JP2011131971A - エレベータの制動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エレベータの非常制動時、エレベータの運行状態に応じて最適な制動時間となる放電抵抗を設定することにある。
【解決手段】制動装置26の制動装置コイル26aに並列接続可能な抵抗値の異なる複数の放電抵抗32a,32b,32cと、乗りかご14の速度を検出する速度検出手段7と、乗りかご14の荷重を検出する荷重検出手段6と、かご速度とかご荷重と予め設定されるエレベータのパラメータ及び制動距離とから制動装置26の動作時間を算出する動作時間算出手段34と、この動作時間に基づいて、前記複数の放電抵抗から1つの放電抵抗を選択する抵抗選択信号を生成する放電抵抗選択手段35とを備え、非常制動時、前記抵抗選択信号のもとに、1つの放電抵抗を選択し、制動装置コイル26aに並列に接続するエレベータの制動制御装置である。
【選択図】図2

Description

本発明は、エレベータの非常制動時に使用されるエレベータの制動制御装置に関する。
エレベータには、巻上機と巻上機シーブとの間に被制動体であるブレーキドラムを配置し、このブレーキドラムに制動力を与えて巻上機を制動する制動装置と、この制動装置を制御する制動制御装置が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
制動装置は、ブレーキドラムの内側制動面を当接するように配置された一対の制動片と、一端部が回転可能に軸支され、中間部分には個別に前記制動片を取り付けた一対の制動アームと、各制動アームの他端部側にそれぞれ個別に取り付けられた制動バネと、これら各制動アームの他端部対峙面に可動片を介して接続される吸着・離反可能な電磁石とで構成される。
この制動装置は、電源からの所定の電流を電磁石の励磁コイルに供給し、各可動片に連結された電磁石の磁極面どうしを吸着させてブレーキドラムの内側制動面から制動片の制動力を解除し、電源遮断時に磁極面どうしを離反させて制動バネのバネ力を利用し、ブレーキドラムの制動面に制動片を押付けて制動力を付与する構成である。
一方、制動制御装置は、交流電源の交流電力から前記電磁石コイルに供給する所定の電流を生成するコイル電流励磁回路と、エレベータの非常制動時に電磁石コイルに供給する電源(電流)を遮断する電源遮断用接点回路と、電磁石コイルに並列に接続され、電源遮断用回路が遮断されたときに電磁石コイルに蓄えられたエネルギーを消費させる放電抵抗とが設けられている。
従って、特許文献1に記載の制動制御装置には、制動装置の動作時間を決めるパラメータの一つとして放電抵抗が設けられている。この放電抵抗は、電磁石コイルへの電源遮断から制動装置が動作するまでの時間を短くするためには、大きな抵抗値のものが必要である。
特開2008−120469号公報
しかし、特許文献1に記載の技術によれば、放電抵抗の値は、非常制動時に要求される最も短い動作時間、すなわち乗りかごが最高速度で走行している状態とか、乗りかごのかご荷重とつり合い重りの重量との偏差が大きい状態など,乗りかごの停止が難しい条件に合わせて設定されている点が問題となっている。その結果、放電抵抗の抵抗値が大きいほど、制動装置の電源遮断時のサージ電圧・電流が大きくなることから、電源遮断用回路の回路接点の消耗が増大し、また、放電抵抗の抵抗値を大きくして制動装置の動作時間を早くすると、ブレーキドラムの内側制動面を当接する制動片の接触による動作音が大きくなるなどの問題がある。
本発明は以上の問題を解決するためになされたもので、エレベータの非常制動時、エレベータの運行状態に応じて制動装置の最適な動作時間となる放電抵抗を選択し、電源遮断用回路の回路接点の消耗及び制動装置の動作音を低減化するエレベータの制動制御装置を提供することを目的とする。
