JP2011143319A - ヘッドユニットおよびこれを備えた液滴吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構造で、液滴吐出ヘッドのノズル面を保護することで、飛行曲がりを防止することができるヘッドユニットおよびこれを備えた液滴吐出装置を提供することを課題としている。
【解決手段】ワークWに機能液滴を吐出する液滴吐出ヘッド38と、液滴吐出ヘッド38を、そのノズル面側部位が裏面から突出すように搭載したヘッドプレート84と、ワークWとの間に間隙を存してヘッドプレート84の裏面側に設けられ、裏面が前記液滴吐出ヘッド38のノズル面から突出し、且つ前記ノズル面側部位を囲繞するように配設したカバープレート81と、を有している。
【選択図】図3
【解決手段】ワークWに機能液滴を吐出する液滴吐出ヘッド38と、液滴吐出ヘッド38を、そのノズル面側部位が裏面から突出すように搭載したヘッドプレート84と、ワークWとの間に間隙を存してヘッドプレート84の裏面側に設けられ、裏面が前記液滴吐出ヘッド38のノズル面から突出し、且つ前記ノズル面側部位を囲繞するように配設したカバープレート81と、を有している。
【選択図】図3
Description
本発明は、ワークに対し、相対的に移動しながら機能液滴を吐出して描画を実施するヘッドユニットおよびこれを備えた液滴吐出装置に関するものである。
従来、ワークに描画を行なう液滴吐出装置に組み込まれ、複数の液滴吐出ヘッドを搭載したヘッドユニットが知られている(特許文献1参照)。
このヘッドユニットは、ワークに機能液滴を吐出する複数の液滴吐出ヘッドと、複数の液滴吐出ヘッドを、そのノズル面側を下面から突出すように搭載したヘッドプレートと、から構成されている。また、液滴吐出装置は、ヘッドユニットをキャリッジに着脱可能に搭載したキャリッジユニットと、キャリッジユニット(ヘッドユニット)に対しワークを移動させる移動機構と、液滴吐出ヘッドのノズル面を払拭するワイピング機構と、これら構成装置を収容するチャンバーと、を備えている。
このヘッドユニットは、ワークに機能液滴を吐出する複数の液滴吐出ヘッドと、複数の液滴吐出ヘッドを、そのノズル面側を下面から突出すように搭載したヘッドプレートと、から構成されている。また、液滴吐出装置は、ヘッドユニットをキャリッジに着脱可能に搭載したキャリッジユニットと、キャリッジユニット(ヘッドユニット)に対しワークを移動させる移動機構と、液滴吐出ヘッドのノズル面を払拭するワイピング機構と、これら構成装置を収容するチャンバーと、を備えている。
しかしながら、このようなヘッドユニットでは、液滴吐出ヘッドとワークの間に所定の間隙(ワークギャップ:ペーパーギャップ)があるため、異物がワーク上に付着していると、相対的に移動する液滴吐出ヘッドのノズル面とワークとの間に異物が挟み込まれ、液滴吐出ヘッドやワークが損傷したり、吐出した機能液に混色が生ずる問題があった。また、液滴吐出ヘッドのノズル面とワークとの間隙には、チャンバーのダウンフローやワークの移動の影響を受けて乱流が発生し、いわゆる飛行曲がりが生ずる問題があった。さらに、液滴吐出ヘッドのノズル面はヘッドプレートから突出しているため、ヘッドユニットの運搬や、ヘッドユニットのキャリッジへの着脱作業において、液滴吐出ヘッドのノズル面側が他の部品等に干渉し、液滴吐出ヘッドが損傷するおそれがあった。
本発明は、簡単な構造で、液滴吐出ヘッドのノズル面を保護することができると共に、液滴吐出ヘッドの飛行曲がりを防止することができるヘッドユニットおよびこれを備えた液滴吐出装置を提供することを課題としている。
