JP2011137047A - 凍結乾燥の際に生物学的分子を安定化するための組成物および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】凍結乾燥の際、生物学的分子を安定化させる組成物および方法を提供すること。
【解決手段】本発明は、生物学的分子、特に、MenC−CRM 197の調製のための組成物および方法に関する。少なくとも1つの非晶質賦形剤および非晶質緩衝剤を含有する溶解緩衝液に溶解された生物学的分子は、減少した凝集およびタンパク質分解による分解を示す。1つの局面によれば、本発明は、少なくとも1つの非晶質賦形剤、少なくとも1つの非晶質緩衝剤、および少なくとも1つのMenC免疫原を含む溶解緩衝液を提供する。
【選択図】なし

Description

(発明の分野)
本発明は、凍結乾燥の際、生物学的分子を安定化するための組成物および方法、ならびに生物学的分子を凍結乾燥するための方法に関する。
(発明の背景)
ワクチンは、多くの異なる疾患の予防および/または治療に広範に用いられる。髄膜炎菌性髄膜炎(meningococcal meningitis)は、ワクチンを通して予防および/または治療が提供され得る、このような疾患の1つである。
髄膜炎菌性髄膜炎ワクチンは、免疫原性が比較的低い、髄膜炎菌ポリサッカライド(PS)を利用する。髄膜炎菌ポリサッカライドの免疫原性が比較的低いことを克服するため、PSワクチンは、タンパク質キャリアと結合体化されて免疫原性を増大し、そして若年の小児で長期の防御を提供する。C髄膜炎菌(MenC)に対するこのようなワクチンの1つであるMenC−CRM197は、タンパク質キャリアとしてCRM197を用いて調製されている(Costantinoら、Vaccine,1992、第10巻、10号:691〜8)。
しかし、結合体化髄膜炎菌ポリサッカライドワクチンMenC−CRM197の使用には、いくつかの問題が付随しており、そして実際には一般にタンパク質含有ワクチンに関連する問題である。ワクチンの保管期限を延長するため、処方物は頻繁に凍結乾燥される。しかし、MenC−CRM 197の凍結乾燥は、凍結および保存の間、タンパク質凝集をもたらし得る。MenC−CRM 197の場合、凝集物は非共有結合のMenC−CRM197の多量体(マルチマー)を示す。この多量体は、疎水性の相互作用によって会合するようである。現在の溶解緩衝液の処方物(すなわち、緩衝液として10mMリン酸ナトリウム(pH7.2)および賦形剤として1.5%マンニトールを含有する)の使用は、9.5%〜10%程度の高さの凝集を生じ得る。凝集の増大につれて、利用可能な免疫原の濃度が低下する。従って、凍結乾燥の間の凝集に対して生物学的分子を安定化することにより、凝集の問題を克服する組成物および方法についての必要性が存在する。197ワクチンは、互いに共有結合したAおよびBの2つのフラグメントからなる。フラグメントAは、安定であり、変性に対して非常に耐性であることが見出されている。しかし、フラグメントBは、変性に非常に感受性であり、凍結乾燥の間、タンパク質分解性の分解に供される。タンパク質分解性の分解が増大するにつれ、利用可能な機能的免疫原の濃度は低下する。従って、凍結乾燥および保管の間、分解を最小限にする組成物、および生物学的分子の調製方法についての必要性がさらに存在する。
今日まで、凍結乾燥の際の生物学的分子の凝集および/または分解を説明しそして最小限にすることを追求する種々の理論が存在するが、満足な技術は存在しない。Oriiらは、グリセロールおよび糖が、おそらく、pHの変化を最小限にすることにより、凍結および融解によって生じる損傷から生物学的物質を保護すると報告している(Oriiら、J.Biochem.,1977,81:163〜168)。
Arakawaらは、種々の糖を用いて、水溶液中のタンパク質の安定化を評価した(Arakawaら、Biochemistry,1982,21:6536〜6544)。Arakawaらは、水溶液中の成分タンパク質の保護を、糖の凝集力(cohesive force)と関連付けている(この力は、水の表面張力の増大の原因である)。しかし、この因子は、凍結乾燥された溶液中では無関係である。Arakawaらは、凍結乾燥した溶液の安定性には取り組んでいない。さらに、Arakawaらは、水溶液中に存在するスクロースがいくつかの酵素の活性を実際に低下することを報告している。
