以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照して具体的に説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。図1は、本実施形態によるクレードル1、携帯型コンテンツ再生装置(以下、DAP(Digital Audio Player)という。)2,3、コンピュータ(以下PCとする)4、増幅装置5、およびリモコン送信機6,7を示す図である。クレードル1には、USB(Universal Serial Bus)等の任意の通信ラインを介してDAP2,3およびPC4が接続可能である。なお、USBの代わりにIEEE1394やHDMI等が採用されてもよい。クレードル1は、デジタルオーディオケーブル及び制御信号ケーブルを介して増幅装置5に接続可能である。また、3つ以上のDAPがクレードル1に接続可能でもよい。
クレードル1は、DAP2,3に直流電源電圧を供給することにより、DAP2,3にバッテリを充電させる。DAP2,3は、ホストコントローラと通信しているときに(例えば、ホストコントローラからUSBを介して充電コマンドを所定時間間隔で受信しているときに)バッテリに充電を実行し、ホストコントローラと通信していないときに(例えば、ホストコントローラからUSBを介して充電コマンドを所定時間間隔で受信していないときに)バッテリに充電を実行しない。従って、クレードル1は、DAP2,3を継続的に充電するために、ホストコントローラからDAP2,3に充電コマンドを所定時間間隔で送信し続けなければならない。
DAP2,3およびPC4は、各々が内蔵するHDDやフラッシュメモリ等の記録媒体に記録されたオーディオファイルを再生(例えばデコード)し、オーディオデータをUSB経由でクレードル1に送信する。クレードル1は、DAP2,3またはPC4から受信したオーディオデータを増幅装置5に送信する。増幅装置5はクレードル1から受信したオーディオデータを再生(例えば、DA変換および増幅)し、外部に接続された図示しないスピーカーから音声を出力する。PC4は、自身のHDDに記録されているオーディオファイルをクレードル1に転送し、クレードル1はPC4からのオーディオファイルをDAP2又は3に転送し、DAP2又は3は転送されたオーディオファイルを自身のHDDに記録する(この処理を一般的に同期(シンク)と呼ぶ)。
増幅装置5は、ユーザ操作に応じてリモコン送信機6からリモコン信号を受信すると、クレードル1に制御信号(例えば、DAP2又は3を再生開始させる制御信号)を送信する。クレードル1は、増幅装置5から制御信号を受信すると、DAP2又は3を制御する制御信号に変換し、DAP2又は3に送信し、DAP2又は3を制御する。クレードル1は、ユーザ操作に応じて、リモコン送信機7からリモコン信号を受信する、又は、クレードル1に設けられた操作部が操作されると、制御信号をDAP2又は3に送信し、DAP2又は3を制御する。
図2は、クレードル1等のハードウェアを示す概略ブロック図である。図3は、クレードル1の外観図である。クレードル1は、マイコン(スイッチ制御部)1Aと、ホストコントローラ1Bと、USBハブ(以下、ハブという。)1Cと、オーディオ処理部1Dと、スイッチ1E〜1Hと、電源部1Iと、リモコン受信部1Jと、操作部1Kと、コネクタ(第1接続部)1Lと、コネクタ(第2接続部)1Mと、USB端子(第3接続部)1Nと、デジタルオーディオ出力端子(以下、出力端子という。)1Oと、制御信号入出力端子1Pとを備える。
マイコン1Aは、図示しないメモリに格納されたプログラムに基づいてクレードル1全体を制御する。マイコン1Aは、操作部1Kのユーザ操作、リモコン受信部1Jに入力されるリモコン信号、増幅装置5から受信する制御信号、および、DAP2,3およびPC4の接続状態等に応じて、スイッチ1E〜1Hを切り換え制御する。マイコン1Aは、PC4からUSB経由でVBUS(5V直流電圧)が供給される。マイコン1Aは、VBUSの供給有無を判断する。VBUSが供給されていれば、PC4がUSB端子1Nに接続され、かつ、PC4が電源オン状態であることが判断される。VBUSが供給されていなければ、PC4がUSB端子1Nに接続されていない、または、PC4が電源オフ状態であることが判断される。
マイコン1Aは、DAP2からコネクタ1Lを介して、接続検出信号が供給される。例えば、接続検出信号がローレベルであれば、DAP2がコネクタ1Lに接続されていることが判断され、ハイレベルであれば、DAP2がコネクタ1Lに接続されていないことが判断される。
マイコン1Aは、DAP3からコネクタ1Mを介して、接続検出信号が供給される。例えば、接続検出信号がローレベルであれば、DAP3がコネクタ1Mに接続されていることが判断され、ハイレベルであれば、DAP3がコネクタ1Mに接続されていないことが判断される。
ホストコントローラ1Bは、USB経由でDAP2と通信し、DAP2を制御する。ホストコントローラ1Bは、DAP2に充電コマンドを所定時間間隔で送信し、DAP2にバッテリを充電させる。従って、PC4がUSB端子1Nに接続されていない、又は、PC4が電源オフ状態である、又は、DAP2からのオーディオデータを増幅装置5に送信するためにスイッチ1E,1Gがコネクタ1Lとホストコントローラ1Bとを接続している等の理由で、PC4のホストコントローラ4AがDAP2に充電コマンドを送信できない場合に、ホストコントローラ1BがDAP2に充電コマンドを送信することにより、DAP2を充電させることができる。
ホストコントローラ1Bは、USB経由でDAP3と通信し、DAP3を制御する。ホストコントローラ1Bは、DAP3に充電コマンドを所定時間間隔で送信し、DAP3にバッテリを充電させる。従って、PC4がUSB端子1Nに接続されていない、又は、PC4が電源オフ状態である、又は、DAP3からのオーディオデータを増幅装置5に送信するためにスイッチ1F,1Gがコネクタ1Mとホストコントローラ1Bとを接続している等の理由で、PC4のホストコントローラ4AがDAP3に充電コマンドを送信できない場合に、ホストコントローラ1BがDAP3に充電コマンドを送信することにより、DAP3を充電させることができる。
ホストコントローラ1Bは、スイッチ1G、1Hと、マイコン1Aとに接続されている。ホストコントローラ1Bは、マイコン1Aからの制御信号をDAP2に送信し、DAP2を制御する。ホストコントローラ1Bは、DAP2からオーディオデータを受信し、スイッチ1Hに供給する。また、ホストコントローラ1Bは、マイコン1Aからの制御信号をDAP3に送信し、DAP3を制御する。ホストコントローラ1Bは、DAP3からオーディオデータを受信し、スイッチ1Hに供給する。なお、本発明の構成には必須ではないが、実際の製品の場合には、ホストコントローラ1Bとスイッチ1Hとの間には、ホストコントローラ1BからのオーディオデータをSPDIF形式に変換するデジタルオーディオ送信部が設けられるとよい。
ハブ1Cは、ホスト側(上流側)であるPC4に、USBを介してスレーブ側(下流側)であるDAP2(または3)、および、オーディオ処理部1Dを並列に接続させる。つまり、ハブ1Cは、PC4がUSBを介して接続可能な上流側のUSB端子1Nに、DAP2がUSBを介して接続可能な下流側のコネクタ1L(または、DAP3がUSBを介して接続可能な下流側のコネクタ1M)と、下流側のUSBデバイスであるオーディオ処理部1Dとをクレードル1内部で接続している。ハブ1Cは、スイッチ1E、1Fと、USB端子1Nと、オーディオ処理部1Dとに接続されている。
ハブ1Cは、一般的な機能として、ホスト側およびスレーブ側にUSBデバイスが接続され、ホスト側のUSBデバイスとスレーブ側のUSBデバイスとが通信可能か否かを検出する機能を有している。
マイコン1Aは、ハブ1CにDAP2及び/又はPC4が接続されていないことを判断すると、スイッチ1E、1Gにコネクタ1Lとホストコントローラ1Bとを接続させてもよい。この場合、PC4が電源オフ状態、又は、PC4が接続されていない等の理由で、ホストコントローラ4AからDAP2に充電コマンドを送信できない場合には、ホストコントローラ1BをDAP2に接続させ、ホストコントローラ1BからDAP2に充電コマンドを送信させることにより、DAP2を充電させることができる。あるいは、マイコン1Aは、ハブ1CにDAP3及び/又はPC4が接続されていないことを判断すると、スイッチ1F、1Gにコネクタ1Mとホストコントローラ1Bとを接続させてもよい。この場合、PC4が電源オフ状態、又は、PC4が接続されていない等の理由で、ホストコントローラ4AからDAP3に充電コマンドを送信できない場合には、ホストコントローラ1BをDAP3に接続させ、ホストコントローラ1BからDAP3に充電コマンドを送信させることにより、DAP3を充電させることができる。
オーディオ処理部1Dは、ハブ1Cに対する下流側デバイスである。オーディオ処理部1Dは、PC4からのオーディオデータがハブ1Cを介して供給され、オーディオデータを所定の形式(例えばSPDIF)に変換し、スイッチ1Hに供給する。オーディオ処理部1Dは、USBオーディオDAC等が採用され、ハブ1Cとスイッチ1Hとの間に接続されている。ハブ1Cにはオーディオ処理部1Dが常時接続された状態であるので、ハブ1Cに接続されているPC4は、オーディオ処理部1Dを常時認識している。従って、DAP2または3からのオーディオデータを増幅装置5に出力する状態から、PC4からのオーディオデータを増幅装置5に出力する状態に切り換えられた際に、PC4が改めてオーディオ処理部1Dを認識し直す必要がなく、直ぐにPC4からのオーディオデータを増幅装置5に出力することができる。
スイッチ1Eは、コネクタ1Lとスイッチ1G(すなわち、ホストコントローラ1B)とを接続させるか、又は、コネクタ1Lとハブ1Cとを接続させるかをマイコン1Aからの指示に基づいて切り換える。スイッチ1Fは、コネクタ1Mとスイッチ1G(すなわち、ホストコントローラ1B)とを接続させるか、又は、コネクタ1Mとハブ1Cとを接続させるかをマイコン1Aからの指示に基づいて切り換える。スイッチ1Gは、スイッチ1E(すなわち、コネクタ1L)とホストコントローラ1Bとを接続させるか、又は、スイッチ1F(すなわち、コネクタ1M)とホストコントローラ1Bとを接続させるかをマイコン1Aからの指示に基づいて切り換える。スイッチ1Hは、出力端子1Oとホストコントローラ1Bとを接続させるか、又は、出力端子1Oとオーディオ処理部1Dとを接続させるかをマイコン1Aからの指示に基づいて切り換える。各スイッチは、例えば、USB2.0対応高速バススイッチ等が採用される。
電源部1Iは、図3に示す電源コネクタから商用交流電源が供給され、商用交流電源から直流電源電圧を生成し、クレードル1の各部に供給し、かつ、コネクタ1Lを介してDAP2に供給する。DAP2に供給された直流電源電圧は、DAP2がバッテリを充電するために使用される。また、電源部1Iは、直流電源電圧を、コネクタ1Mを介してDAP3に供給する(図示せず)。DAP3に供給された直流電源電圧は、DAP3がバッテリを充電するために使用される。
リモコン受信部1Jは、クレードル1用のリモコン送信機7からリモコン信号を受信し、マイコン1Aに制御信号を供給する。