(1) 上記課題を解決するために、本発明に係るエレベータの制動制御装置は、電源供給系から所定の電流を供給する制動装置の制動装置コイルに並列に接続可能に設けられた抵抗値の異なる複数の放電抵抗と、乗りかごの速度を検出する速度検出手段と、乗りかごの荷重を検出する荷重検出手段と、前記速度検出手段で検出されるかご速度と前記荷重検出手段で検出されるかご荷重と予め設定されるエレベータのパラメータ及び制動距離とから前記制動装置の動作時間を求める動作時間算出手段と、この動作時間算出手段で求められた動作時間に基づいて、前記複数の放電抵抗から1つの放電抵抗を選択するための抵抗選択信号を生成する放電抵抗選択手段とを備えた構成である。
(2) また、本発明に係るエレベータの制動制御装置は、前記(1)の構成に新たに、エレベータ制御装置からエレベータの制動を必要とする異常検出信号を受けたとき、前記放電抵抗選択手段から出力される抵抗選択信号に対応する1つの放電抵抗を前記制動装置コイルに接続するための接続指令を出力する放電抵抗作動手段と、前記各放電抵抗にそれぞれ開閉回路部が直列に接続され、前記放電抵抗作動手段から送られてくる接続指令に従って前記抵抗選択信号に対応する1つの放電抵抗に連なる開閉回路部を閉成し、当該放電抵抗を前記制動装置コイルに並列に接続する抵抗接続手段とを設けた構成である。
(3) また、本発明に係るエレベータの制動制御装置は、前記(2)の構成に新たに、前記乗りかごの移動距離を算出する制動距離算出手段と、前記予め設定された制動距離と前記制動距離算出手段で算出された実際の移動距離とを比較し、実際の移動距離が前記制動距離を超えたか否かを判定する制動距離比較手段と、この制動距離比較手段から前記移動距離が超えたとする判定信号を受けたとき、前記動作時間から得られる放電抵抗よりも一段大きな抵抗値の放電抵抗に切替えるための抵抗切替信号を前記放電抵抗選択手段に送出する放電抵抗切替手段とを設けた構成である。
(4) さらに、本発明に係るエレベータの制動制御装置は、前記(3)の構成に新たに、前記制動距離比較手段から前記移動距離が超えたとする判定信号を受けたとき、前記制動装置の故障に関する情報をエレベータ制御装置に発報する故障発報手段を設けたものである。
本発明によれば、エレベータの非常制動時、エレベータの運行状態に応じて最適な制動の動作時間となる放電抵抗を選択し、制動装置の制動装置コイルに並列に接続するので、電源遮断用回路の回路接点の消耗及び制動装置の動作音を低減できるエレベータの制動制御装置を提供できる。
本発明に係るエレベータの制動制御装置が適用されるエレベータの回転駆動系を含む制動装置の一例を示す概略構成図。 本発明に係るエレベータの制動制御装置の第1の実施形態を示す構成図。 動作時間tと放電抵抗との対応関係を説明する図。 本発明に係るエレベータの制動制御装置の第2の実施形態を示す構成図。 乗りかごの実移動距離が予め設定された制動距離を超えたとき、本来の動作時間tに対応する放電抵抗よりも一段大きな抵抗値の放電抵抗を切替えるための説明図。 本発明に係るエレベータの制動制御装置の第3の実施形態を示す構成図。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1及び図2は本発明に係るエレベータの制動制御装置を説明する図であって、図1はエレベータの回転駆動系を含む制動装置の一例を示す概略構成図、図2は本発明に係るエレベータの制動制御装置の第1の実施形態を示す構成図である。
エレベータは、エレベータ制御装置1、回転駆動系2、制動装置3及び制動制御装置4等で構成される。
エレベータ制御装置1は、乗場呼びまたはかご呼びの登録に基づき、その登録階に所定の運転速度指令のもとに回転駆動系2を駆動し、またエレベータの運転状況に関する各種の異常状態を検出する機能を有する。
回転駆動系2は、エレベータ制御装置1の運転速度指令のもとに回転駆動する巻上機11、この巻上機11の回転軸に連結される巻上機シーブ12と、この巻上機シーブ12に掛け渡されたメインロープ13の一端部側に吊下される乗りかご14と、メインロープ13の他端部側にそらせ車15を介して吊下されるつり合いおもり16とからなる。