本発明のヘッドユニットは、ワークに対し、相対的に移動しながら機能液滴を吐出して描画を実施するヘッドユニットであって、液滴吐出ヘッドと、液滴吐出ヘッドを、そのノズル面側部位が裏面から突出すように搭載したヘッドプレートと、ワークとの間に間隙を存してヘッドプレートの裏面側に設けられ、裏面が液滴吐出ヘッドのノズル面から突出し、且つノズル面側部位を囲繞するように配設したカバープレートを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、ヘッドプレートの裏面側に設けたカバープレートにより、ワークとヘッドプレートとの間の隙間を、ワークと液滴吐出ヘッドとの間隙(ワークギャップ)よりも狭くすることができる。これにより、ワークとヘッドユニットとの相対的移動に伴って、ワーク上に付着した異物をカバープレートにより押し退けるようにして除去することができる。したがって、液滴吐出ヘッドのノズル面とワークとの間に異物が挟み込まれることがなく、液滴吐出ヘッドやワークが損傷したり、異物による機能液の混色を防止することができる。また、ワークとヘッドプレートとの間の隙間が狭くなった分、ワークと液滴吐出ヘッドとの間のエアーの流れが抑制され、乱流に起因する飛行曲がりを有効に防止することができる。さらに、カバープレートが液滴吐出ヘッドを囲繞し、且つカバープレートの裏面が液滴吐出ヘッドのノズル面よりも突出しているため、ヘッドユニットの運搬や、着脱作業において、ノズル面が他の部品等と直接干渉するのを有効に防止することができる。
この場合、ワークとカバープレートの間隙が、0.1mm〜0.2mmであることが好ましい。
この構成によれば、ワーク上に付着した異物を効率良く除去することができ、且つワークと液滴吐出ヘッドとの間に発生する乱流を十分に抑制することができる。また、カバープレートの厚みや取付けの精度があまくても、ワークへの接触を確実に防止することができる。
また、液滴吐出ヘッドの複数個が、ヘッドプレートに搭載され、カバープレートは、ヘッドプレートと略同一の平面形状にされていることが好ましい。
この構成によれば、単一のカバープレートで、ヘッドプレートに搭載されている全ての液滴吐出ヘッドを保護することができると共に、カバープレート自体、プレス加工等により簡単に製造することができる。
これらの場合、カバープレートは、裏面が液滴吐出ヘッドのノズル面から突出する突出位置と、裏面が液滴吐出ヘッドのノズル面から没入する没入位置との間で、表裏方向に進退自在に支持する複数本の支持ピンと、カバープレートを、突出位置に向かって付勢する付勢部材と、を更に備えることが好ましい。
また、付勢部材は、各支持ピンに巻回するように設けた複数のコイルばねで構成されていることが好ましい。
この構成によれば、カバープレートに外力が作用すると、カバープレートは、付勢部材に抗して突出位置から没入位置に向って移動(後退)する。このため、運搬等において、液滴吐出ヘッドを保護することができるだけでなく、誤ってカバープレートと他の部品が干渉することがあっても、その損傷を防止することができる。また、カバープレートを液滴吐出ヘッドのノズル面から没入する没入位置まで押し込むことができ、必要に応じて液滴吐出ヘッドをカバープレートの裏面から突出させることで、液滴吐出ヘッドのワイピング等を適切に行うことができる。
本発明の液滴吐出装置は、上記したヘッドユニットと、ヘッドユニットを着脱可能に搭載したキャリッジと、キャリッジを介して、ヘッドユニットをワークに対し相対的に移動させる移動手段と、液滴吐出ヘッドのノズル面を払拭するワイピング手段と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、ワークへの描画に際し、ワークと液滴吐出ヘッドとの間に異物が挟み込まれるのを防止することができると共に、飛行曲がりを防止することができるため、品質の高い描画を安定的に行なうことができる。また、ヘッドユニットの交換に際し、誤ってヘッドユニットと他の部品が干渉することがあっても、液滴吐出ヘッドの損傷を有効に防止することができる。
以下、添付の図面を参照して、本発明の一実施形態に係るヘッドユニット、およびこれを備えた液滴吐出装置について説明する。この液滴吐出装置は、フラットパネルディスプレイの製造ラインに組み込まれ、例えば、特殊なインクや発光性の樹脂液である機能液を導入した液滴吐出ヘッドを用い、液晶表示装置のカラーフィルターや有機EL装置の各画素となる発光素子等を形成するものである。また、ヘッドユニットは、描画動作時に、ワーク上に付着した異物を排除する機能を有している。