操作部1Kは、ユーザ操作に基づく指示を受け付けるものである。操作部1Kは、オーディオセレクタスイッチであるDAP2ボタン、DAP3ボタン、及び、PCボタンと、REC(DAP2)ボタンと、REC(DAP3)ボタンと、電源ボタンとを含む。DAP2ボタンは、クレードル1がDAP2からのオーディオデータを受信し、出力端子1Oから増幅装置5へと出力する状態(以下、DAP2再生状態という。)に切り換えるためのボタンである。DAP3ボタンは、クレードル1がDAP3からのオーディオデータを受信し、出力端子1Oから増幅装置5へと出力する状態(以下、DAP3再生状態という。)に切り換えるためのボタンである。PCボタンは、クレードル1がPC4からのオーディオデータを受信し、出力端子1Oから増幅装置5へと出力する状態(以下、PC再生状態という。)に切り換えるためのボタンである。REC(DAP2)ボタンは、クレードル1がPC4からのオーディオファイルを受信しDAP2に転送し、DAP2にオーディオファイルを記録させる状態(以下、DAP2記録動作状態という。)に切り換えるためのボタンである。また、REC(DAP2)ボタンは、DAP2記録動作状態を解除するためのボタンでもある。REC(DAP3)ボタンは、クレードル1がPC4からのオーディオファイルを受信しDAP3に転送し、DAP3にオーディオファイルを記録させる状態(以下、DAP3記録動作状態という。)に切り換えるためのボタンである。また、REC(DAP3)ボタンは、DAP3記録動作状態を解除するためのボタンでもある。電源ボタンは、クレードル1を電源オン状態またはスタンバイ状態に切り換えるボタンである。これらのボタンはリモコン送信機7にも同様に設けられている。
なお、本実施形態においては、後述するように、DAP2再生状態とDAP3記録動作状態とを同時に実行することができ、DAP3再生状態とDAP2記録動作状態とを同時に実行することができる。また、DAP2記録動作状態またはDAP3記録動作状態と、PC再生状態とを同時に実行することができる。
コネクタ1Lは、DAP2のコネクタと接続可能である。コネクタ1Lは、USB端子(データラインD+,D−及び5V電源ラインの各端子)、及び、DAP2から接続検出信号を受信する端子を含む。コネクタ1Lは、マイコン1A、スイッチ1Eおよび電源部1Iに接続されている。
コネクタ1Mは、DAP3のコネクタと接続可能である。コネクタ1Mは、USB端子(データラインD+,D−及び5V電源ラインの各端子)、及び、DAP3から接続検出信号を受信する端子を含む。コネクタ1Mは、マイコン1A、スイッチ1Fおよび電源部1Iに接続されている。
USB端子1Nは、USBを介してPC4が接続可能である。USB端子1Nは、ハブ1Cに接続されている。出力端子1Oは、スイッチ1Hに接続されており、増幅装置5のデジタルオーディオ入力端子が接続可能である。出力端子1Oは、スイッチ1Hから供給されるオーディオデータを増幅装置5に出力する。
制御信号入出力端子1Pは、マイコン1Aに接続されており、増幅装置5に制御信号ラインを介して接続可能である。増幅装置5は、増幅装置5用のリモコン送信機6からのリモコン信号を受信すると、制御信号を制御信号入出力端子1Pに送信する。制御信号入出力端子1Pは、増幅装置5からの制御信号を受信し、マイコン1Aに供給する。例えば、増幅装置5からDAP2を再生開始する制御信号が制御信号入出力端子1Pに入力されると、マイコン1Aは、DAP2に再生指示を送信すると共に、DAP2再生状態に切り換える。増幅装置5からDAP3を再生開始する制御信号が制御信号入出力端子1Pに入力されると、マイコン1Aは、DAP3に再生指示を送信すると共に、DAP3再生状態に切り換える。
マイコン1Aは、制御信号入出力端子1Pを介して、増幅装置5に制御信号を送信する。例えば、マイコン1Aは、クレードル1がDAP2再生状態であるか、DAP3再生状態であるか、又は、PC再生状態であるかの再生状態情報を、制御信号入出力端子1Pを介して増幅装置5に送信する。増幅装置5の表示部にクレードル1がDAP2再生状態であるか、DAP3再生状態であるか、又は、PC再生状態であるかを表示させるためである。
DAP2は、HDD2Aおよび再生部2B等を備える。再生部2Bは、HDDに記録されたオーディオファイルを再生し、クレードル1にオーディオデータを出力する。DAP3は、HDD3Aおよび再生部3B等を備える。再生部3Bは、HDDに記録されたオーディオファイルを再生し、クレードル1にオーディオデータを出力する。PC4は、ホストコントローラ4AおよびHDD4B等を備える。DAP2、3およびPC4自体は一般的なものが採用されるとよい。
図4は、増幅装置5を示すブロック図である。増幅装置5は、マイコン5Aと、セレクタ5Bと、増幅部5Cと、表示部5Dと、リモコン受信部5Eと、操作部5Fと、デジタルオーディオ入力端子(以下、入力端子という。)5G〜5I(なお、入力端子5H、5Iはアナログオーディオ入力端子でもよい。)と、制御信号入出力端子5Jと、メモリ(ROM、RAM等)5Kとを備える。入力端子5Gにはクレードル1の出力端子1Oが接続され、クレードル1からオーディオデータを受信し、セレクタ5Bに供給する。入力端子5H、5Iには任意のソース機器(例えば、CDプレーヤ、MDプレーヤ等)が接続可能である。
マイコン5Aは、メモリ5Kに格納されたプログラムに基づいて動作し、リモコン受信部5E又は操作部5Fを介してユーザ操作によって入力される指示に基づいて増幅装置5の各部を制御する。マイコン5Aは、制御信号入出力端子5Jを介してクレードル1のマイコン1Aに制御信号を送信する。例えば、ユーザのリモコン操作によってDAP2再生指示が入力されたとき、マイコン5Aは、DAP2再生指示を制御信号入出力端子5Jを介してクレードル1のマイコン1Aに送信する。同様に、DAP3再生指示が入力されたとき、マイコン5Aは、DAP3再生指示を制御信号入出力端子5Jを介してクレードル1のマイコン1Aに送信する。マイコン5Aは、クレードル1のマイコン1Aからの制御信号を制御信号入出力端子5Jを介して入力する。
セレクタ5Bは、マイコン5Aからの指示に応じて、入力端子5G〜5Iの1つを選択し、選択した入力端子から入力されるオーディオデータを増幅部5Cに供給する。セレクタ5Bの選択状態として、入力端子5Gを選択するDAP/PC選択状態、入力端子5Hを選択するCD選択状態、入力端子5Iを選択するMD選択状態等が存在する。マイコン5Aは、セレクタ5BがCD選択状態のとき表示部5Dに「CD」と表示し、セレクタ5BがMD選択状態のとき表示部5Dに「MD」と表示する。マイコン5Aは、クレードル1のマイコン1Aからクレードル1がDAP2再生状態であるか、DAP3再生状態であるか、又は、PC再生状態であるかの情報を制御信号入出力端子5Jを介して取得する。セレクタ5BがDAP/PC選択状態である場合、マイコン5Aは、クレードル1がDAP2再生状態であれば、図5(a)に示すように表示部5Dに「DAP2」と表示し、クレードル1がDAP3再生状態であれば、図5(b)に示すように表示部5Dに「DAP3」と表示し、クレードル1がPC再生状態であれば、図5(c)に示すように表示部5Dに「PC」と表示する。従って、ユーザは、増幅装置5がDAP2からのオーディオデータを再生しているか、DAP3からのオーディオデータを再生しているか、又は、PC4からのオーディオデータを再生しているかを、表示部5Dの表示内容を見ることによって判断することができる。
増幅部5Cは、セレクタ5Bから供給されたオーディオデータをデジタル−アナログ変換し、増幅し、外部接続されたスピーカーに音声を出力する。
以下、クレードル1の動作を説明する。図6は、DAP2再生状態と、DAP3再生状態と、PC再生状態とを切り換えるマイコン1Aの初期動作を示す。マイコン1Aは、スイッチ1Eにコネクタ1Lとスイッチ1Gとを接続させ、スイッチ1Gにスイッチ1Eとホストコントローラ1Bとを接続させ、スイッチ1Hにホストコントローラ1Bと出力端子1Oとを接続させる。つまり、マイコン1Aは、初期状態として、DAP2再生状態に設定する。従って、DAP2からのオーディオデータをスイッチ1E、1G、ホストコントローラ1B、スイッチ1Hを介して増幅装置5に出力することができる。この場合、PC4が接続されていない又は電源オフ状態である場合でも、ホストコントローラ1BからDAP2に充電コマンドが送信され、DAP2を充電させることができる。なお、マイコン1Aは、増幅装置5のマイコン5AにクレードルがDAP2再生状態であることを通知する。
S2〜S7では、DAP2、3およびPC4のクレードル1への接続状態に応じてマイコン1Aがスイッチを切り換える。この処理は、DAP2、3、PC4がクレードル1に接続されるときに実行されるが、この処理を実行しないようにユーザ操作によって設定することができる。マイコン1Aは、コネクタ1LにDAP2から接続検出信号が供給されていない状態から、供給されている状態に変更されたか否かを判断することにより、DAP2がコネクタ1Lに接続されたか否かを判断する(S2)。DAP2が接続されたと判断されると(S2でYES)、マイコン1Aは、スイッチ1Eにコネクタ1Lとスイッチ1Gとを接続させ、スイッチ1Gにスイッチ1Eとホストコントローラ1Bとを接続させ、スイッチ1Hにホストコントローラ1Bと出力端子1Oとを接続させる。つまり、マイコン1Aは、DAP2再生状態に設定する(S3)。必要に応じて、マイコン1Aは、ホストコントローラ1Bを介して、DAP2に再生コマンドを送信し、DAP2にオーディオファイルを再生開始させる。従って、DAP2からのオーディオデータがスイッチ1E、1G、ホストコントローラ1B、スイッチ1Hを介して増幅装置5に出力される。この場合、ホストコントローラ1BからDAP2に充電コマンドが送信され、DAP2を充電させることができる。なお、マイコン1Aは、増幅装置5のマイコン5AにクレードルがDAP2再生状態であることを通知する。
DAP2が接続されていない場合(S2でNO)、マイコン1Aは、コネクタ1MにDAP3から接続検出信号が供給されていない状態から、供給されている状態に変更されたか否かを判断することにより、DAP3がコネクタ1Mに接続さたか否かを判断する(S4)。DAP3が接続されたと判断された場合(S4でYES)、マイコン1Aは、スイッチ1Fにコネクタ1Mとスイッチ1Gとを接続させ、スイッチ1Gにスイッチ1Fとホストコントローラ1Bとを接続させ、スイッチ1Hにホストコントローラ1Bと出力端子1Oとを接続させる。つまり、マイコン1Aは、DAP3再生状態に設定する(S5)。必要に応じて、マイコン1Aは、ホストコントローラ1Bを介して、DAP3に再生コマンドを送信し、DAP3にオーディオファイルを再生開始させる。従って、DAP3からのオーディオデータがスイッチ1F、1G、ホストコントローラ1B、スイッチ1Hを介して増幅装置5に出力される。この場合、ホストコントローラ1BからDAP3に充電コマンドが送信され、DAP3を充電させることができる。なお、マイコン1Aは、増幅装置5のマイコン5AにクレードルがDAP3再生状態であることを通知する。
