JP2011148514A - 保冷容器用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】ドライアイス砕片がもっぱら筐体の上部にだけ集中して存在するため、筐体底部が冷えにくいという課題を解決するためになされたものであり、保冷剤の砕片を筺体にバランス良く保持し、冷気分布を均一にすることが可能な保冷容器用シートを提供する。
【解決手段】保冷容器3の筺体1に収容した収容物4と筐体1の開口部との間に、多数のランダムなループを形成するように連続線状の弾性素材を立体的に曲がりくねらせ、こうして形成された各ループ同士が接する箇所を融着した構造の層状網目部を備えた保冷容器用シート5を設け、層状網目部上にドライアイス砕片を散布する。
【選択図】図1

Description

この発明は、開口部から筐体に収容物を収容して保冷剤の砕片を散布し、開口部を上蓋で閉じることにより収容物を保冷することが可能な保冷容器の分野に係るものである。
アイスボックスやアイスバッグ、クーラーボックスなどの保冷容器は、冷凍食品その他の収容物を保冷剤により保冷しながら持ち運ぶための上蓋開閉式容器である。一般に、筐体や上蓋は二重壁の断熱構造となっており、その外壁や内壁には合成樹脂が、外壁と内壁との間の断熱材には発泡スチロールやポリウレタン、グラスウールが用いられる。容量は用途に応じて大小様々であり、釣りやキャンプなどのレジャーから冷凍食品の配送業務まで幅広く利用される。
保冷剤としては、冷却能力の高さ、取扱いの容易さ、昇華するため収容物を濡らすことがないなどの長所により、ドライアイスがしばしば用いられる。氷量一定という条件であれば、ドライアイスをどれだけ上手に利用できるかが保冷容器の保冷効果を高めるための重要なポイントである。
例えば、ドライアイスを大きくブロック化したまま収容物とともに筐体に入れると、その体積のわりには表面積が小さいために昇華の効率が悪く、保冷効果がさほど期待できない。加えて、ドライアイスの近傍と遠い場所とでは、温度に大きな差が生じ、筐体内の冷気分布が著しく偏ってしまう。
逆に、表面積を増やして昇華しやすくするためにドライアイスを小さく砕き、筐体に収納した収容物の上へそのまま単純に散布した場合は、保冷容器を持ち運ぶ際の振動によりドライアイス砕片のほとんど全てが収容物同士の隙間を縫って筐体の底部まで落下してしまい、やはり偏りが生じる。しかも冷気は低い所から高い所へは流れないので、筐体の上部にある収容物を保冷できなくなる。
このため、従来の保冷容器では、例えば次のような工夫がされている(特許文献1を参照)。
図8は従来の保冷容器の構成を示す図であり、保冷容器の断面図を表している。
図8において、101は筐体、102は上蓋、103は筐体101と上蓋102とからなる保冷容器、104は筐体101に収容された冷凍食品などの複数の収容物、105はガス透過性シート、106はドライアイス砕片である。
ガス透過性シート105は、収容物104の上に被せて使用するものであり、堰を形成してその面を4分割している。そして、4分割された面の各領域では、ガス透過性シート105がゆるく弛むようになっている。
次に作用について説明する。
筐体101に収容した収容物104の上にガス透過性シート105を被せ、ドライアイス砕片106をガス透過性シート105上に均一に散布する。この場合、ガス透過性シート105は弛むようになっているので、ドライアイス砕片106の重さで、隣り合う収容物104同士の隙間にガス透過性シート105の弛みが入り込む。
したがって、ガス透過性シート105上に散布したドライアイス砕片106はこの弛みに入り込み、最上段にある収容物104を包むような状態となる。最上段はドライアイス砕片106をそのまま単純に散布した場合に保冷効果が低かった場所なので、この場所の収容物104を効果的に保冷することが可能となる。
