JP2011128470A - 屋内外用の光学フィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば、一般家屋、ビルなどの各種建築物、あるいは、例えば、車両、飛行機、船などの輸送機の光の入射口(例えば、窓)に設けて使用され、さらには、例えば、水族館、博物館、美術館などのショーケース用、展示用のガラス、あるいは透明高分子シートに設けて使用される屋内外用の光学フィルタを提供する。
【解決手段】テトラアザポルフィリン化合物を少なくとも1種含有して成る屋内外用の光学フィルタ。
【選択図】図1

Description

本発明は屋内外用の光学フィルタに関する。さらに詳しくは、例えば、一般家屋、ビルなどの各種建築物、あるいは、例えば、車両、飛行機、船などの輸送機の光の入射口(例えば、窓)に設けて使用される屋内外用の光学フィルタに関する。さらには、例えば、水族館、博物館、美術館などのショーケース用、展示用のガラス、あるいは透明高分子シートに設けて使用される屋内外用の光学フィルタに関する。
近年、環境問題がクローズアップされ、その一環として、省エネルギー化社会の実現が要望されてきている。その要望に応えるものとして、脱石油化されたエネルギーの代替として、例えば、太陽光を利用した電池などの開発が進められ、実現に至っている。また、消費エネルギーの低減策として、例えば、一般家屋、ビルなどでは、窓に赤外線反射膜を設け、室内に入射してくる赤外線をカットし、特に、夏場、室内の温度上昇を防止しようとする試みがなされている。一般家屋、ビルなどの窓には、外気から、太陽光、あるいは風を室内に取り込む役割があるものの、一方、プライバシーの保護などの観点から、外部からの視線を遮断する目的で、すりガラスから成る窓が以前からある。さらには、最近では、例えば、二枚のガラスの間に、液晶を内包したマイクロカプセルを挟み込み、必要時に電源をオン/オフすることにより、すりガラスのように白濁した状態と透明な状態を形成することが可能な形態の窓がある。
このように、時代と共に、種々の目的により、種々の機能、または形態を有する窓と呼ばれるものが開発されてきている。さらに、現在では、屋内外用の窓などに使用可能な、新たな機能を有する光学フィルタが要望されている。
テトラアザポルフィリン化合物は、古くから知られている化合物であり(非特許文献1)、各種機能材料への応用が提案されている。例えば、テトラアザポルフィリン化合物を、光記録材料へ応用することが提案されている(特許文献1〜3)。また、テトラアザポルフィリン化合物を、プラズマディスプレイなどのディスプレイ用フィルタへの応用することが提案されている(特許文献4、5)。さらには、テトラアザポルフィリン化合物を含有した、光の透過率および視認性が良好であり、コントラストが改善されたプラスチック眼鏡レンズが提案されている(特許文献6)。しかし、現在までに、テトラアザポルフィリン化合物を、屋内外用の窓などに使用可能な光学フィルタへ応用することに関しては報告されていない。
特開平7−268227号公報 特開平9−309268号公報 特開平11−11015号公報 特開2000−275432号公報 特開2002−251144号公報 特開2008−134618号公報
J.Gen.Chem.USSR、47、1954(1977)
本発明の課題は、屋内外用の光学フィルタを提供することである。さらに詳しくは、テトラアザポルフィリン化合物を含有して成る屋内外用の光学フィルタを提供することである。
本発明者等は、屋内外用の光学フィルタに関し、鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、
(i)テトラアザポルフィリン化合物を少なくとも1種含有して成る屋内外用の光学フィルタであり、
(ii)テトラアザポルフィリン化合物が、一般式(1)で表される化合物である(i)記載の屋内外用の光学フィルタに関するものである。
(式中、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、置換または未置換のアリール基、置換または未置換のアリールオキシ基、置換または未置換のアラルキル基、置換または未置換のアラルキルオキシ基、直鎖、分岐または環状のハロゲノアルキル基、直鎖、分岐または環状のハロゲノアルコキシ基、置換または未置換のアミノ基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルコキシアルキル基、置換または未置換のアリールオキシアルキル基、置換または未置換のアラルキルオキシアルキル基、あるいは直鎖、分岐または環状のハロゲノアルコキシアルキル基を表し、さらに、R〜Rから選ばれる互いに隣接する基は互いに結合して、置換している炭素原子と共に、置換または未置換の炭素環式脂肪族環を形成していてもよいを表し、Mは2個の水素原子、2個の1価の金属原子、2価の金属原子、3価の置換金属原子、4価の置換金属原子、または酸化金属原子を表す)さらには、
(iii)建築物、または輸送機の窓に設けられて成る(i)または(ii)記載の屋内外用の光学フィルタに関するものであり、
(iv)ショーケース用、または展示用の透明ガラス、あるいは透明高分子シートに設けられて成る(i)または(ii)記載の屋内外用の光学フィルタに関するものである。
本発明により、テトラアザポルフィリンを含有して成る屋内外用の光学フィルタを提供することが可能になった。
