JP2011141251A - 位相接続方法およびその方法を用いる干渉測定装置 - Google Patents

位相接続方法およびその方法を用いる干渉測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】干渉縞の間隔が細かい場合でも、位相ノイズの影響を受け難く、干渉縞の位相分布を正しく繋ぐことができる位相接続方法を提供する。
【解決手段】本発明の位相接続方法は、被検面で反射した光と基準面で反射した光との光路差を変化させて取得した少なくとも3つの回転軸対称な干渉縞から算出した干渉縞の位相分布を接続する位相接続方法であって、干渉縞における回転対称中心の位置を算出する中心算出ステップと、位相接続を行う干渉縞の対象領域と回転対称中心との距離を全ての対象領域においてそれぞれ算出する距離算出ステップと、回転対称中心との距離が小さい順に対象領域の順番を決定し、その順番で対象領域の位相値を接続する位相接続ステップとを備えることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、干渉縞解析における位相接続方法およびその位相接続方法を用いて被検面を測定する干渉測定装置に関する。
従来、レンズやミラーなどの被検面を高精度に測定するために干渉計が適用されている。特に被検面が非球面である場合は、被検面の設計形状と同じ形状の波面を生成するヌル素子を備える干渉計が有効である。ヌル素子を用いた干渉計測定では、干渉縞の本数が少なく、位相解析が容易である反面、被検面の形状が変わるとこれに対応したヌル素子を新たに作成する必要があり、ヌル素子の設計および製造には多大な時間とコストがかかるという問題がある。そのため、ヌル素子を使用しない干渉計測定も考案されているが、このような測定では、干渉縞の間隔が細かくなり、場合によっては撮像素子のナイキスト周波数よりも細かくなるため、位相解析が困難であるという問題が生じる。
干渉縞の位相解析手法の一つとして縞走査法と呼ばれる手法が知られている(例えば、特許文献1を参照)。縞走査法は、干渉縞を形成する2つの光、すなわち参照面(基準面)で反射した参照光と被検面で反射した測定光の位相差を連続的に変化させることによって、被検面の各点における干渉縞の光強度(輝度)が正弦的に変化する現象を利用して、参照面に対する被検面の凹凸情報に相当する干渉縞の位相(初期位相)を検出する方法である。この手法では、上記位相差を連続的に変化させながら取得する干渉縞画像の数により、3ステップ法、4ステップ法、5ステップ法、・・・などがある。
例えば、参照光と測定光の位相差を0〜2πの範囲でπ/2ずつ変化させて4枚の干渉縞画像を取得する4ステップ法の場合、撮像面上の各点における干渉縞の光強度がI1,I2,I3,I4と変化したとすると、各点における干渉縞の位相値Ψは、Ψ=arctan{(I4‐I2)/(I1−I3)}の式を用いて算出することができる。しかし、このように算出した位相値Ψは、tanの逆関数で与えられていることから明らかなように、−π/2〜π/2の間に畳まれた値であり、隣り合う2点にπの位相飛びがある場合がある。そのため、被検面を測定するには、この位相飛びを補正して正確な位相分布とする位相接続処理が必要であるが、上述したように干渉縞の間隔が細かい場合には、この位相接続処理が困難となる。
特開2005‐24248号公報
このように干渉縞の間隔が細かい場合、特に撮像素子のナイキスト周波数よりも高い周波数をもつ場合に、干渉縞の位相分布を繋ぐ方法として、米国特許4,791,584号に開示された方法がある。この方法は、被検波面が連続しているという前提で、干渉縞の位相値の傾斜が小さい場所から順に、位相値の一次微分情報(傾斜情報)を用いて次の点の位相値を予測しながら繋いでいくという手法である。しかしながら、このような手法では、解析した位相にノイズが多く含まれている場合や、被検面の傾斜が大きい場合に、位相分布を正しく繋ぐことが難しいという問題がある。
本発明はこのような課題に鑑みたものであり、干渉縞の間隔が細かい場合でも、位相ノイズの影響を受け難く、干渉縞の位相分布を正しく繋ぐことができる位相接続方法、およびその位相接続方法を用いて被検面を測定する干渉測定装置を提供することを目的とする。
