JP2011140822A - 建物の架構構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハニカム構造を適用した建物の架構構造を提供する。
【解決手段】建物の架構構造であって、外周架構と、該外周架構の中心に配置されたコア部(14)と、を備え、前記外周架構の少なくとも一部(1,1A,1B,1C,1D,1E,1F)は、鉛直方向に立設された複数の大型柱(12,12A,12B,12C,12D,12E,12F)と、隣り合う前記大型柱の間に所定の間隔を空けて水平方向に架設された複数の大型梁(13,13A,13B,13C,13D,13E,13F)と、前記大型柱及び前記大型梁と連結されかつ該大型柱及び該大型梁により囲まれた面内に配設された基本ハニカムフレーム(11)と、を有し、前記基本ハニカムフレームは複数の単位構造からなり、該単位構造は、2つの水平梁(11a)と4つの斜柱(11b)とをもつ六角形フレームである。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハニカムフレームを有する建物の架構構造に関する。
本出願人は、特許文献1〜5において、架構の主要部にハニカムフレームを適用した建物を提示した。ハニカムフレームに特に好適な架構は、チューブ架構である。
図22(a)は、ハニカムフレームを適用したチューブ架構(以下、「ハニカムチューブ架構」と称する)をもつ架構構造200の一例を示している(例えば、特許文献1に開示)。なお、この図は、ハニカムチューブ架構の全体的な基本的形状を示した概略図であり、個々の構造部材の形状及びそれらの接合箇所を具体的に示した図ではない。実際の建築物におけるハニカムチューブ架構は、所定の構造部材を所定の箇所で互いに接合することにより形成される。
このハニカムチューブ架構は、建物全体の長期負荷(固定荷重+積載荷重)を負担するメインフレームである。図22(b)は、ハニカムフレーム11の単位構造である六角形フレームを示している。1つの六角形フレームは、上下一対の水平梁11aと、左右二対の斜柱11bと、開口11cとからなる。複数の六角形フレームの接合方式として、図22(b)に示すように、隣り合う2つの六角形フレームが1つの辺部材を互いに共有する方式と、図22(c)に示すように、隣り合う2つの六角形フレームが、互いに隣接する各々の辺部材同士を接合させる方式とがある。後述する各図に示すハニカムフレームは、図22(b)の方式として示すが、図22(c)の方式に置き換えてもよい。
ハニカムフレームは、鉛直方向にジグザグに連続する複数の斜柱と、隣り合うジグザグの斜柱の屈曲箇所同士を連結する水平梁とを備えている。このようなハニカムフレームは、様々な方向から建物に加わる負荷を、水平梁又は斜柱の軸力に変換しやすいという長所がある。ジグザグの斜柱は、直柱とブレースの双方の機能を兼ね備えている。加えて、ハニカムフレームは、全体としてハニカム形状特有の剛性も有する。構造解析の結果からも、ハニカムチューブ架構は、四角形フレームを単位構造とするチューブ架構(以下、「一般ラーメンチューブ架構」と称する)に比べて同じ水平荷重に対する変形及び曲げモーメントの応力が小さいことが確認された。つまり、同じ量の変形及び曲げモーメントの応力に対する強度を確保する場合に、ハニカムチューブ架構では、一般ラーメンチューブ架構に比べて梁及び柱を細くでき、部材量を低減できる。また、同じ高さの建物において、一般ラーメンチューブ架構であれば内部補強構造(コアなど)が必要な場合にも、ハニカムチューブ架構では内部補強構造を不要とすることが可能である。
一方、近年、超高層建物が構築されるようになってきている。超高層について明確な定義はないが、古くは、60m以上(1階層4mで15階層以上)又は100m以上とされていた時代もあった。しかしながら、最近、特に注目されている超高層建物(超々高層建物と称されることもある)は、大型柱と大型梁とによって構成されるスーパーストラクチャーを備え、300m〜500m又はそれ以上の高さを有する。研究及び構想の段階にあるものでは、高さ1000mを超えるものもある。
特許文献6には、建築物の躯体が、上下方向の軸線を有するチューブ架構と、その内部に水平面内に位置してチューブ架構と接合された板状のダイヤフラムとを有するチューブ構造の建築物を開示している。この建築物は、例えば500m程度の高さを想定されている。
特許文献7には、風荷重及び地震荷重に対して剪断振動よりも曲げ振動に卓越した高さ500m〜1000mの超々高層建物の制震方法が開示されている。
特許文献8には、建物の四隅に配置された垂直構造体(大型柱)と、垂直構造体により支持された1階層分の梁せいをもつ巨大トラス梁(大型梁)とを有するメガストラクチャー(スーパーストラクチャーと同義)を有する多層建物が開示されている。大型柱及び大型梁以外の空間は、一般ラーメン構造と同様に柱と梁が格子状に配置されている。
特許文献9には、スーパーストラクチャーの建物が開示され、建物の四隅に組柱(大型柱)が立設され、各組柱は4本の柱からなる。隣り合う組柱間にトラス梁(大型梁)が架設されている。
特許文献10には、トリプルチューブ架構をもつ20〜70階程度の超高層建物が開示されている。内部チューブ架構を設けることにより、外部チューブ架構の柱間隔を広げることを可能としている。
特許文献11には、建物のコア部分と、コア部分に連結されて支持され鉛直方向に所定の間隔で配置された複数のメガトラス(大型梁)とを有する超高層建物の架構が開示されている。
特許第3811708号公報 特許第4108101号公報 特許第4192207号公報 特許第4210323号公報 特許第4146511号公報 特開平7−197535号公報 特許第3300912号公報 特開平9−273215号公報 特開平10−25816号公報 特開2006−274733号公報 特許第3079323号公報
上記の通り、同じ高さの建物に適用した場合、ハニカムチューブ架構は、一般ラーメンチューブ架構よりも強度的に有利である。しかしながら、例えば300mを超えるような超高層建物においては、ハニカムフレームのみから形成されたチューブ架構は、十分な強度と設計自由度を確保することが困難となる。超高層建物の低中層部、特に低層部は、極めて大きな鉛直荷重に耐え得る強度が必要となるが、ハニカムフレームのみで強度を確保しようとすると、部材寸法が巨大となり部材コストが非現実的なものとなる可能性がある。また、ハニカムフレームの開口の大きさが大幅に制限される可能性がある。
本発明は、ハニカムチューブ架構の有利性を備えかつ超高層建物に対しても適応可能な架構構造を提供することを目的とする。
上記の目的を達成する本発明の構成は、以下の通りである。
本発明による建物の架構構造は、外周架構と、該外周架構の中心に配置されたコア部と、を備え、前記外周架構の少なくとも一部は、鉛直方向に立設された複数の大型柱と、隣り合う前記大型柱の間に所定の間隔を空けて水平方向に架設された複数の大型梁と、前記大型柱及び前記大型梁と連結されかつ該大型柱及び該大型梁により囲まれた面内に配設された基本ハニカムフレームと、を有し、前記基本ハニカムフレームは複数の単位構造からなり、該単位構造は2つの水平梁と4つの斜柱とをもつ六角形フレームである。
