JP2011152010A - 発電デバイス - Google Patents

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和司 吉田
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Abstract

【課題】振動子43の質量を増加させることで振動子43の持つ仕事率を大きくすると共に、金属錘部53を外れにくくすることを可能とする発電デバイスを提供することである。
【解決手段】フレーム部1と、フレーム部1の内側に備えた振動子2と、フレーム部1と振動子2との間をつなぎ振動子2が変位することで撓む撓み部3と、撓み部3の上に下層から下部電極4と圧電層5と上部電極6とが順に積層され振動子2の揺動に応じて交流電圧を発生する発電部7と、を備えた発電デバイスであって、振動子2は、シリコンで形成されるシリコン錘部8aおよび、その一方の表面に形成される金属錘部8bを備え、金属錘部8bが備わる位置にシリコン錘部8aの両表面に貫通する貫通孔9を備え、金属錘部8bは、金属でなり、金属錘部8bから貫通孔9を通じて振動子2の他方の表面にまで一体に突設され、貫通孔9の周縁に引っ掛かる形で抜け落ち防止部10を形成している。
【選択図】図1

Description

本願発明は、MEMS(micro electro mechanical systems、微小電子機器)技術を用い、振動エネルギを電気エネルギに変換する発電デバイスに関するものである。
従来から、車や人の動きなど任意の振動に起因した振動エネルギを電気エネルギに変換するMEMSデバイスの一種である発電デバイスがある。このような発電デバイスに関しては種々の研究がなされている(非特許文献1参照)。
上記非特許文献1に示された発電デバイスは、図5に示すように、主体基板44と、主体基板44の一表面側においてフレーム部41に固着された第一のカバー基板45と、主体基板44の他表面側においてフレーム部41に固着された第二のカバー基板46と、を備えている。主体基板44は、素子形成基板を用いて形成され、フレーム部41と、フレーム部41の内側に備えた振動子43と、フレーム部41と振動子43との間をつなぎ振動子43が変位することで撓む撓み部42と、を有している。撓み部42には、振動子43の振動に応じて交流電圧を発生する発電部47が形成され、発電部47は、下部電極48、圧電層49、上部電極50の積層構造を有している。また、第一のカバー基板45は、第一のカバー形成用基板を用いて形成され、第二のカバー基板46は、第二のカバー形成用基板を用いて形成されている。
ここで、振動により振動子が持つ単位時間あたりのエネルギは、P=ma2Q/4ω(W)という式で求められる。mは、振動子の質量、aは、外部振動の加速度、Qは、振動系のQ値、ωは、振動の各周波数である。振動発電は、振動子が外部振動から得る仕事を電気エネルギに変換するので、振動子が得る仕事が大きいほうが変換される電気エネルギとしてのエネルギが大きいということになる。よって、前述の発電デバイスにおいて、振動子全体は、密度の小さいシリコンを用いて形成されているので、外部振動により振動子が得る仕事率が低いという課題があった。
そこで、特許文献1に示すような発電デバイスと同じ構成を持つ加速度センサが提案されている。この加速度センサは、図6に示すように、フレーム部41と振動子43と振動子43が変位することで撓む撓み部42とを備え、撓み部42の表面には、拡散抵抗51を備えている。振動子43は、シリコンで形成されるシリコン錘部52および、その一方の表面に電解めっきにより形成される金属錘部53を備えている。加速度センサの拡散抵抗51は、撓み部42の歪によって抵抗値が変化するので、上述発電デバイスの発電部47と同等の働きをすると考えられる。
R. van Schai jk, et al, 「Piezoelectric ALN energy harvesters for wireless autonomoustransducer solution」, IEEE SENSORS 2008 Conference, 2008, p. 45‐48
