JP2011144946A - 油煙除去装置 - Google Patents

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【課題】調理時の油煙等を浄化する油煙除去装置に関して、空気浄化しながら冷暖房時の熱損失を低減でき、臭気の脱臭を行う脱臭手段の寿命を延長し、メンテナンス性を向上させた油煙除去装置を提供することを目的とする。
【解決手段】調理器具1の奥あるいは側面に設けられ、油煙や臭気を吸引する吸気口2と、室外に空気を排出する室外開口部3と、吸気口2と室外開口部3を連通する主風路4と、主風路4から空気を室外に排出する送風手段5と、主風路4の中に気液分離部6を備える。主風路4から気液分離部6を介して分岐する循環風路7は、室内開口部8と連通し、循環風路7の内部に脱臭手段9と循環送風手段10を備えるという構成により、室内空気を浄化しながら冷暖房時の熱損失を低減することができ、臭気の脱臭を行う脱臭手段の寿命を延長し、メンテナンス性を向上させた油煙除去装置を提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は厨房等で調理の際に発生する油煙等を浄化する油煙除去装置に関するものである。
調理で発生する油煙や水蒸気や臭気などを含む調理ガスは、そのまま調理室内に放置浮遊させると室内環境に悪影響を及ぼす。そのため、調理時に発生する調理ガスは、換気扇などの送風手段を用いて室内から室外に排出されるのが一般的である。この中には油煙等を屋外へ排気するだけでなく、高い効率で油を捕集したり、不快な臭気を除去したりすることを可能にしたもの(油煙除去装置)もある。
例えば、従来この種の油煙除去装置として、図9に示すように、調理器具としてのレンジ101と、排気装置102と、フィルタ103と、清浄脱臭部104と、ファン105と、排気孔106を備え、油煙をレンジ101の近傍で捕集し、フィルタ103と清浄脱臭部104を通過させて油煙を除去した後、排気孔106から排出するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、図10に示すように、調理器具としてのレンジ201と、前記レンジ201近傍に設けられた油煙吸込部202を有する外部ダクト203と、前記外部ダクト203に連設して油煙を捕集する油煙分離機204と送風ファン205を内設する内部ダクト206と、室内へ空気を排出する吹出口207を備えた調理器が知られている。油煙吸込部202から吸い込まれた油煙は、外部ダクト203から内部ダクト206へ移動し、油煙分離機204と送風ファン205を通過した後、吹出口207から室内に排出される。ここで、外部ダクト203および油煙分離機204には、酸化触媒を用いたセルフクリーニング加工が施されている。油煙吸込部202から吸い込まれた油煙が汚れとして付着した場合、外部ダクト203および油煙分離機204を取り外して、図示しない加熱オーブンの中にいれ、加熱処理を行うことによって触媒が活性化され、汚れが分解できるものである。(例えば、特許文献2参照)。
特開昭63−150531号公報 実開平2−85906号公報
特許文献1に記載の従来の油煙除去装置は、調理ガスを大量に屋外に放出すると、冷暖房によって快適な温度に制御した室内空気を大量に屋外に排出することになり、空調負荷が大きく、省エネルギーに反するという課題があった。また、油の付着により清浄脱臭部が短期間で劣化するため、清浄脱臭部の頻繁な交換が必要であるという課題を有していた。