すなわち、回転駆動系2は、エレベータ制御装置1の運転速度指令のもとに巻上機11を回転駆動し、所要の方向に巻上機シーブ12を回転させることにより、巻上機シーブ12に掛け渡されたメインロープ13を介して乗りかご14とつり合いおもり16とを相反する方向に昇降移動させる。
乗りかご14には、かごフレーム14aとかご室14bとの間に荷重検出器などの荷重検出手段6が設けられている。7は速度検出手段である。速度検出手段7は、巻上機11に直接又は近傍に設置して速度信号を取得するか、あるいは乗りかご14の移動に従って回転する調速機(図示せず)及び調速機エンコーダ(図示せず)等を用い、調速機エンコーダからかご速度信号を取得する。
制動装置3は、巻上機シーブ12の回転軸上に被制動体としてのブレーキドラム21を連結し、このブレーキドラム21の制動・制動解除を実施することにより、巻上機11を制動し、かつ制動解除を行う機能を有する。
制動装置3としては、ブレーキドラム21の反対方向内側制動面を当接するように一対の制動片22,22が配置されている。これら制動片22,22は、一端部が回転可能に軸支された制動アーム23,23の中間部分に取り付けられている。制動アーム23,23の他端部側にはそれぞれ制動バネ24,24の他、制動アーム他端部対峙面にはそれぞれ可動片25,25を介して電磁石26が介在される。この電磁石26には各可動片25,25にそれぞれ連結される磁極片と電磁石コイル(以下、制動装置コイルと呼ぶ)26aが内装されている。
なお、ブレーキドラム21としては、巻上機シーブ12の回転軸上に連結するように設けたが、例えば、特許文献1のように巻上機11と巻上機シーブ12との間に設けてもよい。また、ブレーキドラム21の内側制動面に代えて、外側制動面に各制動片22,22を制動するように押付ける構成であっても構わない。
前記制動制御装置4は、図2に示すように、制動装置コイル26aに所定の電流を供給する電源供給系31と、非常制動時に制動装置コイル26aの両端部に選択的に並列接続する複数の放電抵抗32a,32b,32cと、各放電抵抗32a,32b,32cにそれぞれ直列に接続される開閉回路部を備えた抵抗接続手段33と、前述した荷重検出手段6及び速度検出手段7と、動作時間算出手段34と、放電抵抗選択手段35と、放電抵抗作動手段36とで構成される。
電源供給系31は、交流電源31aからの交流電力を供給・遮断する第1の電源遮断用回路31b、交流電力を所定の電流(直流)に変換して出力する整流回路31c及び整流回路31cの出力電流を制動装置コイル26aに供給・遮断する第2の電源遮断用回路31dからなる。なお、エレベータ制御装置1は、エレベータの運転状況に関する各種の異常を検出するが、そのうち制動を必要とする異常の場合だけ電源遮断用回路31b、31dを遮断し、制動装置3による制動を実行する。
各放電抵抗32a,32b,32cの抵抗値Ra,Rb,Rcは、Ra>Rb>Rcの関係を有する。
動作時間算出手段34は、荷重検出手段6から得られるかご荷重と速度検出手段7から得られるかご速度とを取り込み、これらかご荷重、かご速度及び予め設定されるエレベータのパラメータ及び制動距離(エレベータ異常発生から乗りかご14が停止しなければならない距離)に基づき、当該乗りかご14が設定された制動距離で停止するような制動装置3の動作時間を算出する。
動作時間は、運動エネルギー(制動力)の演算式である例えばMV2/2(M:かご荷重,V:かご速度)を基本とし,多数のパラメータを考慮して複雑な演算式により算出されるが、ここでは、動作時間算出手段34内の記憶部(図示せず)に動作時間算定テーブルを設け、エレベータ設置時や定期点検の乗りかご走行試験で測定される実測結果データを格納する。すなわち、エレベータ設置時や定期点検の走行試験時、所定のパラメータを与えた状態で、実際に各階から必要階までかご速度及びかご荷重を変えつつ乗りかご14を走行させ、予め設定される制動距離で確実に停止するような実測時間(動作時間)を測定する。そして、動作時間算定テーブルに対して、かご速度、かご荷重及び実測時間の関係を格納し、エレベータの非常制動時に利用する。