特開平5−273230号公報
しかしながら、MEMS技術(マイクロマシニング技術)において、シリコンより密度の大きい材料でなる金属錘部53を形成しても、シリコンをベースとした基板では、金属錘部53が外れやすいという課題があった。また、シリコンより密度の大きい材料で形成された金属錘部53が、振動子43の片面にしか形成されていないので、振動子43の質量を十分大きくとれないという課題があった。
本願発明は、上記背景技術に鑑みて発明されたもので、その課題は、振動子43の質量を増加させることで振動子の持つ仕事率を大きくすると共に、金属錘部53を外れにくくすることを可能とする発電デバイスを提供することである。
上記課題を解決するために、本願請求項1の発明では、フレーム部と、前記フレーム部の内側に備えた振動子と、前記フレーム部と前記振動子との間をつなぎ振動子が変位することで撓む撓み部と、前記撓み部の上に下層から下部電極と圧電層と上部電極とが順に積層され前記振動子の揺動に応じて交流電圧を発生する発電部と、を備え、シリコンを用いて形成された発電デバイスであって、前記振動子は、シリコンでなるシリコン錘部および、その一方の表面に形成される金属錘部を備え、前記金属錘部が備わる位置に前記シリコン錘部の両表面に貫通する貫通孔を備え、前記金属錘部から前記貫通孔を通じて前記振動子の他方の表面にまで一体に突設され前記貫通孔の周縁に引っ掛かる形で抜け落ち防止部が形成され、前記金属錘部および前記抜け落ち防止部は、金属で一体に形成されていることを特徴としている。
また、本願請求項2の発明においては、前記金属錘部又は前記抜け落ち防止部の少なくとも一方を収める凹部は、前記振動子の表面側に形成されていることを特徴としている。
また、本願請求項3の発明においては、請求項1又は2のいずれか一項に記載の発電デバイスの製造方法であって、前記金属錘部と前記抜け落ち防止部とは、金属をめっき成長させることで形成されることを特徴としている。
本願請求項1記載の発明の発電デバイスにおいて、前記振動子は、シリコンでなるシリコン錘部および、その一方の表面に形成される金属錘部を備えている。また、前記金属錘部が備わる位置に前記シリコン錘部の両表面に貫通する貫通孔を備え、前記金属錘部から前記貫通孔を通じて前記振動子の他方の表面にまで一体に突設され前記貫通孔の周縁に引っ掛かる形で抜け落ち防止部が形成されている。この前記金属錘部および前記抜け落ち防止部は、金属で一体に形成されている。これより、前記振動子は、より大きな質量を得ることができ、デバイスを長期間使用しても、前記金属錘部は、前記振動子から外れることがなく、正常に使用することができる。
また、本願請求項2の発明においては、前記金属錘部又は前記抜け落ち防止部の少なくとも一方を収める凹部は、前記振動子の表面側に形成されている。これより、前記振動子は、前記シリコン錘部の一方の表面に凹部を有し、そのシリコンの体積が減った凹部部分に、シリコンよりも密度の大きい金属でなる前記金属錘部又は前記抜け落ち防止部が形成されるので、前記振動子の質量を増加させることができ、発電デバイスは、より大きな電気エネルギを得ることができる。
また、本願請求項3の発明においては、前記金属錘部と前記抜け落ち防止部とは金属をめっき成長させることで形成されることを特徴としている。これにより、容易に前記シリコン錘部の両表面に前記金属錘部および前記抜け落ち防止部を一体に形成することができる。
本願発明の一実施形態を示す発電デバイスの概略分解斜視図 同上の発電デバイスの概略分解断面図 同上の発電デバイスの製造方法を説明するための(a)〜(f)工程断面図 同上の発電デバイスの製造方法を説明するための(g)〜(l)工程断面図 従来例を示す発電デバイスの概略断面図 別の従来例を示す発電デバイスの概略平面図
