JP2011151927A - 超音波モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】設計自由度及び製造/組立の容易性を向上させた超音波モータを提供すること。
【解決手段】分極部を備え、該分極部に所定の交流電圧が印加されることで縦振動と捻れ振動とが同時に励起され、端面に楕円振動が生じる振動子40を具備する超音波モータを次のように構成する。すなわち、振動子40の端面における楕円振動を駆動源として回転駆動される摺動板13と、摺動板13を振動子40に対して押圧するバネ14と、前記柱状振動体の所定部位に対して係合する係合凸部30a,30bを備え、且つ、前記係合凸部30a,30bによる振動子40との係合部位とバネ14と共に振動子40を挟持して、振動子40と摺動板13とを圧接させる枠部30と、を前記超音波モータに具備させる。
【選択図】図1A

Description

本発明は、例えば圧電素子等の振動子の振動を利用する超音波モータに関し、特に、振動子に同時に励起された縦振動と捻れ振動とが合成されることで生成される楕円振動を利用する超音波モータに関する。
近年、電磁型モータに代わる新しいモータとして、圧電素子等の振動子の振動を利用した超音波モータが注目されている。この超音波モータは、従来の電磁型モータと比較して、ギア無しで低速高推力が得られる点、保持力が高い点、ストロークが長く高分解能である点、静粛性に富む点、及び磁気的ノイズを発生させない点等の利点を有している。
具体的には、例えば、超音波振動子から成る振動体を、駆動子を介して、被駆動部材であるロータに押し付けることで、前記駆動子と前記ロータとの間に摩擦力を発生させ、この摩擦力によって前記ロータを駆動する。
詳細には、縦振動と捻れ振動とを超音波振動子に同時に発生させることで、それらの振動が合成された楕円振動を当該超音波振動子の端面に発生させ、該楕円振動を利用して前記ロータを回転させる。このような超音波モータに関連する技術としては、例えば特許文献1に次のような技術が開示されている。
すなわち、特許文献1には、角柱状弾性体と、この角柱状弾性体の側面に一体的に設けられた複数の保持用弾性体と、前記角柱状弾性体の長手方向と平行な4側面のうちの少なくとも2面以上の面において、その変位方向と上記角柱状弾性体の長手方向とが一定の鋭角の角度を有する状態で前記角柱状弾性体と保持用弾性体との間に挟持された複数の積層型圧電素子と、前記積層型圧電素子の前記角柱状弾性体と接する面と対向する面に設けられた負(GND)、正の外部電極と、から成り、前記負、正の外部電極を介して各積層型圧電素子に、それぞれ位相差を持たせた交番電圧を印加することにより、縦共振振動と捻れ共振振動を同時に励起し、前記角柱状弾性体の長手方向と直交する面に超音波楕円振動を生成すること、を特徴とする超音波振動子が開示されている。
特開平9−121573号公報
特許文献1に開示されている技術では、角柱状弾性体に貫通孔を設け、該貫通孔中の縦振動と捻れ振動の節位置に対応する部分にシャフトを固定し、該シャフトを基準にしてロータを回転自在に保持する構造を採る。
そして、この特許文献1に開示されている技術では、上述の構造が設計自由度を低下させている。また、前記貫通孔を精度良く形成する等の工程が、製造/組立の困難性を招いている。
本発明は、前記の事情に鑑みて為されたものであり、設計自由度及び製造/組立の容易性を向上させた超音波モータを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明の第1の態様による超音波モータは、
分極部を備え、該分極部に所定の交流電圧が印加されることで縦振動と捻れ振動とが同時に励起され、端面に楕円振動が生じる柱状振動体と、
前記柱状振動体の端面における楕円振動を駆動源として回転駆動される被駆動体と、
前記被駆動体を前記振動体に対して押圧する押圧部材と、
前記柱状振動体の所定部位に対して係合する係合部を備え、且つ、前記係合部による前記柱状振動体との係合部位と前記押圧部材と共に前記柱状振動体を挟持して、前記柱状振動体と前記被駆動体とを圧接させる保持部材と、
を具備することを特徴とする。
