JP2011140035A - 鋼管のmig溶接装置および溶接方法 - Google Patents

鋼管のmig溶接装置および溶接方法 Download PDF

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寛之 細田
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Abstract

【課題】クラッド鋼管を含むオーステナイト系ステンレス鋼管のMIG溶接方法を提供する。
【解決手段】溶接対象とする鋼管6同士を固定し、鋼管芯合わせを行い、バックシールドガス供給機能およびバックシールドガスの気密機能を持つクランプ装置7は、溶接開先11の背面に平行に銅製裏当て21を配置し、溶接開先11の背面と銅製裏当て21との間隔を0.1〜0.5mmの間隔に固定し、溶接開先11の背面と、銅製裏当て21および管内壁面をクランプし、鋼管芯合わせを行う鋼製クランプシュー26により構成されるバックシールドガスを充填する空間22を有する機構を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、MIG(Metal Inert Gas)溶接装置および方法に関するものであり、特に、クラッド鋼管を含むオーステナイト系ステンレス鋼管の突合せ裏波MIG溶接装置および溶接方法に関するものである。
クラッド鋼管を含むオーステナイト系ステンレス鋼管のパイプライン敷設現場における管端部の溶接は、接合される双方の管の管端部に開先加工を施した後に、双方の管端部を突合わせてインターナルクランプ等で固定し、これによって形成される円周継手を全姿勢により溶接を行う。従来、この溶接方法の省力化や溶接品質の安定化を図るため、オーステナイト系ステンレス鋼管およびクラッド鋼管の全姿勢自動溶接法ではTIG(Tungsten Inert Gas)溶接方法が用いられてきた。
前記のような管端部の継手の溶接には、一般的には、図5のように溶接シールドガス供給装置5から溶接用ガスノズル8を通して溶接シールドガスを供給して溶接可能シールドガス雰囲気を溶接部に形成し、溶接対象鋼管6の端部に開先角度30度〜60度のU型開先をとり、ルート間隔を標準0mmとして、タングステン電極9と前記溶接対象鋼管6との間にアークを発生させ、溶接ワイヤ送給装置2によって溶接ワイヤをアーク中に供給して溶融させながら溶接を行うTIG自動溶接方法が採用されている。この場合、全周にわたって良質な裏波を得るために、ルート面の厚さを1.0mm〜1.5mm、そのルート面の幅を2.0mm〜3.0mmとして、あたかも薄板の溶接に似た方法で初層裏波溶接を行っている。
また、例えば特許文献1に記載されたオーステナイト系ステンレス鋼管の円周継手を接合するTIG溶接方法では、V型開先の開先角度を65度〜80度の範囲とし、従来手法の開先角度90度〜110度の範囲よりも小さくし、開先断面積を小さくすることで溶接能率を向上させている。
特許第3773631号
上記のように全姿勢自動溶接法にTIG溶接方法を採用した場合、その溶接方法の特徴として、溶接品質の安定化は図れるものの、溶接速度を速くすることができず、溶接作業に多くの時間を要する。例えば、TIG溶接の場合、溶接速度は70〜100mm/minの範囲となり、MIG溶接の溶接速度300〜800mm/minに比べ、3倍以上の時間を要してしまうといった課題があった。
また、特許文献1に記載された溶接方法では、従来のV型開先のTIG溶接に比べ、溶接効率が向上するものの、上記のMIG溶接と同等の溶接速度を確保することができず、溶接作業に多くの時間を要してしまうといった課題があった。
さらに特許文献1に記載された溶接方法において、TIG溶接をMIG溶接に変えて、溶接速度を速くした場合、裏当ての溝深さが0.5mm〜1.5mmの範囲では、裏波を保持する空隙としては大きすぎるため、良質な裏波形状を形成することが難しいといった課題があった。
また、パイプライン敷設現場においては、バックシールドガスを充填する空間内の酸素濃度を監視し、確実に裏波の酸化を防止する酸素濃度以下にしなければならないといった課題があった。
さらに海底パイプライン敷設現場においては、管端部の継手の溶接はバックシールドガスを充填する空間内の酸素濃度が裏波の酸化を防止するのに十分な値まで低減した直後に開始するなど鋼管のセッティング、バックシールドガスの充填、溶接という一連の作業を連続的に行いパイプライン敷設能率を向上させなければならないといった課題があった。