図1乃至4は、本実施形態である発電デバイスを示している。この発電デバイスは、フレーム部1と、フレーム部1の内側に備えた振動子2と、フレーム部1と振動子2との間をつなぎ振動子2が変位することで撓む撓み部3と、撓み部3の上に下層から下部電極4と圧電層5と上部電極6とが順に積層され振動子2の揺動に応じて交流電圧を発生する発電部7と、を備えた発電デバイスである。振動子2は、シリコンでなるシリコン錘部8aおよびその一方の表面に形成される金属錘部8bを備え、金属錘部8bが備わる位置にシリコン錘部8aの両表面に貫通する貫通孔9を備えている。また、金属錘部8bは、金属でなり、金属錘部8bから貫通孔9を通じて振動子2の他方の表面にまで一体に突設され、貫通孔9の周縁に引っ掛かる形で抜け落ち防止部10が形成されている。そして、金属錘部8bまたは抜け落ち防止部10の少なくとも一方を収める凹部11(この場合は、金属錘部8bを収める)が、振動子2の表面側に形成されている。
また、この発電デバイスは、SOI基板を用いており、SOI基板は、支持層12と絶縁層13と活性層14とを有している。フレーム部1および振動子2は、支持層12と絶縁層13と活性層14とを備え、撓み部3は、絶縁層13および活性層14を備えている。発電部7は、撓み部3の活性層14側上に形成されている。また、発電デバイスは、フレーム部1と振動子2と撓み部3とを備える主体基板15と、主体基板15の活性層14側となる一表面側に備えた発電部7と、シリコン基板を用いて形成され主体基板15の上記一表面側においてフレーム部1が固着された第一のカバー基板16と、シリコン基板を用いて形成され主体基板15の支持層12側となる他表面側においてフレーム部1が固着された第二のカバー基板17と、を用いて構成されている。
以下、この実施形態の発電デバイスを具体的詳細に説明する。フレーム部1の平面視における外形形状は、矩形形状である。また、フレーム部1の内側に有する振動子2および撓み部3の平面視における外形形状も、フレーム部1の外形形状と同様に矩形形状である。
金属錘部8bは、振動子2のどちらか一方の表面に大きく金属が析出し、錘となっている。またその金属が大きく析出した反対の面には、貫通孔9を通じて抜け落ち防止部10が貫通孔9の周縁に引っ掛かるように析出している。金属錘部8bと抜け落ち防止部10は、一体に形成されている。
撓み部3の上記一表面側に形成された発電部7は、下部電極4の平面サイズが最も大きく、二番目に圧電層5の平面サイズが大きく、上部電極6の平面サイズが最も小さくなるように設計してある。本実施形態では、平面視において、下部電極4の外周線の内側に圧電層5が位置し、圧電層5の外周線の内側に上部電極6が位置している。
撓み部3の上記一表面側には、下部電極4および上部電極6それぞれに金属配線からなる接続配線18a、18cが形成されている。また、フレーム部1の上記一表面側には、接続配線18a、18cを介して電気的に接続された下部電極用パッド19aと上部電極用パッド19cが形成されている。
本実施形態では、主体基板15は、SOI基板を用いて形成されており、下から支持層12と絶縁層13と活性層14となっている。
また、この発電デバイスは、撓み部3の上記一表面に発電部7を備えている。発電部7は、撓み部3の上記一表面側に形成された下部電極4と、下部電極4における撓み部3側とは反対に形成された圧電層5と、圧電層5における下部電極4側とは反対に形成された上部電極6とを有する。さらに、圧電層5と下部電極4および上部電極6それぞれとが接する領域のうちフレーム部1側は、フレーム部1と撓み部3との境界に全てが重なった状態となっている。また、前記領域の振動子2側は、振動子2と撓み部3との境界に全てが重なった状態となっていて、ここで、発電部7がフレーム部1と撓み部3との境界に揃っているほうが、振動しても発電に寄与しない部分が発電部7に存在せず、発電量の向上を図れるため、好ましい。主体基板15の上記一表面側には、上部電極6に電気的に接続される接続配線18cと下部電極4との短絡防止用の絶縁部20が、下部電極4および圧電層5それぞれにおけるフレーム部1側の端部を覆う形で形成されている。
なお、絶縁部20は、シリコン酸化膜により構成してあるが、シリコン酸化膜に限らず、シリコン窒化膜により構成してもよい。また主体基板15と下部電極4との間にMgO層からなるシード層21が形成されている。また、主体基板15の支持層12側にはシリコン酸化膜22が形成されている。