このような目的を達成するため、第1の本発明は、被検面で反射した光と基準面で反射した光との光路差を変化させて取得した少なくとも3つの回転軸対称な干渉縞から算出した前記干渉縞の位相分布を接続する位相接続方法であって、前記干渉縞における回転対称中心の位置を算出する中心算出ステップと、位相接続を行う前記干渉縞の対象領域と前記回転対称中心との距離を全ての前記対象領域においてそれぞれ算出する距離算出ステップと、前記回転対称中心との距離が小さい順に前記対象領域の順番を決定し、その順番で前記対象領域の位相値を接続する位相接続ステップとを備えることを特徴とする。
また、上記のような目的を達成するため、第2の本発明は、被検面の形状を測定する干渉測定装置であって、被検面で反射した光と基準面で反射した光との光路差を変化させて位相の異なる複数の干渉縞を取得する干渉計と、前記干渉計により取得した位相の異なる少なくとも3つの回転軸対称な干渉縞から前記干渉縞の位相分布を算出する位相算出部と、前記干渉縞にける回転対称中心の位置を算出し、前記位相算出部により算出した前記干渉縞の位相分布において、位相接続を行う前記干渉縞の対象領域と前記回転対称中心との距離を全ての前記対象領域においてそれぞれ算出し、前記回転対称中心との距離が小さい順に前記対象領域の順番を決定してその順番で前記対象領域の位相値を接続する位相接続部と、前記位相接続部により接続された前記干渉縞の位相分布に基づいて前記被検面の形状を測定する形状測定部とを備えて構成される。
本発明によれば、干渉縞の間隔が細かい場合でも、位相ノイズの影響を受け難く、干渉縞の位相分布を正しく繋ぐことができる。
本発明に係る干渉測定装置の構成例を示す図である。 本発明に係る位相接続方法の第1実施形態を示すフローチャートである。 上記位相接続方法の第1実施形態において、回転対称中心の位置を算出する方法を説明する図である。 上記回転対称中心の位置を算出する方法の変形例を説明する図である。 上記位相接続方法の第1実施形態を説明する図であり、(a)は位相接続順序を説明する図、(b)は(a)の要部拡大図である。 本発明に係る位相接続方法の第2実施形態を示すフローチャートである。 上記位相接続方法の第2実施形態における類似画素群を示す図である。 上記位相接続方法の第2実施形態における位相接続順序を説明する図である。 (a)は上記類似画素群および位相接続順序の第1変形例を示す図であり、(b)は上記類似画素群および位相接続順序の第2変形例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。本実施形態に係る干渉測定装置1は、図1に示すように、被検面5aで反射した光と参照面(基準面)17aで反射した光とを重ね合わせて干渉縞を形成させるトワイマングリーン型の干渉計10と、干渉計10において形成された干渉縞の位相分布に基づいて被検面5aの形状を算出するコンピュータ30と、コンピュータ30に接続された表示装置35とを有して構成される。
干渉計10は、可干渉光を射出する光源11(例えばレーザ光源)と、光源11から射出された光の径を拡大して平行光に変換するビームエキスパンダ12と、ビームエキスパンダ12によって変換された平行光が入射する位置に設けられた偏光ビームスプリッタ13と、偏光ビームスプリッタ13を透過した平行光が入射する位置に設けられた1/4波長板14と、1/4波長板14を透過した平行光を集光する集光レンズ15とを有して構成される。また、干渉計10は、偏光ビームスプリッタ13で反射した平行光が入射する位置に設けられた1/4波長板16と、1/4波長板16を透過した平行光が入射する位置に設けられた参照面(基準面)17aを有する基準反射鏡17と、基準反射鏡17で反射した平行光が1/4波長板16および偏光ビームスプリッタ13を透過した後に結像レンズ18を介して入射する位置に設けられた撮像素子19(例えばCCD)と、基準反射鏡17を光軸方向に移動させる移動機構20(例えばピエゾ素子)とを有して構成される。