DAP3が接続されていない場合(S4でNO)、マイコン1Aは、PC4からVBUSが供給されていない状態から、供給されている状態に変更されたか否かを判断することにより、PC4がUSB端子1Nに接続され、かつ、PC4が電源オン状態になったかを判断する(S6)。PC4が接続され、かつ、電源オン状態になったと判断された場合(S6でYES)、マイコン1Aは、スイッチ1Hにオーディオ処理部1Dと出力端子1Oとを接続させる。つまり、マイコン1Aは、PC再生状態に設定する(S7)。なお、マイコン1Aは、増幅装置5のマイコン5AにクレードルがPC再生状態であることを通知する。PC4からのオーディオデータがハブ1C、オーディオ処理部1D、スイッチ1Hを介して増幅装置5に出力される。さらに、必要に応じて、マイコン1Aは、スイッチ1Eにコネクタ1Lとホストコントローラ1Bとを接続させる。この場合、ホストコントローラ1BからDAP2に充電コマンドが送信され、DAP2を充電させることができる。そして、スイッチ1Fにコネクタ1Mとハブ1Cとを接続させる。この場合、PC4のホストコントローラ4AからDAP3に充電コマンドが送信され、DAP3も充電させることができる。一方、PC4が接続されていない、又は、PC4が電源オフ状態である場合(S4でNO)、スイッチを切り換えずに処理を終了する。
図7は、DAP2再生状態に移行する指示、DAP3再生状態に移行する指示およびPC再生状態に移行する指示に応じてマイコン1Aがスイッチを切り換える処理を示す。マイコン1Aは、DAP2再生状態に移行する指示が入力されたか否かを判断している(S11)。例えば、DAP2ボタンが操作されたか否か、又は、増幅装置5のマイコン5AからDAP2再生状態に移行する指示が入力されたか否かが判断される。DAP2再生状態に移行する指示が入力されていない場合(S11でNO)、処理はS15に進む。DAP2再生状態に移行する指示が入力された場合(S11でYES)、マイコン1Aは、上記と同様に、DAP2がコネクタ1Lに接続されているか否かを判断する(S12)。DAP2が接続されている場合(S12でYES)、マイコン1Aは、スイッチ1Eにコネクタ1Lとスイッチ1Gとを接続させ、スイッチ1Gにスイッチ1Eとホストコントローラ1Bとを接続させ、スイッチ1Hにホストコントローラ1Bと出力端子1Oとを接続させる。つまり、マイコン1Aは、DAP2再生状態に切り換える(S13)。必要に応じて、マイコン1Aは、ホストコントローラ1Bを介して、DAP2に再生コマンドを送信し、DAP2にオーディオファイルを再生開始させる。なお、マイコン1Aは、増幅装置5のマイコン5AにクレードルがDAP2再生状態であることを通知する。従って、DAP2からのオーディオデータがスイッチ1E、1G、ホストコントローラ1B、スイッチ1Hを介して増幅装置5に出力される。その後、処理はS15に進む。この場合、ホストコントローラ1BからDAP2に充電コマンドが送信され、DAP2を充電させることができる。また、必須ではないが、このとき、スイッチ1Fにコネクタ1Mとハブ1Cとを接続させることにより、PC4のホストコントローラ4Aから充電コマンドがDAP3に送信され、DAP3を充電させることができる。一方、DAP2が接続されていない場合(S12でNO)、マイコン1Aは、スイッチを切り換えさせず(DAP2再生状態に切り換えず)、図示しないLEDを点滅させることにより、エラーをユーザに告知する(S14)。例えば、DAP3再生状態またはPC再生状態において、DAP2が接続されていないときに、ユーザ誤操作によって、DAP2再生状態に移行する指示が入力された場合、DAP2再生状態に移行してしまうと、DAP3またはPC4からのオーディオデータが増幅装置5に供給されなくなるが、本例ではこのような問題を解決できる。
マイコン1Aは、DAP3再生状態に移行する指示が入力されたか否かを判断している(S15)。例えば、DAP3ボタンが操作されたか否か、又は、増幅装置5のマイコン5AからDAP3再生状態に移行する指示が入力されたか否かが判断される。DAP3再生状態に移行する指示が入力されていない場合(S15でNO)、処理はS19に進む。DAP3再生状態に移行する指示が入力された場合(S15でYES)、マイコン1Aは、上記と同様に、DAP3がコネクタ1Mに接続されているか否かを判断する(S16)。DAP3が接続されている場合(S16でYES)、マイコン1Aは、スイッチ1Fにコネクタ1Mとスイッチ1Gとを接続させ、スイッチ1Gにスイッチ1Fとホストコントローラ1Bとを接続させ、スイッチ1Hにホストコントローラ1Bと出力端子1Oとを接続させる。つまり、マイコン1Aは、DAP3再生状態に設定する(S17)。必要に応じて、マイコン1Aは、ホストコントローラ1Bを介して、DAP3に再生コマンドを送信し、DAP3にオーディオファイルを再生開始させる。なお、マイコン1Aは、増幅装置5のマイコン5AにクレードルがDAP3再生状態であることを通知する。従って、DAP3からのオーディオデータがスイッチ1F、1G、ホストコントローラ1B、スイッチ1Hを介して増幅装置5に出力される。その後、処理はS19に進む。この場合、ホストコントローラ1BからDAP3に充電コマンドが送信され、DAP3を充電させることができる。また、必須ではないが、このとき、スイッチ1Eにコネクタ1Lとハブ1Cとを接続させることにより、PC4のホストコントローラ4Aから充電コマンドがDAP2に送信され、DAP2を充電させることができる。一方、DAP3が接続されていない場合(S16でNO)、マイコン1Aは、スイッチを切り換えさせず(DAP3再生状態に切り換えず)、図示しないLEDを点滅させることにより、エラーをユーザに告知する(S18)。例えば、DAP2再生状態またはPC再生状態において、DAP3が接続されていないときに、ユーザ誤操作によって、DAP3再生状態に移行する指示が入力された場合、DAP3再生状態に移行してしまうと、DAP2またはPC4からのオーディオデータが増幅装置5に供給されなくなるが、本例ではこのような問題を解決できる。
マイコン1Aは、PC再生状態に移行する指示が入力されたか否かを判断する(S19)。例えば、PCボタンが操作されたか否か、又は、増幅装置5のマイコン5AからPC再生状態に移行する指示が入力されたか否かが判断される。PC再生状態に移行する指示が入力されない場合(S19でNO)、処理はS11に戻る。PC再生状態に移行する指示が入力された場合(S19でYES)、マイコン1Aは、上記と同様に、PC4がUSB端子1Nに接続され、かつ、電源オン状態であるか否かを判断する(S20)。PC4が接続され、かつ、電源オン状態である場合(S20でYES)、マイコン1Aは、スイッチ1Hにオーディオ処理部1Dと出力端子1Oとを接続させる。つまり、マイコン1Aは、PC再生状態に設定する(S21)。必要に応じて、マイコン1Aは、PC4に再生コマンドを送信し、PC4にオーディオファイルを再生開始させる。なお、マイコン1Aは、増幅装置5のマイコン5AにクレードルがPC再生状態であることを通知する。従って、PC4からのオーディオデータがハブ1C、オーディオ処理部1D、スイッチ1Hを介して増幅装置5に出力される。その後、処理はS11に戻る。また、必須ではないが、このとき、スイッチ1Eにコネクタ1Lとスイッチ1Gとを接続させ、スイッチ1Gにスイッチ1Eとホストコントローラ1Bとを接続させ、スイッチ1Fにコネクタ1Mとハブ1Cとを接続させることにより、ホストコントローラ1BからDAP2に充電コマンドが送信され、DAP2を充電させることができ、PC4のホストコントローラ4AからDAP3に充電コマンドが送信され、DAP3を充電させることができる。もしくは、スイッチ1Fにコネクタ1Mとスイッチ1Gとを接続させ、スイッチ1Gにスイッチ1Fとホストコントローラ1Bとを接続させ、スイッチ1Eにコネクタ1Lとハブ1Cとを接続させることにより、ホストコントローラ1BからDAP3に充電コマンドが送信され、DAP3を充電させることができ、PC4のホストコントローラ4AからDAP2に充電コマンドが送信され、DAP2を充電させることができる。一方、PC4が接続されていない、又は、PC4が電源オフ状態である場合(S20でNO)、マイコン1Aは、スイッチを切り換えさせず(PC再生状態に切り換えず)、図示しないLEDを点滅させることにより、エラーをユーザに告知する(S22)。例えば、DAP2再生状態またはDAP3再生状態において、PC4が接続されていないときに、ユーザ誤操作によって、PC再生状態に移行する指示が入力された場合、もしPC再生状態に移行してしまうと、DAP2または3からのオーディオデータが増幅装置5に供給されなくなるが、本例ではこのような問題を解決できる。
図8は、DAPからの再生開始通知に基づくマイコン1Aの処理を示す。マイコン1Aは、DAP2からの再生開始通知に基づいて、DAP2がオーディオデータを再生開始したか否かを判断する(S31)。スイッチ1Eがコネクタ1Lとスイッチ1Gとを接続し、スイッチ1Gがスイッチ1Eとホストコントローラ1Bとを接続している場合、DAP2が再生開始すると、ホストコントローラ1Bは再生開始通知を受信することができるので、これをマイコン1Aに転送する。または、マイコン1AがDAP2から再生開始通知を直接受信してもよい。DAP2が再生開始した場合(S31でYES)、マイコン1Aは、スイッチ1Eにコネクタ1Lとスイッチ1Gとを接続させ、スイッチ1Gにスイッチ1Eとホストコントローラ1Bとを接続させ、スイッチ1Hにホストコントローラ1Bと出力端子1Oとを接続させる。つまり、マイコン1Aは、DAP2再生状態に設定する(S32)。なお、マイコン1Aは、増幅装置5のマイコン5AにクレードルがDAP2再生状態であることを通知する。従って、DAP2からのオーディオデータがスイッチ1E、1G、ホストコントローラ1B、スイッチ1Hを介して増幅装置5に出力される。その後、処理はS33に進む。この場合、ホストコントローラ1BからDAP2に充電コマンドが送信されることにより、DAP2を充電させることができる。また、必須ではないが、スイッチ1Fにコネクタ1Mとハブ1Cとを接続させることにより、PC4のホストコントローラ4Aから充電コマンドがDAP3に送信され、DAP3を充電させることができる。
マイコン1Aは、DAP3からの再生開始通知に基づいて、DAP3がオーディオデータを再生開始したか否かを判断する(S33)。スイッチ1Fがコネクタ1Mとスイッチ1Gとを接続し、スイッチ1Gがスイッチ1Fとホストコントローラ1Bとを接続している場合、DAP3が再生開始すると、ホストコントローラ1Bは再生開始通知を受信することができるので、これをマイコン1Aに転送する。または、マイコン1AがDAP3から再生開始通知を直接受信してもよい。DAP3が再生開始した場合(S33でYES)、マイコン1Aは、スイッチ1Fにコネクタ1Mとスイッチ1Gとを接続させ、スイッチ1Gにスイッチ1Fとホストコントローラ1Bとを接続させ、スイッチ1Hにホストコントローラ1Bと出力端子1Oとを接続させる。つまり、マイコン1Aは、DAP3再生状態に設定する(S34)。なお、マイコン1Aは、増幅装置5のマイコン5AにクレードルがDAP3再生状態であることを通知する。従って、DAP3からのオーディオデータがスイッチ1F、1G、ホストコントローラ1B、スイッチ1Hを介して増幅装置5に出力される。その後、処理はS31に戻る。この場合、ホストコントローラ1BからDAP3に充電コマンドが送信されることにより、DAP3を充電させることができる。また、必須ではないが、スイッチ1Eにコネクタ1Lとハブ1Cとを接続させることにより、PC4のホストコントローラ4Aから充電コマンドがDAP2に送信され、DAP2を充電させることができる。