図1に示すように、液滴吐出装置1は、X軸支持ベース2上に配設され、主走査方向となるX軸方向に延在してワークWをX軸方向に移動させるX軸テーブル(移動手段)3と、複数の液滴吐出ヘッド38を搭載したキャリッジユニット4と、複数本の支柱5を介してX軸テーブル3を跨ぐように架け渡された1対のY軸支持ベース6上に配設され、副走査方向となるY軸方向に延在してキャリッジユニット4をY軸方向に移動させるY軸テーブル(移動手段)7と、RGB3色の機能液タンク8を有し液滴吐出ヘッド38に機能液を供給する機能液供給ユニット9と、を備えている。X軸テーブル3およびY軸テーブル7の駆動と同期して、液滴吐出ヘッド38を吐出駆動させることにより、機能液供給ユニット9から供給された機能液を吐出させて、ワークWに所定の描画パターンを描画する。なお、Y軸方向は、水平面内においてX軸方向に直交する方向である。
また、液滴吐出装置1は、上記の構成装置を収容しその雰囲気の温度および湿度を管理するチャンバー(図示省略)と、各部を統括制御する制御装置(制御手段)10とを備えている。チャンバーは、雰囲気調和装置を有し、管理された雰囲気を上部からHEPAフィルターを介して内部に常時送り、下部から常時排気する。これにより、チャンバー内の雰囲気はダウンフローとなり、所定の温度に管理され、且つ塵埃の浮遊が防止される。もっとも、チャンバー内は、メンテナンス等においてオペレーターが出入りすることがあり、その際に持ち込んだ塵埃等が後述する異物となると考えられる。
さらに、液滴吐出装置1は、吸引ユニット22やワイピングユニット(ワイピング手段)23等から成るメンテナンス装置25を備えており、これらユニットによって、各液滴吐出ヘッド38を保守し、各液滴吐出ヘッド38の機能維持・機能回復を図るようになっている。本実施形態の液滴吐出装置1では、X軸テーブル3とY軸テーブル7とが交わる領域(描画エリア)にキャリッジユニット4を臨ませてワークWの描画処理を行う。また、Y軸テーブル7とメンテナンス装置25が交わる領域(メンテナンスエリア)にキャリッジユニット4を臨ませて、液滴吐出ヘッド38のメンテナンス処理(機能維持および機能回復)を行う。
吸引ユニット22は、液滴吐出ヘッド38を吸引して、液滴吐出ヘッド38の吐出ノズルから機能液を強制的に排出させるものである。詳細は図示しないが、吸引ユニット22は、キャリッジユニット4に下側から臨み、キャリッジユニット4に搭載された複数の各液滴吐出ヘッド38のノズル面に、対応する各キャップをそれぞれに密着させるキャップユニットと、キャップユニットを昇降させ、液滴吐出ヘッド38に対してキャップを離接させるキャップ昇降機構と、密着させたキャップを介して各液滴吐出ヘッド38に吸引力を作用させる吸引手段と、を備えている。
ワイピングユニット23は、洗浄液を噴霧したワイピングシート99で液滴吐出ヘッド38のノズル面を拭き取るものである。詳細は図示しないが、ワイピングユニット23は、ロール上に巻回したワイピングシート99を繰り出しながら巻き取ってゆく巻取りユニットと、ワイピングシート99で液滴吐出ヘッド38ノズル面を拭き取る、拭き取りユニット100(図5参照)と、を備えている。拭き取りユニット100は、上方に付勢された押圧ローラ98を有し、この押圧ローラ98でワイピングシート99を液滴吐出ヘッド38のノズル面に押し付けると共に、キャリッジユニット4を相対的に移動して払拭を行う(図5参照)。ワイピング動作は、吸引ユニット22による吸引後などに行われ、ノズル面に付着した汚れを払拭する。
X軸テーブル3は、ワークWをセットするセットテーブル31と、セットテーブル31をX軸方向にスライド自在に支持するX軸スライダー32と、X軸方向に延在し、セットテーブル31をX軸方向に移動させる左右一対のX軸リニアモーター(図示省略)とを備えている。一対のX軸リニアモーターを駆動することで、一対のX軸スライダー32上のセットテーブル31をX軸方向に移動し、ワークWをX軸方向に移動する。これによって、X軸テーブル3は、描画時にワークWを主走査方向であるX軸方向に移動させる。
Y軸テーブル7は、一対のY軸支持ベース6に支持されると共に、キャリッジユニット4をY軸方向に移動自在に吊設する一対のY軸スライダー(図示省略)と、一対のY軸支持ベース6上に設置され、キャリッジユニット4をY軸方向に移動させる一対のY軸リニアモーター(図示省略)と、を備えている。一対のY軸リニアモーターを駆動することで、一対のY軸スライダー上のキャリッジユニット4をY軸方向に移動する。これによって、Y軸テーブル7は、各キャリッジユニット4を介して、描画時に液滴吐出ヘッド38を副走査方向であるY軸方向に移動させるほか、メンテナンス時に液滴吐出ヘッド38をメンテナンス装置25に臨ませる。