また、パイプライン敷設現場においては、鋼管端部の扁平率が大きいか、または、接合される双方の鋼管芯合わせ精度が悪い場合には、鋼管を突き合わせた開先部分よりバックシールドガスが流出し、バックシールドガスを充填する空間の酸素濃度を裏波の酸化を防止するのに十分な値以下に確保することが困難といった課題があった。
また、バックシールドガスを充填する空間の鋼管内壁面と、鋼製クランプシューの接触面は、面接触が理想的であるが、鋼管の扁平やミクロ的な接触面の凹凸が存在する為に点接触となり、鋼管内壁面と、鋼製クランプシューの間には空隙が形成され、空隙から空気が流入し、バックシールドガスを充填する空間内の酸素濃度が高くなり、裏波が酸化するといった課題があった。
また、バックシールドガスを充填する空間の容量が大きい場合、裏波が酸化しない値まで酸素濃度を低減するのに時間がかかり、かつ、バックシールドガスを多量に使用するため、経済的ではないといった課題があった。
また、裏当ては消耗品であり、交換作業が発生するが、交換作業中は溶接作業を中断するため、裏当ての交換作業時間を短縮しなければならないといった課題があった。
この発明はかかる課題を解決し、簡素な設備で良質な溶接継手を能率良く形成することができるMIG溶接装置および方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは上記課題を解決するためには、以下に記載するMIG溶接装置を使用することが有効であることを見出した。
(1)MIG(Metal Inert Gas)溶接ヘッドと、溶接制御装置と、前記溶接ヘッドが鋼管の円周上を走行するための円周ガイドレールと、溶接部に溶接ガスを供給する装置と、溶接開先背面部にバックシールドガスを供給する装置と、溶接対象鋼管の端部同士の芯合わせを行い固定する鋼管端部クランプ装置とから構成される鋼管の管端部同士を溶接するMIG溶接装置において、前記クランプ装置は駆動装置と多角錐状カムと銅製裏当てを保持する鋼製クランプシューとからなり、前記鋼管端部の円周方向全周にわたって形成される溶接用開先背面と前記鋼製クランプシューと前記鋼製クランプシューで保持される銅製裏当て面によって、バックシールドガスを充填するための空間が形成され、前記クランプ装置により、前記開先背面全周と前記銅製裏当て面との距離が0.1mm以上0.5mm未満に確保されることを特徴とする鋼管のMIG溶接装置。
(2)前記クランプ装置は、前記鋼管円周方向の鋼管頂点位置を含む少なくとも1箇所以上に前記銅製裏当ての開先背面側から側面に通じる直径5mm以下のモニター孔を有し、前記モニター孔の側面側には、前記空間内の酸素濃度を監視するための酸素濃度計が接続されていることを特徴とする上記(1)記載のMIG溶接装置。
(3)前記多角錐状のカムは、管軸方向の一方で狭くかつ管軸方向他方で広く、前記カムにより管軸方向に働く力は管半径方向に変換され、前記鋼製クランプシューを介して、溶接対象鋼管に働くクランプ力CPは下記(1)式を満足することを特徴とする上記(1)または(2)に記載のMIG溶接装置。
Figure 2011140035
(4)前記クランプ装置において、前記鋼製クランプシューの鋼管内壁面と接する面には軟質材料が取り付けられていることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のMIG溶接装置。
(5)前記クランプ装置において、前記銅製裏当ては管軸方向の両端が深さ10mm以下、幅5mm以下で切り欠かれた形状をし、前記銅製裏当ては前記切り欠き寸法に対応するL型形状の押さえ板と直径20mm以下の円柱型ピンにより前記鋼製クランプシューに固定されていることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のMIG溶接装置。
(6)前記鋼管はオーステナイト系ステンレス鋼管であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載のMIG溶接装置。
(7)前記鋼管はクラッド鋼管であることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載のMIG溶接装置。
(8)MIG溶接ヘッドと、溶接制御装置と、前記溶接ヘッドが鋼管の円周上を走行するための円周ガイドレールと、溶接ガスを供給する装置と、バックシールドガスを供給する装置と、溶接対象鋼管の端部同士を固定し、鋼管端部の芯合わせを行うクランプ装置から構成されるMIG溶接装置を用いて、前記クランプ装置に具備された鋼製クランプシューにより鋼管端部を突き合せ、前記鋼管端部の円周方向全周にわたって形成される溶接用開先背面と前記鋼製クランプシューと前記鋼製クランプシューに保持される銅製裏当て面により囲まれた空間を形成し、前記開先背面全周と前記銅製裏当て面との距離を0.1mm以上0.5mm未満に確保し、前記空間にバックシールドガスを充填して、前記開先背面全周に渡り溶接することを特徴とする鋼管端部のMIG溶接方法。
