JP2011135395A - アナログ信号変換装置 - Google Patents

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市郎 高橋
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Abstract

【課題】データサイズが8ビットに制限される宇宙機において、サーミスタの非線形アナログ信号を精度良く8ビットのデジタル信号に変換することを目的とする。
【解決手段】デジタル処理部220はサーミスタ101から出力された非線形アナログ信号111を信号の強さに応じて16ビットの非線形デジタル信号112に変換する。デジタル処理部220はリニアライズ計算ロジック221を記憶している。リニアライズ計算ロジック221は、16ビット値と、16ビット値に相当する計測温度を線形アナログ信号で表した場合の当該線形アナログ信号の信号の強さに相当する8ビット値とを対応付けている。16/8ビット変換部222は非線形デジタル信号112の16ビット値に対応する8ビット値をリニアライズ計算ロジック221に基づいて特定し、特定した8ビット値を表す線形デジタル信号113を出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、宇宙機に設置されたサーミスタから出力されるアナログ信号を変換するアナログ信号変換装置に関するものである。
宇宙機の開発において、通常、宇宙機から地上設備に伝送するアナログデータは1つのデータ(テレメトリ)に対して8ビットであることが多かった。宇宙機から地上設備への通信データ量の関係からテレメトリのデータ量を制限する意味合いがある。
これに合わせて地上設備も作られており、地上設備では8ビット(256階調)のテレメトリをアナログデータへ変換していた。
直線的な変換(変換比が一定)であれば十分な精度を出せてはいたが、実際に直線的な変換であることは少なく、校正カーブと言われる工学値曲線に即した変換が行われていた。
工学値曲線の勾配が大きい部分では、1ビットあたりのデータの幅が大きく、精度が悪くなるという問題があった。
従来のアナログ変換回路は、サーミスタなどのアナログセンサの出力(アナログデータ)を単純にアンプで増幅し、8ビットのA/D変換回路に入力していた。
そのため、工学値変換曲線の勾配の大きな部分に相当するアナログデータに対して、十分な精度が出せないでいた。
特開2000−280998号公報 特開2002−205697号公報 特開2008−277908号公報 実開平2−86234号公報 特開平4−150117号公報 特開平10−221127号公報
本発明は、例えば、アナログセンサの出力から高い精度の計測値を所定のビット数で得られるようにすることを目的とする。
本発明のアナログ信号変換装置は、
信号の強さと信号の強さによって表される計測値とが非線形に対応している非線形アナログ信号を入力し、入力した非線形アナログ信号を信号の強さに対応する第一ビット数の値に変換し、変換により得られた第一ビット数の値を表す第一デジタル信号を出力するアナログ信号変換部と、
第一ビット数の値と、非線形アナログ信号の信号の強さと計測値とが線形になるような第二ビット数の値とを対応付けたリニアライズ変換情報を記憶し、前記アナログ信号変換部から出力された第一デジタル信号を入力し、入力した第一デジタル信号によって表される第一ビット数の値に対応する第二ビット数の値を前記リニアライズ変換情報に基づいて特定し、特定した第二ビット数の値を表す第二デジタル信号を出力するデジタル信号処理部とを備える。
本発明によれば、例えば、アナログセンサの出力(非線形アナログ信号)から高い精度の計測値を所定のビット数(第二ビット数)で得ることができる。
実施の形態1における高精度センサ100の構成図。 実施の形態1におけるサーミスタ101の非線形特性を示すグラフ。 8ビットA/D変換器と12ビットA/D変換器との精度比較を示した表。 実施の形態1におけるリニアライズ計算ロジック221の概要図。 実施の形態1におけるリニアライズ計算ロジック221を表すテーブル。 従来のA/D変換回路の構成図。 実施の形態2における高精度センサ100の構成図。 実施の形態2におけるリニアライズゲイン情報311の概要図。 実施の形態2におけるリニアライズゲイン情報311を表すテーブル。
実施の形態1.