図1ないし図3に示すように、キャリッジユニット4は、キャリッジ本体(キャリッジ)94と、キャリッジ本体94の下端部に着脱可能にボルト止めしたヘッドユニット85と、を備えている。キャリッジ本体94は、上記の一対のY軸スライダー間に渡したブリッジプレート87と、ブリッジプレート87に支持された吊設部材88と、吊設部材88に支持されたθ回転機構86と、θ回転機構86にの支持された取付け部材89と、を有し、この取付け部材89にヘッドユニット85が垂設されている。そして、液滴吐出ヘッド38の交換は、ヘッドユニット85の単位で実施される。
図2および図3に示すように、ヘッドユニット85は、R・G・Bの3色、各4個(計12個)の液滴吐出ヘッド38と、12個の液滴吐出ヘッド38を、当該各液滴吐出ヘッド38が同一の水平面内に配設されるように支持するヘッドプレート84と、ヘッドプレート84の下面に取り付けたカバープレート81と、ヘッドプレート84を上側から支持するフレーム枠90と、を有し、このフレーム枠90の部分でキャリッジ本体94の下端部に着脱可能に支持されている。詳細は後述するが、各液滴吐出ヘッド38は、子プレート91を介してヘッドプレート84に取り付けられている。また、カバープレート81は、後述する6個のコイルばね83と6本の段付きねじ(支持ピン)82により、ヘッドプレート84に取り付けられている。
図示では省略したが、キャリッジ本体94のブリッジプレート87には、機能液を一時的に貯留する機能液供給ユニット9のサブタンクが搭載され、またヘッドプレート84のフレーム枠90には、サブタンクの機能液を液滴吐出ヘッド38に大気圧基準で減圧供給する圧力調整弁が搭載されている。そして、このサブタンクおよび圧力調整弁により、各液滴吐出ヘッド38に対して一定圧力で機能液が供給されるようになっている。
ヘッドプレート84は、ステンレス等で構成された方形の厚板であり、12個の液滴吐出ヘッド38を装着するための12個の装着開口93が、6個ずつ2分されそれぞれ階段状に形成されている。各液滴吐出ヘッド38は、上側から装着開口93に挿入され、下側から装着開口93に宛がった子プレート91を介して、ヘッドプレート84に取り付けられている。そして、ヘッドプレート84に取り付けられた各液滴吐出ヘッド38は、子プレート91の下面から10mm程度突出している。また、ヘッドプレート84の長辺方向の両端部には、その下面の短辺方向の中間部に位置して一対のアライメントピン92が突設されている。各アライメントピン92の下面は、液滴吐出ヘッド38のノズル面と面一に配設されており、この一対のアライメントピン92を基準に、12個の液滴吐出ヘッド38(の吐出ノズル)が位置決めされるようになっている。さらに、ヘッドプレート84の下面には、長辺に沿って、3個ずつ計6個のねじ穴が形成され、この6個のねじ穴を介してカバープレート81がヘッドプレート84に取り付けられている。
このヘッドユニット85において、色ごとの各4個の液滴吐出ヘッド38は、Y軸方向に延在し、ワークWの描画領域における最大幅の3分の1の長さを有する各色の分割描画ライン(描画ライン)を構成している。すなわち描画処理では、まず、ワークWをX軸方向に往動移動(図3中右側に移動)しつつ液滴吐出ヘッド38を駆動する「往動描画動作」を行い、その後1分割描画ライン分だけ液滴吐出ヘッド38を副走査した後、ワークWをX軸方向に復動移動(図3中左側に移動)しつつ液滴吐出ヘッド38を駆動する「復動描画動作」を行う。その後、更に1分割描画ライン分だけ液滴吐出ヘッド38を副走査した後、再度、「往動描画動作」を行う。この3回の描画動作によって、ワークWの描画領域に描画パターンに基づく描画を実施する。
