JP2011151345A - 撮像素子および撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】反射回折光によるゴーストの発生を効果的に抑制可能な撮像素子等を実現する。
【解決手段】撮像素子10の第1画素101においては、アレイレンズ16の一部である第1マイクロレンズ161が厚く、入射光Lの反射光路長が長い。これに対し、第2、第3画素102、103では、アレイレンズ16の第2、第3マイクロレンズ162、163が第1画素領域161よりも薄いため、入射光Lの反射光路長が短い。このような反射光路長差を設けるように光路長の異なる画素を不規則に配置して、画素間で生じる回折光のコントラストを低下させ、反射回折ゴーストによる画像劣化を抑える。
【選択図】図4(A)

Description

本発明は、撮像素子等に関し、特に、ゴーストの発生を抑制可能な撮像素子等に関する。
従来から撮影光学系に入射した光の一部がレンズ面間で反射し、撮像面に達することで発生するゴーストと呼ばれるノイズが知られている。また、近年、入射した光を光電変換して記録する固体撮像素子(以下、単に撮像素子と言う)が用いられるようになっている。そして、撮像素子に入射した光の一部が反射して撮像光学系に再入射し、撮像光学系内のレンズ面等によってさらに反射されて再び撮像素子に入射することによっても、ゴーストが生じることが知られている。
このゴーストの発生を防止するために、撮像素子表面のアレイレンズの個々の寸法に対して極めて微細な凹凸形状をレンズ表面に与えることにより、反射を抑制することが知られている(特許文献1参照)。
特開2006−332433号公報
レンズの面間反射により生じる一般的なゴーストは、単体の円状、あるいは絞り羽根が作る多角形状の形態であり、ノイズではありながらも、映像表現の一部としてむしろ積極的に用いられることもある。
しかしながら、撮像素子表面の反射によって発生するゴーストについては、アレイレンズが、表面に入射した光に対して反射型回折格子に似た作用をする。そのため、アレイレンズによる反射光は周期的に明暗が繰り返される強度分布を有し、その反射光がレンズ面等で再反射し、再度撮像素子に入射することで、光点が一定間隔に整列した水玉模様状のゴーストが発生し得る。
この水玉模様のゴーストは、一般的な単体状のゴーストに比べて不自然で目立ちやすいため、例えば特許文献1の方法によって反射強度を小さくし、水玉模様の各粒は薄くできたとしてもなお、画像を劣化させてしまう。すなわち、従来のゴースト対策は、このような形態のゴーストに対する十分な解決手段とはなっていない。
本発明は、反射強度を抑えるという従来例とは異なり、反射回折光による水玉模様状のゴーストを、一般的なゴーストのような単体状に変化させ、画像の劣化を効果的に抑制し得る撮像素子等の実現を目的とする。
本発明の第1の撮像素子は、光電変換素子と光電変換素子を覆い光電変換素子に向かう光を透過する光学素子とを有し受光面上に2次元状に配置される複数の画素を備え、光学素子の厚さが第1の厚さである第1の画素と光学素子の厚さが第1の厚さより薄い第2の画素とが不規則に配置された不規則領域が受光面の少なくとも一部に形成されることを特徴としている。
なお、光電変換素子に相対する光学素子の面である近位面の反対側の遠位面と光電変換素子との間の距離が、第1の画素および第2の画素において等しいことが好ましい。
本発明の第2の撮像素子は、光電変換素子と光電変換素子を覆い光電変換素子に向かう光を透過する光学素子とを有し受光面上に2次元状に配置される複数の画素を備え、光電変換素子に相対する光学素子の面である近位面の反対側の遠位面と光電変換素子との間の距離が第1の距離である第1の画素と遠位面と光電変換素子との間の距離が第1の距離より短い第2の距離である第2の画素とが不規則に配置された不規則領域が受光面の少なくとも一部に形成されることを特徴としている。
なお、第1の画素の前記光学素子の厚さが第1の厚さであり第2の画素の光学素子の厚さは第1の厚さより薄い第2の厚さであって、光電変換素子と近位面との距離が第1の画素および前記第2の画素において等しいことが好ましい。
また、不規則領域としての画素ユニットを有し、内部において第1、第2の画素が配置される位置が同じである複数の画素ユニットが受光面に配置されていることが好ましい。
また、画素ユニットにおける第1の画素の数が、画素ユニットの全画素数の25%〜75%であることが好ましい。
また、画素ユニットにおける第1の画素の数が、画素ユニットの全画素数の40%〜60%であることが好ましい。
また、第1の画素の数と第2の画素の数とが等しいことが好ましい。
また、画素ユニットにおけるN1画素×N1画素の任意の区間内(N1=INT(M×0.0063)、(Mは撮像素子における水平画素数))で、第1の画素の数が任意の区間内の画素数の25%〜75%であることが好ましい。
また、画素ユニットにおけるN1画素×N1画素の任意の区間内(N1=INT(M×0.0053)、(Mは撮像素子における水平画素数))で、第1の画素の数が任意の区間内の画素数の25%〜75%であることが好ましい。
また、画素ユニットにおけるN1画素×N1画素の任意の区間内(N1=INT(M×0.0027)、(Mは撮像素子における水平画素数))で、第1の画素の数が区間内の画素数の25%〜75%であることが好ましい。
また、画素ユニットはN2画素×N2画素に配置された複数の画素により形成されることが好ましい(N2≧(M×0.011)、(Mは撮像素子における水平画素数))。
また、第1の距離と第2の距離との差が、0.5×(m1+1/2)×λである(m1は任意の整数、λは光学素子に入射する光の波長)ことが好ましい。
また、第1の距離と第2の距離との差が、0.5×(m2+1/4)λmより大きく(m2は任意の整数、λmは光学素子に入射する光の波長帯域の中央値近傍)、0.5×(m2+3/4)λmより小さい範囲であることが好ましい。
また、第1の距離と第2の距離との差が、200nmから350nmであることが好ましい。
また、第1の距離と第2の距離との差が、250nmから300nmであることが好ましい。
また、第1および第2の厚さの差が、0.5×(m3+1/2)×λ÷nである(m3は任意の整数、λは光学素子に入射する光の波長、nは光学素子の屈折率)ことが好ましい。
また、第1および第2の厚さの差が、0.5×(m4+1/2)×λm÷nより大きく(m4は任意の整数、λmは光学素子に入射する光の波長帯域の中央値付近、nは光学素子の屈折率)、0.5×(m4+3/4)λm÷nより小さい範囲であることが好ましい。
また、第1および第2の厚さの差が、0.5×((m5+1/2)×λ)÷(n−1)である(m5は任意の整数、λは光学素子に入射する光の波長、nは光学素子の屈折率)ことが好ましい。
また、第1および第2の厚さの差が、0.5×((m6+1/4)×λm)÷(n−1)より大きく(m6は任意の整数、λmは光学素子に入射する光の波長帯域の中央値付近、nは光学素子の屈折率)、0.5×((m6+3/4)×λm)÷(n−1)より小さい範囲であることが好ましい。
また、第1の厚さと第2の厚さとの差が、200nmから350nmであることが好ましい。
また、第1の厚さと第2の厚さとの差が、250nmから300nmであることが好ましい。
また、光学素子に入射する光の波長λは、0.5×λm以上(λmは光学素子に入射する光の波長帯域の中央値)、1.5×λm以下であることが好ましい。
また、光学素子はマイクロレンズあることが好ましい。
また、画素毎に設けられるマイクロレンズを備え、光学素子はマイクロレンズを覆う光透過性部材であることが好ましい。
また、複数のマイクロレンズを含むアレイレンズが一体的に形成されていることが好ましい。
また、光透過性部材は平坦である平坦面と凹凸を有する凹凸面を有する板状であって、前記凹凸面における凹部および凸部のいずれか一方が前記画素毎に相対するように形成されることが好ましい。
また、第1の画素毎に光学素子として設けられる第1のアレイレンズと、第2の画素毎に設けられる第2のアレイレンズとを備え、第2の画素における光学素子は第2のアレイレンズと離間または接触する光透過性部材であることが好ましい。
また、画素毎に設けられる第1、第2のカラーフィルタを備え、第1のカラーフィルタが設けられる第1、第2の画素における第1の距離と第2の距離との差が0.5×((m7+1/2)×λ1)÷(n−1)であり(m7は任意の整数、λ1は第1のカラーフィルタと透過する光の波長、nは光学素子の屈折率)、第2のカラーフィルタが設けられる第1、第2の画素における第1の距離と第2の距離との差が0.5×((m8+1/2)×λ2)÷(n−1)である(m8は任意の整数、λ2は第2のカラーフィルタと透過する光の波長、nは光学素子の屈折率)ことが好ましい。
本発明の第3の撮像素子は、光電変換素子と光電変換素子を覆い光電変換素子に向かう光を透過する光学素子とを有し受光面上に2次元状に配置される複数の画素を備え、光電変換素子に相対する光学素子の面である近位面と光電変換素子との間の距離が第1の距離である第1の画素と近位面と光電変換素子との間の距離が第1の距離より短い第2の距離である第2の画素とが不規則に配置された不規則領域が受光面の少なくとも一部に形成されることを特徴としている。
本発明の撮像装置は、光電変換素子と光電変換素子を覆い光電変換素子に向かう光を透過する光学素子とを有し受光面上に2次元状に配置される複数の画素を備え、光学素子の厚さが第1の厚さである第1の画素と光学素子の厚さが第1の厚さより薄い第2の画素とが不規則に配置された不規則領域が受光面の少なくとも一部に形成され、不規則領域としての画素ユニットを有し内部において第1、第2の画素が配置される位置が同じである複数の画素ユニットが受光面に配置され、画素ユニットはN2画素×N2画素に配置された複数の画素により形成されることを特徴としている(N2≧(M×0.011)、(Mは撮像素子における水平画素数))。