サーミスタから出力される非線形アナログ信号の値を線形アナログ信号に相当する値へデジタル処理で変換(リニアライズ)する形態について説明する。
サーミスタは非線形アナログ信号を出力するアナログセンサの一例である。サーミスタ以外のアナログセンサを対象にしても構わない。
図1は、実施の形態1における高精度センサ100の構成図である。
実施の形態1における高精度センサ100の構成について、図1に基づいて以下に説明する。
高精度センサ100は、複数のサーミスタ101(一つのみ図示する)と複数のサーミスタ101に接続する一つのA/D変換回路200(アナログ信号変換回路の一例)とを備える。但し、サーミスタ101毎にA/D変換回路200を備えても構わない。
高精度センサ100は、宇宙機(例えば、人工衛星)に搭載され、宇宙機の各所の温度をサーミスタ101によって計測する。
高精度センサ100は、サーミスタ101から出力されるアナログ信号(後述する非線形アナログ信号111)をA/D変換回路200によって8ビットのデジタル信号(後述する線形デジタル信号113)に変換する。高精度センサ100は、変換により得られたデジタル信号を出力する。
宇宙機は、高精度センサ100から出力されたデジタル信号をテレメトリデータとして地上局(装置)へ送信する。
地上局は、宇宙機から送信されたテレメトリデータを受信し、受信したテレメトリデータに基づいて宇宙機の各所の温度を監視(モニタリング)する。この監視を「HKテレメトリ(HK:ハウスキーピング)」という
宇宙機と地上局との通信の制約により、テレメトリデータは8ビット(256階調)で表す必要がある。地上局はテレメトリデータが8ビットであることを前提に構成されている。
このため、高精度センサ100はテレメトリデータとして8ビットの値を表すデジタル信号を出力する必要がある。
サーミスタ101は、宇宙機の各所(例えば、スラスター、パドル)に設置され、計測した温度を信号の強さ(電圧値)によって表すアナログ信号を出力する。
サーミスタ101は図2に示すような非線形特性を有する。このため、サーミスタ101から出力されるアナログ信号は、信号の強さと計測温度(計測値の一例)とが非線形に対応する。
図2は、実施の形態1におけるサーミスタ101の非線形特性を示すグラフである。
実施の形態1におけるサーミスタ101の非線形特性について、図2に基づいて以下に説明する。
図2に示す曲線「校正カーブ」はサーミスタ101の非線形特性を示している。校正カーブは「工学値変換曲線」とも呼ばれる。
サーミスタ101は、周囲の温度「サーミスタ温度」に応じて抵抗値「サーミスタ抵抗値」が非線形に変化するという非線形特性を有する。
例えば、サーミスタ温度が高い場合、サーミスタ抵抗値は小さく、単位温度(例えば、1度)当たりのサーミスタ抵抗値の変化量は小さい(図中A)。
また、サーミスタ温度が低い場合、サーミスタ抵抗値は大きく、単位温度当たりのサーミスタ抵抗値の変化量は大きい(図中B)。
サーミスタ101には定電流源102から定電流が流れるため(図1参照)、サーミスタ101から出力されるアナログ信号の電圧はサーミスタ抵抗値に比例する。
したがって、サーミスタ101から出力されるアナログ信号は、信号の強さ(電圧)と計測温度とが非線形に対応している。
言い換えると、サーミスタ101から出力されるアナログ信号は、単位強さ当たりの温度変化の大きさが信号の強さによって異なる。「単位強さ当たりの温度変化の大きさ」は校正カーブの勾配(傾きの大きさ)に相当する。
信号の強さ(電圧値)が小さい部分(図中A)では校正カーブの勾配は大きく、信号の強さが大きい部分(図中B)では校正カーブの勾配は小さい。
以下、サーミスタ101から出力されるアナログ信号を「非線形アナログ信号111」という。
また、信号の強さと計測温度とが線形に対応しているアナログ信号を「線形アナログ信号」という。
線形アナログ信号は、単位強さ当たりの温度変化の大きさが信号の強さによって変わらない。例えば、線形アナログ信号の線形特性は図中の点Cと点Dとを結んだ直線(図示省略)として表される。
図1に戻り、高精度センサ100の説明を続ける。