Pikalらは、賦形剤が、タンパク質を安定化するのに有効であるように少なくとも部分的に非晶質のままでなければならないことを報告しているが、ただし、非晶質賦形剤は、安定性増強には十分な条件ではないことに注意しており、実際、タンパク質溶液に対するアモルファス賦形剤の添加は、賦形剤とタンパク質との間の分子相互作用を通じてタンパク質を現実には安定化し得ないことを観察している(Pikalら、Biopharm.,1990,3,26〜29)。Pikalらは、高レベルの緩衝剤は、凍結の間、緩衝剤成分の1つの結晶化および引き続くpH値の増大偏向を導くようであるので、回避されるべきであること、ならびに非晶質を保持する緩衝剤でさえ、これが乾燥物質の分解温度およびガラス転移温度を通常下げるので、高レベルでは安定でないことを述べている。この著者らは、その実験において、低レベルの緩衝剤は、非晶質を保持する傾向であり、なお分解温度またはガラス転移温度に劇的に影響することはないことを報告している。しかし、Pikalらは、高いレベルの緩衝剤または低いレベルの緩衝剤を規定していない。しかし、後の報告では、Pikalらは、逆相HPLCに基づき、凝集が1.69mMリン酸緩衝液中で最大であり、一方分解は最小であったことを報告している(Pikalら.,Pharm.Res.1991,8:427〜436)。従って、この著者らは、リン酸緩衝剤のレベルは、関連要因ではないようであると結論している。
Izutsuらは、非晶質状態でマンニトールを維持することが、βガラクトシダーゼを安定化すると報告している(Izutsuら、Pharm.Res.,1993,第10巻8号1232〜1237)。Izutsuらは、200mMのリン酸ナトリウム緩衝液において、マンニトールは、200〜500mMで非晶質であり、そしてβガラクトシダーゼを安定化するように働いたことを報告している。10mMおよび50mMのリン酸ナトリウム緩衝液において、マンニトールは、50〜100mMで非晶質であり、そして安定化効果を示す。Izutsuらはまた、リン酸ナトリウム緩衝液中のグルコースが、酵素活性を保護することを報告しているが、このような効果を得るために適切なグルコースの濃度についてのいずれのデータも提供していない。
凍結乾燥された酵素溶液に対する選択したアミノ酸の保護効果がまた試験されている(Seguroら、Cryobiology,1990,27:70〜79)。溶液中で乳酸脱水素酵素を用い、凍結乾燥の間の、グルタミン酸1ナトリウム(MSG)および塩酸リジン(Lys−HCl)の保護効果を評価した。Seguroらは、酵素溶液へのMSGまたはLys−HClのいずれかの添加が、酵素活性の損失を、約40%(脱イオン水を用いるコントロール)から20〜25%(MSGまたはLys−HClを用いる場合)に低下させることに気づいた。この著者らは、塩濃度もイオン強度も、溶解した酵素の安定化には重要でないことを示唆している。Seguroらは、凍結変性における最も関連する要因は、添加物によって生成された過冷却現象の終わりか、または水から氷への相変化のいずれかであることを報告している。
種々の組成物の凍結乾燥のための手順が、いくつかの参考文献において記載されている(非特許文献1;非特許文献2;非特許文献3)。これらの参考文献に記載されている凍結乾燥のための方法は、一連のサイクルを含む。
DeLucaら(1965)は、生成物の共融温度が、凍結乾燥サイクルの設計に重要な因子であること、ならびに種々の有機塩および無機塩の共融温度が類似であること(表1)を報告している。この著者らは、凍結乾燥サイクルの設計における重要な他の因子としては、凍結塊の過冷却効果および熱伝導性特性が挙げられると述べている。DeLucaら(1965)は、マンニトールもスクロースも有機塩の安定性またはこの系の共融温度に有意な影響を及ぼさないと報告している。DeLucaら(1977)は、添加物の共融温度は、サイクル時間に影響するので、薬物の共融温度よりも低くなければならないと報告しており、そして、1塩基性および2塩基性のリン酸ならびに塩化ナトリウムを添加することが出来上がりの固体の特性を改善することを示唆している。この著者らは、この生成物の共融温度および過冷却特性を決定することによりサイクル時間を最適化することが可能であり得ると結論している。
凍結乾燥の際、生物学的分子を安定化させる組成物および方法の必要性が存在する。
DeLuca,J.Vac.Sci.Technol.,1977,Vol.14,No.1,620〜629 DeLucaら.,J.Pharm.Sci.,1965,第54巻4号,617〜624 Pikalら.,Biopharm.,1990,3,26〜29
(発明の要旨)
本発明は、非晶質賦形剤および非晶質緩衝剤を含む溶解緩衝液を用いて、これが、凍結乾燥の間および後、すなわち、凍結乾燥の「際(upon)」の凝集および分解に対して生物学的分子を安定化させ得るという驚くべき発見に起因する。
1つの局面によれば、本発明は、少なくとも1つの非晶質賦形剤、少なくとも1つの非晶質緩衝剤、および少なくとも1つのMenC免疫原を含む溶解緩衝液を提供する。
別の局面によれば、本発明は、凍結乾燥の際、1つ以上のMenC免疫原を安定化させる方法を提供する。この方法は、少なくとも1つの非晶質賦形剤および非晶質緩衝剤を含む溶解緩衝液中にMenC免疫原を溶解して混合物を形成する工程、次いでこの混合物を凍結乾燥する工程を包含する。
なお別の局面において、本発明は、1つ以上のMenC免疫原を保管(貯蔵)する方法を提供する。この方法は、少なくとも1つの非晶質賦形剤および非晶質緩衝剤を含む溶解緩衝液中にMenC免疫原を溶解して混合物を形成する工程、次いでこの混合物を凍結乾燥する工程を包含する。
なお別の局面において、本発明は、MenC免疫原を凍結乾燥する方法を提供する。この方法は、少なくとも1つの非晶質賦形剤および非晶質緩衝剤を含む溶解緩衝液中にMenC免疫原を溶解して混合物を形成する工程、