本発明によれば、反射回折光による水玉模様状のゴーストを、一般的なゴーストのような単体状に変化させ、画像の劣化を効果的に抑制し得る撮像素子等を実現できる。
一般的なゴーストの原因となる入射光の反射を示す図である。 反射回折光によるゴーストの原因となる入射光の反射を示す図である。 第1の実施形態における撮像素子を示す断面図である。 第1の実施形態の撮像素子により、回折角の角度が変化する状態を概略的に示す断面図である。 入射光がアレイレンズの表面で反射する状態を示す図である。 入射光がアレイレンズの内面で反射する状態を示す図である。 第1の実施形態における光路長を示す撮像素子の概略的な断面図である。 通常の撮像素子により生じる回折光と、本実施形態の撮像素子により拡散された回折光とを示す図である。 撮像素子の一部を概略的に示す平面図である。 撮像素子により生じる回折光を概略的に示す平面図である。 複数の画素が配列された状態を概略的に示す図である。 撮像素子により形成される太陽の像と画素ユニットを示す図である。 第2の実施形態における撮像素子を示す断面図である。 第3の実施形態における撮像素子を示す断面図である。 第4の実施形態における撮像素子を示す断面図である。 第5の実施形態における撮像素子を示す断面図である。 第5の実施形態における変形例の撮像素子を示す断面図である。 入射光が配線において反射する状態を示す図である。 位相差を生じさせる表面反射光路長差が設けられるアレイレンズの変形例を有する撮像素子の断面図である。 第1の実施例における画素ユニットにおける反射光路長付加画素の配置を示す図である。 第1の実施例における画素の配置に対して、画素を基準とする第1の領域内の反射光路長付加画素の分散度合いを示す図である。 第1の実施例における回折光のコントラストを示す図である。 第2の実施例における画素ユニットにおける反射光路長付加画素の配置を示す図である。 第2の実施例における画素の配置に対して、画素を基準とする第1の領域内の反射光路長付加画素の分散度合いを示す図である。 第2の実施例における回折光のコントラストを示す図である。 第3の実施例における画素ユニットにおける反射光路長付加画素の配置を示す図である。 第3の実施例における画素の配置に対して、画素を基準とする第1の領域内の反射光路長付加画素の分散度合いを示す図である。 第3の実施例における回折光のコントラストを示す図である。 第4の実施例における画素ユニットにおける反射光路長付加画素の配置を示す図である。 第4の実施例における画素の配置に対して、画素を基準とする第1の領域内の反射光路長付加画素の分散度合いを示す図である。 第4の実施例における回折光のコントラストを示す図である。 第5の実施例における画素ユニットにおける反射光路長付加画素の配置を示す図である。 第5の実施例における画素の配置に対して、画素を基準とする第1の領域内の反射光路長付加画素の分散度合いを示す図である。 第5の実施例における回折光のコントラストを示す図である。 第6の実施例における画素ユニットにおける反射光路長付加画素の配置を示す図である。 第6の実施例における画素の配置に対して、画素を基準とする第1の領域内の反射光路長付加画素の分散度合いを示す図である。 第6の実施例における回折光のコントラストを示す図である。 第7の実施例における画素ユニットにおける反射光路長付加画素の配置を示す図である。 第7の実施例における画素の配置に対して、画素を基準とする第1の領域内の反射光路長付加画素の分散度合いを示す図である。 第7の実施例における回折光のコントラストを示す図である。 比較例における画素ユニットにおける反射光路長付加画素の配置を示す図である。 比較例における画素の配置に対して、画素を基準とする第1の領域内の反射光路長付加画素の分散度合いを示す図である。 比較例における回折光のコントラストを示す図である。
以下、本発明の第1の実施形態を、図面を参照して説明する。図1は、一般的なゴーストの原因となる入射光の反射を示す図である。図2は、反射回折光によるゴーストの原因となる入射光の反射を示す図である。
太陽Sから撮影装置(図示せず)の光学系に入射する入射光Lにより、被写体像にゴーストが生じることが知られている。例えば、図1に示されるように、撮影レンズ30の内部で反射された入射光Lが撮像素子40に入射することにより、ゴーストが生じ得る。このゴーストは、主に単体の円状、あるいは多角形状である。
これに対し、入射光Lが撮像素子40によって反射される場合、図2に示されるように異なる角度に向かって進む複数の回折光DLが生じる。この回折光DLが、さらに撮影レンズ32によって反射されて再度、撮像素子40に入射すると、発生するゴーストは複数の明点が整列された水玉模様となる。
このように、水玉模様を生じさせるため、反射回折ゴーストは、被写体像の評価を大きく低下させる傾向にある。そこで本実施形態では、以下のように、撮像素子の構造を改良することにより、水玉模様から、通常のゴーストのような単体状となるようにゴーストの形態を変化させ、画質に及ぼす悪影響を小さくしている。
図3に示すように、第1の実施形態の撮像素子10は、光電変換素子12、カラーフィルタ14、およびアレイレンズ16(レンズ)を含む。撮像素子10に対する入射光Lは、撮像素子10の表面を覆うアレイレンズ16に最初に入射する。
入射光Lの一部は、アレイレンズ16の頂点を含む表面16A(遠位面)を透過し、一部が反射(図4(A)、(B)参照)する。また、表面16Aを通過した光の一部はアレイレンズ16の内面16Bを透過し、一部が反射する(図4(C)参照)。
本実施形態において、光電変換素子12の一領域、カラーフィルタ14の一領域、およびアレイレンズ16の一領域は、互いに対応して一つの画素を構成する。
撮像素子10においては、厚さが異なるマイクロレンズが不規則に配置されるように一体的にアレイレンズ16を形成している。なお、厚さとはマイクロレンズの頂点、例えば表面16Aにおける頂点161Eから内面16Bまでの長さのことである。
例えば、第1画素101における第1マイクロレンズ161は、第2、第3の画素102、103における第2、第3マイクロレンズ162、163より厚くなるように形成される。また、第2、第3マイクロレンズ162、163の厚さは互いに等しくなるように形成される。
したがって、第1マイクロレンズ161の頂点161Eから光電変換素子12までの距離D1(第1の距離)より、第2、第3マイクロレンズ162、163の頂点(入射端)162E、163Eから光電変換素子12までの距離D2、D3(第2の距離)が短い。
次に、表面光路長および内面光路長について説明する。表面光路長および内面光路長の説明のために、光電変換素子12の受光面に平行でアレイレンズ16よりも光電変換素子12から離れた平面が仮想平面Pに定められる(図5参照)。
表面光路長は、アレイレンズ16の表面16Aおよび仮想平面Pとの間の区間における、物質および空間の距離×屈折率の積分値である。また、内面光路長は、アレイレンズ16の内面16Bと、上記仮想平面Pとの間の区間における、物質および空間の距離×屈折率の積分値である。なお、表面光路長および内面光路長の計算における物質および空間の距離は、マイクロレンズの頂点を通り光電変換素子の受光面に垂直な直線における距離とする。
例えば、図5においては、第1画素101の表面光路長は(d0×n0)であって、第2画素102の表面光路長は(d’0×n0)である。仮想平面Pから表面16Aにおいて反射され仮想平面Pに到達する光の光路長である表面反射光路長は、表面光路長のそれぞれ2倍(往復の光路長)である。
したがって、第1画素101と第2画素102における表面反射光路長の差である表面反射光路長差は、{(d’0×n0)−(d0×n0)}×2と計算される。このことから明らかであるように、表面反射光路長差は、往復の表面光路長の差である。
このように、第1の実施形態では、光電変換素子12からのアレイレンズ16を構成するマイクロレンズの表面16Aまでの距離が画素によって異なることにより、画素間に、(マイクロレンズの表面までの距離の差)×(空気の屈折率)×2だけの表面反射光路長差が生じる。
また、図5において、第1画素101の内面光路長は、(d0×n0)+(d1×n1)であって、第2画素102の内面光路長は、(d’0×n0)+(d’1×n1)である。仮想平面Pから内面16Bにおいて反射され仮想平面Pまで到達する光の光路長である内面反射光路長は、内面光路長のそれぞれ2倍である。
したがって、第1画素101と第2画素102における内面反射光路長の差である内面反射光路長差は、{(d’0×n0)+(d’1×n1)−(d0×n0)−(d1×n1)}×2と計算される。なお、(d’0+d’1)=(d0+d1)であるため、内面反射光路長差は(d1−d’1)×(n1−n0)×2と計算される。すなわち、内面光路長差は、(マイクロレンズの厚さの差)×(アレイレンズ16の屈折率−空気の屈折率)×2である。なお上記および以下の演算式では、空気の屈折率を1とする。
画素間の反射光路長差を設けた撮像素子10においては、入射光Lのアレイレンズの表面16A(または内面16B)における反射により生じる回折光DLの進行方向は、画素間で異なる。
例えば、図4(A)に示すように、第2画素102と第3画素103との間の表面反射光路長差はmλ(mは整数(上述の例では0)、λはアレイレンズへの入射光の波長)であり、位相が同じである。位相の同じ第2画素102と第3画素103との間に生じる第1回折光DL1は、破線で示されたように進む。
これに対し、後述するように、第1画素101と第2画素102との間の表面反射光路長差が(m+1/2)λとなるようにアレイレンズ16は形成され、位相差が生じる。位相の異なる第1画素101と第2画素102との間に生じる第2回折光DL2は、太い実線で示された方向に向かって進む。
