに穴加工した専用のヒートシンクを新規に作製する必要がある。また、専用ヒートシンクは1点支持なので、発熱によるそりの影響で専用ヒートシンクと半導体部品の間に隙間が発生して、効率のよい放熱効果が得られない虞がある。
特開平10−284659号公報
本発明が解決しようとする課題は、穴加工等の特殊な構造のヒートシンクを新規に作製せず、既存の一般的なヒートシンクを用いて、容易にヒートシンクと電子部品の着脱を可能とすることにある。
上述した課題は、電子部品に熱伝導性接着剤で接続された下部材と、ヒートシンクと熱伝導性接着剤で接続された上部材と、からなるヒートシンク取付体であって、下部材は、一方向に延在する凸部を備え、上部材は、凸部に挿入する延在する凹部を備え、凸部の第1の幅と凹部の第2の幅とは、精転合の関係にあるヒートシンク取付体により、達成できる。
また、下部材の一面に一方向に延在する凸部を形成するステップと、上部材の一面に凸部に挿入する延在する凹部を形成するステップと、電子部品に下部材の他面を熱伝導性接着剤で固定するステップと、ヒートシンクに上部材の他面を熱伝導性接着剤で固定するステップと、凸部に凹部を精転合するステップと、からなるヒートシンク取付け方法により、達成できる。
本発明のヒートシンク取付け構造は、電子部品のヒートシンクを早急に交換する要求に対して速やかに対応することが可能である。
ヒートシンク取付体の側面図である。 ヒートシンク取付体の組み立て側面図である。 ヒートシンクと上部材の斜視図である(その1)。 ヒートシンクと上部材の斜視図である(その2)。 ヒートシンクと上部材の斜視図である(その3)。 電子部品と下部材の斜視図である。 他のヒートシンク取付体の側面図である。 また他のヒートシンク取付体の側面図である。 さらに他のヒートシンク取付体の側面図である。
以下、本発明の実施の形態について、実施例を用い図面を参照しながら詳細に説明する。なお、実質同一部位には同じ参照番号を振り、説明は繰り返さない。
まず、図1を参照して、ヒートシンク取付体100の構成を説明する。図1において、ヒートシンク取付体100は、電子部品3、下部材2、上部材1、ヒートシンク(放熱フィン)4から構成されている。ヒートシンク4は、その下面で上部材1と、熱伝導性接着剤で全面接着する。また、電子部品3は、その上面で下部材2と、熱伝導性接着剤で全面接着する。なお、図1の電子部品3は、BGA(Ball Grid Array)を描いている。しかし、電子部品3のプリント基板への接続方法は、BGAに限らず、QFP(Quad Flat Package)、LGA(Land Grid Array)、CSP(Chip Size/Scale Package)であってもよい。
図2を参照して、ヒートシンク取付体100の組み立てを説明する。図2(a)は、ヒートシンク4の側面図である。図2(b)は、上部材1の側面図である。図2(c)は、下部材2の側面図である。図2(d)は、電子部品3の側面図である。なお、紙面をzy平面、紙面に垂直手前方向をx方向(右手系)とする。
図2(b)において、上部材1は、その両側にはめ込み用溝1aと、下部に凹部1bと、両側下部の1箇所に半球状のへこみ部1cを形成している。凹部1bのy寸法は、2.5mm、公差+0mm〜+0.01mmである。
また、図2(c)において、下部材2は、その両側にはめ込み用突起2aと、上面に凸部2bと、両側のはめ込み用突起2aの内側の1箇所に半球状の突起部2cを形成している。凸部2bのy寸法は、2.5mm、公差−0.002mm〜−0.008mmである。
凹部1bと凸部2bのy寸法は、隙間嵌めH7g6相当である。H7g6は、精級のガタの無い可動あるいは位置決め嵌め合いである。したがって、上部材1は、下部材2に上方向からはめ合わせることで、上部材1のはめ込み用溝1aと凹部1bとが、下部材2のはめ込み用突起2aと凸部2bとが嵌合する。この結果、上部材1と下部材2とが大きい面積で接触する構造となっている。
