JP2011135944A - 発熱具 - Google Patents

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尚史 東
Yoshiki Hidaka
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Abstract

【課題】使用中に外縁域のめくれ上がりが起こりにくい発熱具を提供すること。
【解決手段】第1の袋体5a内に収容された第1の発熱部21と、第2の袋体5b内に収容された第2の発熱部21とが、折曲部Bを介して連設されており、折曲部Bの位置において、両袋体が対向するように二つ折りされ、かつ二つ折りされた両袋体間に両面離型シート6が配されている。各袋体の内面に粘着剤7が塗布されており、粘着剤7によって、各袋体と離型シートとが剥離可能に粘着している。粘着剤7は、各袋体を平面視した状態において、該袋体が発熱部の外縁から外方に延出した外縁延出域4a,4bのうち、二つ折りの折り線Fから最も遠い位置にあり、かつ折り線Fの延びる方向と同方向に延びる遠位延出域8bに少なくとも塗布されている。かつ発熱部21と重なる位置には粘着剤7が塗布されていない。
【選択図】図1

Description

本発明は、人体又は着衣に貼付して適用して温感を付与する発熱具に関する。
いわゆる使い捨てカイロを始めとする発熱具には、これを人体又は着衣に貼付する目的で、粘着剤が塗布されているものがある。この場合、発熱具が使用されるまでの間、粘着剤は離型シート等によって保護されている。使用に際しては離型シートを剥がし、露出した粘着剤を下着や肌等に当接させる。剥がされた離型シートは廃棄され、再使用されることはない。しかし、昨今の省資源・エコロジーの観点から、廃棄物が極力生じないようにすることが望まれている。
前記の観点から、特許文献1においては、粘着剤及び離型シートを設けた包材と通気性包材とからなり、かつ折目を有するシール部で複数の室に区画されてなる発熱剤収納袋に発熱剤を収納した粘着発熱体を、折目の部分で折り重ねた状態で、非通気性袋に収納することが提案されている。この離型シートは両面離型シートであり、各々の粘着剤塗布部分が、両面離型シートの表裏各面でそれぞれ被覆されるように、折目の部分で折り重ねられている。両面離型シートを用いることで、離型シートの使用量を、片面離型シートの半分にできるという利点があると、同文献には記載されている。
実開平6−36623号公報
しかし、同文献に記載の発熱体においては、両面離型シートを用いることで離型シートの使用量を片面離型シートの半分にできるという利点はあるものの、両面離型シートを用いているが故に剥離紙を剥がし辛いという不都合について依然検討の余地がある。
また、粘着剤が包材の外縁にまで施されていないので、使用前の状態において、該包材の外縁を含む外縁域に小さな力がかかっただけでも、両面離型シートと粘着剤とが剥離してしまう傾向もある。加えて、一旦剥離して露呈した粘着剤部分は、粘着剤面にゴミが付着してしまったり剥離力が低下してしまったりするという不都合もある。加えて、使用中の状態、すなわち、発熱体を着衣や肌に貼付した状態においても、該包材の外縁を含む外縁域が自由状態になり、該外縁域のめくれ上がり、ひいては発熱体の剥離が起こりやすいという不都合もある。
また、粘着剤が発熱剤の直上に施されているので、例えば該粘着剤を肌に貼付した場合、発熱のために必要な酸素供給が妨げられたり、熱伝達が妨げられたりする懸念がある。また、発熱剤の発熱に起因する肌からの発汗によって、該粘着剤の粘着力が低下するという不都合もある。
本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る発熱具を提供することにある。
本発明は、第1の扁平状袋体内に収容された第1の発熱部と、第2の扁平状袋体内に収容された第2の発熱部とが、折曲部を介して連設されており、
前記折曲部の位置において、両袋体が対向するように二つ折りされ、かつ二つ折りされた両袋体間に両面離型シートが配されており、
二つ折りされた状態の各袋体の内面に粘着剤が塗布されており、該粘着剤によって、各袋体と離型シートとが剥離可能に粘着している発熱具であって、
前記粘着剤は、各袋体を平面視した状態において、該袋体が前記発熱部の外縁から外方に延出した外縁延出域のうち、二つ折りの折り線から最も遠い位置にあり、かつ該折り線の延びる方向と同方向に延びる遠位延出域に少なくとも塗布されており、かつ前記発熱部と重なる位置には塗布されていない発熱具を提供するものである。
また本発明は、第1の扁平状袋体内に収容された第1の発熱部と、第2の扁平状袋体内に収容された第2の発熱部とが、折曲部を介して連設されており、
前記折曲部の位置において、両袋体が対向するように二つ折りされ、かつ二つ折りされた両袋体間に両面離型シートが配されており、
二つ折りされた状態の各袋体の内面に粘着剤が塗布されており、該粘着剤によって、各袋体と離型シートとが剥離可能に粘着している発熱具であって、
各袋体を平面視した状態において、該袋体が前記発熱部の外縁から外方に延出した外縁延出域を有し、該外縁延出域は、二つ折りの折り線から最も遠い位置にあり、かつ該折り線の延びる方向と同方向に延びる遠位延出域を含み、
第1の扁平状袋体の遠位延出域と離型シートとの間の粘着力と、第2の扁平状袋体の遠位延出域と離型シートの間の粘着力とが異なっている発熱具を提供するものである。
また本発明は、第1の扁平状袋体内に収容された第1の発熱部と、第2の扁平状袋体内に収容された第2の発熱部とが、折曲部を介して連設されており、
前記折曲部の位置において、両袋体が対向するように二つ折りされ、かつ二つ折りされた両袋体間に両面離型シートが配されており、
二つ折りされた状態の各袋体の内面に粘着剤が塗布されており、該粘着剤によって、各袋体と離型シートとが剥離可能に粘着している発熱具であって、