この混合物を、約1000Pa〜約2000Paの圧力下で約10℃〜約20℃で負荷する工程、この混合物を約1000Pa〜約2000Paの圧力下で約−70℃〜約−50℃の温度で約1時間〜約4時間凍結させる工程、この混合物を約5Pa〜約10Paの圧力下で約−50℃〜約−35℃の温度で約18時間〜約30時間乾燥させる工程、およびこの混合物を約5Pa〜約10Paの圧力下で約10℃〜約20℃の温度で約2時間〜約12時間乾燥させる工程、を包含する。
別の局面において、本発明は、MenC免疫原の凍結乾燥のための方法を提供する。この方法は、少なくとも1つの非晶質賦形剤および非晶質緩衝剤を含む溶解緩衝液中でMenC免疫原を溶解して混合物を形成する工程、この混合物を、約1000Paの圧力下で約10℃で負荷する工程、この混合物を約1000Paの圧力下で約−50℃の温度で約2時間凍結させる工程、この混合物を約5Paの圧力下で約−35℃の温度で約24時間乾燥させる工程、およびこの混合物を約5Paの圧力下で約20℃の温度で約8時間乾燥させる工程、を包含する。
別の局面において、本発明は、凍結乾燥の際、MenCワクチンを安定化させる方法を提供する。この方法は、少なくとも1つの非晶質賦形剤および非晶質緩衝剤を含む溶解緩衝液中でMenCワクチンを溶解して混合物を形成する工程、およびこの混合物を凍結乾燥する工程、を包含する。
例えば、本発明は以下を提供する。
(項目1) 少なくとも1つの非晶質賦形剤、少なくとも1つの非晶質緩衝剤、および少なくとも1つのMenC免疫原を含有する、溶解緩衝液。
(項目2) 前記非晶質緩衝剤が有機緩衝剤である、項目1に記載の溶解緩衝液。
(項目3) 前記有機緩衝剤が、イミダゾール緩衝剤およびヒスチジン緩衝剤からなる群より選択される、項目2に記載の溶解緩衝液。
(項目4) 前記非晶質賦形剤が糖である、項目1に記載の溶解緩衝液。
(項目5) 前記糖がスクロースである、項目4に記載の溶解緩衝液。
(項目6) 前記MenC免疫原がMenC−CRM 197である、項目1に記載の溶解緩衝液。
(項目7) 凍結乾燥の際に1つ以上のMenC免疫原を安定化するための方法であって、以下:
(a)該MenC免疫原を、少なくとも1つの非晶質賦形剤および非晶質緩衝剤を含有する溶解緩衝液に溶解して、混合物を形成する工程、ならびに
(b)該混合物を凍結乾燥する工程、
を包含する、方法。
(項目8) 前記MenC免疫原がMenC−CRM 197である、項目7に記載の方法。
(項目9) 項目7に記載の方法に従って安定化された、凍結乾燥組成物であって、少なくとも1つの非晶質賦形剤、少なくとも1つの非晶質緩衝剤、および少なくとも1つのMenC免疫原を含有する、組成物。
(項目10) 1つ以上のMenC免疫原を貯蔵するための方法であって、以下:
(a)MenC免疫原を溶解緩衝液に溶解して混合物を形成する工程であって、該溶解緩衝液が、少なくとも1つの非晶質賦形剤および非晶質緩衝剤を含有する、工程、ならびに
(b)該混合物を凍結乾燥する工程、
を包含する、方法。
(項目11) 前記MenC免疫原がMenC−CRM 197である、項目10に記載の方法。
(項目12) MenC免疫原の凍結乾燥のための方法であって、以下:
MenC免疫原を溶解緩衝液に溶解して混合物を形成する工程であって、該溶解緩衝液が、少なくとも1つの非晶質賦形剤および非晶質緩衝剤を含有する、工程;
該混合物を、約10℃〜約20℃で、約1000Pa〜約2000Paの圧力下で負荷する工程;
該混合物を、約1時間〜約4時間、約−70℃〜約−50℃の温度で、約1000Pa〜約2000Paの圧力下で凍結させる工程;
該混合物を、約18時間〜約30時間、約−50℃〜約−35℃の温度で、約5Pa〜約10Paの圧力下で乾燥する工程;および
該混合物を、2時間〜約12時間、約10℃〜約20℃の温度で、約5Pa〜約10Paの圧力下で乾燥する工程、
を包含する、方法。
(項目13) 前記MenC免疫原がMenC−CRM 197である、項目12に記載の方法。
(項目14) MenC免疫原の凍結乾燥のための方法であって、以下:
MenC免疫原を溶解緩衝液に溶解して混合物を形成する工程であって、該溶解緩衝液が、少なくとも1つの非晶質賦形剤および非晶質緩衝剤を含有する、工程;
該混合物を、約10℃で、1000Paの圧力下で負荷する工程;
該混合物を、約2時間、約−50℃の温度で、1000Paの圧力下で凍結させる工程;
該混合物を、約24時間、約−35℃の温度で、約5Paの圧力下で乾燥する工程;および
該混合物を、約8時間、約20℃の温度で、約5Paの圧力下で乾燥する工程、
を包含する、方法。
(項目15) 前記免疫原がMenC−CRM 197である、項目14に記載の方法。
(項目16) 凍結乾燥の際にMenCワクチンを安定化するための方法であって、以下:
(a)該MenCワクチンを溶解緩衝液に溶解して混合物を形成する工程であって、該溶解緩衝液が、少なくとも1つの非晶質賦形剤および非晶質緩衝剤を含有する、工程、ならびに
