JP2011149090A - フェロコークスを用いた高炉操業方法 - Google Patents

フェロコークスを用いた高炉操業方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フェロコークスを高炉で使用する際に、フェロコークスの使用量を適正化することにより、安定した操業を提供すること。
【解決手段】鉱石と、フェロコークスと室炉コークスを含むコークスとを高炉に装入する高炉操業方法において、前記フェロコークスの使用比率が前記コークスの2mass%以上、50mass%以下であることを特徴とするフェロコークスを用いた高炉操業方法を用いる。前記フェロコークスが15mm以上、40mm以下の粒径を有することが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、石炭と鉄鉱石との混合物を成型、乾留して製造されたフェロコークスを使用する際の高炉操業方法に関する。
高炉の還元材比低下のためには、高炉内に形成される熱保存帯温度を低下させる手法が有効である(例えば、非特許文献1参照。)。
熱保存帯温度を低下させる手段としては、下記(1)式に示すコークスのガス化反応(吸熱反応)の開始温度の低温化が挙げられる。
CO2+C → 2CO ・・・ (1)
コークスのガス化反応開始温度が低下すれば、この反応が生じる温度領域が拡大することにより、ガス化反応量が増加する。
石炭と鉄鉱石とを混合して成型した成型物を乾留して製造されるフェロコークスは、還元された鉄鉱石の触媒効果でコークスの反応性を高めることができ、熱保存帯温度の低下によって還元材比を低下させることができる(例えば、特許文献1参照。)。
フェロコークスの製造方法は、例えば、石炭と鉄鉱石の他に数mass%のバインダーを加え、均質化する工程、窪みを有する双ロール式の成型器で加圧成型し、ブリケットを製造する工程、上記ブリケットを竪型炉で乾留する工程を有するプロセスが想定される。この場合、フェロコークスの形状は上記ロール成型に適した、図2に示すような外形を有する形状となる。
また、石炭と粉鉱石の混合原料を用いて、現状の室炉コークスと同様の方法で製造する方法も想定されるが、通常の室炉式コークス炉は珪石煉瓦で構成されているので、鉄鉱石を装入した場合に鉄鉱石が珪石煉瓦の主成分であるシリカと反応し、低融点のファイアライトが生成して珪石煉瓦の損傷を招く恐れがある。この場合、フェロコークスの粒子形状は不定形となり、篩い分けによって粒径の範囲が設定される。
一方、高炉内のコークスのガス化反応は、上記(1)式の他に、羽口部で酸素と反応する反応である下記(2)式、FeOとの反応である下記(3)式、シャフト部における水蒸気との反応である下記(4)式、非鉄酸化物との反応である下記(5)式((5)式中MはSi、Mn、Ti、P等)、が挙げられる。高炉操業においては、下記(2)式以外のガス化反応の合計は慣習的にソルーションロスカーボン量(以下、ソルロス量と記載する。)と呼ばれ、下記(6)式で計算される。羽口先でガス化したカーボン量は送風中の酸素量から下記(2)式により、炉頂ガス中のカーボン量は炉頂ガス量と、炉頂ガス中のCOおよびCO2の濃度から算出される。フェロコークスを使用した場合、上記(1)式の反応は増えるが、酸化鉄のガス還元である下記(7)式が促進されることにより下記(3)式の反応が大幅に減少し、結果としてソルロス量は減少すると考えられる。また、ソルロス量において下記(4)式の寄与は小さく、一般的にはソルロス量は炉頂〜融着帯近傍におけるコークスのガス化量と捉えられている。
C+1/2O2=CO ・・・ (2)
FeO+C=Fe+CO ・・・ (3)
2O+C=H2+CO ・・・ (4)
MOn+C=M+COn ・・・ (5)
ソルロス量=炉頂ガス中のカーボン量−羽口先でガス化したカーボン量 ・・・ (6)
FeO+CO=Fe+CO2 ・・・ (7)
フェロコークス使用量を増加させて熱保存帯温度低下を図る場合、ソルロス量、すなわち、炉頂〜融着帯近傍におけるコークスのガス化量は減少し、ある条件以上になると、フェロコークス中カーボン量がソルロス量を上回ることが予想される。融着帯以下、所謂滴下帯においては、炉頂〜融着帯近傍におけるソルーションロス反応により、ガス化して消滅しなかったコークスで構成される。フェロコークスは室炉コークスより反応性が高く、室炉コークスより優先的にガス化すると仮定しても、装入したフェロコークス中カーボン量がガス化量を上回れば、ガス化消滅しないフェロコークスが滴下帯に残留することになる。なお、室炉コークスとはコークス炉等で石炭を乾留して製造される、通常、高炉に装入して用いられているコークスのことである。フェロコークスの粒径が室炉コークスより小さい場合や強度が低い場合、滴下帯におけるフェロコークスの存在が過多になると、炉下部の通気・通液性が悪化する恐れがあるため、フェロコークスの使用量には上限があると考えられる。