図4に示すように、各液滴吐出ヘッド38は、いわゆる2連のインクジェットヘッドであり、2連の接続針44を有する機能液導入部41と、機能液導入部41に連なる2連のヘッド基板42と、ヘッド基板42に連なり機能液を吐出するヘッド本体43と、を備えている。機能液導入部41は、ノズル列49の数に対応した2連の接続針44を有しており、サブタンク(図示省略)からの機能液が供給されるようになっている。また、ヘッド本体43は、ピエゾ素子等で構成される2連のポンプ部45と、複数の吐出ノズル47が形成されたノズル面を有するノズルプレート46と、を有している。ノズルプレート46のノズル面に形成された多数の吐出ノズル47は、相互に平行且つ半ノズルピッチ位置ズレして列設された2列のノズル列49を構成しており、各ノズル列49は、Y軸方向(主走査方向に対し直交する方向)に列設し、且つ等ピッチで並べられた180個の吐出ノズル47で構成されている。そして、制御装置10(図1参照)から出力された駆動波形が書くポンプ部45に印加されることで、各吐出ノズル47からの機能液が吐出される。一方、ヘッドプレート84に装着された液滴吐出ヘッド38は、そのヘッド本体43の下部、すなわちノズル面側部位がヘッドプレート84の下面から突出する。
図2および図3に示すように、カバープレート81は、ステンレス等で構成された方形の厚板であり、ヘッドプレート84と略同一の平面形状に形成されている。カバープレート81には、ヘッドプレート84と同様に、各液滴吐出ヘッド38のヘッド本体43(ノズル面側部位)が遊挿される12個のヘッド用開口95が形成され、またヘッドプレート84の各アライメントピン92に対応して、各アライメントピン92が遊挿される一対のピン用開口96が形成されている。カバープレート81の下面は、液滴吐出ヘッド38のノズル面およびアライメントピン92の下端面より幾分突出しており、相対的に、液滴吐出ヘッド38はヘッド用開口95内に没入し、アライメントピン92はピン用開口96内に没入している。この場合、液滴吐出ヘッド38のノズル面は、0.1mm以上没入していることが好ましい(アライメントピン92も同様となる)。言い換えれば、カバープレート81の下面は、液滴吐出ヘッド38のノズル面から、0.1mm以上突出していることが好ましい。これにより、各ヘッド用開口95の開口縁部は、液滴吐出ヘッド38(のノズル面)を囲繞しこれを保護する。同様に、各ピン用開口96の開口縁部は、アライメントピン92(下端面)を囲繞しこれを保護する。
また、カバープレート81には、上記ヘッドプレート84の6個のねじ穴に対応する6個の挿通穴97が形成されており、この各挿通穴97に挿通した6本の段付きねじ(支持ピン)82により、カバープレート81がヘッドプレート84に支持されている。各挿通穴97には、段付きねじ82の頭部が収容されるざぐり穴が形成され、カバープレート81は、この頭部とざぐり穴との係合により下降端位置を規制された状態で、段付きねじ82にスライド自在に支持されている。すなわち、カバープレート81は、カバープレート81の裏面が液滴吐出ヘッド38のノズル面からワークW側に突出する突出位置と、裏面が液滴吐出ヘッド38のノズル面から没入する没入位置との間で、6本の段付きねじ82によって上下方向(表裏方向)に進退自在に支持されている。
また、各段付きねじ82には、ヘッドプレート84を受けとしてカバープレート81を下方に付勢する(突出位置に向かって付勢する)6個のコイルばね(付勢部材)83が、巻回するように取り付けられている。すなわち、カバープレート81は、6個のコイルばね83のばね力を受けて常時、突出位置にあり、後述するワイピング動作等において、下側からの外力を受け没入位置に上動する。この場合、突出位置におけるカバープレート81の下面(裏面)は、ワークWの上面との間に0.1mm〜0.2mmの間隙を有している。また、没入位置では、液滴吐出ヘッド38のノズル面が、ワイピング動作に支障を生じない程度にカバープレート81の下面から十分に突出する。
図5に示すように、ワイピングユニット23には、押圧ローラ98の払拭方向の先方に位置して、一対の押上げ部材101が設けられている。キャリッジユニット4に対しワイピングユニット23が相対的に払拭移動すると、先ず一対の押上げ部材101がカバープレート81を没入位置に押し上げる。カバープレート81が没入位置に押し上げられると、相対的に液滴吐出ヘッド38の下端部が露出し、これに押圧ローラ98を介してワイピングシート99が接触して、液滴吐出ヘッド38のノズル面が払拭される。すなわち、液滴吐出ヘッド38(のノズル面)のワイピング動作に先行して、カバープレート81が上動するため、カバープレート81があっても、ワイピング動作を適切に行うことができる。