第2回折光DL2の進む方向は、第1回折光DL1の各次数光の中間方向である。なお、位相差がない時の整数次回折光の中間に、第2回折光DL2が進むことから、ここではこれを0.5次回折光と表現することにする。同様に、0.5次と整数次回折光の中間に進む回折光を、0.25次回折光と表現する。
このように、表面反射光路長差を画素間に設けて回折光DLの方向を変化させることにより、回折光の進行方向にバリエーションを増やすことが出来る。例えば0.5次回折光を含んだ場合は、0次回折光と1次回折光との間の方向に0.5次光回折光が進行する。
また、表面反射光路長と同様に、内面反射光路長差を画素間に設けて回折光DLの方向を変化させることにより、回折光の進行方向にバリエーションを増やすことも可能である。
回折光の進行方向を増やすことにより反射回折ゴーストのコントラストを抑えることができる。回折光の進行方向を増やすことによりゴーストのコントラストが抑えられることを、図6を用いて以下に説明する。図6は、通常の撮像素子により生じる回折光と、本実施形態の撮像素子10により変化された回折光とを示す図である。
いずれの画素間にも表面反射光路長差が設けられていない撮像素子40(図2参照)において、アレイレンズ表面、光電変換素子、あるいは撮像素子内の配線等(図示せず)により生じる、進行方向がいずれも等しい回折光DLにおいては、図6(A)に示されたようにコントラストが高くなる。このため、複数の水玉模様が強調された反射回折ゴーストが生じ易い。
これに対し、一部の回折光DLの進行方向を変化させ、異なる方向に進む回折光DLを混在させた本実施形態においては、図6(B)、さらには図6(C)に示されるように、回折光DLのコントラストが低下する。
したがって、反射回折ゴーストが生じた場合においても、一定の範囲内に現れる水玉模様の数が増すことで水玉の一つ一つが目立ちにくくなり、また、反射回折ゴーストによる画像劣化を防止できる。このように本実施形態では、反射回折ゴーストが被写体像に与える影響を最小限に抑えたり、反射回折ゴーストの発生を実質的に防止することができる。
次に、上述のような位相差を生じさせるアレイレンズ16の構成について図7〜図9を用いて説明する。図7は、撮像素子10の一部を概略的に示す平面図である。図8は、撮像素子10により生じる回折光を概略的に示す平面図である。
本実施形態の撮像素子10における画素の配置パターンは、ベイヤー配列である。すなわち、全ての画素が、互いに垂直な縦、横方向に沿って二次元配列されており、カラーフィルタ14(図3、4参照)の緑色領域が含まれる画素(緑色を含む所定範囲の波長のみを選択的に透過させるカラーフィルタが配置された画素、以下、G画素という)が縦方向、および横方向のいずれについても1画素おきに配置されている。そして2つのG画素間で、カラーフィルタ14の赤色領域が含まれる画素(赤色を含む所定範囲の波長のみを選択的に透過させるカラーフィルタが配置された画素、以下、R画素という)と、カラーフィルタ14の青色領域が含まれる画素(青色を含む所定範囲の波長のみを選択的に透過させるカラーフィルタが配置された画素、以下、B画素という)とのいずれかが、同数ずつ均等に配置されている。
最も近くに配置された画素同士の中心点間の距離、すなわち画素間距離は、例えば約7μmである。また、回折光DL(図4(A)参照)の回折角は、反射波長/画素間距離(画素ピッチ)で算出される。なお、回折角とは、例えば、0次回折光と1次回折光の進行角度差または1次回折光と2次回折光の進行角度差、のように低次回折光における隣の次数の回折光との角度差である。
実際のアレイレンズ16の表面16Aまたは内面16Bにおいて反射する光の反射波長は広範囲に連続な波長であるが、ゴーストについては、各画素における代表波長での回折角のみを考慮すればよい。
アレイレンズ16の表面16Aまたは内面16Bで反射し、さらに撮影レンズ32(図2参照)で反射して撮像素子10側に戻って来る光束は、カラーフィルタ14を透過していないために白色光束である。しかし、そのゴースト光はカラーフィルタ14を透過して光電変換素子12に入射するので、最終的にはカラーフィルタ14を透過する波長帯域の代表波長を考慮すればよい。
例えば、カラーフィルタ14の赤色領域を透過する波長域の代表波長(R画素における代表波長)は630nmである。また、カラーフィルタ14の緑色領域を透過する波長域の代表波長(G画素における代表波長)は530nmである。また、カラーフィルタ14の青色領域を透過する波長域の代表波長(B画素における代表波長)は420nmである。
本実施形態における画素間距離は、図7に示すように、約7μmである。従って、アレイレンズ16の表面16Aでの反射光の回折を考えた場合、R画素の中心波長の光の回折角は、640nm/7μm=91radである(図8(A)参照)。また、G画素の中心波長の光の回折角が、530nm/7μm=76rad(図8(B)参照)である。また、B画素の中心波長の光の回折角が、420nm/7μm=60radで最も小さい(図8(C)参照)。
このように、波長ごとに生じる回折光DLの回折角が異なる。コントラストの低減化効果を大きくするためには、(m+0.5)次回折光(mは任意の整数)が画素間に生じることが好ましい。(m+0.5)次回折光を生じるためには、光電変換素子12に到達する帯域の光の波長毎に表面反射光路長差または内面反射光路長差を変えることが好ましい。すなわち、波長の異なるR、G、B毎に別々に、表面反射光路長差または内面反射光路長差を設けることが好ましい。
しかし、(m+0.5)次回折光でなくても、十分なゴーストの分散効果が発揮される。したがって、実質的には、R、G、B画素の中心波長640nm、530nm、420nmの値の中心値である530nmの光に応じた表面反射光路長差または内面反射光路長差を設ければよい。530nmの波長に応じた表面反射光路長差または内面反射光路長差を設けても、R画素およびB画素においても十分にゴーストが分散される。
そこで本実施形態では、表面反射光路長差または内面反射光路長差が(m+1/2)λ(mは任意の整数、λはG画素の中心波長である530nm)となるようにアレイレンズ16が形成される。
次に、厚さの異なるマイクロレンズの配置について説明する。図9は、複数の画素が配列された状態を概略的に示す図である。
ここで、コントラストの低減効果と、位相差を生じさせる表面反射光路長差のある画素の配置について説明する。なお、表面反射光路長差のある画素の配置について説明するが、内面反射光路長差のある画素の配置も同様である。
図9(A)のように、すべての画素、すなわち第1〜第7画素101〜107における表面光路長が同じである場合、2画素間の表面反射光路長差に位相差は生じない。したがって、第1画素101と第2画素102、第2画素102と第3画素103、・・・のように、隣接するいずれの2画素同士からも同じ方向に向かう回折光(実線参照)が生じている。これらは、同じ方向に進み同じ箇所に明点を作るために、コントラストの高い回折パターンが発生する。
これに対して、図9(B)のように、表面光路長が異なる画素を混在させ、隣接画素同士の表面光路長が等しい箇所と異なる箇所を等しく設ける場合、表面光路長が等しい第1画素101と第2画素102との間から生じる回折光の方向と、表面光路長が異なる第2画素102と第3画素103との間から生じる回折光の方向は、異なっている。このように、一方の回折光が、他方の回折光の届かない暗い領域に到達するため、回折光のコントラストは、この状態において最小化される。
しかし、図9(C)あるいは図9(D)のように、表面光路長が長い画素が少なすぎたり多すぎたりした場合、実線で示された回折光の暗部を埋めるべき、破線の回折光が少ないため、コントラスト抑制効果が十分に得られない。
以上のことから明らかであるように、一部の画素間でのみ表面反射光路長差を設けて回折光の進行方向を変化させることが必要であり、表面反射光路長差は全画素中の半数の画素間で設けることが特に望ましいといえる。
たとえば、整数次回折光と0.5次回折光が、等量混在することで、見かけ上の回折角が丁度半分になったように見えるのである。この点をふまえた上で、本実施形態における表面光路長のより短い画素(以下、“通常画素”と呼ぶ)および表面光路長のより長い画素(以下、“反射光路長付加画素”と呼ぶ)の配置につき、以下に説明する。
なお、通常画素がP、反射光路長付加画素が(1−P)の割合で混在する時、表面光路長が異なる画素同士が隣接する確率Qは、Q=2P(1−P)であり、P=0.5のときQが0.5となる。つまり、反射光路長付加画素と通常画素がほぼ同数混在するのが特に理想的であると言える。
本実施形態の撮像素子10においては、複数の反射光路長付加画素が不規則に配置された不規則領域が設けられている。不規則領域においては、反射光路長付加画素(第1の画素)と、通常画素(第2の画素)とが不規則に配置されている。すなわち、不規則領域内に、反射光路長付加画素および通常画素が分散されている。本実施形態では、このような不規則領域としての画素ユニットが、多数、互いに隣接するように配置されている。
そして画素ユニットの大きさは、後に説明するように第1の領域の4倍となるように定められる。なお、第1の領域とは受光面上における所定の大きさを有する任意の区間である。
第1の領域には、反射光路長付加画素が全体の25〜75%の割合で含まれるように配置される。このように反射光路長付加画素を配置することにより、第1の領域全体に実質的に同じ光が入射する場合に、その入射する光の反射回折ゴースト(段落[0028]、[0029]等参照)の影響を十分に低減化することが出来る。したがって、反射回折ゴーストを生じさせる光学像が第1の領域より大きい場合には、反射回折ゴーストの影響を低減化することが可能である。