上記の架構構造において、前記コア部がチューブ架構であることが、好適である。また、コア部がコンクリート充填鋼管により構成されていることが、好適である。
上記の架構構造において、少なくとも1つの前記大型柱が、複数の開口を有し、該大型柱における各開口は、前記基本ハニカムフレームを該大型柱の領域まで仮想的に拡張した仮想フレームの単位形状である六角形の内部に位置することが、好適である。
上記の架構構造において、前記大型柱における開口が、六角形であることが、好適である。
上記の架構構造において、少なくとも1つの前記大型梁が、複数の開口を有し、該大型梁における各開口は、前記基本ハニカムフレームを該大型梁の領域まで仮想的に拡張した仮想フレームの単位形状である六角形の内部に位置することが、好適である。
上記の架構構造において、前記大型梁における開口が、六角形であることが好適である。
上記の架構構造において、隣り合う前記大型柱の間において、前記基本ハニカムフレームの一部に置き換えて配置されかつ前記大型梁に対して少なくとも上端又は下端が連結された1又は複数の中間ハニカム柱をさらに有し、前記中間ハニカム柱は、左右に並置された一対の鉛直柱と該一対の鉛直柱間を連結する縦長ハニカムフレームとを具備し、該縦長ハニカムフレームの単位構造は、2つの水平梁と4つの斜柱とをもつ六角形フレームであることが、好適である。
上記の架構構造において、前記基本ハニカムフレームと同一面上に配設された拡大ハニカムフレームをさらに有し、前記拡大ハニカムフレームの単位構造は、2つの水平梁と4つの斜柱とをもつ六角形フレームであってその一部の部材を前記基本ハニカムフレームと共有し、該拡大ハニカムフレームの1つの単位構造の内部には、該基本ハニカムフレームの複数の単位構造が含まれることが、好適である。
上記の架構構造において、前記基本ハニカムフレームと同一面上に配設された拡大トラスフレームをさらに有し、前記拡大トラスフレームの単位構造は、4つの斜柱をもつ菱形フレームであってその一部の部材を前記基本ハニカムフレームと共有し、該拡大トラスフレームの1つの単位構造の内部には、該基本ハニカムフレームの複数の単位構造が含まれることが、好適である。
上記の架構構造において、前記大型柱と前記コア部の間を連結した制震装置を有することが好適である。
上記の架構構造において、前記外周架構における、前記大型柱と前記大型梁と前記基本ハニカムフレームとを有する部分の下方に位置しかつ地上階を含む最下部が、前記大型柱と連続する最下部大型柱と、複数の最下部斜柱と、複数の最下部水平梁とを有することが、好適である。
上記の架構構造において、前記外周架構における、前記大型柱と前記大型梁と前記基本ハニカムフレームとを有する部分よりも上方の部分が、全周囲に配設された前記基本ハニカムフレームを有することが、好適である。
上記の架構構造において、前記外周架構における、前記大型柱と前記大型梁と前記基本ハニカムフレームとを有する部分よりも上方の部分が、鉛直方向に立設された複数の高層ハニカム柱と、隣り合う前記高層ハニカム柱の間に所定の間隔を空けて水平方向に架設された複数の高層ハニカム梁と、前記高層ハニカム柱及び前記高層ハニカム梁と連結されかつ該高層ハニカム柱及び該高層ハニカム梁により囲まれた面内に配設された前記基本ハニカムフレームと、を有し、前記高層ハニカム柱は、左右に並置された一対の鉛直柱と該一対の鉛直柱間を連結する縦長ハニカムフレームとを具備し、該縦長ハニカムフレームの単位構造は、2つの水平梁と4つの斜柱とをもつ六角形フレームであり、前記高層ハニカム梁は、上下に並置された一対の水平梁と、該一対の水平梁間を連結する横長ハニカムフレームとを具備し、該横長ハニカムフレームの単位構造は、2つの水平梁と4つの斜柱とをもつ六角形フレームであることが、好適である。
上記の架構構造において、隣り合う前記高層ハニカム柱の間において、前記基本ハニカムフレームの一部に置き換えて配置されかつ前記高層ハニカム梁に対して少なくとも上端又は下端が連結された1又は複数の中間ハニカム柱を有し、前記中間ハニカム柱は、左右に並置された一対の鉛直柱と該一対の鉛直柱間を連結する縦長ハニカムフレームとを具備し、該縦長ハニカムフレームの単位構造は、2つの水平梁と4つの斜柱とをもつ六角形フレームであることが、好適である。
上記の架構構造において、前記外周架構における、前記大型柱と前記大型梁と前記基本ハニカムフレームとを有する部分よりも上方の部分が、全周囲又はその一部に配設された前記基本ハニカムフレームと、該基本ハニカムフレームと同一面上に配設された拡大ハニカムフレームと、を有し、前記拡大ハニカムフレームの単位構造は、2つの水平梁と4つの斜柱とをもつ六角形フレームであってその一部の部材を前記基本ハニカムフレームと共有し、該拡大ハニカムフレームの1つの単位構造の内部には、該基本ハニカムフレームの複数の単位構造が含まれることが、好適である。
上記の架構構造において、前記外周架構における、前記大型柱と前記大型梁と前記基本ハニカムフレームとを有する部分よりも上方の部分が、全周囲又は周囲の一部に配設された前記基本ハニカムフレームと、該基本ハニカムフレームと同一面上に配設された拡大トラスフレームと、を有し、前記拡大トラスフレームの単位構造は、4つの斜柱をもつ菱形フレームであってその一部の部材を前記基本ハニカムフレームと共有し、該拡大トラスフレームの1つの単位構造の内部には、該基本ハニカムフレームの複数の単位構造が含まれることが、好適である。
上記の架構構造において、前記基本ハニカムフレームの単位構造が、1階層、2階層又は4階層を含むことが、好適である。
本発明による建物の架構構造は、外周架構と、この外周架構の中心に配置されたコア部と、を備える。外周架構とコア部は、スラブや梁によって連結されている。外周架構の少なくとも一部は、鉛直方向に立設された複数の大型柱と、隣り合う前記大型柱の間に所定の間隔を空けて水平方向に架設された複数の大型梁と、前記大型柱及び前記大型梁と連結されかつ該大型柱及び該大型梁により囲まれた面内に配設された基本ハニカムフレームにより構成されている。基本ハニカムフレームは、特許文献1〜5のハニカムフレームに相当する。
従来においても、大型柱と大型梁をもついわゆるスーパーストラクチャー(メガストラクチャー又は巨大架構とも称される)を外周架構に配設した超高層建物は存在する。本発明は、大型柱と大型梁に対してさらに基本ハニカムフレームを組み合わせたことを特徴とする。基本ハニカムフレームは、複数の単位構造からなり、その単位構造は、2つの水平梁と4つの斜柱とをもつ六角形フレームである。また、基本ハニカムフレームにおける水平梁と斜柱との接合、並びに、斜柱と斜柱の接合は、剛接合である。従って、基本ハニカムフレームの部分は、特許文献1〜5に提示された従来のハニカムフレームの特徴を備えている。
