JP2011151899A - モータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】軸心X周りの周方向に複数の駆動コイル63を有するプリントコイル61が取り付けられたステータ6と、軸心X周りの周方向で磁極が交互に変化する磁石58が取り付けられたロータ5と、を備え、本体ケース2内において、磁石58と駆動コイル63とが、ロータ5の軸心X方向で対向配置されたモータ1において、ロータ5の回転角度を検出するホール素子85の素子収容部44、45を、本体ケース2のカバー部材4に設けて、ホール素子85を、カバー部材4の軸心X方向の厚み内に収容した構成とした。
【選択図】図3
Description
そのため、このモータでは、回転軸周りの周方向の全周に亘って駆動コイルが設けられておらず、回転軸周りの周方向の全周に亘って駆動コイルが設けられているモータに比べて、モータの性能が低下してしまう。
さらに、ロータの回転角度を検出するセンサを、駆動コイルと磁石との間に設けずに済むので、回転軸方向における磁石と駆動コイルとの離間距離を短くして、磁石と駆動コイルとを近づけることができる。よって、これらが近づいた分だけ、モータの性能が向上する。
よって、センサと駆動コイルとが回転軸周りの周方向で隣接して設けられているモータに比べて、モータの性能が向上する。
また、本体ケースの壁部の厚みを利用してセンサを配置することができるので、本体ケースの壁部内に収容されるセンサの厚み分だけ、モータの回転軸方向の厚みを薄くできる。さらに、ロータの回転角度を検出するセンサを、駆動コイルと磁石との間に設けずに済むので、回転軸方向における磁石と駆動コイルとの離間距離を短くして、磁石と駆動コイルとを近づけることができるので、これらが近づいた分だけ、モータの性能が向上する。
よって、モータの性能を低下させることなく、モータを薄型化することができる。
実施の形態にかかるモータ1は、エアコンや温風暖房装置などの吹き出し口に設けられて、送風方向を切り換えるルーバの駆動機構に採用されるモータであり、この駆動機構では、モータ1の回転を、回転伝達機構を介してルーバに伝達して、ルーバを一軸回りに回動させることで、送風方向を変更するようになっている。なお、回転伝達機構の詳細は、例えば特開2007−155128号公報に開示されている。
図1は、モータ1の分解斜視図であり、図2は、モータ1の斜視図であり、図3の(a)は、図2のモータ1を面Aで切断した断面図であり、(b)は、(a)における符号Bで囲った部分を拡大して示す要部拡大図である。
平面視において、バックヨーク65の中央には、バックヨーク65を厚み方向に貫通する貫通穴66が設けられており、バックヨーク65は、カバー部材4の突出壁部42を貫通穴66に軽圧入して、カバー部材4に取り付けられている。
実施の形態では、ホール素子85は、後記するフレキシブルプリント基板8において、軸心X(開口81)周りに3つ設けられており、3つのホール素子85のうちのふたつは、軸心X周りの周方向で互いに近接して配置されている。
そのため、素子収容部44、45のうちの一方の素子収容部44は、軸心X周りの周方向の長さが、他方の素子収容部45よりも長くなっており、互いに近接して配置されたホール素子85の両方が収容されるようになっている。
そのため、本体ケース2の凹部43内で露出する素子収容部44、45の開口が、バックヨーク65で塞がれて、素子収容部44、45内への異物の進入が防止されている。
ここで、バックヨーク65は、鉄などの軟磁性材料から形成されているので、バックヨーク65には、磁石58の吸着力により、磁石58側に引っ張る力が作用している。
実施の形態では、バックヨーク65のケース部材3側の面(磁石58側の面)がほぼ全面に亘って底面43aに接しており、バックヨーク65に磁石58による吸着力が作用しても、バックヨーク65の一部に、磁石58側に引っ張る力(応力)が集中して、バックヨーク65が変形することが防止されるようになっている。そのため、バックヨーク65は、必要最小限の厚さに形成することができる。
実施の形態では、フランジ部71の上面71aは、プリントコイル61のケース部材3側の下面61bに当接しており、フランジ部71とカバー部材4との間に、プリントコイル61とフレキシブルプリント基板8を挟み込んだ状態で、プリントコイル61を支持している。
ロータ5は、出力軸51と、ロータホルダ52と、ヨーク56と、磁石58と、を備えており、出力軸51の本体ケース2内に位置する先端51a側は、ロータホルダ52のボス凸部53に圧入して、出力軸51とロータホルダ52とが、軸心X周りに一体回転可能となっている。
出力軸51の軸心X上であって、ケース部材3の底部31の略中央部には、半円球形状の当接部32がカバー部材4側に膨出して設けられており、筒状部材7で支持された出力軸51のケース部材3側への移動範囲が、この当接部32により規定されている。
しかし、例えばロータ5をケース部材3側に移動させようとする負荷(力)が作用した場合には、出力軸51の先端51aと、当接部32とが互いに当接して、ロータホルダ52のケース部材3側の全面がケース部材3に接触しないようになっている。