通常、反射回折ゴーストの影響は、太陽の像が入射するときに強く生じる。それゆえ、太陽の像が入射する領域における回折光のコントラストを低下させることが好ましい。それゆえ、太陽の像が形成される任意の画素領域において、常に、反射光路長付加画素と通常画素とが混在していることが好ましい。
前述のように、受光面上に形成され得る太陽の光学像の最小の大きさを、第1の領域の大きさに定めることにより、それ以上の大きさの太陽の光学像が受光面に入射しても反射回折ゴーストの影響を低減化可能である。
受光面上に形成される太陽の光学像の大きさは、撮像素子10に光学像を入射させる撮影レンズの焦点距離に応じて変わる。使用が想定される最大の焦点距離の撮影レンズを用いるときに、受光面上に形成される太陽の光学像の大きさは最小となる。それゆえ、最大の焦点距離の撮影レンズを用いたときに受光面上に形成される太陽の光学像の大きさが第1の領域の大きさに定められる。
具体的には、デジタルカメラにおいて選択的に使用される複数の撮影レンズのうち、水平画角の大きいもの、が使用された場合、太陽の像が小さくなる。例えば、一般的に用いられる超広角レンズは、水平画角が100度程度である。
太陽の視直径は約0.53度であることから、撮像素子10の水平画素数をMとすると、撮像素子10上に形成される太陽の像の直径は、M×0.53(度)/100(度)=(M×0.0053)で算出される画素数分の長さに相当する。
例えば、水平画素数M=3800である場合、図10に示されるように、太陽の像SBの直径は約20画素分の長さに相当する。よってこの場合、この図10において例示されたように、20画素を縦横2辺に並べた矩形状、あるいは正方形の任意の区間である第1の領域15’(図中太線で表示)において、反射光路長付加画素の数が、領域中の画素数の25〜75%となるように配置される。なお、この区間においては、400個以上の画素、すなわち(M×0.0053)^2個以上の画素が含まれる。
このように、画素ユニット15の中でどの区間を第1の領域15’として選んでも、選択された第1の領域15’の中の反射光路長付加画素の数が全体の25〜75%となるように、画素ユニット15内に反射光路長付加画素と通常画素とが配置される。前述のように、画素ユニット15を、互いに接するように連続的に配置させることにより、不規則領域が形成される。
画素ユニット15が小さ過ぎる場合、画素ユニット15の連続配置の周期性による回折パターンが生じる恐れがある。それゆえ、上述の第1の領域15’の列または行に含まれる20画素の2倍程度の画素、すなわち(M×0.011)の演算式により算出される40画素、もしくはそれ以上の画素を縦横2辺に並べた矩形状の画素ユニット15を形成することが好ましい。この場合、画素ユニット15には、第1の領域の4倍の大きさで、1600個(概ね(M×0.011)^2個)以上の画素が含まれている。
一方、比較的小さい画素ユニット15を連続配置する場合においても、以下の効果が認められる。すなわち、太陽の像SBが、図10において例示されたよりも小さかった場合においても、太陽の像SBを形成する画素中に表面光路長の異なる画素を確実に混在させることができる。従って、小さい画素ユニット15を用いると、生成された太陽の像SBが大幅に小さかった場合にも、反射回折ゴーストのコントラスト抑制効果を確実に発揮し得る。なお、画素ユニット15においては、縦横の画素数(垂直画素数と水平画素数)が異なっていても良い。
なお、画素ユニット15は、撮像素子10の全域に渡って設けられていることが好ましいが、例えば撮像素子10の周辺部などで部分的に形成されず、周辺部では表面光路長の等しい画素のみが配置されても良い。
また、画素ユニット15を繰り返して配置せずに、不規則領域を撮像素子10の全域に渡って設けても良い。この場合、全ての画素が完全に不規則に配置されることとなり、画素ユニット15の周期的な配置に起因した回折パターンの発生が確実に防止される。
さらに、撮像素子10の一部、例えば中心部における多数の画素を不規則に配置して単一の不規則領域とし、撮像素子10の周辺部などでは、光路長の等しい画素のみが配置されても良い。なお本段落で例示された撮像素子10においては、単一の画素ユニット15のみが設けられているともいえる。また、画素ユニット15および不規則領域においては、3種類以上の表面光路長の画素を混在させても良い。
また、太陽の像SBの周囲における錯乱円を考慮して、第1の領域15’をより大きくしても良い。一般的なデジタルカメラの錯乱円は、撮像素子10の水平サイズの概ね1/1000程度である。それゆえ、上述のように水平画素数M=3800の撮像素子10においては、約4個の画素分だけ第1の領域15’を拡張すればよい。
すなわちこの場合、上述の演算式(M×0.53(度)/100(度)=M×0.0053)の代わりに、1/1000だけ係数を補正して(M×0.0063)の演算式で算出される約24画素分の長さに対応した第1の領域15’が設定される。このように設定された第1の領域15’内の反射光路長付加画素の数を、全画素数の25%〜75%となるように、反射光路長付加画素と通常画素とが配置される。
このように、太陽の像SBと錯乱円を含むスポット径に対応する24画素を縦横2辺に並べた矩形状、あるいはそれ以上の画素が2辺に並んだ第1の領域15’においては、576個((M×0.0063)2個)以上の画素が含まれている。
なお、太陽の像SBと錯乱円を含むスポット径に対応する24画素を縦横2辺に並べた領域を第1の領域15’とする場合には、24画素の2倍程度の画素、すなわち(M×0.012)の演算式により算出される48画素を縦横2辺に並べた矩形上の画素ユニット15を形成することが好ましい。
さらには、上述の20画素、あるいは24画素の半分程度の画素、すなわち、(M×0.0027)、あるいは(M×0.0032)の演算式により算出される10画素、12画素程度を、縦横2辺に並べた矩形状の第1の領域15’を形成しても良い。この場合、第1の領域15’においては、100個(概ね(M×0.0027)^2個)の画素、あるいは140個(概ね(M×0.0032)^2個)程度の画素が含まれることとなる。
なお、画素ユニット15内で任意に第1の領域15’として選択される区間内で反射光路付加画素の数が選択された第1の領域15’の全画素の25〜75%となるように、トライアルアンドエラー法により、画素ユニット15における反射光路付加画素および通常画素の画素配置が定められる。
以上のように第1の実施形態によれば、表面光路長差を設けた画素を不規則に配置することにより回折光のコントラストを低減させることが可能である。したがって、レンズの表面の微細な凹凸等によっては防止が困難な反射回折ゴーストの発生を効果的に抑制できる。そして、トライアルアンドエラーの手法を採用して、任意の不規則な画素配置が上述の条件、すなわち第1の領域における反射光路長付加画素の割合が所定の範囲に入るように定めることにより、比較的簡易な演算で速やかに目的とするコントラスト低減効果を有する画素配置を決定できる。
さらに、厚さが不均一のアレイレンズ16(図3等参照)の調製は表面に微細な凹凸を設けるといった複雑な加工よりも簡易であるため、撮像素子10は比較的容易に製造できる。
次に、第2の実施形態につき説明する。図11は、第2の実施形態における撮像素子10を示す断面図である。
第2の実施形態では、画素間における表面反射光路長差の設け方が、第1の実施形態(図3等参照)と異なる。以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。なお、第1の実施形態と同じ機能を有する部位には、同じ符号を付す。
第2の実施形態では、アレイレンズ16が、全ての画素において一定の厚さを有し、表面16Aおよび内面16Bに高低差が設けられていない。このようなアレイレンズ16の表面16A上に、表面光路長を画素毎に変える光学素子が設けられる。
例えば、図11(A)に示すように、アレイレンズ16の上に透過性の膜部材18が設けられる。膜部材18は画素毎、すなわち第1〜第3の領域181〜183において厚さが異なるように形成される。また、膜部材18は表面16Aに接するように形成される。このような膜部材18を付加することにより、表面反射光路長差が設けられる。この第2の実施形態においては、入射光Lの入射端は、膜部材18の表面に位置する。
また、図11(B)に示すように、膜部材18を付加する画素と付加しない画素を混在させることで表面反射光路長差を設けてもよい。なお、膜部材18に限らず、樹脂やガラスにより形成された、画素ごとに厚さの異なる板状部材20を用いてもよい(図11(C)参照)。第2の実施形態においては、既に使用されている、あるいは製造された従来の撮像素子においても、上述の光路長差付加素子を適用することにより反射回折ゴーストが抑制可能となる利点がある。
以上のように第2の実施形態によれば、上述のように表面反射光路長差(位相差)を設けた画素を不規則に配置することにより回折光のコントラストが低減される。それゆえ、光電変換素子表面薄膜や微細な凹凸等によっては防止が困難な反射回折ゴーストの発生を効果的に抑制できる。
次に、第3の実施形態につき説明する。第3の実施形態では、アレイレンズの構成が第1の実施形態と異なっている。以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。なお、第1の実施形態と同じ機能を有する部位には、同じ符号を付す。図12は、第3の実施形態における撮像素子10を示す断面図である。
第3の実施形態では、第1の実施形態におけるアレイレンズ16の表面16Aを光電変換素子12側に配置している。すなわち、アレイレンズ16の表面と内面とが入替えられる。したがって、第3の実施形態では、アレイレンズの表面全体は平坦な平面であり、アレイレンズ16の内面においてマイクロレンズとして機能する凸面が画素毎に設けられる。
