JP2011147310A - ロータ、ロータの製造方法及びロータの製造装置 - Google Patents

ロータ、ロータの製造方法及びロータの製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ロータコアのシャフト締付孔にロータシャフトを精度良く締め付けて固定すること。
【解決手段】ロータコア2は、シャフト締付孔3から半径方向に形成された複数のスリットを備える。ロータコア2にロータシャフト5を固定するには、ベース12に支持されたロータコア2のシャフト締付孔3の周囲をパンチ14により軸方向に押圧することにより、シャフト締付孔3を拡径する。その後、拡径されているシャフト締付孔3にロータシャフト5を挿入する。その後、パンチ14による押圧を解除することにより、ロータシャフト5をシャフト締付孔3に締まり嵌めする。
【選択図】 図6

Description

この発明は、モータに使用されるロータに係り、ロータコアのシャフト締付孔にロータシャフトを締め付けて固定してなるロータ、ロータの製造方法及びロータの製造装置に関する。
従来より、モータに使用されるロータは、ロータコアと、ロータコアの中心に形成されたシャフト締付孔と、その締付孔に締め付けて固定されたロータシャフトと、ロータコアの外周部に設けられた磁石とを備える。ここで、シャフト締付孔にロータシャフトを固定する一つの方法として、焼き嵌めがある。しかし、焼き嵌めは、その後に行われる冷却に時間がかかり、作業性が良くない。
そこで、下記の特許文献1には、焼き嵌めを行うことなく、ロータコアを加圧変形させることで、ロータシャフトをロータコアのシャフト締付孔に固定する技術が開示されている。この技術では、シャフト締付孔の内径がロータシャフトの外径より大きくなるようにロータコアを加圧変形させた状態で、その締付孔にロータシャフトを挿入する。そして、シャフト締付孔の内周縁に形成された突出部を軸方向に加圧し、その締付孔の内径を小さくしてロータシャフトの外周面に食い込ませることで、ロータシャフトをシャフト締付孔に固定する。
特開2005−295744号公報 特開2008−295140号公報 特開平11−341753号公報
ところが、特許文献1に記載の技術では、シャフト締付孔に形成された突出部の寸法管理が難しく、ロータシャフトをシャフト締付孔に精度良く固定することが難しかった。すなわち、ロータシャフトをシャフト締付孔に適正な締め代で固定できなかったり、ロータシャフトの中心がシャフト締付孔の中心からずれたりすることがあった。
この発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、ロータコアのシャフト締付孔にロータシャフトを精度良く締め付けて固定できるロータ、ロータの製造方法及びロータの製造装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ロータコアと、ロータコアの中心に設けられたシャフト締付孔と、シャフト締付孔に締め付けられたロータシャフトと、ロータコアの外周部に設けられた複数の磁石とを備えたロータにおいて、ロータコアは、シャフト締付孔から半径方向に形成された複数のスリットを備えたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、ロータコアのシャフト締付孔の周囲を軸方向に押圧することにより、シャフト締付孔から半径方向に形成された複数のスリットによりロータコアの変形が許容され、シャフト締付孔が拡径される。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、ロータコアは、シャフト締付孔と磁石との間に形成された肉盗みを更に備えたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1に記載の発明の作用に加え、シャフト締付孔の周囲を押圧して変形させたときのロータコアの半径方向への歪みが、シャフト締付孔と磁石との間に形成された肉盗みの部分で遮断され、磁石の部分や外周部まで伝わり難い。