また、動作時間算出手段34内の記憶部に予め演算式及び多数のパラメータを格納し、荷重検出手段6や速度検出手段7から得られるかご荷重、かご速度を演算式に入力することで動作時間を算出し、エレベータの非常制動時に利用してもよい。
エレベータのパラメータは、例えばロープの伸縮に影響を与えるメインロープ13やつり合いおもり16の質量等が挙げられる。制動距離は、エレベータのパラメータによるが例えば規則で定められる1000mmの値が用いられる。これらエレベータのパラメータや制動距離は動作時間算出手段34内の記憶部などに設定される。
放電抵抗選択手段35は、図3に示すように、予め制動装置3の動作時間と放電抵抗32a,32b,32cの関係が規定され、動作時間算出手段34で算出される動作時間から最適な抵抗値の1つの放電抵抗32a,32b,32cの抵抗選択信号を生成し出力する。
放電抵抗作動手段36は、エレベータ制御装置1で検出される各種の異常のうち,制動装置3の制動が必要なエレベータの異常信号を受けたことを条件に、放電抵抗選択手段35から受け取る抵抗選択信号に基づき、抵抗接続指令を抵抗接続手段33に送出する。
抵抗接続手段33は、抵抗接続指令に従って所要の開閉回路部をオンし、最適な放電抵抗を制動装置コイル26aに接続する。
次に、以上のようなエレベータの制動制御装置の作用について説明する。
先ず、エレベータ制御装置1は、巻上機11の制動を必要とする異常を検出すると、電源供給系31に遮断指令を送出する。これにより、電源遮断用回路31b,31dが遮断し、制動装置コイル26aへの電源供給が遮断される。このとき、制動装置コイル26aには未だ放電抵抗が接続されていない。
また、エレベータ制御装置1は、巻上機11の制動を必要とする異常検出信号を放電抵抗作動手段36に送るが、このとき、動作時間算出手段34及び放電抵抗選択手段35では、次のような処理が行われている。
動作時間算出手段34は、荷重検出手段6及び速度検出手段7から得られる乗りかご14の運行状態を表すかご荷重及びかご速度と、予め記憶部に設定されるエレベータのパラメータ及び制動距離の設定値とに基づき、動作時間算定テーブルから制動装置3の動作時間を取り出し、放電抵抗選択手段35に送出する。
例えば乗りかご14の運行状態として、乗りかご14が停止し難い状態(例えば乗りかご14のかご速度が出ている状態、乗りかご14の荷重とつり合いおもり16の重量との偏差が大きい状態)のとき、制動装置3による制動を早く実施する必要がある。従って、動作時間算出手段34としては、以上のような状態のときには短い動作時間を算出し、放電抵抗選択手段35に送る。
放電抵抗選択手段35は、予め図3に示すような動作時間と放電抵抗との関係が規定されていることから、動作時間算出手段34で得られた動作時間tがa以下であれば放電抵抗32a(Ra)、動作時間tがa〜bであれば放電抵抗32b(Rb)、動作時間tがb〜cであれば、放電抵抗32c(Rc)を選択する信号を生成し、放電抵抗作動手段36に送出する。
このとき、放電抵抗作動手段36では、エレベータ制御装置1から異常検出信号を受けているので、放電抵抗選択手段35からの抵抗選択信号に従い、最適な1つの放電抵抗例えば32aを制動装置コイル26aに接続するための接続指令を抵抗接続手段33に送り、該当する開閉回路部を閉じて放電抵抗32aを制動装置コイル26aに接続する。その結果、制動装置コイル26a内に蓄積されたエネルギーが抵抗値Raの大きい放電抵抗32aで消費され、制動装置3の動作時間,すなわち、電源遮断から制動装置3が動作するまでの時間が早まる。
従って、以上のような実施の形態によれば、乗りかご14のかご荷重、かご速度及び予め設定される制動距離等から、制動装置3の動作時間を算出し、この算出した動作時間に見合う抵抗値を有する1つの放電抵抗を選択し、制動装置コイル26aに並列に接続し、制動装置コイル26a内に蓄積されるエネルギーを消費させるので、従来の制動装置に比較し、電源遮断用回路31b,31dの回路接点の消耗を低減でき、また、制動装置3の動作音を低減することができる。
