JP2011136452A - メンテナンス装置及び流体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】流体噴射ヘッドのノズル形成面を清掃可能であると共に、流体噴射ヘッドの側面も清掃可能であるメンテナンス装置及び流体噴射装置を提供する。
【解決手段】メンテナンス装置の清掃ユニット35は、ノズル22からインクを噴射する記録ヘッド21におけるノズル形成面21aを清掃するために使用される第1ラビング部材43と、記録ヘッド21の側面21bを清掃するために使用される第2ラビング部材44とを備え、記録ヘッド21と第1ラビング部材43及び第2ラビング部材44とをノズル形成面21aの清掃時にはキャリッジ16の主走査方向と交差する方向に沿って相対移動させると共に、側面21bの清掃時にはキャリッジ16の主走査方向に沿って相対移動させる。
【選択図】図5

Description

本発明は、メンテナンス装置及び流体噴射装置に関する。
従来から、流体噴射ヘッドのノズル形成面に形成されたノズルから流体を噴射する流体噴射装置として、例えばインクジェット式プリンター(以下、「プリンター」ともいう)が知られている。こうしたプリンターにおいては、ノズル内のインクが増粘して生じる目詰まりを予防・修復するために、ノズル形成面に付着したインクをワイパーブレード(以下、「ワイパー」と示す)で拭き取るワイピング装置をメンテナンス装置の一種として備えている。また、ワイパーの耐久劣化等によりインクの拭き取り性が悪化した場合には、ノズル形成面において拭き残ったインクが乾燥・増粘してインクの吐出を阻害するため、こうしたプリンターにはノズル形成面から増粘インクなどの付着物を擦り取るラビング装置をメンテナンス装置の一種として更に備えることもある。
ところで、このようなプリンターにおけるワイピング装置では、ワイパーで拭き取ったインクがワイパーに付着したまま残り、ワイパーが再び流体噴射ヘッドに接触したときに、インクを流体噴射ヘッドの側面に付着させてしまうことがある。そして、流体噴射ヘッドの側面に付着して増粘したインクがワイパーに再付着して、増粘インクが再付着した状態のワイパーで再びノズル形成面を清掃のために払拭すると、増粘インクがノズル形成面に再付着するという問題があった。また、流体噴射ヘッドの側面に付着した増粘インクはラビング装置によっても除去できないという問題があった。
そこで、例えば特許文献1に記載されるように、流体噴射ヘッドの側面にインクが付着するのを防ぐプリンターが提案されている。すなわち、この特許文献1のプリンターでは、流体噴射ヘッドの側面にインクを吸収する吸収体を備え、ワイパーに付着したインクを吸収体で吸収するようになっている。
特開2001−105616号公報
ところで、特許文献1のプリンターにおいては、ワイピング時に流体噴射ヘッドの側面に設けられた吸収体に対してワイパーが何度も繰り返し接触するようになっている。そのため、吸収体に吸収された後の乾燥によって増粘した増粘インクが再びワイパーに付着してしまい、やはりワイパーが十分なクリーニング機能を発揮できない虞があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、流体噴射ヘッドのノズル形成面を清掃可能であると共に、流体噴射ヘッドの側面も清掃可能であるメンテナンス装置及び流体噴射装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のメンテナンス装置は、ノズルから流体を噴射する流体噴射ヘッドにおける第1被清掃部及び当該第1被清掃部とは異なる第2被清掃部を清掃するために使用される清掃部と、前記流体噴射ヘッドと前記清掃部とを前記第1被清掃部の清掃時には第1方向に沿って相対移動させると共に前記第2被清掃部の清掃時には前記第1方向とは異なる第2方向に沿って相対移動させる移動手段と、を備えている。
この構成によれば、第1被清掃部の清掃時と第2被清掃部の清掃時とでは、流体噴射ヘッドと清掃部との相対移動方向が異なる。このため、第1被清掃部と第2被清掃部を清掃するときの流体噴射ヘッドと清掃部の相対移動方向が同じであるときと比較して、メンテナンス装置が必要とするスペースを小さくすることができ、メンテナンス装置を小型化することができる。
本発明のメンテナンス装置において、前記第1被清掃部は前記流体噴射ヘッドのノズル形成面により構成される一方、前記第2被清掃部は前記流体噴射ヘッドの側面により構成される。
この構成によれば、この構成によれば、清掃部により流体噴射ヘッドのノズル形成面と側面を清掃することができる。
本発明のメンテナンス装置において、前記清掃部は、前記第1被清掃部を清掃するために使用される第1清掃部と前記第2被清掃部を清掃するために使用される第2清掃部を有する。
この構成によれば、流体噴射ヘッドの第1被清掃部と第2被清掃部とがそれぞれ対応する第1清掃部と第2清掃部とにより清掃される。したがって、異なる被清掃部をそれぞれに対応する清掃部で適切に清掃することができる。
本発明のメンテナンス装置は、前記第1清掃部と前記第2清掃部とを所定回転方向における異なる位置に支持しつつ回転可能な支持部を更に備え、当該支持部は、前記各被清掃部の清掃時には当該被清掃部に対して前記各清掃部のうち対応する清掃部が接触するように回転する。
この構成によれば、第1清掃部と第2清掃部とを支持する支持部が回転することにより第1清掃部と第2清掃部は清掃時にそれぞれ対応する第1被清掃部と第2被清掃部に適切に接触する。したがって、第1清掃部と第2清掃部とを支持する支持部を小型化することができるので、メンテナンス装置を小型化することができる。