本発明によれば、設計自由度及び製造/組立の容易性を向上させた超音波モータを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る超音波モータの一構成例を示す正面図。 ロータ機構部及び枠部の分解図。 振動子の一構成例を示す図。 各圧電シートにおける内部電極の形成例を示す図。 各圧電シートにおける内部電極の形成例を示す図。 振動子の共振周波数特性を示す図。 振動子に形成する外部電極の一例を示す斜視図。 振動子における縦振動/捻れ振動の節位置/腹位置を示す図。 振動検出電極を設けた振動子の一構成例を示す断面図。 本発明の第2実施形態に係る超音波モータの振動子の一構成例を示す図。 第1変形例に係る超音波モータの正面図。 第2変形例に係る超音波モータの正面図。 第3変形例に係る超音波モータの正面図。 第3変形例に係る超音波モータの側面図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
[第1実施形態]
図1Aは、本発明の第1実施形態に係る超音波モータの一構成例を示す正面図である。図1Bは、ロータ機構部10及び枠部30の分解図である。
図1Aに示すように、本第1実施形態に係る超音波モータは、ロータ機構部10と、係合機構部20と、枠部30と、駆動子17を備える振動子40と、を具備する。
前記ロータ機構部10は、回転軸(中心軸)11と、ベアリング12と、摺動板13と、バネ14と、を有する。
前記回転軸11は、後述する枠部30に対して固定された軸部材である。なお、ロータ機構部10における各構成部材は、この回転軸11に対して同心状に配設されている。
前記ベアリング12は、回転軸11に挿通された軸受け部材である。
前記摺動板13は、ベアリング12を介して回転軸11が挿通され、振動子40上面に設けられている駆動子17に当接するように配設されている。この摺動板13は、振動子40上面に励起される楕円振動を駆動源として駆動子17により摺動され、回転軸11に対して回転駆動される。
前記バネ14は、回転軸11に挿通されて配設されており、摺動板13を振動子40に対して押圧する為の押圧部材である。詳細は後述するが、振動子40は、このバネ14と係合機構部20とにより、摺動板13に対して押圧された状態となる。
前記係合機構部20は、振動子40を摺動板13に対して押圧した状態で、振動子40と枠部30とを固定する。詳細には、この係合機構部20は、後述する枠部30の係合凸部30a,30bと、後述する振動子40の溝部40cと、から成る。これら係合凸部30a,30bと溝部40cとが係合することで、振動子40と枠部30とが固定される。
具体的には、図1Aに示す例では、係合機構部20は所謂“嵌め込み機構”である。なお、嵌め込み機構による固定の上に、更に接着、螺子止め等によってより強固に固定しても勿論よい。
前記枠部30は、振動子40をロータ機構部10に対して押圧した状態で保持する枠部材であり、上述の係合機構部20を構成する係合凸部30a,30bが設けられている。詳細には、これら係合凸部30a,30bは、枠部30の端部を、例えば“L”字状に折り曲げ加工等して形成された互いに対向する一対の突起部である。
前記振動子40は、後述の構成を採り、その上端面(ロータ機構部10との対向面)には摺動板13に当接する駆動子17が接着固定されている。
なお、振動子40の溝部40cと、枠部30の係合凸部30a,30bと、回転軸11との位置精度を確保することで、摺動板13と振動子40との中心精度を確保する。
図2は、前記振動子40の一構成例を示す図である。振動子40は、下記の圧電シートから成る。
《前記溝部40cより上側(ロータ機構部10側)を構成する圧電シート》
・ 第1の圧電シート41;一方長辺に延出された露出部41aeを備える内部電極41aが形成されている。後述する第5の圧電シート45及び第6の圧電シート46における括れ部45n,46nより上側の部位と同様の形状である。なお、図2に示すように前記括れ部45n,46nは、その幅Lが当該括れ部45n,46nの上下側部位における幅よりも狭く形成されている部位である。
・ 第2の圧電シート42;積層時に内部電極41aと重なる位置に内部電極42aが形成され、該内部電極42aは、一方長辺に延出された露出部42aeを備える。前記露出部41aeと前記露出部42aeとは、積層時に互いに重ならないように位置をずらして形成されている。後述する第5の圧電シート45及び第6の圧電シート46における括れ部45n,46nより上側の部位と同様の形状である。
・ 第4の圧電シート44;内部電極が形成されていない。後述する第5の圧電シート45及び第6の圧電シート46における括れ部45n,46nより上側の部位と同様の形状である。
《前記溝部40cより下側(係合機構部20側)を構成する圧電シート》
・ 第3の圧電シート43;内部電極が形成されていない。後述する第5の圧電シート45及び第6の圧電シート46における括れ部45n,46nより下側の部位と同様の形状である。