特許文献2に記載の従来の調理器は、油煙吸込部から吸い込まれた全ての油煙が外部ダクトと油煙分離機を通過するため、汚れの付着速度は極めて早いものであった。汚れが付着した清浄脱臭部や外部ダクトは、着脱して頻繁な清掃あるいは加熱再生処理を行うことが必要であり、メンテナンス性の向上が求められていた。また、外部ダクトと油煙分離機の着脱時には調理器具を使うことができず、触媒による加熱再生が終わった後でも温度が低下するまで調理器具に接続することができないという課題があった。また、メンテナンスを怠ると、酸化触媒を用いたセルフクリーニング加工の作用が低下して汚れが十分分解できなくなり、汚れが付着した外部ダクトと油煙分離機から発生する臭気が室内環境に悪影響を及ぼす恐れがあった。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、室内空気の汚れを浄化しながら暖房・冷房時の熱損失を低減することができる油煙除去装置を提供することを目的としている。また、臭気の脱臭を行う脱臭手段の寿命を延長し、脱臭材使用量を減少させることを目的としている。また、着脱することなく脱臭手段の再生を可能とし、メンテナンス性を向上させた油煙除去装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の油煙除去装置は、調理器具の奥あるいは側面に設けられ、調理等で発生する油煙や臭気を吸引する吸気口と、室外に空気を排出する室外開口部と、前記吸気口と室外開口部を連通する主風路と、前記主風路から空気を室外に排出する送風手段と、前記主風路に気液分離部を備え、前記主風路から気液分離部を介して分岐する循環風路と、前記循環風路から空気を室内に排出する室内開口部と、前記循環風路内に設けられた脱臭手段および循環送風手段とを備えたことを特徴としたものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
本発明によれば、室内空気の汚れを浄化しながら暖房・冷房時の熱損失を低減することができ、臭気の脱臭を行う脱臭手段の寿命を延長し、脱臭材使用量を減少させることができ、着脱することなく脱臭手段の再生を可能とし、メンテナンス性を向上させた油煙除去装置を提供することができる。
本発明の実施の形態1の油煙除去装置の概略断面図 本発明の気液分離部の拡大断面図 活性炭への油付着の影響を示すグラフ 本発明の実施の形態2の油煙除去装置の概略断面図 本発明の実施の形態2のシャッターを示す概略断面図 本発明の実施の形態2の風路切り替え手段を示す概略断面図 本発明の実施の形態3の油煙除去装置の概略断面図 本発明の実施の形態4の油煙除去装置の概略断面図 従来の油煙除去装置の概略断面図 従来の調理器具の概略断面図
本発明の請求項1に記載の発明は、調理器具の奥あるいは側面に設けられ、調理等で発生する油煙や臭気を吸引する吸気口と、室外に空気を排出する室外開口部と、前記吸気口と室外開口部を連通する主風路と、前記主風路から空気を室外に排出する送風手段と、前記主風路に気液分離部を備え、前記主風路から気液分離部を介して分岐する循環風路と、前記循環風路から空気を室内に排出する室内開口部と、前記循環風路内に設けられた脱臭手段および循環送風手段とを備えることを特徴とするものである。
調理で発生する油煙や臭気などを含む調理ガスを吸気口から吸引することによって、室内環境の悪化を低減するとともに、吸引した空気の一部あるいは全部を循環させることによって暖房・冷房時の熱損失を低減することができる。また、循環風路内に設けられた脱臭手段によって、脱臭された空気を室内に供給することができる。また、気液分離部によって、調理ガスに含まれる油滴や水滴などの粒子を分離し、臭気等の気体のみが含まれた空気を脱臭手段に供給することができるため、脱臭手段が油によって劣化することがなく、脱臭手段を長寿命化させることができる。脱臭手段として脱臭フィルタを用いる場合には、メンテナンスや交換スパンを長くすることができ、ユーザーの手間を軽減できる。
また、室内開口部を、調理器具をはさんで吸気口の対面に備えたことを特徴とするものである。室内開口部から排出した空気が、調理器具をはさんで吸気口に向かって流れるため、調理器具の周囲に発生する油煙や水蒸気は効率よく吸気口に導かれる。それにより、油煙や水蒸気を室内に拡散させることなく、油煙除去装置の油煙捕集率を向上させるという効果を得ることができる。
