JP2011148733A - モノベンゾイルエステル化合物の製造方法 - Google Patents

モノベンゾイルエステル化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
有用な医薬中間体原料であるにのみならず、ジオール化合物のモノ置換誘導体を合成する際の出発原料となるモノベンゾイルエステル化合物を、室温付近の温和な条件で速やかに製造することが出来る工業的に優れた製造方法を提供する。
【解決手段】
本発明に示すジオール類とα,α−ジフルオロアミンを反応させることによってモノベンゾイルエステルを簡便かつ効率的に製造することが可能となる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、α,α−ジフルオロアミンを用いるモノベンゾイルエステル化合物の効率的な製造方法に関する。
ジオール化合物のモノベンゾイル化によるモノベンゾイルエステル化合物を得るには、ピリジン等の塩基存在下、例えば塩化ベンゾイルと反応させる方法が古くから知られている(例えば、非特許文献1参照)。しかしこの方法によれば、ジベンゾイルエステル化合物も同時に生成するという問題が有った。これを避けるために、反応を低温下長時間行ったり、ベンゾイル化剤に対して過剰のジオール化合物を反応系内に存在させる方法が採られるが、反応効率、反応終了後の分離・精製上好ましい事ではなかった。例えば、エチレングリコール(以下EGと記載)のモノベンゾイルエステルの合成では、ベンゾイルクロライドに対して3倍モルのEG存在下、エチレングリコールモノベンゾイルエステルを収率79%で得ているが、反応温度0℃で、24時間の反応時間を要している(非特許文献2参照)。
上記問題点を回避するため、各種触媒の使用が試みられている(例えば非特許文献3参照)。この方法では、触媒量のジクロロジメチル錫存在下、EGに対し1.2倍量のベンゾイルクロライドを反応させ、収率99%でエチレングチコールモノベンゾイルエステルを得ている。しかしこの反応においても、反応時間は12時間を要し、且つ塩基として2倍モルの炭酸カリウムと、重金属触媒を用いる事による廃棄問題を別途検討する必要がある。
このように、従来の方法でジオール化合物のモノベンゾイルエステル化合物を合成しようとすると、反応時間が非常に長い、収率が低い等の問題点があった。即ち、現状を鑑みると、穏やかな条件下短時間でモノベンゾイルエステル類を合成出来る汎用的な方法が強く望まれている状況にある。
新実験化学講座14 有機化合物の合成と反応V 2503 (丸善) R.L.Wiseman,et al.,J.Am.Chem.Soc..2005,127,5540-5551 Y.Matsumura., et al.,Tet.Letters.,39,1998,5601-5604
本発明の目的は、ジオール化合物のモノベンゾイル化によるモノベンゾイルエステル化合物の汎用性の高い新規な合成手段を提供する事にある。本発明者等は、この課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ジオール化合物とα,α−ジフルオロアミンから、従来の合成方法では困難であった室温付近の温和な反応条件で速やかに、モノベンゾイルエステル化合物を合成できることを見出し本発明に至った。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す項目によって、室温付近の温和な反応条件で速やかに、モノベンゾイルエステル化合物を合成できることを見出した。
即ち、本発明は、一般式1または一般式2で表されるジオール類と、一般式3で表されるα,α−ジフルオロアミンとを反応させることを特徴とする、一般式4または一般式5で表されるモノベンゾイルエステル化合物の製造方法に関するものである。
Figure 2011148733

