JP2011140763A - 鋼管、及び、鋼管コンクリート - Google Patents

鋼管、及び、鋼管コンクリート Download PDF

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Abstract

【課題】寸法を小さく抑えつつ、より高い耐火性能を備えた鋼管等を提供する。
【解決手段】内周側に配置された鋼管本体と、前記鋼管本体の外周側に設けられ、金属板が巻き重ねられた金属板重合部と、を有し、前記金属板重合部は、前記金属板の内周側の空隙を拡張可能に、前記空隙を収縮して前記鋼管本体に巻き付けられた状態にて外周部が固定されており、前記外周部は、前記鋼管本体の変態温度より低い温度にて固定が解除される。
【選択図】図2

Description

本発明は、鋼管、及び、鋼管コンクリートに関する。
構造物に用いられる鋼管等には、火災の発生に備えて耐火被覆を備えているものがある。このような耐火被覆としては、例えば、鋼管等の表面に一定の厚さにて吹き付けるロックウール等が挙げられる(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−117423号公報
上記のような耐火被覆は、耐火時間に合わせて耐火被覆材の厚さが規定される。このため、耐火時間を長くするためには耐火被覆材の厚さが厚くなり有効空間が狭められてしまう。また、耐火被覆を薄くすると、耐火時間が短くなり耐火性能が低く、傷にも弱くなるという課題がある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、寸法を小さく抑えつつ、より高い耐火性能を備えた鋼管、及び、鋼管コンクリートを提供することにある。
かかる目的を達成するために本発明の鋼管は、内周側に配置された鋼管本体と、前記鋼管本体の外周側に設けられ、金属板が巻き重ねられた金属板重合部と、を有し、前記金属板重合部は、前記金属板の内周側の空隙を拡張可能に、前記空隙を収縮して前記鋼管本体に巻き付けられた状態にて外周部が固定されており、前記外周部は、前記鋼管本体の変態温度より低い温度にて固定が解除されることを特徴とする鋼管である。
このような鋼管によれば、鋼管本体の外周側に巻き重ねられた金属板は、鋼管本体の変態温度より低い温度にて固定が解除されるので、例えば鋼管が火炎等に晒された際には鋼管本体の変態温度に達する前に金属板重合部の固定が解除される。金属板重合部の固定が解除されると金属板の内周側の空隙が拡張されるので、鋼管本体の外周側に形成される空気層により鋼管の耐火性能を確保することが可能である。
また、金属板重合部は、金属板の内周側の空隙を収縮して鋼管本体に巻き付けられた状態にて外周部が固定されているので、固定された状態では、空隙が拡張された状態より外径が小さい。このため、寸法を小さく抑えつつ、より高い耐火性能を備えた鋼管を提供することが可能である。
かかる鋼管であって、前記金属板重合部を形成する前記金属板の内周側の端部は、前記鋼管本体に溶接されていることが望ましい。
このような鋼管によれば、金属板重合部を形成する金属板の内周側の端部が鋼管本体に溶接されているので、金属板重合部の外周側の固定が解除されても、金属板重合部が鋼管本体から分離しない。このため、鋼管本体の外周に確実に空気層を形成することが可能である。
かかる鋼管であって、前記金属板は、鋼板であり、前記鋼管本体は、前記鋼板が巻き重ねられて前記金属板重合部と一体に形成されており、前記鋼管本体と前記金属板重合部との境界部分にて、当該境界部分の内周側の部位が溶接されていることが望ましい。
このような鋼管によれば、鋼板が巻き重ねられて形成された鋼管本体と金属板重合部とが一体に形成されており、鋼管本体と金属板重合部との境界部分にて、当該境界部分より内周側の部位が溶接されているので、境界部分より内周側にて高い耐力を備えた鋼管本体を形成し、鋼管本体の外周に金属板が巻き重ねられた金属板重合部を容易に形成することが可能である。
かかる鋼管であって、前記金属板は、前記鋼管本体の外周面より小さな曲率にて塑性変形されて、前記鋼管本体に巻き付けられていることが望ましい。
このような鋼管によれば、塑性変形されて鋼管本体に巻き付けられているので、金属板重合部の外周部の固定が解除された際には金属板は塑性変形された状態に復元される。このとき、金属板は鋼管本体の外周面より小さな曲率にて塑性変形されているので、固定が解除された際には、金属板が鋼管本体から離れるように復元することにより、金属板の内側の空隙を拡張して、より確実に空気層を形成することが可能である。