また、主風路あるいは循環風路に空気の流れを制御する風路切り替え手段を設けたことを特徴とするものである。これにより、風路内の空気の流通方向を一定に保つことができるという効果を得ることができる。また、装置停止時に風路内へのごみやほこりの混入を防止できる。
また、風路切り替え手段が1つ以上のダンパであることを特徴とするものである。これにより、風路内の空気の流通方向を一定に保つことができるという効果を得ることができる。また、ダンパの開放度合いの調整によって主風路あるいは循環風路を通過する風量の割合を任意に変動させることができる。また、装置停止時に風路内へのごみやほこりの混入を防止できる。
また、風路切り替え手段が1つ以上のシャッターであることを特徴とするものである。これにより、風路内の空気の流通方向を一定に保つことができるという効果を得ることができる。また、シャッターの位置調整によって主風路あるいは循環風路を通過する風量の割合を任意に変動させることができる。また、装置停止時に風路内へのごみやほこりの混入を防止できる。
また、気液分離部を通過する空気の流れが上下方向であり、脱臭手段を通過する空気の流れが水平方向であることを特徴とするものである。粒子径をもつ油滴や水滴は空気中を直線的に流れやすいため、空気の流れ方向の異なる循環風路へは油滴が進入しにくく、油分や水滴を調理ガスから分離して循環風路に臭気以外の成分が混入することを防ぐことができる。また、油分を含む空気の流れが上下方向であるため、調理ガスに含まれる粗大な油粒子あるいは水粒子は重力の作用によって落下し、油分などの粒子成分と臭気成分の分離効率を向上させることができる。
また、循環風路にフィルタを備えたことを特徴とするものである。フィルタによって、微細な油煙や水蒸気を捕集することができ、循環風路に臭気以外の成分が混入することを防ぐことができる。
また、フィルタが電気集塵であることを特徴としたものである。フィルタが電気集塵であるため、油煙捕集率が高く、圧力損失が低い油煙浄化装置にすることができる。これにより、循環送風手段の駆動電力を低減し、低騒音の油煙除去装置とすることができる。
また、主風路から循環風路への入口上部に突起を設けたことを特徴とするものである。主風路を構成する風路壁に付着した油滴や水滴は、風路壁を伝って落下する。主風路から循環風路への入口上部に突起を設けたことによって、突起を伝って液滴が下方に落下していくため、風路壁を伝って液滴が循環風路内に進入することがないという効果を有する。
また、吸気口の断面積が、室内開口部の断面積よりも大きいことを特徴とするものである。断面積が小さい室内開口部から風速が早い空気を排出して、調理器具をはさんで吸気口に向かって流れを作ることで、調理器具の周囲に発生する油煙や水蒸気を効率よく吸気口に導くことができる。それにより、油煙や水蒸気を室内に拡散させることなく、油煙除去装置の油煙捕集率を向上させるという効果を得ることができる。
また、室外開口部から排気される空気量を、室内開口部から排出される空気量よりも多くすることを特徴とするものである。油煙と臭気を含む調理ガスが大量に発生した際に、室外開口部から排気される空気量を多くすることによって、脱臭手段にかかる油負荷を軽減できる。これによって、油付着による脱臭手段の劣化を低減させることができ、脱臭手段を長寿命化させることができる。また、吸気口から吸い込んだ空気の全量を室外開口部から排気する場合に比べて、暖房・冷房時の熱損失を低減することができる。室外開口部から排気される空気量と、室内開口部から排出される空気量の割合調整は、送風手段と循環送風手段の送風量の調整、および風路切り替え手段による空気の流れ方向制御により調整すればよい。
また、吸気口から吸引した調理ガスを含む空気を、脱臭手段を経由して、室内排気口から室内に循環させることを特徴とするものである。調理で発生する臭気を吸気口から吸引して脱臭手段を通過させることにより、室内環境の悪化を低減するとともに、吸引空気を循環させることによって、空気を室外に排出する場合と比べて暖房・冷房時の熱損失を低減することができる。
