JP2011131739A - ハイブリッド車両の燃焼騒音制御装置 - Google Patents

ハイブリッド車両の燃焼騒音制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ハイブリッド車両において、違和感のない燃焼騒音を発生させる。
【解決手段】ハイブリッド車両(10)は、内燃機関(200)と回転電機(MG1)とを含む動力要素を連結する複数の回転要素のうちの一の回転要素(304)をロック状態及び非ロック状態の間で切り替え可能であるロック機構(400)を備える。この燃焼騒音制御装置(100)は、機関回転数又は機関トルクの増加に応じて燃焼騒音を増加させるように内燃機関を制御可能な騒音制御手段(100a)と、ロック状態又は非ロック状態への切り替えが行われるか否かを判定する判定手段(100b)とを備える。騒音制御手段は、前記増加に応じて燃焼騒音を増加させるように制御している際に、前記切り替えが行われる場合に、前記切り替えが行われる期間に、燃焼騒音を一定にするように内燃機関を制御する。
【選択図】図6

Description

本発明は、動力源として内燃機関及び電動発電機を備えるハイブリッド車両の燃焼騒音制御装置の技術分野に関する。
この種の装置として、変速なしの加減速前後に亘るエンジンの出力特性に対応する燃焼騒音特性に対し、変動が緩慢になるように燃焼騒音を抑制するものが提案されている。例えば、特許文献1によれば、燃焼騒音抑制手段にて、パイロット噴射の有無、パイロット量及びパイロット回数等の制御が行われることで、急加速操作時の燃焼騒音の急激な変化を抑制するとされる。
また、バッテリの残容量に基づき設定されるエンジンの出力分担率の増大に対し、車両の要求駆動力が一定である場合のエンジンの燃焼状態を制御するものが提案されている。例えば、特許文献2によれば、エンジンにおける拡散燃焼割合を増加させることで、燃焼騒音を低減するとされる。
また、上述したようにエンジンの燃焼状態を制御可能である装置を備えるハイブリッド車両の走行モードとして、互いに差動作用を生じる4つの回転要素における第4の回転要素をブレーキ部に固定することで、変速比がオーバードライブ状態に固定される固定変速比モード(所謂、オーバードライブ(OD)ロック)を実現するものが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
更には、他の走行モードとして、切り替えクラッチの係合により、第1遊星歯車を構成する3要素(サンギア、キャリア、リングギア)が一体回転する非作動状態となれば、エンジン回転数と伝達軸の回転数とが一致する状態となり、電気式差動部が、変速比が「1」に固定された変速機として機能する定変速状態(所謂、MG1ロック)となるものが提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特開2005−315077号公報 特開2009−107600号公報 特開2009−096284号公報 特開2009−190502号公報
しかしながら、上述した特許文献1の装置によれば、エンジンの出力特性(即ち、エンジンの回転速度及び/又はトルク)に対応する騒音状態にて、例えばODロック又はMG1ロック等の固定変速状態への切り替え、又は固定変速状態からの解除が行われる際に、エンジンの回転速度が少なからず上昇するために、車両の要求駆動力が変化しないにも関わらず、燃焼騒音が比較的大きく変化してしまう。この燃焼騒音の変化が、ドライバ或いは同乗者に違和感を与えてしまい兼ねない旨の技術的問題がある。
本発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであり、ドライバ或いは同乗者に対して、より違和感のない燃焼騒音を発生させ得るハイブリッド車両の燃焼騒音制御装置を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係るハイブリッド車両の燃焼騒音制御装置は、内燃機関と、該内燃機関の機関トルクに対応する反力トルクを出力可能な回転電機とを含む動力要素と、前記動力要素を連結する複数の回転要素からなり、前記複数の回転要素が相互に差動回転可能である差動機構と、前記複数の回転要素のうちの一の回転要素を、回転不能なロック状態及び回転可能な非ロック状態の間で切り替え可能であり、前記ロック状態の際に前記回転電機に代わって前記反力トルクを出力するロック機構とを備えるハイブリッド車両を制御するハイブリッド車両の燃焼騒音制御装置であって、前記内燃機関の機関回転数又は機関トルクの増加に応じて前記内燃機関の燃焼騒音を増加させるように前記内燃機関を制御可能な騒音制御手段と、前記ロック機構により前記ロック状態又は前記非ロック状態への切り替えが行われるか否かを判定する判定手段とを備え、前記騒音制御手段は、前記増加に応じて前記燃焼騒音を増加させるように制御している際に、前記判定手段により前記切り替えが行われると判定された場合に、前記切り替えが行われる切替期間の少なくとも一部において前記燃焼騒音を一定にするように前記内燃機関を制御する。
本発明に係るハイブリッド車両の燃焼騒音制御装置によれば、駆動軸に対し動力供給可能な動力要素として、燃料種別、燃料の供給態様、燃料の燃焼態様、吸排気系の構成及び気筒配列等、その物理的、機械的又は電気的構成を問わない各種の態様を採り得る、燃料の燃焼により動力を生成可能な機関としての内燃機関と、例えばモータジェネレータ等の電動発電機として構成され得る回転電機(言い換えれば、トルク付与手段)とを少なくとも備えた車両である。
本発明に係るハイブリッド車両の燃焼騒音制御装置は、このようなハイブリッド車両における燃焼騒音を制御する燃焼騒音制御装置であって、例えば、一又は複数のCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、各種プロセッサ又は各種コントローラ、或いは更にROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、バッファメモリ又はフラッシュメモリ等の各種記憶手段等を適宜に含み得る、単体の或いは複数のECU(Electronic Controlled Unit)等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等の形態を採り得る。
本発明に係るハイブリッド車両は、差動機構として動力伝達機構(例えば、トルク付与手段に含まれる)を備える。動力伝達機構は、例えば、(1)回転電機に直接的又は間接的に連結され、回転電機による回転速度の調整が可能な一の回転要素、(2)駆動軸に連結される二の回転要素及び(3)内燃機関に連結される三の回転要素を含む、相互に差動作用をなし得る複数の回転要素を備えており、係る差動作用により各回転要素の状態(端的には、回転可能であるか否か及び他の回転要素又は固定要素と連結された状態にあるか否か等を含む)に応じて、上記動力要素と駆動軸との間の動力伝達(端的にはトルクの伝達である)を行う機構である。
動力伝達機構に備わる複数の回転要素のうち、一から三の回転要素は、常時或いは選択的に、これらのうち二回転要素の回転速度が定まれば自ずと残余の一回転要素の回転速度が定まる回転二自由度の差動機構(尚、この差動機構に含まれる回転要素は必ずしもこれら三要素に限定されない)を構築する。従って、回転電機は、内燃機関に対し内燃機関のトルクに対応する反力トルクを与える反力要素として機能し得るものであり、内燃機関の回転速度制御機構としても機能し得るものである。