なお、H7g6は、H6g5でもよい。H7g6およびH6g5は、精転合と呼ばれている。また、他の実施例においても同様の隙間嵌めである。さらに、精転合は、滑合であってもよい。
また、上部材1の半球状のへこみ部1cと、下部材2の半球状の突起部2cと嵌合させ、両部材1、2をはめ合わせた際にx方向を固定する構造となっている。
ヒートシンク取付体100は、上部材1と下部材2を嵌合させたヒートシンク取付け部材を電子部品3の上面と下部材2の下面およびヒートシンク4の下面と上部材1の上面とを熱伝導接着剤で固定する。上部材1と下部材2は、熱伝導性の高いアルミ等の金属で作成する。この結果、電子部品3が発熱した際に下部材2に熱が伝導して、下部材2が膨張する。このため下部材2の凸部2bも膨張する。
よって、上部材1の凹部1bを膨張した下部材2の凸部2bが圧縮する方向に力が加わる。このため、振動および熱による反りの影響を受けずに上部材1と下部材2が大きな接触面積で密着することとなる。この結果、電子部品3から発生する熱をヒートシンク4に効率的に伝導することができる。
また、熱源である電子部品3と接着した下部材2は、放熱材であるヒートシンク4と接着した上部材1と比較して常に高温の状態である。このため、電子部品3が発熱している状態では下部材2は、上部材1より膨張する。この結果、上部材1と下部材2とは、大きな接触面積で密着する。
図3および図4を参照して、ヒートシンクの交換を説明する。ここで、図3Aは、図1および図2の上部材1とヒートシンク4の斜視図である。図3Bは、上部材1とヒートシンク4Bの斜視図である。図3Cは、上部材1とヒートシンク4Cの斜視図である。図4は、図1および図2の電子部品3と下部材2の斜視図である。
図3Bにおいて、ヒートシンク4Bは、図3Aのヒートシンク4に比べて、xy面内の面積が小さい。また、ヒートシンク4Bは、z方向のフィン長が短い。したがって、ヒートシンク4Bは、発熱量の少ない電子部品用である。
図3Cにおいて、ヒートシンク4Cは、図3Aのヒートシンク4に比べて、xy面内の面積が大きい。また、ヒートシンク4Cは、z方向のフィン長が長い。したがって、ヒートシンク4Cは、発熱量の大きい電子部品用である。
図1の状態から、ヒートシンクを交換する際は、図3Aに示すように電子部品3に固定した下部材2からヒートシンク4を固定した上部材1をz方向に取外す。次に、ヒートシンク4Bまたはヒートシンク4Cを固定した別の上部材1を電子部品3に固定した下部材2に上方向から取り付けて交換を実施する。
上部材1と下部材2の取付けおよび取外しは、±z方向で実施できるため、高密度実装基板において電子部品3と隣接して他の大きな部品が実装された場合もヒートシンクの取外しが可能である。
また、電子部品3が発熱している場合、下部材2および上部材1が膨張して密着しているため下部材2と上部材1が外れない。しかし、電子部品3が発熱していない場合、下部材2と上部材1とは、容易に取外すことができる。
したがって、本実施例によれば上部材1の交換のみで電子部品に負荷をかけずに容易にヒートシンクの交換ができ、効率的に電子部品の放熱ができるヒートシンク取付け構造を実現できる。
図5を参照して、はめ込み用突起を上部材1に設置したヒートシンク取付体100Bの構成を説明する。図5において、シートシンク取付体100Bは、電子部品3、下部材2B、上部材1B、ヒートシンク4から構成されている。上部材1Bは、両側にはめ込み用突起1dを形成する。また、下部材2Bは、両側にx方向に連続するはめ込み用溝2dを有する。はめ込み用突起1dとはめ込み用溝2dは、互いに嵌合して、ヒートシンク4のz方向への移動(すなわち外れ)を防止する。
ヒートシンク4は、その下面で上部材1Bと、熱伝導性接着剤で全面接着する。また、電子部品3は、その上面で下部材2Bと、熱伝導性接着剤で全面接着する。シートシンク取付体100Bは、図2のヒートシンク取付体100と同様に上部材1Bに半球状のへこみ部(図示せず)を、下部材2Bに半球状の突起部(図示せず)を設けることで、両部材1B、2Bをはめ合わせた際にx方向を固定する構造となっている。上部材1Bと下部材2Bを嵌合させたヒートシンク取付け部材を電子部品3の上面と下部材2Bの下面およびヒートシンク4の下面と上部材1Bの上面とを熱伝導接着剤で固定する。