本発明の屋内外用の光学フィルタの模式的断面図である。 本発明の屋内外用の光学フィルタの模式的断面図である。 本発明の屋内外用の光学フィルタの模式的断面図である。 本発明の屋内外用の光学フィルタの模式的断面図である。 本発明の屋内外用の光学フィルタの模式的断面図である。
以下、本発明に関し詳細に説明する。本発明は、テトラアザポルフィリン化合物(以下、本発明に係る化合物Aと略記する)を少なくとも1種含有して成る屋内外用の光学フィルタ(以下、本発明の光学フィルタと略記する)に関するものである。本発明に係る化合物Aは、テトラアザポルフィリン骨格に種々の置換基を有していてもよく、好ましくは、例えば、一般式(1)で表される化合物である。
(式中、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、置換または未置換のアリール基、置換または未置換のアリールオキシ基、置換または未置換のアラルキル基、置換または未置換のアラルキルオキシ基、直鎖、分岐または環状のハロゲノアルキル基、直鎖、分岐または環状のハロゲノアルコキシ基、置換または未置換のアミノ基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルコキシアルキル基、置換または未置換のアリールオキシアルキル基、置換または未置換のアラルキルオキシアルキル基、あるいは直鎖、分岐または環状のハロゲノアルコキシアルキル基を表し、さらに、R〜Rから選ばれる互いに隣接する基は互いに結合して、置換している炭素原子と共に、置換または未置換の炭素環式脂肪族環を形成していてもよいを表し、Mは2個の水素原子、2個の1価の金属原子、2価の金属原子、3価の置換金属原子、4価の置換金属原子、または酸化金属原子を表す)
尚、本明細書において、アリール基とは、例えば、フェニル基、ナフチル基などの炭素環式芳香族基、例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基などの複素環式芳香族基を表し、好ましくは、炭素環式芳香族基を表す。
一般式(1)で表される化合物において、好ましくは、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜24の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数1〜24の直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、炭素数4〜30の置換または未置換のアリール基、炭素数4〜30の置換または未置換のアリールオキシ基、炭素数5〜30の置換または未置換のアラルキル基、炭素数5〜30の置換または未置換のアラルキルオキシ基、炭素数1〜24の直鎖、分岐または環状のハロゲノアルキル基、炭素数1〜24の直鎖、分岐または環状のハロゲノアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜30の置換アミノ基、炭素数2〜24の直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基、炭素数3〜24の直鎖、分岐または環状のアルコキシアルコキシアルキル基、炭素数5〜30の置換または未置換のアリールオキシアルキル基、炭素数6〜30の置換または未置換のアラルキルオキシアルキル基、あるいは炭素数2〜24の直鎖、分岐または環状のハロゲノアルコキシアルキル基を表す。
一般式(1)における、R〜Rの具体例としては、例えば、水素原子、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、4−メチル−2−ペンチル基、1,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、n−ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、2,4−ジメチルペンチル基、シクロヘキシルメチル基、n−オクチル基、tert−オクチル基、1−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、2−プロピルペンチル基、2,5−ジメチルヘキシル基、2,5,5−トリメチルヘキシル基、n−ノニル基、2,2−ジメチルヘプチル基、2,6−ジメチル−4−ヘプチル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、n−デシル基、4−エチルオクチル基、n−ウンデシル基、1−メチルデシル基、n−ドデシル基、1,3,5,7−テトラメチルオクチル基、n−トリデシル基、1−ヘキシルヘプチル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−エイコシル基、n−トリコシル基、n−テトラコシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、4−tert−ブチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などの直鎖、分岐または環状のアルキル基、
例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、3,3−ジメチルブチルオキシ基、2−エチルブチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ウンデシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−トリデシルオキシ基、n−テトラデシルオキシ基、n−ペンタデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基、n−ヘプタデシルオキシ基、n−オクタデシルオキシ基、n−エイコシルオキシ基、n−トリコシルオキシ基、n−テトラコシルオキシ基などの直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、