特開2006−28594号公報
日本鉄鋼協会 「鉄と鋼」87、2001年、p.357 日本鉄鋼協会 「鉄と鋼」79、1993年、N618 「川崎製鉄技報」6、1974年、p.16
上記のように、フェロコークスの使用量には上限があると考えられる。
したがって、本発明の目的は、このような従来技術の課題を解決し、フェロコークスを高炉で使用する際に、フェロコークスの使用量を適正化することにより、安定した操業を提供することにある。
このような課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。
(a)鉱石と、フェロコークスと室炉コークスを含むコークスとを高炉に装入する高炉操業方法において、前記フェロコークスの使用比率が前記コークスの2mass%以上、50mass%以下であることを特徴とするフェロコークスを用いた高炉操業方法。
(b)前記フェロコークスが15mm以上、40mm以下の粒径を有することを特徴とする(a)に記載の高炉操業方法。
(c)前記フェロコークスの使用比率が、前記コークスの25mass%以上、50mass%以下であることを特徴とする(a)または(b)に記載の高炉操業方法。
(d)前記フェロコークスの使用比率が、前記コークスの30mass%以上、50mass%以下であることを特徴とする(a)または(b)に記載の高炉操業方法。
(e)前記フェロコークスが、10mass%以上、40mass%以下の鉄分を有することを特徴とする(a)ないし(d)のいずれか1つに記載の高炉操業方法。
また上記課題は、以下の発明によっても解決できる。
(f)フェロコークスと室炉コークスとをコークス原料として高炉の炉頂から装入する操業を行う際に、前記フェロコークス使用量を、前記コークス原料使用量の2mass%以上、50mass%以下とすることを特徴とするフェロコークスを用いた高炉操業方法。
(g)フェロコークス使用量をコークス原料使用量の35mass%以下とすることを特徴とする(f)に記載のフェロコークスを用いた高炉操業方法。
(h)フェロコークスの粒径が、高炉に鉱石と混合されること無く単独で装入される室炉コークスの粒径よりも小さいことを特徴とする(f)または(g)に記載のフェロコークスを用いた高炉操業方法。
なお、本発明において、鉱石とは、鉄鉱石から製造される焼結鉱、塊状の鉄鉱石、ペレット等の高炉に装入される鉄含有原料の一種または二種以上の混合物を総称したものである。高炉内に積層される鉱石層としては、鉱石以外にスラグ成分調整のための石灰石等の副原料を含む場合がある。
本発明によれば、高炉操業においてコークスの一部としてフェロコークスを使用する際、その使用量上限を設定した操業を行うことにより安定操業を達成できる。
フェロコークス使用比率と通気抵抗(相対圧力損失)の関係を示すグラフ。 フェロコークスの形状を示す模式図。 フェロコークス使用比率と還元材比低下量の関係を示すグラフ。 フェロコークス使用比率とフェロコークス中カーボン量とソルロスカーボン量の差の関係を示すグラフ。 フェロコークス使用比率と滴下帯残留フェロコークス比率の関係を示すグラフ。 通気抵抗測定装置の概略図。 室炉コークスとフェロコークスとの混合充填層のフェロコークス比率と通気抵抗(相対圧力損失)の関係を示すグラフ。 鉱石の粒度分布を示すグラフ。 フェロコークス粒径と、鉱石+フェロコークス混合層の通気抵抗の関係を示すグラフ。 コークス反応量を測定する際の反応試験条件を示すグラフ。 フェロコークス使用比率と相対的カーボン反応量の関係を示すグラフ。 フェロコークス使用時の高炉内の装入物分布を示す概略図。
フェロコークスとは、石炭と鉄鉱石とを主成分とする原料を成型して製造した成型物を加熱して、成型物中の石炭を乾留して製造されるものである。なお、石炭と鉄鉱石とを主成分とするとは、フェロコークスの原料が主として石炭と鉄鉱石であることを意味するものであり、石炭と鉄鉱石とを70mass%以上含有する原料を用いてフェロコークスを製造するものであるが、通常は石炭と鉄鉱石とを80mass%以上含有する原料を使用する。