光源11から射出された可干渉光は、ビームエキスパンダ12によって適切なサイズの径の平行光に変換された後、偏光ビームスプリッタ13において偏光ビームスプリッタ13を透過する測定光(P偏光成分)と偏光ビームスプリッタ13で反射する参照光(S偏光成分)とに分割される。偏光ビームスプリッタ13を透過した測定光は、1/4波長板14を透過した後に集光レンズ15により集光され、被検面5aに照射される。被検面5aにおいて反射した測定光は、集光レンズ15および1/4波長板14を透過して偏光ビームスプリッタ13に入射する。このとき、偏光ビームスプリッタ13を透過してから被検面5aで反射して再び偏光ビームスプリッタ13に戻ってきた測定光は、その間に1/4波長板14を2回透過しているのでS偏光になっている。したがって、偏光ビームスプリッタ13に戻ってきた測定光は、偏光ビームスプリッタ13において結像レンズ18の方向に反射する。
一方、偏光ビームスプリッタ13で反射した参照光は、1/4波長板16を透過した後に参照面17aに照射される。参照面17aにおいて反射した参照光は、1/4波長板16を透過して偏光ビームスプリッタ13に入射する。このとき、偏光ビームスプリッタ13で反射してから参照面17aで反射して再び偏光ビームスプリッタ13に戻ってきた参照光は、その間に1/4波長板16を2回透過しているのでP偏光になっている。したがって、偏光ビームスプリッタ13に戻ってきた参照光は、偏光ビームスプリッタ13を結像レンズ18の方向に透過する。
被検面5aにおいて反射した測定光と参照面17aにおいて反射した参照光とは、偏光ビームスプリッタ13において重ね合わされた状態となり、結像レンズ18により集光されて撮像素子19の撮像面19a上に干渉縞を形成する。移動機構20は、撮像面19a上に形成された干渉縞の強度(輝度)分布を変化させる(縞走査を行う)ため、基準反射鏡17を光軸方向に移動させて参照面17aと被検面5a間の光路長(参照光と測定光の光路差)を変化させる機構である。撮像素子19にはコンピュータ30が接続されており、撮像面19a上に形成された干渉縞の強度分布データ(画像データ)はこのコンピュータ30に送られる。
コンピュータ30は、干渉計10における光源11、撮像素子19および移動機構20を駆動制御し、縞走査を行いつつ所定のサンプリング間隔で干渉縞の画像データを順次取得する。そして、コンピュータ30は、取得した少なくとも3つの画像データから干渉縞の位相分布を算出し、その位相分布に基づいて被検面5aの形状を算出する。この算出方法、特に干渉縞の解析方法(位相接続方法)については後述する。また、コンピュータ30は、算出した被検面5aの形状を表示装置35に出力して表示する。
以上のように構成された干渉測定装置1を用いて被検面5aの形状を測定する測定方法について説明する。この測定では、まず、縞走査を行って位相値の異なる少なくとも3つの画像データを取得し、それらの画像データから干渉縞の位相分布を算出する。コンピュータ30は、上述したように移動機構20等を制御し、参照面17aで反射した参照光と被検面5aで反射した測定光との光路差を変化させながら(縞走査を行いながら)所定のサンプリング間隔で干渉縞の画像データを取得する。例えば、参照光と測定光の位相差を0〜2πの範囲でπ/2ずつ変化させて4つの画像データを取得したとき、撮像面19a上の各画素(x,y)における干渉縞の強度I1,I2,I3,I4は、次式(1)〜(4)で表される。
Figure 2011141251
但し、式(1)〜(4)において、I0は干渉縞の強度変化の0次成分、Aは強度変化の振幅である。そして、次式(5)を用いて各画素(x,y)における干渉縞の位相値Ψ(x,y)を算出することができる。
Figure 2011141251
但し、式(5)において、Nは不確定の整数である。このように算出した干渉縞の位相値Ψ(x,y)は、tanの逆関数で与えられていることから明らかなように、−π/2〜π/2の間に畳まれた値である。したがって、被検面5aの形状を測定するためには、この整数Nを確定して正しい位相分布とする処理、すなわち位相値を繋いでいく処理(位相接続処理)が必要である。
従来の位相接続方法には、隣り合う2画素の位相差の絶対値がπ/2を超えると、πの整数倍を加えて位相差がπ/2より小さくなるように補正して位相を繋いでいく、つまり被検面の連続性を利用して位相接続を行う方法がある。しかし、例えば上述したヌル素子を使用しない干渉計測定では、干渉縞の間隔が細かくなり、撮像面上の隣り合う2画素の位相差がπを超える場合もあり、この場合には、従来の位相接続方法では位相値を正しく繋ぐことが難しい。また、位相差がπより小さくても、干渉縞に含まれているノイズの影響で位相値を正しく繋ぐことが難しい場合もある。