本発明では、外周架構において、大型柱及び大型梁と基本ハニカムフレームとを組み合わせたことにより、従来のスーパーストラクチャーよりも強固な構造を実現した。従来のスーパーストラクチャーの多くは、大型柱及び大型梁のみからなるスーパーストラクチャー、又は、大型柱及び大型梁に対して一般ラーメン構造を組み合わせたスーパーストラクチャーであった。従って、従来のスーパーストラクチャーに対して基本ハニカムフレームを追加することにより、又は、従来のスーパーストラクチャーの一般ラーメン構造に替えて基本ハニカムフレームとすることにより、耐風圧性及び耐震性を向上させることができ、大型柱及び大型梁の部材寸法を低減することができ、すなわち部材量を低減することができる。これは、基本ハニカムフレームの有する以下の特性により実現される。
・同じ水平荷重に対する変形及び曲げモーメントの応力が、一般ラーメン構造に比べて基本ハニカムフレームでは小さい・
・基本ハニカムフレームは、様々な方向から建物に加わる負荷を、水平梁又は斜柱の軸力に変換しやすい。
・基本ハニカムフレームのジグザグの斜柱は、直柱とブレースの双方の機能を兼ね備えている。
・基本ハニカムフレームは、全体としてハニカム形状特有の剛性も有する。
このように、本発明は、建物に適した極めて剛性の高い外周架構を実現した。
特に、コア部をチューブ架構とすることが、効果的である。大型柱、大型梁及び基本ハニカムフレームを含む外周架構と、チューブ架構であるコア部とを組み合わせたハイブリッド構造は、超高層建物の架構として非常に合理的である。チューブ架構であるコア部は、超高層建物の強大な鉛直荷重を効率的に支持する一方、地震や強風のような水平方向の負荷に対して比較的柔軟なコアとなる。従って、極めて剛性の高い外周架構と比較的柔軟なコア部の、各々の固有周期を大きくずらすことが可能である。この結果、両者は、地震や強風に対して全く異なる周期で揺れるため、外力エネルギーを効果的に吸収できる。この効果は、外周架構とコア部とを制震装置(ダンパー等)で連結することにより、さらに増強することができる。また、コア部が、CFT(コンクリート充填鋼管)により構成されていることにより、圧縮及び引張の双方に対する耐力並びに耐火性を確保できる。
また、大型柱又は大型梁に開口を設ける場合、その開口が、基本ハニカムフレームの形成するハニカムネットワークの連続性を確保するように、開口の位置を設定することが好適である。所定の領域が"ハニカムネットワークの連続性を確保している"とは、その領域において六角形を単位とするハニカム的な形状が顕在化しているか否かに関わらず、軸力を効果的に伝達するハニカム構造の特徴を実質的に備えていることを意味する。具体的には、大型柱又は大型梁に開口を設ける場合、基本ハニカムフレームを大型柱又は大型梁の領域まで仮想的に拡張した仮想フレームを想定し、その仮想フレームの単位形状である六角形の内部に開口を位置させる。これにより、その開口周囲の部材は、あたかも六角形フレームの辺部材と同等の機能を有する、すなわち、軸力を効果的に伝達するというハニカム構造の特徴を有することとなる。この結果、大型柱又は大型梁の領域も含めた部分全体にハニカムネットワークが形成されていることになる。
本発明の外周架構は、例えば、低層部、中層部及び高層部からなる3段構造の超高層の建物に適用する場合、相対的に大きな鉛直荷重を支持する低層部に設けることが好適である。あるいは、低層部及び中層部(以下、「低中層部」と称する)に設けてもよい。低層部のみに適用するか低中層部に適用するかは、建物高さや全体構造に応じて適切に設定される。特に、大型柱は、鉛直方向の荷重ベクトルに対して強度を有するので、有効である。また、例えば、低層部と高層部の2段構造からなる超高層の建物に適用する場合、少なくとも低層部の外周架構に大型柱と大型梁を設けることが好適である。
相対的に鉛直荷重の小さい高層部の外周架構は、大型柱と大型梁を含まない従来のハニカム構造(基本ハニカムフレームのみで構成)とすることが、好適である。超高層建物の高層部においては、風圧力が地震力よりも問題となる。ハニカム構造は、一般ラーメン構造よりも剛性が大きいため、風圧力に対する揺れが低減でき、居住環境や業務環境を向上させる。また、高層部において、大型柱や大型梁を設けずかつハニカム構造を適用することにより、施工コスト及び部材量を節減できる。
また、基本ハニカムフレームの一部に置き換えられた中間ハニカム柱は、一対の鉛直柱を具備する。従って、中間ハニカム柱は、鉛直荷重に対する支持力を強化する。これにより、超高層建物の大きな長期荷重の支持を可能とする。また、中間ハニカム柱は、一対の鉛直柱の間に縦長ハニカムフレームを具備することにより、両側に接合される基本ハニカムフレームのハニカムネットワークの連続性も確保している。中間ハニカム柱は、基本ハニカムフレームを補強することにより建物全体の強度を高める。
大型柱と大型梁の部分よりも上方の部分における、高層ハニカム柱及び中間ハニカム柱も、上記の低層部又は中層部における中間ハニカム柱と同様の効果を奏する。
大型柱と大型梁の部分よりも上方の部分における、高層ハニカム梁もまた、基本ハニカムフレームを補強するものである。
また、基本ハニカムフレームと同一面上に配設され基本ハニカムフレームと一部の部材を共有する拡大ハニカムフレーム又は拡大トラスフレームもまた、基本ハニカムフレームを補強する効果がある。
基本ハニカムフレームの単位構造が、1階層、2階層又は4階層を含んでもよい。単位構造の六角形フレームは、左右対称な六角形であればよく、その高さは任意に設定できる。階層数が増すと、六角形フレームは縦長形状となる。なお、各階層を区画するスラブは、構造部材であってもよい。このような構造スラブと本発明の架構構造とを接合することにより、ハニカム構造の特徴を維持しつつ外周架構の剛性をさらに高めることができる。また、建物全体の剛性についても、さらに高めることができる。
本発明による超高層建物の架構構造の一実施例の部分斜視図である。 図1の低層部又は低中層部における外周架構の変形例を示す部分展開斜視図である。 (a)は、図2の外周架構における大型柱の部分拡大斜視図である。(b)は、(a)の大型柱の左右両側にそれぞれ接合された基本ハニカムフレームとのハニカムネットワークの連続性を説明する図である。 (a)は、図2の外周架構における大型梁の部分拡大斜視図である。(b)は、(a)の大型梁の上下両側にそれぞれ接合された基本ハニカムフレームとのハニカムネットワークの連続性を説明する図である。 図2に示した低層部又は低中層部における外周架構の一変形例を示す部分展開斜視図である。 図2に示した低層部又は低中層部における外周架構の別の変形例を示す部分展開斜視図である。 大型柱に設ける開口の形状の多様な変形例を示している。 大型梁に設ける開口の形状の多様な変形例を示している。 図1の高層部における外周架構の一変形例を示す部分展開斜視図である。外周架構の一変形例を示す部分展開斜視図である。 図8に示した例において、ハニカムネットワークの連続性を示す部分拡大斜視図である。 本発明の架構構造をもつ超高層建物における各階層及び各開口の設置例を示した平面図である。 本発明による超高層建物の架構構造のさらに別の実施例を示す部分展開斜視図である。 (a)は、図11に示した外周架構の部分正面図である。(b)は、(a)の外周架構に対して外装及びスラブを付加した一例を示す部分正面図である。 本発明による超高層建物の架構構造のさらに別の実施例を示す部分展開斜視図である。 (a)は、図13に示した外周架構を表した部分正面図である。