(9)前記鋼管はオーステナイト系ステンレス鋼管であることを特徴とする上記(8)に記載の鋼管端部のMIG溶接方法。
(10)前記鋼管はクラッド鋼管であることを特徴とする上記(9)に記載の鋼管端部のMIG溶接方法。
この発明は、MIG溶接を採用することでクラッド鋼管を含むオーステナイト系ステンレス鋼管のパイプライン敷設現場において300〜800mm/minの範囲の溶接速度で溶接ができ、溶接時間を短縮することができる。さらに、バックシールドガスの充填空間を小さくすることでガスの充填時間が短くなり、また、銅製裏当てを簡単に交換できるようにしたことで交換作業時間を短縮させることができ、溶接能率およびパイプライン敷設能率を高めることができ、しいては全体の工事期間を大幅に短縮することができ、工事コストの大幅な削減もできる。
また、バックシールドガスの気密性を向上させ、バックシールドガスの充填容量を小さくすることでバックシールドガスの必要供給量を低減できコストも削減することができる。
MIG自動溶接方法の構成図。 本発明の実施例を示す溶接開先部分の断面図。 本発明の機能を満足する軟質材料の設置例。 裏当てが取り外された状態を示すクランプシューの断面図。 従来のTIG自動溶接方法の構成図。 クランプ力CPと円周方向公称ひずみの関係。 円周方向公称ひずみと鋼管突合せ目違い量(絶対値)の関係。 クランプのOFF状態の断面図。 クランプのON状態の断面図。
以下本発明を実施する最良の形態を添付図面を参照しながら説明していく。本実施態様においては、クラッド鋼管を含むオーステナイト系ステンレス鋼管の配管作業に使用する鋼管継手の溶接について説明するが、他の鋼管にも応用できることは言うまでもない。
図1に示すようにMIG溶接する機能を持つ溶接ヘッド1と、不図示の溶接制御装置と、溶接ワイヤ送給装置2と、溶接電源3と、溶接ヘッド1が鋼管の円周上を走行するための円周ガイドレール4と、溶接ガスを供給する装置5と、溶接可能なシールドガス雰囲気を形成する溶接用ガスノズル8と、溶接対象鋼管6の端部同士を固定し、鋼管端部の芯合わせを行い、且つ不図示の裏波の酸化を防止するバックシールドガスを供給する機能を具備したクランプ装置7から構成されている。
本実施例においては、MIG溶接ヘッド1およびその関連機器は、従来の炭素鋼管の溶接に使用されているものを適用している。それに加えて、クラッド鋼管を含むオーステナイト系ステンレス鋼管を突合せMIG溶接するために、図2のように、クランプ装置7において、鋼製クランプシュー26により溶接開先11の背面に平行に銅製裏当て21を配置し、溶接開先11の背面と銅製裏当て21面との距離を0.1mm以上0.5mm未満の範囲になるように溶接開先11の背面と銅製裏当て21面および管内壁面をクランプする鋼製クランプシューによりバックシールドガスを充填する空間22を確保するようにしている。
本発明においては、溶接開先11の背面と銅製裏当て21面との距離を0.5mm未満とする。これは、0.5mm以上となると縦向きおよび上向き姿勢において、MIGアークの裏側で溶融された金属が銅製裏当て21まで到達できないため、裏波形状保持および冷却効果を得られず、内面凹み欠陥が発生し、良質な裏波を確保することが困難となるからである。
また、鋼製裏当て21の開先背面側の溶融された金属と銅製裏当て21が接触しない箇所から鋼製クランプシュー26の管軸方向の端面に通じるモニター孔を設け、鋼製クランプシュー26の管軸方向の端面側のモニター孔24に酸素濃度計(図示しない)を接続してバックシールドガスを充填する空間22の酸素濃度を管理することにより、裏波の酸化を確実に防止でき、かつ、バックシールドガスの充填が完了した時点を検知してバックシールドガスの充填直後から溶接を開始することができる。