本発明のメンテナンス装置は、前記第1清掃部と前記第2清掃部とが一体化されたメンテナンス部材を備え、前記移動手段は、前記各被清掃部の清掃時には当該被清掃部に対して前記各清掃部のうち対応する清掃部を接触させた状態で前記流体噴射ヘッドと前記メンテナンス部材とを相対移動させる。
この構成によれば、メンテナンス部材は第1清掃部と第2清掃部とが一体化された構成であるため、流体噴射ヘッドの異なる部分をそれぞれに対応するメンテナンス部材の部分で適切に清掃しつつ、メンテナンス装置の部品点数を減少することができるので、メンテナンス装置を小型化することができる。
また、本発明の流体噴射装置は、流体を噴射する流体噴射ヘッドと、上記構成のメンテナンス装置を備えている。
この構成によれば、上記メンテナンス装置にかかる発明と同様の作用効果を得ることができる。
第1実施形態におけるプリンターの概略斜視図。 第1実施形態におけるメンテナンス装置の平面模式図。 第1実施形態における清掃ユニットの断面模式図。 (a)〜(f)は第1実施形態における記録ヘッドに対する清掃ユニットの各メンテナンス動作を説明するための断面模式図であり、(a)はノズル形成面のラビング開始直後の断面模式図、(b)はノズル形成面をラビング中の断面模式図、(c)は記録ヘッドの側面に対するラビング開始前の断面模式図、(d)は記録ヘッドの側面をラビング中の断面模式図、(e)はノズル形成面のワイピング開始前の断面模式図、(f)はノズル形成面をワイピング中の断面模式図。 第2実施形態における清掃ユニット35の断面模式図。 (a)〜(f)は第2実施形態における記録ヘッドに対する清掃ユニットの各メンテナンス動作を説明するための断面模式図であり、(a)はノズル形成面のラビング開始前の断面模式図、(b)はノズル形成面をラビング中の断面模式図、(c)は記録ヘッドの側面に対するラビング開始前の断面模式図、(d)は記録ヘッドの側面をラビング中の断面模式図、(e)はノズル形成面のワイピング開始前の断面模式図、(f)はノズル形成面をワイピング中の断面模式図。 (a)は第1変形例における清掃ユニットの断面模式図、(b)は第2変形例における清掃ユニットの断面模式図。
(第1実施形態)
以下、本発明を流体噴射装置の一種であるインクジェット式プリンター(以下、「プリンター」という。)及びそのプリンターが備えるメンテナンス装置に具体化した第1実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。なお、以下の説明において、「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」をいう場合は、特に説明がない限り、図1において矢印で示す「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」をいうものとする。
図1に示すように、本実施形態のプリンター10は、平面視矩形状をなす本体ケース11を備えている。本体ケース11内の下部には、その長手方向(図1において左右方向となる主走査方向)に沿ってプラテン12が架設されると共に、そのプラテン12の下側には図示しない廃インクタンクが設けられている。プラテン12は、ターゲットとしての用紙Pを支持する支持台であり、紙送り機構13が有する紙送りモーター14の駆動力に基づき、用紙Pを主走査方向と直交する副走査方向(図1において前後方向)に沿って給送するようになっている。
また、本体ケース11内においてプラテン12の上方には、プラテン12の長手方向(左右方向)と平行に延びるガイド軸15が架設され、このガイド軸15にはキャリッジ16がガイド軸15の軸線方向(左右方向)に沿って往復移動可能に支持されている。また、本体ケース11の内面においてガイド軸15の両端部と対応する位置には、駆動プーリー17及び従動プーリー18が回転自在に支持されている。駆動プーリー17にはキャリッジ16を往復移動させる際の駆動源となるキャリッジモーター19が連結され、これら一対のプーリー17,18間には、キャリッジ16を固定支持したタイミングベルト20が掛装されている。従って、キャリッジ16は、ガイド軸15にガイドされながら、キャリッジモーター19の駆動によりタイミングベルト20を介して主走査方向に移動可能となっている。
また、図1に示すように、キャリッジ16の下面側には流体噴射ヘッドとしての記録ヘッド21が設けられている。そして、図3に示すように、この記録ヘッド21の下面にて構成されるノズル形成面21aには、複数のノズル開口22が形成されている。また、図1に示すように、キャリッジ16上には記録ヘッド21に対して流体としてのインクを供給するための複数(本実施形態では5つ)のインクカートリッジ23が着脱可能に装着されている。そして、各インクカートリッジ23に収容されたインクをノズル開口22から記録用紙Pに対して噴射することにより、印刷が行われるようになっている。
さらに、本体ケース11の一端部(図1では右端部)、すなわち用紙Pが至らない非印刷領域には、プリンター10の電源オフ時や記録ヘッド21をメンテナンスする場合にキャリッジ16を位置させるためのホームポジションHPが設けられている。そして、このホームポジションHPの下方となる位置には、記録ヘッド21からの用紙Pに対するインク噴射が良好に維持されるように、各種のメンテナンス動作を行うメンテナンス装置24が設けられている。