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のロータの製造方法であって、ロータコアのシャフト締付孔の周囲を軸方向に押圧することによりシャフト締付孔を拡径する押圧工程と、押圧工程により拡径されているシャフト締付孔にロータシャフトを挿入する挿入工程と、挿入工程の後に、ロータコアの押圧を解除する押圧解除工程とを備えたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、押圧工程では、ロータコアのシャフト締付孔の周囲を軸方向に押圧することにより、シャフト締付孔を中心にロータコアが変形してシャフト締付孔が拡径される。次に、挿入工程では、押圧工程により拡径されているシャフト締付孔にロータシャフトが挿入される。その後、押圧解除工程で、ロータコアの押圧が解除されることにより、ロータコアが元の形状に戻り、シャフト締付孔が元の内径に戻る。これにより、ロータシャフトがシャフト締付孔に隙間を持った状態で挿入され、その後締まり嵌め状態になる。従って、ロータシャフトをシャフト締付孔に固定するためにシャフト締付孔が機械的に拡径されるので、ロータコアを加熱したり、冷却したりする必要がない。
上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のロータの製造方法に使用されるロータの製造装置であって、ロータコアを支持するベースと、シャフト締付孔と同心円をなすようにベースの中心に形成された中心孔と、ベースに支持されたロータコアのシャフト締付孔の周囲を軸方向に押圧するパンチとを備え、ベースに支持されたロータコアのシャフト締付孔の周囲をパンチにより軸方向に押圧することにより、中心孔の周縁角を支点にロータコアのシャフト締付孔の周囲を湾曲させることを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、ベースに支持されたロータコアのシャフト締付孔の周囲をパンチにより軸方向に押圧することにより、ベースの中心孔の周縁角を支点にロータコアのシャフト締付孔の周囲が湾曲し、シャフト締付孔が拡径される。従って、ロータシャフトをシャフト締付孔に固定するためにシャフト締付孔が機械的に拡径されるので、ロータコアを加熱したり、冷却したりする必要がない。
上記目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、請求項3に記載のロータの製造方法に使用されるロータの製造装置であって、ロータコアを支持するベースと、シャフト締付孔と同心円をなすようにベースの中心に形成された中心孔と、ロータコアの弾性変形限界の曲率と同じになるようにベースの中心孔の周縁に形成された湾曲面と、ベースに支持されたロータコアのシャフト締付孔の周囲を軸方向に押圧するパンチとを備え、ベースに支持されたロータコアのシャフト締付孔の周囲をパンチにより軸方向に押圧することにより、中心孔の湾曲面に沿ってロータコアのシャフト締付孔の周囲を湾曲させること趣旨とする。
上記発明の構成によれば、ベースに支持されたロータコアのシャフト締付孔の周囲をパンチにより軸方向に押圧することにより、ベースの中心孔の周縁の湾曲面に沿ってロータコアのシャフト締付孔の周囲が湾曲し、シャフト締付孔が拡径される。従って、ロータシャフトをシャフト締付孔に固定するためにシャフト締付孔が機械的に拡径されるので、ロータコアを加熱したり、冷却したりする必要がない。また、ロータコアのシャフト締付孔の周囲が、その弾性変形限界の曲率でベースの湾曲面に面接触して押圧される。
請求項1に記載の発明によれば、ロータコアのシャフト締付孔にロータシャフトを精度良く締め付けて固定することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、モータ性能に影響を与えるロータコアの外周部の歪みを抑えることができる。
請求項3に記載の発明によれば、ロータコアのシャフト締付孔にロータシャフトを精度良く締め付けて固定することができる。また、加熱や冷却のための設備を省略すると共に、加熱や冷却のための所要時間を省略することができる。
請求項4に記載の発明によれば、ロータコアのシャフト締付孔にロータシャフトを精度良く締め付けて固定することができる。また、加熱や冷却のための設備を省略すると共に、加熱や冷却のための所要時間を省略することができる。
請求項5に記載の発明によれば、ロータコアのシャフト締付孔にロータシャフトを精度良く締め付けて固定することができる。また、加熱や冷却のための設備を省略すると共に、加熱や冷却のための所要時間を省略することができる。加えて、ロータコアの変形部分の応力集中を緩和することができる。