《前記溝部40cより上側、下側、及び溝部40cを構成する圧電シート》
・ 第5の圧電シート45;振動子40の正面断面と同様の形状の内部電極形成面を有し、溝部40cより上側を構成する部位には、第1の圧電シート41と同様の内部電極41a及び露出部41aeが同様の位置(積層時に重なる位置)に形成されている。溝部40cより下側を構成する部位は第3の圧電シート43と同様、内部電極が形成されていない。溝部40cを構成する部位である括れ部45nは、その他の部位より幅が狭く形成されている。
・ 第6の圧電シート46;振動子40の正面断面と同様の形状の内部電極形成面を有し、溝部40cより上側を構成する部位には、第2の圧電シート42と同様の内部電極42a及び露出部42aeが同様の位置(積層時に重なる位置)に形成されている。溝部40cより下側を構成する部位は第3の圧電シート43と同様、内部電極が形成されていない。溝部40cを構成する部位である括れ部46nは、その他の部位より幅が狭く形成されている。
なお、各圧電シートは、例えば厚さ100μmのハード系のチタン酸ジルコン酸鉛系圧電セラミックス素子(PZT)により構成されている。また、各内部電極は、例えば厚さ4μmの銀パラジウム合金により構成されている。
前記内部電極41a,42aは、詳細には下記のように形成されている。図3及び図4は、各圧電シートにおける内部電極41a,42aの形成例を示す図である。なお、説明の便宜上、図3及び図4においては各圧電シートのうち溝部40cを構成する部位より上側の領域のみ示している。
図3及び図4に示すように、圧電シートの短辺を二等分する中心線Cに対して、所定の傾斜角度θ1または傾斜角度θ2を有するように内部電極41a,42aを形成する。ここで、前記傾斜角度θ1,θ2は任意の角度であり、内部電極41a,42aの形成時に適宜設定してよい。
ところで、振動子40は、各圧電シートがその厚み方向に図2に示すように積層されて成る。
最下位には、溝部40cより上側を構成する圧電シートとして第4の圧電シート44を配置し、溝部40cより下側を構成する圧電シートとして第3の圧電シート43を配置する。当然ながら、振動子40の正面断面を成すように第4の圧電シート44及び第3の圧電シート43を配置する。
最下位に配置した圧電シート上には、溝部40cより上側を構成する圧電シートとして第1の圧電シート41と第2の圧電シート42とを交互に積層していき、溝部40cより下側を構成する圧電シートとして第3の圧電シート43を積層していく。ここで、第1の圧電シート41及び第2の圧電シート42の合計積層枚数と、第3の圧電シート43の積層枚数とは同数である。
この積層により所望の厚みを呈した積層体上に、第5の圧電シート45と第6の圧電シート46とを、所望の厚みを呈するまで交互に積層していく。
さらに、このように積層して成る積層体上に、溝部40cより上側を構成する圧電シートとして第1の圧電シート41と第2の圧電シート42とを交互に積層していき、溝部40cより下側を構成する圧電シートとして第3の圧電シート43を積層していく。この積層も所望の厚みを呈するまで行う。ここで、第1の圧電シート41及び第2の圧電シート42の合計積層枚数と、第3の圧電シート43の積層枚数とは同数である。
そして、最上位には、溝部40cより上側を構成する圧電シートとして第4の圧電シート44を配置し、溝部40cより下側を構成する圧電シートとして第3の圧電シート43を配置する。図5は、上述のように積層された各圧電シートにより構成される振動子40の概略イメージを示す図である。
ここで図5に示すように、振動子40の積層方向の厚みと、第5の圧電シート45と第6の圧電シート46とが積層されて成る部位の厚みとの比率が、溝部40cにおける“溝の深さ”を決定している。従って、上述の積層の際には、この比率を考慮して所望の深さの溝部40cを形成するように積層する。
ところで、振動子40の溝部40cは、縦振動と捻れ振動の共振周波数を制御する機能も担う。すなわち、本例においては、摺動板13に対して振動子40が押圧された状態において、縦振動と捻れ振動の共振周波数が略一致するように構成している。従って、摺動板13への押圧が無い状態においては、縦振動と捻れ振動とは一定範囲内で共振周波数が離れている。
換言すれば、振動子40の溝部40cの位置・寸法、及び摺動板13と振動子40との接触圧を適正に設定することにより、縦振動と捻れ振動の共振周波数を略一致させる。この状態で駆動することで、振動子40に励起された縦振動と捻れ振動とが合成され、振動子40の駆動子17が設けられた面に楕円振動が励起され、この駆動子17により摺動板13が回転駆動される。