また、エレベータの運行状態に応じて、制動装置3を早期に動作させる必要がある場合に限り、抵抗値の大きい放電抵抗例えば32aを選択し、制動装置コイル26aに並列接続するので、制動装置3の動作時間を早めることができる。
(第2の実施形態)
図4は本発明に係るエレベータの制動制御装置の第2の実施形態を示す構成図である。なお、エレベータの回転駆動系を含む制動装置は、既に図1で説明しているので、ここでは省略する。また、図4において、図2と同一部分については同一符号を付して重複する説明を省略し、以下、特に異なる部分について説明する。
第2の実施形態におけるエレベータの制動制御装置は、図2に示す構成に新たに、制動距離算出手段41、制動距離比較手段42及び放電抵抗切替手段43を付加したものである。
制動距離算出手段41は、エレベータ制御装置1から異常検出信号を受けたことを条件に、速度検出手段7からかご速度信号を取り込み,エレベータ非常制動からかご停止までの乗りかご移動距離を算出する機能を持っている。
制動距離比較手段42は、制動距離算出手段41で算出された乗りかご14の実移動距離と動作時間算出手段34等の記憶部に設定された制動距離とを比較し、実移動距離が制動距離を超えたか否かを判定する。
放電抵抗切替手段43は、制動距離比較手段42から実移動距離が制動距離を超えたとする判定信号を受けたとき、一段大きな抵抗値の放電抵抗に切替えるための抵抗切替指令を放電抵抗選択手段35に送出する。
次に、第2の実施形態におけるエレベータの制動制御装置の作用について説明する。
先ず、制動距離算出手段41は、エレベータ制御装置1から異常検出信号を受けたことを条件に、速度検出手段7からかご速度信号を取り込み,エレベータ非常制動からかご停止までの乗りかご14の実移動距離を算出し、制動距離比較手段42に送る。
ここで、制動距離比較手段42は、乗りかご14の実移動距離と動作時間算出手段34等に設定される制動距離とを比較し、実移動距離が制動距離を超えたか否かの判定信号を出力する。
放電抵抗切替手段43では、判定信号から実移動距離が制動距離を超えたと判断すると、一段大きな抵抗値を持つ放電抵抗に変更すべき抵抗切替信号を放電抵抗選択手段35に送出する。
放電抵抗選択手段35は、前述したように図3に示す動作時間tと放電抵抗32a,32b,32cとの関係に基づき、例えば動作時間tがa〜bであれば放電抵抗32b(Rb)を選択する抵抗選択信号を出力するが、放電抵抗切替手段43から抵抗切替信号を受けると、図5に示すように動作時間tがa〜bであるにも拘らず、放電抵抗32b(Rb)よりも一段大きな抵抗値を持つ放電抵抗32a(Ra)を選択する抵抗選択信号替信号を出力し、放電抵抗作動手段36を介して抵抗接続手段33に送出する。
その結果、抵抗接続手段33は、動作時間算出手段34にてa〜bなる動作時間tが得られたにも拘らず、例外的に一段大きな抵抗値を持つ放電抵抗32a(Ra)を選択し、制動装置コイル26aに接続するので、制動装置コイル26aに蓄積されたエネルギーが速やかに消費され、制動装置3の制動が早くかかる。
なお、動作時間tがa〜bであれば放電抵抗32a(Ra)、動作時間tがb〜cであれば放電抵抗32b(Rb)を選択接続できるが、動作時間tがa以下であれば現在の放電抵抗32a〜32cでは対応できないので、設定無しとなるが、例えば最も抵抗値の大きい放電抵抗32a(Ra)を選択して接続するようにしてもよい。
従って、以上のような実施の形態によれば、予め制動装置3の制動の動作時間と放電抵抗32a,32b,32cとの関係が規定されているが、乗りかご14の実移動距離が予め設定されている制動距離を超えるような場合、例外的に一段大きな抵抗値の放電抵抗に変更する抵抗切替信号を出力し、早めに制動がかかるように制御するので、非常制動時に要求される制動距離に近い距離を確保しつつ制動動作を実行できる。