A/D変換回路200は、サーミスタ101から出力された非線形アナログ信号111を16ビットのデジタル信号に変換し、変換により得られたデジタル信号を8ビットの線形デジタル信号113へ変換する。A/D変換回路200は、変換により得られた8ビットの線形デジタル信号113を出力する。
「8ビットの線形デジタル信号113」は、サーミスタ101が線形アナログ信号を出力する場合にその線形アナログ信号を変換して得られる8ビットのデジタル信号に相当する。
A/D変換回路200は、入力端子201、バッファアンプ202、16ビットA/D変換器210(アナログ信号変換部の一例)、デジタル処理部220(デジタル信号処理部の一例)および出力端子203を備える。
16ビットA/D変換器210とデジタル処理部220とは、非線形アナログ信号111を線形デジタル信号113に変換するリニアライザ299を構成する。
サーミスタ101から出力された非線形アナログ信号111はA/D変換回路200の入力端子201に入力される。
バッファアンプ202は、入力端子201に入力された非線形アナログ信号111を入力する。
バッファアンプ202は、入力した非線形アナログ信号111を所定のゲイン(利得、増幅率)で増幅し、増幅後の非線形アナログ信号111を出力する。
非線形アナログ信号111を後段の16ビットA/D変換器210でA/D変換するため、非線形アナログ信号111はバッファアンプ202によって増幅される。
16ビットA/D変換器210は、バッファアンプ202から出力された非線形アナログ信号111を入力する。
16ビットA/D変換器210は、入力した非線形アナログ信号111を、信号の強さに対応する16ビット(第一ビット数の一例)の値に変換する。
16ビットA/D変換器210は、変換により得られた16ビットの値を表すデジタル信号を出力する。
以下、16ビットA/D変換器210から出力されるデジタル信号を「非線形デジタル信号112(第一デジタル信号の一例)」という。
従来の宇宙機のセンサでは8ビットA/D変換器を用いているが、実施の形態1では16ビットA/D変換器210を用いる。16ビットA/D変換器210を用いることにより高い精度で計測温度を表すことができる。
図3は、8ビットA/D変換器と12ビットA/D変換器との精度比較を示した表である。
8ビットA/D変換器により得られる非線形デジタル信号(8ビット値)と12ビットA/D変換器により得られる非線形デジタル信号(12ビット値)との精度差について、図3に基づいて以下に説明する。
まず、説明の前提とするサーミスタについて説明する。
宇宙機のHK温度テレメトリにおいて、「GSFC認定311P18型」のサーミスタが多く使用されている。
このサーミスタは、サーミスタ温度「25度」におけるサーミスタ抵抗値が「2252Ω」である。
サーミスタには適当な抵抗が並列に接続される。サーミスタの出力電圧(非線形アナログ信号の信号の強さ)を定電流源102が動作する電圧範囲内に抑えるためである。例えば、「4700Ω」の抵抗をサーミスタに並列に接続する。
サーミスタに流す定電流を「1.35mA」とする。
この場合、計測範囲「−40〜150度」におけるサーミスタの出力電圧の範囲は「5.975〜0.056V(ボルト)」となる。
8ビットA/D変換器と12ビットA/D変換器とにおいて「5.975V」をフルビットで表すものとする。つまり、「5.975V」は、8ビットA/D変換器では「256」に変換され、12ビットA/D変換器では「4096」に変換される。
このとき、「1」当たり電圧値は、8ビットA/D変換器で「23.340mV(=5.975V/256)」、12ビットA/D変換器で「1.459mV(=5.975V/4096)」となる。
この結果、8ビットA/D変換器を用いた場合、「100度(0.2V)」は「9(=0.2V/23.340mV)」で表され、「150度(0.056V)」は「2(=0.056V/23.340mV)」で表される。
このとき、「100〜150度」の変換値の範囲が「2〜9」であるから、分解能(「1」当たりの温度差)は平均で「約7度(=50度/7)」である。