以上の処理によって、ユーザの作業によってクレードル1、DAP2、DAP3、PC4、増幅装置5の接続/接続解除を実行する必要なく、DAP2再生状態、DAP3再生状態およびPC再生状態を切り換えることができる。なお、DAP2再生状態に移行する指示、DAP3再生状態に移行する指示およびPC再生状態に移行する指示は、ボタン操作に限定されず、リモコン送信機7からのリモコン信号又は増幅装置5から供給される制御信号であってもよい。
図9は、クレードル1がスタンバイ状態から電源オン状態に移行する際のマイコン1Aの動作を示す。マイコン1Aは、スタンバイ状態から電源オン状態に移行する指示が入力されたか否かを判断している(S41)。例えば、クレードル1がスタンバイ状態のときに、電源ボタンが操作されたか否か、又は、増幅装置5のマイコン5Aから、スタンバイ状態から電源オン状態に移行する指示を受信したか否かを判断する。電源オンする指示が入力された場合(S41でYES)、マイコン1Aはクレードル1をスタンバイ状態から電源オン状態に移行させる(S42)。その後、マイコン1Aは、クレードル1がDAP2再生状態であるか、DAP3再生状態であるか、又は、PC再生状態であるかの情報を、増幅装置5のマイコン5Aに送信する(S43)。このとき、クレードル1はスタンバイ状態の時にも図示しないメモリにクレードル1がDAP2再生状態であるか、DAP3再生状態であるか、又は、PC再生状態であるかの情報を記憶しているので、クレードル1がスタンバイ状態から電源オン状態になった際に、メモリに記憶しているDAP2再生状態、DAP3再生状態、又は、PC再生状態に復帰すると共に、クレードル1がDAP2再生状態であるか、DAP3再生状態であるか、又は、PC再生状態であるかの情報を、増幅装置5のマイコン5Aに送信する。
図10、図11は、増幅装置5のマイコン5Aの処理を示す。図10に示すように、マイコン5Aは、クレードル1のマイコン1Aから、クレードル1がDAP2再生状態であるか、DAP3再生状態であるか、又は、PC再生状態であるかの情報を受信したか否かを判断している(S51)。受信した場合(S51でYES)、マイコン5Aは、メモリ5Kにクレードル1がDAP2再生状態であるか、DAP3再生状態であるか、又は、PC再生状態であるかの情報を記憶させる(S52)。
マイコン5Aは、メモリに記憶した再生状態情報がDAP2再生状態であるか否かを判断する(S53)。DAP2再生状態であれば(S53でYES)、セレクタ5BがDAP/PC選択状態である場合に、マイコン5Aは、図5(a)に示すように表示部5Dに「DAP2」と表示させる(S54)。DAP2再生状態でなければ(S53でNO)、マイコン5Aは、メモリに記憶した再生状態情報がDAP3再生状態であるか否かを判断する(S55)。DAP3再生状態であれば(S55でYES)、セレクタ5BがDAP/PC選択状態である場合に、マイコン5Aは、図5(b)に示すように表示部5Dに「DAP3」と表示させる(S56)。一方、PC再生状態であれば(S55でNO)、セレクタ5BがDAP/PC選択状態である場合に、マイコン5Aは、図5(c)に示すように表示部5Dに「PC」と表示させる(S57)。
なお、S51、S52の処理は、増幅装置5がスタンバイ状態の時にも実行される。スタンバイ状態では、マイコン5Aのみに図示しないスタンバイ電源回路から電源電圧が供給され、動作を実行可能だからである。従って、増幅装置5がスタンバイ状態から電源オン状態に移行した際に、セレクタ5BがDAP/PC選択状態であれば、メモリ5Kに記憶されているクレードル1がDAP2再生状態であるか、DAP3再生状態であるか、又は、PC再生状態であるかの情報に基づいて、DAP2再生状態であれば表示部5Dに「DAP2」と表示させ、DAP3再生状態であれば表示部5Dに「DAP3」と表示させ、PC再生状態であれば表示部5Dに「PC」と表示させる。従って、増幅装置5がスタンバイ状態のときに、クレードルの再生状態が変更された場合にも、メモリ5Kに記憶されるクレードル1の再生状態が正確なものに随時変更されるので、増幅装置5が電源オン状態に移行した際に、クレードル1の正確な再生状態を表示させることができる。
図11に示すように、マイコン5Aは、ユーザ操作により、リモコン受信部5E又は操作部5Fを介して、クレードル1をDAP2再生状態、DAP3再生状態、又は、PC再生状態に移行させる指示が入力されたか否かを判断する(S61)。入力されない場合(S61でNO)、処理はS63に進む。入力された場合(S61でYES)、マイコン5Aは、クレードル1をDAP2再生状態、DAP3再生状態、又は、PC再生状態に移行させる指示を、クレードル1のマイコン1Aに送信する(S62)。なお、このタイミングでは、マイコン5Aは、メモリに記憶されている、クレードル1がDAP2再生状態であるか、DAP3再生状態であるか、又は、PC再生状態であるかの情報を変更しない。実際に、クレードル1のマイコン1Aから、クレードル1がDAP2再生状態であるか、DAP3再生状態であるか、または、PC再生状態であるかの情報を受信したときにはじめてメモリに記憶されている、クレードル1がDAP2再生状態であるか、DAP3再生状態であるか、または、PC再生状態であるかの情報を変更する。これにより、より確実にクレードル1の実際の再生状態と、増幅装置のメモリに記憶されているクレードル1の再生状態とを同期させることができる。
マイコン5Aは、ユーザ操作により、リモコン受信部5E又は操作部5Fを介して、DAP2を再生開始する指示またはDAP3を再生開始する指示が入力されたか否かを判断する(S63)。入力されない場合(S63でNO)、処理はS65に進む。DAP2を再生開始する指示が入力された場合(S63でYES)、マイコン5Aは、DAP2を再生開始する指示を、クレードル1のマイコン1Aに送信する(S64)。また、DAP3を再生開始する指示が入力された場合(S63でYES)、マイコン5Aは、DAP3を再生開始する指示を、クレードル1のマイコン1Aに送信する(S64)。なお、このタイミングでは、マイコン5Aは、メモリに記憶されているクレードル1の再生状態をDAP2再生状態またはDAP3再生状態に変更しない。実際に、クレードル1のマイコン1Aから、クレードル1がDAP2再生状態またはDAP3再生状態であることを示す情報を受信したときにはじめて、メモリに記憶されているクレードル1の再生状態をDAP2再生状態またはDAP3再生状態に変更する。これにより、より確実にクレードル1の実際の再生状態と、増幅装置のメモリに記憶されているクレードル1の再生状態とを同期させることができる。
マイコン5Aは、ユーザ操作により、リモコン受信部5E又は操作部5Fを介して、電源オン状態に移行する指示が入力されたか否かを判断する(S65)。入力されない場合(S65でNO)、処理はS61に戻る。入力された場合(S65でYES)、マイコン5Aは増幅装置5をスタンバイ状態から電源オン状態に移行し、クレードル1のマイコン1Aにスタンバイ状態から電源オン状態に移行する指示を送信する(S66)。クレードル1がスタンバイ状態から電源オン状態に移行した後、クレードル1のマイコン1Aからクレードル1がDAP2再生状態であるか、DAP3再生状態であるか、又は、PC再生状態であるかの情報を受信するので、クレードル1の正確な再生状態を表示させることができる。例えば、増幅装置5がスタンバイ状態であり、クレードル1が電源オン状態で、増幅装置5とクレードル1とが通信ケーブルが抜かれている状態で、クレードル1のDAP2再生状態、DAP3再生状態、又は、PC再生状態が変更され、その後、クレードル1がスタンバイ状態にされたあと、増幅装置5とクレードル1とが通信ケーブルによって接続され、増幅装置5とクレードル1とが電源オン状態になった場合に、再生状態を同期させることができる。
図12は、DAP2記録動作状態に移行する又は解除するマイコン1Aの動作を示す。DAP2再生状態、DAP3再生状態、PC再生状態およびDAP3記録動作状態のいずれの状態であっても、DAP2記録動作状態に移行することができる。なお、DAP2記録動作状態と、DAP3記録動作状態とを同時に実行することもできる。マイコン1Aは、DAP2記録動作状態に移行する指示が入力されたか否かを判断する(S71)。例えば、REC(DAP2)ボタンが短押しされたか否かが判断される。DAP2記録動作状態に移行する指示が入力されない場合(S71でNO)、処理はS77に進む。DAP2記録動作状態に移行する指示が入力された場合(S71でYES)、マイコン1Aは、上記と同様に、DAP2がコネクタ1Lに接続されているか否かを判断する(S72)。DAP2が接続されていない場合(S72でNO)、マイコン1Aは、スイッチを切り換えず、エラーをユーザに告知する(S76)。つまり、DAP2記録動作状態に移行しない。DAP2が接続されている場合(S72でYES)、マイコン1Aは、上記と同様に、PC4がUSB端子1Nに接続され、かつ、PC4が電源オン状態であるか否かを判断する(S73)。PC4が接続されていない、又は、電源オフ状態で場合(S73でNO)、マイコン1Aは、スイッチを切り換えさせず、エラーをユーザに告知する(S76)。つまり、DAP2記録動作状態に移行しない。PC4が接続されていない、又は、電源オフ状態の場合に、スイッチ1Eがコネクタ1Lとハブ1Cとを接続すると、DAP2に充電コマンドを送信できなくなり、DAP2を充電できなくなるが、本例ではこの問題を解決できる。
PC4が接続され、かつ、電源オン状態である場合(S73でYES)、マイコン1Aは、スイッチ1Eにコネクタ1Lとハブ1Cとを接続させる。つまり、マイコン1Aは、DAP2記録動作状態に設定する(S74)。従って、DAP2とPC4とがUSBを介して通信することにより、PC4からのオーディオファイルがハブ1C、スイッチ1Eを介してDAP2に転送され、DAP2に記録される。この場合、ホストコントローラ1Bから充電コマンドをDAP2に送信できなくなるが、PC4のホストコントローラ4AからDAP2に充電コマンドが送信されることにより、DAP2を充電させることができる。また、必須ではないが、スイッチ1Fにコネクタ1Mとスイッチ1Gとを接続させ、スイッチ1Gにスイッチ1Fとホストコントローラ1Bとを接続させることにより、ホストコントローラ1BからDAP3に充電コマンドが送信されることにより、DAP3も充電させることができる。
マイコン1Aは、スイッチ1Hにオーディオ処理部1Dと出力端子1Oとを接続させる。つまり、マイコン1Aは、PC再生状態に設定する(S75)。従って、PC4からのオーディオデータがハブ1C、オーディオ処理部1D、スイッチ1Hを介して増幅装置5に出力される。このように、DAP2記録動作状態に設定されるときには、スイッチ1Eがコネクタ1Lとハブ1Cとを接続しており、DAP2のオーディオデータを受信し増幅装置5に送信することはできないので、PC再生状態に自動的に設定される。従って、PC4のオーディオファイルをDAP2に転送し、DAP2に記録しながら、PC4からのオーディオデータを増幅装置5で再生することができる。つまり、ユーザがPC4のオーディオを聞きながら、オーディオファイルをDAP2に記録できる。
もしくは、マイコン1Aは、スイッチ1Fにコネクタ1Mとスイッチ1Gとを接続させ、スイッチ1Gにスイッチ1Fとホストコントローラ1Bとを接続させ、スイッチ1Hにホストコントローラ1Bと出力端子1Oとを接続させる。つまり、マイコン1Aは、DAP3再生状態に設定する(S75)。従って、DAP3からのオーディオデータがスイッチ1F、1G、ホストコントローラ1B、スイッチ1Hを介して増幅装置5に出力される。このように、DAP2記録動作状態に設定されるときには、スイッチ1Eがコネクタ1Lとハブ1Cとを接続しており、DAP2のオーディオデータを受信し増幅装置5に送信することはできないので、DAP3再生状態に自動的に設定される。従って、PC4のオーディオファイルをDAP2に転送し、DAP2に記録しながら、DAP3からのオーディオデータを増幅装置5で再生することができる。つまり、ユーザがDAP3のオーディオを聞きながら、オーディオファイルをDAP2に記録できる。