(b)該混合物を凍結乾燥する工程、
を包含する、方法。
(項目17) 前記MenCワクチンがMenC−CRM 197である、項目16に記載の方法。
(項目18) 項目16に記載の方法に従って安定化された、MenCワクチンであって、少なくとも1つの非晶質賦形剤および少なくとも1つの非晶質緩衝剤を含有する、MenCワクチン。
図1は、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)により得られたMenC−CRM 197のクロマトグラムを表す。メインピークは、19分と24分の間で見られた。凝集生成物を表すピークは、約15〜17分で見られ、そして断片化生成物を表すピークは24分以上経過時に見られた。 図2A〜Cは、マンニトール緩衝液(図2A)、マンニトール−スクロース緩衝液(図2B)、およびスクロース緩衝液(図2C)の示差走査熱量分析(DSC)図を表す。緩衝液中の25%のマンニトールをスクロースで置換することにより、再結晶化ピークの減少およびガラス遷移温度の変化が生じた。 図3は、MenCの回収率(%)により決定された凍結乾燥時の凍結温度の効果およびMenC−CRM 197処方物の安定性に対するスクロースの存在の効果を現す。MenC−CRM 197は、スクロースを含まない処方物と比較した場合、5.0%のスクロースの存在下でより大きな安定性を示した。 図4A〜Bは、サイズ排除クロマトグラフィーにより決定されたMenC−CRM 197の凝集に対する賦形剤−緩衝剤組成の効果を示す。図4Aは、マンニトールおよび/またはスクロースの量を変化させて含有させた10mMのリン酸ナトリウム緩衝液の使用を表す。図4Bは、マンニトールおよび/またはスクロースの量を変化させて含有させた5mMのリン酸ナトリウム緩衝液の使用を表す。処方物中の非晶質賦形剤(今回の場合ではスクロース)の量を増加させた場合、MenC−CRM 197の凝集が減少した。 図5は、サイズ排除クロマトグラフィーにより決定されたMenC−CRM 197の凝集に対するストレス(37℃)の効果を表す。非晶質緩衝剤(ヒスチジンまたはイミダゾールのいずれか)中の処方物は、37℃での長時間のインキュベーション後、非晶質性のない緩衝剤(リン酸ナトリウム緩衝液)中の処方物よりも少ない凝集を実証した。
(発明の詳細な説明)
本発明は、緩衝液組成物、生物学的分子組成物、ならびに凍結乾燥時の生物学的分子の凝集および分解を減少させることによる生物学的分子の調製および安定化のための方法を提供する。この組成物および方法は、結晶化し得る(非晶質性のない)緩衝剤および賦形剤と完全に非晶質かまたは部分的に非晶質な緩衝剤および賦形剤との交換に関する。
本明細書中で用いられる場合、用語「溶解緩衝液」は、あるタンパク質または複数のタンパク質を凍結乾燥のために溶解するための溶液をいう。この「溶解緩衝液」は、少なくとも1つの非晶質賦形剤および少なくとも1つの非晶質緩衝剤を含む。好ましい実施形態において、溶解緩衝液は、MenC免疫原をさらに含む。さらに好ましい実施形態において、溶解緩衝液は、MenC−CRM 197をさらに含む。
本明細書中で用いられる場合、用語「生物学的分子」は、タンパク質、核酸、および糖を含むがこれらに限定されない。生物学的分子は、個々にまたは他の生物学的分子と組み合わせて使用され得る。本発明の好ましい実施形態において、生物学的分子は免疫原である。さらに好ましい実施形態において、生物学的分子はMenC免疫原である。なおさらに好ましい実施形態において、生物学的分子はMenC−CRM 197である。
本明細書中で用いられる場合、用語「タンパク質」は、ポリペプチド、ペプチド、およびこれらのアナログをいう。「タンパク質」はまた、複数のポリペプチドおよび他の生物学的分子と複合体化しているペプチドも含む。本発明の好ましい実施形態において、タンパク質は免疫原である。
本明細書中で用いられる場合、用語「免疫原」は、細胞に接触した場合に細胞および/または体液の免疫応答を誘発し得る任意の化合物をいい、ワクチンおよび免疫原を含む組成物が挙げられるがこれらに限定されない。好ましくは、抗体の応答およびT細胞の応答が誘発される。このような免疫原は、予防目的の適用および治療目的の適用、ならびに抗体の生成に関する研究目的の適用において有用であると考えられる。
本明細書中で用いられる場合、用語「核酸」は、オリゴヌクレオチドおよびポリヌクレオチドをいい、DNAおよびRNAを含む。
本明細書中で用いられる場合、用語「糖」は、オリゴ糖および多糖を含む。
本発明中で用いられる場合、用語「非晶質賦形剤」は、凍結乾燥時に非晶質性を維持する賦形剤をいう。特定の条件下では非晶質性を維持するが、他の条件下では結晶化し得る賦形剤が含まれる。賦形剤の非晶質の性質を維持する条件は、本発明に含まれる。非晶質賦形剤は当業者に周知であり、スクロース、ラクトース、および(本明細書中に記載される条件下では)マンニトールを含む糖類が挙げられるがこれらに限定されない。非晶質賦形剤としてはまた、当業者に周知の条件下ではセルロース、特にソルビトールが挙げられ得るが、これらに限定されない。非晶質賦形剤は、個々にかまたは2つ以上の異なる非晶質賦形剤を含む混合物としてかのいずれかで使用され得る。好ましい実施形態において、この非晶質賦形剤はスクロースである。より好ましい実施形態において、溶解緩衝液中のスクロースの終濃度は約1.5%〜約5%である。
