JP2011149746A - 電子装置の評価方法及び出荷方法 - Google Patents

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崇 辛嶋
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Abstract

【課題】電子装置のはんだ濡れ性の評価の精度を高める。
【解決手段】評価用基板6の端子6b上にはんだペースト14を塗布し、さらにはんだペースト14上に電子装置のアウタリード2bを搭載した状態で、ビデオカメラによってはんだペースト14の実際のはんだ濡れ上がりを観察するとともに、はんだ濡れ時間の時間計測の開始点及び終了点を規定することで、時間計測の測定のバラツキを低減して測定の安定化を図ることができる。また、はんだ濡れ性の評価の精度を高めることができる。さらに、前記ビデオカメラによる動画撮像後にコマ送りで濡れ時間を計測することもでき、これにより、詳細な時間計測が可能になる。
【選択図】図8

Description

本発明は、電子装置の評価技術及び出荷技術に関し、特に、はんだ濡れ性の評価と電子装置の出荷に適用して有効な技術に関する。
はんだ濡れ性の評価として、試料上に置かれたはんだ粒子をそのはんだの融点以上に加熱した際の、はんだ液滴の濡れ広がり面積あるいは濡れ角の経時変化を観測する技術が、例えば、特開平5−126715号公報(特許文献1)に記載されている。
特開平5−126715号公報
はんだ実装が行われる半導体装置(電子装置)として、外部端子の種類により、主にリードタイプとボールタイプが知られている。これらの半導体装置では、はんだ実装に関してはんだ濡れ評価が行われている。
はんだ濡れ評価については、JIS規格(日本工業規格)に、はんだ槽平衡法(メニスコグラフ)、ソルダーペースト平衡法(急加熱昇温法、プロファイル昇温法)及びはんだ小球平衡法等の評価方法が記載されているが、いずれの評価方法も、端子が濡れる際に加わる浮力変化の測定により、濡れ時間を測定するものである。
詳細には、はんだ槽平衡法は、はんだディップ実装を模擬したはんだ濡れ評価方法であり、実際の表面実装で使用するはんだペーストで濡れ試験をすることができないため、間接的な評価結果となる。特にはんだ濡れで必要な表面活性をさせるべき材料が評価と基板実装とで異なることが測定値の精度を悪化させる一因となっている。
また、ソルダーペースト平衡法では、はんだ濡れ挙動をセンサーで観測しているが、熱源を印加したポイントから測定がスタートするため、はんだ濡れ時間以外に多くの時間が加えられており、本当の濡れ時間のみを確認することができず、測定の精度を悪化させている。
以上のように、はんだ槽平衡法やソルダーペースト平衡法では、実際のはんだ実装に比較して、アウタリードの表面状態の微小な差が評価結果に出にくく、評価の感度が良くないことが課題である。さらに、BGA(Ball Grid Array)のようなボールタイプの半導体装置では、評価が困難なことが課題である。
また、はんだ小球平衡法は、溶融はんだに対する端子の接触角度が評価結果に大きく影響し、測定結果のバラツキが大きいことが課題である。
なお、前記特許文献1(特開平5−126715号公報)には、はんだ濡れ性の挙動観測について記載されているが、前記観測に関して、その始まりと終わりの具体的なタイミングの基準については、詳細に記載がない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、はんだ濡れ性の評価の精度を高めることができる技術を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、実際のはんだ実装に近い状態でのはんだ濡れ性の評価を行うことができる技術を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、ボールタイプの半導体装置においてもはんだ濡れ性の評価を行うことができる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
代表的な実施の形態による電子装置の評価方法は、(a)それぞれにアウタリードを備えた複数の電子装置を組み立てる工程と、(b)前記複数の電子装置のうちの少なくとも1つを実装基板にはんだ実装し、前記はんだ実装におけるはんだペーストの状態を動画撮像装置によって撮像してはんだ濡れ性の評価を行う工程と、を有し、前記アウタリードは、前記電子装置の基板実装時に前記実装基板の端子と対向して配置される底面とその反対側の上面とを有し、前記(b)工程における前記評価は、(b1)前記実装基板の前記端子上に粒子状の前記はんだペーストを塗布する工程と、(b2)前記はんだペースト上に前記電子装置の前記アウタリードを配置する工程と、(b3)前記はんだペーストを加熱して前記はんだペーストを溶融し、前記粒子が無くなった時点から、はんだ濡れ上がりによる濡れ上がり高さが、前記アウタリードの厚さの1/2以上で、かつ前記アウタリードの前記底面より0.25mm高さ以下の範囲に入る時点までのはんだ濡れ時間を計測する工程と、を有するものである。
また、代表的な他の実施の形態による電子装置の評価方法は、(a)それぞれにはんだボールを備えた複数の電子装置を組み立てる工程と、(b)前記複数の電子装置のうちの少なくとも1つ、もしくは前記電子装置の組み立てに用いられたはんだボールを実装基板にはんだ実装し、前記はんだ実装におけるはんだペーストの状態を動画撮像装置によって撮像してはんだ濡れ性の評価を行う工程と、を有し、前記(b)工程における前記評価は、(b1)前記実装基板の端子上に粒子状の前記はんだペーストを塗布する工程と、(b2)前記はんだペースト上に前記はんだボールを配置する工程と、(b3)前記はんだペーストを加熱して前記はんだペーストを溶融し、前記粒子が無くなった時点から、前記はんだペーストと前記はんだボールの接合部の形状が変化する時点までのはんだ濡れ時間を計測する工程と、を有するものである。