第3の実施形態のアレイレンズ16の表面全体が平坦であるため、表面の反射によっては回折は生じない。それゆえ、反射回折光は内面における反射によって生じる。内面16Aでの反射回折光によるゴーストを抑制すべく付加する内面反射光路長差は、(d0−d’0)×n1×2(n1はアレイレンズの屈折率)である。それゆえ、位相差を与えるために付加するアレイレンズ16の画素ごとの厚みの差は、(m+1/2)λ÷(アレイレンズ16の屈折率)÷2(mは整数)となる。
次に、第4の実施形態につき説明する。第4の実施形態では、アレイレンズの構成が第1の実施形態と異なっている。以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。なお、第1の実施形態と同じ機能を有する部位には、同じ符号を付す。図13は、第4の実施形態における撮像素子10を示す断面図である。
第4の実施形態では、アレイレンズ16の表面16Aでの反射回折光に加えて、内面16Bでの反射回折光にも対応している。すなわち、表面反射光路長差および内面反射光路長差がともに(m+1/2)×λとなるように、アレイレンズ16が形成される。
第1の実施形態と同様に、表面反射光路長差は、(d’0−d0)×n0×2である(図4参照)。d1+d0=d’1+d’0であるから、表面反射光路長差は、(d1−d’1)×n0×2である。したがって、隣接する画素間の表面における反射光の位相を半波長ずらすための画素間のアレイレンズ16の厚さの差(d1−d’1)は、(m1+1/2)×λ÷(n0×2)である(m1は任意の整数)。
また、第1の実施形態と同様に、内面反射光路長差は、(d1−d’1)×(n1−n0)×2である。したがって、隣接する画素間の内面における反射光の位相を半波長ずらすための画素間のアレイレンズ16の厚さの差(d1−d’1)は、(m2+1/2)×λ÷{(n1−n0)×2}である(m2は任意の整数)。
したがって、隣接する画素間の表面および内面の両者における反射光の位相を半波長ずらすためには、画素間のアレイレンズ16の厚さの差(d1−d’1)が(m1+1/2)×λ÷(n0×2)および(m2+1/2)×λ÷{(n1−n0)×2}に合致するようにアレイレンズ16を形成すればよい。
なお、(m1+1/2)×λ÷(n0×2)=(m2+1/2)×λ÷{(n1−1)×2}を満たす屈折率n1のアレイレンズ16を用いることが要求される。なお、空気の屈折率n0は1である。例えば、m1=1、m2=0とすると、アレイレンズの屈折率n1は1.33と算出される。
それゆえ、屈折率n1が1.33である部材を用いて、内面反射光路長差が、(1/2)×λとなるようにアレイレンズ16を形成することにより、アレイレンズ16の画素ごとの厚みの差が(3/2)×λ÷2となる。これにより、表面反射光路長差は(3/2)×λとなる。したがって、表面内面同時に位相差を半波長ずらした光を反射することが可能になる。なお、このような効果を付加するために、屈折率は1.33であることが望ましいが、1.4以下もしくは1.66以上であってもよい。
次に、第5の実施形態につき説明する。第5の実施形態では、アレイレンズが複数設けられる点において第1の実施形態と異なっている。以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。なお、第1の実施形態と同じ機能を有する部位には、同じ符号を付す。図14は、第5の実施形態における撮像素子10を示す断面図である。
第5の実施形態では、複数のアレイレンズ16、すなわち第1および第2のアレイレンズ16F、16Sによってアレイレンズ系を構成している。そして光電変換素子12から遠い第1のアレイレンズ16Fにおいては、高低差のある面16FAを光電変換素子12側に配置することにより内面とし、平坦な面を逆側に配置することにより表面としている。
したがって、第1のアレイレンズ16Fを第3の実施形態のアレイレンズ16とみなして、画素ごとのアレイレンズの厚さの差を設ければよい。したがって、内面16FAでの反射回折光を抑制すべく付加する内面反射光路長差は、第3の実施形態と同様である。
それゆえ、内面反射光路長差を与えるために付加する第1のアレイレンズ16Fの画素毎の厚みの差は、(m+1/2)λ÷(アレイレンズの屈折率)÷2となる。例えば、mを1、屈折率を1.5と設定すると、第1のアレイレンズ16Fの画素ごとの厚みの差は、(1+1/2)λ÷(1.5)÷2=λ/2となる。
このとき、第2のアレイレンズ16Sの表面および内面反射に対して付加される反射光路長差は、どの面に対しても一律に、(第1のアレイレンズ16Fの画素ごとの厚みの差λ/2)×(第1のアレイレンズ16Fの屈折率1.5−空気の屈折率1)×2=λ/2となる。よって、第2のアレイレンズ16Sの表面反射および内面反射において、回折光抑制効果が得られる。
同様に、第1のアレイレンズ16Fより光電変換素子12側に配置された部材、例えばカラーフィルタ14や光電変換素子12における反射光に対しても同様の回折光抑制効果が得られる。
なお、図15に示されるように、第1のアレイレンズ16Fの代わりに、例えば、凹凸面を光電変換素子12の受光面12S側に向けた、いわゆる位相板20のような板状部材を用いても良い。また、第1のアレイレンズ16Fにおける各レンズの曲率が0であっても良い。
本変形例の撮像素子10においては、位相板20の画素領域毎の厚さに周期的に差を設けることにより、表面反射光路長差および内面反射光路長差を設けることが可能である。なお、位相板20の表面を平面にすることにより、位相板20の表面および内面における反射回折ゴーストの発生を防ぐことが可能である。また、コートなどによって反射率を低下させることも好ましい。
なお、光電変換素子12の受光面12Sと平行で位相板20から離れた平面が、第1の仮想平面P1に定められる。また、第1の仮想平面に平行で、位相板20の凹凸面の凸部20Eを通る平面が、第2の仮想平面P2に定められる。
位相板20を用いる場合には、表面反射光路長差すなわち第1の仮想平面からアレイレンズ16Sの表面までの光路長の差、および内面反射光路長差すなわち第1の仮想平面からアレイレンズ16Sの内面までの光路長の差は、第1の仮想平面P1から第2の仮想平面P2までの光路長の差である。
さらには、位相板20の画素領域毎の厚さに周期的に差を設けることにより、位相板20と光電変換素子12との間に設けられるいかなる部材、例えば光電変換素子12から第1の仮想平面P1までの光路長の差も設けられる。光路長の差は、上述のアレイレンズ16の表面および内面における反射の場合と同じく、第1の仮想平面P1から第2の仮想平面P2までの光路長の差である。
なお、第1および第2の実施形態では、アレイレンズ16の表面16Aでの反射光にのみ注目してきたが、前述のように、内面16Bにおける反射についても反射回折ゴーストを防ぐことが可能である。すなわち、表面16Aと同様に、内面16Bにおいても高低差を設けて画素間で内面反射光路長差を生じ、内面16Bにおける反射に起因した反射回折ゴーストを防ぐことが出来る。
さらには、アレイレンズ16の両境界面からの反射光に加え、光電変換素子12、光電変換素子12とアレイレンズ16との間に設けられる配線層(図示せず)等の撮像素子内部の部材で生じる反射光に起因した反射回折ゴーストを防止することも可能である。
具体的には、アレイレンズ16に入射する、光電変換素子12の受光面12Sからの反射光が通る光の光路長である内部光路長を画素間に差を設けることにより、内部光路長差のある2画素と内部光路長が同じ2画素とを、本実施形態に準じて配置する。
ただし、内部光路長差を付加する場合、上述の実施形態とは異なり、カラーフィルタ14を透過した各色の反射光による反射回折ゴーストを抑制する必要がある。そのため、R画素同士、G画素同士、B画素同士のそれぞれの画素について、各色の光の波長と画素間距離とに基づく反射光路長差を設けることが好ましい。
アレイレンズ16の表面16Aまたは内面16Bにおける反射回折ゴーストの抑制のためには、前述のように、画素の種類に関わらず画素ユニット15内で反射光路長付加画素と通常画素とを配置すれば十分である。
一方、内部光路長差を付加する場合には、画素ユニット15内のR画素同士で前述の条件を満たすように反射光路長付加画素および通常画素を配置することが好ましい。また、画素ユニット15内のG画素同士で前述の条件を満たすように反射光路長付加画素および通常画素を配置する必要がある。画素ユニット15内のB画素同士で前述の条件を満たすように反射光路長付加画素および通常画素を配置する必要がある。
なお、表面反射光路長差を2画素間で設けることにより、アレイレンズ16の表面16Aだけでなく、内面16Bおよび撮像素子10内部の部材における反射光にも画素間の位相差を生じさせることは可能である。それゆえ、表面16Aにおける反射回折光ゴーストの低減化に適した表面反射光路長差を設けることにより、内面16Bにおける反射または内部の部材における反射に対する回折ゴーストの低減化に適した内面反射光路長差または内部反射光路長差でなくても、内面および内部部材における反射回折光ゴーストを低減化することは可能である。
また、撮像素子10の構造等は、いずれの実施形態にも限定されない。例えば、モノクロ撮像素子に上述の実施形態を適用しても良い。
また、ベイヤー配列以外の配列の撮像素子において、反射光路長差を有する画素を不規則に混在させても良い。
また、入射光Lの異なる波長域を検出する受光部、例えば、赤色光、緑色光、青色光をそれぞれ受光する受光部を積層させた撮像素子において、本実施形態と同様に画素を配列させても良い。このような撮像素子は、一般に回折角が大きくなる傾向にあるため、本実施形態の適用により、画質を大きく向上させ得る。