S75においてDAP2記録動作状態のとき、PC4のオーディオデータ又はDAP3のオーディオデータのいずれを増幅装置5に出力するかは例えば以下の条件で決定されるとよい。DAP2記録動作状態に移行する指示が入力される際に、PC再生状態であれば、DAP2記録動作状態において、PC4のオーディオデータが増幅装置5に出力される(DAP2記録動作状態と、PC再生状態とを同時実行)。また、DAP2記録動作状態とDAP3記録動作状態とが同時に実行される場合にも、PC4のオーディオデータが増幅装置5に出力される(DAP2記録動作状態と、DAP3記録動作状態と、PC再生状態とを同時実行)。DAP2記録動作状態に移行する指示が入力される際に、DAP3再生状態であれば、DAP2記録動作状態において、DAP3のオーディオデータが増幅装置5に出力される(DAP2記録動作状態と、DAP3再生状態とを同時実行)。DAP2記録動作状態に移行する指示が入力される際に、DAP2再生状態であれば(又はいずれの再生状態でもない場合)、DAP2記録動作状態において、PC4又はDAP3のうちの予め定められた一方の(デフォルトの)オーディオデータが増幅装置5に出力される。
マイコン1Aは、DAP2記録動作状態を解除する指示が入力された否かを判断する(S77)。例えば、REC(DAP2)ボタンが長押しされたか否かを判断する。DAP2記録動作状態を解除する指示が入力されない場合(S77でNO)、処理はS71に戻る。DAP2記録動作状態を解除する指示が入力された場合(S77でYES)、マイコン1Aは、スイッチ1Eにコネクタ1Lとスイッチ1Gとを接続させる(コネクタ1Lとハブ1Cとの接続を解除する)。つまり、マイコン1AはDAP2記録動作状態を解除し、PC4とDAP2とがUSBを介して通信せず、PC4からのオーディオファイルがDAP2に転送されないようにする(S78)。この場合、もしPC4のオーディオデータを増幅装置5で再生している場合、スイッチ1Gにスイッチ1Eとホストコントローラ1Bとを接続させることにより、ホストコントローラ1BからDAP2に充電コマンドが送信されることにより、DAP2を充電させることができる。
なお、PC4のオーディオデータを増幅装置5で再生している場合、DAP2記録動作状態の解除後も、スイッチ1Hはオーディオ処理部1Dと出力端子1Oとの接続状態(PC再生状態)を維持する。従って、ユーザが、PC4のオーディオファイルをDAP2に転送し、DAP2に記録させながら、PC4のオーディオデータを増幅装置5で再生して聴いている際に、DAP2記録動作状態を解除したことにより、PC4からのオーディオデータが増幅装置5から再生されなくなることを防止できる。DAP2記録動作状態の解除後に、DAP2からのオーディオデータを増幅装置5で再生する場合には、DAP2再生状態に移行する指示が入力される、又は、DAP2が再生開始することにより実行できる。
もしくは、DAP3のオーディオデータを増幅装置5で再生している場合、DAP2記録動作状態の解除後も、スイッチ1Fにコネクタ1Mとスイッチ1Gとを接続させ、スイッチ1Gにスイッチ1Fとホストコントローラ1Bとを接続させ、スイッチ1Hにホストコントローラ1Bと出力端子1Oとの接続させた状態(DAP3再生状態)を維持する。従って、ユーザが、PC4のオーディオファイルをDAP2に転送し、DAP2に記録させながら、DAP3のオーディオデータを増幅装置5で再生して聴いている際に、DAP2記録動作状態を解除したことにより、DAP3からのオーディオデータが増幅装置5から再生されなくなることを防止できる。DAP2記録動作状態の解除後に、DAP2からのオーディオデータを増幅装置5で再生する場合には、DAP2再生状態に移行する指示が入力される、又は、DAP2が再生開始することにより実行できる。
図13は、DAP3記録動作状態に移行する又は解除するマイコン1Aの動作を示す。DAP2再生状態、DAP3再生状態、PC再生状態およびDAP2記録動作状態のいずれの状態であっても、DAP3記録動作状態に移行することができる。なお、DAP2記録動作状態と、DAP3記録動作状態とを同時に実行することもできる。マイコン1Aは、DAP3記録動作状態に移行する指示が入力されたか否かを判断する(S81)。例えば、REC(DAP3)ボタンが短押しされたか否かが判断される。DAP3記録動作状態に移行する指示が入力されない場合(S81でNO)、処理はS87に進む。DAP3記録動作状態に移行する指示が入力された場合(S81でYES)、マイコン1Aは、上記と同様に、DAP3がコネクタ1Mに接続されているか否かを判断する(S82)。DAP3が接続されていない場合(S82でNO)、マイコン1Aは、スイッチを切り換えず、エラーをユーザに告知する(S86)。つまり、DAP3記録動作状態に移行しない。DAP3が接続されている場合(S82でYES)、マイコン1Aは、上記と同様に、PC4がUSB端子1Nに接続され、かつ、PC4が電源オン状態であるか否かを判断する(S83)。PC4が接続されていない、又は、電源オフ状態で場合(S83でNO)、マイコン1Aは、スイッチを切り換えさせず、エラーをユーザに告知する(S86)。つまり、DAP3記録動作状態に移行しない。PC4が接続されていない、又は、電源オフ状態の場合に、スイッチ1Fがコネクタ1Mとハブ1Cとを接続すると、DAP3に充電コマンドを送信できなくなり、DAP3を充電できなくなるが、本例ではこの問題を解決できる。
PC4が接続され、かつ、電源オン状態である場合(S83でYES)、マイコン1Aは、スイッチ1Fにコネクタ1Mとハブ1Cとを接続させる。つまり、マイコン1Aは、DAP3記録動作状態に設定する(S84)。従って、DAP3とPC4とがUSBを介して通信することにより、PC4からのオーディオファイルがハブ1C、スイッチ1Fを介してDAP3に転送され、DAP3に記録される。この場合、ホストコントローラ1Bから充電コマンドをDAP3に送信できなくなるが、PC4のホストコントローラ4AからDAP3に充電コマンドが送信されることにより、DAP3を充電させることができる。また、必須ではないが、スイッチ1Eにコネクタ1Lとスイッチ1Gとを接続させ、スイッチ1Gにスイッチ1Fとホストコントローラ1Bとを接続させることにより、ホストコントローラ1BからDAP2に充電コマンドが送信されることにより、DAP2も充電させることができる。
マイコン1Aは、スイッチ1Hにオーディオ処理部1Dと出力端子1Oとを接続させる。つまり、マイコン1Aは、PC再生状態に設定する(S85)。従って、PC4からのオーディオデータがハブ1C、オーディオ処理部1D、スイッチ1Hを介して増幅装置5に出力される。このように、DAP3記録動作状態に設定されるときには、スイッチ1Fがコネクタ1Mとハブ1Cとを接続しており、DAP3のオーディオデータを受信し増幅装置5に送信することはできないので、PC再生状態に自動的に設定される。従って、PC4のオーディオファイルをDAP3に転送し、DAP3に記録しながら、PC4からのオーディオデータを増幅装置5で再生することができる。つまり、ユーザがPC4のオーディオを聞きながら、オーディオファイルをDAP3に記録できる。
もしくは、マイコン1Aは、スイッチ1Eにコネクタ1Lとスイッチ1Gとを接続させ、スイッチ1Gにスイッチ1Eとホストコントローラ1Bとを接続させ、スイッチ1Hにホストコントローラ1Bと出力端子1Oとを接続させる。つまり、マイコン1Aは、DAP2再生状態に設定する(S85)。従って、DAP2からのオーディオデータがスイッチ1E、1G、ホストコントローラ1B、スイッチ1Hを介して増幅装置5に出力される。このように、DAP3記録動作状態に設定されるときには、スイッチ1Fがコネクタ1Mとハブ1Cとを接続しており、DAP3のオーディオデータを受信し増幅装置5に送信することはできないので、DAP2再生状態に自動的に設定される。従って、PC4のオーディオファイルをDAP3に転送し、DAP3に記録しながら、DAP2からのオーディオデータを増幅装置5で再生することができる。つまり、ユーザがDAP2のオーディオを聞きながら、オーディオファイルをDAP3に記録できる。
S85においてDAP3記録動作状態のとき、PC4のオーディオデータ又はDAP2のオーディオデータのいずれを増幅装置5で再生するかは以下の条件で決定されるとよい。DAP3記録動作状態に移行する指示が入力される際に、PC再生状態であれば、DAP3記録動作状態において、PC4のオーディオデータが増幅装置5で再生される(DAP3記録動作状態と、PC再生状態とを同時実行)。また、DAP2記録動作状態とDAP3記録動作状態とが同時に実行される場合にも、PC4のオーディオデータが増幅装置5に出力される(DAP2記録動作状態と、DAP3記録動作状態と、PC再生状態とを同時実行)。DAP3記録動作状態に移行する指示が入力される際に、DAP2再生状態であれば、DAP3記録動作状態において、DAP2のオーディオデータが増幅装置5で再生される(DAP3記録動作状態と、DAP2再生状態とを同時実行)。DAP3記録動作状態に移行する指示が入力される際に、DAP3再生状態であれば(又はいずれの再生状態でもない場合)、DAP3記録動作状態において、PC4又はDAP2のうちの予め定められた一方の(デフォルトの)オーディオデータが増幅装置5で再生される。
マイコン1Aは、DAP3記録動作状態を解除する指示が入力された否かを判断する(S87)。例えば、REC(DAP3)ボタンが長押しされたか否かを判断する。DAP3記録動作状態を解除する指示が入力されない場合(S87でNO)、処理はS81に戻る。DAP3記録動作状態を解除する指示が入力された場合(S87でYES)、マイコン1Aは、スイッチ1Fにコネクタ1Mとスイッチ1Gとを接続させる(コネクタ1Mとハブ1Cとの接続を解除する)。つまり、マイコン1AはDAP3記録動作状態を解除し、PC4とDAP3とがUSBを介して通信せず、PC4からのオーディオファイルがDAP3に転送されないようにする(S88)。この場合、もしPC4のオーディオデータを増幅装置5で再生している場合、スイッチ1Gにスイッチ1Fとホストコントローラ1Bとを接続させることにより、ホストコントローラ1BからDAP3に充電コマンドが送信されることにより、DAP3を充電させることができる。
なお、PC4のオーディオデータを増幅装置5で再生している場合、DAP3記録動作状態の解除後も、スイッチ1Hはオーディオ処理部1Dと出力端子1Oとの接続状態を維持する(PC再生状態を維持する)。従って、ユーザが、PC4のオーディオファイルをDAP3に転送し、DAP3に記録させながら、PC4のオーディオデータを増幅装置5で再生して聴いている際に、DAP3記録動作状態を解除したことにより、PC4からのオーディオデータが増幅装置5から再生されなくなることを防止できる。DAP3記録動作状態の解除後に、DAP3からのオーディオデータを増幅装置5で再生する場合には、DAP3再生状態に移行する指示が入力される、又は、DAP3が再生開始することにより実行できる。