フェロコークス中の鉄分含有量は多いほどコークスの反応性が高まる効果が発現するが、鉄分含有量10mass%から大きな効果が発現し、40質量%以上では効果が飽和することから、10〜40mass%が望ましい鉄分含有量である。
本発明者らは、フェロコークス使用時の高炉操業条件の変化を、リスト(Rist)操業線図(例えば、非特許文献2参照。)に基づく熱・物質バランスモデルを用いて予測し、ソルロス量と高炉に装入するフェロコークス使用量とから、滴下帯に残留するフェロコークス量を推定した。
フェロコークスは室炉コークスより反応性が高いために室炉コークスより優先的にガス化するとすれば、滴下帯に残留するフェロコークス量は下記(8)式で示される。
滴下帯に残留するフェロコークス量=(高炉に装入するフェロコークス中カーボン量−ソルロスカーボン量) ・・・ (8)
ここで、高炉に装入するフェロコークス中カーボンがソルロスカーボン以下の場合は、滴下帯に残留するフェロコークス量は0として取り扱う。これらの物質収支計算の前提条件として、フェロコークス中の鉄分10、30、40mass%(残りはコークス分)、コークス中カーボンは87.5mass%とした。
また、滴下帯における滴下帯残留フェロコークス比率は下記(9)式で示される。
滴下帯に残留するフェロコークス量/(滴下帯に残留するフェロコークス量+室炉コークス量) ・・・ (9)
これらの式を用いて行った検討の結果を表1〜表3、および図3〜図5に示す。表1はフェロコークス中の鉄分が10mass%、表2はフェロコークス中の鉄分が30mass%、表3はフェロコークス中の鉄分が40mass%の例である。
表1において、ベースはフェロコークスを使用しない場合、ケース1はフェロコークスを使用するが、高炉に装入するフェロコークス中のカーボン量がソルロスカーボン量より少ない場合、ケース2、3は高炉に装入するフェロコークス中のカーボン量がソルロスカーボン量より多い場合である。フェロコークス中の鉄分が高いほどフェロコークスの反応性は増加し、熱保存帯温度低減効果も大きくなる。従って、同じフェロコークス使用比率においても、含有鉄分によって熱保存帯温度およびフェロコークス由来のカーボン量が異なり、これらの違いが還元材比やソルロスカーボンへ影響を及ぼす。表1〜3は、これらの現象が加味された結果となっている。
図3はフェロコークス使用比率と還元材比低下量の関係を示すグラフである。図3によれば、フェロコークス中の鉄分比率が高いほど、またフェロコークス使用比率を高めるほど還元材比が低下することがわかる。例えば、鉄分30mass%のフェロコークスを25mass%使用すると還元材比は30kg/t-p低減することが期待され、また、フェロコークスを30mass%使用すれば、鉄分含有量が10%のフェロコークスにおいても20kg/t-p以上の還元材比低減効果が見込まれる。尚、フェロコークス使用比率(装入フェロコークス比率)は、下記(10)式に示すように、高炉に装入する、フェロコークスと室炉コークスとの合計量に対するフェロコークスの質量比率であり、フェロコークスとしては鉄分込みのフェロコークス全体の質量を用いるものとする。
フェロコークス(鉄分込み)/{フェロコークス(鉄分込み)+室炉コークス} ・・・ (10)
Figure 2011149090
Figure 2011149090
Figure 2011149090
図4、図5によれば、フェロコークス使用比率30mass%近傍でフェロコークス中カーボン量とソルロス量とが等しくなり、それ以上に高炉に装入するフェロコークス使用比率を増やすとフェロコークス中カーボンがソルロス量を上回り、フェロコークスが滴下帯に残留することが分かる。なお、図5において横軸とグラフの線が交わる位置のフェロコークス使用比率は、図4において縦軸が0となるフェロコークス使用比率に相当する。
次に、図6に示す装置を用いて室炉コークスとフェロコークスとの混合充填層の通気抵抗を測定した。通気抵抗測定装置1は、直径400mm、全体の高さが2000mmであり、通気測定対象試料2を1000mm高さで装入して測定を行った。室炉コークスは粒径40〜60mmのものを、フェロコークスは18×16×12mm(粒径15mm)および30×25×18mm(粒径24mm)のものを用いた。本発明において、フェロコークスの寸法は図2におけるA×B×Cで表記し、フェロコークスの粒径は(A×B×C)1/3で計算したものを用いる。フェロコークスの混合比率を変化させた際の、通気抵抗測定結果を図7に示す。フェロコークス混合比率が30mass%を超えると、通気抵抗が顕著に上昇しているが、これは、フェロコークスの粒径が室炉コークスに比較して小さいことに加え、室炉コークスに比較して形状に凹凸が無く、充填層の空隙率を下げる効果があることによるものと推定される。