各袋体の外縁のうち、二つ折りの折り線から最も遠い部位の少なくとも一部が完全に重なり合っていない発熱具を提供するものである。
更に本発明は、第1の扁平状袋体内に収容された第1の発熱部と、第2の扁平状袋体内に収容された第2の発熱部とが、折曲部を介して連設されており、
前記折曲部の位置において、両袋体が対向するように二つ折りされ、かつ二つ折りされた両袋体間に両面離型シートが配されており、
二つ折りされた状態の各袋体の内面に粘着剤が塗布されており、該粘着剤によって、各袋体と離型シートとが剥離可能に粘着している発熱具であって、
各袋体を平面視した状態において、該袋体が前記発熱部の外縁から外方に延出した外縁延出域を有し、該外縁延出域は、二つ折りの折り線から最も遠い位置にあり、かつ該折り線の延びる方向と同方向に延びる遠位延出域を含み、
第1の扁平状袋体の遠位延出域及び第2の扁平状袋体の遠位延出域のうち、一方の遠位延出域においては、該遠位延出域の少なくとも一箇所に非塗布部が形成されるように粘着剤が塗布されており、他方の遠位延出域においては、少なくとも該非塗布部に対向する位置に粘着剤が塗布されている発熱具を提供するものである。
本発明によれば、両面離型シートを用いているにもかかわらず使用時にその剥離が容易で、且つ、使用前・使用中における粘着剤の粘着力の低下や外縁域のめくれ上がりが起こりにくい発熱具が提供される。
図1(a)は、本発明の発熱具の一実施形態を示す平面図であり、図1(b)及び(c)は、図1(a)におけるb−b線断面図及びc−c線断面図である。 図2(a)は、図1(a)に示す状態の発熱具を展開して内面側からみた平面図であり、図2(b)は、図2(a)におけるb−b線断面図である。 図3は、図1に示す発熱具における粘着剤の塗布領域を示す図である。 図4は、図1に示す発熱具を開く状態を示す説明図である。 図5(a)は、本発明の発熱具の別の実施形態を示す平面図であり、図5(b)は、図5(a)に示す発熱具を開いて離型シートを除去した状態を示す平面図である。 図6は、本発明の発熱具の別の実施形態を示す平面図であり、図3に相当する図である。 図7は、本発明の発熱具の更に別の実施形態を示す平面図であり、図3に相当する図である。 図8(a)及び(b)は、本発明の発熱具のまた更に別の実施形態を示す平面図であり、図3に相当する図である。 図9は、本発明の発熱具の更に別の実施形態を示す平面図であり、図3に相当する図である。 図10は、本発明の発熱具に用いられる発熱体を示す一部破断斜視図である。 図11(a)及び(b)はそれぞれ、本発明の発熱具の使用状態を示す説明図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1(a)には、本発明の発熱具の一実施形態の平面図が示されている。図1(b)及び(c)は、図1(a)におけるb−b線断面図及びc−c線断面図である。図2(a)には、図1(a)に示す状態の発熱具を展開して内面側からみた平面図が示されており、図2(b)は、図2(a)におけるb−b線断面図である。図1及び図2に示す実施形態の発熱具1は、第1の部位1a及び第2の部位1bが並列配置されてなるものである。第1の部位1aと、第2の部位1bとは、折曲部Bを介して連設されている。第1の部位1aと、第2の部位1bとは、それらの角部を除き、略同形になっている。
第1の部位1aは、第1のシート2a及び第2のシート3aを備えている。2枚のシート2a,3aは略同形である。両シート2a,3aの間には、後述する図10に示す発熱部21を内包する第1の発熱体20aが配置されている。2枚のシート2a,3aは、第1の発熱体20aよりも大きな寸法となっており、平面視において、両シート2a,3aが、第1の発熱体20aに内包されている発熱部21(後述する図10参照)の外縁から外方に延出し、外縁延出域4aを形成している。両シート2a,3aは、それらの外縁延出域4aにおいて互いに接合されている。この接合によって、第1の発熱体20aを収容する扁平状の第1の袋体5aが、両シート2a,3aによって形成されている。この接合は、例えば、ホットメルト型粘着剤、ヒートシール、超音波シール等の方法を単独または組合せて形成されている。これにより、接合部は接合前の各々の構成材料の有する剛性より高い剛性を有することが可能となる。特に、異なる方向から接合が延びて交わる角部では、見かけ上接合の幅が広がる事で曲げ難い剛性域を形成する。
なお、発熱部21が、後述するように粉体の形態である場合には、該粉体の性状によっては袋体5a内において発熱部21が流動し、該発熱部21の外縁が明確にならない場合がある。そのような場合には、第1のシート2aと第2のシート3aとの接合領域を、外縁延出域4aとする。以下に述べる第2の部位1bについても同様である。
第2の部位1bも、第1の部位1aと同様の構成になっており、略同形の第1のシート2b及び第2のシート3bを備えている。両シート2b,3bの間には、後述する発熱部21を内包する第2の発熱体20bが配置されている。2枚のシート2b,3bは、第2の発熱体20bよりも大きな寸法となっており、平面視において、両シート2b,3bが、第1の発熱体20bに内包されている発熱部21の外縁から外方に延出し、外縁延出域4bを形成している。両シート2b,3bは、それらの外縁延出域4bにおいて互いに接合されている。この接合によって、第2の発熱体20bを収容する扁平状の第2の袋体5bが、両シート2b,3bによって形成されている。この接合も、前述のとおり、高い剛性を有することが可能となる。
第1の部位1aにおける第1のシート2aと、第2の部位1bにおける第1のシート2bとは、一体のものでもよく、あるいは別体のものでもよい。両シート2a,2bが別体のものである場合、両シート2a,2bは、同一のものでもよく、あるいは異なるものであってもよい。同様に、第1の部位1aにおける第2のシート3aと、第2の部位1bにおける第2のシート3bとは、一体のものでもよく、あるいは別体のものでもよい。両シート3a,3bが別体のものである場合、両シート3a,3bは、同一のものでもよく、あるいは異なるものであってもよい。