もしくは、DAP2のオーディオデータを増幅装置5で再生している場合、DAP3記録動作状態の解除後も、スイッチ1Eにコネクタ1Lとスイッチ1Gとを接続させ、スイッチ1Gにスイッチ1Eとホストコントローラ1Bとを接続させ、スイッチ1Hにホストコントローラ1Bと出力端子1Oとを接続させた状態を維持する(DAP2再生状態を維持する)。従って、ユーザが、PC4のオーディオファイルをDAP3に転送し、DAP3に記録させながら、DAP2のオーディオデータを増幅装置5で再生して聴いている際に、DAP3記録動作状態を解除したことにより、DAP2からのオーディオデータが増幅装置5から再生されなくなることを防止できる。DAP3記録動作状態の解除後に、DAP3からのオーディオデータを増幅装置5で再生する場合には、DAP3再生状態に移行する指示が入力される、又は、DAP3が再生開始することにより実行できる。
以上の処理によって、ユーザ作業としてクレードル1、DAP2、DAP3、PC4、増幅装置5の接続/接続解除を実行することなく、記録動作状態への移行およびその解除、再生状態の切り換えを実行することができる。なお、DAP2記録動作状態に移行する指示、DAP3記録動作状態に移行する指示、DAP2記録動作状態を解除する指示、および、DAP3記録動作状態を解除する指示は、ボタン操作に限定されず、リモコン送信機7からのリモコン信号又は増幅装置5から供給される制御信号であってもよい。
次に、本発明の別の好ましい実施形態を説明する。図14に示すように、マイコン1Aは、上記いずれかの処理によって、DAP2再生状態に変更され、DAP2からの音声データが出力端子1Oから出力されるように各スイッチが切り換えられたか否かを判断する(S91)。DAP2再生状態に切り換えられた場合(S91でYES)、スイッチ1Gはスイッチ1Eとホストコントローラ1Bとを接続するので、DAP3はホストコントローラ1Bと接続されなくなり、DAP3はホストコントローラ1Bから充電コマンドを受信することができない。また、スイッチ1Fがコネクタ1Mとスイッチ1Gとを接続していると、DAP3はPC4のホストコントローラ4Aからも充電コマンドを受信することができない。その結果、DAP3は充電コマンドを受信できず、充電できない。そこで、マイコン1Aは、DAP3の充電率が100%(満充電状態)であるか否かを判断する(S92)。充電率の情報はDAP3とホストコントローラ1Bとが接続されている限りDAP3から常時取得することが可能である。充電率が100%であれば(S92でYES)、S91に戻る。充電率が100%でなければ(S92でNO)、マイコン1Aは、PC4がUSB端子1Nに接続され、かつ、PC4が電源オン状態であるか否かを判断する(S93)。PC4がUSB端子1Nに接続されていない、または、PC4が電源オフ状態である場合(S93でNO)、S91に戻る。PC4がUSB端子1Nに接続され、かつ、PC4が電源オン状態である場合(S93でYES)、マイコン1Aは、スイッチ1Fにコネクタ1Mとハブ1Cとを接続させる(S94)。従って、PC4のホストコントローラ4AからDAP3に充電コマンドが送信されるので、DAP3を充電させることができる。なお、S92、S93の処理を設けずに、S91でYESと判断された場合に、必ずスイッチ1Fにコネクタ1Mとハブ1Cとを接続させてもよい。また、充電率の代わりに、充電レベル(例えば0〜255の整数)、残充電時間等の充電情報が使用されてもよい。
また、図15に示すように、マイコン1Aは、上記いずれかの処理によって、DAP3再生状態に変更され、DAP3からの音声データが出力端子1Oから出力されるように各スイッチが切り換えられたか否かを判断する(S101)。DAP3再生状態に切り換えられた場合(S101でYES)、スイッチ1Gはスイッチ1Fとホストコントローラ1Bとを接続するので、DAP2はホストコントローラ1Bと接続されなくなり、DAP2はホストコントローラ1Bから充電コマンドを受信することができない。また、スイッチ1Eがコネクタ1Lとスイッチ1Gとを接続していると、DAP2はPC4のホストコントローラ4Aからも充電コマンドを受信することができない。その結果、DAP2は充電コマンドを受信できず、充電できない。そこで、マイコン1Aは、DAP2の充電率が100%(満充電状態)であるか否かを判断する(S102)。充電率の情報はDAP2とホストコントローラ1Bとが接続されている限りDAP2から常時取得することが可能である。充電率が100%であれば(S102でYES)、S101に戻る。充電率が100%でなければ(S102でNO)、マイコン1Aは、PC4がUSB端子1Nに接続され、かつ、PC4が電源オン状態であるか否かを判断する(S103)。PC4がUSB端子1Nに接続されていない、または、PC4が電源オフ状態である場合(S103でNO)、S101に戻る。PC4がUSB端子1Nに接続され、かつ、PC4が電源オン状態である場合(S103でYES)、マイコン1Aは、スイッチ1Eにコネクタ1Lとハブ1Cとを接続させる(S104)。従って、PC4のホストコントローラ4AからDAP2に充電コマンドが送信されるので、DAP2を充電させることができる。なお、S102、S103の処理を設けずに、S101でYESと判断された場合に、必ずスイッチ1Eにコネクタ1Lとハブ1Cとを接続させてもよい。また、充電率の代わりに、充電レベル(例えば0〜255の整数)、残充電時間等の充電情報が使用されてもよい。
次に、本発明のさらに別の実施形態を説明する。本例では、DAP2再生状態(又はDAP2再生状態、かつ、DAP2がオーディオファイルを再生している)のときにDAP2がコネクタ1Lから接続解除された場合、自動的にDAP3再生状態に移行し(必要に応じてDAP3に再生コマンドを送信し)、DAP3からのオーディオデータを増幅装置5に再生させる。図16に示すように、マイコン1Aは、DAP2再生状態(つまり、スイッチ1Eがコネクタ1Lとスイッチ1Gとを接続し、スイッチ1Gがスイッチ1Eとホストコントローラ1Bとを接続し、スイッチ1Hが出力端子1Oとホストコントローラ1Bとを接続)であるか否かを判断する(S111)。もしくは、S111で、マイコン1Aは、DAP2再生状態であり、かつ、DAP2がオーディオファイルを再生中であるか否かを判断してもよい。DAP2がオーディオファイルを再生中か否かはDAP2からマイコン1Aに通知されてもよく、オーディオデータの入力有無をクレードル1において検出してもよい。DAP2再生状態であれば(S111でYES)、マイコン1Aは、DAP2がコネクタ1Lから接続解除されたか否かを判断する(S112)。接続解除されない場合(S112でNO)、処理はS111に戻る。DAP2が接続解除された場合(112でYES)、マイコン1AはDAP3がコネクタ1Mに接続されているか否かを判断する(S113)。DAP3が接続されていない場合(S113でNO)、DAP3再生状態に切り換えず、処理はS116に進む。DAP3が接続されている場合(S113でYES)、マイコン1Aは、DAP3記録動作状態でないかを判断する(S114)。
DAP3記録動作状態でなければ(S114でYES)、マイコン1Aは、DAP3再生状態に切り換える(S115)。つまり、マイコン1Aは、スイッチ1Fにコネクタ1Mとスイッチ1Gとを接続させ、スイッチ1Gにスイッチ1Fとホストコントローラ1Bとを接続させ、スイッチ1Hに出力端子1Oとホストコントローラ1Bとを接続させる。また、マイコン1Aは、DAP3がオーディオファイルを再生してない場合には、DAP3にオーディオファイルを再生開始する指示を送信する(S115)。DAP3がオーディオファイルを再生しているか否かはDAP3からマイコン1Aに通知される。従って、DAP2が接続解除された後には、自動的にDAP3からのオーディオデータを増幅装置5に出力し、再生することができる。
一方、DAP3記録動作状態である場合(S114でNO)、DAP3再生状態に切り換えると、PC4からDAP3へオーディオファイルを転送し、DAP3に記録させることができなくなる。そこで、DAP3再生状態に切り換えない。次に、マイコン1Aは、PC4がUSB端子1Nに接続され、かつ、PC4が電源オン状態であるか否かを判断する(S116)。PC4が接続され、かつ、PC4が電源オン状態である場合(S116でYES)、マイコン1AはPC再生状態に切り換える(S117)。つまり、マイコン1Aは、スイッチ1Hに出力端子1Oとオーディオ処理部1Dとを接続させる。マイコン1Aは、PC4がオーディオファイルを再生していない場合、PC4に再生開始指示を送信する。従って、DAP2が接続解除された後には、自動的にPC4からのオーディオデータを増幅装置5に出力し、再生することができる。PC4が接続されていない、または、PC4が電源オフ状態である場合(S116でNO)、PC再生状態に切り換えず、S111に戻る。
なお、S113、S114、S116、S117の処理を省略し、DAP2が接続解除された際に、必ずDAP3再生状態に切り換えてもよい。また、S113〜S116の処理を省略し、DAP2が接続解除された際に、必ずPC再生状態に切り換えてもよい。
図17は図16の変形例であり、図16と同じ処理には同じ符号を付け、説明を省略する。マイコン1Aは、DAP2再生状態であり、かつ、DAP2がオーディオファイルを再生している場合に(S111でYES)、DAP2が現在再生中のオーディオファイルの特定情報(例えば、曲名とアーティスト名との組み合わせ)を図示しないメモリに記憶する。DAP2が再生中のオーディオファイルの特定情報は再生中のオーディオファイルが変更される毎にDAP2からホストコントローラ1B経由でマイコン1Aに送信されるとよい。
S114でYESと判断されると、マイコン1Aは、DAP2が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルがDAP3にも記録されているか否かを判断する(S119)。すなわち、DAP3が記録している全オーディオファイルのリストをDAP3とホストコントローラ1Bとが接続されたときに予めDAP3から取得して、メモリに記憶しておく。マイコン1Aは、DAP2が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルの特定情報をメモリから読み出して、当該オーディオファイルの特定情報が、DAP3が記録している全オーディオファイルのリストに含まれているかを確認する。
DAP2が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルがDAP3にも記録されている場合(S119でYES)、マイコン1Aは、DAP3再生状態に切り換える(S115)。そして、マイコン1Aは、DAP2が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルを再生開始する指示をDAP3に送信する(S115)。従って、DAP2が接続解除された後には、自動的に、DAP2が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルをDAP3に再生させ、DAP3からのオーディオデータを増幅装置5に出力することができる。