図6は、振動子40に形成する外部電極の一例を示す斜視図である。上述の各圧電シートに形成されている各内部電極の各露出部に対して、図6に示すように積層方向に分割して外部電極を形成する。換言すれば、積層方向における中央部近傍には外部電極を形成せず、この中央部近傍を挟んで両端部には外部電極を形成して2相の駆動電極(駆動電極(A相)及び駆動電極(B相))を形成する。詳細には下記の通りである。
・ 駆動電極(A+相)に対応する露出部41ae同士を外部電極141A+によって短絡する。
・ 駆動電極(A−相)に対応する露出部42ae同士を外部電極141A−によって短絡する。
・ 駆動電極(B+相)に対応する露出部41ae同士を外部電極141B+によって短絡する。
・ 駆動電極(B−相)に対応する露出部42ae同士を外部電極141B−によって短絡する。
そして、上述のように形成した外部電極141A+と外部電極141A−との間、及び、外部電極141B+と外部電極141B−との間に高電圧を印加し、各内部電極を分極して圧電的に活性化させる。そして、次のように低電圧駆動する。
すなわち、分極した各内部電極に対して各外部電極を介して所定の電圧を印加することで(例えば駆動電極(A相)と駆動電極(B相)とに位相差90°の交流電圧を印加することで)、振動子40に縦振動と捻れ振動とを同時に発生させる。これら縦振動と捻れ振動とは合成されて、振動子40の駆動子17が設けられている部位には楕円振動が発生し、該楕円振動により摺動板13が駆動子17により回転駆動される。
図7は、振動子40における縦振動/捻れ振動の節位置/腹位置を示す図である。すなわち、縦振動/捻れ振動の節位置/腹位置は、下記の通りである。なお、本例においては、縦振動として縦1次振動を利用し、捻れ振動として捻れ1次振動を利用する。
・ 駆動子17が設けられた部位は、捻れ振動の腹Taと、縦振動の腹Vaと、に対応する。これにより、楕円振動する駆動子17によって摺動板13を回転駆動させることができる。
・ 溝部40cより上側における略中央部位は、捻れ振動の節部Tnに対応する。
・ 溝部40cより上側における最下部位は、捻れ振動の腹Taと縦振動の節Vnに対応する。これにより、溝部40cと係合凸部30a,30bとの固定部位(係合機構部20)が、駆動時に不要な振動をすることを防ぐことができる(安定した駆動に寄与する)。
・ 溝部40cより下側における最下部位は、縦振動の腹Vaに対応する。
なお、同図に示すように縦1次振動の周波数は振動子40の全長に依存性があり、捻り1次振動の周波数は溝部40cより上側の振動子40の長さに依存する。
上述したように、本第1実施形態に係る超音波モータにおいては、各圧電シートの積層方向に対して直角方向の振動(すなわち圧電横効果)を利用して、振動子40の駆動子17が設けられている面に楕円振動を発生させる。
ところで、縦振動と捻れ振動との共振周波数差は、振動子40の溝部40cに依存する。換言すれば、第5の圧電シート45及び第6の圧電シート46における溝部40cを構成する位置(溝位置)と各圧電シートの総積層枚数(溝寸法)とによって、縦振動と捻れ振動との共振周波数差が決定される。
つまり、振動子40の溝部40cは、当該振動子40に励起される縦振動の共振周波数と捻れ振動の共振周波数とを一致させる為のものである。そして、この溝部40cは、第5の圧電シート45及び第6の圧電シート46における溝部40cを構成する位置(溝位置)と、各圧電シートの総積層枚数(溝寸法)とを設定することで、任意に設定可能である。
そして、この溝部40cが、枠部30に設けられた互いに対向する係合凸部30a,30bと係合することで、振動子40は、摺動板13に対して適当に押圧された状態で(摺動板13と駆動子17との接触圧が適正な値となるように)枠部30に対して固定される。
以上説明したように、本第1実施形態によれば、設計自由度及び製造/組立の容易性を向上させた超音波モータを提供することができる。具体的には、本第1実施形態に係る超音波モータは例えば下記の効果を奏する。
・ 特許文献1に開示されている技術を用いた場合に要する工程である“柱状弾性体に貫通孔を形成する工程”が不要である為、加工が容易となり、弾性体の材質についても自由度が増す。従って、モータ性能向上に最適な材質を選択することが可能となり、モータ性能向上に繋がる。
・ 振動子40に設けられた溝部40cは縦振動の節近傍に対応する為、振動子40の振動により枠部30が振動することを抑制できる。従って、枠部30に固定されている摺動板13にも余計な振動が伝達せず、良好な駆動を実現できる。