この場合、入射光Lの入射端から最も離された受光部により検出される波長域、例えば赤色光の波長に対応した表面反射光路長差、内面反射光路長差、または内部反射光路長差を設けることが好ましい。上層側の2つの検出部における反射量が多い光、すなわちこの場合の赤色光は、上層側の検出部で吸収される他の色の光よりも多くの回折光を生じさせるからである。
また、撮像素子の各画素にアレイレンズの各マイクロレンズをおよそ一対一で設ければ、アレイレンズは狭義の意味での撮像素子のパッケージ外部にあっても構わない。たとえば、撮像素子に対しカメラアクセサリーのような形態でアレイレンズを後付けするような場合においても、本発明の効果が得られる。また、カバーガラスやローパスフィルターに付加光路長差を設けた場合においても同様である。
撮像素子10の画素間における表面反射光路長差、内面反射光路長差、および内部反射光路長差は、画素設計が容易になるといった点から(m+1/2)λ(mは整数、λは入射光の波長)であることが好ましい。しかし、これらの光路長差は(m+1/2)λには限定されない。
例えば、波長の整数倍に加算する長さを半波長に限るのでなく、半波長に0.5〜1.5の範囲の係数を乗じた(1/4)×λから(3/4)×λを加算してもよい。すなわち、前述の光路長差を(m+1/4)×λ〜(m+3/4)×λの範囲内に含まれるように、アレイレンズなどを形成してもよい。
また、光電変換素子まで達する光束の最短波長から最長波長である受光波長域の中央値の波長λcの0.5倍から1.5倍の範囲内(0.5λc<λb<1.5λc)に入る波長λbを用いて、(m+1/2)λbが前述の光路長差となるように、アレイレンズなどを形成してもよい。
あるいは、画素毎の分光透過特性に応じて透過される各波長域の中央値の波長λeの0.5倍から1.5倍の範囲内(0.5λe<λb<1.5λe)に入る波長λbを用いて、(m+1/2)λbが前述の光路長差となるように、アレイレンズなどを形成してもよい。
さらに、撮像素子10においては、光電変換素子12に達する光束の最短波長から最長波長の間にある受光波長域に可視光を含んでいる。それゆえ、表面反射光路長差すなわち表面側のマイクロレンズの厚さの差は、受光波長域の中央値近傍の波長をλgとすると(m+1/2)λg、例えば200nm〜350nm、特に250nm〜300nm程度であることが好ましい。また、λgの代わりに、各画素の分光透過特性を有するカラーフィルタ14により透過される各波長域の中央値近傍の波長λfを用いても良い。
また、図16に示すように、撮像素子10内部の配線SLなどによって反射回折ゴーストが生じることもある。このような配線SLなどによる反射回折ゴーストを抑制するためには、仮想平面Pから配線までの光路長差が(m+1/2)λ/2となる構成が好ましい。ただしこのことは、実質上、仮想平面Pから光電変換素子12までの内部反射光路長差を(m+1/2)λに合わせることと等価であるため、上述のように、受光面12Sまでの光路長差に対応すれば十分である。
また、第1、第2の実施形態において、マイクロレンズの厚さを画素毎に変えることにより表面光路長を変える構成であるが、図17に示すように、アレイレンズ16を構成するマイクロレンズの厚さを変えなくても表面光路長、すなわち光電変換素子12からアレイレンズ16の頂点までの距離を変えることは可能である。
次に、本実施形態における反射光路長付加画素の具体的な配置とその効果につき、図18〜図33を用いて説明する。なお、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものでない。
図18(A)は、第1の実施例における画素ユニット15における反射光路長付加画素の配置を示す図である。図18(B)〜18(D)は、各画素を基準とする第1の領域内の反射光路長付加画素の分散度合い、すなわち全画素対する反射光路長付加画素の割合が25〜75%の範囲内に含まれているか否かを示す図である。図19は、第1の実施例における回折光のコントラストを示す図である。
図18(A)に示すように、第1の実施例の画素ユニット15においては、縦横2辺に合計48個ずつの画素が不規則に配列される。すなわち第1の実施例の画素ユニット15は、上述の太陽の像SBと錯乱円とを含むスポット径の周囲を囲む大きさの4倍の大きさを有する。
なお、図18(A)において、反射光路長付加画素に色が付され、通常画素は白色で示される。なお、反射光路長付加画素と通常画素の位置の表示方法は、以下の実施例および比較例の図についても同様である。
第1の実施例では、画素ユニット15に含まれる反射光路長付加画素の数が全画素数の半分となるように配置される。すなわち第1の実施例では、不規則領域としての画素ユニット15を形成する反射光路長付加画素の数と、通常画素の数とが等しい。
第1の実施例において、画素ユニット15が以下の条件I〜条件IIIを満たすか否かが判断された。なお、以下の実施例および比較例についても同様に条件I〜条件IIIを満たすか否かが判断された。
条件Iでは、画素ユニット15に含まれる縦横24画素を2辺とする任意の区間を第1の領域15’として、第1の領域15’内の反射光路長付加画素の数が全画素中の25〜75%の範囲内にあるか否かが判断された。
条件Iの判断結果が図18(B)に示される。図18(B)では、例えば任意に選択された画素を中心とする第1の領域15’が条件Iを満たす場合に、選択された画素は色づけられて表示される。なお、条件Iが満たされるか否かの表示方法は、以下の実施例および比較例でも同様である。図18(B)においては、全部の画素に色が付されており、条件Iが画素ユニット15の全域、すなわちいずれの画素についても満たされていたことを示す。
条件IIでは、画素ユニット15に含まれる縦横20画素を2辺とする任意の区間を第1の領域15’として、第1の領域15’内の反射光路長付加画素の数が全画素中の25〜75%の範囲内にあるか否かが判断された。
条件IIの判断結果が図18(C)に示される。図18(C)では、例えば任意に選択された画素を中心とする第1の領域15’が条件Iを満たす場合に、選択された画素は色づけられて表示される。なお、条件IIが満たされるか否かの表示方法は、以下の実施例および比較例でも同様である。図18(C)においては、全部の画素に色が付されており、条件IIが画素ユニット15の全域、すなわちいずれの画素についても満たされていたことを示す。
条件IIIでは、画素ユニット15に含まれる縦横10画素を2辺とする任意の区間を第1の領域15’として、第1の領域15’内の反射光路長付加画素の数が全画素中の25〜75%の範囲内にあるか否かが判断された。
条件IIIの判断結果が図18(D)に示される。図18(D)では、例えば任意に選択された画素を中心とする第1の領域15’が条件IIIを満たす場合に、選択された画素は色づけられて表示される。なお、条件IIIが満たされるか否かの表示方法は、以下の実施例および比較例でも同様である。図18(D)においては、全部の画素に色が付されており、条件IIIが画素ユニット15の全域、すなわちいずれの画素についても満たされていたことを示す。
以上のように、図18(A)に示した画素の配置によっては、条件I〜IIIがいずれも満たされることが分かる。図19に示すように、反射光路長付加画素の数が全画素中の50%である第1の実施例の画素ユニット15においては、回折光DLの光学像が、後述する比較例における回折光の光学像(図33参照)からぼやかされており、コントラストが比較例よりも十分に低いことが確認された。
次に、第2の実施例につき説明する。図20(A)は、第2の実施例における画素ユニット15における反射光路長付加画素の配置を示す図である。図20(B)〜20(D)は、各画素を基準とする第1の領域内の反射光路長付加画素の分散度合いを示す図である。図21は、第2の実施例における回折光のコントラストを示す図である。
図20(A)に示すように、第2の実施例の画素ユニット15においては、第1の実施例と同様に、縦横2辺に合計48個ずつの画素が不規則に配列される。第2の実施例では、画素ユニット15に含まれる反射光路長付加画素の数が全画素数の40%である。すなわち第2の実施例では、不規則領域としての画素ユニット15において反射光路長付加画素の数が全画素数の40%である。
第1の実施形態と同様に、図20(A)に示した画素の配置が、条件I〜条件IIIを満たすか否かが判断された。判断結果を図20(B)〜20(D)に示す。図20(B)〜20(D)に示すように、全部の画素に色が付されている。したがって、第2の実施例において、上述の条件I〜IIIのいずれもが、それぞれ画素ユニット15の全域について満たされていたことを示す。
以上のように、図20(A)に示した画素の配置によっては、条件I〜IIIがいずれも満たされることが分かる。図21に示すように、反射光路長付加画素の数が全画素中の40%である第2の実施例の画素ユニット15においては、回折光DLの光学像が、後述する比較例における回折光の光学像(図33参照)からぼやかされており、コントラストが比較例よりも十分に低いことが確認された。
なお本実施例のように、画素ユニット15中の全画素に対する反射光路長付加画素の割合が40%である場合と、60%である場合とでは、回折光のコントラストの抑制効果は同等であるといえる。よって、第2の実施例および以下の実施例においては、反射光路長付加画素が全画素数の50%以下である画素ユニット15のみを対象としている。
次に、第3の実施例につき説明する。図22(A)は、第3の実施例における画素ユニット15における反射光路長付加画素の配置を示す図である。図22(B)〜22(D)は、各画素を基準とする第1の領域内の反射光路長付加画素の分散度合いを示す図である。図23は、第3の実施例における回折光のコントラストを示す図である。
図22(A)に示すように、第3の実施例の画素ユニット15においては、これまでの実施例と同様に、縦横2辺に合計48個ずつの画素が不規則に配列されている。第3の実施例では、画素ユニット15、すなわち不規則領域に含まれる反射光路長付加画素の数が、全画素数の35%である。