発熱具1は、その使用前の状態においては、図1(a)ないし(c)に示すように、折曲部Bの位置において第1の袋体5aと第2の袋体5bとが対向するように二つ折りされている。更に、二つ折りされた両袋体5a,5bの間には、両面離型シート6が配されている。両面離型シート6は、第1の袋体5a及び第2の袋体5bと略同形になっている。そして各袋体5a,5bと、両面離型シート6とは、後述する粘着剤7によって剥離可能に粘着されている。
二つ折りされた状態の各袋体5a,5bが対向する内面、すなわち第1のシート2a,2bの表面には、粘着剤7が塗布されている。図3には、第1のシート2a,2bの表面における粘着剤7の塗布部位が示されている。同図は、図1(a)において、両面離型シート6を剥離した状態に対応するものである。同図に示すように、粘着剤7は、各袋体5a,5bを平面視した状態において、該袋体5a,5bが発熱部21の外縁から外方に延出した外縁延出域4a,4bに塗布されている。このことに加えて、粘着剤7は、各袋体5a,5bを平面視した状態において、該袋体5a,5bと発熱部21とが重なる位置には塗布されていない。なお、本明細書において「粘着剤が塗布されていない」とは、一般的に言って、粘着剤の塗布の面積率(一定の面積中における粘着剤の塗布されている面積の割合)が10%以下、特に5%以下であるような粘着剤の塗布態様をいう。例えば、製造条件等の変動に起因して不可避的に粘着剤が塗布されることは許容する趣旨である。
粘着剤7の塗布部位について更に説明すると、上述した外縁延出域4a,4bはそれぞれ、両袋体5a,5bが折曲部Bにおいて二つ折りされることで形成される折り線F(図3参照)に隣接し、かつ該折り線Fの延びる方向と同方向に延びる近位延出域8aと、折り線Fから最も遠い位置にあり、かつ折り線Fの延びる方向と同方向に延びる遠位延出域8bを有している。ここで、「遠位延出域8bが折り線Fの延びる方向と同方向に延びる」とは、遠位延出域8bの延びる方向が、折り線Fの延びる方向と平行な場合だけでなく、遠位延出域8bの延びる方向が、折り線Fの延びる方向と交差している(ただし直交する場合は除く。)場合も包含する。また、遠位延出域8bは、図示するように直線状に延びるだけでなく、折り線Fに対して外向きに凸又は内向きに凸の曲線を描くように延びていてもよい。あるいは、波形や鋸歯形を描くように延びていてもよい。
更に、外縁延出域4a,4bは、折り線Fと交差する方向に延び、かつ発熱部21の上下に位置する上側延出域8cと下側延出域8dとを有している。近位延出域8a及び遠位延出域8bにおいては、それらの全域にわたり粘着剤7が塗布されている。上側延出域8c及び下側延出域8dにおいては、粘着剤7の非塗布部7aが形成されるように、粘着剤7が断続的に塗布されている。
各延出域に塗布された粘着剤7は、第1の袋体5aと第2の袋体5bとが対向した状態において、第1の袋体5aにおける粘着剤7と、第2の袋体5bにおける粘着剤7とが対向するように塗布されている。
図3から明らかなように、各袋体5a,5bの遠位延出域8bにおいては、粘着剤7の塗布域が、各袋体5a,5bの外縁まで達している。したがって、図1に示す状態の発熱具1を開いて離型シート6を剥がし、使用者の肌又は着衣に発熱具1を貼付した場合、遠位延出域8bの使用時のめくれ上がりが効果的に防止される。しかも、粘着剤7は、袋体5a,5bのうち発熱部21と重なる位置には塗布されていないので、この塗布されていない部分と遠位延出域8bとを把持して軽くしごくだけで、第1の袋体5aの遠位延出域8bと離型シート6とが剥離して、その剥離した部位を指でつまむことができ、その後の操作を容易に行うことができる。また、発熱具1を使用者の肌に直接貼付した場合であっても、粘着剤7に当接している肌からの発汗量は、発熱部21に臨んでいる肌からの発汗量よりも少なくなるので、発汗に起因する粘着剤の粘着力が低下しづらい。また、着衣に固定して使用する場合にも、前記発熱部と重なる位置には塗布されていないので、発熱のために必要な酸素供給が妨げられず、熱伝達も妨げられず、粘着剤組成の部分変化や熱による粘着物性変化の影響も低く抑えられる。これらの結果、本実施形態の発熱具1によれば、使用の期間にわたって発熱具1を、使用者の肌又は着衣に安定的に固定しておくことができる。
先に述べたとおり、上側延出域8c及び下側延出域8dにおいては、粘着剤7の非塗布部7aが形成されるように、粘着剤7が塗布されていても良い。非塗布部7aは、袋体5a,5bの外縁から袋体5a,5bの中心域方向に延び、発熱部21が存在する位置まで達している。その結果、発熱具1を使用者の肌に直接貼付して使用する場合、非塗布部7aと肌との間に空気の流通が可能なチャネルが形成され、発熱部21に臨んでいる肌から生じた汗が、該チャネルを通じて外部へ放出されやすくなる。このことは肌の蒸れを防止できるという効果に加え、粘着剤7の粘着力の低下を一層防止できるという効果をもたらす。特に発熱部21が、水蒸気の発生を伴って発熱するものである場合に、これらの効果は一層顕著なものとなる。
再び図1に戻ると、同図に示すように、発熱具1が二つ折りされて各袋体5a,5bが重なった状態においては、各袋体5a,5bの外縁のうち、折り線Fから最も遠い部位の外縁どうしが完全に重なり合っておらず、一方の袋体5aの外縁から他方の袋体5bの外縁延出域8bの一部が延出している。具体的には、略矩形状である袋体5aの四隅のうち、外縁延出域8bに含まれる二つの隅部のうちの一方の隅部が略三角形状に切り欠かれ、それによって、他方の袋体5bの外縁延出域8bの一部が、一方の袋体5aの外縁から略三角形状に延出している。このように延出した部位はつまみ用タブ9として作用する。つまみ用タブ9は、外縁延出域8bと離型シート6とから構成されている。