なお、上記実施の形態では、3個の放電抵抗32a〜32cを用いたが、例えば4個以上の放電抵抗を用いるようにすれば、エレベータの運行状態に応じく細かく制動装置3の動作時間を設定し、最適な1つの放電抵抗を選択することもできる。
(第3の実施形態)
図6は本発明に係るエレベータの制動制御装置の第3の実施形態を示す構成図である。なお、エレベータの回転駆動系を含む制動装置は、既に図1で説明しているので、ここでは省略する。また、図6において、図2,図4と同一部分については同一符号を付して重複する説明を省略し、以下、特に異なる部分について説明する。
このエレベータの制動制御装置は、図4に示す構成に新たに、制動距離比較手段42の出力側に故障発報手段44を設けた構成である。
この故障発報手段44は、制動距離比較手段42から制動距離算出手段41により得られた乗りかご14の実移動距離が制動距離を超えたとする判定信号を受けたとき、エレベータ制御装置1に発報する。乗りかご14の実移動距離が制動距離を超える要因としては、制動装置3の制動力低下等,制動装置3の故障ないし十分に制動機能を果せない状態にあるので、エレベータ制御装置1に発報する。
エレベータ制御装置1は、故障発報手段44から発報を受けると、建物内管理室または監視装置に制動力低下等の状況情報を送信し、管理人又は監視員が確認できるように表示させる。
従って、この実施の形態によれば、制動装置3の制動力低下等による制動装置3の異常状態を検出すると、エレベータ制御装置1に発報することにより、制動装置3が故障等の状態で走行を続けることを未然に回避することができる。
(その他の実施形態)
(1) 上記実施の形態では、動作時間算出手段34は、乗りかご14の運行状態を表す乗りかご荷重及び乗りかご速度と、予め設定されるエレベータのパラメータ及び制動距離の設定値とに基づき、制動装置3の動作時間を求めるが、非常に複雑な演算式となるので、単純化するために少なくとも乗りかご14のかご荷重Wと乗りかご14のかご速度Vとを用いて、非常制動時に乗りかご14が予め設定される制動距離で停止するような制動装置3の動作時間を求めるようにしてもよい。
(2) また、上記実施の形態では、動作時間算出手段34内の記憶部に動作時間算定テーブルを設け、乗りかご14のかご荷重やかご速度に応じた実測動作時間等を記憶するとか、放電抵抗選択手段35内に記憶部を設け、図3に示す対応関係データを記憶するようにしたが、例えばエレベータ制御装置1に付設されるデータベース(図示せず)や全く新たな記憶装置を設け、前記動作時間算定テーブルや図3に示す対応関係データを一括して記憶するようにしてもよい。
(3) また、図1に制動装置3の一例を示したが、図1に限定されるものではなく、従来から周知の種々の制動装置3に適用できることは言うまでもない。
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
1…エレベータ制御装置、2…回転駆動系、3…制動装置、4…制動制御装置、6…荷重検出手段、7…速度検出手段、11…巻上機、12…巻上機シーブ、13…メインロープ、14…乗りかご、16…つり合いおもり、21…ブレーキドラム、22…制動片、23…制動アーム、24…制動バネ、26…電磁石、26a…制動装置コイル、31…電源供給系、31b,31d…電源遮断用回路、32a,32b,32c…放電抵抗、33…抵抗接続手段、34…動作時間算出手段、35…放電抵抗選択手段、36…放電抵抗作動手段、41…制動距離算出手段、42…制動距離比較手段、43…放電抵抗切替手段、44…故障発報手段。

Claims (7)

  1. エレベータを制動する制動装置を有するエレベータにおいて、
    電源供給系から所定の電流を供給する前記制動装置の制動装置コイルに並列に接続可能に設けられた抵抗値の異なる複数の放電抵抗と、
    乗りかごの速度を検出する速度検出手段と、