本発明に係るハイブリッド車両は、例えば湿式多板ブレーキ装置若しくはクラッチ装置、ドグクラッチ装置又は電磁カムロック式クラッチ装置等の各種態様を採り得るロック機構を備える。ロック機構は、一の回転要素の状態を、例えば物理的、機械的、電気的又は磁気的な各種係合力により所定の固定要素に回転不能に固定されたロック状態と、少なくともこのロック状態に係る係合力の影響を受けない状態としての回転可能な非ロック状態との間で切り替える機構である。特に、ロック機構は、ロック状態において、回転電機に代わり、内燃機関に対し反力トルクを与える反力要素として機能し得るものである。
ここで、本発明に係る「燃焼騒音」とは、単に最適な走行状態(例えば、最高効率を実現する状態等の、燃焼騒音を無視した上での最適な走行状態)を実現するための燃焼の結果として発生する騒音の意味ではなく、ドライバ或いは同乗者に対して運転快適性を体感させる目的のために(或いは、違和感を与えない目的のために)敢えてボリューム変動或いはボリューム制御された燃焼騒音の意味である。「燃焼騒音」は、広義には、純粋に燃焼により発生する騒音のみならず、吸気音、排気音、燃料吸入音、過給気音等の、燃焼動作に伴い或いは燃焼動作に並行して内燃機関の周辺部分にて発生可能であると共に場合別に音量、音質等の制御が可能である、言わば擬似的な燃焼騒音を含む意味である。
上述したような燃焼騒音を、エンジン出力(即ち、機関回転速度又は機関トルク)の増加に応じて増加させる制御中に、例えば一の回転要素が非ロック状態からロック状態に切り替わる際に、上述の反力トルクの受け渡しに伴って、機関回転速度が少なからず上昇する。すると、車両の要求駆動力が変化しないにも関わらず、燃焼騒音が増加してしまい、ドライバ或いは同乗者に違和感を与えることとなる。
そこで、本発明に係るハイブリッド車両の燃焼騒音制御装置によれば、ECU等の騒音制御手段により、機関回転速度又は機関トルクの増加に応じて燃焼騒音を増加させるように内燃機関が制御されている際に、ECU等の判定手段により、ロック機構によるロック状態又は非ロック状態への切り替えが行われるか否かが判定される。ここに「騒音制御手段」は、内燃機関の機関回転数又は機関トルクの増減に応じて、燃焼騒音を増減させるように内燃機関を制御可能であってよく、即ち、内燃機関の機関回転数又は機関トルクの減少に応じて燃焼騒音を減少させるように内燃機関を制御可能であってもよい。
判定手段による判定の結果、ロック状態又は非ロック状態への切り替えが行われると判定された場合、上述の騒音制御手段により、該切り替えの期間の少なくとも一部において、燃焼騒音を一定にするように内燃機関が制御される。ここに「燃焼騒音を一定にするように」制御するとは、燃焼騒音を増加させるのに代えて、一定にするように制御するとの意味である。また「一定にするように」制御するとは、完全に一定にするという意味ではなく、例えばフィードフォーワード制御、フィードバック制御等により、一定値(即ち、制御目標として設定された所定値)に近付けるように内燃機関を制御するという意味である。言い換えれば、燃焼騒音の増加の度合いを、切り替えが行われない非切替期間中に比べて小さくするように、内燃機関を制御するという意味である。更に、このような制御に係る「一定値」は、機関回転数又は機関トルクに応じて可変に設定される一定値でもよいし、これらの値によらずに一義的に設定された一定値でもよい。また「燃焼騒音」が「一定」であるとは、典型的には、燃焼騒音の程度、音圧、音量或いはボリュームが一定であるとの意味であるが、音質、音色、周波数スペクトル等も含めて一定であるとの意味も広義には含む。また、「切替期間の少なくとも一部」は、理想的には、切替期間の全期間であるが、これよりも多少短くてもよいし或いは多少長くてもよい趣旨である。
上述の、燃焼騒音を一定にするように制御する作用効果として、例えば、縦軸に機関トルクを、横軸に機関回転速度をとる二次元マップ上で、非切替期間に、燃焼騒音の度合いの境界を示す等騒音線が縦方向に表されるのに対し、切替期間には、該等騒音線が、ロック機構における切り替えが行われる際の内燃機関の動作点を結んだ動作線に並行するように表される。これは、ロック機構における切り替えの際の動作線が、非切替期間に、少なくとも1つの等騒音線を跨ぐのに対し、切替期間には、1つの等騒音線上に沿う、又は隣り合う2つの等騒音線間の領域に位置することを示す。ロック機構における切り替えの際の動作線が等騒音線を跨ぐことがなければ、燃焼騒音は増減せずに一定となる。
上述したように、ロック機構による切り替えが行われる際に、燃焼騒音を一定とするように内燃機関が制御される。これにより、ロック機構による切り替えの際の、燃焼騒音の増加を抑制することが可能である。従って、ドライバ或いは同乗者に対して、より違和感のない燃焼騒音を発生させることが可能である。
本発明に係るハイブリッド車両の燃焼騒音制御装置の一の態様では、前記騒音制御手段は、前記内燃機関の燃焼の行程における、燃料噴射若しくは燃料の状態又は燃焼の状態を制御する。
この態様によれば、燃料噴射若しくは燃料に係る「状態」、又は燃焼に係る「状態」とは、パイロット噴射回数の多少、噴射タイミングの早遅、燃焼圧のピーク値の高低などの状態を意味する。尚、騒音制御手段は、このような状態を制御することに加えて又は代えて、内燃機関における吸気音、排気音、燃料吸入音(例えば、サージタンクにおける気体の通過音)、過給気音等の、燃焼動作に伴い或いは燃焼動作に並行して内燃機関の周辺部分にて発生可能である、言わば擬似的な燃焼騒音の音量、音質等を制御してもよい。
本発明に係るハイブリッド車両の燃焼騒音制御装置の他の態様では、前記騒音制御手段は、前記一の回転要素が前記ロック状態にある場合、前記増加として前記機関回転速度の増加に応じて前記燃焼騒音を増加させるように前記内燃機関を制御する。
この態様によれば、騒音制御手段により、一の回転要素がロック状態にある場合に、機関回転速度の増減に応じて燃焼騒音を増減させるように内燃機関が制御される。即ち、上述の二次元マップ上では、等騒音線が予め設定された間隔で縦方向に表される。よって、この場合、機関回転速度の増加に応じた大きさで燃焼騒音が発生されるので、ドライバ或いは同乗者には違和感が生じない。
本発明に係るハイブリッド車両の燃焼騒音制御装置の他の態様では、前記騒音制御手段は、前記一の回転要素が前記非ロック状態にある場合、前記増加として前記機関トルクの増加に応じて前記燃焼騒音を増加させるように前記内燃機関を制御する。
この態様によれば、騒音制御手段により、一の回転要素が非ロック状態にある場合に、機関トルクの増減に応じて燃焼騒音を増減させるように内燃機関が制御される。即ち、上述の二次元マップ上では、等騒音線が予め設定された間隔で横方向に表される。よって、この場合、機関トルクの増加に応じた大きさで燃焼騒音が発生されるので、ドライバ或いは同乗者には違和感が生じない。
本発明に係るハイブリッド車両の燃焼騒音制御装置の他の態様では、前記騒音制御手段は、前記切替期間に入る際及び前記切替期間から出る際の少なくとも一方において、前記燃焼騒音に生じる段差を低減するように前記燃焼騒音を徐々に増加又は減少させる。