また、代表的な他の実施の形態による電子装置の評価方法は、(a)それぞれにはんだボールを備えた複数の電子装置を組み立てる工程と、(b)前記複数の電子装置のうちの少なくとも1つ、もしくは前記電子装置の組み立てに用いられたはんだボールを実装基板にはんだ実装し、前記はんだ実装におけるはんだ濡れ性の評価を行う工程と、を有し、前記(b)工程における前記評価は、(b1)前記実装基板の同一の端子上にフラックスと粒子状のはんだペーストとを、両者の間に絶縁膜を介在させて塗布する工程と、(b2)前記フラックス上に前記はんだボールを配置する工程と、(b3)前記フラックスと前記はんだペーストを加熱してはんだ溶融によって前記はんだペーストの前記粒子が無くなった時点から、前記フラックスと前記はんだボールの接合部の形状が変化する時点までのはんだ濡れ時間を、前記フラックスと前記はんだペーストの状態を動画撮像装置によって撮像して計測する工程と、を有するものである。
また、代表的な実施の形態による電子装置の出荷方法は、(a)それぞれにアウタリードを備えた複数の電子装置を組み立てる工程と、(b)前記複数の電子装置のうちの少なくとも1つを実装基板にはんだ実装し、前記はんだ実装におけるはんだペーストの状態を動画撮像装置によって撮像してはんだ濡れ性の評価を行う工程と、(c)前記複数の電子装置をケースに収容して出荷する工程と、を有し、前記アウタリードは、前記電子装置の基板実装時に前記実装基板の端子と対向して配置される底面とその反対側の上面とを有し、前記(b)工程における前記評価は、(b1)前記実装基板の前記端子上に粒子状のはんだペーストを塗布する工程と、(b2)前記はんだペースト上に前記電子装置の前記アウタリードを配置する工程と、(b3)前記はんだペーストを加熱して前記はんだペーストを溶融し、前記粒子が無くなった時点から、はんだ濡れ上がりによる濡れ上がり高さが、前記アウタリードの厚さの1/2以上で、かつ前記アウタリードの前記底面より0.25mm高さ以下の範囲に入る時点までのはんだ濡れ時間を計測する工程と、を有するものである。
また、代表的な他の実施の形態による電子装置の出荷方法は、(a)それぞれにはんだボールを備えた複数の電子装置を組み立てる工程と、(b)前記複数の電子装置のうちの少なくとも1つ、もしくは前記電子装置の組み立てに用いられたはんだボールを実装基板にはんだ実装し、前記はんだ実装におけるはんだペーストの状態を動画撮像装置によって撮像してはんだ濡れ性の評価を行う工程と、(c)前記複数の電子装置をケースに収容して出荷する工程と、を有し、前記(b)工程における前記評価は、(b1)前記実装基板の端子上に粒子状のはんだペーストを塗布する工程と、(b2)前記はんだペースト上に前記はんだボールを配置する工程と、(b3)前記はんだペーストを加熱して前記はんだペーストを溶融し、前記粒子が無くなった時点から、前記はんだペーストと前記はんだボールの接合部の形状が変化する時点までのはんだ濡れ時間を計測する工程と、を有するものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
はんだ濡れ性評価の測定のバラツキを低減することができ、はんだ濡れ性の評価の精度を高めることができる。
実際のはんだ実装に近い状態でのはんだ濡れ性の評価を行うことができる。
ボールタイプの半導体装置のはんだ濡れ性の評価にも非常に有効である。
本発明の実施の形態1の電子装置である半導体装置の構造の一例を示す断面図である。 図1に示す半導体装置の組み立てから出荷までの手順の一例を示すフロー図である。 図2に対応した組み立て手順の一例を示すフロー図である。 図1に示す半導体装置のはんだ濡れ性評価で用いられる濡れ性評価装置の構造の一例を示す構成ブロック図である。 図1に示す半導体装置のはんだ実装構造の一例を示す側面図である。 図1に示す半導体装置のはんだ濡れ性評価の手順の一例を示すフロー図であり、はんだペースト印刷までを示す図である。 図1に示す半導体装置のはんだ濡れ性評価の手順の一例を示すフロー図であり、リフロー加熱直後までを示す図である。 図1に示す半導体装置のはんだ濡れ性評価の手順の一例を示すフロー図であり、はんだ濡れ時間計測開始〜計測終了までを示す図である。 図1に示す半導体装置のはんだ濡れ性評価の手順の一例を示すフロー図であり、はんだ濡れ上がり完了状態を示す図である。 図1に示す半導体装置のはんだ濡れ上がり時間の計測終了点の許容範囲の一例を示す断面図である。 図1に示す半導体装置と他の電子装置の基板実装検査から出荷までの手順の一例を示すフロー図である。 図11に対応した手順の一例を示すフロー図である。 本発明の実施の形態1の濡れ性評価と比較例の濡れ性評価とを比べて示す比較図である。 本発明の実施の形態2の電子装置である半導体装置の構造の一例を示す断面図である。 図14に示す半導体装置のはんだ濡れ性評価で用いられる濡れ性評価装置の構造の一例を示す構成ブロック図である。 図14に示す半導体装置のはんだ濡れ性評価の手順の一例を示すフロー図である。
以下の実施の形態では特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
さらに、以下の実施の形態では便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明などの関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数など(個数、数値、量、範囲などを含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合などを除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良いものとする。
また、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