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Figure 2011148733

但し、一般式1、一般式2、一般式4、または一般式5で表される化合物中のR、R、R3、、R、R、R、R、R、R10は、水素原子、あるいは、炭素数1から30の直鎖、または分岐状のアルキル基であり、それぞれが同一であっても異なっていても良い。また、同一の炭素原子に結合したR、R、R3、4、5、6、7、8、9、10のそれぞれが単独にまたはお互いで環を形成していても良い。また、一般式3に於けるFはフッ素原子である。R12およびR13は炭素数1から6のアルキル基を示し、それぞれが同一であっても異なっていても良い。また、お互いで結合して環を形成していても良い。R11は置換基を有することのあるアリール基である。アリール基は例えば、フェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基である。
本発明を用いることによって、種々の置換基を有するジオール類とα、α−ジハロアミン類から、所望の置換基を有するモノベンゾイルエステル化合物を、温和な反応条件で効率良く合成することが出来、工業的規模での製造を容易にする。
本発明で用いるジオール類は一般式1または一般式2で表すことができる化合物である。一般式1または一般式2に於けるR、R、R3、、R、R、R、R、R、R10は、水素原子、あるいは、炭素数1から30の直鎖、または分岐状のアルキル基であり、それぞれが同一であっても異なっていても良い。また、同一の炭素原子に結合したR、R、R3、4、5、6、7、8、9、10のそれぞれが単独にまたはお互いで環を形成していても良い。これらのアルキル基には他の官能基例えば、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボニル基、カルボキシル基、アルケニル基、アルキニル基、スルホニル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルカノイル基またはアルカノイルオキシ基、または他の原子若しくは原子団が含まれる事があっても良い。
本発明に用い得るジオール類は多岐に及ぶ為、全てを示す事は出来ないが、具体的には、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、2,3−ジメチル−2,3−ブタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,1−シクロプロパンジメタノール、1,2−シクロペンタンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロデカンジオール、2,2’−ジヒドロキシー1,1’−ビナフチル、カテコール等を挙げることができる。
これら化合物との反応に用いるα,α−ジフルオロアミンは、一般式3で表される。一般式3に於けるFはフッ素原子である。R12、R13は炭素数1から6のアルキル基を示し、それぞれが同一であっても異なっていても良い。また、お互いで結合して環を形成していても良く、例えば、ピロリジンやピペリジンなどがその例として挙げられる。R11は置換基を有することのあるアリール基である。アリール基は例えば、フェニル基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、メトキシフェニル基等が挙げられる。
これらのアリール基には、他の官能基、例えば、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルボニル基、アルケニル基、アルキニル基、スルホニル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルカノイル基、アルカノイルオキシ基または他の原子若しくは原子団等が含まれる事があっても良い。
具体的な化合物として、以下の様なα,α−ジフルオロアミンを挙げる事が出来る。即ち、N−(ジフルオロ(トリル)メチル)−N−エチルエタンアミン、(2,4−ジメチルフェニル)−ジフルオロ−N,N−ジエチルメタンアミン、N−(ジフルオロ(2−メトキシフェニル)メチル)−N−エチルエタンアミン、(クロロフェニル)ジフルオロ−N,N−ジエチルメタンアミン、(ブロモフェニル)ジフルオロ−N,N−ジエチルメタンアミン、(フルオロフェニル)ジフルオロ−N,N−ジエチルメタンアミン、(シアノフェニル)ジフルオロ−N,N−ジエチルメタンアミン、(ニトロフェニル)ジフルオロ−N,N−ジエチルメタンアミン、N−(ジフルオロ(メシチル)メチル)−N−エチルエタンアミン、等である。
これらα,α−ジフルオロアミンは、例えば、特開2003−64034号公報または国際公開第06/049014号パンフレットに記載の方法で合成することができる。各々のα,α−ジフルオロアミンは、対応する構造のアミド化合物、即ち、一般式3に於けるFが酸素原子で置換された化合物から誘導することが出来る。具体的には、α,α−ジフルオロアミンの場合であれば、アミド結合部位のカルボニル基の酸素を、適当なハロゲン化剤、例えば、ホスゲン、塩化オキサリル、五塩化リンなどを用いて塩素化し、続いてその塩素をフッ化カリウムやHF/塩基などのフッ素化剤でフッ素に交換することで目的のα、α−フルオロアミンを得ることが出来る。
ジオール類とα,α−ジフルオロアミンの反応は、回分式、半回分式または連続式何れの方法でも実施可能である。また、加熱方法は、通常のスチーム等の熱媒体による加熱方式等で反応を行う事も出来る。
反応温度は基質の種類によっても異なるので一概には言えないが、本反応は低温でも速やかに進行する優れた特徴を有する。好ましい反応温度範囲は0℃から80℃、より好ましくは20℃から60℃である。0℃を下回る温度では反応速度が低下し、80℃を上回ると反応速度は大きいが副反応を伴うようになるので好ましくない。また、エネルギーコストの面からも無駄であり経済的に不利となるので好ましくない。