上部材1Bと下部材2Bは、熱伝導性の高いアルミ等の金属で構成されており、電子部品3が発熱した際に下部材2Bに熱が伝導して下部材2Bが膨張するため下部材2Bの凸部2bも膨張する。
よって、シートシンク取付体100Bは、上部材1Bの凹部1bを膨張した下部材2Bの凸部2bが圧縮する方向に力が加わる。このため、振動や熱による反りの影響を受けずに上部材1Bと下部材2Bが大きな接触面積で密着する。この結果、電子部品3から発生する熱をヒートシンク4に効率的に伝導する。
また、熱源である電子部品3と接着した下部材B2は、放熱材であるヒートシンク4と接着した上部材1Bと比較して常に高温の状態である。このため、電子部品3が発熱している状態では下部材2Bが上部材1Bより膨張して上部材1Bと下部材2Bが大きな接触面積で密着する。
上部材1Bと下部材2Bの取付けおよび取外しは、±z方向で実施可能なため、高密度実装基板において電子部品3と隣接して他の大きな部品が実装された場合もヒートシンクの取外しができる。
また、電子部品3が発熱している場合、下部材2Bおよび上部材1Bが膨張して密着しているため下部材2と上部材1が外れない。しかし、電子部品3が発熱していない場合、下部材2Bと上部材1Bを容易に取外すことができる。
したがって、本実施例によれば、ヒートシンクを接続した上部材1Bの交換のみで電子部品3に負荷をかけずに容易にヒートシンクの交換ができ、効率的に電子部品の放熱ができるヒートシンク取付け構造を実現できる。
図6を参照して、上部材1に対して下部材2を横方向から取付ける構造としたヒートシンク取付体100Cを説明する。図6において、ヒートシンク取付体100Cは、電子部品3、下部材2C、上部材1C、ヒートシンク4から構成されている。ヒートシンク4は、その下面で上部材1Cと、熱伝導性接着剤で全面接着する。また、電子部品3は、その上面で下部材2Cと、熱伝導性接着剤で全面接着する。なお、図6の電子部品3は、BGAを描いている。しかし、電子部品3のプリント基板への接続方法は、BGAに限らず、QFP、LGA、CSPであってもよい。
ヒートシンク取付体100Cは、上部材1Cと下部材2Cに先端が広くなっている凸部と奥側が広くなっている凹部を設けている。上部材1Cと下部材2Cとは、x方向から互いに挿入することで、yz面内で固定する。
上部材1Cと下部材2Cは、熱伝導性の高いアルミ等の金属で構成されており、電子部品3が発熱した際に下部材2Cに熱が伝導して下部材2Cが膨張するため下部材2Cの凹部および凸部も膨張する。
よって、ヒートシンク取付体100Cは、上部材1Cの凸部および凹部を膨張した下部材2Cの凹部および凸部が圧縮する方向に力がかかるため、振動や熱による反りの影響を受けずに上部材1Cと下部材2Cが大きな接触面積で密着する。この結果、電子部品3から発生する熱をヒートシンク4に効率的に伝導することができる。
また、熱源である電子部品3と接着した下部材2Cは、放熱材であるヒートシンク4と接着した上部材1Cと比較して常に高温の状態である。このため、電子部品3が発熱している状態では下部材2Cが上部材1Cより膨張して上部材1Cと下部材2Cが大きな接触面積で密着する。
また、電子部品3が発熱している場合、下部材2Cおよび上部材1Cが膨張して密着しているため下部材2と上部材1が外れない。しかし、電子部品3が発熱していない場合、下部材2Cと上部材1Cを容易に取外すことができる。
したがって、本実施例によれば上部材1Cの交換のみで電子部品に負荷をかけずに容易にヒートシンクの交換ができ、効率的に電子部品の放熱ができるヒートシンク取付け構造を実現できる。本実施例では、上部材1Cとヒートシンク4をx方向から挿入するためプリント基板の実装位置に制約がある。しかし、yz面内、zx面内のそり量を低減することができる。