本明細書中で用いられる場合、用語「MenCワクチン」は、少なくとも1つのMenC免疫原を含むワクチンをいう。好ましい実施形態において、MenCワクチンはMenC−CRM 197を含む。
本明細書中で用いられる場合、用語「非晶質緩衝剤」は、凍結乾燥時に非晶質性を維持する緩衝剤(例えば、有機緩衝剤)をいう。特定の条件下では非晶質性を維持するが、他の条件下では結晶化し得る緩衝剤が含まれる。緩衝剤の非晶質の性質を維持する条件もまた含まれる。非晶質緩衝剤は、当業者に周知であり、イミダゾール緩衝剤およびヒスチジン緩衝剤、ピペリジン、ならびにジイソプロピルエチルアミンが挙げられるがこれらに限定されない。好ましい実施形態において、この非晶質緩衝剤は、イミダゾール緩衝剤である。さらに好ましい実施形態において、この非晶質緩衝剤はイミダゾール緩衝剤であり、かつ約10mMの濃度を有する。
本明細書中で用いられる場合、用語「安定化」は、凝集ならびに分解の阻害、減少(reducing)、抑制、減少(decreasing)、減少(diminishing)、および低下と同義で用いられる。本発明は、生物学的分子の凝集および/または分解を実質的に阻害する方法を含む。実質的な凝集の阻害または分解は、結晶化し得る緩衝剤および/または賦形剤を用いたコントロールと比較して、約25%から約100%の凝集および分解の減少をいう。好ましくは、凝集または分解は、約50%、より好ましくは約75%、そしてなおより好ましくは約100%阻害される。
本明細書中で用いられる場合、用語「凍結乾燥時」とは、生物学的分子の凍結乾燥の期間および凍結乾燥された生物学的分子のその後の保存の期間をいう。
本明細書および添付の特許請求の範囲中で用いられる場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、その内容がそうではないことをはっきりと示さない限り複数の参照を含む。従って、例えば、「免疫原(an immunogen)」に対する参照は、2つ以上のこのような免疫原の混合物を含む。
本発明に基いて、生物学的分子を凍結乾燥する方法もまた提供される。この方法は、少なくとも1つの非晶質賦形剤および非晶質緩衝剤を含む溶解緩衝液に生物学的分子を溶解し、混合物を形成する工程、次いでこの混合物を凍結乾燥する工程を包含する。本発明の1つの実施形態において、凍結乾燥は、20℃でサンプルを負荷する工程、約25ミクロンの真空圧および約25℃/時間の傾斜率の下でサンプルを約2時間、凍結させて約−50℃にする工程、および約24時間、約−35℃で乾燥する工程を包含する。好ましい実施形態において、この生物学的分子はMenC免疫原である。より好ましい実施形態においてこの生物学的分子は、MenC−CRM 197である。本発明の実施を通じて、生物学的分子は、凝集および分解に対して安定化される。
本発明は、凍結乾燥時に凝集が減少されそして分解が最小化された生物学的分子を調製するための組成物および方法に対する長年の必要性を満足させる。溶解緩衝液中の非晶質のない賦形剤および非晶質性のない緩衝剤を、非晶質賦形剤および非晶質緩衝剤と交換することにより、凍結乾燥時およびその後の保存時の凝集および分解の減少が達成される。
(材料および方法)
別に注意書きがない限り、以下の材料および方法が用いられる。
meningococcal C群多糖(MenC)は、2〜9個が連結したシアル酸(N−アセチルノイラミン酸)のホモポリマーであり、C7および/またはC8位で部分的にO−アセチル化している。CRM 197は、野生型ジフテリア毒素の変異体である(Constantinoら、Vaccine、1992、Vol.10、No.10、691−8)。アミノ酸52位に存在するグリシンをグルタミン酸で置換することにより、酵素活性を完全に喪失させられる。複合体を調製するために、Neisseria meningitidis C群の内包性多糖を加水分解し、そして得られたオリゴ糖(OS)をCRM 197にカップリングした。内包性多糖へのCRM 197のカップリングは、オリゴ糖の選択的な末端還元基の活性およびその後の特別なスペーサーを通じたタンパク質のカップリングに基づいた(Constantinoら、Vaccine、1992、10、691−698)。この複合体中のCRM 197に対するシアル酸の割合は約0.6である。オリゴ糖の長さの平均を、イオン交換クロマトグラフィー(Mono−Q分析、Sepharose FFTMでの溶出)により14.2と概算した。オリゴ糖のKdは0.33と0.41の間であり、そして遊離の糖濃度は約2.5%であった。
MenC−CRM 197バルクロット1(「MenC Bulk」)は、10mM リン酸ナトリウム緩衝液(pH=7.2)中の約1.045mg/mL