また、第一のカバー基板16は、シリコン基板を用いて形成している。第一のカバー基板16の主体基板15側となる一表面側に、振動子2および撓み部3からなる可動部の変位空間となる第一凹所23が形成されている。
第一のカバー基板16は、第一のカバー基板16の他表面側に、発電部7で発生した交流電圧を外部へ供給するための出力用電極24,24を形成している。各出力用電極24,24は、第一のカバー基板16の一表面側に形成された連絡用電極25,25と、第一のカバー基板16の厚み方向に貫設された貫通孔配線26,26を介して電気的に接続されている。ここで、第一のカバー基板16は、各連絡用電極25,25が主体基板15の下部電極用パッド19a,上部電極用パッド19cと接合されて電気的に接続されている。
なお、各出力用電極24,24および各連絡用電極25,25をTi膜とAu膜との積層膜により構成してあるが、これらの材料や層構造は、特に限定するものではない。また、各貫通孔配線26,26の材料としては、Cuを採用しているが、これに限らず、例えばNi、Alなどを採用してもよい。
本実施形態では、第一のカバー基板16としてシリコン基板を用いているので、第一のカバー基板16は、2つの出力用電極24,24同士の短絡を防止するためのシリコン酸化膜からなる絶縁膜27が、第一のカバー基板の上記一表面側と上記他表面側と貫通孔配線26,26が内側に備えられた貫通孔28の内周面とに跨って形成されている。なお、第一のカバー基板16としてガラス基板のような絶縁性基板を用いる場合は、このような絶縁膜27は、設ける必要はない。
また第二のカバー基板17は、シリコン基板を用いて形成されており、第二のカバー基板17の主体基板15側となる一表面側に、振動子2および撓み部3からなる可動部の変位空間となる第二凹所29が形成されている。なお、第二のカバー基板17は、ガラス基板のような絶縁性基板を用いてもよい。
また、上述の主体基板15の上記一表面側には、第一のカバー基板16と接合するための第一の接合用金属層30が形成されており、第一のカバー基板16には、第一の接合用金属層30に接合される第二の接合用金属層(図示せず)が形成されている。ここで、第一の接合用金属層30の材料としては、下部電極用パッド19a、上部電極用パッド19cと同じ材料を採用しており、第一の接合用金属層30は、主体基板15の一表面上に下部電極用パッド19a、上部電極用パッド19cと同じ厚さに形成されている。
主体基板15と第一のカバー基板16と第二のカバー基板17とは、常温接合法により接合してあるが、常温接合法に限らず、例えば、陽極接合法や、エポキシ樹脂などを用いた樹脂接合法などにより接合してもよい。なお、本実施形態の発電デバイスは、MEMSデバイスの製造技術などを利用して形成されている。
以上説明した本実施形態において、発電デバイスは、発電部7が下部電極4と圧電層5と上部電極6とで構成されているから、撓み部3の振動によって圧電層5が応力を受け、下部電極4と上部電極6とに電荷の偏りが発生し、発電部7において交流電圧が発生する。
本実施形態における発電デバイスは、圧電層5の圧電材料として、鉛系圧電材料の一種であるPZTを採用し、鉛系圧電材料は、PZTに限らず、例えばPZT−PMN(:Pb(Mn,Nb)O3)やその他の不純物を添加したPZTを採用してもよい。ここで、本実施形態の発電デバイスでは、圧電層5の比誘電率をε、発電指数をPとすると、P∝e31 2/εの関係が成り立ち、発電指数Pが大きいほど発電効率が大きくなる。ここで、発電デバイスに用いられる代表的な圧電材料であるPZTおよびAlNそれぞれの圧電定数e31、比誘電率εの一般的な値からみて、発電指数Pに二乗で比例する圧電定数e31が大きいPZTを採用した方が発電指数Pを大きくできる。ただし、圧電層5の圧電材料は、鉛系圧電材料に限らず、他の圧電材料を採用してもよい。なお、主体基板15として用いるSOI基板は、活性層14の表面が(100)面のものを用いる。