また、以下の実施の形態において、構成要素等について、「Aからなる」、「Aよりなる」、「Aを有する」、「Aを含む」と言うときは、特にその要素のみである旨明示した場合等を除き、それ以外の要素を排除するものでないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1の電子装置である半導体装置の構造の一例を示す断面図、図2は図1に示す半導体装置の組み立てから出荷までの手順の一例を示すフロー図、図3は図2に対応した組み立て手順の一例を示すフロー図、図4は図1に示す半導体装置のはんだ濡れ性評価で用いられる濡れ性評価装置の構造の一例を示す構成ブロック図、図5は図1に示す半導体装置のはんだ実装構造の一例を示す側面図である。また、図6は図1に示す半導体装置のはんだ濡れ性評価の手順の一例を示すフロー図であり、はんだペースト印刷までを示す図、図7は図1に示す半導体装置のはんだ濡れ性評価の手順の一例を示すフロー図であり、リフロー加熱直後までを示す図、図8は図1に示す半導体装置のはんだ濡れ性評価の手順の一例を示すフロー図であり、はんだ濡れ時間計測開始〜計測終了までを示す図である。さらに、図9は図1に示す半導体装置のはんだ濡れ性評価の手順の一例を示すフロー図であり、はんだ濡れ上がり完了状態を示す図、図10は図1に示す半導体装置のはんだ濡れ上がり時間の計測終了点の許容範囲の一例を示す断面図である。
本実施の形態1の電子装置は、リードフレームを用いて組み立てられる樹脂封止型の半導体装置であり、本実施の形態1では前記半導体装置の一例として、図1に示すようなSOP(Small Outline Package)1を取り上げて説明する。
図1に示すSOP1の構成について説明すると、半導体集積回路が形成された半導体チップ4と、半導体チップ4の周囲の対向する2つの方向に配置された複数のインナリード2aと、インナリード2aと一体に形成された複数のアウタリード2bと、半導体チップ4の主面4aに形成された表面電極である電極パッド4cとこれに対応するインナリード2aとを電気的に接続する金線等の複数のワイヤ5とを有している。
さらに、SOP(電子装置)1は、銀ペーストや樹脂ペースト等のダイボンド材10を介して半導体チップ4が固定されたチップ搭載部であるダイパッド2cと、樹脂モールディングによって封止用樹脂等から形成され、かつ半導体チップ4とダイパッド2cと複数のワイヤ5と複数のインナリード2aを封止する封止体3とを有している。つまり、封止体3は、半導体パッケージの本体部でもある。
なお、SOP1であるため、複数のインナリード2aそれぞれと一体に形成された複数のアウタリード2bは、封止体3の対向する2辺それぞれから外部に向かって突出しており、これらのアウタリード2bは、ガルウィング状に曲げ成形されている。
また、インナリード2a、アウタリード2b及びダイパッド2cは、例えば、銅合金等の薄板状の部材によって形成され、それぞれの厚さは、例えば、0.125〜0.2mmである。
また、パッケージの本体部である封止体3は、例えば、熱硬化性のエポキシ系樹脂等から成り、樹脂モールディングによって形成されたものである。
次に、本実施の形態1の半導体装置(SOP1)の組み立てから出荷までを、図2に示すフロー図に沿って説明する。
まず、図2のステップS1に示すパッケージ組み立てを行う。ここでは、まず、リードフレームを準備する。前記リードフレームのそれぞれのデバイス領域には複数のインナリード2aやアウタリード2bが設けられている。
また、前記リードフレームは、例えば、銅合金等によって形成された短冊状の薄板材であり、ダイパッド2c、複数のインナリード2a及びアウタリード2bが一体に形成されている。前記リードフレームの厚さは、例えば、0.125〜0.2mmである。
その後、ダイボンディングを行う。ここでは、前記リードフレームの複数のデバイス領域のダイパッド2cに、図1に示すようにダイボンド材10を介して半導体チップ4を搭載する。すなわち、半導体チップ4の裏面4bとダイパッド2cとをダイボンド材10によって接合する。
その後、ワイヤボンディングを行う。すなわち、図1に示すように、半導体チップ4の主面4aの電極パッド4cとこれに対応するインナリード2aとをワイヤ5によって電気的に接続する。なお、ワイヤ5は、例えば、金線である。
ワイヤボンディング工程完了後、樹脂モールディングを行う。ここでは、図示しない樹脂成形金型を用いて前記リードフレームのデバイス領域におけるダイパッド2c、半導体チップ4、複数のインナリード2a及びワイヤ5を封止用樹脂を用いて樹脂封止し、本体部である封止体3を形成する。なお、前記封止用樹脂は、例えば、熱硬化性のエポキシ樹脂等である。
その後、切断・成形を行う。ここでは、前記リードフレームを切断して各パッケージ単位に個片化する。その際、封止体3の対向する2つの側面からそれぞれ突出する複数のアウタリード2bをガルウィング状に曲げ成形して、図1に示すSOP1の組立て完了となる。なお、上述の組み立て方法により、図3のステップS1に示すように複数のSOP(電子装置)1を組み立てる。
次に、図2のステップS2に示す電気テストを行う。ここでは、SOP1のアウタリード2bにテスター9のテスト端子9aを電気的に接続して、SOP1の電気的特性検査を行う。
その後、図2のステップS3に示す品質確認(はんだ濡れ性評価)を行う。すなわち、図3のステップS3に示すように、複数個組み立てたSOP1の中から少なくとも1つを取り出してはんだ濡れ性評価を行う。つまり、複数個組み立てたSOP1のうちの少なくとも1つを評価用基板(実装基板)6にはんだ実装し、その際、前記はんだ実装におけるはんだペースト14の状態を動画撮像装置によって撮像してはんだ濡れ性評価を行う。なお、前記はんだ濡れ性評価は、1つのSOP1だけでなく、複数のSOP1に対して行っても良い。
また、前記動画撮像装置としてビデオカメラ12を用い、ビデオカメラ12によってはんだペースト14の状態(挙動)をモニタ(観察)する。
ここで、前記はんだ濡れ性評価で用いられる評価装置について説明すると、図4に示すように、評価対象となる外部端子がはんだペースト14を介して接続される評価用基板6と、この評価用基板6を支持するとともに加熱手段を備えたヒートステージ13と、ビデオカメラ12によって撮像された映像を映し出すモニタ部15と、ヒートステージ13の加熱温度等を制御する制御部16とを有している。