特許第3329748号
しかし従来の保冷容器では、ドライアイス砕片がもっぱら筐体の上部にだけ集中して存在するため筐体底部が冷えにくいという課題があった。
このため収容物104の収容の仕方や量によっては、ガス透過性シート105上のドライアイス砕片106の冷気が筐体101の底部まで流れず、底部の収容物104が保冷されにくかった。
特に、トラックなどの車両で保冷容器103を運搬する場合、走行中に車両の荷台から上がってくる熱で筐体101の底部の温度が上昇しやすいため、筐体底部の収容物104が冷却不足になりやすいという課題があった。
また、従来の保冷容器103では、ガス透過性シート105に形成した堰によりドライアイス砕片106の偏りを抑制しようとしているが、堰で分割された区画内ではドライアイス砕片106はやはり振動により移動して偏るため、これも不均一な冷気分布が生じる原因となっている。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、保冷剤の砕片を筺体にバランス良く保持し、冷気分布を均一にすることが可能な保冷容器用シートを提供することを目的とする。
請求項1記載の保冷容器用シートは、保冷容器の開口部を覆う形状のシートであって、このシートが、連続線状の弾性素材を立体的に曲がりくねらせて出来た多数のランダムなループ同士を互いに融着して形成した立体的な網目構造体からなるものである。
請求項2記載の保冷容器用シートは、前記シートの一側辺を加熱加圧して扁平な接着部を形成し、当該接着部を介して前記保冷容器の内壁に取り付けるようにしたものである。
請求項3記載の保冷容器用シートは、前記接着部に面ファスナーを設け、これと対をなすもう一方の面ファスナーを帯状のシート取付具に備え、このシート取付具に備える接着面を前記保冷容器の内壁に接着して前記シートを前記保冷容器に対し着脱自在に取り付けるようにして成るものである。
請求項4記載の保冷容器用シートは、網目構造体の外縁を平坦化した平坦部が設けられるようにしたものである。
請求項5記載の保冷容器用シートは、前記シートの底面に、前記網目構造体よりも網目の細かいメッシュシートを貼り合わせたものである。
請求項6記載の保冷容器用シートは、保冷容器の内部底面に敷設する形状のシートであって、このシートが、連続線状の弾性素材を立体的に曲がりくねらせて出来た多数のランダムなループ同士を互いに融着して形成した立体的な網目構造体から成るようにしたものである。
請求項7記載の保冷容器用シートは、保冷容器の内壁に沿って敷設する形状のシートであって、このシートが、連続線状の弾性素材を立体的に曲がりくねらせて出来た多数のランダムなループ同士を互いに融着して形成した立体的な網目構造体から成るようにしたものである。
請求項1記載の保冷容器用シートによれば、保冷容器の開口部に保冷容器用シートを設けて保冷剤の砕片を散布すると、網目構造体の網目よりも小さな保冷剤の砕片は網目構造体の網目を通過して保冷容器の底部に溜まり、網目構造体の網目よりも大きな保冷剤の砕片は網目構造体の厚みの中や網目構造体の上面に留まるため、保冷剤の砕片を保冷容器の底部および上部にバランス良く保持できるようになり、冷気分布を均一にできるという効果が得られる。
請求項2記載の保冷容器用シートによれば、接着部により、既製の保冷容器に対して保冷容器用シートを保冷容器に簡単に後付けでき、保冷容器用シートが紛失しにくくなるという効果が得られる。
請求項3記載の保冷容器用シートによれば、シート取付具により、既製の保冷容器に対して保冷容器用シートを簡単に後付けでき、保冷容器用シートが紛失しにくくなり、加えて、一対の面ファスナーにより保冷容器用シートが着脱自在になり、保冷容器用シートの交換が容易になるという効果が得られる。
請求項4記載の保冷容器用シートによれば、保冷容器用シートがほつれにくくなり、保冷容器用シートの強度・寿命を向上できるという効果が得られる。