一方、12ビットA/D変換器を用いた場合、「100度(0.2V)」は「137(=0.2V/1.459mV)」で表され、「150度(0.056V)」は「38(=0.056/1.459mV)」で表される。
このとき、「100〜150度」の変換値の範囲が「38〜137」であるから、分解能は平均で「約0.5度(=50度/99)」である。
非線形特性があるため、100度未満の温度での分解能はさらに良い。
したがって、上記の前提条件において12ビットA/D変換器を用いれば、非線形特性を考慮しても「1度」以下の分解能が得られるものとと考えられる。
16ビットA/D変換器210を用いれば、さらに高い精度で計測温度を表すことができる。
図1に戻り、高精度センサ100の説明を続ける。
デジタル処理部220は、ロジック記憶部229(メモリ)と16/8ビット変換部222とを備える。例えば、デジタル処理部220はマイクロプロセッサで構成される。
ロジック記憶部229には、予め、リニアライズ計算ロジック221(リニアライズ変換情報の一例)を記憶しておく。
リニアライズ計算ロジック221は、16ビット値と特定の8ビット値(第二ビット数の値の一例)とを対応付ける情報である。
「特定の8ビット値」とは、対応する16ビット値に相当する計測温度を線形アナログ信号で表した場合に当該線形アナログ信号をA/D変換して得られる8ビット値のことである。
リニアライズ計算ロジック221を用いて16ビット値を8ビット値に変換することにより、非線形アナログ信号111の信号の強さと計測温度とが線形に対応するような8ビット値を得ることができる。
例えば、リニアライズ計算ロジック221は、テーブル(対応表)や数式として構成される。
図4は、実施の形態1におけるリニアライズ計算ロジック221の概要図である。
実施の形態1におけるリニアライズ計算ロジック221の概要について、図4に基づいて以下に説明する。
図4に示す線形特性は、図2に示した校正カーブにおいて横軸の「サーミスタ抵抗値」「サーミスタ電圧値」を「階調」に置き換えたものである。
「サーミスタ電圧値」が大きいほど「階調」は大きく、「サーミスタ電圧値」が小さいほど「階調」は小さい。
「階調」は16ビット値および8ビット値のことである。
例えば、「1〜25度」を計測範囲とする。
線形アナログ信号の線形特性として、「1」当たりの温度を「0.1度」とする。すなわち、「1度」当たりの8ビット値を「10」とする。
リニアライズ計算ロジック221は、「10度」に相当する非線形デジタル信号112の16ビット値「9781」と、「10度」に相当する線形特性の8ビット値「100」とを対応付ける。
同様に、リニアライズ計算ロジック221は、16ビット値「1956」「29342」「65530」をそれぞれ、8ビット値「250」「50」「10」と対応付ける。
図5は、実施の形態1におけるリニアライズ計算ロジック221を表すテーブルである。
図4で説明したリニアライズ計算ロジック221を表すテーブルを図5に示す。
図5に示すように、リニアライズ計算ロジック221は、非線形特性の16ビット値と線形特性の8ビット値とを対応付けた情報である。
リニアライズ計算ロジック221は、数式であっても構わない。
図1に戻り、高精度センサ100の説明を続ける。
16/8ビット変換部222は、16ビットA/D変換器210から出力された非線形デジタル信号112を入力する。
16/8ビット変換部222は、入力した非線形デジタル信号112が表す16ビット値を特定し、特定した16ビット値に対応する8ビット値をリニアライズ計算ロジック221に基づいて特定する。
16/8ビット変換部222は、特定した8ビット値を表すデジタル信号を出力する。
例えば、16/8ビット変換部222は、非線形デジタル信号112の16ビット値が「9781」である場合、図5のリニアライズ計算ロジック221に基づいて8ビット値「100」を特定する。
以下、16/8ビット変換部222から出力されるデジタル信号を「線形デジタル信号113(第二デジタル信号の一例)」という。
16/8ビット変換部222から出力された線形デジタル信号113は出力端子203から所定の装置に出力される。