そこで、本発明における位相接続方法は、位相接続に寄与する情報を増やすことで、干渉縞の間隔が細かい場合でも位相値を正しく繋ぐことができる手法である。具体的には、被検物がレンズやミラー等の光学素子である場合、その被検面は回転軸対称の形状を有しているケースが多く、本発明はその特性を利用して干渉縞の位相値を繋いでいくものである。以下、本発明における位相接続方法の第1実施形態を、図2〜5を参照して説明する。なお、本実施形態では、1画素毎に位相接続を行う場合、すなわち対象領域が1画素である場合について説明する。
まず、ステップS1において、干渉縞の回転対称中心の位置を算出する。図3に示すように、回転対称中心の位置の算出は、まず、上述のように算出した干渉縞の位相分布において、隣り合う2画素(以下、隣接画素という)の位相差の絶対値(以下、単に位相差という)が所定値(例えばπ/2)を超える隣接画素Pn,Pn′を検出する。次に、検出した隣接画素Pn,Pn′に隣接して並ぶ複数の画素(例えば、図3のA,Bで示す各8画素)のなかで位相差が上記所定値を超える隣接画素Pm,Pm′および隣接画素Po,Po′を検出する。そして、検出した隣接画素Pm,Pm′および隣接画素Po,Po′にそれぞれ隣接して並ぶ複数の画素(例えば、図3のC,Dで示す各8画素)の中で位相差が上記所定値を超える隣接画素Pl,Pl′および隣接画素Pq,Pq′を検出する。このように位相差が上記所定値を超える隣接画素を追跡し、そのうちの少なくとも3組の隣接画素を抽出する。そして、それら少なくとも3組の隣接画素(各隣接画素における2画素のうちの一方の画素)を通る円を算出し、円の中心位置を求める。このように、半径の異なる複数の円を算出して円の中心位置をそれぞれ求め、各円の中心位置の平均値を算出して干渉縞の回転対称中心の位置を求める。
なお、ステップS1において、干渉縞の位相分布から最初の隣接画素Pn,Pn′を検出するときは、その後における隣接画素の追跡を容易とし、かつ干渉縞の回転対称中心を正しく算出するため、干渉縞の間隔が比較的大きい領域から最初の隣接画素Pn,Pn′を検出することが望ましい。また、抽出した少なくとも3組の隣接画素を通る円を算出するときは、干渉縞の回転対称中心を正しく算出するため、各隣接画素における円の中心に近い側もしくは遠い側の画素のうち、各隣接画素において統一した側の画素を通る円を算出することが望ましい。あるいは各隣接画素の中間点を通る円を算出するようにしてもよい。
上述のステップS1では、干渉縞の位相分布を用いて回転対称中心の位置を算出する方法を説明したが、干渉縞の強度分布を用いて回転対称中心の位置を算出することもできる。図4に示すように、この方法では、まず、上述のように取得した干渉縞の強度分布(位相分布を算出する前の画像データ)において、1本の縞パターンを選定してその干渉縞における断面上で光強度が最も高い(あるいは低い)画素Pnを検出する。次に、検出した画素Pnに隣接して並ぶ複数の画素(例えば、図4のA,Bで示す各7画素)のなかで光強度が最も高い(あるいは低い)画素Pmおよび画素Poを検出する。そして、検出した画素Pmおよび画素Poにそれぞれ隣接して並ぶ複数の画素(例えば、図4のC,Dで示す各7画素)の中で光強度が最も高い(あるいは低い)画素Plおよび画素Pqを検出する。このように選定した縞パターンの各断面上において光強度が最も高い(あるいは低い)画素を追跡し、そのうちの少なくとも3つの画素を抽出する。そして、それら少なくとも3つの画素を通る円を算出し、円の中心位置を求める。このように、異なる複数本の縞パターンを選定して円の中心位置をそれぞれ求め、各円の中心位置の平均値を算出して干渉縞の回転対称中心の位置を求める。なお、縞パターンを選定するときは、その後における画素の追跡を容易とし、かつ干渉縞の回転対称中心を正しく算出するため、干渉縞の間隔が比較的大きい領域から縞パターンを選定することが望ましい。