以下、本実施形態の発電デバイスの製造方法について図3、4を参照しながら詳細に説明するが、図3(a)〜(f)、図4(g)〜(l)は、図1のA−A´断面に対応する部位を示している。なお、ここでは、フレーム部1と振動子2と撓み部3とが形成される前のSOI基板についても主体基板15と称する。
まず、SOI基板を用いて形成される主体基板15の両表面を酸化し、主体基板15の上記一表面側にMgO層からなるシード層21および、上記他表面側にシリコン酸化膜22を形成することで、図3(a)に示す構造を得る。
その後、主体基板15の上記一表面側の全面に下部電極4、接続配線18a及び下部電極用パッド19aの基礎となる下部金属層31(例えば、Au層など)をスパッタ蒸着などで成膜する。続いて、下部金属層31と圧電層5の基礎となる圧電膜32との間の結晶構造を良くするために、下部金属層31の表面に、例えばSROやPLOをスパッタ法で成膜する。続いて、圧電層5の基礎となる圧電材料(例えば、PZT膜など)からなる圧電膜32をスパッタ法やゾルゲル法などで成膜することで、図3(b)に示す構造を得る。なお、下部金属層31は、Au層に限らず、例えばAl層やAl−Si層でもよいし、Au層と当該Au層とシード層21との間に介在する密着性改善用のTi層とで構成してもよい。ここで密着層の材料は、Tiに限らず、Cr、Nb、Zr、TiN、TaNなどでもよい。
上述の圧電膜32の形成の後、圧電膜32をフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を利用してパターニングし、圧電膜32の一部からなる圧電層5を形成することで、図3(c)に示す構造を得る。その後、上述の下部金属層31を同様にフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を利用してパターニングすることで、図3(d)に示す構造を得る。これより、それぞれ下部金属層31の一部からなる下部電極4、接続配線18a、下部電極用パッド19aを形成する。なお、本実施形態では、下部金属層31をパターニングすることによって、下部電極4と併せて接続配線18aおよび下部電極用パッド19aを形成しているが、これに限らず、下部金属層31をパターニングすることで下部電極4のみを形成した後、接続配線18aおよび下部電極用パッド19aを形成する工程を別途に設けてもよい。また、接続配線18aを形成する工程および下部電極用パッド19aを形成する工程を別々に設けてもよい。また、下部金属層31のエッチングにあたっては、例えば、RIE法やイオンミリング法などを採用すればよい。
上述の下部金属層31のパターニングの後、下部電極4および上部電極6が短絡しないように主体基板15の活性層14側に絶縁部20を形成することで、図3(e)に示す構造を得る。絶縁部20の形成工程では、主体基板15の活性層14側の全面に絶縁層をCVD法などにより成膜してから、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を利用してパターニングしている。また、リフトオフ法を利用して絶縁部20を形成するようにしてもよい。
上述の絶縁部20の形成の後、上部電極6、接続配線18cおよび上部電極用パッド19cの基礎となる上部金属層(例えば、Al層など)をEB蒸着法やスパッタ法やCVD法などで成膜する。続いて上部金属層をフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を利用して上部電極6、接続配線18cおよび上部電極用パッド19cを形成する。なお、本実施形態では、上部金属層をパターニングすることによって、上部電極6と併せて接続配線18cおよび上部電極用パッド19cを形成し、図3(f)に示す構造を得る。また、この製法手順に限らず、上部金属層をパターニングすることで上部電極6のみを形成した後、接続配線18cおよび上部電極用パッド19cを形成する工程を別途に設けてもよい。また、接続配線18cを形成する工程および上部電極用パッド19cを形成する工程を別々に設けてもよい。なお、上部電極6のエッチングは、RIE法などのドライエッチングが好ましいが、ウェットエッチングでもよく、例えば、Au膜をヨウ化カリウム水溶液、Ti膜を過酸化水素水によりウェットエッチングすればよい。