ここで溶融された金属と接触しない箇所にモニター孔24を設置するのは、モニター孔24に溶融された金属が流入し、不良形状の裏波が形成されないようにするためである。本実施例において、モニター孔24を円形状としたのは、裏当て21への加工性からドリル加工などにより、容易に形成可能とする為であるが、モニタリング機能が確保できるのであれば、どのような形状のものでも採用できる。また、モニター孔の直径は、好ましくは直径を5mm以下の範囲とする。これは、直径が大きくなると銅製裏当て21の溶融金属との接触可能範囲を確保するために銅製裏当て21の幅を広げる必要があり、経済的ではないためである。また、バックシールドガスには、純アルゴンあるいはそれに準じるアルゴン系のガスを採用し、その比重は空気よりも重いため、通常の過程では鋼管頂点位置のバックシールドガス充填空間22が最も遅く、空気からバックシールドガスに置換される。そのため、該モニター孔24は、必ず鋼管円周方向の鋼管頂点位置に設置する必要がある。さらに鋼管頂点位置を含む複数個所にモニター孔24を設置することにより、接合される双方の鋼管芯合わせ精度が悪く、鋼管頂点位置以外にバックシールドガスの気密性の悪い箇所があった場合でも酸素濃度の異常を検知し、酸素濃度を調整することにより裏波の酸化を防ぎ、良好な裏波を形成することができる。
また、本実施例では、多角錐状カム28を油圧により作動させることにより鋼製クランプシュー26に鋼管円周方向にクランプ力CPが発生する。このクランプ力CPが鋼製クランプシュー26に働き、強制的に鋼管の扁平を矯正することで、鋼管の突合せ目違いを低減でき、鋼管突き合わせ部分からのバックシールドガスの流出を抑止し、バックシールドガスを充填する空間の酸素濃度を裏波が酸化しない十分な濃度以下に確保することができる。
前記のクランプ力CPは(1)式として表することができる。(1)式は、構造力学公式集((社)土木学会編)P.390記載の無限長の円筒シェルにおいて、端末から十分はなれた円周に沿って、径方向等分布荷重が作用する場合の荷重作用線における径方向変位から算出される荷重作用部における円周方向の公称ひずみの範囲を示している。図6に600A鋼管(外径:609.6mm、板厚:12.8mm)を用いて、クランプ力CPと円周方向の公称ひずみの関係を調査した結果を示す。図6から(1)式で算出される公称ひずみは、実験値と良好な一致を示すことがわかる。
ここで、円周方向の公称ひずみを0.024%以上としたが、前述の公称ひずみが0.024%以下となるクランプ力CPの場合は、図7の円周方向の公称ひずみと鋼管突合せ目違いの絶対値の関係を調査した実験結果から明らかなように、鋼管の扁平を矯正できず、鋼管の突合せ目違いが平均1mm以上となり、溶接品質やバックシールドガスの気密性にバラツキが生じ、必要な品質を確保できないことがある。逆に公称ひずみが0.2%以上となるクランプ力CPの場合は、鋼管の扁平は矯正できるが、鋼管端部に塑性変形が生じ、局所的な永久変形が残留して応力集中による割れ等が発生する可能性があり、許容されない。
また、図8および図9のように、多角錐状カム28による動力伝達方法を採用することにより、鋼管の造管精度や扁平による鋼管直径の違いによる鋼製クランプシュー26のストロークの違いに関係なく、一定の動力伝達が可能となり、常に(1)式の範囲のクランプ力を確保することができる。
また、図8および図9のように、クランプのON/OFFに関係なく、銅製裏当て21は円周方向に隙間が生じない機構となっているが、鋼製クランプシュー26は、クランプON状態の時、円周方向に隙間が生じてしまう。この隙間によりバックシールドガスの気密性が悪くなり、裏波の酸化を防止するためにバックシールドガスの流量を上げる必要があるが、鋼製クランプシュー26の鋼管内壁面との接する面に伸縮性の良い、例えば、ポリウレタンゴムなどの軟質材料27を適用することにより、バックシールドガスの気密性を向上させることができ、クランプON時に生じる円周方向の鋼製クランプシュー26の隙間部分からのバックシールドガスの流出を防止できる。これは、図3のように鋼製クランプシューの管軸方向の両端に軟質材料27を配置して、クランプON時に生じる円周方向の鋼製クランプシュー26の隙間を塞ぐことができる機構とすることでも、同等の効果を得ることができる。
また、銅製裏当て21は、管軸方向と平行な断面において、管軸方向の該裏当て両端に深さが10mm以下で幅が5mm以下の切り欠き部分を有し、該銅製裏当て21は、該切り欠き寸法に対応するL型形状の鋼製押さえ板23により固定され、該押さえ板23は直径が20mmの円柱型ピン25で鋼製クランプシュー26に固定される銅製裏当て21固定構造により、図4のように円柱型ピン25の脱着のみで容易に銅製裏当て21の脱着が可能となり、銅製裏当て21の交換時間を短縮することができ溶接中断時間を短縮することができる。
