JP2011129490A - 固体酸化物形燃料電池発電システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の固体酸化物形燃料電池2A,2Bを空気および燃料流れに対して直列に配置し、空気は、空気流れに対して上流側の固体酸化物形燃料電池2Aから空気流れに対して下流側の固体酸化物形燃料電池2Bへと供給され、燃料は、空気流れに対して下流側の固体酸化物形燃料電池2Bから空気流れに対して上流側の固体酸化物形燃料電池2Aへと供給されることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
すなわち、本発明にかかる固体酸化物形燃料電池発電システムによれば、複数の固体酸化物形燃料電池を空気流れおよび燃料流れに対して直列に配置し、空気は、前記空気流れに対して上流側の前記固体酸化物形燃料電池から前記空気流れに対して下流側の前記固体酸化物形燃料電池へと供給され、燃料は、前記空気流れに対して下流側の前記固体酸化物形燃料電池から前記空気流れに対して上流側の前記固体酸化物形燃料電池へと供給されることを特徴とする。
本発明においては、複数の固体酸化物形燃料電池を空気が通過する方向に対して直列に配置し、空気流れに対して上流側の固体酸化物形燃料電池から空気流れに対して下流側の固体酸化物形燃料電池へと空気を供給することとした。さらに、複数の固体酸化物形燃料電池を燃料が通過する方向に対して直列に配置し、空気流れに対して下流側の固体酸化物形燃料電池から空気流れに対して上流側の固体酸化物形燃料電池へと燃料を供給することとした。これにより、供給される酸素濃度が低い空気流れに対して下流側の固体酸化物形燃料電池には、燃料濃度の高い燃料を供給し、供給される酸素濃度が高い空気流れに対して上流側の固体酸化物形燃料電池には、燃料濃度が低い燃料を供給することができる。そのため、固体酸化物形燃料電池間の出力のバランスを図ることができ、固体酸化物形燃料電池間の温度差を抑制することができる。したがって、固体酸化物形燃料電池発電システムの運転管理を容易にすることが可能となる。
本発明は、固体酸化物形燃料電池の空気流れの間に熱交換器を設けることにした。これにより、空気流れに対して上流側の固体酸化物形燃料電池に供給される空気と、空気流れに対して上流側の固体酸化物形燃料電池を通過した温度の上昇した空気とが熱交換される。そのため、空気流れに対して上流側の固体酸化物形燃料電池空気から導出される温度の上昇した空気を冷却することができる。したがって、冷却に必要な空気量を確保するとともに、固体酸化物形燃料電池発電システム全体の効率を改善することが可能となる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1を用いて説明する。
図1には、固体酸化物形燃料電池発電システム1の概略構成図が示されている。
固体酸化物形燃料電池発電システム1は、複数の固体酸化物形燃料電池2と、固体酸化物形燃料電池2に導入される空気と冷媒とが熱交換を行う熱交換器3とを備えている。
固体酸化物形燃料電池発電システム1内に設けられている空気供給管から配管20によって熱交換器3へと空気が導かれる。熱交換器3に導かれた空気は、熱交換器3を通過した後、配管21へと導出される。配管21に導出された空気は、固体酸化物形燃料電池2Aへと導入される。
固体酸化物形燃料電池発電システム1内に設けられている燃料貯蔵タンク等(図示せず)に接続されている配管31から固体酸化物形燃料電池2Bに燃料が導かれる。固体酸化物形燃料電池2Bに導かれた燃料は、上述した配管23によって導かれた排空気の酸素と電気化学反応を行う。
2つ(複数)の固体酸化物形燃料電池2A,2Bを空気が通過する方向に対して直列に配置し、固体酸化物形燃料電池(空気流れに対して上流側の固体酸化物形燃料電池)2Aから固体酸化物形燃料電池(空気流れに対して下流側の固体酸化物形燃料電池)2Bへと空気を供給することとした。さらに、燃料が通過する方向に対して直列に2つの固体酸化物形燃料電池2A,2Bを配置し、固体酸化物形燃料電池2Bから固体酸化物形燃料電池2Aへと燃料を供給することとした。