請求項5記載の保冷容器用シートによれば、網目構造体の網目より小さな保冷剤の砕片もメッシュシートに通過を阻止され保冷容器の底部に落下しない。このため収容物を外に取り出すとき、保冷剤の砕片が手に触れて低温火傷のような危険がなく、安全である。そのうえ、大きな保冷剤の砕片は網目構造体の表層に留まりメッシュシートまで到達しないから、底面のメッシュシートには霜が付着しない。仮に霜が付着するとメッシュシートが目詰まりして通気性が低下し、保冷剤の冷気が容器内部に行き渡らないおそれがあるが、この保冷容器用シートによれば、そのような不都合を回避できる。
請求項6記載の保冷容器用シートによれば、層状網目部の厚みの分だけ保冷容器の底部から収容物が離れ、この離れた分だけ収容物に対する伝熱の影響を軽減でき、保冷容器の底部全面に渡って保冷剤の冷気が広がるため、底部の保冷効果を改善でき、保冷容器用シートの弾性により保冷容器の底部から収容物に伝わる衝撃を緩和できるという効果が得られる。
請求項7記載の保冷容器用シートによれば、保冷容器の内壁全面に渡って保冷剤の冷気が広がるため、内壁の保冷効果を改善でき、保冷容器用シートの弾性により保冷容器の内壁から収容物に伝わる衝撃を緩和できるという効果が得られる。
この発明の実施の形態1による保冷容器の構成を示す図である。 この発明の実施の形態1による保冷容器用シートの構成を示す図である。 この発明の実施の形態1による保冷容器の作用を説明するための図である。 この発明の実施の形態1による保冷容器の効果の一つを説明するための図である。 この発明の実施の形態2による保冷容器の構成を示す図である。 この発明の実施の形態3による保冷容器の構成を示す図である。 この発明の実施の形態3による保冷容器の構成を示す図である。 従来の保冷容器の構成を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、各図面では、同一の構成または相当する構成については同一の符号を付す。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による保冷容器の構成を示す図である。図1(a)は上蓋および保冷容器用シートを開けた状態での保冷容器の外観図、また、図1(b)は収容物を収容して上蓋および保冷容器用シートを閉じた状態での保冷容器の断面図をそれぞれ表している。
図1(a),図1(b)において、1は断熱構造の筐体、2は筐体1の開口部に設けられた断熱構造の上蓋、3は筐体1および上蓋2からなる保冷容器、4は筐体1に収容された冷凍食品などの複数の収容物、5は保冷容器用シートである。保冷容器用シート5は、筺体1の開口部と筺体1に収容された収容物4との間に設けられる。
図2はこの発明の実施の形態1による保冷容器用シートの構成を示す図であり、図2(a)は保冷容器用シートの断面図、図2(b)は保冷容器用シートの上面図、図2(c)は保冷容器用シートの層状網目部を一部拡大した斜視図をそれぞれ表している。
図2(a)〜図2(c)において、5Aは層状網目部、5Bは発泡ポリエチレン製のツマミ部、5Cは平坦部、5Dは接着部、5D−1は面ファスナー、5Eはシート取付具、5E−1は接着面、5E−2は面ファスナー5Dと対をなすもう一方の面ファスナーである。
層状網目部5Aは、図2(c)に示したように、連続線状の弾性素材を立体的に曲がりくねらせて出来た多数のランダムなループ同士を互いに融着して形成した立体的な網目構造体であり、その見掛け密度は0.005〜0.20g/cmとなっている。
したがって層状網目部5Aは、網のように広がりを持ち(図2(b))、多数の網目が形成されており、ドライアイス砕片のような粒体をその上に散布すると、網目より小さいものを通過させる。つまり、サイズの異なる粒体に対してフィルタとして機能するようになっている。また、平面的なシートに多数の孔を開けた単純なメッシュ構造とは違って、層状で厚みを有しているので(図2(a))、ある程度のサイズの粒体をその厚みの中に保持する。