本実施形態のワークギャップ、すなわち液滴吐出ヘッド38のノズル面とワークWの表面(上面)との間隙は、0.3mm〜0.4mmに設定されている。このため、カバープレート81により、ワークギャップと同等以上の径の異物が、ワークWとヘッドユニット85との相対的移動に伴って押し退けられる。したがって、ワークWの付着した異物の挟み込みによる液滴吐出ヘッド38やワークWの損傷を防止することができる。同様に、異物の引き摺りによる混色を防止することができる。また、カバープレート81によりワークW上面とヘッドプレート84の裏面の間の隙間が狭くなった分、ワークWと液滴吐出ヘッド38間へのエアーの流れが抑制され、乱流に起因する吐出液の飛行曲がりを有効に防止することができる。さらに、カバープレート81の裏面が液滴吐出ヘッド38のノズル面よりもワークW側に突出する位置でヘッドプレート84の裏面(下面)に設置されていることで、ヘッドユニット85をキャリッジユニット4から着脱する際に、液滴吐出ヘッド38への干渉、衝突を防止することができる。
なお、本実施形態においては、液滴吐出装置1として、特殊なインク等の機能液を描画する装置に本発明を適用したが、液滴吐出装置1として、紙やフィルム等の記録媒体にインクを描画するインクジェットプリンターに本発明を適用しても良い。
1:液滴吐出装置、 3:X軸テーブル、 4:キャリッジユニット、7:Y軸テーブル、 38:液滴吐出ヘッド、 43:ヘッド本体、 46:ノズルプレート、 81:カバープレート、 82:段付きねじ、 83:コイルばね、 84:ヘッドプレート、 85:ヘッドユニット、 94:キャリッジ本体、 W:ワーク
Claims (6)
- ワークに対し、相対的に移動しながら機能液滴を吐出して描画を実施するヘッドユニットであって、
前記ワークに機能液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、
前記液滴吐出ヘッドを、そのノズル面側部位が裏面から突出すように搭載したヘッドプレートと、
前記ワークとの間に間隙を存して前記ヘッドプレートの裏面側に設けられ、裏面が前記液滴吐出ヘッドのノズル面から突出し、且つ前記ノズル面側部位を囲繞するように配設したカバープレートと、を備えたことを特徴とするヘッドユニット。 - 前記ワークと前記カバープレートと前記間隙が、0.1mm〜0.2mmであることを特徴とする請求項1に記載のヘッドユニット。
- 前記液滴吐出ヘッドの複数個が、前記ヘッドプレートに搭載されており、
前記カバープレートは、前記ヘッドプレートと略同一の平面形状にされていることを特徴とする請求項1または2に記載のヘッドユニット。 - 前記ヘッドプレートに対し前記カバープレートを、裏面が前記液滴吐出ヘッドのノズル面から突出する突出位置と、裏面が前記液滴吐出ヘッドのノズル面から没入する没入位置との間で、表裏方向に進退自在に支持する複数本の支持ピンと、
前記カバープレートを、前記突出位置に向かって付勢する付勢部材と、を更に備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のヘッドユニット。 - 前記付勢部材は、各支持ピンに巻回するように設けた複数のコイルばねで構成されていることを特徴とする請求項4に記載のヘッドユニット。
- 請求項1ないし5のいずれかに記載のヘッドユニットと、
前記ヘッドユニットを着脱可能に搭載したキャリッジと、
前記キャリッジを介して、前記ヘッドユニットを前記ワークに対し相対的に移動させる移動手段と、
前記液滴吐出ヘッドのノズル面を払拭するワイピング手段と、を備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
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JP2014094370A (ja) * | 2012-11-12 | 2014-05-22 | Seiko Epson Corp | 記録装置 |
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