燃焼器8は、図2に示す変形例1のように、固体酸化物形燃料電池2Aと、熱交換器3との排空気の間に設けられる。
第1ブロア9は、導かれた気体を圧縮して送風するものである。
固体酸化物形燃料電池2Aから配管22へと導出された排空気は、燃焼器8へと導かれる。燃焼器8に導かれた排空気は、燃焼によって温度の高い排ガスとなる。温度が上昇した排ガスは、熱交換器3へと導かれる。熱交換器3に導かれた排空気は、配管20によって導かれた空気と熱交換して温度が下げられる。温度の下がった排ガスは、熱交換器3から配管26へと導出される。配管26に導出された排ガスは、残存酸素が含まれている。熱交換器3から導出された排ガスは、配管26によって固体酸化物形燃料電池2Bへと導かれる。
配管32を流れる固体酸化物形燃料電池2Aから導出された燃料排ガスの一部は、分岐されて配管36へと導かれる。配管36上に設けられている第1ブロア9によって、配管36に導かれた燃料排ガスは昇圧される。第1ブロア9によって昇圧された燃料排ガスは、配管37へと導出される。配管37に導出された燃料排ガスは、配管31に合流される。配管31に合流された燃料排ガスと、燃料貯蔵タンク等から導かれた燃料とは、配管31によって固体酸化物形燃料電池2Bへと導かれる。
熱交換器3のみでは、固体酸化物形燃料電池2Bを作動するための温度にまで空気を加熱できない場合であっても、燃焼器8を設けることによって固体酸化物形燃料電池2Bへと導かれる空気を所定の温度にまで加熱することができる。
なお、所定の温度とは、固体酸化物形燃料電池2Bを作動するための温度をいう。
この場合には、ガスタービン11は、図3に示す変形例2のように、固体酸化物形燃料電池2Aと固体酸化物形燃料電池2Bとの排空気の間に設けられる。なお、本実施形態の変形例2の固体酸化物形燃料電池発電システムは、ガスタービン11を有している点で第1実施形態と相違し、その他は同様である。したがって、同一の構成、空気流れおよび燃料流れについては、その説明を省略する。
ガスタービン11は、燃焼器11aと、燃焼器11aから排出される排ガスが導かれるタービン11bと、タービン11bに接続されている軸11cと、軸11c上に設けられている圧縮機11dとを備えている。
第1ブロア9は、導かれた気体を圧縮して送風するものである。
固体酸化物形燃料電池2Aから配管22へと導出された排空気は、ガスタービン11の燃焼器11aへと導かれる。燃焼器11aにおいて排空気が燃焼されて排出された排ガスは、燃焼器11aからタービン11bへと導かれる。タービン11bに導かれ排ガスは、タービン11bを回転駆動する。タービン11bが回転駆動することによって、軸11cが回転駆動される。軸11cが回転駆動されるので、同軸11c上に設けられている圧縮機11dが回転駆動される。これにより、圧縮機11dは、空気を圧縮する。圧縮機11dによって圧縮された空気は、配管21へと導出される。配管21に導出された圧縮空気は、固体酸化物形燃料電池2Aへと導かれる。
燃焼器11aにおいて燃焼に使用されなかった酸素を含む排空気は、配管23へと導出されて、固体酸化物形燃料電池2Bへと導かれる。
配管32を流れる固体酸化物形燃料電池2Aから導出された燃料排ガスの一部は、分岐されて配管36へと導かれる。配管36上に設けられている第1ブロア9によって、配管36に導かれた燃料排ガスは昇圧される。第1ブロア9によって昇圧された燃料排ガスは、配管37へと導出される。配管37に導出された燃料排ガスは、配管31に合流される。配管31に合流された燃料排ガスと、燃料貯蔵タンク等から導かれた燃料とは、配管31によって固体酸化物形燃料電池2Bへと導かれる。