次にメンテナンス装置24について図2及び図3に基づいて説明する。
図2に示すように、メンテナンス装置24は、本体ケース11に図示しないブラケットを介して支持される後側フレーム27及び前側フレーム28を備えている。後側フレーム27には、正逆回転可能な第1駆動モーター29が取り付けられている。そして、駆動モーター29の出力軸29aの前端には、歯付きプーリー30が動力伝達可能に接続されている。
また、後側フレーム27と前側フレーム28との間には、略水平方向に延設されたリードスクリュー31が2本、左右方向に離間して平行をなすように架設されている。両リードスクリュー31の各後端部には歯付きプーリー30及び図示しないプーリーが各々装着され、図示しないプーリーと駆動モーター29の出力軸29aに接続された歯付きプーリー30との間には無端状のピニオンベルト32が掛装されている。また、両リードスクリュー31の各前端部は前側フレーム28に回転自在に支持されている。したがって、駆動モーター29が回転することによる駆動力の発生に伴い、両リードスクリュー31は各々の軸線を中心に同じ方向へ同期回転する構成となっている。
両リードスクリュー31には移動部材33が1つずつ装着されている。図2に示すように、各移動部材33は、リードスクリュー31に対する螺合部位となる図示しない筒状部の一部に図示しない孔が径方向に貫通形成され、その孔内に図示しないピンが嵌入されている。そして、各筒状部内において、各ピンの先端はリードスクリュー31の外周面に形成されたねじ溝34に係合されている。したがって、このピンがリードスクリュー31の回転時にねじ溝34に係合しつつ案内されることにより、2つの移動部材33は左右一対となって、両リードスクリュー31の軸線方向に沿って進退移動する構成とされている。
なお、本実施形態では、第1駆動モーター29が正転駆動した場合に、両リードスクリュー31が正転方向へ回転し、移動部材33は後側フレーム27側から前側フレーム28側へと前進移動(往動)するように構成されている。その一方、駆動モーター29が逆転駆動した場合には、両リードスクリュー31が逆転方向へ回転し、両移動部材33は前側フレーム28側から後側フレーム27側へと後退移動(復動)するように構成されている。
また、左右一対の移動部材33の間には、記録ヘッド21を清掃する際に使用される清掃ユニット35が設けられている。図2及び図3に示すように、この清掃ユニット35は、左右両移動部材33間に架設された回転軸36を回動中心として回動自在に支持された断面略矩形状の回動部材37を備えている。なお、図3に示すように、回動部材37は、その略矩形状をなす断面の中心から一つの隅角(図3では右下の隅角)寄りに偏心した位置が回動中心となるように回転軸36に支持されている。
また、回動部材37における左右方向に延びる4つの外側面のうち回転軸36の軸線に近い2つの外側面の一方である第1面(図3では下側面)37aからは、ゴム等の可撓性を有する素材で短冊状に形成されたワイパー部材38が第1面37aに対して垂直となる方向(図3では鉛直下方向)に向けて延設されている。そして、ワイパー部材38は、移動部材33の移動に伴い清掃ユニット35が記録ヘッド21と前後方向で相対移動することにより記録ヘッド21のノズル形成面21aに摺接した場合に、ノズル形成面21aに付着しているインクや塵埃を払拭して清掃するようになっている。
さらに、図3に示すように、回動部材37には、インクを吸収可能な多孔質材又は繊維材(不織布、織布又はフェルト等)からなる断面多角形状のメンテナンス部材としてのラビング部材39が、回動部材37の長手方向に沿うように支持されている。すなわち、ラビング部材39は、図3に示すように、回動部材37における4つの外側面のうち回転軸36の軸線から遠い2つの外側面である第2面(図3では左側面)37b及び第3面(図3では上側面)37cと対応する2つの直交する面を接合面として回動部材37の長手方向に沿って取り付けられている。この点で、回動部材37はラビング部材(メンテナンス部材)39を支持する支持部として機能する。なお、ラビング部材39は、回動部材37と略同一長さに形成されたインクを吸収する吸収体であり、回動部材37に接合された支持状態で、回動部材37と共に回転軸36を中心にして一体回動するように構成されている。
また、図3に示すように、このラビング部材39は、回動部材37に取り付けられた状態における回動部材37の断面形状との組み合わせ断面形状が、矩形状を一つの隅角で直交する二辺の中点同士を結ぶ直線で一つの斜辺が形成されるように切断した不等脚の台形状をなしている。そして、その台形状において斜辺となる面が、図3に示す待機状態では前側フレーム28側に向かって斜め下方に延びる斜面部39aとなっている。
また、その台形状において回動部材37の第1面37aと面一に延びることで台形状の下底を構成することになる下側の面及びその下側の面と対向して上底を構成することになる上側の面は、それぞれ図3に示す待機状態では水平方向に延びる下側平面部39b及び上側平面部39cとなっている。そして、図3に示すラビング部材39の断面形状において、斜面部39aと下側平面部39bとを連結する左辺となる左側面部39dは、このラビング部材39における他の各外側面(斜面部39a等)よりも回転軸36の軸心から遠い位置に形成されている。