図4は、つまみ用タブ9の利点を説明する図である。図1に示す状態の発熱具1を使用する場合には、同図に示す発熱具1を、図2に示す状態となるように開く必要がある。このとき、上述したつまみ用タブ9が設けられていることで、図4に示すように、一方の手で該タブ9を把持し、これを180度反転させることで、容易に離型シート6と、第1の袋体5aの遠位延出域8bとが剥離して、該袋体5aの遠位延出域8bを把持できるようになる。この剥離した部分を他方の手で把持し、両方の手の間隔を広げることで、図1に示す状態の発熱具1を、図2に示す状態となるように非常に容易に開くことができる。この観点から、タブ9は、これを指でつまむことができるに足る面積を有していることが好ましい。
つまみ用タブ9は、上述のとおり、第2の袋体5bの遠位延出域8bと離型シート6とから構成されているので、特に剛性を有している第2の袋体5bの接合が交わる角部を所有するため、指で把持しやすい。一方、第1の袋体5aの遠位延出域8bも、近接する角部を2ヶ所有することで高い剛性を有する部分となっているが、これに対向する本体部分は、角部から離れているため第2の袋体5bの接合が交わる角部と比較して剛性が低いために、第2の袋体5b及び離型シート6は、第1の袋体5aの遠位延出域8bの近傍で第1の袋体5aより曲がり易い。以上により、つまみ用タブ9は第1の袋体5aから非常に容易に分離できる。
図5(a)及び(b)には、図1に示す実施形態の発熱具1の変形例が示されている。図5に示す発熱具1もつまみ用タブ9を有するものである。同図に示す発熱具1においては、第1の袋体5aと第2の袋体5bとは同形である。また、粘着剤7の塗布位置も同じとなっている。各袋体5a,5bは折り線Fに沿う方向に上下偏倚して配置されている。その結果、発熱具1を折り線Fに沿って二つ折りし、第1の袋体5aと第2の袋体5bとを重ね合わせた状態においては、各袋体5a,5bの外縁のうち、折り線Fから最も遠い部位の一部、すなわち、遠位延出域の外線の一部が完全に重なり合わず、その部分につまみ用タブ9が形成される。図5(a)においては、第2の袋体5bと離型シート6とからタブ9が構成されており、該タブ9は第1の袋体5aの下側に形成されている。また、図示していないが、図5(a)に示す状態の発熱具1を表裏反転させると、第2の袋体5bの上側にもタブが形成されていることがわかる。このタブは、第1の袋体5bと離型シート6とから構成されている。
図6には、本発明の発熱具の更に別の実施形態が示されている。同図に示す発熱具1においては、第1の袋体5aと第2の袋体5bとは略矩形であり、同形をしている。また発熱具1を折り線Fに沿って二つ折りした状態においては、第1の袋体5aの外縁と第2の袋体5bの外縁とは完全に重なり合っている。両袋体5a,5bにおいては、近位延出域8a、上辺延出域8c及び下辺延出域8dにおける粘着剤7の塗布パターンは、折り線Fに対して対称になっている。しかし、遠位延出域8bに関しては、第1の袋体5aと、第2の袋体5bとは、粘着剤の塗布パターンが異なっている。
詳細には、第1の袋体5aの遠位延出域8bにおいては、該遠位延出域8bの少なくとも一箇所に非塗布部71aが形成されるように粘着剤7が塗布されている。非塗布部71aは、発熱具1を上下に二分する中心線よりも、上側に偏倚している。非塗布部71aは、袋体5aの外縁から袋体5aの中心域方向に延びている。一方、第2の袋体5bの遠位延出域8bにおいても、該遠位延出域8bの少なくとも一箇所に非塗布部71bが形成されるように粘着剤7が塗布されている。非塗布部71bは、発熱具1を上下に二分する中心線よりも、下側に偏倚している。非塗布部71bも、袋体5bの外縁から袋体5bの中心域方向に延びている。そして、本実施形態の発熱具1を図1に示す二つ折りの折り畳み状態で平面視した場合、第1の袋体5aに形成されている非塗布部71aと、第2の袋体5bに形成されている非塗布部71bとは、それらの位置が重なっていない。なお、図6においては、非塗布部71a,71bは、発熱部21(図示せず)が存在する位置まで達していないが、これに代えて、非塗布部71a,71bのうちのいずれか一方又は両方は、発熱部21が存在する位置まで延びていてもよい。
更に、第2の袋体5bの遠位延出域8bのうち、第1の袋体5aに形成されている非塗布部71aと対向する位置(つまり、折り線Fを挟んで対称の位置)には粘着剤が塗布されている。同様に、第1の袋体5aの遠位延出域8bのうち、第2の袋体5bに形成されている非塗布部71bと対向する位置には粘着剤が塗布されている。したがって、本実施形態の発熱具1を図1に示す状態で平面視した場合、第1の袋体5aに形成されている非塗布部71aは、第2の袋体5bに塗布されている粘着剤と重なっており、かつ第2の袋体5bに形成されている非塗布部71bは、第1の袋体5aに塗布されている粘着剤と重なっている。
本実施形態によれば、発熱具1を折り線Fに沿って二つ折りし、離型シート6を介在させた状態で第1の袋体5aと第2の袋体5bとを重ね合わせると、第1の袋体5aと離型シート6との間に、非塗布部71aに由来する指挿入用の空間(図示せず)が形成される。同様に、第2の袋体5bと離型シート6との間に、非塗布部71bに由来する指挿入用の空間(図示せず)が形成される。これらの空間の少なくとも一方に指を挿入することで、離型シート6を挟んで重ね合わされていた第1の袋体5aと第2の袋体5bとを容易に開くことができる。このように、本実施形態によれば、先に説明した図1及び図5に示す実施形態のつまみ用タブ9を設けなくても、離型シート6を挟んで重ね合わされていた第1の袋体5aと第2の袋体5bとを容易に開くことができる。