層状網目部5Aの具体例として、東洋紡績(株)の「ブレスエアー(登録商標)」(特許第3686690号)や、新光ナイロン(株)の「ヘチマロン(登録商標)」などがある。これらは、ポリエステル系樹脂のような熱可塑性樹脂により作られているため、材質的に低温環境下でも硬化してもろくならず弾力性を維持できる。
なお、保冷容器用シート5は、その全面で筐体1の開口部を覆うように形成することが好ましいので、図2(b)の上面図における保冷容器用シート5の形状、つまり縦と横の長さは、筐体1の開口部の形状、つまり縦と横の長さとほぼ一致する寸法にする。実際の試作では、縦50cm,横32cmの開口部に対し、1.5cmの厚みを持つ層状網目部5Aの縦を40cm,横を22cmとし、保冷容器用シート5の縦を45cm,横を30cmとした。
また、図2の保冷容器用シート5において、ツマミ部5Bや接着部5Dを設けていない残りの外縁には、加熱加圧して所定の幅だけ平坦な平坦部5Cを形成する。これにより、層状網目部5Aがほつれず、保冷容器用シート5の強度・寿命を向上できる。
さらに本願発明は、筐体1に収容した収容物4上に保冷容器用シート5を載せるだけでも実施可能であるが、保冷容器用シート5の一側辺を加熱加圧して扁平な接着部5Dを形成し、この接着部5Dを介して筐体1の内壁に直接取り付けても良い。このことにより、既製の保冷容器3に対して保冷容器用シート5を簡単に後付けでき、保冷容器用シート5が紛失しにくくなる。
さらに、この接着部5Dに面ファスナー5D−1を設け、これと対をなすもう一方の面ファスナー5E―2を帯状のシート取付具5Eに備え、このシート取付具5Eに備える接着面5E−1を筐体1の内壁に接着して保冷容器用シート5を保冷容器3に対し着脱自在に取り付けても良く、既製の保冷容器3に対して保冷容器用シート5を簡単に後付けでき、保冷容器用シート5が紛失しにくくなり、加えて、保冷容器用シート5の交換が容易になる。
この保冷容器用シート5を筐体1に固定する際に、層状網目部5Aにより収容物4を筐体1の上部から底部へ押さえ込むようにすれば、層状網目部5Aは常温や低温で弾性を持ち変形しにくい熱可塑性樹脂により構成されているので、柔軟性・復元性に富んでおり、収容物4を衝撃から保護することが可能である。
次に作用について説明する。
図3はこの発明の実施の形態1による保冷容器の作用を説明するための図である。図3において、6,6L,6M,6Sはドライアイス砕片である。
上蓋2を開け、開口部から収容物4を筐体1に収容する。続いて、収容物4を覆うように保冷容器用シート5をシート取付具5Eにより筐体1に固定し、層状網目部5A上にドライアイス砕片6を均一に散布する(図3(a))。このとき、層状網目部5Aは上述の網目構造であるため、層状網目部5Aの網目よりも小さいサイズのドライアイス砕片6Sは、層状網目部5Aの網目を通過して収容物4の隙間を落下し、筐体1の底部に溜まる(図3(b))。
一方、層状網目部5Aの網目よりも大きなサイズのドライアイス砕片6M,6Lは層状網目部5Aの網目に引っかかり、その一部は中サイズのドライアイス砕片6Mとして層状網目部5Aの厚みの中に留まり(図3(b))、残りの一部は大サイズのドライアイス砕片6Lとして層状網目部5Aの上面に留まる(図3(b))。つまり、筐体1の底部および上部にドライアイス砕片6S,6M,6Lがそれぞれ分散して保持される。
さらに、図3(b)の状態からある程度の時間が経過すると、昇華や破損などによりドライアイス砕片6Sは完全に気化し、ドライアイス砕片6M,6Lも同様にサイズが小さくなる。すると、ドライアイス砕片6Mは層状網目部5Aの厚みの中から筐体1の底部へ、ドライアイス砕片6Lは層状網目部5Aの上面からその厚みの中へそれぞれ落下するようになる(図3(c))。したがって、ある程度の時間が経過しても、筐体1の底部および上部の両方にドライアイス砕片6M,6Lがそれぞれ分散保持された状態が維持される。