すなわち、図3に示すように、清掃ユニット35において、回転軸36の軸心からラビング部材39の上側平面部39cまでの距離L1は、鉛直方向における回転軸36の軸心から記録ヘッド21のノズル形成面21aまでの距離L0よりも大きくなる(すなわち、距離L0<距離L1となる)ように設定されている。これは、ノズル形成面21aに付着するインクをラビング部材39によって吸収することを目的とし、ラビング部材39をノズル形成面21aに弱く摺接させるためであり、この目的のため、距離L1は、ラビング部材39の寸法公差や、ラビング部材39とノズル形成面21aとの位置精度を考慮して、距離L0より小さくならない(すなわち、接触しないことがない)大きさに設定される。また、回転軸36の軸心からラビング部材39の斜面部39aまでの距離L2は、距離L1よりも僅かに大きくなるように設定されている。すなわち、図4(b)に示すように斜面部39aをノズル形成面21aに摺接させたときに、図4(a)に示す場合よりも適度な接触圧が得られ、ノズル形成面21aに付着した固化物を拭き取ることができるようになっている。
そして、回転軸36の軸心からラビング部材39の左側面部39dまでの距離L3は、距離L2よりも大きくなる(すなわち、図4(d)に示すように、下側平面部39bを鉛直方向に沿わせたときに記録ヘッド21の側面21bに対して鉛直方向で十分な接触幅が得られる)ように設定されている。また、距離L3は回転軸36の軸心からワイパー部材38の先端までの距離より大きくなるように設定されている。これは、ワイパー部材38が記録ヘッド21の側面21bに接触したとき、ワイパー部材38に付着していたインクがワイパー部材38の先端よりも回転軸36の軸心から離れる側に飛散する虞があることから、ラビング部材39の距離L3をワイパー部材の長さより長くすることで、そのような飛散の虞のあるインクを吸収するためである。
また、図2に示すように、回転軸36の一端(本実施形態の場合は右端)側で移動部材33とラビング部材39の間となる位置には、第1歯車40が固着されている。さらに、平面視において左右両リードスクリュー31の間で後側フレーム27の直ぐ手前となる位置には第2駆動モーター41が配設され、その出力軸には第2駆動モーター41の動力を伝達可能な第2歯車42が設けられている。そして、清掃ユニット35が図2に示すように後側フレーム27側に最も近接した位置(以下、「待機位置」という。)に位置する場合には、第1歯車40と第2歯車42が噛合するようになっており、この場合、回転軸36は第2駆動モーター41の駆動量に応じた回転角だけ回転可能である。
清掃ユニット35は、回動部材37を所定回転角だけ回転させると、ワイパー部材38及びラビング部材39のうち、メンテナンス時において記録ヘッド21の清掃に使用される部材が清掃姿勢に配置される構成となっている。すなわち、清掃ユニット35は、例えば図2及び図3に示す待機姿勢から、回動部材37が図3で時計方向に約30度回転することにより、ラビング部材39における斜面部39aの全面が記録ヘッド21のノズル形成面21aに接触する姿勢(以下、「第1清掃姿勢」と示す)に変位して、斜面部39aの全面がノズル形成面21aに摺接可能となる。この点で、本実施形態では、記録ヘッド21のノズル形成面21aが第1被清掃部として機能し、ラビング部材39の斜面部39aが第1清掃部として機能する。
また、回動部材37が図3で時計方向に約90度回転することにより、ラビング部材39の下側平面部39bが記録ヘッド21の側面21bと対向する姿勢(以下、「第2清掃姿勢」と示す)に変位して、下側平面部39bが記録ヘッド21の側面21bに摺接可能となる。この点で、本実施形態では、記録ヘッド21の側面21bが第2被清掃部として機能し、ラビング部材39の下側平面部39bが第2清掃部として機能する。そして、回動部材37が図3で時計方向に約180度回転することにより、ワイパー部材38の先端がノズル形成面21a側を向く姿勢(以下、「第3清掃姿勢」と示す)に変位して、ノズル形成面21aにワイパー部材38が摺接可能となる。
次に、以上のように構成されたメンテナンス装置24の作用について、特に清掃ユニット35を使用したメンテナンス動作に着目して以下説明する。
なお、清掃ユニット35は、メンテナンス動作が行われる前の待機状態では、図2及び図3に示すように、ラビング部材39の上側平面部39cが鉛直方向上側に向く待機姿勢に保持され、後側フレーム27側で第1歯車40を第2歯車42に噛合させた待機位置に位置している。また、以下においては、待機姿勢にある清掃ユニット35が清掃姿勢となるように回転する方向(図3では時計方向)のことを正方向と示す一方、清掃姿勢にある清掃ユニット35が待機姿勢となるように回転する方向(図3では反時計方向)のことを逆方向と示すものとする。
さて、例えば、印刷時に記録ヘッド21のノズル開口22から記録用紙Pに対して噴射されたインク滴が跳ね返ったときや、記録ヘッド21内のインクを吸引排出させる吸引クリーニングを行った後などには、ノズル形成面21aに無用なインクが付着することがある。こうした付着インクは、ノズル開口22からのインクの噴射方向に影響を与えたりして印刷不良を招くおそれがある。そこで、そのような場合にはワイパー部材38によるメンテナンス動作であるワイピングがなされる。