第1実施形態に係り、ロータを示す平面図。 同実施形態に係り、ロータを構成するロータコアを示す平面図。 同実施形態に係り、ロータの製造装置を示す断面図。 同実施形態に係り、図3の鎖線四角の部分を拡大し、パンチを省略して示す製造装置の断面図。 同実施形態に係り、ロータの製造方法を示すフローチャート。 同実施形態に係り、製造装置の作用を示す断面図。 同実施形態に係り、実験に使用したロータコアを示す平面図。 同実施形態に係り、実験に使用したロータコアを示す断面図。 同実施形態に係り、実験結果を示すグラフ。 第2実施形態に係り、ロータの製造装置を示す断面図。 同実施形態に係り、製造装置の作用を示す断面図。 同実施形態に係り、対比のために第1実施形態の製造装置の作用を示す部分断面図。 同実施形態に係り、製造装置の作用を示す部分断面図。 同実施形態に係り、第1実施形態と第2実施形態の製造装置の作用を対比して示す部分断面図。 第3実施形態に係り、ロータを示す平面図。 第4実施形態に係り、ロータを示す平面図。 第5実施形態に係り、ロータを示す平面図。
<第1実施形態>
以下、本発明におけるロータ、ロータの製造方法及びロータの製造装置を具体化した第1実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図1に、この実施形態のロータ1を平面図により示す。図2に、ロータ1を構成するロータコア2を平面図により示す。このロータ1は、ロータコア2と、ロータコア2の中心に形成された一つのシャフト締付孔3と、ロータコア2の外周部に形成された複数のスロット4とを備える。ロータコア2は、複数の電磁鋼板を積層することにより形成される。シャフト締付孔3には、筒形をなすロータシャフト5が、締まり嵌めにより固定される。複数のスロット4は、ロータコア2の外周縁に沿って配列され、隣り合う2つのスロット4が「ハの字状」又は「逆ハの字状」をなすように配置される。各スロット4には、それぞれ界磁用の永久磁石6が嵌合され、固定される。
ロータコア2は、シャフト締付孔3から半径方向に放射状に形成された複数のスリット7を更に備える。各スリット7の先端は、スリット7の幅よりも大きい内径を有する円形状に形成される。各スリット7は、同じ長さと幅を有する。
この実施形態では、ロータコア2にロータシャフト5を固定してロータ1を製造するために、所定の製造装置を使用して所定の製造方法を実施するようになっている。
図3に、この製造装置11を断面図により示す。図4に、図3の鎖線四角Q1の部分を拡大して断面図により示す(パンチ14の図示は省略する。)。この製造装置11は、ロータコア2を支持するベース12と、ベース12に支持されたロータコア2を上から覆うカバー13と、ベース12に支持されたロータコア2を上から軸方向へ押圧するパンチ14とを備える。
ベース12には、ロータコア2を嵌め合わせる収容凹部21が形成される。ベース12の中心には、ロータコア2のシャフト締付孔3と同心円をなし、シャフト締付孔3よりも大径な中心孔22が形成される。中心孔22の周囲には、中心孔22と同心円をなす円環状の段部23が形成される。
カバー13は、ベース12の収容凹部21にロータコア2を嵌め合わせた状態で、ロータコア2の外周部を覆いながらボルト15によりベース12に固定される。カバー13の中央には、パンチ14を挿入する挿入孔26が形成される。
パンチ14は、ベース12に支持されたロータコア2のシャフト締付孔3の周囲を上から軸方向へ押圧するように構成される。パンチ14は、中空状の円筒部14aと、円筒部14aの上端部に形成されたフランジ部14bとを含む。円筒部14aは、その下端に形成されたテーパ状の押圧面28と、中心に形成されたガイド孔29とを含む。この押圧面28により、ロータコア2のシャフト締付孔3の周囲を押圧するようになっている。ガイド孔29には、ロータシャフト5が挿入されるようになっている。
ロータコア2をパンチ14により押圧するのは、ロータコア2を変形させてシャフト締付孔3を拡径するためであり、その拡径の際にシャフト締付孔3にロータシャフト5を挿入するためである。パンチ14により押圧されたロータコア2は、図3に2点鎖線で示すように、下方へ変形する。このとき、ベース12の中心孔22の周囲に形成された段部23の周縁角24を支点にロータコア2のシャフト締付孔3の周囲が湾曲する。このとき、ロータコア2の上面のシャフト締付孔3の周囲は、図4に2点鎖線で示すように、軸方向に傾斜して変形する。ロータコア2の下面も同様である。このようにパンチ14の押圧によってロータコア2が変形できるのは、ロータコア2にシャフト締付孔3を中心に複数のスリット7が放射状に形成されるからである。これらスリット7が、ロータコア2の変形を許容している。