このように、保冷容器用シート5の層状網目部5Aを筺体1の収容物4上に設け、層状網目部5A上にドライアイス砕片6を散布してフィルタリングしているので、ドライアイス6の粉砕・散布という従来同様の単純な作業をするだけで、ドライアイス砕片6Sとドライアイス砕片6M,6Lとを筐体1の底部および上部にバランス良く分布させられ、冷気分布を均一にできる。
したがって、筐体1の底部に溜まったドライアイス砕片6Sにより、車両の荷台で発生し筐体1の底部を介して伝わる熱の影響を抑制できる。と同時に、保冷容器用シート5に留まったドライアイス砕片6M,6Lの冷気が層状網目部5Aの網目を通過して筐体1の上部から底部へと流れ、収容物4全体を保冷できる。
加えて、図3(b)から図3(c)で説明したように、層状で厚みを有する層状網目部5Aによってドライアイス砕片6M,6Lがその層内に保持されるため、網目をすぐに通過してしまうような構造とは違い、ドライアイス砕片6M,6Lが筐体1の上部にある程度留まるため、保冷効果が持続する。
また、次のような効果も期待できる。
図4はこの発明の実施の形態1による保冷容器の効果の一つを説明するための図である。
例えば保冷容器3を使って収容物4の小分け配送を行う場合には、収容物4の出し入れ作業が頻繁に行われるため、同時に、上蓋2および保冷容器用シート5の開け閉めも頻繁に行われる。
この収容物4の出し入れ作業の際に保冷容器用シート5を開けると、図4のブロック矢印7dの方向へドライアイス砕片6Mが移動するように重力が働く。しかしながら、層状網目部5Aの厚みの中では、その網目構造のおかげでドライアイス砕片6Mはブロック矢印7uの方向へ保持され、ドライアイス砕片6Mが移動して偏るような状態は起こりにくく、冷気分布が不均一になりにくい。
したがって、収容物4の出し入れ作業の場合のみならず、保冷容器3を持ち運ぶ際に振動が生じても、ドライアイス砕片6Mの移動・偏りはあまり起こらなくなり、冷気分布が不均一になるのを防止できる。
以上のように、この実施の形態1によれば、筺体1に収容した収容物4と筐体1の開口部との間に層状網目部5Aを備えた保冷容器用シート5を設け、層状網目部5A上にドライアイス砕片6を散布しているので、ドライアイス6の粉砕・散布という従来同様の単純な作業をするだけで、ドライアイス砕片6Sとドライアイス砕片6M,6Lとを筺体1の底部および上部にバランス良く分布させられるようになり、車両の荷台からの伝熱の影響をドライアイス砕片6Sにより抑制できるという効果が得られ、ドライアイス砕片6M,6Lの冷気が筐体1の上部から底部へと流れて収容物4全体を保冷できるという効果が得られる。
また、この実施の形態1によれば、保冷容器用シート5の一側辺を加熱加圧して扁平な接着部5Dを形成し、この接着部5Dを介して筐体1の内壁に取り付けたので、既製の保冷容器3に対して保冷容器用シート5を筐体1に簡単に後付けできるという効果が得られ、保冷容器用シート5が紛失しにくくなるという効果が得られる。
さらに、この実施の形態1によれば、接着部5Dに面ファスナー5D−1を設け、これと対をなすもう一方の面ファスナー5E―2を帯状のシート取付具5Eに備え、このシート取付具5Eに備える接着面5E−1を筐体1の内壁に接着して保冷容器用シート5を保冷容器3に対し着脱自在に取り付けたので、既製の保冷容器3に対して保冷容器用シート5を簡単に後付けできるという効果が得られ、保冷容器用シート5が紛失しにくくなるという効果が得られ、加えて、保冷容器用シート5の交換が容易になるという効果が得られる。
さらに、この実施の形態1によれば、層状網目部5Aが収容物4を筐体1の上部から底部へ押さえ込むように、保冷容器用シート5を筐体1に取り付けたので、層状網目部5Aの弾性により収容物4を柔らかく保護できるという効果が得られる。