・ 振動子40を簡易な工程で製造/組立できる(製造/組立工程を大幅に削減することができる)。従って、性能ばらつき等を削減できる。
・ 圧電シートを積層することで振動子を形成することにより、振動の伝達効率を向上し、製造/組立工数を大幅に削減することができる。
・ 溝部40cにより縦振動と捻れ振動との共振周波数差を規定することが可能となり、製造の寸法公差で共振周波数を規定することが可能となる。
・ 内部電極の形状を任意に変更することが容易となる。
・ 従って、最適な位置に最適な形状で内部電極を形成することができるため、モータ性能向上に寄与できる。
・ 高性能で性能ばらつきが小さく、低コストの超音波モータを提供することができる。
なお、図8に示すように内部電極41a,42aを分割することで、更に振動検出電極を設けることもできる。図8は振動子40の断面(溝部40cより上側のみ)を示す図であり、内部電極41a,42aをその長手方向に分割することで、駆動電極D1と、振動検出電極D2と、を形成している。なお、同図においては説明の便宜上、溝部40cより下側の部位及び内部電極の露出部を不図示としている。
[第2実施形態]
以下、本第2実施形態に係る超音波モータについて説明する。なお、説明の重複を避ける為、第1実施形態に係る超音波モータとの相違点(振動子40の構成)について説明する。
本第2実施形態に係る超音波モータでは、振動子40は下記のように構成されている。図9は、本第2実施形態に係る超音波モータの振動子40の一構成例を示す図である。すなわち、振動子40は、溝部40cが設けられた柱状弾性体40´と、積層圧電素子50と、から成る。
前記柱状弾性体40´は、対向する2面に積層圧電素子50を埋め込む為の凹部が設けられており、この凹部が設けられている点以外は、第1実施形態における振動子40と同じ形状を採る。
前記積層圧電素子50は、柱状弾性体40´の前記凹部に対して接着固定されている。詳細には、積層圧電素子50は、柱状弾性体40´の長手方向に沿った中心軸Cに対して一定角度θだけ傾いた状態で配設されている。図示はしていないが、対向面においては、同様の積層圧電素子50が鏡面対称の位置に配設されている。
この積層圧電素子50は、板状圧電シートが積層されて成り、当該積層圧電素子50の外周に設けられた外部電極の+極と−極との間に高電圧を印加して内部電極が分極されて、圧電的に活性化されている。
このような積層圧電素子50を柱状弾性体40´に一体的に固定した状態で、分極された部位に所定の電圧を印加することで、当該積層圧電素子50が伸縮し、振動子40に縦1次と捻り1次振動とが励起される。
以上説明したように、本第2実施形態によれば、第1実施形態に係る超音波モータと同様の効果を奏する超音波モータを提供することができる。
以上、第1実施形態乃至第2実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述の例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で、例えば次のような変形及び応用が可能なことは勿論である。
例えば、第1実施形態及び第2実施形態に係る超音波モータの係合機構部20を下記のように構成することができる。以下、説明の重複を避ける為に、上述の各実施形態に係る超音波モータとの相違点について説明する。
《第1変形例》
図10は、本第1変形例に係る超音波モータの正面図である。同図に示すように、本第1変形例に係る超音波モータでは、振動子40の溝部40cと、枠部30のうち溝部40cと当接する面と、に互いに螺合する螺子山を形成し、螺子の締め込みにより振動子40を枠部30に対して固定すると共に振動子40の摺動板13への押圧力を調整する。換言すれば、係合機構部20を螺子の締め込み構造により構成する。
このように、本第1変形例に係る超音波モータによれば、単純な螺子の締め込み作業によって、振動子40と枠部30とを強固に固定し、且つ、振動子40の摺動板13への押圧力の調整を同時に行うことができる。従って、製造/組立工程がより簡略化される。
《第2変形例》
図11は、本第2変形例に係る超音波モータの正面図である。同図に示すように、本第1変形例に係る超音波モータでは、振動子40の溝部40cと、枠部30の係合凸部30a,30bと、の当接部位に例えばオーリング(Oリング)等の弾性部材30rを介在させる。
本第2変形例に係る超音波モータの係合機構部20によれば、弾性部材30rが、振動子40から枠部30への振動伝達を低減させる。
《第3変形例》
図12は、本第3変形例に係る超音波モータの正面図である。図13は、同超音波モータの側面図である。