図7を参照して、上部材とヒートシンクを一体型構造とした上部材一体型ヒートシンク8を下部材2と接着された電子部品3に取付けるヒートシンク取付体100Dを説明する。図7において、ヒートシンク取付体100Dは、電子部品3と、下部材2と、上部材一体型ヒートシンク8とから構成される。電子部品3は、その上面で下部材2と、熱伝導性接着剤で全面接着する。
図2を参照して説明したように上部材一体型ヒートシンク8に図示しない半球状のへこみ部設ける。また、下部材2に図示しない半球状の突起部を設ける。これによって、両部材8、2をはめ合わせた際に横方向を固定する構造となっている。おり、上部材一体型ヒートシンクと下部材2を嵌合させたヒートシンク取付け部材を電子部品3の上面に熱伝導接着剤で固定するものである。
上部材一体型ヒートシンク8と下部材2は熱伝導性の高いアルミ等の金属で構成されており、電子部品3が発熱した際に下部材2に熱が伝導して下部材2が膨張するため下部材2の凸部も膨張する。
よって、ヒートシンク取付体100Dは、上部材一体型ヒートシンク8の凹部を膨張した下部材2の凸部が圧縮する方向に力が加わる。このため、振動および熱による反りの影響を受けずに上部材一体型ヒートシンクと下部材2が大きな接触面積で密着する。この結果、電子部品3から発生する熱を上部材一体型ヒートシンク8に効率的に伝導することができる。
また、熱源である電子部品3と接着した下部材2は放熱材である上部材一体型ヒートシンクと比較して常に高温の状態であるため、電子部品3が発熱している状態では下部材2が上部材一体型ヒートシンクより膨張して上部材一体型ヒートシンクと下部材2が大きな接触面積で密着する。
上部材一体型ヒートシンク8と下部材2の取付けおよび取外しは、±z方向で実施する。このため、高密度実装基板において電子部品3と隣接して他の大きな部品が実装された場合も上部材一体型ヒートシンク8の取外しが可能となる。
また、電子部品3が発熱している場合、下部材2は、上部材一体型ヒートシンク8に膨張して密着しているため下部材2と上部材一体型ヒートシンク8とは、外れない。しかし、電子部品3が発熱していない場合、下部材2から上部材1を容易に取外すことができる。
したがって、本実施例によれば、電子部品3に負荷をかけずに容易に上部材一体型ヒートシンク8の交換ができ、効率的に電子部品の放熱ができるヒートシンク取付け構造を実現できる。また、上部材一体型ヒートシンク8を採用したので、z方向の熱抵抗が小さい。
1…上部材、1a…はめ込み用溝、1b…凹部、2…下部材、2a…はめ込み用突起、2b…凸部、3…電子部品、4…ヒートシンク、8…上部材一体型ヒートシンク、100…ヒートシンク取付体。

Claims (3)

  1. 電子部品に熱伝導性接着剤で接続された下部材と、ヒートシンクと熱伝導性接着剤で接続された上部材と、からなるヒートシンク取付体であって、
    前記下部材は、一方向に延在する凸部を備え、
    前記上部材は、前記凸部に挿入する延在する凹部を備え、
    前記凸部の第1の幅と前記凹部の第2の幅とは、精転合の関係にあることを特徴とするヒートシンク取付体。
  2. 請求項1に記載のヒートシンク取付体であって、
    前記下部材と前記上部材とは、前記凸部の高さ方向に互いの移動を制約する係止部を有することを特徴とするヒートシンク取付体。
  3. 下部材の一面に一方向に延在する凸部を形成するステップと、
    上部材の一面に前記凸部に挿入する延在する凹部を形成するステップと、
    電子部品に前記下部材の他面を熱伝導性接着剤で固定するステップと、
    ヒートシンクに前記上部材の他面を熱伝導性接着剤で固定するステップと、
    前記凸部に前記凹部を精転合するステップと、からなるヒートシンク取付け方法。
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