ここで切り欠き部分の寸法を深さが10mm以下、幅が5mm以下の範囲としたが、切り欠きの深さが大きくなるとその分、銅製裏当て21の厚みも厚くなり、銅製裏当て21の製造コストが高くなり、経済的ではない。また、切り欠き幅が大きくなると銅製裏当て21における溶融された金属との接触可能範囲が削減される為、適当な溶接可能範囲を確保する為には、銅製裏当て21の幅を大きくする必要があり、銅製裏当て21の製造コストが高くなり、経済的ではない。
1 MIG溶接ヘッド
2 溶接ワイヤ送給装置
3 溶接電源
4 ガイドレール
5 溶接シールドガス供給装置
6 溶接対象鋼管
7 クランプ装置
8 溶接用ガスノズル
9 タングステン電極
11 溶接開先
21 銅製裏当て
22 バックシールドガスを充填する空間
23 L型形状の鋼製押さえ板
24 モニター孔
25 円柱型ピン
26 クランプシュー
27 軟質材料
28 多角錐状カム
29 モニター用チューブ
30 バックシールドガス供給孔

Claims (10)

  1. MIG溶接ヘッドと、溶接制御装置と、前記溶接ヘッドが鋼管の円周上を走行するための円周ガイドレールと、溶接部に溶接ガスを供給する装置と、溶接開先背面部にバックシールドガスを供給する装置と、溶接対象鋼管の端部同士の芯合わせを行い固定する鋼管端部クランプ装置とから構成される鋼管の管端部同士を溶接するMIG溶接装置において、前記クランプ装置は駆動装置と多角錐状カムと銅製裏当てを保持する鋼製クランプシューとからなり、前記鋼管端部の円周方向全周にわたって形成される溶接用開先背面と前記鋼製クランプシューと前記鋼製クランプシューで保持される銅製裏当て面によって、バックシールドガスを充填するための空間が形成され、前記クランプ装置により、前記開先背面全周と前記銅製裏当て面との距離が0.1mm以上0.5mm未満に確保されることを特徴とするMIG溶接装置。
  2. 前記クランプ装置は、前記鋼管円周方向の鋼管頂点位置を含む少なくとも1箇所以上に前記銅製裏当ての開先背面側から側面に通じるモニター孔を有し、前記モニター孔の側面側には、前記空間内の酸素濃度を監視するための酸素濃度計が接続されていることを特徴とする請求項1記載のMIG溶接装置。
  3. 前記多角錐状のカムは、管軸方向の一方で狭くかつ管軸方向他方で広く、前記カムにより管軸方向に働く力は管半径方向に変換され、前記鋼製クランプシューを介して、溶接対象鋼管に働くクランプ力CPは下記(1)式を満足することを特徴とする請求項1または2に記載のMIG溶接装置。
    Figure 2011140035
  4. 前記クランプ装置において、前記鋼製クランプシューの鋼管内壁面と接する面には軟質材料が取り付けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のMIG溶接装置。
  5. 前記クランプ装置において、前記銅製裏当ては管軸方向の両端が深さ10mm以下、幅5mm以下で切り欠かれた形状をし、前記銅製裏当ては前記切り欠き寸法に対応するL型形状の押さえ板と直径20mm以下の円柱型ピンにより前記鋼製クランプシューに固定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のMIG溶接装置。
  6. 前記鋼管はオーステナイト系ステンレス鋼管であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のMIG溶接装置。
  7. 前記鋼管はクラッド鋼管であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のMIG溶接装置。
  8. MIG溶接ヘッドと、溶接制御装置と、前記溶接ヘッドが鋼管の円周上を走行するための円周ガイドレールと、溶接ガスを供給する装置と、バックシールドガスを供給する装置と、溶接対象鋼管の端部同士を固定し、鋼管端部の芯合わせを行うクランプ装置から構成されるMIG溶接装置を用いて、前記クランプ装置に具備された鋼製クランプシューにより鋼管端部を突き合せ、前記鋼管端部の円周方向全周にわたって形成される溶接用開先背面と前記鋼製クランプシューと前記鋼製クランプシューに保持される銅製裏当て面により囲まれた空間を形成し、前記開先背面全周と前記銅製裏当て面との距離を0.1mm以上0.5mm未満に確保し、前記空間にバックシールドガスを充填して、前記開先背面全周に渡り溶接することを特徴とする鋼管端部のMIG溶接方法。
  9. 前記鋼管はオーステナイト系ステンレス鋼管であることを特徴とする請求項8に記載の鋼管端部のMIG溶接方法。
  10. 前記鋼管はクラッド鋼管であることを特徴とする請求項9に記載の鋼管端部のMIG溶接方法。
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