まず、キャリッジ16をメンテナンス装置24の上方域のホームポジションHPまで移動させて停止させる。すると、第2駆動モーター41が駆動して、図4(e)に示すように、清掃ユニット35が待機位置において同図に破線で示す待機姿勢から正方向に約180度回転して、第3清掃姿勢に変位する。そして次に、第1駆動モーター29が正転駆動されると、リードスクリュー31の正転方向への回転に伴って、清掃ユニット35が前進移動をする。そして、図4(f)に示すように、清掃ユニット35の前進移動途中にワイパー部材38が記録ヘッド21のノズル形成面21aと相対移動しながら摺接して付着インクを払拭除去する。
以上のようにワイパー部材38によるノズル形成面21aのワイピングが終了すると、キャリッジ16はホームポジションHPから印刷領域に移動される。その後、第1駆動モーター29が逆転駆動されると、リードスクリュー31の逆転方向への回転を伴って、清掃ユニット35は後退移動して待機位置に戻る。そして、第2駆動モーター41が駆動して、清掃ユニット35は待機位置において第3清掃姿勢から逆方向に約180度回転して待機姿勢に戻る。
また、ワイパー部材38の耐久劣化等によりインクの払拭除去能が悪化してくると、拭き残ったインクが乾燥及び増粘してノズル形成面21aに付着してヘッドの吐出を阻害するとともに、増粘インクがワイパー部材38を経由して記録ヘッド21の側面21bにも付着する。そこで、そのような場合にはラビング部材39によるメンテナンス動作であるラビングがなされる。
まず、記録ヘッド21のノズル形成面21aをラビングする場合について説明する。
この場合、キャリッジ16をメンテナンス装置24の上方域のホームポジションHPまで移動させて停止させる。すると次に、図4(a)に示すように、第1駆動モーター29が正転駆動されて、リードスクリュー31の正転方向への回転を伴って清掃ユニット35が待機姿勢の状態のままで前進移動をする。清掃ユニット35の前進移動の途中において、ラビング部材39の斜面部39aが記録ヘッド21のノズル形成面21aと側面21bとの角部に接触すると、それ以後の更なる清掃ユニット35の前進に伴って、図4(b)に示すように、清掃ユニット35が正方向に回転して第1清掃姿勢に変位する。そして、第1清掃姿勢になったラビング部材39の斜面部39aをノズル形成面21aに摺接させながら、清掃ユニット35は前進移動をする。
また、清掃ユニット35が前側フレーム28側まで前進移動すると、第1駆動モーター29が逆転駆動されて、清掃ユニット35が後退移動する。すると、ラビング部材39の斜面部39aは再びノズル形成面21aに摺接するようになる。このような清掃ユニット35の往復移動が所定の回数(例えば3回)繰り返されることにより、ラビング部材39の第1清掃部としての斜面部39aにより第1被清掃部としてのノズル形成面21aに付着したインクが吸収されるとともに、増粘インクが払拭除去される。
次に、以上のノズル形成面21aのラビングに続けて記録ヘッド21の側面21bをラビングする場合について説明する。
この場合、ラビング部材39の斜面部39aによるノズル形成面21aのラビングが終了して清掃ユニット35が第1清掃姿勢を維持したまま待機位置に戻ると、第2駆動モーター41が駆動して、図4(c)に示すように、清掃ユニット35は待機位置で正方向に回転して第2清掃姿勢に変位する。すると、第1駆動モーター29が正転駆動されて、図4(d)に示すように、ラビング部材39の下側平面部39bが記録ヘッド21の側面21bに当接するまで清掃ユニット35が前進移動する。
そして、記録ヘッド21の側面21bにラビング部材39の下側平面部39bが当接して清掃ユニット35の前進移動が停止すると、ラビング部材39の下側平面部39bを記録ヘッド21の側面21bに摺接させた状態でキャリッジ16がホームポジションHPから反印刷領域側となるラビングポジションRP(図1参照)まで移動される。そして、キャリッジ16は、ラビングポジションRPまで移動した後、再びラビングポジションRPからホームポジションHPに移動される。このようなキャリッジ16の往復移動が所定の回数(例えば3回)繰り返されることにより、ラビング部材39の第2清掃部としての下側平面部39bにより記録ヘッド21の第2被清掃部としての側面21bに付着したインクが吸収されるとともに、増粘インクが払拭除去される。この点で、本実施形態では、キャリッジ16及び移動部材33が移動手段として機能する。
以上のようにラビング部材39による記録ヘッド21のノズル形成面21aと側面21bのラビングが終了すると、キャリッジ16はホームポジションHPから印刷領域に移動される。その後、第1駆動モーター29が逆転駆動されると、リードスクリュー31の逆転方向への回転を伴って、清掃ユニット35は後退移動して初期の待機位置に戻る。そして、第2駆動モーター41が駆動して、清掃ユニット35は待機位置において逆方向に回転して待機姿勢に戻る。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態のメンテナンス装置24では、記録ヘッド21を払拭清掃するラビング部材39を支持する回動部材37が所定の動作をすることにより、記録ヘッド21の払拭清掃時に、ラビング部材39の斜面部39aと下側平面部39bは、記録ヘッド21の各々対応するノズル形成面21aと側面21bにそれぞれ接触する。すなわち、第1被清掃部としてのノズル形成面21aには第1清掃部としての斜面部39aが接触し、第2被清掃部としての側面21bには第2清掃部としての下側平面部39bが接触する。したがって、記録ヘッド21において、ノズル形成面21aと側面21bをそれぞれに対応するラビング部材39の異なる面(斜面部39a及び下側平面部39b)で適切に清掃することができる。