図12及び図13に示すように、本第1変形例に係る超音波モータでは、振動子40の両側面にはそれぞれ螺子孔部40hが設けられている。一方、枠部30の両側面には、振動子40の螺子孔部40hに対応する位置にそれぞれ長孔部30hが設けられている。
そして、振動子40の螺子孔部40hと、枠部30の長孔部30hとの位置合わせを行い(振動子40と枠部30との位置関係を調整し)、枠部30の外側から長孔部30hを介して、螺子部材40sを振動子40の螺子孔部40hに螺合して締め込む。この締め込みにより、振動子40と枠部30とが固定される。
上述の構成の係合機構部20を採用することで、枠部30の長孔部30hと、振動子40の螺子孔部40hとの位置関係を調節することにより、振動子40の摺動板13への押圧力を調整することができ、製造/組立作業が更に容易となる。
《第4変形例》
第1実施形態及び第2実施形態に係る超音波モータでは、係合機構部20において、振動子40の溝部40cと、枠部30の係合凸部30a,30bと、を係合させている。しかしながら、これらの部材の凹凸関係を逆にしても勿論よい。すなわち、枠部30に溝部を設け、該溝部と係合する係合凸部を振動子40に設けても勿論よい。
さらに、上述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示した複数の構成要件の適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示す全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
10…ロータ機構部、 11…回転軸、 12…ベアリング、 13…摺動板、 14…バネ、 17…駆動子、 20…係合機構部、 30…枠部、 30a,30b…係合凸部、 30r…弾性部材、 30h…長孔部、 40…振動子、 40c…溝部、 40´…柱状弾性体、 40h…螺子孔部、 40s…螺子部材、 41…第1の圧電シート、 41ae,42ae…露出部、 41a.42a…内部電極、 42…第2の圧電シート、 43…第3の圧電シート、 44…第4の圧電シート、 45…第5の圧電シート、 46…第6の圧電シート、 50…積層圧電素子、 141A,141B…外部電極。

Claims (8)

  1. 分極部を備え、該分極部に所定の交流電圧が印加されることで縦振動と捻れ振動とが同時に励起され、端面に楕円振動が生じる柱状振動体と、
    前記柱状振動体の端面における楕円振動を駆動源として回転駆動される被駆動体と、
    前記被駆動体を前記振動体に対して押圧する押圧部材と、
    前記柱状振動体の所定部位に対して係合する係合部を備え、且つ、前記係合部による前記柱状振動体との係合部位と前記押圧部材と共に前記柱状振動体を挟持して、前記柱状振動体と前記被駆動体とを圧接させる保持部材と、
    を具備することを特徴とする超音波モータ。
  2. 前記保持部材の前記係合部は凸部であり、
    前記柱状振動体は前記凸部と係合する凹部を備え、
    前記凸部と前記凹部とが嵌合することで、前記保持部材と前記柱状振動体とが固定される
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波モータ。
  3. 前記凹部は、前記柱状振動体に励起された縦振動の節位置又はその近傍に形成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の超音波モータ。
  4. 前記凹部は、前記柱状振動体の周方向に形成された溝部である
    ことを特徴とする請求項2に記載の超音波モータ。
  5. 前記凸部は、前記保持部材の端部を折り曲げ加工して形成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の超音波モータ。
  6. 前記柱状振動体と前記保持部材とは、弾性体を介して係合している
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波モータ。
  7. 前記柱状振動体及び前記保持部材には、それらの係合面に、互いに螺合する螺子山がそれぞれ形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波モータ。
  8. 前記柱状振動体と前記被駆動体とを圧接させる押圧力は、前記螺子山を利用した締め込みにより調整される
    ことを特徴とする請求項7に記載の超音波モータ。
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