次に、上記した製造装置11を使用して行われるロータ1の製造方法について説明する。図5に、この製造方法をフローチャートにより示す。
ロータコア2のシャフト締付孔3にロータシャフト5を固定してロータ1を製造するには、先ず、図5(1)の「セッティング工程」で、図3に示すように、ロータコア2を製造装置11にセットする。すなわち、ロータコア2をベース12の上に支持し、カバー13で覆い、パンチ14の円筒部14aをカバー13の挿入孔26に挿入する。
次に、図5(2)の「押圧工程」で、図6に示すように、ロータコア2のシャフト締付孔3の周囲を、パンチ14の押圧面28により上から軸方向に押圧することにより、ロータコア2を変形させてシャフト締付孔3を拡径する。このとき、ロータコア2は、そのシャフト締付孔3の周囲が押圧されることで、図3,4に2点鎖線で示すよう、下方へ傾斜して変形し、シャフト締付孔3が拡径する。図6は、製造装置11の作用を断面図により示す。
次に、図5(3)の「挿入工程」では、図6に示すように、押圧工程により拡径されているシャフト締付孔3にロータシャフト5を挿入する。ロータシャフト5は、パンチ14のガイド孔29を通じてロータコア2のシャフト締付孔3に挿入される。この時点では、パンチ14による押圧が続けられている。
次に、図5(4)の「押圧解除工程」では、挿入工程の後に、パンチ14によるロータコア2の押圧を解除する。この解除により、パンチ14の押圧によって弾性変形していたロータコア2が元の形状に戻る。このとき、拡径していたシャフト締付孔3も元の径に戻り、ロータシャフト5がシャフト締付孔3に締め付けられて固定される。
その後、図5(5)の「取り外し工程」で、カバー13をベース12から取り外して、ロータシャフト5を固定したロータコア2をベース12から取り外す。
なお、この実施形態では、ロータコア2の各スロット4に永久磁石6が予め組み付けられている。従って、上記した「取り外し工程」では、ロータシャフト5を固定したロータコア2が製造装置11から取り外されることで、ロータ1の製造を完了することができる。ここで、ロータコア2に永久磁石6を組み付けることは、ロータコア2にロータシャフト5を固定する前だけでなく、ロータコア2にロータシャフト5を固定した後に行うこともできる。
ここで、製造装置11を使用して上記した製造方法を実施したときのシャフト締付孔3の内径変化の実験について説明する。図7に、この実験に使用したロータコア2を平面図により示す。図7において、ロータコア2の中に記した番号は、シャフト締付孔3の周囲の位置の違いを示す。この実験では、図7に示す「4」と「8」との間のシャフト締付孔3の内径の変化を測定した。図8に、実験に使用したロータコア2を断面図により示す。図8に示すように、この実験では、ロータコア2の上面から下方へ「6mm」の位置、「19mm」の位置、「31mm」の位置、「44mm」の位置のそれぞれにおける内径の変化を測定した。図9に、この実験結果をグラフにより示す。このグラフの横軸は、図3に示すパンチ14の移動ストロークを意味し、縦軸は、シャフト締付孔3の拡径に伴う内径の増加分(拡張径)を意味する。
図9のグラフから明らかなように、「6mm」、「19mm」、「31mm」及び「44mm」の各位置における拡張径は、パンチ14のストロークが最大値(1.5mm)に達するまでの間で徐々に増加することが分かる。また、各位置の最大の拡張径(鎖線楕円S1で示す。)は、目標値である「0.05mm」を上回ることとなり、所期の目標を達成していることが分かる。更に、パンチ14による押圧を解除したときの各位置の拡張径(鎖線楕円S2で示す。)は、拡張前の拡張径(0.00mm)に概ね戻ることが分かる。このことは、パンチ14の押圧によるロータコア2の変形が、弾性変形域内の変形であることを意味する。