(2)本実施形態のメンテナンス装置24では、ラビング部材39を支持する回動部材37が回転動作することにより、ラビング部材39の異なる面が清掃時にそれぞれ対応する記録ヘッド21のノズル形成面21aと側面21bに適切に接触する。したがって、ラビング部材39を支持する支持部となる回動部材37を小型化することができるので、メンテナンス装置24を小型化することができる。
(3)本実施形態のメンテナンス装置24では、ラビング部材39はインクを吸収可能な多孔質材又は繊維材で構成されているため、記録ヘッド21に付着したインクを吸収して払拭清掃することができる。
(4)本実施形態のメンテナンス装置24では、ラビング部材39は一部材で構成されており、その一部材における一つの面(斜面部39a)と他の一つの面(下側平面部39b)が互いに異なる被清掃部(ノズル形成面21a、側面21b)を各々清掃する別々の清掃部として機能している。すなわち、回動部材37によりラビング部材39を回動させると、ラビング部材39の異なる面が記録ヘッド21の異なる部分に摺接して払拭清掃する。したがって、記録ヘッド21の異なる部分をそれぞれに対応するラビング部材39の面で適切に清掃しつつ、メンテナンス装置24の部品点数を減少することができるので、メンテナンス装置24を小型化することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を図5及び図6に基づいて説明する。なお、第2実施形態は第1実施形態と比較すると、メンテナンス装置24の清掃ユニット35におけるラビング部材が二つのラビング部材43,44に分けられている点で異なっている。また、その他は第1実施形態とほぼ同一の構成である。そのため、以下では上記第1実施形態と相違するところについて主に説明することにし、同一の構成については同一の符号を付し、その重複した説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態のメンテナンス装置24における清掃ユニット35の回動部材37には、ワイパー部材38の他に、インクを吸収可能な多孔質材又は繊維材からなる厚板状の第1ラビング部材43と、この第1ラビング部材43と同素材からなる厚板状の第2ラビング部材44が、それぞれ立設される面を異にして立設されている。すなわち、図5において、回動部材37の下側面となる第1面37aからはワイパー部材38が立設されると共に、左側面となる第2面37bからは第2ラビング部材44が立設され、上側面となる第3面37cからは第1ラビング部材43が立設されている。なお、第2ラビング部材44の突出方向の長さは、第1ラビング部材43の突出方向の長さよりも長くなっている。
これら第1ラビング部材43及び第2ラビング部材44において、記録ヘッド21の清掃時には、第1ラビング部材43の上面部43aが記録ヘッド21のノズル形成面21aに摺接し、第2ラビング部材44におけるワイパー部材38側の側面部44aが記録ヘッド21の側面21bに摺接するようになっている。この点で、本実施形態では、記録ヘッド21のノズル形成面21aが第1被清掃部、そして側面21bが第2被清掃部として機能すると共に、第1ラビング部材43の上面部43aが第1清掃部、第2ラビング部材44の側面部44aが第2清掃部として機能する。
清掃ユニット35は、第1実施形態の場合と同様に、回動部材37を所定回転角だけ回転させると、ワイパー部材38、第1ラビング部材43及び第2ラビング部材44のうち、メンテナンス時において記録ヘッド21の清掃に使用される部材が清掃姿勢に配置される構成となっている。すなわち、清掃ユニット35は、例えば図5に示す待機位置で第1ラビング部材43の上面部43aが上方を向く待機姿勢から前進移動することにより、第1清掃部としての第1ラビング部材43の上面部43aが記録ヘッド21の第1被清掃部としてのノズル形成面21aに接触する姿勢(すなわち、第1清掃姿勢)に変位する。そして、その第1清掃姿勢では、第1ラビング部材43の上面部43aの全面がノズル形成面21aに摺接可能となる。
同様に、清掃ユニット35は、待機姿勢から回動部材37が正方向に約90度回転することにより、第2清掃部としての第2ラビング部材44の側面部44aが記録ヘッド21の第2被清掃部としての側面21bと対向する姿勢(すなわち、第2清掃姿勢)に変位する。そして、その第2清掃姿勢では、側面部44aが記録ヘッド21の側面21bに摺接可能となる。また同様に、清掃ユニット35は、待機姿勢から回動部材37が正方向に約180度回転することにより、ワイパー部材38の先端がノズル形成面21a側を向く姿勢(すなわち、第3清掃姿勢)に変位する。そして、その第3清掃姿勢では、ノズル形成面21aにワイパー部材38が摺接可能となる。
次に、以上のように構成されたメンテナンス装置24の作用について、特に清掃ユニット35を使用したメンテナンス動作に着目して以下説明する。
さて、清掃ユニット35は、メンテナンス動作が行われる前の待機状態では第1ラビング部材43の上面部43aが上方を向く待機姿勢に保持され、初期位置でもある待機位置に位置している。
そして、例えば、ワイパー部材38によるメンテナンス動作であるワイピングが行われるときには、第1実施形態の場合と同様に、キャリッジ16をホームポジションHPまで移動させて停止させる。すると次に、第2駆動モーター41が駆動して、図6(e)に示すように、清掃ユニット35が待機位置において同図に破線で示す待機姿勢から正方向に約180度回転して、第3清掃姿勢に変位する。そして次に、第1駆動モーター29が正転駆動されると、清掃ユニット35が前進移動をする。そして、図6(f)に示すように、清掃ユニット35の前進移動途中にワイパー部材38が記録ヘッド21のノズル形成面21aと相対移動しながら摺接して付着インクを払拭除去する。