例えば、線形デジタル信号113は宇宙機の通信装置(図示省略)に出力され、通信装置によりテレメトリデータとして地上局へ送信される。
地上局は線形デジタル信号113を受信し、受信した線形デジタル信号113に基づいて計測温度を特定する。
例えば、地上局は、線形デジタル信号113の線形特性として「1」当たりの温度が「0.1度」で定義されている場合、線形デジタル信号113の8ビット値に「0.1度」を掛けた値を計測温度として算出する。線形デジタル信号113の8ビット値が「100」である場合、計測温度は「10度(=100×0.1度)」である。
例えば、線形デジタル信号113は宇宙機の温度制御装置(図示省略)に出力される。
温度制御装置は線形デジタル信号113に基づいて計測温度を特定する。
温度制御装置は、特定した計測温度が所定の温度でない場合、計測を行ったサーミスタ101の設置場所の温度が所定の温度になるように温度調整する。
実施の形態1において、例えば、以下のような高精度センサ100について説明した。
高精度センサ100は、より高精度なアナログ変換を可能としたA/D変換回路200を備える。
A/D変換回路200は、以下の構成を有する。
(1)センサの出力信号(非線形アナログ信号111)を入力する入力部(入力端子201)
(2)センサの出力信号を16bitに変換するA/D変換部(16ビットA/D変換器210)
(3)アナログ信号の特性のリニアライズ計算ロジック221を有し、16bitを8bitに変換するデータ変換部(デジタル処理部220)
(4)データ変換部より出力された8bitを出力する出力部(出力端子203)
A/D変換部は、デジタル変換後のデータ精度が粗くなってしまう部分を16bitで判断することにより、より良い精度でA/D変換を行うことができる。
また、データ変換部は、実際のデータに合わせた変換式または変換テーブルを用いて16bitを8bitに戻す。これにより、従来と変わらず8bitを出力できるため、周辺の回路に対して影響を与えず、精度のみを向上させることができる。
A/D変換回路200は、地上監視員によるモニタリングの信頼性の向上に貢献することができる。
A/D変換回路200は、衛星の自律化の高度化に貢献する基本的な回路に適用できる。
例えば、非線形性の少ない高価なサーミスタ(例えば、白金センサ)を用いなくても、A/D変換回路200によって精度の良い計測温度を得られる。そのため、A/D変換回路200を空調機(ヒーター)の自動制御に用いることもできる。
地上での温度計測(例えば、冷蔵庫の温度計測)では温度変化があまり大きくないため、サーミスタの非線形特性は計測精度にあまり影響しない。
一方、宇宙機では温度変化が大きいため、サーミスタの非線形特性が計測精度に大きく影響する。
A/D変換回路200は、宇宙機のように温度変化が大きいものに特に効果的である。
地上での温度計測ではデータサイズの制約はあまり無いため、サーミスタの非線形アナログ信号を16ビットまたはもっと大きなビットで表すことにより、ある程度の計測精度を得ることも可能である。
一方、宇宙機では地上局との通信の制約のため、サーミスタの非線形アナログ信号を8ビットで表す必要がある。
A/D変換回路200は、宇宙機のようにデータサイズの制約があるものに特に効果的である。
サーミスタはアナログセンサの一例である。
A/D変換回路200は、サーミスタ以外のアナログセンサの信号変換に用いても構わない。
図6は、従来のA/D変換回路の構成図である。
図6に示すように、従来のA/D変換回路は、サーミスタ101から出力された非線形アナログ信号を8ビットA/D変換器192によって8ビットのデジタル信号に変換し、変換により得られた8ビットのデジタル信号を出力する。
従来の構成では、計測温度が高い場合、サーミスタ101の抵抗値(および電圧値)の変化が小さいため、8ビットのデジタル信号が示す計測温度の精度は悪い。
従来の構成で高い精度を得るには、サーミスタ101を高価なサーミスタに取り換える必要がある。
実施の形態1で説明したA/D変換回路200は、高価なサーミスタを用いなくても高い精度を得ることができる。
実施の形態2.