なお、評価用基板(実装基板)6は、表面にソルダレジスト膜(絶縁膜)6cが形成された金属板6aから成り、金属板6aには、複数の端子6bを含む配線パターンが形成されている。はんだ濡れ性評価時には、図5に示すように評価用基板6上にSOP1等の種々の電子装置がはんだ実装され、評価用基板6上の端子6bに、評価対象となる電子装置の外部端子が図6に示すようなはんだペースト14を介して電気的に接続される。金属板6a及び端子6bは、例えば、銅等からなる。
次に、はんだ濡れ性評価の具体的方法について説明する。
まず、図6の基板準備に示すように、端子(銅ランド)6bが露出した評価用基板6を準備し、この端子6b上に粒子状のはんだペースト14を塗布する。ここでは、はんだペースト印刷に示すように、端子6b上に粒子状のはんだペースト14を印刷によって塗布する。
その後、図7のSOP搭載に示すように、はんだペースト14上にSOP1のアウタリード2bを配置する。なお、アウタリード2bは、SOP1の基板実装時に評価用基板6の端子6bと対向して配置される底面2dとその反対側の上面2eとを有している。さらに、アウタリード2bの表面には、外装めっきとしてはんだめっき2fが形成されている。ただし、アウタリード2bの端面2gは、外装めっきを形成した後に切断して形成された面であるため、端面2gにははんだめっき2fは形成されていない。
その後、図7のリフロー加熱開始に示すように、はんだペースト14を加熱してはんだペースト14の溶融を開始する。その際、図4に示すビデオカメラ12によってはんだペースト14の状態(挙動)を常時モニタ(観察)する。
その後、図7のリフロー加熱中に示すように、はんだペースト14にははんだ未溶融部分がまだ残っている。すなわち、溶けたはんだ14aの部分と、未溶融で残っている粒子14bの部分とが混在している。この時、アウタリード2bの表面のはんだめっき2fは、未溶融である。
さらに加熱を続けると、図8のリフロー加熱中(A)に示すように、はんだ未溶融部が完全に無くなり、図7の粒子14bが全て溶けてはんだ14aのみの状態となる。ビデオカメラ12の映像をモニタ部15で観察しながら、この時点をはんだ濡れ性評価のはんだ濡れ時間の計測開始とする(スタート)。なお、この時点においても、アウタリード2bの表面のはんだめっき2fは、未溶融である。
さらに加熱を続けると、図8のリフロー加熱中(B)及び図10に示すように、はんだ14aが濡れ上がり始め、はんだ濡れ上がりの初期状態となる。ここでは、はんだ14aが濡れ上がった部分のみにおいて、アウタリード2bの表面のはんだめっき2fとはんだ14aとが接合している。
さらに加熱を続けると、図8のリフロー加熱中(C)に示すように、はんだ濡れ上がりが中期状態となる。この時、図8と図10に示すように、はんだ濡れ上がりによって形成されるはんだフィレットのうち、アウタリード2bのSOP1の封止体(本体部)3側に形成されるバックフィレット14cの高さが、アウタリード2bの上面2eと同じ高さになった時点ではんだ濡れ時間の計測終了(エンド)とする。この場合のはんだ濡れ時間は、図8に示すようにDとなる。
すなわち、本実施の形態1のはんだ濡れ性評価では、粒子14b状のはんだペースト14を加熱して溶融した際に、粒子14bが無くなった時点から、はんだ濡れ上がりによって形成されるはんだフィレットのうち、アウタリード2bの封止体3側に形成されるはんだフィレット(バックフィレット14c)の高さが、アウタリード2bの上面2eと同じ高さになるまでの時間を計測し、この時間をはんだ濡れ時間Dとする。
なお、この時点で、アウタリード2bの端面2g側に形成されるはんだフィレットであるフロントフィレット14dは、アウタリード2bの上面2eまで達することはなく、その時点でのフロントフィレット14dの高さは、アウタリード2bの厚さの1/2程度の高さである。
さらに加熱を続けると、図9のリフロー加熱完了に示すように、はんだ濡れ上がりの高さがアウタリード2bの上面2eより十分に高い位置(U)まで到達しており、はんだ濡れ上がり完了となる。
ここで、図10を用いて、本実施の形態1のはんだ濡れ時間Dの計測における計測終了(エンド)時点の許容範囲について説明する。
SOP1等の電子装置のはんだ実装において、実装後のはんだ接続強度を含む品質を確保するためには、以下の2項目がポイントとなる。
1つめは、アウタリード2bの全周がはんだ14aで濡れていること。2つめは、はんだ接続強度を確保するために、アウタリード2bの封止体3側に形成されるはんだフィレットであるバックフィレット14cが形成されていることである。アウタリード2bの厚さは、一般的に、0.125〜0.2mmであり、バックフィレット14cの高さは、図10に示す端子(ランド)6bのP寸法で設定されている。前記P寸法は、0.25mm設定が一般的であり、したがって、0.25mmに対する45度方向の高さとなる0.25mmをはんだ濡れ時間の計測時の濡れ上がり高さの上限と設定する。
すなわち、はんだ濡れ時間Dの計測についての計測終了(エンド)時点の許容範囲の上限(図10に示すT2)は、はんだ濡れ上がりによる濡れ上がり高さ(R)がアウタリード2bの底面2dより0.25mm高さの位置と設定する。
一方、はんだ濡れ時間の計測時の濡れ上がり高さの許容範囲の下限については、はんだ実装における品質を確保するための前記2項目のポイントを考慮してアウタリード2bの厚さの1/2の位置(T1)とする。ここでは、特に、アウタリード2bの端面2g側に形成されるフロントフィレット14dがアウタリード2bの厚さの約1/2の高さに形成されることに着目し、前記2項目のポイントを満足する下限位置の設定としている。なお、図10に示すQ寸法は、フロントフィレット14dを設定する距離を示している。
以上により、はんだ濡れ時間Dの計測における計測終了(エンド)時点の許容範囲(S)は、はんだ濡れ上がりによる濡れ上がり高さ(R)が、アウタリード2bの厚さの1/2(T1)以上で、かつアウタリード2bの底面2dより0.25mm高さ(T2)以下となることである。
さらに、前記許容範囲(S)の上限(T2)は、好ましくは、バックフィレット14cの高さが、アウタリード2bの上面2eと同じ高さになった時点と設定することである。これにより、モニタ部15においてはんだ濡れ上がり(R)を観察する上で、はんだ濡れ時間Dの計測終了時点を容易に、かつ高精度に見極めることができる。