以上のようにワイパー部材38によるノズル形成面21aのワイピングが終了すると、キャリッジ16はホームポジションHPから印刷領域に移動されて、清掃ユニット35は後退移動して待機位置に戻る。そして、第2駆動モーター41が駆動して、清掃ユニット35は待機位置において逆方向に回転して待機姿勢に戻る。
また、第1及び第2ラビング部材43,44によるメンテナンス動作であるラビングがおこなわれるときには、第1実施形態の場合と同様に、キャリッジ16をホームポジションHPまで移動させて停止させる。まず、記録ヘッド21のノズル形成面21aをラビングする場合は、図6(a)に示すように、第1駆動モーター29が正転駆動されて、清掃ユニット35が待機姿勢の状態で前進移動をする。そして、図6(b)に示すように、清掃ユニット35の前進に伴って、第1ラビング部材43の上面部43aがノズル形成面21aと摺接する第1清掃姿勢となる。そして、この第1ラビング部材43の上面部43aをノズル形成面21aに摺接させる第1清掃姿勢のまま清掃ユニット35は前側フレーム28側まで前進移動する。
そして、清掃ユニット35が前側フレーム28側まで前進移動すると、第1駆動モーター29が逆転駆動されて、清掃ユニット35は後退移動する。このとき、第1ラビング部材43の上面部43aは再びノズル形成面21aに摺接する。このような清掃ユニット35の往復移動が所定の回数(例えば3回)繰り返されて、第1清掃部としての第1ラビング部材43の上面部43aにより第1被清掃部としてのノズル形成面21aに付着したインクが吸収されるとともに、増粘インクが払拭除去される。 第1ラビング部材43の上面部43aによりノズル形成面21aのラビングが終了して清掃ユニット35が初期の待機位置に戻ると、第2駆動モーター41が駆動して、図6(c)に示すように、清掃ユニット35は回転して第2清掃姿勢に変位する。すると、第1駆動モーター29が正転駆動されて、図6(d)に示すように、第2ラビング部材44の側面部44aが記録ヘッド21の側面21bに当接するまで清掃ユニット35が前進移動する。
そして、記録ヘッド21の側面21bに第2ラビング部材44の側面部44aが当接して清掃ユニット35の前進移動が停止すると、第2ラビング部材44の側面部44aを記録ヘッド21の側面21bに摺接させた状態でキャリッジ16がホームポジションHPからラビングポジションRPまで移動される。そして、キャリッジ16は、ラビングポジションRPまで移動した後、再びラビングポジションRPからホームポジションHPに移動される。このようなキャリッジ16の往復移動が所定の回数(例えば3回)繰り返されて、第2清掃部としての第2ラビング部材44の側面部44aにより記録ヘッド21の第2被清掃部としての側面21bに付着したインクが吸収されるとともに、増粘インクが払拭除去される。この点で、本実施形態では、キャリッジ16及び移動部材33が移動手段として機能する。
以上のように第1ラビング部材43及び第2ラビング部材44による記録ヘッド21のノズル形成面21aと側面21bのラビングが終了すると、キャリッジ16はホームポジションHPから印刷領域に移動される。その後、第1駆動モーター29が逆転駆動されると、清掃ユニット35は後退移動して初期の待機位置に戻る。そして、第2駆動モーター41が駆動して、清掃ユニット35は待機位置において回転して待機姿勢に戻る。
上記第2実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(5)本実施形態のメンテナンス装置24では、記録ヘッド21のノズル形成面21aの清掃時と側面21bの清掃時とでは、記録ヘッド21と清掃ユニット35との相対移動方向が異なる。このため、記録ヘッド21のノズル形成面21aと側面21bを清掃するときの記録ヘッド21と清掃ユニット35の相対移動方向が同じであるときと比較して、メンテナンス装置24が必要とするスペースを小さくすることができ、メンテナンス装置24を小型化することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態において、記録ヘッド21の側面21bをラビングするときに、キャリッジ16はホームポジションHPからラビングポジションRPに移動しないようにしてもよい。但し、その場合は清掃ユニット35の方を記録ヘッド21の側面21bに沿って移動させる機構が必要となる。
・上記実施形態において、吸収体以外の素材でラビング部材39,43,44を形成してもよい。この場合は、インクを吸収する機能は有さないものの、付着インクを払拭除去する機能は確保可能である。
・上記実施形態において、清掃ユニット35により記録ヘッド21のノズル形成面21aと側面21b以外の面を払拭清掃するようにしてもよい。
・上記実施形態において、清掃ユニット35は回動以外の動作態様で各清掃部(斜面部39a、下側平面部39b等)が対応する各被清掃部(ノズル形成面21a、側面21b)に接触可能な姿勢位置となるようにしてもよい。
その場合、図7(a)に示すように、清掃ユニット35は、水平移動する板状の支持部として機能する移動体45を備え、その移動体45上の離間した2位置から突設させた前後一対の支持台45a,45bに、ノズル形成面21aと対応する第1ラビング部材46及び側面21bに対応する第2ラビング部材47を立設させた構成としてもよい。