また、風路切り替え手段により、室内開口部と循環風路と室外開口部を連通させ、循環送風手段によって外気を室内に取り入れることを特徴とするものである。これにより、屋外から新鮮な空気を取り入れることができる。
また、脱臭手段が吸着材を含むことを特徴とするものである。吸着材を利用して空気に含まれる臭気を効率的に脱臭することができる。
また、脱臭手段が触媒を含むことを特徴とするものである。吸着材が吸着した臭気を触媒で分解し、吸着材を長寿命化することができる。
また、脱臭手段を加熱する加熱手段を設けたことを特徴とするものである。臭気を吸着して性能劣化した吸着材を加熱して臭気を脱着させ吸着材を再生することができる。また触媒を含む場合には触媒を活性化して臭気の分解を行い、吸着材を再生することができる。また、吸着材の再生が可能なため、脱臭材使用量を減少させることができる。また、メンテナンスや交換スパンを長くすることができ、ユーザーの手間を軽減できる。
また、風路切り替え手段により、室内開口部と循環風路と室外開口部を連通させ、加熱手段で脱臭手段を加熱しながら、送風手段によって室外開口部に空気を排出するものである。臭気を吸着して性能劣化した吸着材を加熱することによって臭気を脱着させ、脱着した臭気を室外開口部から排出することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1に示すように、本発明の油煙除去装置は、調理器具1の奥あるいは側面に設けられ、調理等で発生する油煙や臭気を吸引する吸気口2と、室外に空気を排出する室外開口部3と、吸気口2と室外開口部3を連通する主風路4と、主風路4から空気を室外に排出する送風手段5としてのファンと、主風路4の一部に気液分離部6を備えている。主風路4から気液分離部6を介して分岐する循環風路7は、空気を室内に排出する室内開口部8と連通している。循環風路7の内部には、脱臭手段9としての活性炭フィルタと、循環送風手段10としてのファンを備えている。
主風路4の内部には、空気の流れを制御する風路切り替え手段としての第1のダンパ11と第2のダンパ12を備えている。なお、図中の実線矢印は空気の流れを示し、破線および破線矢印は第1のダンパ11等の可動部品の動作の様子を示す。空気の流れを制御する風路切り替え手段は、主風路4および循環風路7に複数個設けてもよい。空気の流れを制御する風路切り替え手段により、風路内の空気の流通方向を一定に保つことができるという効果を得ることができる。また、装置停止時に風路内へのごみやほこりの混入を防止できる。空気の流れを制御する風路切り替え手段としては、ダンパ、シャッター、弁などが挙げられる。
本発明の実施の形態1として、調理器具1に置いたフライパン等から油煙や水蒸気や臭気を含む大量の調理ガスが発生する場合の動作を説明する。空気の流れを制御する風路切り替え手段としての第1のダンパ11と第2のダンパ12は開放状態とする。送風手段5および循環送風手段10はどちらも運転する。調理ガスは、吸気口2から主風路4を経由して室外開口部3から排出される。このとき、気液分離部6では、調理ガスのうち、液体成分である油滴と水滴は上下方向に直線的に進み、室外開口部3から排出されるが、臭気のような気体成分は上下方向から水平方向に流れの向きを変えられ、循環風路7を経由して、脱臭手段9で臭気濃度を低減した後、室内開口部8から放出される。粒子径をもつ油滴や水滴は空気中を直線的に流れやすいため、空気の流れ方向の異なる循環風路へは油滴が進入しにくく、油分や水滴を調理ガスから分離して循環風路に臭気以外の成分が混入することを防ぐことができる。また、油分を含む空気の流れが上下方向であるため、調理ガスに含まれる粗大な油粒子あるいは水粒子は重力の作用によって落下し、油分などの粒子成分と臭気成分の分離効率を向上させることができる。