CRM 197、および約0.636mg/mL MenC抗原(シアル酸含有量で測定した)からなり、4℃で保存される。本明細書で開示されるすべてのMenC−CRM 197溶液を、試験前に0.22μm滅菌MilliporeTMフィルターを通して濾過した。このバルク溶液は凍結乾燥の前に希釈される。
Sienaから得た抗原(MenC−CRM 197)を凍結乾燥したMenC複合ワクチンは、以下の組成物を有する:19.7μgのCRM 197と複合体化した12μg(シアル酸含有量で測定した)のmeningococcal Cオリゴ糖抗原(Siena、イタリア)、9mgのマンニトール、および10mMのリン酸緩衝液(pH7.2)。投与前に、凍結乾燥された抗原を、0.6mLの水酸化アンモニウムアジュバンドに溶解する。この溶液の0.5mLを注入する。
DSC(示差走査熱量分析:Differential Scanning Calorimetry):Hewlett−Packardのオペレーティングシステムを備えたSII Seiko機器を用いて、付加的な結晶性を分析することによりDSCを算出した。賦形剤溶液のサンプル溶液を、10℃/分の傾斜率で凍結し、約−50℃の温度にした。媒介ガスとして乾燥窒素を用い、種々の傾斜率(0.625℃/分〜10℃/分)でサンプルを暖める間の温度変化をモニターした。温度変化に対する賦形剤組成物の効果を評価した。
MenC Bulkの透析法を、Spectra/Por Membrane(登録商標)(Spectrum Laboratories,Laguna Hills,CA)を使用して、リン酸ナトリウム緩衝液を本明細書中で試験した種々の緩衝液で置換するために10,000MWのカットオフで実施した。透析後に、MenC Bulk溶液を、種々の容積の緩衝液および適切な量の賦形剤で希釈することによって、1.045mg/mLの所望のタンパク質濃度を得た。リン酸ナトリウム、ヒスチジンヒドロクロリド、およびイミダゾールヒドロクロリド緩衝液(全てのpHは、7.2)を、処方において使用した。緩衝液の濃度を、5〜10mMへと変えた。使用した賦形剤は、マンニトール、マンニトール−スクロース混合物、またはスクロースであった。賦形剤の濃度は、1.5%、3%、または5%であった。いくつかの処方物(Tween−80(登録商標))もまた、添加した。調製後、全ての処方されたMenC Bulk溶液を、0.22μmの滅菌Milliporeフィルターで濾過し、そして4℃で保存した。
凍結乾燥:最終生成物を、MenC Bulkの凍結乾燥によって調製した。フリーズドライサイクルは、異なる段階を誘導し、そしてマンニトール(A*)、マンニトール−スクロース(B)、およびスクロース(C)処方物とで異なった(表1を参照のこと)。
HPSEC(高速サイズ排除クロマトグラフィー(High Performance Size Exclusion Chromatography))分析:TSK GELR G4000SWXLカラム(30cm×7.8mm内径)(TosoHaas,Montgomeryville,PA)、液体移動相中でのSEC(サイズ排除クロマトグラフィー(Size Exclusion
Chromatography))分離のための小粒子親水性ゲルのカラムを、凍結乾燥および可溶化の後に、MenC−CRM 197ワクチンの分析のために使用した。製造業者によって提供された指針書に従って、理論段数は、16,000より大きく、そして非対称性因子は、0.7〜1.6であった。
HPSEC分析は、MenC−CRM197(Siena)およびMenC Bulkそれぞれに対して、18.3分および22.8分の反応時間を示した。蛍光検出器で測定されるように、MenCの回収率は、約95%(10μLの注射容積に対して5回の測定から計算された値)であった。注射容積の増加は、主なピークの領域での比例的な増加に導いた。注射の再現性は、1%未満の標準誤差(標準偏差×100/平均ピーク領域)で高かった。異なるバイアルからの10回の注射(各20μL)の精度もまた、高かった(平均値=19.83μL、標準偏差=0.085μL)。最小注入容積(標準偏差=0.1μL〜20μL)は、0.35μLであると見出された。
MenC−CRM197の代表的なクロマトグラム(凍結乾燥)は、図1に示され、そして19〜24分(メインピーク)に、幅広い非対称的なピークを示す。サンプルに圧力を加えた後に、2つのさらなるピークが出現した:一方は、15〜17分の保持時間を有する高分子量の生成物(凝集生成物)に関し、そして他方は、保持時間が24分を越える低分子量の生成物(断片生成物)であった。
カラムクロマトグラフィーに関して、流速が、0.5mL/分であり、圧力が350〜400psi.であり、移動相が、室温で、200mMの(NH42SO4(HPLC等級、Bio−Rad)の100mMリン酸緩衝液(pH=7.2)であった。サンプルの放出は、UV検出器(214nm)および蛍光検出器(280nm Ex.および340nm Em.)で検出された。γ−グロブリン、オボアルブミン、ミオグロビン、およびビタミンB−12(Bio−Rad)を含むゲル濾過標準が、標準として使用された。分析は、2個のポンプWaters 510 HPLCシステム(Waters Automated Gradient ControllerおよびModl510ポンプ、Waters 486 Tuneable Absorbance Detector、Waters 712 WISP注入システム、およびXeポンプを備えたHitachi F1 Detector L−7480からなるシステム)を使用して実施された。