かかる鋼管であって、前記金属板は、熱膨張率が互いに異なる2種類の金属にて形成されており、前記2種類の金属のうち、熱膨張率が高い方の金属が、熱膨張率が低い方の金属の内周側に配置されていることが望ましい。
このような鋼管によれば、金属板は、熱膨張率が互いに異なる2種類の金属にて形成されており、2種類の金属のうち、熱膨張率が高い方の前記金属が、熱膨張率が低い方の前記金属の内周側に配置されているので、例えば鋼管が火炎等に晒されて加熱された際には、内周側に配置されて熱膨張率が大きい方の金属が、熱膨張率が小さい方の金属より膨張する。このため、外周部の固定が解除されると、金属板は、外周側、すなわち、鋼管本体から離れる方向に湾曲するので、金属板の内周側に、より確実に空気層を形成することが可能である。
かかる鋼管であって、前記金属板重合部の前記外周部は、はんだにより固定されていることが望ましい。
このような鋼管によれば、はんだは、鋼管本体の変態温度より低い温度で溶融されるので鋼管本体が変態する前に確実に金属板重合部の固定が解除されることにとより、鋼管本体の周りに空気層を形成することが可能である。
かかる鋼管であって、前記金属板重合部の前記外周部は、エポキシ系接着材により固定されていることが望ましい。
このような鋼管によれば、エポキシ系接着材は、鋼管本体の変態温度より低い温度で溶融及び炭化されるので鋼管本体が変態する前に確実に金属板重合部の固定が解除されることにとより、鋼管本体の周りに空気層を形成することが可能である。
また、上記鋼管の内部にコンクリートを充填したことを特徴とする鋼管コンクリートである。
このような鋼管コンクリートによれば、上記の鋼管にコンクリートを充填することにより、耐火被覆部による寸法の増大を抑えつつより高い耐火性能を備えた鋼管コンクリートを提供することが可能である。
本発明によれば、寸法を小さく抑えつつ、より高い耐火性能を備えた鋼管、及び、鋼管コンクリートを提供することが可能である。
第1実施形態にかかる鋼管を示す斜視図である。 第1実施形態にかかる鋼管に設けられた金属板重合部を説明するための図である。 第2実施形態にかかる鋼管を示す斜視図である。
以下、本発明の第1実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、第1実施形態にかかる鋼管を示す斜視図である。
図1に示すように、第1実施形態の鋼管10は、内周側に配置され、鋼管10の芯となる鋼管本体20と、鋼管本体20の外周側に設けられ、金属板としての鋼板31が巻き重ねられた金属板重合部としての鋼板重合部30と、を有している。
鋼管本体20は、例えば、長さLが3000mm、外径Dが200mm、肉厚mが6mmの鋼管が用いられる。鋼管本体20は、使用用途により適宜選択され、例えば鋼管10が構造材として使用される場合には、鋼管本体20単体であっても構造材としての耐力を備えた鋼管が鋼管本体として用いられる。
鋼板重合部30は、例えば、幅3000mm、板厚2mmのロール状に巻かれているような長尺の鋼板31が鋼管本体20の外周に巻き重ねられて形成されている。鋼板31は、所定長さに切断されて巻き重ねられている。ここで、鋼板として、例えば、自動車用に用いられている、板厚1.6〜3.2mmの薄い冷間圧延鋼板を用いると、コストを低減することが可能である。
図2は、第1実施形態にかかる鋼管に設けられた鋼板重合部を説明するための図である。
鋼板重合部30は、鋼管本体20の外周面の曲率より小さな曲率にて塑性変形されて、鋼管本体20の外周に巻き付けられている。鋼板重合部30をなす鋼板31の巻き付け方向における両端部31a、31bのうち、内周側に位置する端部31aは、鋼管本体20の外周面に鋼管本体20の長さ方向に沿って例えばアーク溶接されている。鋼板重合部30をなす鋼板31の巻き付け方向における両端部31a、31bのうち、外周側に位置する端部31bは、端部31bが巻き重ねられている鋼板31の周面に固定されている。鋼板31の外周側の端部31bの固定は、鋼管本体20の変態温度より低い温度で解除されるように、例えば、はんだ33により鋼管10の長手方向に沿って接合されている。