したがって、本実施の形態1のはんだ濡れ性評価では、ビデオカメラ12に接続されたモニタ部15において実際のはんだ濡れ上がり(R)を観察し、はんだペースト14の粒子14bが無くなった時点を計測開始時点とし、この時点から、はんだ濡れ上がりによるバックフィレット14cの高さが、アウタリード2bの上面2eと同じ高さになる時点までの時間を計測し、この時間をはんだ濡れ時間Dとしている。
これにより、はんだ濡れ時間Dを容易に、かつ高精度に計測することができる。
なお、この場合のはんだ濡れ上がりの計測終了時点では、バックフィレット14cがアウタリード2bの上面2eと同じ高さまで形成されているため、アウタリード2bの上面2e部分までのはんだめっき2fがはんだ14aと接合している。
はんだ濡れ性評価完了により、図2のステップS3−1に示すように、NGの判定となった場合には、SOP1の梱包を停止する。
一方、OKの判定となった場合には、図2のステップS4に示すように梱包を行う。ここでは、図3のステップS4に示すように、複数のSOP1をトレイ(ケース)17等に収容して、このトレイ17ごと外装箱18に入れて梱包を行う。
その後、図2のステップS5に示すように、外装箱18に梱包した複数のSOP1を出荷する。
次に、複数の電子装置が実装された基板へのはんだ実装の検査とその出荷について説明する。
図11は図1に示す半導体装置と他の電子装置の基板実装検査から出荷までの手順の一例を示すフロー図、図12は図11に対応した手順の一例を示すフロー図、図13は本発明の実施の形態1の濡れ性評価と比較例の濡れ性評価とを比べて示す比較図である。
図11及び図12は、複数の電子装置の基板への実装および実装検査フローを示すものである。まず、図11のステップS11に示すように、はんだペースト印刷+電子装置搭載を行う。ここでは、図12のステップS11に示すように、モジュール基板(実装基板)19上にSOP1やチップ部品20等の電子装置をはんだ実装する。
その後、図11のステップS12に示す品質確認(はんだ濡れ性評価)を行う。すなわち、図12のステップS12に示すように、モジュール基板19上に搭載されたSOP1やチップ部品20等の電子装置のはんだ実装におけるはんだペースト14の状態をビデオカメラ12によって撮像してはんだ濡れ性評価を行う。
なお、前記はんだ濡れ性評価の方法は、図2のステップS3の品質確認と同様である。つまり、モジュール基板19上の電子装置を加熱し、はんだ実装におけるはんだペースト14の状態(挙動)をビデオカメラ12で撮像してモニタ部15で観察しながらはんだ濡れ性評価を行う。前記はんだ濡れ性評価では、図2のステップS3の品質確認と同様に、例えば、SOP1の場合、図7及び図8に示すように、粒子14b状のはんだペースト14を加熱して溶融した際に、粒子14bが無くなった時点から、バックフィレット14cの高さが、アウタリード2bの上面2eと同じ高さになる時点までの時間を計測し、この時間をはんだ濡れ時間Dとする。
このようにはんだ濡れ性評価を行うことでモジュール基板19上の各電子装置のはんだ濡れ時間Dを容易に、かつ高精度に計測することができるとともに、部品実装検査を容易に、かつ高精度に行うことができる。
なお、図11のステップS12−1に示すように、はんだ濡れ性評価にて、NGの判定となった場合には、プロセス、材料を見直し、再度はんだ濡れ性評価を実施する。
一方、OKの判定となった場合には、図11のステップS13に示すように加熱リフローを行って、図12のステップS13に示すようにモジュール基板19上のSOP1やチップ部品20等の電子装置の本実装を終える。
その後、図11のステップS14に示すように、梱包を行う。ここでは、図12のステップS14に示すように、SOP1やチップ部品20等が実装されたモジュール(電子装置)21を外装箱18に入れて梱包を行う。
その後、図11のステップS15に示すように、外装箱18に梱包した複数のモジュール21を出荷する。
次に、本実施の形態1の電子装置の評価方法及び出荷方法によって得られる効果について説明する。
すなわち、本実施の形態1の電子装置の評価方法によれば、ビデオカメラ12によってはんだペースト14の実際のはんだ濡れ上がりを観察するとともに、はんだ濡れ時間の時間計測の開始点及び終了点を規定することで、測定のバラツキを低減して測定の安定化を図ることができる。さらに、はんだ濡れ性の評価の精度を高めることができる。
また、ビデオカメラ12による動画撮像後にコマ送りで濡れ時間を計測することもでき、実際の端子表面の状態を可視化することができる。これにより、はんだ濡れ性を可視的に評価できるとともに、詳細な時間計測が可能になり、より詳細なデータを得ることが可能になる。
また、実装基板の端子上にはんだペースト14を塗布してはんだ濡れ性の評価を行うとともに、パターンを配置した金属板6aを含む実装基板に、はんだペースト14を介してアウタリード2bを搭載することで、現実のはんだ実装に近い状態ではんだ濡れ性の評価を行うことができる。パターンを配置した金属板6aを含む実装基板を採用した場合、樹脂系の基板に比べて熱伝導率が高いため、より精度の高いデータを得ることができる。
また、評価に使用するはんだペースト14や端子のめっき仕様等を変えても、同じ指標での評価が可能であり、今後発生する様々な組み合わせに対して、同一指標での濡れ性の比較を容易に行うことができる。
また、本実施の形態1の電子装置のはんだ濡れ性評価によってはんだ実装が良品(OK)と判断されたSOP1等の電子装置を出荷することで、出荷先(客先)でのはんだ実装における実装不良を低減することができる。
これにより、電子装置の信頼性を向上させることができる。
ここで、図13を用いて、本実施の形態1の電子装置のはんだ濡れ性評価方法と、JIS規格に基づくはんだ濡れ性評価方法(比較例)との比較を行う。