非線形アナログ信号の値から線形アナログ信号に相当する値へのリニアライズをアナログ処理で行う形態について説明する。
以下、実施の形態1と異なる事項について主に説明する。説明を省略する事項については実施の形態1と同様である。
図7は、実施の形態2における高精度センサ100の構成図である。
実施の形態2における高精度センサ100の構成について、図7に基づいて以下に説明する。
高精度センサ100は、サーミスタ101とA/D変換回路300(アナログ信号変換回路の一例)とを備える。
A/D変換回路300は、実施の形態1(図1参照)のA/D変換回路200に相当する構成である。
高精度センサ100は、サーミスタ101から出力される非線形アナログ信号111をA/D変換回路300によって8ビットの線形デジタル信号113に変換し、変換により得られた線形デジタル信号113を出力する。
実施の形態1(図2参照)で説明したように、サーミスタ101はサーミスタ温度(計測温度)とサーミスタ抵抗値とが非線形に対応する非線形特性を有する。サーミスタ101から出力される非線形アナログ信号111は信号の強さ(電圧値)と計測温度とが非線形に対応する。
A/D変換回路300は、サーミスタ101から出力された非線形アナログ信号111を線形アナログ信号に相当する信号の強さに増幅する。
A/D変換回路300は、増幅後の非線形アナログ信号111(後述する線形アナログ信号115)(増幅アナログ信号の一例)を8ビットの線形デジタル信号113に変換する。
A/D変換回路300は、変換により得られた線形デジタル信号113を出力する。
A/D変換回路300は、入力端子301、バッファアンプ302、ゲインコントローラ310(ゲインコントローラの一例)、プログラマブルゲインアンプ320(増幅器の一例)、A/D変換器330(アナログ信号変換部の一例)および出力端子303を備える。
入力端子301、バッファアンプ302および303はそれぞれ、実施の形態1(図1参照)における入力端子201、バッファアンプ202および出力端子203に相当する。
ゲインコントローラ310とプログラマブルゲインアンプ320とは、非線形アナログ信号111を線形アナログ信号115に変換するリニアライザ399を構成する。
サーミスタ101から出力された非線形アナログ信号111はA/D変換回路300の入力端子301に入力される。
バッファアンプ302は、入力端子301に入力された非線形アナログ信号111を入力する。
バッファアンプ302は、入力した非線形アナログ信号111を所定のゲインで増幅し、増幅後の非線形アナログ信号111を出力する。
ゲインコントローラ310はメモリ(図示省略)を備える。メモリには、予め、リニアライズゲイン情報を記憶しておく。例えば、ゲインコントローラ310はマイクロプロセッサで構成される。
リニアライズゲイン情報は、非線形アナログ信号111の信号の強さ(電圧値)と線形ゲイン値114とを対応付ける情報である。
「線形ゲイン値114」とは、対応する非線形アナログ信号111の信号の強さに対する特定の線形アナログ信号の信号の強さの比率のことである。
「特定の線形アナログ信号」とは、対応する非線形アナログ信号111が表す計測温度と同じ計測温度を表す線形アナログ信号のことである。
非線形アナログ信号111をリニアライズゲイン情報に示されるゲイン値に応じて増幅することにより、非線形アナログ信号111の信号の強さと計測温度とが線形に対応するようなアナログ信号(線形アナログ信号115)を得ることができる。
例えば、リニアライズゲイン情報は、テーブルや数式として構成される。
図8は、実施の形態2におけるリニアライズゲイン情報311の概要図である。
実施の形態2におけるリニアライズゲイン情報311の概要について、図8に基づいて以下に説明する。
例えば、「1〜25度」を計測範囲とする。