鋼板31は、鋼管本体20の外周面の曲率より小さな曲率にて塑性変形されているので、鋼管本体20に内周側の端部31aが溶接されただけの状態であれば、図2(b)に示すように、鋼管本体20と鋼板31との間、及び、巻き重ねられた鋼板31同士の間には空気層25が形成されている。
このとき、鋼管本体20の外周に形成される空隙でなる空気層25の厚みは、鋼管10に求められる耐火性能により決定される。すなわち、鋼管10に、より高い耐火性能が求められる場合には、鋼管本体20の外周側に厚い空気層を設ける必要がある。このため、より厚い空気層を形成するためには、鋼管本体20の外周に巻き重ねる鋼板31の巻き数を多くするので、巻き重ねられる鋼板31の長さは長くなる。また、高い耐火性能が求められない場合には、鋼管本体20の外周に巻き重ねる鋼板31の巻き数を少なくし、巻き重ねられる鋼板31の長さを短くすることができる。
鋼板31により形成される空気層25は、固定が解除された状態にて、少なくとも鋼管本体20の外周面を全周に亘って覆うように設けられており、望ましくは、外周側の端部31b側から進入した火炎が鋼管本体20に到達しないように構成されている。
鋼板重合部30を形成する鋼板31は、図2(a)に示すように、空隙を収縮するように、鋼管本体20の外周に沿って巻き付けられた状態で外周部としての外周側の端部31bがはんだ33にて固定されている。
本実施形態の鋼管10が、例えば柱として用いられた構造物にて火災が発生し、鋼管10が火炎に晒された場合には、鋼管10が有する鋼板重合部30を構成する鋼板31の外周側の端部31bを固定しているはんだ33が溶融される。はんだ33の溶融温度は約250℃であり、鋼管本体20の変態温度、すなわち、熱により耐力が急激に低下する温度は500℃なので、はんだ33が溶融するときには、鋼管本体20は変態温度に達していない。
はんだ33が溶融されると、図2に示すように、鋼板重合部30の鋼板31の固定が解除され、鋼管本体20に巻き付けられている図2(a)の状態から、塑性変形された図2(b)の状態に戻る。このとき、鋼板31は、外周方向に広がって、鋼板31の内周側の空隙を拡張する。このように、鋼板31が広がることにより、鋼板31と鋼管本体20との間、及び、巻き重ねられた鋼板31の間の空気層25が広がって、鋼管本体20への熱の伝達を抑制することにより耐火性能を発揮する。
このような鋼管10によれば、鋼管本体20の外周側に巻き重ねられた鋼板31は、鋼管本体20の変態温度より低い温度にて固定が解除されるので、例えば鋼管10が火炎に晒された際には鋼管本体20の変態温度に達する前に鋼板重合部30の固定が解除される。鋼板重合部30の固定が解除されると鋼板31の内周側の空隙が拡張されるので、鋼管本体20の外周側に空気層25が形成されることにより鋼管10の耐火性能を確保することが可能である。
また、鋼板重合部30は、鋼板31の内周側の空隙を収縮して鋼管本体20に巻き付けられた状態を維持すべく外周側の端部31bが固定されているので、固定された状態では、空隙が拡張された状態より外径が小さい。このため、耐火被覆部となる鋼板重合部30を備えつつも外形寸法を小さく抑えることが可能である。
また、鋼板重合部30を形成する鋼板31の内周側の端部31aは鋼管本体20にアーク溶接されているので、鋼板重合部30の外周側のはんだ33による固定が解除されても、鋼板重合部30が鋼管本体20から分離しないので、鋼管本体20の外周に確実に空気層を形成することが可能である。
また、鋼板重合部30を形成する鋼板31は、塑性変形されて鋼管本体20に巻き付けられているので、鋼板重合部30の外周側の端部31bのはんだ33が溶融されて、固定が解除された際には鋼板31は塑性変形された状態に復元される。このとき、鋼板31は鋼管本体20の外周面より小さな曲率にて塑性変形されているので、固定が解除された際には、鋼管本体20から離れるように復元することにより、鋼板31の内周側の空隙をより確実に拡張することが可能である。
また、鋼板重合部30の外周側の端部31bを固定しているはんだ33は、鋼管本体20の変態温度より低い温度で溶融されるので鋼管本体20が変態する前に確実に鋼板重合部30の固定を解除することが可能である。このため、鋼管本体20が変態温度に至る前に鋼管本体20の外周に空気層25を形成して熱の伝達を抑えることにより、高い耐火性能を確保することが可能である。