ステップS1で干渉縞の回転対称中心の位置が求まると、次に、撮像面上の解析範囲における全ての画素と回転対称中心との距離をそれぞれ算出し(ステップS2)、算出した距離が小さい順に各画素の順番を決定する(ステップS3)。例えば、撮像面19a上において回転対称中心Cが図5に示す位置となる場合、回転対称中心Cとの距離が最も小さい画素は、当該距離dの画素Pb+2である。その次に回転対称中心Cとの距離が小さい画素は画素Pa+2(当該距離d>d)であり、以下、画素Pb+3(当該距離d>d)、画素Pa+3(当該距離d>d)、画素Pb+1(当該距離d>d)、画素Pa+1(当該距離d>d)、・・・の順である。
そして、ステップS3で決定した順番で各画素の位相値を繋いでいく(ステップS4)。このステップS4では、回転対称中心Cとの距離が小さい順に、すなわち、図5に示すように画素Pb+2→画素Pa+2→画素Pb+3→画素Pa+3→画素Pb+1→画素Pa+1→・・・の順に、各画素の位相値を繋いでいく。詳細には、まず、画素Pb+2の位相値に基づいて画素Pa+2の位相値を補正(すなわち、上記式(5)の整数Nを確定)し、画素Pa+2の正しい位相値を確定する。次に、確定した画素Pa+2の位相値に基づいて画素Pb+3の位相値を補正し、画素Pb+3の正しい位相値を確定する。以下同様に、ステップS3で決定した順番で、確定した画素の位相値に基づいて次の未確定画素の位相値を補正して正しい位相値を確定していき、撮像面19a上の解析範囲における全ての画素の位相値を確定すると、位相接続処理を終了する。なお、各画素の位相値を繋いでいくときに、位相値の一次微分情報(傾斜情報)を用いて次の画素の位相値を予測して繋ぐようにしてもよい。
干渉測定装置1(コンピュータ30)は、このように位相接続された干渉縞の位相分布に基づいて被検面5aの形状を算出し、測定を終了する。
このように本実施形態の位相接続方法は、干渉縞の回転対称中心との距離が小さい画素から順に各画素の位相値を繋いでいく手法である。すなわち、本実施形態の方法は、位相接続対象である画素(以下、対象画素という)の位相値を、全ての画素のなかで対象画素との位相差が最も小さい画素(対象画素との整合性が最も高い画素)の位相値に基づいて補正して確定していく手法である。したがって、対象画素の位相値を、隣接する画素の位相値に基づいて補正して確定していく従来の方法に比べて、本実施形態の方法では、隣り合う2画素の位相値を繋ぐ際に、当該画素との位相差が小さい画素の位相値を用いて段階的に(徐々に)繋いでいくため、干渉縞の間隔が細かく、隣り合う2画素の位相差が大きい場合でも、位相値を正しく繋ぐことができる。また、干渉縞にノイズが含まれている場合でも、ノイズの影響を受け難く、位相値を正しく繋ぐことができる。
次に、本発明における位相接続方法の第2実施形態を、図6〜9を参照して説明する。なお、本実施形態でも、1画素毎に位相接続を行う場合、すなわち対象領域が1画素である場合について説明する。まず、ステップS11において、干渉縞の位相分布もしくは強度分布を用いて回転対称中心の位置を算出する。なお、この回転対称中心の位置の算出過程は、上述した第1実施形態と同様である。
ステップS11で干渉縞の回転対称中心の位置が求まると、次に、撮像面上の解析範囲における全ての画素と回転対称中心との距離をそれぞれ算出する(ステップS12)。そして、回転対称中心との距離が類似する画素群(以下、類似画素群という)を選定する(ステップS13)とともに、回転対称中心との距離が小さい順に各類似画素群の順番を決定する(ステップS14)。なお、回転対称中心との距離が類似する画素とは、当該距離の差が所定範囲内にある画素をいう。例えば、撮像面19a上において回転対称中心Cが図7に示す位置となる場合、回転対称中心Cとの距離が最も小さい画素群は類似画素群Pである。その次に回転対称中心Cとの距離が小さい画素群は類似画素群Pであり、以下、類似画素群P、類似画素群P、類似画素群P、・・・、類似画素群P、類似画素群P(図7,8において黒く塗り潰した画素群)、類似画素群P(図7,8において破線で示す画素群)、類似画素群P12(図7,8において斜線で示す画素群)、類似画素群P、・・・の順である。なお、図7,8において類似画素群P,Pは1つの画素からなる画素群である。