α,α−ジフルオロアミンの使用量は、反応基質であるジオール類1モルに対し、α,α−ジフルオロアミン1モルから2モルで十分であるが、化学量論的に過剰または不足のまま反応させても良い。例えば、生成物の安定性が低く、反応終了後の生成物回収を容易にしたい場合などは、基質に対してα,α−ジフルオロアミンが若干少ない条件で反応させると、未反応のα,α−ジフルオロアミンとの分離が不要となり目的物の分離精製負荷を低減することが出来る。また反応基質であるジオールに溶媒としての効果を期待して、α,α−ジフルオロアミンよりも大過剰に用いることもできる。生成物回収が容易な場合は、基質をより過剰に用いても特に支障はないが、回収コスト等の経済的な要因も含め総合的に設定する必要がある。
反応時間は、1分から180分の範囲が好ましい。反応を進行させる上で溶媒を用いる必要は必ずしも無いが、攪拌を充分行う為や温度上昇を防ぐ為に溶媒を用いても良い。好ましい溶媒は、基質であるジオール類、α,α−ジフルオロアミンや生成物に対して不活性な、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、芳香族ハロゲン化炭化水素、ジメチルホルムアミド等非プロトン性有機溶媒、ニトリルまたはエーテル類などであり、適宜これらから選択して組み合わせて用いる事が出来る。
該反応に用いるフルオロアミンは容易に加水分解を受け不活性化するため、反応雰囲気に対する水分管理は重要で、事実上無水の反応雰囲気が望ましい。同じ理由で、吸湿性の基質と反応させる場合も含めて、乾燥気流下またはモレキュラーシーブスなどの適当な脱水剤を共存させて反応を行うことが出来る。
反応は、通常、窒素、アルゴン等の不活性気体雰囲気下、常圧で実施するが、加圧下で実施することも出来る。反応終了後、反応液を中和や水洗し必要があれば濾過を行うなどした後、濃縮や溶剤抽出を行う等の通常の分離手段を用いて生成物を得る事が出来る。さらに、蒸留、再結晶やカラムクロマトグラフィー等の精製手段を適用すれば高純度の製品を得る事が出来る。
以下、実施例によって本発明の方法をさらに詳しく説明する。なお、本発明はこれらの例だけに限定されるものではない。
実施例1
エチレングリコールモノベンゾエートの合成
10mlの丸底フラスコにN,N−ジエチル−α、α−ジフルオロ−ベンジルアミン(以下DFBAと表記)(109mg、0.55mmol)、メチレンクロライド3mlを入れ、そこにエチレングリコール(32mg、0.5mmol)を加え、その後室温下で30分攪拌、反応させた。反応終了後、反応液に蒸留水3mlを加えて攪拌した後、生成物をエーテルで抽出し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/ヘキサン−酢酸エチル)で精製し、モノベンゾイルエステル69.7mg(収率84%)を得た。その他、ジベンゾイルエステル6.7mg(収率5%)も生成していた。
実施例2
1−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンメチルモノベンゾエートの合成
10mlの丸底フラスコにDFBA(109mg、0.55mmol)、メチレンクロライド3mlを入れ、そこに1,1−シクロプロパンジメタノール(51mg、0.5mmol)を加え、その後室温下で3時間攪拌、反応させた。反応終了後、反応液に蒸留水3mlを加えて攪拌した後、生成物をエーテルで抽出し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/ヘキサン−酢酸エチル)で精製し、モノベンゾイルエステル69.0mg(収率70%)を得た。その他、ジベンゾイルエステル6.7mg(収率12%)も生成していた。
実施例3
1,3−プロパンジオールモノベンゾエートの合成
10mlの丸底フラスコにDFBA(109mg、0.55mmol)、メチレンクロライド3mlを入れ、そこに1,3−プロパンジオール(38mg、0.5mmol)を加え、その後室温下で2.5時間攪拌、反応させた。反応終了後、反応液に蒸留水3mlを加えて攪拌した後、生成物をエーテルで抽出し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/ヘキサン−酢酸エチル)で精製し、モノベンゾイルエステル73.8mg(収率82%)を得た。その他、ジベンゾイルエステル5.7mg(収率4%)も生成していた。
実施例4
2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオールモノベンゾエートの合成
10mlの丸底フラスコにDFBA(109mg、0.55mmol)、メチレンクロライド3mlを入れ、そこに2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(52mg、0.5mmol)を加え、その後室温下で0.5時間攪拌、反応させた。反応終了後、反応液に蒸留水3mlを加えて攪拌した後、生成物をエーテルで抽出し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/ヘキサン−酢酸エチル)で精製し、モノベンゾイルエステル93.6mg(収率94%)を得た。その他、ジベンゾイルエステル6.2mg(収率4%)も生成していた。
実施例5
2,3−ブタンジオールモノベンゾエートの合成