上記第1実施形態においては、鋼板重合部30の外周側の端部31bをはんだ33により固定した例について説明したが、これに限らず、他の金属やエポキシ系接着材のような樹脂等、鋼管本体20の変態温度より低い温度にて溶融または炭化するなどして、鋼板重合部30の外周部の固定が解除されるものであれば構わない。
また、上記第1実施形態においては、金属板重合部を構成する金属板を鋼板としたが、これに限るものではない。例えば、金属板を、熱膨張率が互いに異なる2種類の金属にて形成されたバイメタルにて構成しても良い。この場合には、バイメタルを構成する2種類の金属のうち、熱膨張率が高い方の金属が、熱膨張率が低い方の金属より内周側に配置されている。
このような鋼管10によれば、バイメタルの金属板の熱膨張率が大きい方の金属が、熱膨張率が小さい方の金属の内周側に配置されているので、例えば鋼管10が火炎等に晒されて加熱された際には、内周側に配置されている熱膨張率が大きい方の金属が、熱膨張率が小さい方の金属より膨張する。このため、金属板の外周側の端部31bの固定が解除されると、金属板は、外周側、すなわち鋼管本体20から離れる方向に湾曲するので、金属板の内周側に、より確実に空気層25を形成することが可能である。
第1実施形態においては、鋼板重合部30を、鋼板31を渦巻状に巻き重ねて形成した例について説明したが、単票状の鋼板を鋼管本体20の外周面に沿わせ、鋼管本体20の外周面より小さな曲率にて塑性変形させて湾曲させつつ締め付けて端部をはんだにて固定することにより、鋼管本体20の外周側に備えた筒状をなす鋼板にて鋼板重合部30を構成しても良い。このとき、筒状に形成した鋼板は、固定が解除された状態であっても鋼板が重なり代を有し、鋼板の端部間から内部に火炎等が進入しないように形成されている。このような鋼管は、鋼管本体20の外周に備える筒状をなす鋼板の数により耐火性能を調節する。例えば、鋼管に高い耐火性能が要求される場合には、筒状をなす鋼板の数を多くし、鋼管10に高い耐火性能が要求されない場合には、筒状をなす鋼板の数を少なくする。このような、鋼管は温度上昇により、外周側に設けられた筒状の鋼板から順次、はんだが溶融されて固定が解除され、鋼板が塑性変形された状態に復元されるので、外周側の鋼板から順次、その内側の空隙を拡張させることが可能である。
また、第1実施形態においては、鋼板重合部30をなす鋼板31の巻き付け方向における内周側に位置する端部31aを鋼管本体20の外周面にアーク溶接など溶接する例について説明したが、端部31aと鋼管本体20との接合は、はんだやエポキシ系接着剤による接合であっても構わない。特に、端部31aと鋼管本体20との接合部は、鋼板重合部30の内側に位置し火炎等に直接晒される可能性は少ないので、熱伝導により温度が上昇すると考えられる。このため、端部31aと鋼管本体20との接合部は、はんだやエポキシ系接着剤による接合の方が、熱伝導に対し高い遮断効果を得ることが可能である。
図3は、第2実施形態にかかる鋼管を示す斜視図である。以下の説明において、上記実施形態と同様の部位及び部材については同符号を付して説明を省略する。
第1実施形態の鋼管10は、鋼管本体20に金属板としての鋼板31を巻き重ねて溶接した例について説明したが、第2実施形態の鋼管12は、鋼管本体22も鋼板31を巻き重ねて形成されており、鋼管本体22を構成している鋼板31が延長されて金属重合部としての鋼板重合部35が鋼管本体22と一体に形成されている。
より具体的には、図3に示すように、例えばロール状に巻かれているような長尺の鋼板31を、外径Dが200mmになるように、鋼板31の幅方向が鋼管12の長さ方向となり、鋼板31の幅方向の縁部31cが円形をなす円筒状に湾曲させる。例えば、鋼板31の板厚が2mmで、鋼管本体22の肉厚mを6mmとする場合には、鋼板31を3周巻き重ねる。このとき、鋼板31を1周巻いて円筒状となったときに、鋼板31の内周側の端部をアーク溶接し、その後、鋼板31を巻き重ねつつ、適宜間隔にて鋼板31の重なった部位を抵抗溶接する。鋼板31を3周巻き重ねたところで、鋼板31の重なった部位を抵抗溶接して鋼管本体22を形成する。このとき、鋼板31は切断することなく繋げておく。
形成された鋼管本体22と一体のままの鋼板31を鋼管本体22の外周面に沿って巻き付けて金属重合部としての鋼板重合部35を形成し、鋼板重合部35を形成する鋼板31の端部31bを重なっている鋼板31の部位にはんだ(不図示)にて固定して鋼管12が形成される。