図7には、本発明の更に別の実施形態の発熱具が示されている。同図に示す発熱具においては、先に説明した図6に示す実施形態と同様に、第1の袋体5aと第2の袋体5bとは略矩形であり、同形をしている。また発熱具1を折り線Fに沿って二つ折りした状態においては、第1の袋体5aの外縁と第2の袋体5bの外縁とは完全に重なり合っている。本実施形態が、先に説明した図6や、図1及び図5の実施形態と相違する点は、粘着剤7の塗工パターンである。
詳細には、第1の袋体5aに塗布される粘着剤7と、第2の袋体5bに塗布される粘着剤7とは同じものであるが、塗布する部位に応じてパターンを変えることで、粘着力を異ならせている。つまり、粘着剤7の塗布パターンとして第1の塗布パターンと、これと異なる第2の塗布パターンを採用している。具体的には、第1の袋体5aの遠位延出域8b及び第2の袋体5bの遠位延出域8bには、それぞれそれら延出域の全域にわたって粘着剤7が塗布されているところ、両延出域に塗布されている粘着剤7の塗工パターンが異なることで、粘着力が異なっている。第1の袋体5aの遠位延出域8bにおいては、第2の袋体5bの遠位延出域8bよりも粘着剤が疎らに塗布されており(第1の塗布パターン)、それによって、第1の袋体5aの遠位延出域8bにおける粘着力は、粘着剤7が全面にわたって隙間なく塗布されている(第2の塗布パターン)第2の袋体5bの遠位延出域8bにおける粘着力よりも低くなっている。つまり、第1の袋体5aの遠位延出域8bは低粘着域10aとなっており、一方、第2の袋体5bの遠位延出域8bは高粘着域10bとなっている。その結果、各袋体5a,5bの遠位延出域8bにおいては、第1の袋体5aの遠位延出域8bの方が、第2の袋体5bの遠位延出域8bよりも、離型シート6から剥離しやすくなる。したがって本実施形態によれば、発熱具1を折り線Fに沿って二つ折りし、離型シート6を介在させて第1の袋体5aと第2の袋体5bとを重ね合わせた状態から、第1の袋体5aと第2の袋体5bを開く操作を行う場合、遠位延出域8bを把持して軽くしごくだけで、第1の袋体5aの遠位延出域8bと離型シート6とが剥離して、その剥離した部位を指でつまむことができ、その後の操作を容易に行うことができる。
第1の袋体5aの遠位延出域8bに粘着剤7を疎らに塗布するパターンとしては、例えば散点状のドットパターンが挙げられる。また、スパイラル状のパターンや、一方向に延びるストライプ状のパターンを用いることもできる。一般的には、第1の袋体5aの遠位延出域8bに塗布する粘着剤7の塗布面積を、第2の袋体5bの遠位延出域8bに塗布する粘着剤7の塗布面積よりも小さくすれば、粘着力はその面積に応じて小さくなる。
上述の粘着剤7を疎らに塗布するパターンのうち、特に散点状のドットパターンやストライプ状のパターンを用いると、低粘着域10aにおいて、袋体と使用者の肌との間に、空気の流通チャネルが形成されやすいので、該低粘着域10aに対向する肌から生ずる汗の放散を効果的に行うことができ、該低粘着域10aの粘着力の低下を効果的に防止することができる。このことは、特に、発熱部21が、水蒸気の発生を伴って発熱するものである場合に一層顕著となる。
図7に示す実施形態においては、遠位延出域8bだけでなく、近位延出域8a並びに上側延出域8c及び下側延出域8dにおいても互いに異なる第1及び第2の塗布パターンで粘着剤が塗布されており、それによって低粘着域10a及び高粘着域10bが形成されている。この場合、両袋体5a,5bを重ね合わせた状態において、第1の袋体5aの各延出域8a,8b,8c,8dに形成された第1の塗工パターンによる低粘着域10aが、第2の袋体5bの各延出域8a,8b,8c,8dに形成された第2の塗工パターンによる高粘着域10bと対向する位置に設けられている。かつ第1の袋体5aの各延出域8a,8b,8c,8dに形成された第2の塗工パターンによる高粘着域10bが、第2の袋体5bの各延出域8a,8b,8c,8dに形成された第1の塗工パターンによる低粘着域10aと対向する位置に設けられている。このような位置関係で低粘着域10a及び高粘着域10bを形成することで、離型シート6を介して重ね合わされた状態の両袋体5a,5bを遠位延出域8bにおいて開き始めると、離型シート6が、低粘着域10aから優先的に剥離して高粘着域10bに残ることになる。換言すれば、離型シート6が一方の袋体に残らずに、S字状に剥離していく。その結果、離型シート6の除去を一層容易に行うことができる。
図7に示す実施形態においては、同じ粘着剤を用い、その塗布のパターンを異ならせることで、低粘着域10a及び高粘着域10bを形成したが、これ以外の手段によって、第1の袋体5aの遠位延出域8bと離型シート6との間の粘着力と、第2の袋体5bの遠位延出域8bと離型シート6の間の粘着力とを異ならせることもできる。例えば、粘着力の同じ粘着剤を用い、これを異なる塗布量で塗布することで低粘着域10a及び高粘着域10bを形成したり、異なる2種の粘着剤を用い、これを同塗布量又は異なる塗布量で(若しくは異なる塗布パターンで)塗布することで低粘着域10a及び高粘着域10bを形成することができる。
低粘着域10a又は高粘着域10bと離型シート6との間の剥離力は、1〜170cNであることが好ましく、2〜60cNであることが更に好ましい。剥離力がこの範囲内であると、適度な力で良好に剥離をおこなうことが可能となる。低粘着域10a及び高粘着域10bの粘着度の差としては、低粘着域10aと離型シート6との間の剥離力F1と、高粘着域10bと離型シート6との間の剥離力F2との比(F1/F2)が0.5〜0.95であることが好ましく、0.7〜0.9であることがより好ましい。上記範囲内であれば、使用者の肌又は着衣に安定的に固定することができる上、離型シート6を介して重ね合わされた状態の両袋体5a,5bの遠位延出域8bにおいて、低粘着域10aから離型シート6が優先的に剥離することができる。