そして、この場合は、図7(a)に実線で示すように、第1清掃部としての第1ラビング部材46の上面部を第1被清掃部としてのノズル形成面21aに接触させた第1清掃姿勢で清掃ユニット35が前進移動することにより、ノズル形成面21aからインクが払拭除去される。その一方、図7(a)に破線で示すように、第2清掃部としての第2ラビング部材47の側面部を記録ヘッド21の第2被清掃部としての側面21bに接触させた第2清掃姿勢でキャリッジ16がガイド軸15に沿って往復移動することにより、側面21bから増粘したインクが払拭除去される。
また、図7(b)に示すように、清掃ユニット35は、水平移動する板状の支持部として機能する移動体49上に、断面形状が横L字状をなすラビング部材50を支持した構成としてもよい。そして、この場合は、図7(b)に実線で示すように、ラビング部材50における第1清掃部としての上側平面部50aを第1被清掃部としてのノズル形成面21aに接触させた第1清掃姿勢で清掃ユニット35が前進移動することにより、ノズル形成面21aからインクが払拭除去される。その一方、図7(b)に破線で示すように、ラビング部材50における第2清掃部としての側面部50bを記録ヘッド21の第2被清掃部としての側面21bに接触させた第2清掃姿勢でキャリッジ16がガイド軸15に沿って往復移動することにより、側面21bから増粘したインクが払拭除去される。
・上記実施形態では、流体噴射装置をインクジェット式プリンター10に具体化したが、インク以外の他の流体(例えばトナーなど)を噴射したり吐出したりする流体噴射装置を採用してもよい。また、微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置(流体噴射装置の一種)に流用可能である。なお、液滴とは、液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用してもよい。そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置に本発明を適用することができる。
10…流体噴射装置としてのプリンター、21…流体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、21a…第1被清掃部としてのノズル形成面、21b…第2被清掃部としての側面、22…ノズル、24…メンテナンス装置、35…清掃ユニット、37…支持部としての回動部材、38…ワイパー部材、39…メンテナンス部材としてのラビング部材、39a…第1清掃部としての斜面部、39b…第2清掃部としての下側平面部、43…第1ラビング部材、43a…第1清掃部としての上面部、44…第2ラビング部材、44a…第2清掃部としての側面部、45…支持部としての移動体、46…第1清掃部として機能する第1ラビング部材、47…第2清掃部として機能する第2ラビング部材、49…支持部としての移動体、50…ラビング部材、50a…第1清掃部としての上側平面部、50b…第2清掃部としての側面部。

Claims (6)

  1. ノズルから流体を噴射する流体噴射ヘッドにおける第1被清掃部及び当該第1被清掃部とは異なる第2被清掃部を清掃するために使用される清掃部と、
    前記流体噴射ヘッドと前記清掃部とを前記第1被清掃部の清掃時には第1方向に沿って相対移動させると共に前記第2被清掃部の清掃時には前記第1方向とは異なる第2方向に沿って相対移動させる移動手段と、
    を備えたことを特徴とするメンテナンス装置。
  2. 前記第1被清掃部は前記流体噴射ヘッドのノズル形成面により構成される一方、前記第2被清掃部は前記流体噴射ヘッドの側面により構成される
    ことを特徴とする請求項1に記載のメンテナンス装置。
  3. 前記清掃部は、前記第1被清掃部を清掃するために使用される第1清掃部と前記第2被清掃部を清掃するために使用される第2清掃部を有する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のメンテナンス装置。
  4. 回転動作可能であって、且つその回転方向における異なる位置に前記第1清掃部と第2清掃部とを支持している支持部を更に備え、
    当該支持部は、前記各被清掃部の清掃時には当該被清掃部に対して前記各清掃部のうち対応する清掃部が接触するように回転する
    ことを特徴とする請求項3に記載のメンテナンス装置。
  5. 前記第1清掃部と前記第2清掃部とが一体化されたメンテナンス部材を備え、
    前記移動手段は、前記各被清掃部の清掃時には当該被清掃部に対して前記各清掃部のうち対応する清掃部を接触させた状態で前記流体噴射ヘッドと前記メンテナンス部材とを相対移動させる
    ことを特徴とする請求項3に記載のメンテナンス装置。
  6. ノズルから流体を噴射する流体噴射ヘッドと、
    請求項1〜請求項5のうち何れか一項に記載のメンテナンス装置と、を備えた
    ことを特徴とする流体噴射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021000730A (ja) * 2019-06-20 2021-01-07 武蔵エンジニアリング株式会社 計数機

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