以上説明したこの実施形態のロータ1によれば、ロータコア2には、シャフト締付孔3から半径方向に複数のスリット7が放射状に形成される。従って、ロータコア2のシャフト締付孔3の周囲を軸方向に押圧することにより、シャフト締付孔3から半径方向に放射状に形成された複数のスリット7によりロータコア2の許容され、シャフト締付孔3が拡径される。このため、拡径されたシャフト締付孔3にロータシャフト5を容易に挿入することができる。また、ロータシャフト5の挿入後、押圧を解除することにより、シャフト締付孔3の内径を元に戻すことができる。この結果、ロータコア2のシャフト締付孔3にロータシャフト5を精度良く締め付けて固定することができる。
また、この実施形態のロータ1の製造方法によれば、先ず、押圧工程では、ロータコア2のシャフト締付孔3の周囲を軸方向に押圧することにより、シャフト締付孔3を中心にロータコア2が変形してシャフト締付孔3が拡径される。次に、挿入工程では、押圧工程により拡径されているシャフト締付孔3にロータシャフト5が挿入される。その後、押圧解除工程で、ロータコア2の押圧が解除されることにより、ロータコア2が元の形状に戻り、シャフト締付孔3が元の内径に戻る。これにより、ロータシャフト5はシャフト締付孔3に隙間を持った状態で挿入され、その後締まり嵌め状態になる。この結果、ロータコア2のシャフト締付孔3にロータシャフト5を精度良く締め付けて固定することができる。従って、ロータシャフト5をシャフト締付孔3に固定するためにシャフト締付孔3が機械的に拡径されるので、ロータコア2を加熱したり、冷却したりする必要がない。このため、加熱や冷却のための設備を省略すると共に、加熱や冷却のための所要時間を省略することができる。
しかも、この実施形態では、ロータコア2を加熱したり冷却したりする必要がないので、その分だけ、ロータ1の製造時間、設備コスト及びエネルギーコストを低減することができる。この結果、ロータ1の製造に係る炭酸ガス排出量を削減することができる。また、ロータシャフト5がシャフト締付孔3に対し、隙間を持った状態で挿入されるので、バリや切粉の発生がなく、ロータ1としての品質を向上させることができる。
更に、この実施形態のロータ1の製造装置11によれば、ベース12に支持されたロータコア2のシャフト締付孔3の周囲をパンチ14により軸方向に押圧する。これにより、ベース12の中心孔22の段部23の周縁角24を支点にロータコア2のシャフト締付孔3の周囲が湾曲し、シャフト締付孔3が拡径される。従って、ロータシャフト5をシャフト締付孔3に固定するためにシャフト締付孔3が機械的に拡径されるので、ロータコア2を加熱したり、冷却したりする必要がない。この結果、加熱や冷却のための設備を省略できると共に、加熱や冷却のための所要時間を省略することができる。
更に、この実施形態のロータ1の製造装置11によれば、拡径されたシャフト締付孔3にロータシャフト5を容易に挿入することができる。また、ロータシャフト5の挿入後、押圧を解除することで、シャフト締付孔3の内径を元に戻し、挿入されたロータシャフト5を締め付けることができる。この結果、ロータコア2のシャフト締付孔3にロータシャフト5を精度良く締め付けて固定することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明におけるロータ、ロータの製造方法及びロータの製造装置を具体化した第2実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明において、前記第1実施形態と同等の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、異なった点を中心に説明する。
図10に、この実施形態の製造装置11を断面図により示す。図11に、この製造装置11の作用を断面図により示す。この実施形態では、ベース12の構成の点で第1実施形態と異なる。すなわち、図10に示すように、ベース12の中心孔22が、第1実施形態のそれより若干小径に形成され、その中心孔22の周縁に湾曲面25が形成される。この湾曲面25の曲率は、ロータコア2の弾性変形限界の曲率と同じになるように設定される。
従って、この実施形態によれば、ベース12に支持されたロータコア2のシャフト締付孔3の周囲をパンチ14により軸方向に押圧する。これにより、図11に示すように、ベース12の中心孔22の周縁の湾曲面25に沿ってロータコア2のシャフト締付孔3の周囲が湾曲し、シャフト締付孔3が拡径される。従って、ロータシャフト5をシャフト締付孔3に固定するためにシャフト締付孔3が機械的に拡径されるので、ロータコア2を加熱したり、冷却したりする必要がない。この結果、加熱や冷却のための設備を省略できると共に、加熱や冷却のための所要時間を省略することができる。