以下の実施例は、本発明を例示することを意味し、そして任意の方法で、本発明を限定するように構築されない。当業者は、本発明の意図および範囲内である改変を認識する。
(実施例)
(実施例1:pH指示薬を用いた凍結実験)
18個の異なる処方物を、凍結の間に、pHの変化における、溶液組成の影響を研究するために調製した。表2は、リン酸緩衝液の濃度、賦形剤の濃度、およびこれらの処方物中でのマンニトール−スクロースの割合の変動を示す。全処方物の開始のpH値は、pH7.2であった。凍結実験を、凍結乾燥チャンバ中で実施し、そして数回の工程を含んだ。サンプルを、凍結乾燥チャンバ中に充填し、そして0.2時間20℃で保持した。次いで、サンプルを、60℃/分のランプ速度(ramp rate)で−50℃まで冷却し、次いで、−50℃で0.5時間保持した。次に、サンプルを60℃/分のランプ速度で−20℃まで昇温させ、そして−20℃で0.5時間保持した。サンプルを、60℃/分のランプ速度で−50℃まで冷却し、次いで60℃/分のランプ速度で−20℃まで昇温させた。
凍結乾燥後に、種々の時間点および温度でpH測定した。この賦形剤を、汎用pH指示薬(この指示薬は、pHの変化で色が変わる)を用いて実施した。各色は、適切なpHと関連した。20℃で0時間(点1)、−20℃で3時間後(点2)、−50℃で4時間後(点3)、および−20℃で5時間後(点4)に、pH測定を行った。サンプルを、−20℃で一晩保持し、そして−20℃で34.5時間後(点5)に次の測定を行った。種々の処方物を含む144個のバイアル(各処方物に対して8個のバイアル;18種の処方物)の統計的な研究を、−20℃で34.5時間後に実施した。
20℃(2)〜−20℃(4)の温度での乾燥の間に、リン酸緩衝液が、pHを変化させることは、既知である。マンニトールまたはマンニトール−スクロース混合物のいずれかを含む処方物は、pHの変化をほとんど示さなかった(表2を参照のこと)。−50℃で、pHは、約5と5.5との間であり、そして−20℃で、pHは、約6と6.5との間であった。種々の処方物のpHの有意な変化は、開始5時間の間に観測されなかった。しかし、特定の色の変化(いわゆる、黄色および橙色固体の界面での橙色および赤色スポットの出現)は、34.5時間後に生じた。この観測は、リン酸塩の結晶化が緩慢なプロセスおよびランダムなプロセスであることを実証した。さらに、2種の塩(リン酸一ナトリウムおよびリン酸二ナトリウム)は、異なる結晶点(それぞれ、−9.7℃および−0.5℃)を有した。
凍結乾燥の間のpH変化の統計学的研究によると、この観測が3つの群に分けられ得ることを示した。
群1 pH6.0
黄色 pH6.0およびpH5.5のスポット
群2 pH5.5
橙色 pH5.5およびpH5.0の5個以上のスポット
群3 pH5.5
赤色 pH5.0〜5.5およびpH5.0の5個以上のスポット。各群に属する、サンプルの割合は、以下の式:%=n×100/Nを使用して計算される(nは、各群のサンプルの数であり、そしてNは、分析したサンプルの総数であった(この場合N=8)(表2を参照のこと))。
表2に示される統計学的分析は、広い範囲で、マンニトールを含む処方物は、群2および3に属する一方で、高いスクロース含有量を有する処方物は、群1に属することを示す。従って、マンニトールの一部をスクロースに置換することで、わずかにpHが変化する。処方物中により多くスクロースが存在すると、より小さなpH変化が得られる。ほとんどの顕著な結果が、10mMのリン酸緩衝液中の1.5%の賦形剤(80%、90%または100%のマンニトールのいずれかを含む)、および5mMのリン酸緩衝液中のスクロースを含む5%の賦形剤(80%または90%のマンニトールのいずれかを含む)のいずれかから得られる(これらの各々は、黄色の群に入るサンプルの100%に導く)。
マンニトールおよびスクロースのような不活性な有機化合物の添加は、リン酸緩衝液のpHの変化を減少させる。これらの添加物の効果は、結晶の成長およびリン酸塩の沈殿を阻害する処方物の増加した粘度に関連する。この溶液の粘弾特性は、結晶化の温度(5)に影響を与えるので、この特性は、冷却の際に、塩の結晶化を妨げ、氷晶網目構造内に分散された過冷却された液体を提供する。
(実施例2:再結晶における、緩衝液選択の効果)
水中のマンニトールは、マンニトールの結晶化に起因して、約−25℃で発熱ピークを示すことが示されている(Gathlinら、J.Parent.Drug.Assoc.,1980,344:398−408)。リン酸ナトリウム緩衝液の存在下で、この発熱ピーク温度は、水溶液中においてのものと異なる(Williamsら、J.Parent Sci.Tech.,1991,45:94−100;Seguroら、Cryobiology,1990,27:70−79)。観測された熱挙動差(thermal behavior difference)は、結晶化度の変化に関連し得る(Izutsuら、Pharm.Res.,1993,10,No.8,1232−1237)。