ここに、切替期間に係る「入る際」及び「出る際」とは、切替期間に入る前後及び切替期間から出る前後の期間の少なくとも一部を含む意味である。この態様によれば、騒音制御手段により、例えば、ロック機構によるロック状態への切り替え後(具体的には、直後)に、燃焼騒音を、切替後の上述した二次元マップ上に規定される目標の燃焼騒音となるまで徐々に減少させる。他方、ロック機構による非ロック状態への切り替え後に、燃焼騒音を、切替後の二次元マップ上で規定される目標の燃焼騒音となるまで徐々に増加させる。ここに「徐々に」とは、一定若しくは所定の変化率で段階的に又は連続して変化させることを意味する。これにより、燃焼騒音の増減に応ずる条件(即ち、ロック状態の場合の機関回転速度、非ロック状態の場合の機関トルク)の切り替えに伴って、目標の燃焼騒音を低減された段差で変更させることが可能である。また、目標の燃焼騒音が変更される時期が、ロック機構による切替時期に当たらない場合、燃焼騒音と車両ショックとが同時に発生するのを防止することが可能である。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための形態から明らかにされる。
本発明の実施形態に係るハイブリッド車両の構成を概念的に表すブロック図である。 図1のハイブリッド車両におけるハイブリッド駆動装置の構成を概念的に表す構成図である。 図2のハイブリッド駆動装置におけるエンジンの内部構成を概念的に表す断面図である。 図2のハイブリッド駆動装置の各部の動作状態を説明する動作共線図である。 図3のエンジンにおける基本の等騒音線マップである。 図2のブレーキ機構による切り替えの際の等騒音線マップである。 図2のブレーキ機構におけるロック状態時の等騒音線マップである。 図2のブレーキ機構における非ロック状態時の等騒音線マップである。 本発明の実施形態に係るMG1ロック制御処理を示すフローチャートである。 図9のMG1ロック制御処理においてエンジンの燃焼騒音等の時間的推移を示すグラフである。 本発明に係るハイブリッド駆動装置の構成の一例を概念的に表してなる概略構成図である。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
<実施形態>
<実施形態の構成>
始めに、図1を参照し、本発明の実施形態に係るハイブリッド車両10の構成について説明する。ここに、図1は、ハイブリッド車両10の構成を概念的に表すブロック図である。
図1において、ハイブリッド車両10は、ECU100、PCU(Power Control Unit)11、バッテリ12、車速センサ13、アクセル開度センサ14及び燃焼騒音センサ15、並びにハイブリッド駆動装置1000を備えた、本発明に係る「ハイブリッド車両」の一例である。
ECU100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM等を備え、ハイブリッド車両10の各部の動作を制御可能に構成された電子制御ユニットであり、本発明に係る「ハイブリッド車両の燃焼騒音制御装置」の一例である。ECU100は、ROMに格納された制御プログラムに従って、後述するMG1ロック制御処理を実行可能に構成されている。
尚、ECU100は、本発明に係る「騒音制御手段」の一例たる騒音制御部100aと、本発明に係る「判定手段」の一例たる判定部100bとを有する一体の電子制御ユニットであり、これら各手段に係る動作は、全てECU100によって実行されるように構成されている。但し、本発明に係るこれら各手段の物理的、機械的及び電気的な構成はこれに限定されるものではなく、例えばこれら各手段は、複数のECU、各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等の各種コンピュータシステムとして構成されていてもよい。
PCU11は、バッテリ12から取り出した直流電力を交流電力に変換して後述するモータジェネレータMG1及びモータジェネレータMG2に供給すると共に、モータジェネレータMG1及びモータジェネレータMG2によって発電された交流電力を直流電力に変換してバッテリ12に供給することが可能に構成されたインバータを含み、バッテリ12と各モータジェネレータとの間の電力の入出力を、或いは各モータジェネレータ相互間の電力の入出力(即ち、この場合、バッテリ12を介さずに各モータジェネレータ相互間で電力の授受が行われる)を制御可能に構成された制御ユニットである。PCU11は、ECU100と電気的に接続されており、ECU100によってその動作が制御される構成となっている。
バッテリ12は、モータジェネレータMG1及びモータジェネレータMG2を力行するための電力に係る電力供給源として機能することが可能に構成された充電可能な「蓄電手段」の一例である。
車速センサ13は、ハイブリッド車両10の車速Vを検出することが可能に構成されたセンサである。車速センサ13は、ECU100と電気的に接続されており、検出された車速Vは、ECU100によって一定又は不定の周期で参照される構成となっている。
アクセル開度センサ14は、ハイブリッド車両10の図示せぬアクセルペダルの操作量たるアクセル開度Taを検出することが可能に構成されたセンサである。アクセル開度センサ14は、ECU100と電気的に接続されており、検出されたアクセル開度Taは、ECU100によって一定又は不定の周期で参照される構成となっている。
燃焼騒音センサ15は、エンジン200の燃焼による騒音値(具体的には、音圧値)を検出することが可能に構成されたセンサである。燃焼騒音センサ15は、ECU100と電気的に接続されており、検出された騒音値は、ECU100によって一定又は不定の周期で参照される構成となっている。
ハイブリッド駆動装置1000は、ハイブリッド車両10のパワートレインとして機能する動力ユニットである。ここで、図2を参照し、ハイブリッド駆動装置1000の詳細な構成について説明する。ここに、図2は、ハイブリッド駆動装置1000の構成を概念的に表す構成図である。尚、同図において、図1と重複する箇所には同一の符号を付してその説明を適宜省略することとする。
図2において、ハイブリッド駆動装置1000は、エンジン200、動力分割機構300、モータジェネレータMG1、モータジェネレータMG2、ブレーキ機構400及び減速機構500を備える。
<内燃機関の構成>
エンジン200は、軽油を燃料とするディーゼルエンジンであり、本発明に係る「内燃機関」の一例である。エンジン200は、シリンダ201内において燃料を含む混合気が圧縮自着火した際に生じる爆発力に応じたピストン202の往復運動を、コネクティングロッド203を介してクランクシャフト204の回転運動に変換することが可能に構成されている。また、クランクシャフト204の近傍には、クランクシャフト204の回転位置を検出するクランクポジションセンサ205が設置されている。クランクポジションセンサ205は、ECU100と電気的に接続されており、ECU100は、クランクポジションセンサ205によって検出されたクランクシャフト204の回転位置に基づいて、エンジン200の機関回転数Neを算出することが可能に構成されている。以下に、エンジン200の要部構成を、その動作の一部と共に説明する。