この実施形態のロータ1の製造装置11によれば、拡径されたシャフト締付孔3にロータシャフト5を容易に挿入することができる。また、ロータシャフト5の挿入後、押圧を解除することにより、シャフト締付孔3の内径を元に戻し、挿入されたロータシャフト5を締め付けることができる。この結果、ロータコア2のシャフト締付孔3にロータシャフト5を精度良く締め付けて固定することができる。
また、この実施形態では、ロータコア2のシャフト締付孔3の周囲が、その弾性変形限界の曲率でベース12の湾曲面25に面接触して押圧される。すなわち、図12に示すように、第1実施形態では、ロータコア2のシャフト締付孔3の周囲が、ベース12の中心孔22の周縁角24を支点に片持ちで支持されて湾曲した。この結果、その周縁角24の付近でロータコア2に応力集中が生じる傾向があった。これに対し、本実施形態では、図13に示すように、ロータコア2のシャフト締付孔3の周囲が、ベース12の湾曲面25に面接触して湾曲する。この結果、その面接触する部分の応力集中を緩和することができる。このため、図14(A)に示す第1実施形態の場合と比べ、図14(B)に示す本実施形態では、シャフト締付孔3の周囲をより深く湾曲させことができ、シャフト締付孔3をより大きく拡径することができる。ここで、図12は、対比のために第1実施形態の製造装置11の作用を部分断面図により示す。図13は、本実施形態の製造装置11の作用を部分断面図により示す。図14(A),(B)は、第1実施形態と第2実施形態の製造装置11の作用を対比して部分断面図により示す。
更に、この実施形態では、シャフト締付孔3の周囲の湾曲による変位量が、ベース12の湾曲面25の寸法により一律に決まる。すなわち、シャフト締付孔3の拡径の程度が、シャフト締付孔3の円周方向に沿って均一化する。このため、シャフト締付孔3にロータシャフト5を締め付けた後の、ロータシャフト5とロータコア2との軸方向の相対位置のばらつきを抑えることができる。
<第3実施形態>
次に、本発明におけるロータを具体化した第3実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図15に、この実施形態のロータ1を平面図により示す。この実施形態では、ロータコア2の構造の点で前記各実施形態と異なる。すなわち、図15に示すように、ロータコア2は、シャフト締付孔3と永久磁石6のためのスロット4との間に複数の肉盗み8が形成される。これら肉盗み8は、平面視で楕円形をなし、ロータコア2を軸方向に貫通する。これら肉盗み8は、放射状に形成された複数のスリット7のうち、隣り合うスリット7の先端の間に2個ずつ配置される。
この実施形態のロータ1では、ロータコア2において、シャフト締付孔3と外周部の永久磁石6との間に肉盗み8が配置される。従って、シャフト締付孔3の周囲を押圧して変形させたときのロータコア2の半径方向への歪みが、肉盗み8の部分で遮断され、永久磁石6の部分やロータコア2の外周部まで伝わり難い。このため、モータ性能に影響を与えるロータコア2の外周部の歪みを抑えることができる。
<第4実施形態>
次に、本発明におけるロータを具体化した第4実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図16に、この実施形態のロータ1を平面図により示す。この実施形態では、ロータコア2とロータシャフト5との間のトルク伝達構造の点で前記各実施形態と異なる。すなわち、図16に示すように、この実施形態のロータコア2には、シャフト締付孔3の内周に軸方向へ延びる複数の凸条31が形成される。各凸条31は、隣り合うスリット7の間に一つずつ配置される。これに対応して、ロータシャフト5の外周には、各凸条31に整合する複数の凹条32が形成される。そして、ロータシャフト5をシャフト締付孔3に締め付けた状態で、各凸条31が各凹条32に嵌合し、ロータコア2とロータシャフト5との間でトルクが伝達される。
従って、この実施形態のロータ1によれば、ロータコア2の回転トルクを、ロータシャフト5に確実に伝達することができる。その他の作用効果は、前記各実施形態と同じである。
<第5実施形態>