図13の本実施の形態1のはんだ濡れ性評価方法(ビデオ観察法)以外の評価方法は、全てJIS規格に基づく評価方法である。例えば、はんだ槽平衡法は、はんだ槽50内の溶融はんだ51に測定子58を浸けて評価を行うものであり、急加熱昇温法は、はんだペースト53が塗布された評価治具板52をはんだ槽50内の溶融はんだ51に浸け、この状態のはんだペースト53に測定子58を浸けて評価を行うものである。さらに、プロファイル昇温法は、加熱板54上に設けられた評価治具板52上に塗布されたはんだペースト53に測定子58を浸けて評価を行うものであり、はんだ小球平衡法は、ブロック57に組み込まれた加熱鉄芯56上に配置されたはんだボール55に測定子58を接触させて評価を行うものである。JIS規格に基づく評価方法は、いずれも測定子58が濡れる際に加わる浮力変化の測定により、濡れ時間を測定する方法である。
なお、はんだ槽平衡法やはんだ小球平衡法では、実際の表面実装で使用するはんだペースト14で濡れ評価を行うことができないため、間接的な評価結果となり、測定値の精度を悪化させている。また、ソルダーペースト平衡法(急加熱昇温法やプロファイル昇温法)では、はんだ濡れ挙動をセンサーで観測するためには、熱源が印加された時点からスタートをするために、はんだ濡れ時間以外に多くの時間が加わっており、本来の濡れ時間のみを測定することができなく測定の精度を悪化させている。
図13の比較図に示すように、比較項目のうち、リフロー実装との類似性の有無、ペースト評価の有無、評価時間の内容の3項目全て○となったのは、本実施の形態1のはんだ濡れ性評価方法(ビデオ観察法)のみであり、加えて、計測バラツキが小であるため、本実施の形態1のはんだ濡れ性評価方法は、JIS規格に基づくはんだ濡れ性評価方法が有する種々の課題(前記測定精度が悪いこと等)を解決することが可能である。
(実施の形態2)
図14は本発明の実施の形態2の電子装置である半導体装置の構造の一例を示す断面図、図15は図14に示す半導体装置のはんだ濡れ性評価で用いられる濡れ性評価装置の構造の一例を示す構成ブロック図、図16は図14に示す半導体装置のはんだ濡れ性評価の手順の一例を示すフロー図である。
本実施の形態2は、外部端子がボール端子の電子装置、すなわちボールタイプの電子装置に対するはんだ濡れ性評価について説明するものである。
図14に示す半導体装置(電子装置)は、外部端子がボール端子であるはんだボール11を複数有するBGA7である。
BGA7の構成について説明すると、半導体チップ4と、主面8a上に樹脂ペースト材等のダイボンド材10を介して半導体チップ4が搭載されたBGA基板8と、BGA基板8の裏面8b側にグリッド状(格子状)に並んで設けられた外部端子である複数のはんだボール11と、半導体チップ4を樹脂封止する封止体3とを有している。
さらに、半導体チップ4の表面電極とBGA基板8の主面8aのボンディングリード8cとが複数のワイヤ5によって電気的に接続されている。したがって、複数のワイヤ5は、半導体チップ4とともに、BGA基板8の主面8a上において封止用樹脂から成る封止体3によって樹脂封止されている。
次に、BGA7の評価方法であるはんだ濡れ性評価について説明する。
まず、それぞれに複数のはんだボール11を備えた複数のBGA(半導体装置、電子装置)7を組み立てる。
ここでは、BGA基板8にダイボンド材10を介して半導体チップ4を搭載し、その後、ワイヤボンディングを行って半導体チップ4の電極パッド4cとBGA基板8のボンディングリード8cとを金線等のワイヤ5で電気的に接続する。さらに、ワイヤボンディング後、樹脂モールディングを行って封止体3を形成し、これによって半導体チップ4や複数のワイヤ5が封止体3によって樹脂封止される。
樹脂封止後、BGA基板8の裏面8b側に外部端子である複数のはんだボール11をグリッド状に配置して接続し、さらに個片化を行ってBGA7の組み立て完了となる。
その後、複数のBGA7のうちの少なくとも1つを取り出して評価用基板6にはんだ実装し、前記はんだ実装におけるはんだ濡れ性の評価を行う。その際、実施の形態1と同様に、本実施の形態2においても、前記はんだ実装におけるはんだペースト14の状態を動画撮像装置によって撮像してはんだ濡れ性評価を行う。なお、前記はんだ濡れ性評価は、1つのBGA7だけでなく、複数のBGA7に対して行っても良い。
ただし、本実施の形態2では、BGA7の組み立てに用いられたはんだボール11を用いて、はんだボール11単体を評価する場合について説明するが、はんだ濡れ性評価としては、評価用基板6上にBGA7を配置して、BGA7に取り付けられているはんだボール11の評価を行っても良い。
はんだボール11単体を評価することにより、BGA7に設けられたはんだボール11を評価する場合に比較して、はんだ濡れ性評価を高精度に行うことができる。
また、前記動画撮像装置として、実施の形態1と同様に、ビデオカメラ12を用い、ビデオカメラ12によってはんだペースト14の状態(挙動)をモニタ(観察)する。前記はんだ濡れ性評価で用いられる評価装置について説明すると、図15に示すように、評価対象となる外部端子がはんだペースト14を介して接続される評価用基板6と、この評価用基板6を支持するとともに加熱手段を備えたヒートステージ13と、ビデオカメラ12によって撮像された映像を映し出すモニタ部15と、ヒートステージ13の加熱温度等を制御する制御部16とを有している。なお、はんだペースト14の代わりとして、フラックス(図16参照)22を用いてもよい。
また、評価用基板(実装基板)6は、実施の形態1で説明したものと同様の構造のものである。
次に、図16に示す本実施の形態2のはんだ濡れ性評価方法について説明する。
まず、図16のボール搭載に示すように、評価用基板6の同一の端子6b(図5参照)上にフラックス22と粒子状のはんだペースト14とを、両者の間にソルダレジスト膜(絶縁膜)6cを介在させて塗布し、その後、フラックス22上にはんだボール11を搭載(配置)する。
その後、フラックス22とはんだペースト14を加熱してはんだ溶融によってはんだペースト14の粒子14bが無くなった時点(計時開始:ペースト溶融時)をスタートとして時間計測を開始する。すなわち、フラックス22の横にはんだペースト14を配置し、このはんだペースト14の状態(挙動)を計時開始のタイマー用として使用する。なお、はんだペースト14以外にサーモラベルや熱感知インク等を使用してもよい。