尚、本実施形態に係るエンジン200は、シリンダ201が図3において紙面と垂直な方向にN本並列してなる直列N気筒ディーゼルエンジンであるが、個々のシリンダ201の構成は相互に等しいため、ここでは一のシリンダ201についてのみ説明することとする。
シリンダ201内における燃料の燃焼に際し、外部から吸入された空気は、図示せぬエアクリーナで浄化された後、吸気管206を通過し、吸気ポート209を介して吸気バルブ209の開弁時にシリンダ201内に吸入される。この際、シリンダ201内に吸入される吸入空気に係る吸入空気量は、図示せぬエアフローメータにより検出され、ECU100に電気信号として一定又は不定の出力タイミングで出力される構成となっている。吸気管206には、EGR(Exhaust Gas Recirculation)を介する排気量(即ち、EGR量)を調節可能なスロットルバルブ207が配設されている。このスロットルバルブ207は、ECU100と電気的に接続された不図示のスロットルバルブモータにより、例えば、図示せぬアクセルペダルの操作量たるアクセル開度Ta等に応じて電気的且つ機械的に駆動される構成となっている。尚、スロットルバルブ207の開閉状態を表すスロットル開度は、ECU100と電気的に接続された図示せぬスロットルポジションセンサにより検出され、ECU100に一定又は不定のタイミングで出力される構成となっている。
エンジン200において、燃料は、燃料タンク212に貯留されている。この燃料タンク212には、燃料タンク212に貯留される燃料の残量を検出可能なフロート式の燃料量センサ217が設置されている。燃料量センサ217は、ECU100と電気的に接続されており、検出された燃料量は、ECU100により、一定又は不定のタイミングで把握される構成となっている。一方、燃料タンク212に貯留される燃料は、インジェクタ211によって、シリンダ201内の燃焼室に直接噴射される。インジェクタ211を介した燃料の噴射に際しては、先ず燃料タンク212に貯留された燃料が、フィードポンプ214の作用により低圧配管213を介して燃料タンク212から汲み出され、高圧ポンプ215へ供給される。
高圧ポンプ215における図示せぬ電磁調量弁は、フィードポンプ214へと繋がる低圧配管213上に設けられ、フィードポンプ214により送出された燃料の流量を調節する電磁開閉弁である。フィードポンプ214により燃料タンク212から汲み上げられた燃料は、この電磁調量弁によりその流量が調節され、低圧配管213の一端部が接続された高圧ポンプ215における加圧室へ供給される。加圧室は、図示せぬプランジャの往復運動に伴ってその容積が変化する空間である。
他方、電磁調量弁により調量された燃料は、加圧室に吸入された後、プランジャによって圧縮(即ち、加圧)され、コモンレール216へと圧送される構成となっている。
コモンレール216は、ECU100と電気的に接続され、上流側(即ち、高圧ポンプ215側)から供給される高圧燃料をECU100により設定される目標レール圧まで蓄積することが可能に構成された、高圧貯留手段である。
エンジン200における上述したインジェクタ211は、シリンダ201毎に搭載されており、夫々が高圧デリバリを介してコモンレール216に接続されている。ここで、インジェクタ211の構成について補足すると、インジェクタ211は、ECU100から供給される指令に基づいて作動する電磁弁と、この電磁弁への通電時に燃料を噴射するノズル(いずれも不図示)とを備える。当該電磁弁は、コモンレール216の高圧燃料が印加される圧力室と、当該圧力室に接続された低圧側の低圧通路との間の連通状態を制御することが可能に構成されており、通電時に当該圧力室と低圧通路とを連通させると共に、通電停止時に当該圧力室と低圧通路とを相互に遮断する。
一方、ノズルは、噴孔を開閉するニードルを内蔵し、圧力室の燃料圧力がニードルを閉弁方向(噴孔を閉じる方向)に付勢している。従って、電磁弁への通電により圧力室と低圧通路とが連通し、圧力室の燃料圧力が低下すると、ニードルがノズル内を上昇して開弁する(噴孔を開く)ことにより、コモンレール216より供給された高圧燃料を噴孔より噴射することが可能に構成される。また、電磁弁への通電停止により圧力室と低圧通路とが相互に遮断されて圧力室の燃料圧力が上昇すると、ニードルがノズル内を下降して閉弁することにより、噴射が終了する構成となっている。
尚、燃料は、個々のシリンダ201において、インジェクタ211を介し、目標噴射量に相当する燃料が、燃焼室内の急激な温度上昇を防止するための少量のパイロット噴射と、目標噴射量とパイロット噴射量との差分に相当する主噴射とに分割して噴射される構成となっている。
このようにしてシリンダ201内に噴射された燃料は、吸気バルブ209を介して吸入された吸入空気と混合され、上述した混合気となる。この混合気は、圧縮工程において自着火して燃焼し、燃焼済みガスとして、或いは一部未燃の混合気として、吸気バルブ209の開閉に連動して開閉する排気バルブ218の開弁時に排気ポート219を介して排気管220に導かれる構成となっている。
また、シリンダ201には、燃焼室内に一部が露出してなるグロープラグ210が配設されている。グロープラグ210は、不図示の駆動系を介してECU100と電気的に接続され、ECU100が当該駆動系を制御することにより当該駆動系から供給される電力に応じて赤熱するヒートコイルと、当該ヒートコイルが埋め込まれたセラミック体とを備え、このヒートコイルが燃焼室に露出する構成となっている。ヒートコイルは、その通電時に数百度程度の高温状態となり、燃焼室内に熱エネルギを付与することによって燃焼室を昇温させることが可能に構成されている。
排気管220には、DPF(Diesel Particulate Filter)221が設置されている。DPF221は、エンジン200から排出されるスート(煤)或いはスモーク、及びPM(Particulate Matter:粒子状物質)を捕集可能且つ浄化可能に構成されている。
また、シリンダ201を収容するシリンダブロックに設置されたウォータジャケットには、主としてエンジン200を冷却するために循環供給される冷却水(例えば、LLC)の温度(即ち、冷却水温)を検出するための水温センサ222が配設されている。
尚、説明の煩雑化を防ぐ目的から図示を省略するが、エンジン200には、上記したセンサ以外にも各種のセンサが配されており、例えば、吸気温を検出する吸気温センサ及び吸入空気の圧力たる吸気圧を検出する吸気圧センサ等が夫々検出対象毎に最適な位置に設置されている。
尚、本実施形態のハイブリッド車両10は、内燃機関としてディーゼルエンジン(即ち、エンジン200)を備えるが、ディーゼルエンジンの代わりに、ガソリンを燃料とするガソリンエンジンを備えてもよい。
図2に戻り、ECU100における騒音制御部100aは、後述する走行モードの状態に応じて、上述のインジェクタ211を介する燃料噴射の状態を制御可能に構成されている。これにより、燃焼圧のピーク値を低減させ、機関回転速度又は機関トルクの増加に応じた燃焼騒音の増加を抑制することを可能にしている。