(b)は、(a)の外周架構に対して外装及びスラブを付加し建物開口を設けた一例を示す部分正面図である。 本発明による超高層建物の架構構造のさらに別の実施例を示す部分展開斜視図である。 (a)は、図15に示した外周架構を表した部分正面図である。(b)は、(a)の外周架構に対して外装及びスラブを付加し建物開口を設けた一例を示す部分正面図である。 本発明による超高層建物の架構構造のさらに別の実施例を示す部分展開斜視図である。 本発明による超高層建物の架構構造のさらに別の実施例を示す部分展開斜視図である。 (a)は、図18に示した外周架構を表した部分正面図である。(b)は、(a)の外周架構に対して外装及びスラブを付加し建物開口を設けた一例を示す部分正面図である。 (a)〜(c)はそれぞれ、本発明による架構構造を、水平断面形状がほぼ四角形の超高層建物に適用した幾つかの例を概略的に示す外観斜視図である。 (a)〜(c)はそれぞれ、本発明による架構構造を、水平断面形状がほぼ円形又は楕円形の超高層建物に適用した幾つかの例を概略的に示す外観斜視図である。 (a)は、チューブ架構を形成する公知のハニカム構造体の一例であり、(b)(c)は、それぞれ単位構造の六角形フレームの一例である。
本発明による、建物の架構構造は、建物の高さとは関係なく実施可能であるが、超高層(超々高層も含む)と称される建物に対しても適用可能である。
例えば、超高層建物は、鉛直方向においてほぼ三等分される低層部、中層部及び高層部の3つの異なる構造をもつ三段構造、又は、鉛直方向においてほぼ二等分される低層部及び高層部の2つの異なる構造をもつ二段構造を有するものが、一般的である。以下に示すように、本発明の架構構造には、基本形態の他に幾つかの変形形態がある。従って、超高層建物の各部分に要求される条件に応じて、最適な形態を割り当てることが好適である。その場合に、低層部、中層部又は高層部の各部分において、その一部にのみ本発明の架構構造を適用してもよい。もちろん、三段構造又は二段構造以外の構成からなる超高層建物に対しても、本発明を適用可能である。
また、建物全体に対して、本発明による架構構造の一つの形態を適用してもよい。さらに、建物の架構構造全体の中に、本発明による架構構造と、それ以外の架構構造とが混在していてもよい。
以下では、三段構造又は二段構造の超高層建物を例として、本発明を説明する。
図1は、本発明による超高層建物の架構構造の一実施例を示す部分展開斜視図である。これは、本発明の最も基本的な架構構造である。
図1の下半部は、低層部又は低中層部の架構構造の一部を示しており、外周架構1とコア部14とを有する。外周架構1は、低層部又は低中層部における一部の階層にのみ設けてもよい。その場合に、建物の全周囲に設けてもよく、又は、周囲の一部にのみ設けてもよい。図1の上半部は、高層部の架構構造の一部を示しており、外周架構2とコア部14とを有する。外周架構2は、高層部における一部の階層にのみ設けてもよい。その場合に、建物の全周囲に設けてもよく、あるいは周囲の一部に設けてもよい。外周架構1、2は、いわゆるチューブ架構である。コア部14は、外周架構1、2の中心に配置され超高層建物の全高に亘って延びている。コア部14は、チューブ架構とすることが好適である。図示の例では、コア部14のチューブ架構は、一般ラーメン構造である。コア部14と外周架構1、2とは、スラブ32により連結されている。スラブ32に替えて、あるいはスラブ32に加えて、内部の梁若しくは制震装置等により連結してもよい。好適例では、コア部が、CFTにより構成されている。このような架構構造は、超高層建物のメインフレームであり、建物全体の長期負荷(固定荷重+積載荷重)を負担する。本発明の架構構造を形成する構成要素同士の接合は、剛接合である。架構構造を形成する部材は、鉄骨が好適である。以上、図1の実施例に関して述べた事項は、後述する他の実施例についても、同様である。
図1に示した超高層建物は、水平断面形状が略四角形であり、4つのほぼ平坦な側面を有する。しかしながら、本発明を適用する建物の水平断面形状は、円形若しくは楕円形、四角形以外の多角形、規則的又は不規則な直線又は曲線で囲まれた形状のいずれであってもよい。
図1の下半部に示した低層部又は低中層部における外周架構1について説明する。外周架構1は、四隅に鉛直方向に立設された4本の大型柱12と、隣り合う大型柱12の間に所定の間隔を空けて水平方向に架設された複数の大型梁13とを有する。3つ以上の大型梁13を設ける場合に、上下方向において隣り合う2つの大型梁13の間隔は、等間隔でなくともよい。
1つの大型柱12又は1つの大型梁13は、例えば、複数の鉄骨を用いて所定の断面形状及び断面寸法となるように組み立てた組柱又は組梁である。中実部材でも中空部材でもよい。図1では、図示の便宜上、大型柱12及び大型梁13を、一体的な中実部材として示している(以下の図においても同様)。大型柱は、スーパー柱又はメガ柱とも称され、大型梁は、スーパー梁又はメガ梁とも称される。以下、大型柱と大型梁を有する部分を、「スーパーストラクチャー」と称する場合がある。
さらに、本発明におけるスーパーストラクチャーには、大型柱12及び大型梁13により囲まれた面内に基本ハニカムフレーム11が配設されている。基本ハニカムフレーム11は、複数の単位構造からなり、その単位構造は、2つの水平梁と4つの斜柱をもつ六角形フレームである。すなわち、図22(a)に示した従来のハニカムフレームと同様である。複数の単位構造の連結形態は、図22(b)又は(c)のいずれの形態でもよい。基本ハニカムフレーム11の周縁部は、大型柱12及び大型梁13にそれぞれ接合されている。
図1の上半部に示した高層部における外周架構2について説明する。外周架構2は、基本ハニカムフレーム11のみで形成されている。すなわち、図22(a)に示した従来のハニカムフレームと同様である。なお、説明の便宜上、外周架構2を"高層部"における構造としているが、上記のスーパーストラクチャーよりも上方の部分であれば、"高層部"と称される部分以外に設けてもよい。以下の外周架構2の変形形態においても、同様である。
図2は、図1に示した低層部又は低中層部における外周架構1の一変形例である外周架構1Aを示す部分展開斜視図である。大型柱12Aには、複数の開口12A1が設けられ、大型梁13Aには、複数の開口13A1が設けられている。これらの開口12A1、13A1は、大型柱12A及び大型梁13Aの領域においても、基本ハニカムフレーム11によるハニカムネットワークの連続性を確保するような位置に設けられている。
基本ハニカムフレーム11は、図1と同様であり、その単位構造である六角形フレームは、2つの水平梁11aと、4つの斜柱11bと、これらの辺部材に囲まれた開口11cとをもつ。
図3(a)は、図2の外周架構1Aにおける大型柱12Aの部分拡大斜視図であり、複数の六角形の開口12A1が所定の間隔で設けられている。