線形アナログ信号の線形特性として、「0.2V」当たりの温度を「1度」とする。
「10度」に相当する非線形アナログ信号111の電圧「1.024V」は、「10度」に相当する線形特性の電圧「3.200V」に対応する。
このとき、必要なゲインは「3.125(=3.200V/1024V)」となる。
リニアライズゲイン情報311は、非線形アナログ信号111の電圧値「1.024V」とゲイン値「3.125」とを対応付ける。
図9は、実施の形態2におけるリニアライズゲイン情報311を表すテーブルである。
図8で説明したリニアライズゲイン情報311を表すテーブルを図9に示す。
図9に示すように、リニアライズゲイン情報311は、非線形アナログ信号111の電圧値「非線形電圧値」と線形ゲイン値とを対応付けた情報である。
リニアライズゲイン情報311は、数式であっても構わない。
図7に戻り、高精度センサ100の説明を続ける。
ゲインコントローラ310は、バッファアンプ302から出力された非線形アナログ信号111を入力する。
ゲインコントローラ310は、入力した非線形アナログ信号111の信号の強さに対応する線形ゲイン値114をリニアライズゲイン情報311に基づいて特定し、特定した線形ゲイン値114をプログラマブルゲインアンプ320へ出力する。
例えば、ゲインコントローラ310は、非線形アナログ信号111の信号の強さが「1.024V」である場合、図9のリニアライズゲイン情報311に基づいて線形ゲイン値「3.125」を特定する。
ゲインコントローラ310は、プログラマブルゲインアンプ320のゲインを線形ゲイン値「3.125」に変更させる制御信号をプログラマブルゲインアンプ320へ出力する。
従来の宇宙機のセンサでは非線形アナログ信号111をA/D変換のために所定のゲインで増幅しているが、実施の形態2では非線形アナログ信号111をプログラマブルゲインアンプ320により線形ゲインで増幅している。
非線形アナログ信号111を線形ゲインで増幅することにより高い精度で計測温度を表すことができる。
プログラマブルゲインアンプ320は、ゲインを変更することができる増幅器である。
プログラマブルゲインアンプ320は、ゲインコントローラ310から出力された線形ゲイン値114(または、その制御信号)を入力し、現在設定されているゲインを線形ゲイン値114が表すゲイン(線形ゲイン)に変更する。
プログラマブルゲインアンプ320は、入力端子301に入力された非線形アナログ信号111を入力する。
プログラマブルゲインアンプ320は、入力した非線形アナログ信号111を線形ゲインで増幅し、増幅後の非線形アナログ信号111を出力する。
以下、プログラマブルゲインアンプ320から出力される増幅後の非線形アナログ信号111を「線形アナログ信号115」という。
例えば、プログラマブルゲインアンプ320は、非線形アナログ信号111の電圧「1.024V」を線形ゲイン「3.125」で増幅し、電圧「3.200V」の線形アナログ信号115を出力する。
A/D変換器330は、ゲインコントローラ310から出力された線形アナログ信号115を入力する。
A/D変換器330は、入力した線形アナログ信号115を、信号の強さに対応する8ビット(所定のビット数の一例)の値に変換する。
A/D変換器330は、変換により得られた8ビットの値を表す線形デジタル信号113を出力する。
例えば、A/D変換器330は、「0.02V」を8ビット値「1」で表す場合、線形アナログ信号115の電圧「3.200V」を8ビット値「160(=3.2V/0.02V)」に変換する。
A/D変換器330から出力された線形デジタル信号113は出力端子303から宇宙機の所定の装置に出力される。
実施の形態2は、実施の形態1と同様の効果を奏する。