次に、本発明におけるロータを具体化した第5実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図17に、この実施形態のロータ1を平面図により示す。この実施形態では、ロータコア2とロータシャフト5との間のトルク伝達構造の点で前記各実施形態と異なる。すなわち、図17に示すように、この実施形態のロータコア2には、シャフト締付孔3の内周面に沿って軸方向へ延びる複数の溶接孔36が形成される。各溶接孔36は、隣り合うスリット7の間に一つずつ配置され、その孔36の一部がシャフト締付孔3にてスリット状に連通する。そして、ロータシャフト5をシャフト締付孔3に締め付けた後、各溶接孔36に溶接棒(図示略)を挿入し、溶接孔36がシャフト締付孔3に連通するスリット部分を通じて、ロータコア2とロータシャフト5との間に溶接37を施す。これにより、ロータコア2とロータシャフト5とが接合され、両者2,5の間でトルクが伝達される。
従って、この実施形態のロータ1によれば、ロータコア2の回転トルクを、ロータシャフト5に確実に伝達することができる。その他の作用効果は、前記各実施形態と同じである。
なお、この発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更して実施することもできる。
例えば、前記各実施形態につき、ロータコア2に形成されるスリット7の数や永久磁石6の数を適宜に増減することができる。
この発明は、モータに使用されるロータに利用することができる。
1 ロータ
2 ロータコア
3 シャフト締付孔
5 ロータシャフト
6 永久磁石
7 スリット
8 肉盗み
11 製造装置
12 ベース
14 パンチ
22 中心孔
23 段部
24 周縁角
25 湾曲面

Claims (5)

  1. ロータコアと、前記ロータコアの中心に設けられたシャフト締付孔と、前記シャフト締付孔に締め付けられたロータシャフトと、前記ロータコアの外周部に設けられた複数の磁石とを備えたロータにおいて、
    前記ロータコアは、前記シャフト締付孔から半径方向に形成された複数のスリットを備えたことを特徴とするロータ。
  2. 前記ロータコアは、前記シャフト締付孔と前記磁石との間に形成された肉盗みを更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のロータ。
  3. 請求項1又は2に記載のロータの製造方法であって、
    前記ロータコアの前記シャフト締付孔の周囲を軸方向に押圧することにより前記シャフト締付孔を拡径する押圧工程と、
    前記押圧工程により拡径されている前記シャフト締付孔に前記ロータシャフトを挿入する挿入工程と、
    前記挿入工程の後に、前記ロータコアの押圧を解除する押圧解除工程と
    を備えたことを特徴とするロータの製造方法。
  4. 請求項3に記載のロータの製造方法に使用されるロータの製造装置であって、
    前記ロータコアを支持するベースと、
    前記シャフト締付孔と同心円をなすように前記ベースの中心に形成された中心孔と、
    前記ベースに支持された前記ロータコアの前記シャフト締付孔の周囲を軸方向に押圧するパンチと
    を備え、前記ベースに支持された前記ロータコアの前記シャフト締付孔の周囲を前記パンチにより軸方向に押圧することにより、前記中心孔の周縁角を支点に前記ロータコアの前記シャフト締付孔の周囲を湾曲させることを特徴とするロータの製造装置。
  5. 請求項3に記載のロータの製造方法に使用されるロータの製造装置であって、
    前記ロータコアを支持するベースと、
    前記シャフト締付孔と同心円をなすように前記ベースの中心に形成された中心孔と、
    前記ロータコアの弾性変形限界の曲率と同じになるように前記ベースの前記中心孔の周縁に形成された湾曲面と、
    前記ベースに支持された前記ロータコアの前記シャフト締付孔の周囲を軸方向に押圧するパンチと
    を備え、前記ベースに支持された前記ロータコアの前記シャフト締付孔の周囲を前記パンチにより軸方向に押圧することにより、前記中心孔の前記湾曲面に沿って前記ロータコアの前記シャフト締付孔の周囲を湾曲させることを特徴とするロータの製造装置。
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