モータジェネレータMG1は、本発明に係る「一の回転電機」の一例たる電動発電機であり、電気エネルギを運動エネルギに変換する力行機能と、運動エネルギを電気エネルギに変換する回生機能とを備えた構成となっている。モータジェネレータMG2は、電動発電機であり、モータジェネレータMG1と同様に、電気エネルギを運動エネルギに変換する力行機能と、運動エネルギを電気エネルギに変換する回生機能とを備えた構成となっている。尚、モータジェネレータMG1及びMG2は、例えば同期電動発電機として構成され、例えば外周面に複数個の永久磁石を有するロータと、回転磁界を形成する三相コイルが巻回されたステータとを備える構成を有していてもよいし、他の構成を有していてもよい。
動力分割機構300は、中心部に設けられた、本発明に係る「一の回転要素」の一例たるサンギア303と、サンギア303の外周に同心円状に設けられたリングギア301と、サンギア303とリングギア301との間に配置されてサンギア303の外周を自転しつつ公転する複数のピニオンギア305と、これら各ピニオンギアの回転軸を軸支するプラネタリキャリア306とを備えた、本発明に係る「差動機構」の一例たる動力伝達装置である。
ここで、サンギア303は、サンギア軸304を介してモータジェネレータMG1のロータ(符合は省略)に結合されており、その回転速度はモータジェネレータMG1の回転速度(以下、適宜「MG1回転速度」と称する)と等価である。また、リングギア301は、駆動軸302及び減速機構500を介してモータジェネレータMG2のロータに結合されており、その回転速度はモータジェネレータMG2の回転速度(以下、適宜「MG2回転速度」と称する)と等価である。更に、プラネタリキャリア306は、エンジン200のクランクシャフト205に結合されており、その回転速度はエンジン200の機関回転速度Neと等価である。
一方、駆動軸302は、ハイブリッド車両の駆動輪たる右前輪FR及び左前輪FLを夫々駆動するドライブシャフトSFR及びSFLと、デファレンシャル等の各種減速ギアを含む減速装置としての減速機構500を介して連結される。モータジェネレータMG2から駆動軸302に出力されるモータトルクは、減速機構500を介して各ドライブシャフトへと伝達され、同様に各ドライブシャフトを介して伝達される各駆動輪からの駆動力は、減速機構500及び駆動軸302を介してモータジェネレータMG2に入力される。即ち、モータジェネレータMG2の回転速度は、ハイブリッド車両10の車速Vと一義的な関係にある。
動力分割機構300は、係る構成の下で、エンジン200が発する動力を、プラネタリキャリア306とピニオンギア305とによってサンギア303及びリングギア301に所定の比率(各ギア相互間のギア比に応じた比率)で分配し、エンジン200の動力を2系統に分割することが可能となっている。
ブレーキ機構400は、一方のブレーキ板がサンギア軸304に連結され、他方のブレーキ板が物理的に固定された構成を有する、本発明に係る「ロック機構」の一例たるブレーキ装置である。ブレーキ機構400は、油圧駆動装置と接続されており、当該油圧駆動装置からの油圧の供給によりサンギア軸304側のブレーキ板が固定側のブレーキ板に押圧され、サンギア303の状態(一義的に、モータジェネレータMG1の状態)を、回転不能のロック状態と回転可能な非ロック状態との間で選択的に切り替え可能に構成されている。ブレーキ機構400の油圧駆動装置は、ECU100と電気的に接続されており、ECU100によりその動作が上位に制御される構成となっている。
尚、本発明に係る「差動機構」に係る実施形態上の構成は、動力分割機構300のものに限定されない。例えば、本発明に係る差動機構は、複数の遊星歯車機構を備え、一の遊星歯車機構に備わる複数の回転要素が、他の遊星歯車機構に備わる複数の回転要素の各々と適宜連結され、一体の差動機構を構成していてもよい。また、ロック機構に係る実施形態上の構成も、差動機構の構成に応じて適宜変化し得るものである。
減速機構500は、予め設定された減速比に従って駆動軸302の回転速度を減速可能なギア機構を含み、またドライブシャフトSFL及びSFR相互間の回転速度差を吸収するデファレンシャル等の最終減速機を含むギア装置である。尚、減速機構500は、予め設定された減速比に従って駆動軸302の回転速度を減速するに過ぎないが、ハイブリッド車両10は、この種の減速装置とは別に、例えば、複数のクラッチ機構やブレーキ機構を構成要素とする複数の変速段を備えた有段変速装置を備えていてもよい。
<実施形態の動作>
本実施形態に係るハイブリッド車両10では、サンギア303の状態(一義的に、モータジェネレータMG1の状態)に応じて無段変速モード及び固定変速モードの二種類の走行モードを選択することが可能である。ここで、図4を参照し、ハイブリッド車両10の走行モードについて説明する。ここに、図4は、ハイブリッド駆動装置1000の各部の動作状態を説明する動作共線図である。尚、同図において、図2と重複する箇所には同一の符号を付してその説明を適宜省略することとする。
図4(a)において、縦軸は回転速度を表しており、横軸には、左から順にモータジェネレータMG1、エンジン200及びモータジェネレータMG2が表されている。ここで、動力分割機構300は遊星歯車機構により構成されており、サンギア303(即ち、実質的にモータジェネレータMG1)、プラネタリキャリア306(即ち、実質的にエンジン200)及びリングギア301(即ち、実質的にモータジェネレータMG2)のうち二要素の回転速度が定まれば、残余の一要素の回転速度が必然的に決定される。即ち、共線図上において各要素の動作状態は、ハイブリッド駆動装置1000の一動作状態について、一の直線(動作共線)によって表すことができる。
例えば、図4(a)において、モータジェネレータMG2の動作点を図示白丸m1とし、エンジン200の反力トルクを負担するモータジェネレータMG1の動作点が図示白丸m3であるとすれば、エンジン200の動作点は必然的に図示白丸m2となる。ここで、車速V(即ち、モータジェネレータMG2の回転速度と一義的である)を一定とすれば、モータジェネレータMG1の回転速度を制御して、モータジェネレータMG1の動作点を図示白丸m4或いは白丸m5に変化させた場合、エンジン200の動作点は、夫々図示白丸m6或いは白丸m7に変化する。このように、モータジェネレータMG1が非ロック状態にあれば、モータジェネレータMG1を回転速度制御装置として利用し、エンジン200を所望の動作点で動作させることが可能となる。エンジン200の機関回転速度Neをある程度の範囲で自由に選択可能であれば、機関回転速度Neと駆動軸302との比たる変速比を、少なくともある程度の範囲で自由に設定することが可能となり、動力分割機構300を一種のCVT(Continuously Variable Transmission:無段変速装置)として機能させることができる。このように変速比を自由に選択可能な走行モードが、無段変速モードである。無段変速モードでは、エンジン200の動作点は、基本的に、エンジン要求出力(ハイブリッド車両10の要求出力とは異なり得る)毎にエンジン200の燃料消費率が最小となる最適燃費動作点に制御される。