そして、ステップS14で決定した順番で各類似画素群の位相値を繋いでいく(ステップS15)。このステップS15では、回転対称中心Cとの距離が小さい順に、すなわち、図7,8に示すように類似画素群P→類似画素群P→類似画素群P→類似画素群P→類似画素群P→・・・→類似画素群P→類似画素群P→類似画素群P→類似画素群P12→類似画素群P→・・・の順に各画素群の位相値を繋いでいく。詳細には、まず、類似画素群Pの位相値に基づいて類似画素群Pの位相値を補正(すなわち、上記式(5)の整数Nを確定)し、類似画素群Pの正しい位相値を確定する。次に、確定した類似画素群Pの位相値に基づいて類似画素群Pの位相値を補正し、類似画素群Pの正しい位相値を確定する。以下同様に、ステップS14で決定した順番で、確定した類似画素群の位相値に基づいて次の未確定の類似画素群の位相値を補正して位相値を確定していく。
類似画素群P〜類似画素群Pの間では、まず、確定した類似画素群Pの位相値に基づいて類似画素群Pの位相値を補正し、類似画素群Pの正しい位相値を確定する。次に、確定した類似画素群Pの位相値に基づいて類似画素群Pの位相値を補正し、類似画素群Pの正しい位相値を確定する。次に、確定した類似画素群Pの位相値に基づいて類似画素群P12の位相値を補正し、類似画素群P12の正しい位相値を確定する。そして、確定した類似画素群P12の位相値に基づいて類似画素群Pの位相値を補正し、類似画素群Pの正しい位相値を確定する。このようにして撮像面19a上の解析範囲における全ての類似画素群の位相値を確定すると、位相接続処理を終了する。
なお、上述のステップS13〜15では、図7に示すように類似画素群を選定して位相接続を行う場合について説明したが、類似画素群の選定の仕方は適宜変更することができる。例えば、図9(a)に示すように、類似画素群P〜類似画素群P間の位相接続において、類似画素群Pと類似画素群Pとが同一の類似画素群となるように類似画素群の選定を行い、類似画素群P→類似画素群P→類似画素群P12→類似画素群Pの順に各画素群の位相値を繋ぐようにしてもよい。さらに、図9(b)に示すように、類似画素群P12と類似画素群Pとが同一の類似画素群となるように類似画素群の選定を行い、類似画素群P→類似画素群P→類似画素群Pの順に各画素群の位相値を繋ぐようにしてもよい。このように類似画素群を選定して位相値を繋ぐようにすると、位相接続処理の時間短縮を図ることができる。また、各類似画素群の位相値を繋いでいくときに、位相値の一次微分情報(傾斜情報)を用いて次の類似画素群の位相値を予測して繋ぐようにしてもよい。
このように本実施形態の位相接続方法は、干渉縞の回転対称中心との距離が類似する画素群を選定し、当該距離が小さい順に各類似画素群の位相値を繋いでいく手法である。すなわち、本実施形態の方法は、全ての画素において位相値が類似する画素毎に選別し、位相接続対象である画素群(以下、対象画素群という)の位相値を、全ての画素群のなかで対象画素群との位相差が最も小さい画素群(対象画素群との整合性が最も高い画素群)の位相値に基づいて補正して確定していく手法である。したがって、上述した従来の位相接続方法と比べて、本実施形態の位相接続方法では、隣り合う2画素の位相値を繋ぐ際に、当該画素との位相差が小さい画素の位相値を用いて段階的に(徐々に)繋いでいくため、干渉縞の間隔が細かく、隣り合う2画素の位相差が大きい場合でも、位相値を正しく繋ぐことができる。また、干渉縞にノイズが含まれている場合でも、ノイズの影響を受け難く、位相値を正しく繋ぐことができる。また、上述した第1実施形態の位相接続方法と比べて、位相接続処理の時間短縮を図ることができる。
なお、上述した実施形態では、位相接続を行う領域が一画素である場合を説明したが、これに限定されない。例えば、複数画素(例えば4画素)を1つの領域とする場合でも本発明における位相接続方法を用いることが可能であり、この場合は、複数画素の位相値の平均値を用いて複数画素からなる領域を接続することができる。このような接続処理は、干渉縞の間隔が比較的大きい場合に有効であり、位相接続処理の時間短縮を図ることができる。