ロータホルダ52のケース部材3側の全面がケース部材3に接触すると、接触による抵抗でロータ5の回転が停止する(回転しなくなる)おそれがあるからであり、かかる事態の発生を防止すべく、当接部32が設けられている。
ロータホルダ52の中央部には、カバー部材4側に突出してボス凸部53が設けられており、ボス凸部53のカバー部材4側の上端53aは、ポリスライダ55を介して筒状部材7のフランジ部71の下面71bに軸方向から当接している。
ここで、プリントコイル61と磁石58との間のクリアランスが狭くなるほど、モータ1の出力が大きくなるので、実施の形態では、120μm〜200μmのクリアランスが確保されるように、厚みW1、W2が設定されていることが好ましい。
ヨーク56の中央部には、ヨーク56を厚み方向に貫通する貫通穴57が設けられており、ヨーク56は、この貫通穴57にボス凸部53を圧入させて、ロータホルダ52と一体回転可能に連結されている。
図4に示すように、磁石58は、軸方向から見てリング形状を有しており、軸方向から見て、磁石58では、N、Sの主磁極が、軸心X周りの周方向で交互に配置されている。
図3に示すように、磁石58は、ヨーク56と同じ外径D2で形成されており、軸心X周りの全周に亘って同じ厚みで形成されている。
磁石58の中央部には、磁石58を厚み方向に貫通する貫通穴59が、ボス凸部53の外径とほぼ同じ径で形成されており、磁石58は、貫通穴59にボス凸部53に遊嵌されている。
磁石58におけるヨーク56との接触面は、全面に亘ってヨーク56に接着されており、ヨーク56と磁石58は、軸心X周りに一体回転可能となっている。
ホール素子85は、フレキシブルプリント基板8の中央の開口81周りに、3カ所取り付けられており、これらは、フレキシブルプリント基板8がカバー部材4に取り付けられた状態において、カバー部材4の素子収容部44、45内に完全に収容されるようになっている。
実施の形態では、プリントコイル61は、配線パターンが形成された絶縁膜を複数重ねて形成される多層構造を有しており、コイルを形成するため配線パターンが各層に形成されている。
このプリントコイル61では、各層に形成された配線パターンが接続されて、略中央の開口62周りの周方向に8つの駆動コイル63が形成されている。また、開口62内には、各層に形成された配線パターンを検査するための端子(図示せず)が露出しており、この端子を介して、配線パターンにおける断線などの異常の有無が検査されるようになっている。
なお、カバー部材4の周壁部46は、フレキシブルプリント基板8とプリントコイル61を、カバー部材4のケース部材3側の下面4bに取り付ける際の径方向の位置決めにも用いられるようになっている。
実施の形態では、フレキシブルプリント基板8およびプリントコイル61は、ケース部材3の切欠部34に嵌合凸部82、64を嵌合させて、ケース部材3に取り付けられており、平面方向への位置決めがなされる。
また、リング状の板状部材であるバックヨーク65は、磁石58側の面65cのほぼ全面が、カバー部材4の凹部43の底面43aに当接しているので、バックヨーク65を磁石58側に移動させようとする力が一部に集中してバックヨーク65が変形することが防止されている。
このように構成すると、ホール素子85の収容部である素子収容部44、45が、本体ケース2のカバー部材4に設けられているので、ステータ6の駆動コイル63を、ロータ5の軸心Xの周方向の全周に亘って設けることができる。よって、ホール素子85と駆動コイル63とが軸心X周りの周方向で隣接して設けられているモータに比べて、モータ1の性能が向上する。また、本体ケース2のカバー部材4の軸心Xの軸方向の厚みを利用してホール素子85を配置することができるので、本体ケース2のカバー部材4に収容されるホール素子85の厚み分だけ、モータ1の軸心Xの軸方向の厚みを薄くできる。
さらに、ロータ5の回転角度を検出するホール素子85を、軸心Xの軸方向で、駆動コイル63と磁石58とに並べて設けずに済むので、軸心Xの軸方向における磁石58と駆動コイル63との離間距離を短くして、磁石58と駆動コイル63とを近づけることができ、近づいた分だけ、モータ1の性能が向上する。
このように構成すると、フレキシブルプリント基板8に形成した配線パターンを、ホール素子85用に利用できるので、配線の簡略化が可能となる。
このように構成すると、軸心Xの軸方向から見て磁石58とホール素子85とが重なるようにして、磁石58とホール素子85とが軸心Xの軸方向で並んで設けられていることになる。磁石58の着磁密度は、駆動コイル63との対向する面58a側が大きいので、ホール素子85は着磁密度の大きい磁束を効率よく利用して、ロータ5の回転角度を検出できるようになるので、ホール素子85の検出精度が向上する。
このように構成すると、本体ケース2のカバー部材4において外側に露出する素子収容部44、45の開口を塞ぐための専用の部品を別途用意する必要がない。また、素子収容部44、45に底部を設ける必要がないので、その分だけカバー部材4の回転軸方向の厚みを薄くできる。さらに素子収容部44、45内への塵埃などの侵入を防止できる。