図2A−C中のDSC図は、10mMのリン酸ナトリウム緩衝液中の3%マンニトール溶液(pH7.2)が−23.5℃(ΔH=−7735.2mJ/mg)で発熱性再結晶、ならびに−32℃(ΔCp=351mJ/des。mg)および−30.1℃(ΔCp=442mJ/deg.mg)で発熱性ガラス転移を生じる。25%のマンニトールをスクロースで置換することによって、再結晶化ピーク(ΔH=−2572mJ/mg)の減少、ならびに−41.4℃(ΔCp=6.7mJ/deg.mg)および−31.0℃(ΔCp=93mJ/dec.mg)へのガラス転移温度のシフトを生じる。リン酸ナトリウム緩衝液中でのスクロース溶液の熱分析(図2C)により、−29.2℃(ΔCp=289.8mJ/deg.mg)でガラス転移のみを示した。従って、スクロースを結晶化マンニトール溶液に添加することで、冷却の間に非結晶マンニトールの形成を生じ、そして結晶化を予防する。
(実施例3:スクロースでのMenC Bulkの安定化)
MenC Bulkのスクロースでの安定化を、凍結実験において示した(図3)。MenC Bulkの14の処方物を、種々の組成の非晶質賦形剤および種々の濃度のリン酸緩衝液で、上記のように調製した(図3)。これらの処方物を、方法Bに従って凍結乾燥した(表1を参照のこと)。この凍結乾燥は、Siena,Italy(Carpenterら、1988、25:244−255)によって以前に開発されたように、アニーリングを伴う凍結を包含した。サイズ排除クロマトグラフィーによって決定される、凍結乾燥の間の凝集の抑制を使用して、安定化を測定した。図4に示すように、凝集の抑制は、スクロースの含有量に直接関係することが見出された。
(実施例4:非晶質緩衝剤でのリン酸ナトリウム緩衝剤の置換が、MenC Bulk処方物の安定性を増加させる)
ヒスチジン−ヒスチジン塩酸塩およびイミダゾール−イミダゾール塩酸塩の溶液(両方pH7.2)を、緩衝液として使用した。マンニトールを含まない純粋なスクロースを使用して、タンパク質を安定化した。種々の処方物を、MenC
Bulkを安定化する試みにおいて試験した。これらの処方物を、方法Cに従って凍結乾燥した(表1を参照のこと)。
この凍結乾燥サイクルは、アニーリングなしでの1回の凍結、および−35℃(スクロースのガラス転移温度より低温)での一次乾燥を包含した。凍結乾燥の間の賦形剤の非晶質の状態に起因して、凍結サイクルの時間の合計は、減圧が増加するにつれて増加した。表3に示す結果は、凍結乾燥の間の凝集が完全に防止されたことを実証する。コントロール実験(すなわち、非晶質ではない緩衝剤および/または賦形剤)において、凝集は、試験溶液に対して観察された凝集より高かった。例えば、凝集は、スクロースを含む10mMリン酸ナトリウム緩衝液中で3.3%であり、そしてマンニトールを含む10mMリン酸ナトリウム緩衝液中で9.5%であった。凝集は、1.5%スクロースを含む10mMイミダゾール緩衝液中で0%であり、そして1.5%スクロースを含む10mMヒスチジン緩衝液中で0.78%であった。
(実施例5:安定性研究)
MenC−CRM 197固体サンプルを、インキュベーターで3ヶ月間にわたって、4℃、25℃、または37℃での凍結乾燥後に、ストレスを加えた。選択した時点において、サンプルをインキュベーターから取り出し、0.6mLの蒸留水で再構成し、そしてHPSECによって分析した。全ての処方物は、4℃において安定であった。すなわち、貯蔵の際に凝集の増加を示さなかった。
MenC−CRM 197のサンプル(Sienna)は、イミダゾールまたはヒスチジンの緩衝剤のいずれかを含有する処方物が示したより高い凝集を、ストレス試験の間に示した(図5)。MenC−CRM 197処方物におけるヒスチジンまたはイミダゾールの緩衝剤の使用は、ワクチンの安定性を増加させた。本発明は、この機構に束縛されることを望まないが、安定化は、CRM 197のトリプトファンの、構造的に類似のイミダゾール環との相互作用に起因し得ると考えられる。
本明細書中において引用した全ての参考文献は、その全体が、本明細書中に参考として援用される。
Figure 2011137047
* Biocineによって以前に開発された
凍結ランプ −60℃/h、乾燥ランプ −25℃/h
特別の工程は、予備通気(N2/空気、圧力0.85bar)、封止、通気(N2/空気)、および4℃での貯蔵である。

A=マンニトールに対する凍結乾燥サイクル
B=マンニトール−スクロースに対する凍結乾燥サイクル
C=スクロースに対する凍結乾燥サイクル。
Figure 2011137047
* 固体サンプルの表面上のスポットに対するpH値
Figure 2011137047

Claims (1)

  1. 明細書中に記載の発明。
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