このように、調理で発生する油煙や臭気などを含む調理ガスを吸気口2から吸引することによって、室内環境の悪化を低減するとともに、吸引した空気の一部を循環させることによって暖房・冷房時の熱損失を低減することができる。また、循環風路7内に設けられた脱臭手段9によって、脱臭された空気を室内に供給することができる。また、気液分離部6によって、調理ガスに含まれる油煙を分離し、臭気のみが含まれた空気を脱臭手段9に供給することができるため、脱臭手段9が油によって劣化することがなく、脱臭手段9を長寿命化させることができる。脱臭手段9として脱臭フィルタを用いる場合には、メンテナンスや交換スパンを長くすることができ、ユーザーの手間を軽減できる。
室内開口部8は、調理器具1をはさんで吸気口2の対面に備えていてもよい。室内開口部8から排出した空気は、調理器具1をはさんで吸気口2に向かって流れるため、調理器具1の周囲に発生する油煙や水蒸気は効率よく吸気口2に導かれる。それにより、油煙や水蒸気を室内に拡散させることなく、油煙除去装置の油煙捕集率を向上させるという効果を得ることができる。
吸気口2の開口断面積は、室内開口部8の開口断面積よりも大きいほうが好ましい。断面積が小さい室内開口部8から風速が早い空気を排出して、調理器具1をはさんで吸気口2に向かって流れを作ることで、調理器具1の周囲に発生する油煙や水蒸気を効率よく吸気口2に導くことができる。それにより、油煙や水蒸気を室内に拡散させることなく、油煙除去装置の油煙捕集率を向上させるという効果を得ることができる。
図2に気液分離部6の拡大断面図を示す。調理ガス成分のうち、油滴や水滴などの液体は主風路4を上下方向に流れている。一方、臭気などのガス成分は循環風路7を水平方向に流れている。このとき、風量は主風路のほうが大きくなるように調整されている。主風路4から循環風路7への入口上部には突起13が設けられている。主風路4を構成する風路壁に付着した油滴や水滴は、風路壁を伝って落下する。主風路4から循環風路7への入口上部に突起13を設けたことによって、突起13を伝って液滴が下方に落下していくため、風路壁を伝って液滴が循環風路内に進入することがないという効果を有する。
循環風路7の入口にはフィルタ14を備えていてもよい。フィルタによって、微細な油煙や水蒸気を捕集することができ、循環風路7に臭気以外の成分が混入することを防ぐことができる。フィルタとしては、金網、パンチングメタル、不織布樹脂、スポンジ樹脂などを利用できる。
フィルタは電気集塵であってもよい。フィルタが電気集塵の場合、油煙捕集率が高く、圧力損失が低い油煙浄化装置にすることができる。これにより、循環送風手段の駆動電力を低減し、低騒音の油煙除去装置とすることができる。
脱臭手段としては、臭気濃度を低減できれば特に制約はなく、吸着材、触媒、化学吸収剤、オゾン発生機、プラズマ発生機などを利用できる。吸着材を含む場合、低コストで空気に含まれる臭気を効率的に脱臭することができる。吸着材としては、活性炭、ゼオライト、セピオライトなどが挙げられる。脱臭手段が吸着材と触媒を含む場合、吸着材が吸着した臭気を触媒で分解し、吸着材を長寿命化することができる。触媒としては、Pt,Pdなどの貴金属類、Ag,Cuなどの金属、Mn、Coなどの金属酸化物を用いることができる。
また、脱臭手段を加熱する加熱手段を備えてもよい。臭気を吸着して性能劣化した吸着材を加熱して臭気を脱着させ、吸着材を再生することができる。また触媒を含む場合には触媒を活性化して臭気の分解を行い、吸着材を再生することができる。また、吸着材の再生が可能なため、脱臭材使用量を減少させることができる。また、メンテナンスや交換スパンを長くすることができ、ユーザーの手間を軽減させることができる。
活性炭に油が付着した時の脱臭性能への影響を調査実験により確認した。その結果を図3に示し、調査実験の方法を説明する。
活性炭として、粒状活性炭の新品(新品活性炭)と油を付着させた物(油付着活性炭)を準備した。付着させる油は調理で発生する物を想定して、牛脂とラードを混合し、加熱処理した物を模擬油として使用した。この模擬油を活性炭1gに対し139mg付着させ、油付着活性炭とした。また油臭の模擬ガスとしてペンタナールを用いて評価を行った。