第1の実施例と同様に、図22(A)に示した画素の配置が、条件I〜条件IIIを満たすか否かが判断された。判断結果を図22(B)〜22(D)に示す。図22(B)、22(C)に示すように、全部の画素に色が付されている。したがって、第3の実施例において、上述の条件IIIが、それぞれ画素ユニット15の全域について満たされていたことを示す。
一方、図22(D)では、一部の画素が白色で示されている。したがって、第3の実施例では、条件IIIが、画素ユニット15の一部を構成する白色の画素において、満たされていなかったことを示す。
このように、反射光路長付加画素の数が全画素中の35%であって、条件IIIの一部のみ満たされてない第3の実施例の画素ユニット15においては、回折光DLの光学像(図23参照)が、第1、第2の実施例よりも大きくかつ光量が高かった。しかしながら、後述する比較例における回折光の光学像(図33参照)からはぼやかされており、コントラストが比較例よりも低いことが確認された。
次に、第4の実施例につき説明する。図24(A)は、第4の実施例における画素ユニット15における反射光路長付加画素の配置を示す図である。図24(B)〜24(D)は、各画素を基準とする第1の領域内の反射光路長付加画素の分散度合いを示す図である。図25は、第4の実施例における回折光のコントラストを示す図である。
図24(A)に示すように、第4の実施例の画素ユニット15においては、これまでの実施例と同様に、縦横2辺に合計48個ずつの画素が不規則に配列されている。第4の実施例では、画素ユニット15、すなわち不規則領域に含まれる反射光路長付加画素の数が、全画素数の30%である。
第1の実施例と同様に、図24(A)に示した画素の配置が、条件I〜条件IIIを満たすか否かが判断された。判断結果を図24(B)〜24(D)に示す。図24(B)に示すように、全部の画素に色が付されている。したがって、第4の実施例において、上述の条件Iが画素ユニット15の全域について満たされていたことを示す。
一方、図24(C)では、ごく一部の画素、図24(D)では、一部の画素が白色で示されている。したがって、第4の実施例では、条件IIについては画素ユニット15のごく一部、条件IIIについては画素ユニット15の一部を構成する画素において、満たされていなかったことを示す。
このように、反射光路長付加画素の数が全画素中の30%であって、条件IIのごく一部、および条件IIIの一部が満たされてない第4の実施例の画素ユニット15においては、回折光DLの光学像(図25参照)が、第1〜第3の実施例よりも大きくかつ光量が高かった。しかしながら、後述する比較例における回折光の光学像(図33参照)からはぼやかされており、コントラストが比較例よりも低いことが確認された。
次に、第5の実施例につき説明する。図26(A)は、第5の実施例における画素ユニット15における反射光路長付加画素の配置を示す図である。図26(B)〜26(D)は、各画素を基準とする第1の領域内の反射光路長付加画素の分散度合いを示す図である。図26は、第5の実施例における回折光のコントラストを示す図である。
図26(A)に示すように、第5の実施例の画素ユニット15においては、これまでの実施例と同様に、縦横2辺に合計48個ずつの画素が不規則に配列されている。第5の実施例では、画素ユニット15、すなわち不規則領域に含まれる反射光路長付加画素の数が、全画素数の25%である。
第1の実施例と同様に、図26(A)に示した画素の配置が、条件I〜条件IIIを満たすか否かが判断された。判断結果を図26(B)〜26(D)に示す。図26(B)〜26(D)においては、それぞれ一部の画素が白色で示されている。したがって、条件I〜IIIのいずれが画素ユニット15の一部を構成する画素において満たされていなかったことを示す。
このように、反射光路長付加画素の数が全画素中の25%であって、条件I〜IIIのいずれもが満たされてない第5の実施例の画素ユニット15においては、回折光DLの光学像(図27参照)が、第1〜第4の実施例よりも大きくかつ光量が高かった。しかしながら、後述する比較例の光学像(図33参照)からはぼやかされており、コントラストが比較例よりも低いことが確認された。
次に、第6の実施例につき説明する。図28(A)は、第6の実施例における画素ユニット15における反射光路長付加画素の配置を示す図である。図28(B)〜28(D)は、各画素を基準とする第1の領域内の反射光路長付加画素の分散度合いを示す図である。図29は、第6の実施例における回折光のコントラストを示す図である。
図28(A)に示すように、第6の実施例の画素ユニット15においては、これまでの実施例と同様に、縦横2辺に合計48個ずつの画素が不規則に配列されている。第6の実施例では、画素ユニット15、すなわち不規則領域に含まれる反射光路長付加画素の数が、全画素数の20%である。
第1の実施例と同様に、図28(A)に示した画素の配置が、条件I〜条件IIIを満たすか否かが判断された。判断結果を図28(B)〜28(D)に示す。図28(B)の全ての画素、図28(C)のほとんどの画素、図28(D)の大半の画素が白色で示されている。したがって、条件Iは完全に、条件IIはほとんど満たされておらず、条件IIIについても、画素ユニット15の一部を構成する大半の画素において満たされていなかったことを示す。
このように、反射光路長付加画素の数が全画素中の20%であって、条件I〜IIIのいずれもが満たされてない第6の実施例の画素ユニット15においては、回折光DLの光学像(図29参照)が、第1〜第5の実施例よりも大きくかつ光量が高かった。しかしながら、後述する比較例の光学像(図33参照)からはぼやかされており、コントラストが比較例よりも低いことが確認された。
次に、第7の実施例につき説明する。図30(A)は、第7の実施例における画素ユニット15における反射光路長付加画素の配置を示す図である。図30(B)〜30(D)は、各画素を基準とする第1の領域内の反射光路長付加画素の分散度合いを示す図である。図31は、第7の実施例における回折光のコントラストを示す図である。
図30(A)に示すように、第7の実施例の画素ユニット15においては、第1〜第6の実施例とは異なり、縦横2辺に合計8個ずつの画素が不規則に配列されている。また、図30(A)の太線で示されるように、同じ画素ユニット15が互いに接するように連続して配置されている。第7の実施例では、画素ユニット15、すなわち不規則領域としての画素ユニット15に含まれる反射光路長付加画素の数は、全画素数の50%である。
第1の実施例と同様に、図30(A)に示した画素の配置が、条件I〜条件IIIを満たすか否かが判断された。判断結果を図30(B)〜30(D)に示す。図230(B)〜30(D)においては、画素ユニット15の全ての画素が着色して示されている。したがって、第7の実施例では、条件I〜IIIがいずれも満たされていたことを示す。
このように、条件I〜IIIがいずれも満たされ、反射光路長付加画素の数が全画素中の50%である第7の実施例の画素ユニット15においては、回折光DLの光学像(図31参照)が、後述する比較例の光学像(図33参照)からぼやかされており、コントラストが比較例よりも十分に低いことが確認された。
次に、比較例につき説明する。図32(A)は、比較例における画素ユニット15における反射光路長付加画素の配置を示す図である。図32(B)〜32(D)は、各画素を基準とする第1の領域内の反射光路長付加画素の分散度合いを示す図である。図33は、比較例における回折光のコントラストを示す図である。
図32(A)に示すように、比較例においては、画素ユニット15が形成されておらず、通常画素のみで撮像素子10が形成されている。
第1の実施例と同様に、図32(A)に示した画素の配置が、条件I〜条件IIIを満たすか否かが判断された。図32(B)〜32(C)に示すように、全部の画素が白色で示され、比較例において、上述の条件I〜IIIのいずれもが満たされていなかったことを示す。
また、すべての画素が通常画素である撮像素子においては、回折光DLのコントラスト(図33参照)は、上述のいずれの実施例よりも高かった。これらの結果は、比較例においては、光路長差を有する画素が混在されていないことに起因する。
なお、比較例における回折光DLの光学像のコントラストを1として、第1〜第7の実施例のコントラストの相対値を算出した。算出結果は、以下の表1の通りであった。
これらの実施例と比較例の結果から明らかであるように、画素ユニット15において、反射光路長付加画素を全画素数の25%〜75%の範囲で混在させることにより、反射回折ゴーストのコントラストが抑制されることが確認された。
さらに、反射光路長付加画素の割合を全画素数の50%に近づけることによりコントラスト抑制効果が向上することが分かる。例えば、反射光路長付加画素を不規則領域の全画素数の40%〜60%の範囲で混在させると、反射光路長付加画素が全体の40%未満または60%を超える場合に比べて、さらにコントラストの抑制効果が高まった。特に、反射光路長付加画素の割合が全画素数の50%である場合(第1の実施例)に、最も効果的にコントラストを抑制可能であった。
また、第1および第7の実施例の結果を比較することにより、画素ユニット15の大きさをある程度の範囲以上にすることによりコントラストの抑制効果が高まることが確認された。具体的には、太陽の像SB(図10参照)と周囲の錯乱円よりも十分に広い大きさにすることが好ましい。
ただし、画素ユニット15の小さい第7の実施例においても、比較的良好な結果が得られていること、および上述のように、画素ユニット15を小さくした場合のメリットも認められることから、8〜12画素程度を、縦横2辺に並べた矩形状の画素ユニット15を複数用いても良い。