図3(b)は、大型柱12Aの右側及び左側にそれぞれ接合された基本ハニカムフレーム11、11のハニカムネットワークの連続性を説明する図である。大型柱12Aは、外周架構1Aの隅に位置するので、実際は両側の基本フレーム11、11の互いの面は、90度の角度をなすが、ここでは、便宜上、この角度を無視して平面として示している。図3(b)では、基本ハニカムフレーム11、11の各辺部材の中心を通るような仮想的な線(細い破線)を想定し、描いている。この仮想的な線は、大型柱12Aの両側の基本ハニカムフレーム11、11のそれぞれの面全体に亘ってハニカム状の仮想フレームhを形成する。そして、大型柱12Aの両側に拡がる2つの仮想フレームhを、大型柱12Aの領域にまで拡張すると、2つの仮想フレームhは連続的に繋がる。つまり、大型柱12Aの領域においても、仮想フレームhの存在を想定することができる。この想定された仮想フレームhの単位形状は、当然、六角形である。
そして、大型柱12Aの開口12A1の各々は、仮想フレームhの単位形状であるいずれかの六角形の内部に位置するように設けられている。開口12A1がこのような位置に設けられた場合、開口12A1の六角形の輪郭を形成する周囲部材は、基本ハニカムフレーム11における水平梁11a及び斜柱11bと類似した機能を果たす。この結果、大型柱12Aを介して両側の基本ハニカムフレーム11、11が連結され、全体として連続的なハニカムネットワークが形成される。仮想フレームhは、ハニカムネットワークにおける軸力の伝達路を示しているとも云える。
図4(a)は、図2の外周架構1Aにおける大型梁13Aの部分拡大斜視図であり、複数の六角形の開口13A1が所定の間隔で設けられている。
図4(b)は、大型梁13Aの上側及び下側にそれぞれ接合された基本ハニカムフレーム11、11のハニカムネットワークの連続性を説明する図である。図4(b)の細い破線は、図3(b)と同様に、ハニカムネットワークの仮想フレームhを示している。この場合も、大型梁13Aの開口13A1の各々は、仮想フレームhの単位形状であるいずれかの六角形の内部に位置するように設けられている。開口13A1が、六角形ではなく、六角形の半分に相当する台形の場合も、同様に、仮想フレームhの六角形の半分である台形の内部に位置している。
図5は、図2に示した低層部又は低中層部における外周架構1Aの一変形例を示す部分展開斜視図である。外周架構1Bでは、大型柱12Bに設けた複数の開口12B1及び大型梁13Bに設けた複数の開口13B1の形状が、図2のものと異なる。図5の例では、開口12B1、13B1の各々は、同じ形状の3つの小さい三角形からなる小開口群から構成されている。1つの小開口群は、図3(b)及び図4(b)に示した仮想フレームhの1つの六角形の内部に位置している。
図6は、図2に示した低層部又は低中層部における外周架構1Aの別の変形例を示す部分展開斜視図である。外周架構1Cでは、大型柱12Cに設けた複数の開口12C1及び大型梁13Cに設けた複数の開口13C1の形状が、図2のものと異なる。図6の例では、開口12C1、13C1の各々は、同じ形状の6つ又は3つの小さい三角形からなる小開口群から構成されている。1つの小開口群は、図3(b)及び図4(b)に示した仮想フレームhの1つの六角形の内部に位置している。
図7Aは、スーパーストラクチャーの大型柱に設ける開口の形状の多様な変形例を示している。(a)〜(e)は、大型柱12B、12C、12D、12E、12Fの各々と、その左側及び右側にそれぞれ接合された基本ハニカムフレーム11、11の一部とを模式的に示した正面図である。いずれの例においても、1つの開口は、1つの小開口群により構成されており、仮想フレームhの1つの六角形の内部に位置している。
図7Aの(a)は、図5に示した例であり、(b)は、図6に示した例である。(c)の開口を構成する小開口群には、鉛直方向の輪郭線をもつ三角形が含まれている。(d)の開口は、2つの三角形と2つの菱形からなる小開口群から構成されている。(e)の開口は、2つの菱形からなる小開口群から構成されている。このように、仮想フレームhの六角形の内部に配置される開口の形状パターンは、様々である。しかしながら、1つの開口を構成する各小開口の輪郭線の少なくとも一部に、仮想フレームhの水平な辺又は斜めの辺に沿った輪郭線が含まれている点で共通する。従って、形状パターンは様々であるが、各小開口の周囲部材が、基本ハニカムフレーム11における水平梁11a及び斜柱11bと類似した機能を果たすといえる。従って、いずれ例においても、大型柱12B〜12Fの各々を介して両側の基本ハニカムフレーム11、11が連結され、全体としてハニカムネットワークの連続性が確保されていると云える。
図7Bは、スーパーストラクチャーの大型梁13B、13C、13D、13E、13Fに設ける開口の形状の多様な変形例を示している。この図についての説明は、図7Aの大型柱の変形例についての説明と全く同様である。
図8は、図1の高層部における外周架構2の一変形例を示す部分展開斜視図である。外周架構2Aの四隅において鉛直方向に延びる4本の高層ハニカム柱22Aと、隣り合う高層ハニカム柱22Aの間に所定の間隔を空けて水平方向に架設された複数の高層ハニカム梁23Aとを有する。さらに、高層ハニカム柱22A及び高層ハニカム梁23Aにより囲まれた面内に基本ハニカムフレーム11が配設されている。基本ハニカムフレーム11の周縁部は、高層ハニカム柱22A及び高層ハニカム梁23Aと接合されている。
高層ハニカム柱22Aの下端は、低層部又は低中層部における四隅の柱部材(例えば、図1の大型柱12、図2の大型柱12A等)の上端と接合される。高層ハニカム柱22Aは、左右に並置された一対の鉛直柱22A1と、これら一対の鉛直柱間を連結する縦長ハニカムフレーム22A2とを具備する。縦長ハニカムフレーム22A2の単位構造は、2つの水平梁と4つの斜柱とをもつ六角形フレームである。図示の例では、縦長ハニカムフレーム22A2と基本ハニカムフレーム11の双方の六角形フレームが、ほぼ同じ形状であるが、これらは必ずしも同じ形状でなくともよい。例えば、縦長ハニカムフレーム22A2の六角形フレームの幅が、基本ハニカムフレーム11の六角形フレームのそれより細くてもよい。但し、基本ハニカムフレーム11と縦長六角形フレーム22A2の双方の六角形フレームの高さは同じとすべきであり、それにより、ハニカムネットワークの連続性が確保される。
3つ以上の高層ハニカム梁23Aを設ける場合に、上下方向において隣り合う高層ハニカム梁23Aの間隔は、等間隔でなくともよい。高層ハニカム梁23Aは、上下に並置された一対の水平梁23A1と、一対の水平梁間を連結する横長ハニカムフレーム23A2とを具備する。横長ハニカムフレーム23A2の単位構造は、2つの水平梁と4つの斜柱とをもつ六角形フレームである。横長ハニカムフレーム23A2の六角形フレームもまた、基本ハニカムフレーム11の六角形フレームと同じ形状でなくともよい。例えば、横長ハニカムフレーム23A2の六角形フレームの高さが、基本ハニカムフレーム11の六角形フレームのそれより低くてもよい。但し、基本ハニカムフレーム11と横長六角形フレーム23A2の双方の六角形フレームの幅は同じとすべきであり、それにより、ハニカムネットワークの連続性が確保される。