5Lの容器に、新品活性炭または油付着活性炭1gと、空気(湿度0%)で希釈したペンタナールを入れ、ペンタナールの濃度の経時変化を観察した。ペンタナールの濃度はガスクロマトグラフを用いて求めた。
図3より、油付着活性炭は新品活性炭より吸着速度が遅く、また平衡となる濃度も高い。この結果から、活性炭は油の付着によって脱臭性能が低下することが確認できた。したがって、油煙除去装置において、脱臭手段である活性炭等が油煙に曝されないことが、脱臭性能を維持するために重要だと確認できた。
本発明の実施の形態1において、風路切替え手段を備えていない場合、空気の流れは送風手段と循環送風手段の運転制御によって制御できる。例えば、循環送風手段のファン回転数を一定に保ちながら、送風手段としてのファンの回転数を減少させることによって、主風路から室外開口部に排出される空気量を減らし、循環風路から室内に排出される空気量の割合を増やすことができる。送風手段の運転を停止し、循環送風手段のみを運転させた場合には、吸気口と室外開口部から空気を吸引して室内開口部から排出させることができ、屋外から新鮮な空気を給気しながら調理臭を脱臭することができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2として、調理器具1に置いたフライパン等から主に臭気を含む少量の調理ガスが発生する場合の動作を説明する。図4は本発明の実施の形態2の油煙除去装置を示す概略断面図である。図4において、図1と同様の構成要素については同一の符号を付す。
調理ガスは、吸気口2から主風路4を経由し、脱臭手段9を経由して、室内開口部8から室内に循環される。ここで、空気の流れを制御する風路切り替え手段としての第1のダンパ11は開放、第2のダンパ12は閉止状態とする。送風手段5は停止、循環送風手段10は運転する。このように、調理で発生する油煙や臭気などを含む調理ガスを吸気口2から吸引することによって、室内環境の悪化を低減するとともに、吸引した空気の全部を循環させることによって暖房・冷房時の熱損失をさらに低減することができる。また、循環風路7内に設けられた脱臭手段9によって、脱臭された空気を室内に供給することができる。
図5は、風路切り替え手段としてのシャッターを気液分離部に設けた構成の一例である。主風路4と循環風路7を断面方向に貫通するように、一部が開口したシャッター15が設けられている。(A)は、送風手段5を運転して室外開口部3へ排気しながら、循環送風手段10も運転して室内開口部8への循環送風も行う場合のシャッター位置を示している。(B)は、送風手段5を停止して室外開口部3へ排気せず、循環送風手段10を運転して室内開口部8への循環送風を行う場合のシャッター位置を示している。(C)は、室外開口部3と室内開口部8を連通させたときのシャッター位置を示している。送風手段5のみを運転すれば排気、循環送風手段10のみを運転すれは屋外からの給気ができる。
図6は、風路切り替え手段としての風向ダンパを気液分離部に設けた構成の一例である。風向ダンパ16は板状であり、一方を主風路の壁面に接し、接点を軸にして回動自在になっている。(a)の位置は、送風手段5を運転して室外開口部3へ排気しながら、循環送風手段10も運転して室内開口部8への循環送風も行う場合のシャッター位置を示している。(b)は、送風手段5を停止して室外開口部3へ排気せず、循環送風手段10を運転して室内開口部8への循環送風を行う場合のシャッター位置を示している。(c)は、室外開口部3と室内開口部8を連通させたときのシャッター位置を示している。送風手段5のみを運転すれば排気、循環送風手段10のみを運転すれは屋外からの給気ができる。
本発明の実施の形態1に示す油煙や水蒸気や臭気を含む大量の調理ガスが発生する場合の動作と、本発明の実施の形態2に示す主に臭気を含む少量の調理ガスが発生する場合の動作とを、調理ガスの発生状況に応じて使い分けることにより、脱臭手段9を構成する活性炭へ油を付着させず、脱臭性能が低下しにくい油煙除去装置を得ることができる。これにより、脱臭フィルタのメンテナンスや交換スパンを長くすることができ、ユーザーの手間を軽減できるという作用を得ることができる。また、吸引空気を循環させることによって、空気を室外に排出する場合と比べて暖房・冷房時の熱損失を低減することができる。