ここで、無段変速モードが選択されている場合、モータジェネレータMG2の回転速度が高いものの機関回転速度Neが低くて済むような運転条件においては、モータジェネレータMG1の動作点を、例えば図示白丸m5の如き負回転側に設定する必要が生じ得る。この場合、モータジェネレータMG1は、エンジン200の反力トルクとして負トルクを出力しており、負回転負トルクの状態となって力行状態となる。即ち、この場合、モータジェネレータMG1の出力トルクは、ハイブリッド車両10の駆動トルクとして駆動軸302に伝達される。一方、このようにモータジェネレータMG1のトルクが駆動トルクとして伝達されてしまうと、駆動軸302のトルクは、各ドライブシャフトに供給すべき要求駆動力に対応する要求トルクに対し過剰となる。このため、モータジェネレータMG2は、駆動軸302に出力される余剰なトルクを吸収するため、負トルク状態となる。この場合、モータジェネレータMG2は、正回転負トルクの状態となって発電状態となる。
このような状態においては、モータジェネレータMG2で発電した電力により、モータジェネレータMG1を力行駆動し、余剰なトルクをモータジェネレータMG2で再び回生する、といった、所謂動力循環と称される無駄な電気パスが生じることとなる。動力循環が生じた状態では、ハイブリッド駆動装置1000における動力の伝達効率ηtが低下してハイブリッド駆動装置1000のシステム効率ηsys(例えば、エンジン200の熱効率ηe×伝達効率ηt等として定義される)が低下し、エンジン200における燃料消費量が増加してしまう。
そこで、このような動力循環が生じ得る運転領域においては、ブレーキ機構400によりサンギア303が先に述べたロック状態に制御される。その様子が図4(b)に示される。サンギア303がロック状態となると、必然的にモータジェネレータMG1もまたロック状態となり、モータジェネレータMG1の回転速度は0となる(図示白丸m8参照)。このため、エンジン200の機関回転速度は、車速Vと一義的なモータジェネレータMG2の回転速度とこのモータジェネレータMG1の回転速度とにより一義的に決定され(即ち、変速比が一定となる)、動作点は図示白丸m9となる。このようにモータジェネレータMG1がロック状態にある場合に対応する走行モードが、固定変速モードである。
固定変速モードでは、本来モータジェネレータMG1が負担すべきエンジン200の反力トルクをブレーキ機構400の物理的な制動力により代替させることができる。即ち、モータジェネレータMG1を発電状態にも力行状態にも制御する必要はなくなり、モータジェネレータMG1は停止させられる。従って、基本的にモータジェネレータMG2も停止(電気的に停止)状態に制御され、空転状態となる。結局、固定変速モードでは、ハイブリッド駆動装置1000の出力トルク(駆動軸302に供給されるトルク)は、エンジントルクのうち、動力分割機構300により駆動軸302側に分割された、直達トルクのみとなる。このように、固定変速モードでは、エンジン200からの直達トルクのみがハイブリッド車両10の駆動トルク(尚、駆動トルクは、各ドライブシャフトに加わる駆動力と一義的である)となり、ハイブリッド駆動装置1000は、機械的な動力伝達を行うのみとなって、伝達効率ηtが上昇する。
ハイブリッド車両10において、走行モードは、ECU100により、基本的に車速V及び要求駆動力Ftに基づいて切り替えられる。要求駆動力Ftは、各ドライブシャフトに供給すべき駆動力の要求値であり、車速センサ14により検出される車速Vとアクセル開度センサ13により検出されるアクセル開度Taとをパラメータとする要求駆動力マップより取得される。ECU100は、この要求駆動力マップより取得された要求駆動力Ftと、車速Vとに基づいて、予めこれらと選択すべき走行モードとが対応付けられてなる走行モード選択マップを参照し、選択すべき走行モードを決定する。
走行モード選択マップは、縦軸及び横軸に夫々要求駆動力Ft及び車速Vが表されてなる二次元マップである。走行モード選択マップ上では、予め実験的に、経験的に、理論的に又はシミュレーション等に基づいて、モータジェネレータMG1を非ロック状態とし上述した無段変速モードを選択すべき領域がCVT(Continuously Variable Transmission)領域として、またモータジェネレータMG1をロック状態とし上述した固定変速モードを選択すべき領域がMG1ロック領域として夫々規定されている。即ち、車速V及び要求駆動力Ftは、走行モードを決定するための、ハイブリッド車両10の運転条件である。
CVT領域は、エンジン200の直達トルクにモータジェネレータMG2のモータトルクTmを加えても、駆動軸302に対しハイブリッド車両10の要求出力を満たす駆動トルクを供給し得ない領域として規定されている領域である。車速V及び要求駆動力Ftにより規定されるハイブリッド車両の一運転条件がCVT領域に該当する場合、ECU100は、走行モードとして無条件に無段変速モードを選択する。
他方、MG1ロック領域は、エンジン200の直達トルクのみでハイブリッド車両10の要求出力を満たし得る領域であり、且つ伝達効率ηtの低下を防止することにより、無段変速モードよりもシステム効率ηsysを向上させ得る領域として定められている。本実施形態では、車速V及び要求駆動力Ftにより規定されるハイブリッド車両の一運転条件がMG1ロック領域に該当する場合、ECU100は、走行モードとして固定変速モードを選択可能であるMG1ロック制御処理を実行する。
本実施形態のMG1ロック制御処理では、騒音制御部100aにより、機関回転速度又は機関トルクの増加に応じて燃焼騒音を増加させるように燃料噴射の状態が制御されている際に、ブレーキ機構400によるモータジェネレータMG1(言い換えれば、サンギア303)の非ロック状態からロック状態への切り替えが行われる。この場合、ハイブリッド車両10の要求出力(言い換えれば、要求駆動力)が同一であれば、騒音制御部100aにより、燃焼騒音を一定にするように燃料噴射の状態が制御される。
<基本等騒音線マップ及び変速時等騒音線マップ>
ここで、図5及び図6を参照し、騒音制御部100aの制御による作用効果として、燃焼騒音の度合いの境界を示す等騒音線マップについて説明する。ここに、図5は、初期マップとして予め設定される基本の等騒音線マップであり、図6は、ブレーキ機構400による切り替えが行われる切替期間における等騒音線マップである。
図5及び図6に示される二次元グラフは、縦軸に機関トルクTeを、横軸に機関回転速度Neを表す。図5には、機関回転速度を所定間隔で区分する、上下方向に延びる点線にて、騒音レベル(即ち、デシベルの単位で示される音圧或いは音量)の境界を示す等騒音線が表されている。また、互いに隣り合う2本の等騒音線により規定される一領域に、動作点P0及びP1が表されている。動作点P0からP1への変化は、例えば、固定変速比で加速した場合に対応する。機関回転速度は、車速が上昇しない限り上昇しない。このため、仮に、機関トルクの上昇に伴い燃焼騒音が大きくなると、車速が上昇しないことにドライバ或いは同乗者が違和感を覚え、車両の動力性能を低く捉えてしまい兼ねない。そこで、図5の等騒音線マップが設定された場合、動作点P0からP1への変化、即ち、等機関回転速度における機関トルクの上昇では、騒音レベルが一定になる。
他方、図6には、機関回転速度が大きくなる程に機関トルクが小さくなる、図中右下がりの円弧状の点線にて、騒音レベルの境界を示す等騒音線が表されている。また、互いに隣り合う2本の等騒音線により規定される一領域に、動作点P2及びP3が表されている。動作点P2からP3への変化は、例えば、エンジン200が等パワーを出力しつつ、変速比を変化させる(即ち、ブレーキ機構400による切り替えを行う)場合に対応する。図6の等騒音線マップが設定された場合、動作点P2からP3への変化、即ち、等パワーにて、ブレーキ機構400によるロック状態又は非ロック状態への切り替えが行われる切替期間では、騒音レベルが一定になる。