高層部における基本ハニカムフレーム11は、低層部又は低中層部における基本ハニカムフレーム11との間で、ハニカムネットワークの連続性が確保されることが、好ましい。その場合であっても、高層部においては、低層部又は低中層部におけるよりも、構造部材の断面寸法を必要に応じて小さくしてもよい。他の実施例においても、低層部又は低中層部における構成要素と、高層部におけるそれらとが、基本的にほぼ同じ形状である場合は、図面中に同じ符号で示しているが、高層部においては、低層部又は低中層部におけるよりも、構造部材の断面寸法を小さくしてもよい。また、構造部材の材質についても、要求される強度に応じたレベルのものを選択してよい。
ハニカムネットワークの連続性を、横方向すなわち水平方向において確保する場合は、仮想フレームの単位形状である六角形の高さが一致していれば、連続性を確保できる。つまり、水平方向においてハニカムネットワークが連続する場合、六角形の幅は変化させてもよい。一方、ハニカムネットワークの連続性を、縦方向すなわち鉛直方向において確保する場合は、仮想フレームの単位形状である六角形の幅が一致していれば、連続性を確保できる。つまり、鉛直方向においてハニカムネットワークが連続する場合、六角形の高さは変化させてもよい。
図9は、図8に示した例において、高層ハニカム柱22Aと、高層ハニカム梁23Aと、これらにより囲まれる基本ハニカムフレーム11との、ハニカムネットワークの連続性を示す部分拡大斜視図である。細い破線が、想定された仮想フレームhを表している。
図10は、本発明の架構構造をもつ超高層建物における各階層及び各開口の設置例を、概略的に示した部分正面図である。(a)の例では、基本ハニカムフレーム11の単位構造である六角形フレームの中に2階層が含まれている。(b1)は、(a)のX断面の一例であり、(b2)は、(a)のY断面の一例である。(c)は、別の例における、一部を切り欠いた部分正面図であり、この例では、外周架構の基本ハニカムフレーム11の単位構造である六角形フレームの中に4階層が含まれている。
図10(a)では、各階層を区画するスラブ32は、六角形フレームの上辺及び下辺の位置と、六角形フレームの中間高さの位置にそれぞれ設置されている。この結果、各六角形フレームにおいて、中間高さの位置にスラブ32の端部が存在することになる。スラブ32の端部は、外周架構と接合されることにより水平梁と同じ機能をもつ。あるいは、実際にスラブ32の端部を水平梁に置き換えてもよい。その場合、外周架構の六角形フレームの上辺及び下辺の水平梁とスラブ32の端部(又は水平梁)とが連結され、実質的に水平方向に連続する梁が形成される。このように、ハニカム構造に対し、梁などの水平方向の構造部材を挿入することにより、ハニカム構造の特徴を保持しつつ外周架構の剛性をさらに高めることができる。
図10(b1)のX断面では、建物開口が設けられていない。外周架構における六角形フレームの開口は、外装31等により完全に閉鎖されている。図10(b2)のY断面では、六角形の建物開口33が設けられている。建物開口33は、外装31等により囲まれている。
図10(c)では、各階層を区画するスラブ32は、六角形フレームの上辺及び下辺の位置と、六角形フレームの4分の1高さの位置、中間高さの位置、及び4分の3高さの位置にそれぞれ設置されている。この結果、各六角形フレームにおいて、4分の1高さ、中間高さ及び4分の3高さの各位置に、スラブ32の端部がそれぞれ存在することになる。この場合も、図10(a)と同じ効果を奏する。
図10(c)における建物開口32は、長方形、菱形又は六角形である。このように、実際の建物開口32は、六角形に限られず、多様な形状とすることができる。
なお、スラブ32は、基本ハニカムフレーム11の水平梁の位置とは全く無関係に、任意の高さに設けることもできる。また、スラブ32により区画される各階層の階高は、全て同じでなくともよい。スラブ32の平面形状も、自由に設定可能である。例えば、スラブの一部が切り欠かれている場合、スラブの一部が建物外周面より突出している場合も含まれる。
図11は、本発明による超高層建物の架構構造のさらに別の実施例を示す部分展開斜視図である。この例では、スーパーストラクチャーを含む外周架構1D(図13において説明する)よりも下方に位置し、当該スーパーストラクチャーとは異なる外周架構4を設けている。この外周架構4は、低層部の一部であり、地上階を含む最下部に適用される。外周架構4の四隅の大型柱12Aは、外周架構1Dの大型柱12Aと連続している。隣り合う大型柱12Aの間の側面には、複数の最下部斜柱41と複数の最下部水平梁42とが設けられている。これらの最下部斜柱41及び最下部水平梁42は、基本ハニカムフレーム11の斜柱及び水平梁に比べて大きな寸法を有している。複数の最下部斜柱41は、互いに傾斜方向が逆向きの2組からなり、各最下部斜柱41は、外周架構4の下端から上端まで直線状に延びている。複数の最下部水平梁42は、任意の間隔で配置されている。これらの最下部斜柱41及び最下部水平梁42が互いに交差することにより、複数の六角形開口43及び複数の三角形開口44が形成されている。開口43、44の形状は、最下部斜柱41及び最下部水平梁42をどのように交差させるかにより決まるため、図示の例に限られない。また、外周架構4の一部を構造壁としてもよい。外周架構4は、超高層建物の最下部として適用可能であるように、架構構造全体の中で最も強固な構造とする。
図12(a)は、図11に示した外周架構4の部分正面図である。(b)は、(a)の外周架構に対して外装31及びスラブ32を付加し、建物開口33を設けた一例を示す部分正面図である。(b)における建物開口33は、(a)における六角形開口43を利用して設けられている。
図13は、本発明による超高層建物の架構構造のさらに別の実施例を示す部分展開斜視図である。
図13の下半部に示す低層部又は低中層部における外周架構1Dは、図2に示した外周架構1Aに対してさらに2つの中間ハニカム柱24Aを設けている。中間ハニカム柱24Aは、基本ハニカムフレーム11を補強し、外周架構の剛性を高めている。中間ハニカム柱24Aの数及び間隔は、必要に応じて設定される。
中間ハニカム柱24Aは、基本ハニカムフレーム11の領域において、基本ハニカムフレーム11の一部に置き換えて配置されている。図示した箇所では、中間ハニカム柱24Aは、一対の大型梁13Aの間に配置されているため、その上端及び下端がそれぞれ大型梁13Aに接合されている。但し、中間ハニカム柱24Aの上方又は下方にのみ大型梁13Aが存在する場合は、上端又は下端のみが大型梁13Aに接合される。
中間ハニカム柱24Aは、左右に並置された一対の鉛直柱24A1と、これら一対の鉛直柱間を連結する縦長ハニカムフレーム24A2とを具備する。縦長ハニカムフレーム24A2の単位構造は、2つの水平梁と4つの斜柱とをもつ六角形フレームである。図示の例では、縦長ハニカムフレーム24A2の六角形フレームは、基本ハニカムフレーム11の六角形フレームよりも幅が細い。この場合も、基本ハニカムフレーム11と縦長六角形フレーム24A2との間で、ハニカムネットワークの連続性が確保されている。
図13の上半部に示す高層部における外周架構2Dは、図8に示した外周架構2Aに対してさらに2つの中間ハニカム柱24Aを設けたものである。これらの中間ハニカム柱24Aは、低層部又は低中層部の外周架構1Dにおける中間ハニカム柱24Aの上方延長部分に相当する。