なお、上述の条件I〜III、すなわち太陽の像SBに錯乱円を加えた大きさ、太陽の像SBの大きさ、あるいは太陽の像SBの半分の大きさに対応した画素ユニット15のある領域内で反射光路長付加画素が25〜75%の範囲内にあることが満たされれば、反射回折ゴーストのコントラストが抑制できることが確認された。
なお、実施例6においてコントラスト抑制効果が得られたことを顧みれば、画素ユニット15の全域に渡って、反射光路長付加画素が全画素数の25〜75%の範囲内にある場合においても、良好な結果が期待される。
10 撮像素子
12 光電変換素子
12S 受光面
15 画素ユニット
16 アレイレンズ
16A 表面
16B 内面
18 膜部材
20 位相板
101 第1画素(第1の画素)
102 第2画素(第2の画素)
L 入射光
P 仮想平面

Claims (31)

  1. 光電変換素子と前記光電変換素子を覆い前記光電変換素子に向かう光を透過する光学素子とを有し、受光面上に2次元状に配置される複数の画素を備え、
    前記光学素子の厚さが第1の厚さである第1の画素と、前記光学素子の厚さが前記第1の厚さより薄い第2の画素とが不規則に配置された不規則領域が、前記受光面の少なくとも一部に形成される
    ことを特徴とする撮像素子。
  2. 前記光電変換素子に相対する前記光学素子の面である近位面の反対側の遠位面と前記光電変換素子との間の距離が、前記第1の画素および前記第2の画素において等しいことを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  3. 光電変換素子と前記光電変換素子を覆い前記光電変換素子に向かう光を透過する光学素子とを有し、受光面上に2次元状に配置される複数の画素を備え、
    前記光電変換素子に相対する前記光学素子の面である近位面の反対側の遠位面と前記光電変換素子との間の距離が第1の距離である第1の画素と、前記遠位面と前記光電変換素子との間の距離が前記第1の距離より短い第2の距離である第2の画素とが不規則に配置された不規則領域が、前記受光面の少なくとも一部に形成される
    ことを特徴とする撮像素子。
  4. 前記第1の画素の前記光学素子の厚さが第1の厚さであり、前記第2の画素の光学素子の厚さは前記第1の厚さより薄い第2の厚さであって、
    前記光電変換素子と前記近位面との距離が、前記第1の画素および前記第2の画素において等しい
    ことを特徴とする請求項2に記載の撮像素子。
  5. 前記不規則領域としての画素ユニットを有し、内部において前記第1、第2の画素が配置される位置が同じである複数の前記画素ユニットが前記受光面に配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の撮像素子。
  6. 前記画素ユニットにおける前記第1の画素の数が、前記画素ユニットの全画素数の25%〜75%であることを特徴とする請求項5に記載の撮像素子。
  7. 前記画素ユニットにおける前記第1の画素の数が、前記画素ユニットの全画素数の40%〜60%であることを特徴とする請求項6に記載の撮像素子。
  8. 前記第1の画素の数と前記第2の画素の数とが等しいことを特徴とする請求項7に記載の撮像素子。
  9. 前記画素ユニットにおける、N1画素×N1画素の任意の区間内で、
    前記第1の画素の数が、前記任意の区間内の画素数の25%〜75%であることを特徴とする請求項5に記載の撮像素子。N1=INT(M×0.0063)(Mは前記撮像素子における水平画素数)
  10. 前記画素ユニットにおける、N1画素×N1画素の任意の区間内で、
    前記第1の画素の数が、前記任意の区間内の画素数の25%〜75%であることを特徴とする請求項5に記載の撮像素子。N1=INT(M×0.0053)(Mは前記撮像素子における水平画素数)
  11. 前記画素ユニットにおける、N1画素×N1画素の任意の区間内で、
    前記第1の画素の数が、区間内の画素数の25%〜75%であることを特徴とする請求項5に記載の撮像素子。N1=INT(M×0.0027)(Mは前記撮像素子における水平画素数)
  12. 前記画素ユニットは、N2画素×N2画素に配置された複数の画素により形成されることを特徴とする請求項5〜請求項11のいずれか1項に記載の撮像素子。N2≧(M×0.011)(Mは前記撮像素子における水平画素数)
  13. 前記第1の距離と前記第2の距離との差が、0.5×(m1+1/2)×λである(m1は任意の整数、λは前記光学素子に入射する光の波長)ことを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載の撮像素子。
  14. 前記第1の距離と前記第2の距離との差が、0.5×(m2+1/4)λmより大きく(m2は任意の整数、λmは前記光学素子に入射する光の波長帯域の中央値近傍)、0.5×(m2+3/4)λmより小さい範囲であることを特徴とする請求項2〜および請求項4のいずれか1項に記載の撮像素子。
  15. 前記第1の距離と前記第2の距離との差が、200nmから350nmであることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載の撮像素子。
  16. 前記第1の距離と前記第2の距離との差が、250nmから300nmであることを特徴とする請求項15に記載の撮像素子。
  17. 前記第1および第2の厚さの差が、0.5×(m3+1/2)×λ÷nである(m3は任意の整数、λは前記光学素子に入射する光の波長、nは前記光学素子の屈折率)ことを特徴とする請求項2に記載の撮像素子。
  18. 前記第1および第2の厚さの差が、0.5×(m4+1/2)×λm÷nより大きく(m4は任意の整数、λmは前記光学素子に入射する光の波長帯域の中央値付近、nは前記光学素子の屈折率)、0.5×(m4+3/4)λm÷nより小さい範囲であることを特徴とする請求項2に記載の撮像素子。
  19. 前記第1および第2の厚さの差が、0.5×((m5+1/2)×λ)÷(n−1)である(m5は任意の整数、λは前記光学素子に入射する光の波長、nは前記光学素子の屈折率)ことを特徴とする請求項4に記載の撮像素子。
  20. 前記第1および第2の厚さの差が、0.5×((m6+1/4)×λm)÷(n−1)より大きく(m6は任意の整数、λmは前記光学素子に入射する光の波長帯域の中央値付近、nは前記光学素子の屈折率)、0.5×((m6+3/4)×λm)÷(n−1)より小さい範囲であることを特徴とする請求項4に記載の撮像素子。
  21. 前記第1の厚さと前記第2の厚さとの差が、200nmから350nmであることを特徴とする請求項1、請求項2、および請求項4のいずれか1項に記載の撮像素子。
  22. 前記第1の厚さと前記第2の厚さとの差が、250nmから300nmであることを特徴とする請求項21に記載の撮像素子。
  23. 前記光学素子に入射する光の波長λは、0.5×λm以上(λmは前記光学素子に入射する光の波長帯域の中央値)、1.5×λm以下であることを特徴とする請求項13、請求項17、および請求項19のいずれか1項に記載の撮像素子。
  24. 前記光学素子はマイクロレンズあることを特徴とする請求項1〜請求項23のいずれか1項に記載の撮像素子。
  25. 前記画素毎に設けられるマイクロレンズを備え、前記光学素子は前記マイクロレンズを覆う光透過性部材であることを特徴とする請求項1〜請求項24のいずれかに記載の撮像素子。
  26. 複数の前記マイクロレンズを含むアレイレンズが一体的に形成されていることを特徴とする請求項24または請求項25に記載の撮像素子。
  27. 前記光透過性部材は平坦である平坦面と凹凸を有する凹凸面を有する板状であって、前記凹凸面における凹部および凸部のいずれか一方が前記画素毎に相対するように形成されることを特徴とする請求項25に記載の撮像素子。
  28. 前記第1の画素毎に、前記光学素子として設けられる第1のアレイレンズと、
    前記第2の画素毎に設けられる第2のアレイレンズとを備え、
    前記第2の画素における前記光学素子は、前記第2のアレイレンズと離間または接触する光透過性部材である
    ことを特徴とする請求項1〜請求項23のいずれか1項に記載の撮像素子。
  29. 前記画素毎に設けられる第1、第2のカラーフィルタを備え、
    前記第1のカラーフィルタが設けられる第1、第2の画素における前記第1の距離と前記第2の距離との差が、0.5×((m7+1/2)×λ1)÷(n−1)であり(m7は任意の整数、λ1は前記第1のカラーフィルタと透過する光の波長、nは前記光学素子の屈折率)、
    前記第2のカラーフィルタが設けられる第1、第2の画素における前記第1の距離と前記第2の距離との差が、0.5×((m8+1/2)×λ2)÷(n−1)である(m8は任意の整数、λ2は前記第2のカラーフィルタと透過する光の波長、nは前記光学素子の屈折率)
    ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の撮像素子。
  30. 光電変換素子と前記光電変換素子を覆い前記光電変換素子に向かう光を透過する光学素子とを有し、受光面上に2次元状に配置される複数の画素を備え、
    前記光電変換素子に相対する前記光学素子の面である近位面と前記光電変換素子との間の距離が第1の距離である第1の画素と、前記近位面と前記光電変換素子との間の距離が前記第1の距離より短い第2の距離である第2の画素とが不規則に配置された不規則領域が、前記受光面の少なくとも一部に形成される
    ことを特徴とする撮像素子。
  31. 請求項12に記載の前記撮像素子を備えることを特徴とする撮像装置。
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