剥離力の測定は、エー・アンド・デイ株式会社(オリエンテック(株))のRTC−1210及び汎用試験機用データ処理システムを使用し、T−剥離法にて行う。測定は、ロードセルにULZ−5L−A(5kgf)、チャック間10mm、剥離速度300mm/分で行う。1回の測定は、上位5ヶ所のピーク値の平均を算出することで得る。測定においては、使用者による剥離に近づけるため、つまみ用タブから発熱具1の対角線方向を剥離方向とし、上部ジョウ側に各袋体のつまみ部を把持しおこなう(重量のある側を上部ジョウとする)。3サンプルの測定を行い、3測定の平均値を剥離力とした。また、測定部位等を調整するなど、必要に応じて適切な測定方法を選択し実施する。
図8(a)及び(b)には、図7に示す実施形態の変形例が示されている。図8(a)に示す実施形態の発熱具は、図7に示す発熱具と、先に説明した図1に示す発熱具とを組み合わせた形態のものである。すなわち、第1の袋体5aの遠位延出部8bにおける長手方向の前後端部を略三角形状に切り欠くことで、該切り欠いた部位に対応する第2の袋体5bの遠位延出部8bに、略三角形状のつまみ用タブ9を形成している。これとともに、第1の袋体5aの遠位延出部8bを低粘着域10aとし、かつ第2の袋体5bの遠位延出部8bを高粘着域10bとしている。本実施形態によれば、高粘着域10bにつまみ用タブ9を形成しているため、離型シート6が低粘着域10aから優先的に剥離して高粘着域10bに残ることになるため、離型シート6を介して重ね合わされた状態の両袋体5a,5bを遠位延出域8bにおいて開き始める操作を一層容易に行うことができる。
なお、図8(a)に示す実施形態においては、第2の袋体5bの近位延出域8aにおける長手方向の前後端部も略三角形状に切り欠かれている。この理由は、後述する図11に示すように、第1の袋体5aと第2の袋体5bとを、折り線Fに沿って切断して、2つの部位1a,1bを別個に使用するときに、両部位1a,1bが同形となるようにするためである。
図8(b)に示す実施形態においては、第1の袋体5aの遠位延出域8bの粘着力が、該延出域8bの延びる方向に沿って縦に二分されている。すなわち、遠位延出域8bは、折り線Fから遠い側に位置する低粘着域10aと、折り線Fに近い側に位置する高粘着域10bが、遠位延出域8bの延びる方向に沿って並列配置されている。一方、この遠位延出域8bと対向する部位である第2の袋体5bの遠位延出域8bは、その全域が高粘着域10bとなっている。本実施形態によれば、第1の袋体5aの遠位延出域8bにおける低粘着域10aの面積が、図7に示す実施形態の場合よりも小さいので、発熱具1の使用中における該遠位延出域8bのめくれ上がりが、図7に示す実施形態の場合よりも起こりにくくなるという利点がある。
なお、図8(b)に実施形態においては、第2の袋体5bの近位延出域8aも、その粘着力が、該延出域8aの延びる方向に沿って縦に二分されている。すなわち、近位延出域8aは、折り線Fから遠い側に位置する高粘着域10bと、折り線Fに近い側に位置する低粘着域10aが、近位延出域8bの延びる方向に沿って並列配置されている。この理由は、後述するように、第1の袋体5aと第2の袋体5bとを、折り線Fに沿って切断して、2つの部位1a,1bを別個に使用するときに、両部位1a,1bにおける粘着剤の塗布パターンが同じになるようにするためである。
また、図8(b)に示す実施形態においては、図8(a)や、先に説明した図7の実施形態と異なり、上辺延出域8c及び下辺延出域8dには、非塗布部が形成されていない。
図9には、本発明の発熱具の更に別の実施形態が示されている。同図に示す発熱具においては、各袋体5a,5bは、折り線Fを挟んで対称形になっている。各袋体5a,5bの近位延出域8a及び遠位延出域8bにおいては、その全域にわたって粘着剤が塗布されている。上側延出域8c及び下側延出域8dにおいては、非塗布部7aが形成されるように、粘着剤が断続的に塗布されている。そして各袋体5a,5bにおいては、粘着剤の粘着力が、折り線Fと直交する方向に延びる横中心線Lに沿って上下に二分されている。具体的には、第1の袋体5aにおいては、横中心線Lよりも上側の領域は低粘着域10aになっており、一方、横中心線Fよりも下側の領域は高粘着域10bになっている。逆に、第2の袋体5bにおいては、横中心線Lよりも上側の領域は高い粘着域10bになっており、一方、横中心線Fよりも下側の領域は低粘着域10aになっている。つまり、第1の袋体5a及び第2の袋体5bの各外縁延出域4a,4bに、粘着力の異なる第1の粘着剤及び第2の粘着剤が塗り分けられて、低粘着域10a及び高粘着域10bが形成されており、第1の袋体5aの外縁延出域4aにおける第1の粘着剤と、第2の袋体5bの外縁延出域4bにおける第2の粘着剤とが、互いに対向する位置に塗布されている。かつ、第1の袋体5aの外縁延出域4aにおける第2の粘着剤と、第2の袋体5bの外縁延出域4bにおける第1の粘着剤とが、互いに対向する位置に塗布されている。その結果、同図に示す開いた状態の発熱具の中心位置(重心位置)Pに関して、粘着剤の塗布パターンが点対称になっている。本実施形態においても、離型シート6を介在させて第1の袋体5aと第2の袋体5bとを重ね合わせた状態から、第1の袋体5aと第2の袋体5bを開く操作を行う場合、遠位延出域8bを把持して軽くしごくだけで、第1の袋体5aの遠位延出域8bと離型シート6とが剥離して、その剥離した部位を指でつまむことができ、その後の操作を容易に行うことができる。しかも、離型シート6が、低粘着域10aから優先的に剥離して高粘着域10bに残ることになり、該離型シート6が一方の袋体に残らずに剥離していくので、離型シート6の除去を一層容易に行うことができる。