<走行モード別等騒音線マップ>
ここで、図7及び図8を参照し、固定変速モード(以下、単に「MG1ロック」と称する)及び無段変速モード(以下、単に「CVT」と称する)における各等騒音線マップについて説明する。ここに、図7は、MG1ロック時の等騒音線マップであり、図8は、CVT時の等騒音線マップである。
図7及び図8に示される二次元グラフは、縦軸に機関トルクTeを、横軸に機関回転速度Neを表す。図7には、上下方向に延びる点線にて、騒音レベルの境界を示す等騒音線が表されている。また、互いに隣り合う2本の等騒音線により規定される一領域に、動作点P5及びP6が表されている。動作点P5からP6への変化は、モータジェネレータMG1がロック状態にあって(即ち、MG1ロック時に)加速した場合に対応する。図7の等騒音線マップが設定された場合、動作点P5からP6への変化、即ち、等機関回転速度における機関トルクの上昇では、騒音レベルが一定になる。
他方、図8には、機関トルクを所定間隔で区分する、左右方向に延びる点線にて、騒音レベルの境界を示す等騒音線が表されている。また、互いに隣り合う2本の等騒音線により規定される一領域に、動作点P7及びP8が表されている。動作点P7からP8への変化は、モータジェネレータMG1が非ロック状態にあって(即ち、CVT時に)加速した場合に対応する。図7の等騒音線マップが設定された場合、動作点P7からP8への変化、即ち、基本的には高機関トルクで高効率の動作点をとる際の、機関回転速度の上昇では、騒音レベルが一定になる。
<本実施形態におけるMG1ロック制御処理>
続けて、図9を参照し、本実施形態におけるMG1ロック制御処理の詳細について説明する。ここに、図9は、変速時の燃焼騒音の増加を抑制可能であるMG1ロック制御処理のフローチャートである。
図9において、ECU100は、判定部100bを制御して、車速センサ13により検出される車速Vと、アクセル開度センサ14により検出されるアクセル開度Taに基づいて取得された要求駆動力Ftとにより規定されるハイブリッド車両10の一運転条件が、走行モード選択マップ上における、MG1ロック領域に該当するか否か(即ち、MG1ロック要求の有無)を判定する(ステップS51)。この判定の結果、運転条件がMG1ロック領域に該当しない(即ち、MG1ロックの要求がない)と判定された場合(ステップS51:NO)、ECU100は、継続して等騒音線マップを図8のマップbに設定し(ステップS56)、再度ステップS51の処理を実行する。
一方、ステップS51の判定の結果、運転条件がMG1ロック領域に該当する(MG1ロックの要求がある)と判定された場合(ステップS51:YES)、ブレーキ機構400における非ロック状態からロック状態への切り替えが行われる切替期間に、ECU100は、燃料噴射の状態を制御し、図6の等騒音線マップを新たに設定する。これにより、切替期間における燃焼騒音が一定になる。続いて、ロック状態への切り替え(即ち、変速)が完了したか否かを判定する(ステップS52)。この判定の結果、変速が未だ完了しないと判定された場合(ステップS52:NO)、変速が完了するまで待機状態となる。
一方、ステップS52の判定の結果、変速が完了したと判別された場合(ステップS52:YES)、ECU100は、現行の騒音値nxが、図7のマップaに対応する騒音値n1まで徐々に低下するように、燃料噴射の状態を制御する(ステップS53)。続いて、ECU100は、現行騒音値nxがマップaに対応する騒音値n1以下であるか否かを判定する(ステップS54)。この判定の結果、騒音値nxが未だ騒音値n1より大きいと判定された場合(ステップS54:NO)、再度ステップS53の処理を実行する。
一方、ステップS54の判定の結果、騒音値nxが騒音値n1以下になったと判定された場合(ステップS54:YES)、ECU100は、燃料噴射の状態を制御し、等騒音線マップをマップaに新たに設定し(ステップS55)、一連のMG1ロック制御処理を終了する。
ここで、図10を参照し、上述のMG1ロック制御処理において、等騒音線マップを変更した場合の作用効果について説明する。図10は、MG1ロック制御処理における、エンジン200の回転速度及びトルク、ハイブリッド車両10の要求駆動力、並びにエンジン200の燃焼騒音の各時間的推移を表す二次元グラフである。
図10に示される5つの二次元グラフは、縦軸に上から順番に、モータジェネレータMG1ロックの要求ON/OFF、機関回転速度Ne及び機関トルクTe、エンジン200の要求駆動力、並びに燃焼騒音を、横軸に各二次元グラフに共通する時刻tを表す。
横軸には時系列に、時刻t0、t1及びt2が表されている。時刻t0は、ステップS51にてMG1ロック要求が「ON」と判定され、機関回転速度の増加及び機関トルクの減少が始まる時刻である。時刻t1は、ステップS52にて変速(ジェネレータMG1のロック状態への切り替え)が完了したと判定され、モータジェネレータMG1が完全に回転不能にロックされ、モータジェネレータMG1に代わってブレーキ機構400により反力トルクが出力される時刻であり、CVT時に設定される図8のマップbが解除される時刻である。時刻t2は、ステップS54にて現行騒音値nxがマップaに対応する騒音値n1以下であると判定され、等騒音線マップが図7のマップaに切り替わる時刻である。
縦軸に燃焼騒音を表す二次元グラフには、騒音値n0、n1が表されている。騒音値n0は、図8のマップbが設定された場合の、エンジン200の燃焼による騒音値を示す。このような騒音値n0は、CVT時及び変速中(即ち、切替時期)に亘る時刻t1まで継続される。騒音値n1は、図7のマップaが設定された場合の、エンジン200の燃焼による騒音値を示す。このような騒音値n1は、時刻t1後に所定時間経過した時刻t2以降に設定される。時刻t1から時刻t2までの所定時間には、騒音値nxがn0からn1に向けてn1まで徐々に減少される。これにより、変速に伴う燃焼騒音の増加を抑制し、変速を気付かせ難くしている。
本実施形態に係るMG1ロック制御処理によれば、ブレーキ機構400による非ロック状態からロック機構状態への切り替えが行われる際に、燃焼騒音を騒音値n0に一定とするようにインジェクタ211を介する燃料噴射の状態が制御される。これにより、ブレーキ機構400による切り替えの際の、燃焼騒音の増加を抑制することが可能である。
また、ブレーキ機構400による切り替えの直後に、等騒音線マップを図8のマップbから図7のマップaに変更する際に、変更前のマップbに対応する騒音値n0から、マップaに対応する騒音値n1まで徐々に減少させるように燃料噴射の状態が制御される。これにより、ブレーキ機構400による切り替え後の、燃焼騒音の段差を抑制することが可能である。
従って、ブレーキ機構400による切り替えが行われる際に、ドライバ或いは同乗者に対して、より違和感のない燃焼騒音を発生させることが可能である。
尚、上記実施形態においては、ハイブリッド駆動装置1000が固定変速モードを採るに際して、モータジェネレータMG1がロックされる(正確には、サンギア軸304及びブレーキ機構400を介してモータジェネレータMG1がロックされる)構成を採る。然るに、固定変速モードを得るに際してのハイブリッド駆動装置の構成は、この種のMG1ロックに限定されない。