    前記乗りかごの荷重を検出する荷重検出手段と、
    前記速度検出手段で検出されるかご速度と前記荷重検出手段で検出されるかご荷重と予め設定されるエレベータのパラメータ及び制動距離とから前記制動装置の動作時間を求める動作時間算出手段と、
    前記動作時間算出手段で求められた動作時間に基づいて、前記複数の放電抵抗から1つの放電抵抗を選択するための抵抗選択信号を生成する放電抵抗選択手段とを備え、
    前記非常制動時、前記電源供給系が遮断されるとき、前記放電抵抗選択手段から出力される抵抗選択信号のもとに、前記複数の放電抵抗の中から1つの放電抵抗を選択し、前記制動装置コイルに並列に接続することを特徴とするエレベータの制動制御装置。
  2. 請求項1に記載のエレベータの制動制御装置において、
    前記動作時間算出手段は、エレベータの設置段階または定期点検時、前記乗りかごのかご速度及びかご荷重の大きさを可変しつつ、当該乗りかごが前記設定された制動距離で停止するような動作時間を実測してテーブルに格納し、前記乗りかごの現在のかご速度及びかご荷重に応じた動作時間を前記テーブルから取り出すようにしたことを特徴とするエレベータの制動制御装置。
  3. 請求項1に記載のエレベータの制動制御装置において、
    前記放電抵抗選択手段は、予め動作時間と前記複数の放電抵抗との対応関係が規定され、前記動作時間算出手段で算出される動作時間から1つの前記放電抵抗を選択するための抵抗選択信号を生成することを特徴とするエレベータの制動制御装置。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載のエレベータの制動制御装置において、
    エレベータ制御装置から前記エレベータの制動を必要とする異常検出信号を受けたとき、前記放電抵抗選択手段から出力される抵抗選択信号に対応する1つの放電抵抗を前記制動装置コイルに並列接続するための接続指令を出力する放電抵抗作動手段と、
    前記各放電抵抗にそれぞれ開閉回路部が直列に接続され、前記放電抵抗作動手段から送られてくる接続指令に従って前記抵抗選択信号に対応する1つの放電抵抗に直列接続される開閉回路部を閉成し、当該放電抵抗を前記制動装置コイルに並列に接続する抵抗接続手段とを備えたことを特徴とするエレベータの制動制御装置。
  5. 請求項4に記載のエレベータの制動制御装置において、
    前記乗りかごの移動距離を算出する制動距離算出手段と、
    前記予め設定された制動距離と前記制動距離算出手段で算出された実際の移動距離とを比較し、実際の移動距離が前記制動距離を超えたか否かを判定する制動距離比較手段と、
    この制動距離比較手段から前記移動距離が超えたとする判定信号を受けたとき、前記動作時間から得られる放電抵抗よりも一段大きな抵抗値の放電抵抗に切替えるための抵抗切替信号を前記放電抵抗選択手段に送出する放電抵抗切替手段とを備えたことを特徴とするエレベータの制動制御装置。
  6. 請求項5に記載のエレベータの制動制御装置において、
    前記制動距離算出手段は、前記速度検出手段で検出される乗りかごのかご速度から、前記巻上機の非常制動から前記乗りかごが停止するまでの乗りかごの移動距離を求めることを特徴とするエレベータの制動制御装置。
  7. 請求項5または請求項6に記載のエレベータの制動制御装置において、
    前記制動距離比較手段から前記移動距離が超えたとする判定信号を受けたとき、前記制動装置の故障に関する情報を前記エレベータ制御装置に発報する故障発報手段を備えたことを特徴とするエレベータの制動制御装置。
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CN110149073A (zh) * 2019-04-30 2019-08-20 首钢京唐钢铁联合有限责任公司 一种制动方法及系统

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