よって、バックヨーク65の変形と、磁石58側への移動を防止するために、複雑な支持構造を必要としないので、バックヨーク65の変形を防止しつつ、バックヨーク65の支持構造を単純化することができる。
また、少なくともステータ6側では、プリントコイル61の磁石58側への移動を阻止できる支持構造を設けるだけで良い。よって、支持構造に要求される強度が小さくて済むので、支持構造の単純化が可能となる。そして、支持構造を単純化した分だけ、モータ1の小型化が実現可能となる。
このように構成すると、プリントコイル61は、配線パターンが形成された絶縁膜を複数重ねて形成されるので、駆動コイル63を、軸心X周りの周方向に隙間無く配置することができる。ここで、従来の空芯コイルの場合には、周方向に間隔をつめてコイルを配置しても、コイルの間に隙間が生じるので、この隙間にホール素子85を配置することができたが、プリントコイル61の場合には、ホール素子85を配置できる隙間がないので、ホール素子85を設けるためのスペースを本体ケース2内に確保する必要があったが、ホール素子85を本体ケース2のカバー部材4の軸心Xの軸方向の厚み内に配置させる構成とすることで、カバー部材4の素子収容部24、25に収容されるホール素子85の厚みの分だけ、モータ1の軸心Xの軸方向の厚みを薄くできる。よって、本構成は、プリントコイル61を採用したモータ1の薄型化に好適に適用できる。
例えば、素子収容部44,45を、ケース部材3の底部31に設ける場合には、フレキシブルプリント基板8を底部31に取り付け、このフレキシブルプリント基板8の底部31側の面にホール素子85を設けることで、上記した実施の形態と同様の効果が奏されることになる。
このようにすることによっても、前記した実施の形態と同様の効果が奏されることになり、センサと駆動コイルとが回転軸周りの周方向で隣接して設けられているモータに比べて、モータの性能が向上すると共に、本体ケースの壁部内に収容されるセンサの厚み分だけ、モータの回転軸方向の厚みを薄くできる。さらに、ロータの回転角度を検出するセンサを、駆動コイルと磁石との間に設けずに済むので、回転軸方向における磁石と駆動コイルとの離間距離を短くして、磁石と駆動コイルとを近づけることができるので、これらが近づいた分だけ、モータの性能が向上する。
2 本体ケース
3 ケース部材
31 底部
32 当接部
33 壁部
34 切欠部
4 カバー部材
41 貫通孔
42 突出壁部
43 凹部
43a 底面
44 素子収容部
45 素子収容部
46 周壁部
5 ロータ
51 出力軸
52 ロータホルダ
53 ボス凸部
54 円板部
55 ポリスライダ
56 ヨーク
57 貫通穴
58 磁石
59 貫通穴
6 ステータ
61 プリントコイル
62 開口
63 駆動コイル
64 嵌合凸部
65 バックヨーク
66 貫通穴
7 筒状部材
71 フランジ部
8 フレキシブルプリント基板
81 開口
82 嵌合凸部
85 ホール素子
X 回転軸
Claims (6)
- 駆動コイルが取り付けられたステータと、
磁石が取り付けられたロータと、
前記ロータと前記ステータとを収容する本体ケースと、を備え、
前記本体ケース内において、前記磁石と前記駆動コイルとが、前記ロータの回転軸方向で対向配置されたモータにおいて、
前記ロータの回転角度を検出するセンサの収容部を、前記本体ケースの壁部に設けて、前記センサを、前記壁部の前記回転軸方向の厚み内に収容したことを特徴とするモータ。 - 前記収納部は、前記本体ケースの前記壁部の内壁から凹んだ凹部、または貫通孔であることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
- 前記壁部の前期本体ケースの内部側の面には、プリント基板が取り付けられており、
前記プリント基板の前記壁部側の面に、前記センサが設けられると共に、反対側の面に、前記駆動コイルが設けられ、
前記プリント基板を前記本体ケースの内部側の面に当接して固定すると共に、前記凹部または前記貫通孔に前記センサを配設したことを特徴とする請求項2に記載のモータ。 - 前記壁部は、前記回転軸方向に直交する方向に延びており、前記磁石と前記センサとが径方向に重なるように配設されていることを特徴とする請求項1から請求項3のうちの何れか一項に記載のモータ。
- 前記収容部は、前記壁部を前記ロータの回転軸方向に貫通した貫通孔として設けられており、
前記本体ケースの外側に露出する前記貫通孔の開口を、ステータ側ヨークで塞いだことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載のモータ。 - 前記駆動コイルは、配線パターンが形成された絶縁膜を複数重ねて形成される多層構造のプリントコイルであることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載のモータ。
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