一方、S119で、DAP2が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルがDAP3に記録されていない場合(S119でNO)、DAP3再生状態に切り換えずに、S116に進む。または、S119でNOと判断された場合、S111に戻ってもよい。
図18は図17の変形例であり、図17と同じ処理には同じ符号を付け、説明を省略する。S114でYESと判断されると、マイコン1AはDAP3再生状態に切り換える(S120)。その後、マイコン1Aは、DAP2が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルがDAP3にも記録されているか否かを判断する(S121)。DAP2が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルがDAP3にも記録されている場合(S121でYES)、マイコン1Aは、DAP2が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルを再生開始する指示をDAP3に送信する(S122)。従って、DAP2が接続解除された後には、自動的に、DAP2が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルをDAP3に再生させ、DAP3からのオーディオデータを増幅装置5に出力することができる。一方、DAP2が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルがDAP3に記録されていない場合(S121でNO)、マイコン1Aは、DAP3がオーディオデータを再生してない場合には、DAP3にオーディオデータを再生開始する指示を送信する(S123)。従って、DAP2が接続解除された後には、自動的にDAP3からのオーディオデータを増幅装置5に出力することができる。
次に、本発明のさらに別の実施形態を説明する。本例では、DAP3再生状態(または、DAP3再生状態、かつ、DAP3がオーディオファイルを再生している)のときにDAP3がコネクタ1Mから接続解除されたときに、自動的にDAP2再生状態に移行し、DAP2からのオーディオデータを増幅装置5に再生させる。図19に示すように、マイコン1Aは、DAP3再生状態であるか否かを判断する(S131)。または、S131で、マイコン1Aは、DAP3再生状態であり、かつ、DAP3がオーディオファイルを再生しているか否かを判断してもよい。DAP3再生状態であれば(S131でYES)、マイコン1Aは、DAP3がコネクタ1Mから接続解除されたか否かを判断する(S132)。接続解除されない場合(S132でNO)、処理はS131に戻る。DAP3が接続解除された場合(132でYES)、マイコン1AはDAP2がコネクタ1Lに接続されているか否かを判断する(S133)。DAP2が接続されていない場合(S133でNO)、DAP2再生状態に切り換えず、処理はS136に進む。DAP2が接続されている場合(S133でYES)、マイコン1Aは、DAP2記録動作状態でないかを判断する(S134)。
DAP2記録動作状態でなければ(S134でYES)、マイコン1Aは、DAP2再生状態に切り換える(S135)。つまり、マイコン1Aは、スイッチ1Eにコネクタ1Lとスイッチ1Gとを接続させ、スイッチ1Gにスイッチ1Eとホストコントローラ1Bとを接続させ、スイッチ1Hに出力端子1Oとホストコントローラ1Bとを接続させる。また、マイコン1Aは、DAP2がオーディオデータを再生してない場合には、DAP2にオーディオデータを再生開始する指示を送信する(S135)。従って、DAP3が接続解除された後には、自動的にDAP2からのオーディオデータを増幅装置5に出力し、再生することができる。
一方、DAP2記録動作状態である場合(S134でNO)、DAP2再生状態に切り換えると、PC4からDAP2へオーディオファイルを転送し、DAP2に記録させることができなくなる。そこで、DAP2再生状態に切り換えない。次に、マイコン1Aは、PC4がUSB端子1Nに接続され、かつ、PC4が電源オン状態であるか否かを判断する(S136)。PC4が接続され、かつ、PC4が電源オン状態である場合(S136でYES)、マイコン1AはPC再生状態に切り換える(S137)。つまり、マイコン1Aは、スイッチ1Hに出力端子1Oとオーディオ処理部1Dとを接続させる。PC4がオーディオファイルを再生していない場合、マイコン1AはPC4に再生指示を送信する。従って、DAP3が接続解除された後には、自動的にPC4からのオーディオデータを増幅装置5に出力し、再生することができる。PC4が接続されていない、又は、PC4が電源オフ状態である場合(S136NO)、PC再生状態に切り換えず、処理はS131に戻る。
なお、S133、S134、S136、S137の処理を省略し、DAP3が接続解除された際に、必ずDAP2再生状態に切り換えてもよい。また、S133〜S136の処理を省略し、DAP3が接続解除された際に、必ずPC再生状態に切り換えてもよい。
図20は図19の変形例であり、図19と同じ処理には同じ符号を付け、説明を省略する。マイコン1Aは、DAP3再生状態であり、かつ、DAP3がオーディオファイルを再生している場合に(S131でYES)、DAP3が再生中のオーディオファイルの特定情報(例えば、曲名とアーティスト名との組み合わせ)を図示しないメモリに記憶する。DAP3が再生中のオーディオファイルの特定情報は再生中のオーディオファイルが変更される毎にDAP3からホストコントローラ1B経由でマイコン1Aに送信される。
S134でYESと判断されると、マイコン1Aは、DAP3が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルがDAP2にも記録されているか否かを判断する(S139)。すなわち、DAP2が記録している全オーディオファイルのリストをDAP2とホストコントローラ1Bとが接続されたときに予めDAP2から取得して、メモリに記憶しておく。マイコン1Aは、DAP3が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルの特定情報をメモリから読み出して、当該オーディオファイルの特定情報が、DAP2が記録している全オーディオファイルのリストに含まれているかを確認する。
DAP3が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルがDAP2にも記録されている場合(S139でYES)、マイコン1Aは、DAP2再生状態に切り換える(S135)。そして、マイコン1Aは、DAP3が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルを再生開始する指示をDAP2に送信する(S135)。従って、DAP3が接続解除された後には、自動的に、DAP3が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルをDAP2に再生させ、DAP2からのオーディオデータを増幅装置5に出力することができる。
一方、S139で、DAP3が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルがDAP2に記録されていない場合(S139でNO)、DAP2再生状態に切り換えず、S136に進む。または、S139でNOと判断された場合、S131に戻ってもよい。
図21は図20の変形例であり、図20と同じ処理には同じ符号を付け、説明を省略する。S134でYESと判断されると、マイコン1AはDAP2再生状態に切り換える(S140)。その後、マイコン1Aは、DAP3が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルがDAP2にも記録されているか否かを判断する(S141)。DAP3が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルがDAP2にも記録されている場合(S141でYES)、マイコン1Aは、DAP3が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルを再生開始する指示をDAP2に送信する(S142)。従って、DAP3が接続解除された後には、自動的に、DAP3が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルをDAP2に再生させ、DAP2からのオーディオデータを増幅装置5に出力することができる。一方、DAP3が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルがDAP2に記録されていない場合(S141でNO)、マイコン1Aは、DAP2がオーディオデータを再生してない場合には、DAP2にオーディオデータを再生開始する指示を送信する(S143)。従って、DAP3が接続解除された後には、自動的にDAP2からのオーディオデータを増幅装置5に出力することができる。
次に、本発明のさらに別の実施形態を説明する。本例では、PC再生状態(またはPC再生状態、かつ、PC4がオーディオファイルを再生している)のときにPCがUSB端子1Nから接続解除されたときに、自動的にDAP2再生状態またはDAP3再生状態に移行し、DAP2または3からのオーディオデータを増幅装置5に再生させる。図22に示すように、マイコン1Aは、PC再生状態であるか否かを判断する(S151)。または、S151でマイコン1Aは、PC再生状態であり、かつ、PC4がオーディオファイルを再生しているか否かを判断してもよい。PC4がオーディオファイルを再生しているか否かはPC4から通知されてもよく、オーディオデータの入力有無をクレードル1において検出してもよい。PC再生状態であれば(S151でYES)、マイコン1Aは、PC4がUSB端子INから接続解除された(又は電源オフ状態とされた、以下同様。)か否かを判断する(S152)。接続解除されない場合(S152でNO)、処理はS151に戻る。PC4が接続解除された場合(152でYES)、マイコン1AはDAP2がコネクタ1Lに接続されているか否かを判断する(S153)。DAP2が接続されている場合(S153でYES)、マイコン1Aは、DAP2再生状態に切り換える(S154)。つまり、マイコン1Aは、スイッチ1Eにコネクタ1Lとスイッチ1Gとを接続させ、スイッチ1Gにスイッチ1Eとホストコントローラ1Bとを接続させ、スイッチ1Hに出力端子1Oとホストコントローラ1Bとを接続させる。また、マイコン1Aは、DAP2がオーディオデータを再生してない場合には、DAP2にオーディオデータを再生開始する指示を送信する(S154)。従って、PC4が接続解除された後には、自動的にDAP2からのオーディオデータを増幅装置5に出力し、再生することができる。
DAP2が接続されていない場合(S153でNO)、DAP2再生状態に切り換えず、マイコン1Aは、DAP3がコネクタ1Mに接続されているか否かを判断する(S155)。DAP3が接続されている場合(S155でYES)、マイコン1Aは、DAP3再生状態に切り換える(S156)。つまり、マイコン1Aは、スイッチ1Fにコネクタ1Mとスイッチ1Gとを接続させ、スイッチ1Gにスイッチ1Fとホストコントローラ1Bとを接続させ、スイッチ1Hに出力端子1Oとホストコントローラ1Bとを接続させる。また、マイコン1Aは、DAP3がオーディオデータを再生してない場合には、DAP3にオーディオデータを再生開始する指示を送信する(S156)。従って、PC4が接続解除された後には、自動的にDAP3からのオーディオデータを増幅装置5に出力し、再生することができる。一方、DAP3が接続されていない場合(S155でNO)、DAP3再生状態に切り換えず、S151に戻る。