さらに、この実施の形態1によれば、保冷容器用シート5の外縁を所定の幅だけ平坦化した平坦部5Cを設けたので、保冷容器用シート5がほつれにくくなり、保冷容器用シート5の強度・寿命を向上できるという効果が得られる。
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2による保冷容器の構成を示す図である。
図5において、8は層状網目部5Aより網目の細かいメッシュシートであり、筐体1に取り付けた保冷容器用シート5の底面に貼り付けられている。
メッシュシート8を保冷容器用シート5の底面に貼り付けることで、層状網目部5Aの網目より小さなドライアイス砕片6Sもメッシュシート8に通過を阻止され、保冷容器3の底部まで落下しなくなる。このため、収容物4を保冷容器3の外に取り出すとき、ドライアイス砕片6Sが手に触れて低温火傷を起こすような危険がなくなり、安全である。
また、ガス透過性シート105を用いた特許文献1の場合、ガス透過性シート105の上でドライアイス砕片106が一ヶ所に固まってしまったり、ガス透過性シート105の網目が霜で塞がれ通気性が低下し、冷気が通過しなくなってしまうことがある。しかしながら、この実施の形態2では、大きなドライアイス砕片6M,6Lは層状網目部5Aの表層に留まりメッシュシート8まで到達しないから、ドライアイス砕片106が一ヶ所に固まることもないし、メッシュシート8には霜が付着しないため、ドライアイス砕片6の冷気が筐体1の内部に行き渡らないという不都合も回避できる。
なお、メッシュシート8を貼り付ける際には、メッシュシート8を保冷容器用シート5に接着剤などで貼り付けても良いし、面ファスナーを用いて着脱可能なように貼り付けても良い。
以上のように、この実施の形態2によれば、保冷容器用シート5の底面にメッシュシート8を備えたので、層状網目部5Aの網目より小さなドライアイス砕片6Sもメッシュシート8に通過を阻止され保冷容器3の底部に落下しなくなり、収容物4を外に取り出すときにドライアイス砕片6Sが手に触れて低温火傷を起こすような危険がなくなり、安全性を向上できるという効果が得られ、また、ドライアイス砕片6M,6Lは層状網目部5Aの表層に留まりメッシュシート8まで到達しないため、メッシュシート8に霜が付着して通気性が低下するという事態を回避でき、ドライアイス砕片6の冷気が筐体1の内部に行き渡らないという不都合も回避できるという効果が得られる。
実施の形態3.
実施の形態1で説明した保冷容器用シートを以下のように使うこともできる。
図6はこの発明の実施の形態3による保冷容器の構成を示す図である。
図6において、9は筐体1の内部底面に敷設する形状をした保冷容器用シートである。この実施の形態3では、筐体1の底部に保冷容器用シート9を敷き、この保冷容器用シート9の上に収容物4を収容している。
保冷容器用シート9を敷くと、保冷容器用シート9の層状網目部の厚みの分だけ筺体1の底部から収容物4が離れる。したがって、この離れた分だけ、収容物4に対する伝熱の影響を軽減できる。また、筐体1の底部全面に渡ってドライアイス6の冷気が広がり、底部の保冷効果を改善できる。さらに、保冷容器用シート9上に収容物4を収容するので、保冷容器用シート9の弾性により筐体1の底部から収容物4に伝わる衝撃を緩和できる。
なお、この実施の形態3では、保冷容器用シート9を単独で用いたが、図7に示すように、実施の形態1で示した保冷容器用シート5と保冷容器用シート9とを組み合わせて保冷容器3を構成しても良いし、図示は省略するが、実施の形態2で示したメッシュシート8を図7の構成にさらに追加しても良い。