上述の上部電極6、接続配線18c、上部電極用パッド19cを形成の後、フォトリソグラフィ技術を利用して、貫通孔9を主体基板15の上記一表面側にパターニングし、ICP−RIEを用いて撓み部3の厚み分だけエッチングすることで、図4(g)に示す構造を得る。次に、フォトリソグラフィ技術を利用して、凹部11を主体基板15の上記他表面側にパターニングし、ICP−RIEを用いて貫通孔9が貫通状態になるまで、主体基板15を上記他表面側からエッチングすることで、図4(h)に示す構造を得る。
次に、スパッタ法により、主体基板15の両表面と貫通孔9の内周面にめっきの下地となる下地膜を成膜することで、図4(i)に示す構造を得る。続いて、下地膜をフォトリ
ソグラフィ技術およびエッチング技術を利用してパターニングし、下地層33を形成する。なお、下地膜は、Niに限らず、例えばCu、Au等で構成してもよい。続いて、無電解めっきにより、Cu等でなる下地層33を成長させて、金属錘部8bおよび抜け落ち防止部10を形成することで、図4(j)に示す構造を得る。なお、無電解めっきに限らず、電解めっきを行ってもよい。めっきに用いられる金属は、Cuに限らず、AuおよびNi等の金属であっても構わない。
上述の金属錘部8bおよび抜け落ち防止部10の形成の後、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術などを利用して、主体基板15の上記一表面側から絶縁層13に達するまで、主体基板15のうちフレーム部1、振動子2および撓み部3以外の部位をエッチングすることで一表面溝34を形成する。続いて、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術などを利用して、主体基板15を上記他表面側から絶縁層13に達するまで、フレーム部1および振動子2以外の部位をエッチングすることで、他表面溝35を形成することで、図4(l)に示す構造を得る。続いて、エッチングストッパ層である絶縁層13の不要な部分をエッチング除去し、連通させることで、図4(k)に示す、本実施形態の発電デバイスを得る。ところで、本実施形態では、一表面溝34および他表面溝35の形成において、垂直深堀が可能な誘導結合プラズマ(ICP)型のエッチング装置を用いて主体基板15をエッチングしているので、撓み部3の他表面側とフレーム部1の内側面とのなす角度を略90度とすることができる。なお、一表面溝34および他表面溝35の形成においては、ICP型のドライエッチング装置を用いたドライエッチングに限らず、異方性の高いエッチングが可能であればよく、他のドライエッチング装置を用いてもよい。また、主体基板15の上記一表面が(110)面の場合には、TMAH水溶液やKOH水溶液などのアルカリ系溶液を用いたウェットエッチング(結晶異方性エッチング)でもよい。
なお、本実施形態の発電デバイスは、上述の工程が終了するまでをウェハレベルで行ってから、ダイシング工程を行うことで個々の発電デバイスに分割するようにしている。
本実施形態では、第一のカバー基板16と第二のカバー基板17とを備えているので、上述の撓み部3を形成するエッチング工程の後、各カバー基板16、17を接合する工程を行う。この場合、カバー接合の工程が終了するまでウェハレベルで行ってから、ダイシング工程を行うことで個々の発電デバイスに分割すればよい。ここにおいて、各カバー基板16、17は、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程、薄膜形成工程、めっき工程などの周知の工程を適宜適用して形成すればよい。
ところで、発電部7では、下部電極4上に圧電層5を形成しているが、下部電極4と圧電層5との間に、圧電層5の成膜時の下地となるバッファ層を介在させることで、圧電層5の結晶性を更に向上させてもよい。バッファ層の材料としては、導電性酸化物材料の一種であるSrRuO3、(Pb,Ra)TiO3、PbTiO3などを採用すればよい。