図7に示す結果を滴下帯を模擬した実験結果として用い、表1〜3に示したフェロコークス使用量と、滴下帯における残留フェロコークス比率の関係を図7に併記することで図1が得られる。
図1によれば、滴下帯残留フェロコークス比率10mass%程度から通気抵抗(相対圧力損失)が上昇し始め、鉄分含有量10mass%、粒径15mmのフェロコークス使用比率が50mass%に相当する滴下帯残留フェロコークス比率が30mass%から通気抵抗が急激に上昇することが分かる。したがって、鉄分含有量10mass%、粒径15mmの装入フェロコークス使用比率が50mass%の条件より粒径が大、および、またはフェロコークス中鉄分含有量が大の条件では、フェロコークス使用比率が50mass%でも通気抵抗は上昇しない。以上のことから、鉄含有量10〜40mass%、粒径15mm以上のフェロコークスを使用する際に、通気抵抗の急上昇を回避するフェロコークス使用比率上限は50mass%であることを見出した。
以上のことから、フェロコークスと室炉コークスとの合計量であるコークス使用量に対するフェロコークス使用比率が50mass%を上回ると、滴下帯における通気抵抗の悪化が顕著になるという結論が得られる。したがってフェロコークス使用比率が、室炉コークスを含めた高炉に装入する全コークス量の50mass%以下となるように装入量を調整して、高炉操業を行う必要があり、一方、20kg/t以上の還元材比低減効果を得るためには、25mass%以上、好ましくは30mass%以上の使用比率が望ましい。
フェロコークスは、鉱石(焼結鉱、ペレット、塊鉱石等から構成される鉄含有原料)に混合して使用することが望ましい(例えば、特許文献1参照。)が、この際、鉱石とフェロコークスの混合層の通気性を維持することが、操業上重要となるため、鉱石とフェロコークスの混合層(以下「鉱石+フェロコークス混合層」と記載する。)の通気抵抗に及ぼすフェロコークスサイズの影響を調査した。使用した鉱石粒子の粒度分布を図8に示す。鉱石層中のフェロコークス比率を21vol%(フェロコークス使用比率35mass%に相当)として、鉱石層中に混合するフェロコークス粒径が通気抵抗に及ぼす影響を、下記(11)式を用いて試算した。
通気抵抗指数=(1/Φdp1.3・(1−ε)1.3/ε3 ・・・ (11)
ここで、Φは形状係数(0.7とした。)、dpは鉱石+フェロコークス混合層の平均粒径、εは鉱石+フェロコークス混合層の空隙率である。鉱石+フェロコークス混合層の平均粒径は想定するフェロコークスサイズに応じて図8に示した粒度分布を補正して算出し、空隙率は補正後の粒度分布から推定した(非特許文献3参照。)。結果を図9に示す。フェロコークスの粒径が15〜40mmの間では通気抵抗の変化が小さいことがわかる。フェロコークスの粒径が15mmを下回ると鉱石+フェロコークス混合層の平均粒径が低下することにより通気抵抗が上昇する。一方、フェロコークスのサイズが大きい条件でも通気抵抗が上昇するが、これは粒度分布が広がることにより空隙率が低下することに起因する。以上から、通気抵抗上昇を回避するためのフェロコークス粒径は15〜40mmであることが明らかになった。成型機を用いて製造される図2に示したような形状のフェロコークスであれば、先に定義したフェロコークスの粒径(=(A×B×C)1/3)が15〜40mmであることが望ましい。現状のコークス炉を用いて製造される不定形のフェロコークスであれば、高炉に装入する際に粒径15〜40mmの範囲に篩い分けされたものを用いることが望ましい。
次に、高炉内条件を模擬したガス化反応試験により、反応促進に効果のあるフェロコークス使用量についての検討を行った。内径76mmの坩堝にフェロコークスおよび室炉コークスを所定の比率で充填し、図10に示すようなガス−温度条件で試験を行い、試験後のコークス中カーボンの反応量を測定した。室炉コークス100mass%(フェロコークス0mass%)の条件をベースとし、フェロコークス使用比率を変化させた際の、相対的なカーボンの反応量(相対C反応量)を図11に示す。ここで相対C反応量は、フェロコークスおよび室炉コークスの反応量の合算値である。フェロコークス使用比率1mass%程度ではベースと明瞭な差が現れなかったが、フェロコークス使用比率2mass%ではベースに対し反応量が増加し、さらにフェロコークス使用比率が増加すると、フェロコークス使用比率の増加に従って反応量も増加した。フェロコークスの混合量が少なすぎると混合充填層としての不均一性が顕著となるため、反応促進効果が現れ難いものと推定される。