油煙除去装置には、油煙の発生状態を検知する検知手段を備えてもよい。例えば、主風路4内にダストセンサーを備え、直径3μm以上の粒子状物質を検知できるようにすれば、調理ガス中に含まれる油滴や水滴が含まれる場合には実施の形態1の動作を行い、粒子状物質が検知されなくなった場合には実施の形態2の動作を行うように、油煙除去装置を制御できる。
油煙除去装置には、熱検知手段を備えてもよい。例えば、主風路4内に温度センサ、サーミスタを備え、熱検知手段で検知される空気温度が、予め設定した温度以上の時は実施例1の動作を行い、設定温度以下の時には実施例2の動作を行うように油煙除去装置を制御できる。
油煙除去装置には、水蒸気検知手段を備えてもよい。例えば、主風路4内に湿度センサを備え、水蒸気検知手段で検知される空気湿度が、予め設定した湿度温度以上の時は実施例1の動作を行い、設定湿度以下の時には実施例2の動作を行うように油煙除去装置を制御できる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3として、屋外から新鮮な空気を取り入れる場合の動作を説明する。図7は、本発明の実施の形態3の油煙除去装置を示す概略断面図である。図7において、図1と同様の構成要素については同一の符号を付す。
屋外の新鮮な空気は、室外開口部3から主風路4を経由し、脱臭手段9を通過して、室内開口部8から室内に供給される。ここで、空気の流れを制御する風路切り替え手段としての第1のダンパ11は閉止、第2のダンパ12は開放状態とする。送風手段5は停止、循環送風手段10は運転する。このような運転動作により、非調理時に、屋外から新鮮な空気を取り入れることができる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4として、室内開口部と循環風路を連通させ、加熱手段で脱臭手段を加熱しながら、送風手段によって室外開口部に空気を排出する場合の動作を説明する。図8は本発明の実施の形態4の油煙除去装置を示す概略断面図である。図8において、図1と同様の構成要素については同一の符号を付す。
室内開口部8から循環風路7に吸い込まれた空気は、脱臭手段9を通過して、主風路4を通り、室外開口部3から屋外に排出される。ここで、空気の流れを制御する風路切り替え手段としての第1のダンパ11は閉止、第2のダンパ12は開放状態とする。送風手段5は運転、循環送風手段10は停止する。脱臭手段9は、図示しないヒーターなどの加熱手段を用いて加熱され、脱臭手段9から臭気の脱着が行われ、室外開口部3から屋外に排出される。脱臭手段9に触媒を含む場合には、触媒を活性化して臭気の分解を行い、吸着材を再生することができる。このような脱臭手段の再生動作を行うことにより、脱臭手段の脱臭材使用量を減少させることができる。また、メンテナンスや交換スパンを長くすることができ、ユーザーの手間を軽減できる。
また、従来の調理器具では、外部ダクトと油煙分離機の着脱時には調理器具を使うことができず、触媒による加熱再生が終わった後でも温度が低下するまで調理器具に接続することができなかった。本発明の構成によれば、加熱手段で脱臭手段9を加熱している途中でも、第1のダンパ11を開放することにより吸気口2から調理ガスを吸引して、室外開口部から排気することができる。
本発明にかかる油煙除去装置は、室内空気の汚れを浄化しながら暖房・冷房時の熱損失を低減することができ、臭気の脱臭を行う脱臭手段の寿命を延長し、脱臭材使用量を減少させることができ、着脱することなく脱臭手段の再生を可能とし、メンテナンス性を向上させることができるため、調理の際に発生する油煙を浄化するレンジフード等として有用である。
1 調理器具
2 吸気口
3 室外開口部
4 主風路
5 送風手段
6 気液分離部
7 循環風路