次に、これまでに述べた各実施形態に共通の事項について説明する。図10には、第1の発熱体20aの斜視図が一部切り欠いた状態で示されている。なお、図示しないが、第2の発熱体20bも同様の構成となっている。発熱体20aは、発熱部21及び該発熱部21を収容する収容体22を備えている。収容体22は扁平なものであり、発熱体20a,20bの輪郭をなしている。収容体22は、複数のシート材が貼り合わされることで、発熱部21が収容される密閉空間が形成されたものである。扁平な形状を有する収容体22は、第1の面23及びそれと反対側に位置する第2の面24を有している。
発熱部21は被酸化性金属粉、反応促進剤、電解質及び水を含んでいる。発熱部21は被酸化性金属が酸素と接触することによる酸化反応で生じた熱を利用して発熱する部位である。これらの材料としては、当該技術分野において通常用いられている材料と同様のものを用いることができる。発熱部21は、例えば発熱シートの形態又は発熱粉体の形態であり得る。このような形態の発熱部21も、当該技術分野においてよく知られたものである。
特に発熱部21として、多量の水蒸気の発生を伴って発熱するものを用いることができる。そのような発熱部の構成は、例えば本出願人の先の出願に係る特許第3698715号公報に記載されている。水蒸気の発生量は、例えば0.5〜12mg/3hr・cm2程度である。
発熱体20aにおける第1の面23及び第2の面24を構成する材料としては、少なくとも一部に通気性を有し、かつ上述の被酸化性金属粉等の脱落がないものが好適に用いられる。そのような材料としては、例えば微細孔を多数有する透湿性フィルムやスパンボンド不織布(S)とメルトブローン不織布(M)を複合化したSMS不織布やSMMS不織布等の繊維材料等が挙げられる。
発熱体20a,20bを収容する袋体5a,5bを構成する第1のシート2a,2b及び第2のシート3a,3bとしては、少なくとも一部に通気性を有する材料が用いられる。また、発熱具1を使用者の肌に直接貼付する場合には、風合いが良好であることが有利である。これらの観点から、各シートとしては、例えば不織布等を用いることができる。
粘着剤7としては、当該技術分野において用いられるものを特に制限なく用いることができ、例えば従来公知の天然または合成ゴム系、(メタ)アクリル酸エステル系、シリコーン系ウレタン系などの粘着剤が選定される。さらに、本発明の効果を損なわない範囲内で、一般の粘着剤に添加されている、粘着付与剤、軟化剤、無機充填剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、顔料等が添加されても良い。粘着力を変える方法としては、特に限定されないが、粘着剤の塗布量を変化させたり、粘着剤中の軟化剤の割合を変化させるなどが挙げられる。
両面離型シート6としては、紙やフィルム等の基材シートの各面に、付加反応型や縮合反応型などの熱硬化性シリコーンの他に、紫外線照射(UV)法や電子線照射(EB)法によるシリコーン処理等の離型処理が施されているものを用いることができる。具体的には、グラシン紙、クラフト紙、上質紙などの紙や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン等の合成樹脂フィルム及びその積層フィルムの表面に長鎖アルキル系離型剤、シリコーン系離型剤等の離型剤を塗布したものなどが挙げられる。特に、つまみ用タブの持ち易さと剥離後の離型シートの扱い易さの観点から、20g/m2〜60g/m2の紙(上質紙)が好ましく、剥離時の音の少なさや剥離の容易性(柔軟な変形性)の観点から、20g/m2〜55g/m2のポリエチレンフィルムを使用することが好ましい。
発熱具1は、図11(a)に示すように2つの部位1a,1bを連結した状態で、又は図11(b)に示すように2つの部位1a,1bを折り線Fに沿って切り離して別々に使用者の身体に直接貼り付けるか、折り線Fに沿って切り離さず使用者の身体に直接貼り付けるか、又は着衣に貼り付けて使用される。先に説明した各実施形態においては、遠位延出域8bだけでなく、近位延出域8aにおいても、粘着剤7がその全域に塗布されているので、2つの部位1a,1bを切り離して使用する場合であっても、各部位1a,1bの外縁部のめくれ上がりが効果的に防止される。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記実施形態においては、発熱具は2つの部位1a,1bを有していたが、該部位の数はこれに限られず、3つ以上の部位を備えていてもよい。
また、前記の各実施形態においては、粘着剤7は、各袋体5a,5bを平面視した状態において、該袋体5a,5bと発熱部21とが重なる位置には塗布されていなかったが、これに代えて、袋体5a,5bの一方又は両方において、該袋体と発熱部21とが重なる位置に粘着剤7を塗布してもよい。
また、発熱具1は、折り線Fに沿って粘着剤が塗布されない領域を形成して、分離を容易にするようにされていても良い。
また、図6に示す実施形態においては、各袋体5a,5bにおける遠位延出域8bに非塗布部71a,71bが形成されていたが、この非塗布部は、一方の袋体における遠位延出域にのみ形成されていてもよい。
また、前記の各実施形態における各袋体5a,5bはいずれも略矩形のものであったが、各袋体5a,5bはこの形状に限られない。各袋体5a,5bは、折り線Fの延びる方向と同方向に延びる遠位延出域を有する形状であれば、いかなる形状であってもよい。例えば、各袋体5a,5bにおける上側延出域8c及び下側延出域8dは、上に凸又は下に凸の曲線状、波線状、鋸歯状、又はそれらの組み合わせ等の形状であってもよい。
1 発熱具
1a 第1の部位
1b 第2の部位
2a,2b 第1のシート
3a,3b 第1のシート
4a,4b 外縁延出域
5a 第1の袋体
5b 第2の袋体
6 両面離型シート
7 粘着剤
8a 近位延出域
8b 遠位延出域
8c 上側延出域
8d 下側延出域
9 つまみ用タブ
10a 低粘着域
10b 高粘着域
20a 第1の発熱体
20b 第2の発熱体
21 発熱部

Claims (13)