したがって、本実施形態において、発電デバイスは、振動子2がシリコンで形成されるシリコン錘部8aおよび、その一方の表面に形成される金属錘部8bを備えている。また、金属錘部8bが備わる位置にシリコン錘部8aの両表面に貫通する貫通孔9を備え、金属錘部8bから貫通孔9を通じて振動子2の他方の表面にまで一体に突設され貫通孔9の周縁に引っ掛かる形で抜け落ち防止部10が形成されている。この金属錘部8bおよび抜け落ち防止部10は、金属で一体に形成されている。これより、振動子2は、より大きな質量を得ることができ、デバイスを長期間使用しても、金属錘部8bは、シリコン錘部8aから外れることがなく、正常に使用することができる。
また、本実施形態において、発電デバイスは、金属錘部8b又は抜け落ち防止部10の少なくとも一方を収める凹部11は、振動子2の表面側に形成されている。これより、振動子2は、シリコン錘部8aの一方の表面に凹部11を有し、そのシリコンの体積が減った凹部11部分に、シリコンよりも密度の大きい金属で形成される金属錘部8b又は抜け落ち防止部10が形成されるので、振動子2の質量を増加させることができ、発電デバイスは、より大きな電気エネルギを得ることができる。
また、本実施形態において、発電デバイスは、金属錘部8bと抜け落ち防止部10とは金属をめっき成長させることで形成されることを特徴としている。これにより、容易にシリコン錘部8aの両表面に金属錘部8bおよび抜け落ち防止部10を一体に形成することができる。
なお、上記では撓み部3の平面視における外形形状は、矩形形状であったが、フレーム部1の内周縁につながる撓み部3の辺が、対辺よりも長い略台形形状等であってもよい。
また、フレーム部1の平面視における外形形状は、矩形形状に限らず、デバイス全体が小型化されるように、略三角形状等であってもよい。
また、振動子2の平面視における外形形状は、矩形形状に限られず、安定して揺動自在であれば、円形等他の形状であってもよい。
また、発電部7の外形形状は、矩形形状に限られず、撓み部3面内に収まれば、円形や三角形等、どのような外形形状であってもよい。
また、主体基板15は、本実施形態ではSOI基板を用いているが、SOI基板に限らず、例えばシリコン基板を用いてもよい。
また、貫通孔9の平面視における形状は、矩形形状や円形形状等であっても構わない。
1 フレーム部
2 振動子
3 撓み部
4 下部電極
5 圧電層
6 上部電極
7 発電部
8a シリコン錘部
8b 金属錘部
9 貫通孔
10 抜け落ち防止部
11 凹部
12 支持層
13 絶縁層
14 活性層
15 主体基板
16 第一のカバー基板
17 第二のカバー基板

Claims (3)

  1. フレーム部と、前記フレーム部の内側に備えた振動子と、前記フレーム部と前記振動子との間をつなぎ振動子が変位することで撓む撓み部と、前記撓み部の上に下層から下部電極と圧電層と上部電極とが順に積層され前記振動子の揺動に応じて交流電圧を発生する発電部と、を備え、シリコンを用いて形成された発電デバイスであって、
    前記振動子は、シリコンでなるシリコン錘部および、その一方の表面に形成される金属錘部を備え、
    前記金属錘部が備わる位置に前記シリコン錘部の両表面に貫通する貫通孔を備え、
    前記金属錘部から前記貫通孔を通じて前記振動子の他方の表面にまで一体に突設され前記貫通孔の周縁に引っ掛かる形で抜け落ち防止部が形成され、前記金属錘部および前記抜け落ち防止部は、金属で一体に形成されていることを特徴とする発電デバイス。
  2. 前記金属錘部又は前記抜け落ち防止部の少なくとも一方を収める凹部は、前記振動子の表面側に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の発電デバイス。
  3. 請求項1又は2のいずれか一項に記載の発電デバイスの製造方法であって、前記金属錘部と前記抜け落ち防止部とは、金属をめっき成長させることで形成されることを特徴とする発電デバイスの製造方法。
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