固体酸化物形燃料電池2A,2Bの空気流れの間に燃焼器11aを有しているガスタービン11を設けることとした。これにより、ガスタービン11は、圧縮した空気を固体酸化物形燃料電池2Aへと供給することができる。また、ガスタービン11から導出された排ガス中には、燃焼に使用されなかった酸素が含まれている。この酸素を含む排ガスを固体酸化物形燃料電池2Bへと導くこととした。これにより、空気を昇圧する機器を別途設置することなく、固体酸化物形燃料電池システム1全体の効率を改善することができる。
この場合、固体酸化物形燃料電池2Bから導出された燃料排ガスは、配管38から第2ブロア10へと導かれる。第2ブロア10に導かれた燃料排ガスは、第2ブロア10によって昇圧されて配管40へと導出される。配管40に導出された昇圧された燃料排ガスの一部は、配管39によって固体酸化物形燃料電池2Aへと導かれる。
以下、本発明の第2実施形態について図6を用いて説明する。本実施形態の固体酸化物形燃料電池発電システムは、改質器を有している点で第1実施形態と相違し、その他は同様である。したがって、同一の構成、空気流れおよび燃料流れについては、その説明を省略する。
図6には、改質器を備えている固体酸化物形燃料電池発電システム1の概略構成図が示されている。
固体酸化物形燃料電池発電システム1内に設けられている空気供給管(図示せず)に接続されている配管25から空気が固体酸化物形燃料電池2Aへと導入される。固体酸化物形燃料電池2Aに導かれた空気中の酸素は、配管30によって固体酸化物形燃料電池2Aに導かれた改質燃料と電気化学反応を行う。固体酸化物形燃料電池2A内において酸素と、改質燃料とが電気化学反応を行うことによって、固体酸化物形燃料電池2Aが発電する。
固体酸化物形燃料電池発電システム1内に設けられている燃料貯蔵タンク(図示せず)等に接続されている配管33によって、原燃料と水蒸気とが改質器4に導かれる。改質器4に導かれた原燃料は、上述した配管22から導かれた熱を含んだ排空気によって水素を主成分とする改質燃料に改質される。
固体酸化物形燃料電池(空気流れに対して上流側の固体酸化物形燃料電池)2Aを通過して温度の上昇した排空気を改質器4へと導くこととした。そのため、固体酸化物形燃料電池2Aを通過した排空気の熱を利用して原燃料(燃料)を改質燃料へと改質することができる。したがって、固体酸化物形燃料電池発電システム1全体の効率を上昇させることが可能となる。
以下、本発明の第3実施形態について図7を用いて説明する。本実施形態の固体酸化物形燃料電池システムは、エコノマイザを有する点で第1実施形態と相違し、その他は同様である。したがって、同一の構成、空気流れおよび燃料流れについては、その説明を省略する。
図7には、エコノマイザ5を備えている固体酸化物形燃料電池発電システム1の概略構成図が示されている。
固体酸化物形燃料電池発電システム1内に設けられている空気供給管(図示せず)に接続されている配管25によって、空気が固体酸化物形燃料電池2Aへと導入される。固体酸化物形燃料電池2Aに導かれた空気中の酸素は、配管30によって固体酸化物形燃料電池2Aに導かれた燃料と電気化学反応を行う。固体酸化物形燃料電池2A内において酸素と燃料とが電気化学反応を行うことによって、固体酸化物形燃料電池2Aが発電する。固体酸化物形燃料電池2Aが発電した際には、熱を発生する。
また、エコノマイザ5に導かれた水は、熱交換によって加熱されて配管41から導出される。
固体酸化物形燃料電池発電システム1内に設けられている燃料貯蔵タンク(図示せず)に接続されている配管31によって、燃料が固体酸化物形燃料電池2Bへと導かれる。固体酸化物形燃料電池2Bに導かれた燃料は、上述した配管23によって導かれた排空気中の酸素と電気化学反応を行う。
固体酸化物形燃料電池(空気流れに対して上流側の固体酸化物形燃料電池)2Aを通過して温度の上昇した排空気をエコノマイザ5に導くこととした。そのため、エコノマイザ5に供給された水は、固体酸化物形燃料電池2Aを通過した温度の上昇した排空気の熱と熱交換して加熱される。したがって、固体酸化物形燃料電池2Aを通過した排空気を熱源として有効に利用することができる。