すなわち、鋼板31が巻き重ねられた鋼管本体22と鋼板重合部35とが一体に形成されており、鋼管本体22と鋼板重合部35との境界部分36にて、当該境界部分36と内周側に位置する鋼板31の部位とが抵抗溶接され、鋼管本体22を形成する鋼板31と繋がった鋼板重合部35をなす鋼板31の端部31bがはんだにて固定されている。
このとき、鋼管12の端部となる部位にて鋼管本体22が露出するように、鋼板重合部35となる鋼板31の幅が、鋼管本体22を形成する部位より狭く加工されている。これは、鋼管12が、例えば柱として使用される場合に、梁やスラブ等と鋼管本体22とが接合されるためである。
第2実施形態の鋼管12によれば、鋼板31が巻き重ねられて鋼管本体22が形成され、鋼管本体22と金属板重合部としての鋼板重合部35とが一体に形成されており、鋼管本体22と鋼板重合部35との境界部分36にて、当該境界部分36の内周側の部位が抵抗溶接されているので、境界部分36より内周側に高い耐力を備えた鋼管本体22を形成し、鋼管本体22の外周に鋼板31が巻き重ねられた鋼板重合部35を容易に形成することが可能である。
上記各実施形態の鋼管10、12の内部にコンクリートを充填することにより、鋼管コンクリートとして使用することも可能である。
上記実施形態において用いる鋼板31は、鋼板重合部30、35の外周側となる面を鏡面等のように反射率を高くし、内周側となる面は煤を吹くなどして黒色にすると、輻射による鋼管本体20、22の温度上昇を抑制することが可能である。
上記各実施形態においては、製造する鋼管の断面形状を円形とした円筒状の鋼管について説明したが、鋼管の断面形状は円形に限るものではなく、矩形状やその他の形状であっても構わない。
また、上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
10 鋼管、12 鋼管、20 鋼管本体、22 鋼管本体、25 空気層、
30 鋼板重合部、31 鋼板、31a 内周側の端部、31b 外周側の端部、
31c 幅方向の縁部、33 はんだ、35 鋼板重合部、
36 鋼管本体と鋼板重合部との境界部分

Claims (8)

  1. 内周側に配置された鋼管本体と、
    前記鋼管本体の外周側に設けられ、金属板が巻き重ねられた金属板重合部と、を有し、
    前記金属板重合部は、前記金属板の内周側の空隙を拡張可能に、前記空隙を収縮して前記鋼管本体に巻き付けられた状態にて外周部が固定されており、
    前記外周部は、前記鋼管本体の変態温度より低い温度にて固定が解除されることを特徴とする鋼管。
  2. 請求項1に記載の鋼管であって、
    前記金属板重合部を形成する前記金属板の内周側の端部は、前記鋼管本体に溶接されていることを特徴とする鋼管。
  3. 請求項1または請求項2に記載の鋼管であって、
    前記金属板は、鋼板であり、
    前記鋼管本体は、前記鋼板が巻き重ねられて前記金属板重合部と一体に形成されており、前記鋼管本体と前記金属板重合部との境界部分にて、当該境界部分の内周側の部位が溶接されていることを特徴とする鋼管。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の鋼管であって、
    前記金属板は、前記鋼管本体の外周面より小さな曲率にて塑性変形されて、前記鋼管本体に巻き付けられていることを特徴とする鋼管。
  5. 請求項1または請求項2に記載の鋼管であって、
    前記金属板は、熱膨張率が互いに異なる2種類の金属にて形成されており、前記2種類の金属のうち、熱膨張率が高い方の前記金属が、熱膨張率が低い方の前記金属の内周側に配置されていることを特徴とする鋼管。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の鋼管であって、
    前記金属板重合部の外周部は、はんだにより固定されていることを特徴とする鋼管。
  7. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の鋼管であって、
    前記金属板重合部の外周部は、エポキシ系接着材により固定されていることを特徴とする鋼管。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の鋼管の内部にコンクリートを充填したことを特徴とする鋼管コンクリート。
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