<他の実施形態>
次に、図11を参照し、本発明の他の実施形態として、MG1がロックされる構成を有する、他のハイブリッド駆動装置の構成について説明する。ここに、図11は、本発明に係るハイブリッド駆動装置2000の構成を概念的に表してなる概略構成図である。尚、図11において、図2と重複する箇所には同一の符合を付してその説明を適宜省略することとする。
図11において、ハイブリッド駆動装置2000は、動力分割機構300に代えて、本発明に係る「差動機構」の他の一例として動力分割機構2300を備える点と、ロック機構400に代えて、本発明に係る「ロック機構」の他の一例としてブレーキB1を備える点とにおいて、図2におけるハイブリッド駆動装置1000と相違する構成となっている。動力分割機構2300は、複数の回転要素により構成される差動機構として、シングルピニオンギア型の第1遊星歯車機構2310、及びダブルピニオンギア型の第2遊星歯車機構2320を備える。
第1遊星歯車機構2310は、サンギア2311、キャリア2312及びリングギア2313並びに軸線方向に自転し且つキャリア2312の自転により公転するようにキャリア2312に保持された、サンギア2311及びリングギア2313に噛合するピニオンギア2314を備え、サンギア2311にモータジェネレータMG1のロータRT1が、キャリア2312に入力軸205が、またリングギア2313に変速機構2500を介して駆動軸が夫々連結された構成となっている。変速機構2500は、走行モードを、Lo変速モードとHi変速モードとの間で切り替え可能に構成されている。
第2遊星歯車機構2320は、サンギア2321、キャリア2322及びリングギア2323並びに軸線方向に自転し且つキャリア2322の自転により公転するようにキャリア2322に保持された、サンギア2321及びリングギア2323に噛合するピニオンギア2324を備え、サンギア2321にブレーキB1の他方のブレーキ板が連結された構成となっている。即ち、本実施形態においては、サンギア2321が、本発明に係る「一の回転要素」の他の一例として機能する。
このように、動力分割機構2300は、全体として第1遊星歯車機構2310のサンギア2311、第2遊星歯車機構2320のサンギア2321(第1回転要素)、相互に連結された第1遊星歯車機構2310のキャリア2312及び第2遊星歯車機構2320のリングギア2323からなる第1回転要素群、並びに相互に連結された第1遊星歯車機構2310のリングギア2313及び第2遊星歯車機構2320のキャリア2322からなる第2回転要素群の、合計4個の回転要素を備えている。
ハイブリッド駆動装置2000によれば、サンギア2321がロック状態となり、その回転速度がゼロとなると、車速Vと一義的な回転速度を有する第2回転要素群と、このサンギア2321とによって、残余の回転要素たる第1回転要素群の回転速度が規定される。第1回転要素群を構成するキャリア2312は、エンジン200のクランクシャフト205に連結された入力軸に連結されているため、結局エンジン200の機関回転速度Neは、車速Vと一義的な関係となって、固定変速モードが実現されるのである。また、このようにエンジン200の機関回転速度Neが車速Vと一義的な関係を維持することに伴って、第1回転要素群及び第2回転要素群と差動関係にあるサンギア2311の回転状態も一義的となる。即ち、ハイブリッド駆動装置2000においては、所謂、ODロックと称される固定変速モードが実現される。
このように、固定変速モードは、ハイブリッド駆動装置1000以外の構成においても実現可能であり、それに合わせて、ロック機構400又はブレーキB1のロック対象も適宜変更されてよい。いずれにせよ、MG1ロック又はODロックへの切り替えが行われる際に、燃焼騒音を一定にするようにエンジン200が制御される。これにより、該切り替えの際の、燃焼騒音の増加を抑制することが可能である。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うハイブリッド車両の燃焼騒音制御装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
10…ハイブリッド車両、11…PCU、12…バッテリ、13…車速センサ、14…アクセル開度センサ、15…燃焼騒音センサ、100…ECU、200…エンジン、211…インジェクタ、300…動力分割機構、400…ブレーキ機構、1000…ハイブリッド駆動装置。

Claims (5)

  1. 内燃機関と、該内燃機関の機関トルクに対応する反力トルクを出力可能な回転電機とを含む動力要素と、
    前記動力要素を連結する複数の回転要素からなり、前記複数の回転要素が相互に差動回転可能である差動機構と、
    前記複数の回転要素のうちの一の回転要素を、回転不能なロック状態及び回転可能な非ロック状態の間で切り替え可能であり、前記ロック状態の際に前記回転電機に代わって前記反力トルクを出力するロック機構と
    を備えるハイブリッド車両を制御するハイブリッド車両の燃焼騒音制御装置であって、
    前記内燃機関の機関回転数又は機関トルクの増加に応じて前記内燃機関の燃焼騒音を増加させるように前記内燃機関を制御可能な騒音制御手段と、
    前記ロック機構により前記ロック状態又は前記非ロック状態への切り替えが行われるか否かを判定する判定手段と
    を備え、
    前記騒音制御手段は、前記増加に応じて前記燃焼騒音を増加させるように制御している際に、前記判定手段により前記切り替えが行われると判定された場合に、前記切り替えが行われる切替期間の少なくとも一部において前記燃焼騒音を一定にするように前記内燃機関を制御する
    ことを特徴とするハイブリッド車両の燃焼騒音制御装置。
  2. 前記騒音制御手段は、前記内燃機関の燃焼の行程における、燃料噴射若しくは燃料の状態又は燃焼の状態を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の燃焼騒音制御装置。
  3. 前記騒音制御手段は、前記一の回転要素が前記ロック状態にある場合、前記増加として前記機関回転速度の増加に応じて前記燃焼騒音を増加させるように前記内燃機関を制御する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のハイブリッド車両の燃焼騒音制御装置。
  4. 前記騒音制御手段は、前記一の回転要素が前記非ロック状態にある場合、前記増加として前記機関トルクの増加に応じて前記燃焼騒音を増加させるように前記内燃機関を制御する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のハイブリッド車両の燃焼騒音制御装置。
  5. 前記騒音制御手段は、前記切替期間に入る際及び前記切替期間から出る際の少なくとも一方において、前記燃焼騒音に生じる段差を低減するように前記燃焼騒音を徐々に増加又は減少させる
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のハイブリッド車両の燃焼騒音制御装置。
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