したがって、フェロコークス使用比率を、室炉コークスを含めた全コークス量であるコークス使用量の2mass%以上とする必要がある。
また、フェロコークスの粒径については、高炉に鉱石と混合されること無く単独で装入される室炉コークスの粒径よりも小さい粒径のフェロコークスを用いる場合に本発明を適用することが好ましい。単独で装入される室炉コークスの粒径よりも小さい粒径のフェロコークスを用いる場合に、炉下部の通気・通液性が悪化する恐れがあり、本発明の効果が顕著となる。フェロコークスの粒径が室炉コークスより大きい場合は、フェロコークスの存在が過多になっても、炉下部の通気・通液性が悪化する恐れが少ない。なお、この場合の鉱石とは、塊鉄鉱石、焼結鉱等の高炉に装入する鉄源原料を指す。
フェロコークスの高炉使用試験を実施した。フェロコークスは、石炭と鉄鉱石の混合物をブリケットマシンで成型後、竪型シャフト炉に装入し、乾留して製造されたものを用い、その寸法は30×25×18mm(粒径24mm)とした。フェロコークス中鉄鉱石の還元率は80〜85%であり、ドラム強度DI150/15は82であった。また、フェロコークス中の鉄分は30mass%であり、残り70mass%のコークス分におけるカーボン分は87.5mass%であった。高炉内への原料の装入は、図12に示すようにフェロコークス10と鉱石20との混合層と、室炉コークス30単独の層とを交互に積層する方法で行った。図8において左端が炉中心であり、40は炉壁である。室炉コークス30の平均粒径は45mmであった。図12において左端が炉中心であり、40は炉壁である。室炉コークスの5mass%は粒径10〜25mm小塊コークスとして鉱石に混合して使用した。室炉コークスのみで構成される層30の平均粒径は45mmであった。
上記のように原料を装入する際に、混合するフェロコークスの割合を変化させて操業試験を行った。フェロコークス使用比率を変化させた場合の、高炉還元材比および通気抵抗指数(相対炉下部通気抵抗指数)の変化を表4に示す。表4において、ベースはフェロコークスを使用しないケースであり、ケース1〜3はフェロコークス使用比率50mass%以下の範囲で、フェロコークス使用比率を順次、増加したケースである。
Figure 2011149090
フェロコークス使用比率の増加に伴って通気抵抗は微増したが、フェロコークス使用比率を50mass%以下としたので、安定操業の継続が可能であった。一時的にフェロコークス使用比率を55mass%に上昇させたところ、炉下部通気抵抗の上昇に起因し、操業の継続が困難となった。
1 通気抵抗測定装置
2 通気測定対象試料
10 フェロコークス
20 鉱石
30 室炉コークス
40 炉壁

Claims (5)

  1. 鉱石と、フェロコークスと室炉コークスを含むコークスとを高炉に装入する高炉操業方法において、前記フェロコークスの使用比率が前記コークスの2mass%以上、50mass%以下であることを特徴とするフェロコークスを用いた高炉操業方法。
  2. 前記フェロコークスが15mm以上、40mm以下の粒径を有することを特徴とする請求項1に記載の高炉操業方法。
  3. 前記フェロコークスの使用比率が、前記コークスの25mass%以上、50mass%以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の高炉操業方法。
  4. 前記フェロコークスの使用比率が、前記コークスの30mass%以上、50mass%以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の高炉操業方法。
  5. 前記フェロコークスが、10mass%以上、40mass%以下の鉄分を有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載の高炉操業方法。
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