なお、S153、S155、S156の処理を省略し、PC4が接続解除された際に、必ずDAP2再生状態に切り換えてもよい。また、S153〜S155の処理を省略し、PC4が接続解除された際に、必ずDAP3再生状態に切り換えてもよい。
図23は図22の変形例であり、図22と同じ処理には同じ符号を付け、説明を省略する。マイコン1Aは、PC再生状態であり、かつ、PC4がオーディオファイルを再生している場合に(S151でYES)、PC4が再生中のオーディオファイルの特定情報(例えば、曲名とアーティスト名との組み合わせ)を図示しないメモリに記憶する。PC4が再生中のオーディオファイルの特定情報は再生中のオーディオファイルが変更される毎にPC4からマイコン1Aに送信されるとよい。
S153でYESと判断されると、マイコン1Aは、PC4が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルがDAP2にも記録されているか否かを判断する(S158)。すなわち、DAP2が記録している全オーディオファイルのリストをDAP2とホストコントローラ1Bとが接続されたときに予めDAP2から取得して、メモリに記憶しておく。マイコン1Aは、PC4が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルの特定情報をメモリから読み出して、当該オーディオファイルの特定情報が、DAP2が記録している全オーディオファイルのリストに含まれているかを確認する。
PC4が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルがDAP2にも記録されている場合(S158でYES)、マイコン1Aは、DAP2再生状態に切り換える(S154)。そして、マイコン1Aは、PC4が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルを再生開始する指示をDAP2に送信する(S154)。従って、PC4が接続解除された後には、自動的に、PC4が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルをDAP2に再生させ、DAP2からのオーディオデータを増幅装置5に出力することができる。
一方、PC4が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルがDAP2に記録されていない場合(S158でNO)、DAP2再生状態に切り換えず、S155に進む。S155でYESと判断されると、マイコン1Aは、PC4が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルがDAP3にも記録されているか否かを判断する(S159)。すなわち、DAP3が記録している全オーディオファイルのリストをDAP3とホストコントローラ1Bとが接続されたときに予めDAP3から取得して、メモリに記憶しておく。マイコン1Aは、PC4が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルの特定情報をメモリから読み出して、当該オーディオファイルの特定情報が、DAP3が記録している全オーディオファイルのリストに含まれているかを確認する。
PC4が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルがDAP3にも記録されている場合(S159でYES)、マイコン1Aは、DAP3再生状態に切り換える(S156)。そして、マイコン1Aは、PC4が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルを再生開始する指示をDAP3に送信する(S156)。従って、PC4が接続解除された後には、自動的に、PC4が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルをDAP3に再生させ、DAP3からのオーディオデータを増幅装置5に出力することができる。一方、PC4が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルがDAP3に記録されていない場合(S159でNO)、DAP3再生状態に切り換えず、S151に戻る。
図24は図23の変形例であり、図23と同じ処理には同じ符号を付け、説明を省略する。S153でYESと判断されると、マイコン1AはDAP2再生状態に切り換える(S160)。その後、マイコン1Aは、PC4が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルがDAP2にも記録されているか否かを判断する(S158)。PC4が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルがDAP2にも記録されている場合(S158でYES)、マイコン1Aは、PC4が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルを再生開始する指示をDAP2に送信する(S161)。従って、PC4が接続解除された後には、自動的に、PC4が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルをDAP2に再生させ、DAP2からのオーディオデータを増幅装置5に出力することができる。一方、PC4が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルがDAP2に記録されていない場合(S158でNO)、マイコン1Aは、DAP2がオーディオデータを再生してない場合には、DAP2にオーディオデータを再生開始する指示を送信する(S162)。従って、PC4が接続解除された後には、自動的にDAP2からのオーディオデータを増幅装置5に出力することができる。
S155でYESと判断されると、マイコン1AはDAP3再生状態に切り換える(S163)。その後、マイコン1Aは、PC4が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルがDAP3にも記録されているか否かを判断する(S159)。PC4が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルがDAP3にも記録されている場合(S159でYES)、マイコン1Aは、PC4が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルを再生開始する指示をDAP3に送信する(S164)。従って、PC4が接続解除された後には、自動的に、PC4が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルをDAP3に再生させ、DAP3からのオーディオデータを増幅装置5に出力することができる。一方、PC4が接続解除される直前に再生していたオーディオファイルと同じオーディオファイルがDAP3に記録されていない場合(S159でNO)、マイコン1Aは、DAP3がオーディオデータを再生してない場合には、DAP3にオーディオデータを再生開始する指示を送信する(S165)。従って、PC4が接続解除された後には、自動的にDAP3からのオーディオデータを増幅装置5に出力することができる。
次に、本発明の別の実施形態によるクレードルのハードウェア構成を説明する。図25に示すクレードル101は、図2のクレードル1と比較して、オーディオ処理部1Dとスイッチ1Hとが省略されている。クレードル101によると、PC4からのオーディオデータを増幅装置5に出力することができない(PC再生状態が存在しない)。
図26に示すクレードル201は、図2のクレードル1と比較して、スイッチ1Gが省略されている。DAP2再生状態では、スイッチ1Eがコネクタ1Lとホストコントローラ1Bとを接続し、スイッチ1Hが出力端子1Oとホストコントローラ1Bとを接続する。DAP3再生状態では、スイッチ1Fがコネクタ1Mとホストコントローラ1Bとを接続し、スイッチ1Hが出力端子1Oとホストコントローラ1Bとを接続する。クレードル201によると、スイッチ1Eがコネクタ1Lとホストコントローラ1Bとを接続する(DAP2再生状態)際には、スイッチ1Fは必ずコネクタ1Mとハブ1Cとを接続する。従って、DAP2再生状態とDAP3再生状態とが同時に実行されることを防止できる。また、このとき、DAP2にはホストコントローラ1Bから充電コマンドが送信され、DAP3にはホストコントローラ4Aから充電コマンドが送信されるので、DAP2および3を両方とも充電させることができる。同様に、スイッチ1Fがコネクタ1Mとホストコントローラ1Bとを接続する(DAP3再生状態)際には、スイッチ1Eは必ずコネクタ1Lとハブ1Cとを接続する。
図27に示すクレードル301は、図2のクレードル1と比較して、スイッチ1Gがホストコントローラ1Bの内部に設けられている。
図28に示すクレードル401は、図2のクレードル1と比較して、ホストコントローラ1Rがさらに設けられている。ホストコントローラ1BはDAP2を制御し、ホストコントローラ1RはDAP3を制御する。スイッチ1Eは、コネクタ1Lとホストコントローラ1Bとを接続するか、または、コネクタ1Lとハブ1Cとを接続するかを切り換える。スイッチ1Fは、コネクタ1Mとホストコントローラ1Rとを接続するか、または、コネクタ1Mとハブ1Cとを接続するかを切り換える。スイッチ1Hは、出力端子1Oをホストコントローラ1Bに接続するか、出力端子1Oをホストコントローラ1Rに接続するか、又は、出力端子1Oをオーディオ処理部1Dに接続するかを切り換える。DAP2再生状態では、スイッチ1Eがコネクタ1Lとホストコントローラ1Bとを接続し、スイッチ1Hが出力端子1Oとホストコントローラ1Bとを接続する。DAP3再生状態では、スイッチ1Fがコネクタ1Mとホストコントローラ1Rとを接続し、スイッチ1Hが出力端子1Oとホストコントローラ1Rとを接続する。
図29は、本発明のクレードルを内蔵する増幅装置105を示すブロック図である。増幅装置105のように、上記いずれかのクレードルは、増幅装置に内蔵されてもよく、または、PC4に内蔵されてもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。オーディオデータの代わりに映像データや静止画データでもよく、これらを総称してコンテンツデータという。コンテンツデータを所定フォーマットでエンコードしたものをコンテンツファイルという。また、オーディオ処理部1DがオーディオデータをDA変換する場合、アナログのオーディオ信号が増幅装置5に出力される。また、オーディオ処理部1Dがクレードル1に内蔵されておらず、クレードル1と増幅装置5との間に接続されてもよい。また、本発明は、上記のクレードルや増幅装置の動作をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムという形態で提供することもできる。携帯型コンテンツ再生装置は、携帯電話、ポータブルカーナビ、ポータブルTV、ポータブルCDプレーヤ、携帯ゲーム機等でもよい。