以下、本発明の第4実施形態について図8を用いて説明する。本実施形態の固体酸化物形燃料電池発電システムは、酸素供給手段および燃料追加供給手段を有している点で第1実施形態と相違し、その他は同様である。したがって、同一の構成、空気流れおよび燃料流れについては、その説明を省略する。
図8には、酸素供給手段6と、燃料追加供給手段7とを備えている固体酸化物形燃料電池発電システム1の概略構成図が示されている。
酸素供給手段6は、酸素を供給するものである。
燃料追加供給手段7は、燃料を追加供給するものである。
熱交換器3において熱交換されて温度が下げられ排空気は、配管23へと導出される。配管23に導出された排空気は、酸素濃度が低下している。そこで、酸素供給手段6によって、配管23中に酸素を供給する。これにより、固体酸化物形燃料電池2Bに導かれる排空気中の酸素濃度を固体酸化物形燃料電池2Aに導かれる空気中の酸素濃度と同じにすることができる。
固体酸化物形燃料電池2Bから配管30へと導出された燃料排ガスは、燃料濃度が低下している。そこで、燃料追加供給手段7によって、配管30中に燃料を供給する。これにより、固体酸化物形燃料電池2Aに導かれる燃料濃度と、固体酸化物形燃料電池2Bに導かれる燃料濃度とを同じにすることができる。
熱交換器3の下流側の配管23を流れる排空気には、酸素供給手段6から酸素を供給することとした。そのため、固体酸化物形燃料電池(空気流れに対して下流側の固体酸化物形燃料電池)2Bに供給する排空気中の酸素濃度の低下を防止して固体酸化物形燃料電池2Bの出力低下を抑制することができる。したがって、固体酸化物形燃料電池発電システム1全体の効率を上昇させることが可能となる。
2 固体酸化物形燃料電池
2A 空気流れに対して上流側の固体酸化物形燃料電池(固体酸化物形燃料電池)
2B 空気流れに対して下流側の固体酸化物形燃料電池(固体酸化物形燃料電池)
Claims (6)
- 複数の固体酸化物形燃料電池を空気流れおよび燃料流れに対して直列に配置し、
空気は、前記空気流れに対して上流側の前記固体酸化物形燃料電池から前記空気流れに対して下流側の前記固体酸化物形燃料電池へと供給され、
燃料は、前記空気流れに対して下流側の前記固体酸化物形燃料電池から前記空気流れに対して上流側の前記固体酸化物形燃料電池へと供給される固体酸化物形燃料電池発電システム。 - 前記空気流れの間に設けられ、該空気流れに対して上流側の前記固体酸化物形燃料電池を通過した空気と、前記空気流れに対して上流側の前記固体酸化物形燃料電池に供給される空気とが熱交換する熱交換器を備える請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池発電システム。
- 前記空気流れおよび前記燃料流れの間に設けられ、前記空気流れに対して上流側の前記固体酸化物形燃料電池を通過した空気が導かれて供給された燃料を改質燃料へと改質する改質器を備える請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池発電システム。
- 前記空気流れの間に設けられ、該空気流れに対して上流側の前記固体酸化物形燃料電池を通過した空気と、水とが熱交換するエコノマイザを備える請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池発電システム。
- 酸素供給手段を備え、該酸素供給手段によって発生した酸素を請求項2に記載の熱交換器、または請求項3に記載の改質器、または請求項4に記載のエコノマイザのいずれかの空気流れに対して下流側に供給する請求項2から請求項4のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池発電システム。
- 前記燃料流れの間には、燃料追加供給手段を備える請求項5に記載の固体酸化物形燃料電池発電システム。
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