さらに加熱して、フラックス22とはんだボール11の接合部の形状が変化する時点(計時終了)までの時間を計測し、この時間をはんだ濡れ時間(実施の形態1におけるはんだ濡れ時間Dに相当)とする。なお、はんだ濡れ時間の計測においては、フラックス22とはんだペースト14の状態を、図15に示すビデオカメラ12によって撮像してモニタ部15で観察しながら時間を計測する。
また、フラックス22とはんだボール11の接合部の形状変化の判断については、両者の接触角度、接触高さ、接合部面積等によって判断することが好ましい。
なお、フラックス22の代わりにはんだペースト14を用いて、はんだペースト14上にはんだボール11を搭載してはんだ濡れ時間の計測を行ってもよい。その場合には、タイマー用のはんだペースト14は不要になることは言うまでもない。
はんだ濡れ性評価終了後、OKの判定となった電子装置である複数のBGA7を、例えば、図3に示すようにトレイ17に収容し、さらに外装箱18に梱包して出荷する。
本実施の形態2のBGA7の評価方法によれば、実施の形態1のSOP1の場合と同様に、ビデオカメラ12によって実際のフラックス22とはんだペースト14の状態を観察するとともに、はんだ濡れ時間の時間計測の開始点及び終了点を規定することで、測定のバラツキを低減して測定の安定化を図ることができる。さらに、はんだ濡れ性の評価の精度を高めることができる。
また、ビデオカメラ12による動画撮像後にコマ送りで濡れ時間を計測することもでき、実際の端子表面の状態を可視化することができる。これにより、はんだ濡れ性を可視的に評価できるとともに、詳細な時間計測が可能になり、より詳細なデータを得ることが可能になる。
また、本実施の形態2の電子装置のはんだ濡れ性評価によってはんだ実装が良品(OK)と判断されたBGA7等の電子装置を出荷することで、出荷先(客先)でのはんだ実装における実装不良を低減することができる。
これにより、電子装置の信頼性を向上させることができる。
また、BGA7等のボール端子に対してもはんだ濡れ性の評価を行うことが可能なため、ボールタイプの半導体装置のはんだ濡れ性の評価や、ボール端子単体のはんだ濡れ性の評価にも非常に有効である。
なお、本実施の形態2の電子装置の評価方法及び出荷方法によって得られるその他の効果については、実施の形態1の電子装置の評価方法及び出荷方法によって得られるその他の効果と同様であるため、その重複説明は省略する。
以上、本発明者によってなされた発明を発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記発明の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前記実施の形態1においては、電子装置の一例として、SOP1を取り上げて説明したが、前記電子装置は、SOP1以外のQFP(Quad Flat Package)やQFN(Quad Flat Non-leaded Package) 等のリードを有した半導体装置であってもよい。
また、前記電子装置は、リードを有するものであれば、タンタルコンデンサ、電解コンデンサ、サーキュレータ、コネクタ、コイルまたはトランス等であってもよい。
また、前記実施の形態1,2においては、動画撮像装置がビデオカメラ12の場合を説明したが、前記動画撮像装置は、動画を撮影及び再生することが可能なカメラであれば、ビデオカメラ以外のいずれのカメラであってもよい。
本発明は、はんだ実装が行われる電子装置のはんだ濡れ性の評価に好適である。
1 SOP(半導体装置、電子装置)
2a インナリード
2b アウタリード
2c ダイパッド
2d 底面
2e 上面
2f はんだめっき
2g 端面
3 封止体(本体部)
4 半導体チップ
4a 主面
4b 裏面
4c 電極パッド
5 ワイヤ
6 評価用基板(実装基板)
6a 金属板
6b 端子
6c ソルダレジスト膜(絶縁膜)
7 BGA(半導体装置、電子装置)
8 BGA基板
8a 主面
8b 裏面
8c ボンディングリード
9 テスター
9a テスト端子
10 ダイボンド材
11 はんだボール
12 ビデオカメラ(動画撮像装置)
13 ヒートステージ
14 はんだペースト
14a はんだ
14b 粒子
14c バックフィレット
14d フロントフィレット
15 モニタ部
16 制御部
17 トレイ(ケース)
18 外装箱
19 モジュール基板(実装基板)
20 チップ部品(電子装置)
21 モジュール(電子装置)
22 フラックス
50 はんだ槽
51 溶融はんだ
52 評価治具板
53 はんだペースト
54 加熱板
55 はんだボール
56 加熱鉄芯
57 ブロック
58 測定子

Claims (16)

  1. (a)それぞれにアウタリードを備えた複数の電子装置を組み立てる工程と、
    (b)前記複数の電子装置のうちの少なくとも1つを実装基板にはんだ実装し、前記はんだ実装におけるはんだペーストの状態を動画撮像装置によって撮像してはんだ濡れ性の評価を行う工程と、
    を有し、
    前記アウタリードは、前記電子装置の基板実装時に前記実装基板の端子と対向して配置される底面とその反対側の上面とを有し、
    前記(b)工程における前記評価は、
    (b1)前記実装基板の前記端子上に粒子状の前記はんだペーストを塗布する工程と、
    (b2)前記はんだペースト上に前記電子装置の前記アウタリードを配置する工程と、
    (b3)前記はんだペーストを加熱して前記はんだペーストを溶融し、前記粒子が無くなった時点から、はんだ濡れ上がりによる濡れ上がり高さが、前記アウタリードの厚さの1/2以上で、かつ前記アウタリードの前記底面より0.25mm高さ以下の範囲に入る時点までのはんだ濡れ時間を計測する工程と、
    を有することを特徴とする電子装置の評価方法。
  2. 請求項1記載の電子装置の評価方法において、前記評価では、前記はんだペーストを溶融した際に、前記粒子が無くなった時点から、はんだ濡れ上がりによって形成されるはんだフィレットのうち、前記アウタリードの前記電子装置の本体部側に形成される前記はんだフィレットの高さが、前記アウタリードの前記上面と同じ高さになるまでの時間を計測することを特徴とする電子装置の評価方法。