  1. 第1の扁平状袋体内に収容された第1の発熱部と、第2の扁平状袋体内に収容された第2の発熱部とが、折曲部を介して連設されており、
    前記折曲部の位置において、両袋体が対向するように二つ折りされ、かつ二つ折りされた両袋体間に両面離型シートが配されており、
    二つ折りされた状態の各袋体の内面に粘着剤が塗布されており、該粘着剤によって、各袋体と離型シートとが剥離可能に粘着している発熱具であって、
    前記粘着剤は、各袋体を平面視した状態において、該袋体が前記発熱部の外縁から外方に延出した外縁延出域のうち、二つ折りの折り線から最も遠い位置にあり、かつ該折り線の延びる方向と同方向に延びる遠位延出域に少なくとも塗布されており、かつ前記発熱部と重なる位置には塗布されていない発熱具。
  2. 第1の扁平状袋体内に収容された第1の発熱部と、第2の扁平状袋体内に収容された第2の発熱部とが、折曲部を介して連設されており、
    前記折曲部の位置において、両袋体が対向するように二つ折りされ、かつ二つ折りされた両袋体間に両面離型シートが配されており、
    二つ折りされた状態の各袋体の内面に粘着剤が塗布されており、該粘着剤によって、各袋体と離型シートとが剥離可能に粘着している発熱具であって、
    各袋体を平面視した状態において、該袋体が前記発熱部の外縁から外方に延出した外縁延出域を有し、該外縁延出域は、二つ折りの折り線から最も遠い位置にあり、かつ該折り線の延びる方向と同方向に延びる遠位延出域を含み、
    第1の扁平状袋体の遠位延出域と離型シートとの間の粘着力と、第2の扁平状袋体の遠位延出域と離型シートの間の粘着力とが異なっている発熱具。
  3. 第1の扁平状袋体内に収容された第1の発熱部と、第2の扁平状袋体内に収容された第2の発熱部とが、折曲部を介して連設されており、
    前記折曲部の位置において、両袋体が対向するように二つ折りされ、かつ二つ折りされた両袋体間に両面離型シートが配されており、
    二つ折りされた状態の各袋体の内面に粘着剤が塗布されており、該粘着剤によって、各袋体と離型シートとが剥離可能に粘着している発熱具であって、
    各袋体の外縁のうち、二つ折りの折り線から最も遠い部位の少なくとも一部が完全に重なり合っていない発熱具。
  4. 第1の扁平状袋体内に収容された第1の発熱部と、第2の扁平状袋体内に収容された第2の発熱部とが、折曲部を介して連設されており、
    前記折曲部の位置において、両袋体が対向するように二つ折りされ、かつ二つ折りされた両袋体間に両面離型シートが配されており、
    二つ折りされた状態の各袋体の内面に粘着剤が塗布されており、該粘着剤によって、各袋体と離型シートとが剥離可能に粘着している発熱具であって、
    各袋体を平面視した状態において、該袋体が前記発熱部の外縁から外方に延出した外縁延出域を有し、該外縁延出域は、二つ折りの折り線から最も遠い位置にあり、かつ該折り線の延びる方向と同方向に延びる遠位延出域を含み、
    第1の扁平状袋体の遠位延出域及び第2の扁平状袋体の遠位延出域のうち、一方の遠位延出域においては、該遠位延出域の少なくとも一箇所に非塗布部が形成されるように粘着剤が塗布されており、他方の遠位延出域においては、少なくとも該非塗布部に対向する位置に粘着剤が塗布されている発熱具。
  5. 第1の扁平状袋体の遠位延出域と離型シートとの間の粘着力と、第2の扁平状袋体の遠位延出域と離型シートの間の粘着力とが異なっている請求項1、3又は4記載の発熱具。
  6. 第1の扁平状袋体の少なくとも遠位延出域に塗布されている粘着剤と、第2の扁平状袋体の少なくとも遠位延出域に塗布されている粘着剤との粘着力が異なっている請求項5記載の発熱具。
  7. 第1の扁平状袋体の少なくとも遠位延出域に塗布されている粘着剤と、第2の扁平状袋体の少なくとも遠位延出域に塗布されている粘着剤とが、粘着剤の塗工パターンが異なることで、粘着力が異なっている請求項5記載の発熱具。
  8. 第1の扁平状袋体及び第2の扁平状袋体の各外縁延出域に、前記粘着剤が、互いに異なる第1及び第2の塗工パターンで塗布されており、
    第1の扁平状袋体の外縁延出域に形成された第1の塗工パターンは、第2の扁平状袋体の外縁延出域に形成された第2の塗工パターンと対向する位置に設けられ、かつ第1の扁平状袋体の外縁延出域に形成された第2の塗工パターンは、第2の扁平状袋体の外縁延出域に形成された第1の塗工パターンと対向する位置に設けられている請求項7記載の発熱具。
  9. 第1の扁平状袋体及び第2の扁平状袋体の各外縁延出域に、粘着力の異なる第1の粘着剤及び第2の粘着剤が塗り分けられており、
    第1の扁平状袋体の外縁延出域における第1の粘着剤と、第2の扁平状袋体の外縁延出域における第2の粘着剤とが、互いに対向する位置に塗布されており、かつ
    第1の扁平状袋体の外縁延出域における第2の粘着剤と、第2の扁平状袋体の外縁延出域における第1の粘着剤とが、互いに対向する位置に塗布されている請求項6記載の発熱具。
  10. 各袋体の外縁のうち、二つ折りの折り線から最も遠い部位の少なくとも一部が完全に重なり合っていない請求項1、2又は4記載の発熱具。
  11. 第1の扁平状袋体の遠位延出域及び第2の扁平状袋体の遠位延出域のうち、一方の遠位延出域においては、該遠位延出域の少なくとも一箇所に非塗布部が形成されるように粘着剤が塗布されており、他方の遠位延出域においては、少なくとも該非塗布部に対向する位置に粘着剤が塗布されている請求項1、2又は3記載の発熱具。
  12. 前記粘着剤によって使用者の皮膚に直接貼付されるように使用される請求項1ないし11のいずれかに記載の発熱具。
  13. 水蒸気の発生を伴って発熱するものである請求項1ないし12のいずれかに記載の発熱具。
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