100 高精度センサ、101 サーミスタ、102 定電流源、111 非線形アナログ信号、112 非線形デジタル信号、113 線形デジタル信号、114 線形ゲイン値、115 線形アナログ信号、191 バッファアンプ、192 8ビットA/D変換器、200 A/D変換回路、201 入力端子、202 バッファアンプ、203 出力端子、210 16ビットA/D変換器、220 デジタル処理部、221 リニアライズ計算ロジック、222 16/8ビット変換部、229 ロジック記憶部、299 リニアライザ、300 A/D変換回路、301 入力端子、302 バッファアンプ、303 出力端子、310 ゲインコントローラ、311 リニアライズゲイン情報、320 プログラマブルゲインアンプ、330 A/D変換器、399 リニアライザ。

Claims (6)

  1. 信号の強さと信号の強さによって表される計測値とが非線形に対応している非線形アナログ信号を入力し、入力した非線形アナログ信号を信号の強さに対応する第一ビット数の値に変換し、変換により得られた第一ビット数の値を表す第一デジタル信号を出力するアナログ信号変換部と、
    第一ビット数の値と、非線形アナログ信号の信号の強さと計測値とが線形になるような第二ビット数の値とを対応付けたリニアライズ変換情報を記憶し、前記アナログ信号変換部から出力された第一デジタル信号を入力し、入力した第一デジタル信号によって表される第一ビット数の値に対応する第二ビット数の値を前記リニアライズ変換情報に基づいて特定し、特定した第二ビット数の値を表す第二デジタル信号を出力するデジタル信号処理部と
    を備えたことを特徴とするアナログ信号変換装置。
  2. 前記リニアライズ変換情報は、第一ビット数の値と、第一ビット数の値に相当する計測値を信号の強さと計測値とが線形に対応する線形アナログ信号で表した場合の線形アナログ信号の信号の強さに対応する第二ビット数の値とを対応付けた情報である
    ことを特徴とする請求項1記載のアナログ信号変換装置。
  3. 前記第二ビット数は前記第一ビット数より小さいことを特徴とする請求項1または請求項2記載のアナログ信号変換装置。
  4. 信号の強さと信号の強さによって表される計測値とが非線形に対応している非線形アナログ信号における信号の強さと、非線形アナログ信号を増幅する利得であって増幅後の信号の強さと計測値とが線形になるような利得とを対応付けたリニアライズゲイン情報を記憶し、非線形アナログ信号を入力し、入力した非線形アナログ信号の信号の強さに対応する利得を前記リニアライズゲイン情報に基づいて特定するゲインコントローラと、
    前記ゲインコントローラに入力される非線形アナログ信号を入力し、入力した非線形アナログ信号の強さを前記ゲインコントローラにより特定された利得で増幅し、増幅により得られた信号を増幅アナログ信号として出力する増幅器と、
    前記増幅器から出力された増幅アナログ信号を信号の強さに対応する所定のビット数の値に変換し、変換により得られた値を表すデジタル信号を出力するアナログ信号変換部と
    を備えたことを特徴とするアナログ信号変換装置。
  5. 前記リニアライズゲイン情報は、非線形アナログ信号の信号の強さと、非線形アナログ信号の強さに相当する計測値を信号の強さと計測値とが線形に対応する線形アナログ信号で表した場合の線形アナログ信号の信号の強さと非線形アナログ信号の信号の強さとの比率を表した利得とを対応付けた情報である
    ことを特徴とする請求項4記載のアナログ信号変換装置。
  6. 前記非線形アナログ信号は、宇宙機の温度を計測するサーミスタから出力される信号であることを特徴とする請求項1〜請求項5いずれかに記載のアナログ信号変換装置。
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