また、上述した実施形態では、干渉縞における回転対称中心の位置の算出において、複数の円の中心位置の平均値を算出して回転対称中心の位置を求めているが、当該平均値を算出するのではなく、1つの円の中心位置を算出し、それを干渉縞の回転対称中心の位置として求めるようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、トワイマングリーン型の干渉計を備える干渉測定装置について説明したが、これに限定されない。すなわち、本発明における干渉測定装置は、フィゾー型干渉計やマッハツェンダー型干渉計などの他の干渉計を備える構成でもよい。また、上述した実施形態では、参照面を光軸方向に移動させて縞走査を行う構成の干渉測定装置について説明したが、本発明における干渉測定装置は、被検面を光軸方向に移動させる、もしくは被検面および参照面をそれぞれ光軸方向に移動させて縞走査を行う構成でもよい。
1 干渉測定装置
5a 被検面
10 干渉計
17a 参照面(基準面)
30 コンピュータ(位相算出部、位相接続部、形状測定部)

Claims (5)

  1. 被検面で反射した光と基準面で反射した光との光路差を変化させて取得した少なくとも3つの回転軸対称な干渉縞から算出した前記干渉縞の位相分布を接続する位相接続方法であって、
    前記干渉縞における回転対称中心の位置を算出する中心算出ステップと、
    位相接続を行う前記干渉縞の対象領域と前記回転対称中心との距離を全ての前記対象領域においてそれぞれ算出する距離算出ステップと、
    前記回転対称中心との距離が小さい順に前記対象領域の順番を決定し、その順番で前記対象領域の位相値を接続する位相接続ステップとを備えることを特徴とする位相接続方法。
  2. 前記対象領域を前記回転対称中心との距離の差が所定範囲内となる領域毎に選別して類似領域群を決定する類似群選定ステップを備え、
    前記位相接続ステップにおいて、前記回転対称中心との距離が小さい順に前記類似領域群の順番を決定し、その順番で前記類似領域群における前記対象領域の位相値を接続することを特徴とする請求項1に記載の位相接続方法。
  3. 前記中心算出ステップでは、前記干渉縞の位相分布において、隣り合う前記対象領域の位相差が所定値を超える前記対象領域を検出し、検出した前記対象領域の近傍で前記位相差が前記所定値を超える前記対象領域を順次追跡してそのうちの少なくとも3つの前記対象領域を抽出し、抽出した前記対象領域を通る円を算出して前記回転対称中心の位置を求めることを特徴とする請求項1または2に記載の位相接続方法。
  4. 前記中心算出ステップでは、前記干渉縞の光強度分布において、1本の縞パターンを選定してその縞パターンの断面上で光強度が最も高い前記対象領域を検出し、検出した前記対象領域の近傍の前記断面上で光強度が最も高い前記対象領域を順次追跡してそのうちの少なくとも3つの前記対象領域を抽出し、抽出した前記対象領域を通る円を算出して前記回転対称中心の位置を求めることを特徴とする請求項1または2に記載の位相接続方法。
  5. 被検面で反射した光と基準面で反射した光との光路差を変化させて位相の異なる複数の干渉縞を取得する干渉計と、
    前記干渉計により取得した位相の異なる少なくとも3つの回転軸対称な干渉縞から前記干渉縞の位相分布を算出する位相算出部と、
    前記干渉縞にける回転対称中心の位置を算出し、前記位相算出部により算出した前記干渉縞の位相分布において、位相接続を行う前記干渉縞の対象領域と前記回転対称中心との距離を全ての前記対象領域においてそれぞれ算出し、前記回転対称中心との距離が小さい順に前記対象領域の順番を決定してその順番で前記対象領域の位相値を接続する位相接続部と、
    前記位相接続部により接続された前記干渉縞の位相分布に基づいて前記被検面の形状を測定する形状測定部とを備えて構成されることを特徴とする干渉測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7362893B2 (ja) 2019-07-30 2023-10-17 ケーエルエー コーポレイション ウェーハワープ適用範囲を維持しながら効率が劣るピクセルを用いてデータ処理スループットを向上させるシステム及び方法

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