10mlの丸底フラスコにDFBA(199mg、1.0mmol)、メチレンクロライド3mlを入れ、そこに2,3−ブタンジオール(45mg、0.5mmol)を加え、その後40℃下で0.5時間攪拌、反応させた。反応終了後、反応液に蒸留水3mlを加えて攪拌した後、生成物をエーテルで抽出し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/ヘキサン−酢酸エチル)で精製し、モノベンゾイルエステル88.3mg(収率89%)を得た。
実施例6
2,3−ジメチル−2,3−ブタンジオールモノベンゾエートの合成
10mlの丸底フラスコにDFBA(199mg、1.0mmol)、メチレンクロライド3mlを入れ、そこに2,3−ジメチル−2,3−ブタンジオール(59mg、0.5mmol)を加え、その後室温下で1時間攪拌、反応させた。反応終了後、反応液に蒸留水3mlを加えて攪拌した後、生成物をエーテルで抽出し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/ヘキサン−酢酸エチル)で精製し、モノベンゾイルエステル95.5mg(収率86%)を得た。その他、ジベンゾイルエステル3.3mg(収率2%)も生成していた。
実施例7
cis−1,2−シクロヘキサンジオールモノベンゾエートの合成
10mlの丸底フラスコにDFBA(199mg、1.0mmol)、メチレンクロライド3mlを入れ、そこにcis−1,2−シクロヘキサンジオール(58mg、0.5mmol)を加え、その後40℃下で0.5時間攪拌、反応させた。反応終了後、反応液に蒸留水3mlを加えて攪拌した後、生成物をエーテルで抽出し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/ヘキサン−酢酸エチル)で精製し、モノベンゾイルエステル104.5mg(収率95%)を得た。その他、ジベンゾイルエステル4.9mg(収率3%)も生成していた。
実施例8
trans−1,2−シクロヘキサンジオールモノベンゾエートの合成
10mlの丸底フラスコにDFBA(109mg、0.55mmol)、メチレンクロライド3mlを入れ、そこにtrans−1,2−シクロヘキサンジオール(58mg、0.5mmol)を加え、その後40℃下で0.5時間攪拌、反応させた。反応終了後、反応液に蒸留水3mlを加えて攪拌した後、生成物をエーテルで抽出し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/ヘキサン−酢酸エチル)で精製し、モノベンゾイルエステル68.2mg(収率62%)を得た。その他、ジベンゾイルエステル6.5mg(収率4%)も生成していた。
実施例9
(R)−(+)−1,1’−ビ−2−ナフトールモノベンゾエートの合成
10mlの丸底フラスコにDFBA(199mg、1.0mmol)、メチレンクロライド3mlを入れ、そこに(R)−(+)−1,1’−ビ−2−ナフトール(143mg、0.5mmol)を加え、その後40℃下で0.5時間攪拌、反応させた。反応終了後、反応液に蒸留水3mlを加えて攪拌した後、生成物をエーテルで抽出し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/ヘキサン−酢酸エチル)で精製し、モノベンゾイルエステル152.1mg(収率68%)を得た。その他、ジベンゾイルエステル17.9mg(収率7%)も生成していた。
比較例1
1−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンメチルモノベンゾエートの合成
10mlの丸底フラスコにメチレンクロライド1ml、1,1−シクロプロパンジメタノール(51mg、0.5mmol)、ピリジン(59mg、0.75mmol)を加え、0℃に冷却して、ベンゾイルクロライド(91.3mg、0.65mmol)をゆっくりと加えた。その後反応液を室温下で12時間反応させた後、反応液を塩化アンモニウム水溶液に加えた。生成物をメチレンクロライドで抽出し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/ヘキサン−酢酸エチル)で精製し、モノベンゾイルエステル56mg(収率54%)を得た。その他ジエステル73mg(収率46%)も生成していた。
本発明で得られるモノベンゾイルエステル化合物は、有用な医薬中間体原料であるのみならず、ジオール化合物のモノ置換誘導体を合成する際の出発原料となる重要な化合物である。

Claims (2)

  1. 一般式1または一般式2で表されるジオール類と、一般式3で表されるα,α−ジフルオロアミンとを反応させることを特徴とする、一般式4または一般式5で表されるモノベンゾイルエステル化合物の製造方法。
    Figure 2011148733

    Figure 2011148733

    Figure 2011148733

    Figure 2011148733

    Figure 2011148733

    (但し、一般式1、一般式2、一般式4、または一般式5で表される化合物中のR、R、R3、4、5、6、7、8、9、10は、水素原子、あるいは、炭素数1から30の直鎖、または分岐状のアルキル基であり、それぞれが同一であっても異なっていても良い。また、同一の炭素原子に結合したR、R、R3、4、5、6、7、8、9、10のそれぞれが単独にまたはお互いで環を形成していても良い。また、一般式3に於けるFはフッ素原子である。R12およびR13は炭素数1から6のアルキル基を示し、それぞれが同一であっても異なっていても良い。また、お互いで結合して環を形成していても良い。R11は置換基を有することのあるアリール基である)。
  2. 11が、フェニル基、メチルフェニル基、又はメトキシフェニル基であり、R12及びR13が炭素数1から6のアルキル基である、請求項1に記載のモノベンゾイルエステル化合物の製造方法。
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