また、この実施の形態3では、保冷容器用シート9を筐体1の底部と収容物4との間に設けたが、これに限定されるものではない。例えば、図示は省略するが、筐体1の内壁と収容物4との間に、筐体1の内壁に沿って敷設する形状をした保冷容器用シートを設けても良く、収容物4に対する内壁からの伝熱の影響を軽減でき、ドライアイス6の冷気が筐体1内に広げられ、収容物4に伝わる衝撃を緩和できるという効果が得られる。さらに、収容物4同士の間に保冷容器用シートを設けても良く、ドライアイス6の冷気が筐体1内に広げられ、収容物4に伝わる衝撃を緩和できる。
特に、筐体1の底部と収容物4との間、筐体1の内壁と収容物4との間、および収容物4同士の間の各箇所に保冷容器用シート9をそれぞれ適宜設けるようにすれば、ドライアイス砕片6の冷気が筐体1全体をくまなく行き渡るためのスペースが張り巡らされ、保冷効果をさらに改善できる。
以上のように、この実施の形態3によれば、筐体1の底部と収容物4との間に、筐体1の内部底面に敷設する形状をした保冷容器用シート9を設けたので、底部からの伝熱の影響を軽減でき、底部の保冷効果を改善でき、底部から収容物4に伝わる衝撃を緩和できるという効果が得られる。
また、この実施の形態3によれば、筐体1の内壁と収容物4との間、収容物4同士の間に保冷容器用シートを設けたので、筐体1内の保冷効果を改善でき、収容物4に伝わる衝撃を緩和できるという効果が得られる。特に、各箇所に保冷容器用シート9をそれぞれ設けることにより、ドライアイス砕片6の冷気が筐体1全体をくまなく行き渡るためのスペースが張り巡らされ、保冷効果をさらに改善できるという効果が得られる。
以上の各実施の形態1〜3では、保冷剤としてドライアイス砕片6を保冷容器3に散布したが、本願発明はこれに限定されるものではなく、氷を粉砕して用いる場合など、他の保冷剤であっても同様の効果が得られる。
1 筐体、2 上蓋、3 保冷容器、4 収容物、5 保冷容器用シート、5A 層状網目部、5B ツマミ部、5C 平坦部、5D 接着部、5D−1 面ファスナー、5E シート取付具、5E−1 接着面、5E−2 面ファスナー、6,6L,6M,6S ドライアイス砕片、7d,7u ブロック矢印、8 メッシュシート、9 保冷容器用シート。

Claims (7)

  1. 保冷容器の開口部を覆う形状のシートであって、
    このシートが、連続線状の弾性素材を立体的に曲がりくねらせて出来た多数のランダムなループ同士を互いに融着して形成した立体的な網目構造体から成ることを特徴とする保冷容器用シート。
  2. 前記シートの一側辺を加熱加圧して扁平な接着部を形成し、当該接着部を介して前記保冷容器の内壁に取り付けるようにした請求項1記載の保冷容器用シート。
  3. 前記接着部に面ファスナーを設け、これと対をなすもう一方の面ファスナーを帯状のシート取付具に備え、このシート取付具に備える接着面を前記保冷容器の内壁に接着して前記シートを前記保冷容器に対し着脱自在に取り付けるようにして成る請求項2記載の保冷容器用シート。
  4. 網目構造体の外縁を平坦化した平坦部が設けられることを特徴とする請求項1記載の保冷容器用シート。
  5. 前記シートの底面に、前記網目構造体よりも網目の細かいメッシュシートを貼り合わせたことを特徴とする請求項1記載の保冷容器用シート。
  6. 保冷容器の内部底面に敷設する形状のシートであって、
    このシートが、連続線状の弾性素材を立体的に曲がりくねらせて出来た多数のランダムなループ同士を互いに融着して形成した立体的な網目構造体から成ることを特徴とする保冷容器用シート。
  7. 保冷容器の内壁に沿って敷設する形状のシートであって、
    このシートが、連続線状の弾性素材を立体的に曲がりくねらせて出来た多数のランダムなループ同士を互いに融着して形成した立体的な網目構造体から成ることを特徴とする保冷容器用シート。
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