図14(a)は、図13に示した外周架構1D、2Dの双方を、説明の便宜上まとめて表した部分正面図である。(b)は、(a)の外周架構に対して外装31及びスラブ32を付加し、建物開口33を設けた一例を示す部分正面図である。
図15は、本発明による超高層建物の架構構造のさらに別の実施例を示す部分展開斜視図である。
図15の下半部に示す低層部又は低中層部における外周架構1Eは、図2に示した外周架構1Aに対してさらに拡大ハニカムフレーム16を設けている。拡大ハニカムフレーム16は、基本ハニカムフレーム11を補強し、外周架構の剛性を高めている。拡大ハニカムフレーム16は、基本ハニカムフレーム11の領域において、基本ハニカムフレーム11と同一面上に配設されている。拡大ハニカムフレーム16の単位構造は、2つの水平梁16aと4つの斜柱16bとをもつ六角形フレームである。拡大ハニカムフレーム16は、その一部の部材を基本ハニカムフレーム11と共有している。拡大ハニカムフレーム16の単位構造は、基本ハニカムフレーム11の単位構造と必ずしも相似ではないが、前者の面積は後者の面積よりも大きい。従って、拡大ハニカムフレーム16の1つの単位構造の内部には、基本ハニカムフレーム11の複数の単位構造が含まれる。拡大ハニカムフレーム16の単位構造の形状は、図示のものに限られず、多様なパターンが可能である。
図15の上半部に示す高層部における外周架構2Eは、図8に示した外周架構2Aに対してさらに拡大ハニカムフレーム16を設けたものである。
図16(a)は、図15の外周架構1Eの部分正面図である。(b)は、(a)の外周架構に対して外装31及びスラブ32を付加し、建物開口33を設けた一例を示す部分正面図である。
図17は、本発明による超高層建物の架構構造のさらに別の実施例を示す部分展開斜視図である。低層部又は低中層部の外周架構1Eにおける4つの大型柱12Aの各々と、コア部14とをそれぞれ連結する4つの制震装置17を設けている。制震装置17は、例えばダンパーである。外周架構1Eだけでなく、他の低層部若しくは低中層部の外周架構又は高層部の外周架構の各実施例にも、このような制震装置17を適用可能である。
図18は、本発明による超高層建物の架構構造のさらに別の実施例を示す部分展開斜視図である。
図18の下半部に示す低層部又は低中層部における外周架構1Fは、図2に示した外周架構1Aに対してさらに拡大トラスフレーム18を設けている。拡大トラスフレーム18は、基本ハニカムフレーム11を補強し、外周架構の剛性を高めている。拡大トラスフレーム18は、基本ハニカムフレーム11の領域において、基本ハニカムフレーム11と同一面上に配設されている。拡大トラスフレーム16の単位構造は、4つの斜柱18aをもつ菱形フレームである。拡大トラスフレーム18は、その一部の部材を基本ハニカムフレーム11と共有している。拡大トラスフレーム18の単位構造の面積は、基本ハニカムフレームの単位構造の面積よりも大きい。従って、拡大トラスフレーム18の1つの単位構造の内部には、基本ハニカムフレーム11の複数の単位構造が含まれる。拡大トラスフレーム18の単位構造の形状は、図示のものに限られず、多様なパターンが可能である。
図18の上半部に示す高層部における外周架構2Fは、図8に示した外周架構2Aに対してさらに拡大トラスフレーム18を設けたものである。
図19(a)は、図18の外周架構1Fの部分正面図である。(b)は、(a)の外周架構に対して外装31及びスラブ32を付加し、建物開口33を設けた一例を示す部分正面図である。
図20(a)〜(c)はそれぞれ、水平断面形状がほぼ四角形の超高層建物において、本発明による架構構造を適用した幾つかの例を概略的に示す外観斜視図である。
図20(a)は、低層部と高層部とをもつ二段構造の超高層建物101を示す。低層部には、図13に示した外周架構1Dが適用され、高層部には図13に示した外周架構2Dが適用されている。
図20(b)は、低層部と中層部と高層部とをもつ三段構造の超高層建物102を示す。低層部及び中層部には、図13に示した外周架構1Dが適用され、高層部には図13に示した外周架構2Dが適用されている。
図20(c)は、低層部と中層部と高層部とをもつ三段構造の超高層建物103を示す。低層部では、最下層部分において図11に示した外周架構4が適用され、その上方部分においては図13に示した外周架構1Dが適用されている。中層部には、図13に示した外周架構2Dが適用されている。高層部では、最上層部分において図1に示した外周架構2が適用され、その下方部分においては図2に示した外周架構2Aが適用されている。
図21(a)〜(c)はそれぞれ、水平断面形状がほぼ円形又は楕円形の超高層建物において、本発明による架構構造を適用した幾つかの例を概略的に示す外観斜視図である。図21(a)〜(c)はそれぞれ、水平断面形状が異なる点を除いて、図20(a)〜(c)に対応する超高層建物111、112、113を示す。水平断面形状が円形又は楕円形の場合、大型柱12Aは、必要に応じて所定の間隔で外周架構に配置される。
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F:外周架構(低層部、低中層部)
12、12A、12B、12C、12D、12E、12F:大型柱
13、13A、13B、13C、13D、13E、13F:大型梁
14:コア部
16:拡大ハニカムフレーム
17:制震装置
18:拡大トラスフレーム
2、2A、2D、2E、2F:外周架構(高層部)
22A:高層ハニカム柱
23A:高層ハニカム梁
24A:中間ハニカム柱
32:スラブ

Claims (18)

  1. 建物の架構構造であって、
    外周架構と、該外周架構の中心に配置されたコア部(14)と、を備え、
    前記外周架構の少なくとも一部(1,1A,1B,1C,1D,1E,1F)は、
    鉛直方向に立設された複数の大型柱(12,12A,12B,12C,12D,12E,12F)と、
    隣り合う前記大型柱の間に所定の間隔を空けて水平方向に架設された複数の大型梁(13,13A,13B,13C,13D,13E,13F)と、
    前記大型柱及び前記大型梁と連結されかつ該大型柱及び該大型梁により囲まれた面内に配設された基本ハニカムフレーム(11)と、を有し、
    前記基本ハニカムフレームは複数の単位構造からなり、該単位構造は2つの水平梁と4つの斜柱とをもつ六角形フレームであることを特徴とする建物の架構構造。
  2. 前記コア部が、チューブ架構であることを特徴とする請求項1に記載の建物の架構構造。
  3. 前記コア部が、コンクリート充填鋼管により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の建物の架構構造。
  4. 少なくとも1つの前記大型柱が、複数の開口(12A1,12B1,12C1,12D1,12E1,12F1)を有し、該大型柱における各開口は、前記基本ハニカムフレーム(11)を該大型柱の領域まで仮想的に拡張した仮想フレーム(h)の単位形状である六角形の内部に位置することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の建物の架構構造。