8 室内開口部
9 脱臭手段
10 循環送風手段
11 第1のダンパ
12 第2のダンパ
13 突起
14 フィルタ
15 シャッター
16 風向ダンパ
101 レンジ
102 排気装置
103 フィルタ
104 清浄脱臭部
105 ファン
106 排気孔
201 レンジ
202 油煙吸込部
203 外部ダクト
204 油煙分離機
205 送風ファン
206 内部ダクト
207 吹出口

Claims (17)

  1. 調理器具の奥あるいは側面に設けられ、調理等で発生する油煙や臭気を吸引する吸気口と、室外に空気を排出する室外開口部と、前記吸気口と室外開口部を連通する主風路と、前記主風路から空気を室外に排出する送風手段と、前記主風路に気液分離部を備えた油煙浄化装置において、前記主風路から気液分離部を介して分岐する循環風路と、前記循環風路から空気を室内に排出する室内開口部と、前記循環風路内に設けられた脱臭手段および循環送風手段とを備えたことを特徴とする油煙浄化装置。
  2. 室内開口部を、調理器具をはさんで吸気口の対面に備えたことを特徴とする請求項1記載の油煙浄化装置。
  3. 主風路あるいは循環風路に空気の流れを制御する風路切り替え手段を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の油煙浄化装置。
  4. 風路切り替え手段が1つ以上のダンパであることを特徴とする請求項3記載の油煙浄化装置。
  5. 風路切り替え手段が1つ以上のシャッターであることを特徴とする請求項3記載の油煙浄化装置。
  6. 気液分離部を通過する空気の流れが上下方向であり、脱臭手段を通過する空気の流れが水平方向であることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の油煙除去装置。
  7. 循環風路にフィルタを備えたことを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載の油煙除去装置。
  8. フィルタが電気集塵フィルタであることを特徴とした請求項7記載の油煙除去装置。
  9. 主風路から循環風路への入口上部に突起を設けたことを特徴とする請求項1乃至8いずれかに記載の油煙除去装置。
  10. 吸気口の開口面積が、室内開口部の開口面積よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至9いずれかに記載の油煙除去装置。
  11. 室外開口部から排気される空気量を、室内開口部から排出される空気量よりも多くすることを特徴とする請求項1乃至10いずれかに記載の油煙除去装置。
  12. 吸気口から吸引した調理ガスを含む空気を、脱臭手段を経由して、室内排気口から室内に循環させることを特徴とする請求項1乃至10いずれかに記載の油煙除去装置。
  13. 風路切り替え手段により、室内開口部と循環風路と室外開口部を連通させ、循環送風手段によって外気を室内に取り入れることを特徴とする請求項3乃至10いずれかに記載の油煙除去装置。
  14. 脱臭手段が吸着材を含むことを特徴とする請求項1乃至13いずれかに記載の油煙除去装置。
  15. 脱臭手段が触媒を含むことを特徴とする請求項14記載の油煙除去装置。
  16. 脱臭手段を加熱する加熱手段を設けたことを特徴とする請求項14または15記載の油煙除去装置。
  17. 風路切り替え手段により、室内開口部と循環風路と室外開口部を連通させ、加熱手段で脱臭手段を加熱しながら、送風手段によって室外開口部に空気を排出することを特徴とする請求項16記載の油煙除去装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20190097532A (ko) * 2018-02-12 2019-08-21 (주)쿠첸 개폐 장치를 포함하는 조리 시스템

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