  3. 請求項2記載の電子装置の評価方法において、前記アウタリードの厚さは、0.125〜0.2mmであることを特徴とする電子装置の評価方法。
  4. 請求項3記載の電子装置の評価方法において、前記実装基板は、表面に絶縁膜が形成された金属板から成ることを特徴とする電子装置の評価方法。
  5. 請求項4記載の電子装置の評価方法において、前記電子装置は、半導体チップが搭載された半導体装置であることを特徴とする電子装置の評価方法。
  6. (a)それぞれにはんだボールを備えた複数の電子装置を組み立てる工程と、
    (b)前記複数の電子装置のうちの少なくとも1つ、もしくは前記電子装置の組み立てに用いられたはんだボールを実装基板にはんだ実装し、前記はんだ実装におけるはんだペーストの状態を動画撮像装置によって撮像してはんだ濡れ性の評価を行う工程と、
    を有し、
    前記(b)工程における前記評価は、
    (b1)前記実装基板の端子上に粒子状の前記はんだペーストを塗布する工程と、
    (b2)前記はんだペースト上に前記はんだボールを配置する工程と、
    (b3)前記はんだペーストを加熱して前記はんだペーストを溶融し、前記粒子が無くなった時点から、前記はんだペーストと前記はんだボールの接合部の形状が変化する時点までのはんだ濡れ時間を計測する工程と、
    を有することを特徴とする電子装置の評価方法。
  7. 請求項6記載の電子装置の評価方法において、前記はんだボールは、前記電子装置の組み立てに用いられたはんだボール単体であることを特徴とする電子装置の評価方法。
  8. 請求項7記載の電子装置の評価方法において、前記実装基板は、表面に絶縁膜が形成された金属板から成ることを特徴とする電子装置の評価方法。
  9. 請求項8記載の電子装置の評価方法において、前記電子装置は、半導体チップが搭載された半導体装置であることを特徴とする電子装置の評価方法。
  10. (a)それぞれにはんだボールを備えた複数の電子装置を組み立てる工程と、
    (b)前記複数の電子装置のうちの少なくとも1つ、もしくは前記電子装置の組み立てに用いられたはんだボールを実装基板にはんだ実装し、前記はんだ実装におけるはんだ濡れ性の評価を行う工程と、
    を有し、
    前記(b)工程における前記評価は、
    (b1)前記実装基板の同一の端子上にフラックスと粒子状のはんだペーストとを、両者の間に絶縁膜を介在させて塗布する工程と、
    (b2)前記フラックス上に前記はんだボールを配置する工程と、
    (b3)前記フラックスと前記はんだペーストを加熱してはんだ溶融によって前記はんだペーストの前記粒子が無くなった時点から、前記フラックスと前記はんだボールの接合部の形状が変化する時点までのはんだ濡れ時間を、前記フラックスと前記はんだペーストの状態を動画撮像装置によって撮像して計測する工程と、
    を有することを特徴とする電子装置の評価方法。
  11. (a)それぞれにアウタリードを備えた複数の電子装置を組み立てる工程と、
    (b)前記複数の電子装置のうちの少なくとも1つを実装基板にはんだ実装し、前記はんだ実装におけるはんだペーストの状態を動画撮像装置によって撮像してはんだ濡れ性の評価を行う工程と、
    (c)前記複数の電子装置をケースに収容して出荷する工程と、
    を有し、
    前記アウタリードは、前記電子装置の基板実装時に前記実装基板の端子と対向して配置される底面とその反対側の上面とを有し、
    前記(b)工程における前記評価は、
    (b1)前記実装基板の前記端子上に粒子状のはんだペーストを塗布する工程と、
    (b2)前記はんだペースト上に前記電子装置の前記アウタリードを配置する工程と、
    (b3)前記はんだペーストを加熱して前記はんだペーストを溶融し、前記粒子が無くなった時点から、はんだ濡れ上がりによる濡れ上がり高さが、前記アウタリードの厚さの1/2以上で、かつ前記アウタリードの前記底面より0.25mm高さ以下の範囲に入る時点までのはんだ濡れ時間を計測する工程と、
    を有することを特徴とする電子装置の出荷方法。
  12. 請求項11記載の電子装置の出荷方法において、前記評価では、前記はんだペーストを溶融した際に、前記粒子が無くなった時点から、はんだ濡れ上がりによって形成されるはんだフィレットのうち、前記アウタリードの前記電子装置の本体部側に形成される前記はんだフィレットの高さが、前記アウタリードの前記上面と同じ高さになるまでの時間を計測することを特徴とする電子装置の出荷方法。
  13. 請求項12記載の電子装置の出荷方法において、前記電子装置は、半導体チップが搭載された半導体装置であることを特徴とする電子装置の出荷方法。
  14. (a)それぞれにはんだボールを備えた複数の電子装置を組み立てる工程と、
    (b)前記複数の電子装置のうちの少なくとも1つ、もしくは前記電子装置の組み立てに用いられたはんだボールを実装基板にはんだ実装し、前記はんだ実装におけるはんだペーストの状態を動画撮像装置によって撮像してはんだ濡れ性の評価を行う工程と、
    (c)前記複数の電子装置をケースに収容して出荷する工程と、
    を有し、
    前記(b)工程における前記評価は、
    (b1)前記実装基板の端子上に粒子状のはんだペーストを塗布する工程と、
    (b2)前記はんだペースト上に前記はんだボールを配置する工程と、
    (b3)前記はんだペーストを加熱して前記はんだペーストを溶融し、前記粒子が無くなった時点から、前記はんだペーストと前記はんだボールの接合部の形状が変化する時点までのはんだ濡れ時間を計測する工程と、
    を有することを特徴とする電子装置の出荷方法。
  15. 請求項14記載の電子装置の出荷方法において、前記はんだボールは、前記電子装置の組み立てに用いられたはんだボール単体であることを特徴とする電子装置の出荷方法。
  16. 請求項15記載の電子装置の出荷方法において、前記電子装置は、半導体チップが搭載された半導体装置であることを特徴とする電子装置の出荷方法。
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