  5. 前記大型柱における開口が、六角形であることを特徴とする請求項4に記載の建物の架構構造。
  6. 少なくとも1つの前記大型梁が、複数の開口(13A1,13B1,13C1,13D1,13E1,13F1)を有し、該大型梁における各開口は、前記基本ハニカムフレーム(11)を該大型梁の領域まで仮想的に拡張した仮想フレーム(h)の単位形状である六角形の内部に位置することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の建物の架構構造。
  7. 前記大型梁における開口が、六角形であることを特徴とする請求項6に記載の建物の架構構造。
  8. 隣り合う前記大型柱の間において、前記基本ハニカムフレームの一部に置き換えて配置されかつ前記大型梁に対して少なくとも上端又は下端が連結された1又は複数の中間ハニカム柱(24A)をさらに有し、
    前記中間ハニカム柱(24A)は、左右に並置された一対の鉛直柱(24A1)と該一対の鉛直柱間を連結する縦長ハニカムフレーム(24A2)とを具備し、該縦長ハニカムフレーム(24A2)の単位構造は、2つの水平梁と4つの斜柱とをもつ六角形フレームであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の建物の架構構造。
  9. 前記基本ハニカムフレームと同一面上に配設された拡大ハニカムフレーム(16)をさらに有し、
    前記拡大ハニカムフレームの単位構造は、2つの水平梁と4つの斜柱とをもつ六角形フレームであってその一部の部材を前記基本ハニカムフレーム(11)と共有し、該拡大ハニカムフレームの1つの単位構造の内部には、該基本ハニカムフレームの複数の単位構造が含まれることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の建物の架構構造。
  10. 前記基本ハニカムフレームと同一面上に配設された拡大トラスフレーム(18)をさらに有し、
    前記拡大トラスフレームの単位構造は、4つの斜柱をもつ菱形フレームであってその一部の部材を前記基本ハニカムフレーム(11)と共有し、該拡大トラスフレームの1つの単位構造の内部には、該基本ハニカムフレームの複数の単位構造が含まれることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の建物の架構構造。
  11. 前記大型柱と前記コア部の間を連結した制震装置(17)を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の建物の架構構造。
  12. 前記外周架構における、前記大型柱と前記大型梁と前記基本ハニカムフレームとを有する部分の下方に位置しかつ地上階を含む最下部(4)が、前記大型柱と連続する最下部大型柱(12A)と、複数の最下部斜柱(41)と、複数の最下部水平梁(42)とを有することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の建物の架構構造。
  13. 前記外周架構における、前記大型柱と前記大型梁と前記基本ハニカムフレームとを有する部分よりも上方の部分が、
    全周囲に配設された前記基本ハニカムフレーム(11)を有することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の建物の架構構造。
  14. 前記外周架構における、前記大型柱と前記大型梁と前記基本ハニカムフレームとを有する部分よりも上方の部分が、
    鉛直方向に立設された複数の高層ハニカム柱(22A)と、
    隣り合う前記高層ハニカム柱の間に所定の間隔を空けて水平方向に架設された複数の高層ハニカム梁(23A)と、
    前記高層ハニカム柱及び前記高層ハニカム梁と連結されかつ該高層ハニカム柱及び該高層ハニカム梁により囲まれた面内に配設された前記基本ハニカムフレーム(11)と、を有し、
    前記高層ハニカム柱(22A)は、左右に並置された一対の鉛直柱(22A1)と該一対の鉛直柱間を連結する縦長ハニカムフレーム(22A2)とを具備し、該縦長ハニカムフレーム(22A2)の単位構造は、2つの水平梁と4つの斜柱とをもつ六角形フレームであり、
    前記高層ハニカム梁(23A)は、上下に並置された一対の水平梁(23A1)と、該一対の水平梁間を連結する横長ハニカムフレーム(23A2)とを具備し、該横長ハニカムフレーム(23A2)の単位構造は、2つの水平梁と4つの斜柱とをもつ六角形フレームであることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の建物の架構構造。
  15. 隣り合う前記高層ハニカム柱の間において、前記基本ハニカムフレームの一部に置き換えて配置されかつ前記高層ハニカム梁に対して少なくとも上端又は下端が連結された1又は複数の中間ハニカム柱(24A)を有し、
    前記中間ハニカム柱(24A)は、左右に並置された一対の鉛直柱(24A1)と該一対の鉛直柱間を連結する縦長ハニカムフレーム(24A2)とを具備し、該縦長ハニカムフレーム(24A2)の単位構造は、2つの水平梁と4つの斜柱とをもつ六角形フレームであることを特徴とする請求項14に記載の建物の架構構造。
  16. 前記外周架構における、前記大型柱と前記大型梁と前記基本ハニカムフレームとを有する部分よりも上方の部分が、
    全周囲又は周囲の一部に配設された前記基本ハニカムフレームと、該基本ハニカムフレームと同一面上に配設された拡大ハニカムフレーム(16)と、を有し、
    前記拡大ハニカムフレームの単位構造は、2つの水平梁と4つの斜柱とをもつ六角形フレームであってその一部の部材を前記基本ハニカムフレーム(11)と共有し、該拡大ハニカムフレームの1つの単位構造の内部には、該基本ハニカムフレームの複数の単位構造が含まれることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の建物の架構構造。
  17. 前記外周架構における、前記大型柱と前記大型梁と前記基本ハニカムフレームとを有する部分よりも上方の部分が、
    全周囲又は周囲の一部に配設された前記基本ハニカムフレーム(11)と、該基本ハニカムフレームと同一面上に配設された拡大トラスフレーム(18)と、を有し、
    前記拡大トラスフレームの単位構造は、4つの斜柱をもつ菱形フレームであってその一部の部材を前記基本ハニカムフレーム(11)と共有し、該拡大トラスフレームの1つの単位構造の内部には、該基本ハニカムフレームの複数の単位構造が含まれることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の建物の架構構造。
  18. 前記基本ハニカムフレームの単位構造が、1階層、2階層又は4階層を含むことを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の建物の架構構造。
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