例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、3−エチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−n−プロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−イソブチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−n−ペンチルフェニル基、4−イソペンチルフェニル基、4−tert−ペンチルフェニル基、4−n−ヘキシルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、4−n−ヘプチルフェニル基、4−n−オクチルフェニル基、4−n−ノニルフェニル基、4−n−デシルフェニル基、4−n−ウンデシルフェニル基、4−n−ドデシルフェニル基、4−n−テトラデシルフェニル基、4−n−ヘキサデシルフェニル基、4−n−オクタデシルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラメチルフェニル基、5−インダニル基、1,2,3,4−テトラヒドロ−5−ナフチル基、1,2,3,4−テトラヒドロ−6−ナフチル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、3−エトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、4−n−プロポキシフェニル基、4−イソプロポキシフェニル基、4−n−ブトキシフェニル基、4−イソブトキシフェニル基、4−n−ペンチルオキシフェニル基、4−n−ヘキシルオキシフェニル基、4−シクロヘキシルオキシフェニル基、4−n−ヘプチルオキシフェニル基、4−n−オクチルオキシフェニル基、4−n−ノニルオキシフェニル基、4−n−デシルオキシフェニル基、4−n−ウンデシルオキシフェニル基、4−n−ドデシルオキシフェニル基、4−n−テトラデシルオキシフェニル基、4−n−ヘキサデシルオキシフェニル基、4−n−オクタデシルオキシフェニル基、2,3−ジメトキシフェニル基、2,4−ジメトキシフェニル基、2,5−ジメトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、3,5−ジエトキシフェニル基、2−メトキシ−4−メチルフェニル基、2−メトキシ−5−メチルフェニル基、3−メトキシ−4−メチルフェニル基、2−メチル−4−メトキシフェニル基、3−メチル−4−メトキシフェニル基、3−メチル−5−メトキシフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、4−ブロモフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、2−メチル−4−クロロフェニル基、2−クロロ−4−メチルフェニル基、3−クロロ−4−メチルフェニル基、2−クロロ−4−メトキシフェニル基、3−メトキシ−4−フルオロフェニル基、3−メトキシ−4−クロロフェニル基、3−フルオロ−4−メトキシフェニル基、4−フェニルフェニル基、3−フェニルフェニル基、2−フェニルフェニル基、4−(4’−メチルフェニル)フェニル基、4−(4’−メトキシフェニル)フェニル基、3,5−ジフェニルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、4−エトキシ−1−ナフチル基、6−n−ブチル−2−ナフチル基、6−メトキシ−2−ナフチル基、7−エトキシ−2−ナフチル基、2−フリル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、4−アミノフェニル基、3−アミノフェニル基、2−アミノフェニル基、4−(N−メチルアミノ)フェニル基、3−(N−メチルアミノ)フェニル基、4−(N−エチルアミノ)フェニル基、2−(N−イソプロピルアミノ)フェニル基、4−(N−n−ブチルアミノ)フェニル基、2−(N−n−ブチルアミノ)フェニル基、4−(N−n−オクチルアミノ)フェニル基、4−(N−n−ドデシルアミノ)フェニル基、4−N−ベンジルアミノフェニル基、4−N−フェニルアミノフェニル基、2−N−フェニルアミノフェニル基、4−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル基、3−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル基、2−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル基、4−(N,N−ジエチルアミノ)フェニル基、2−(N,N−ジエチルアミノ)フェニル基、4−(N,N−ジ−n−ブチルアミノ)フェニル基、4−(N,N−ジ−n−ヘキシルアミノ)フェニル基、4−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フェニル基、4−(N,N−ジエチルアミノ)−1−ナフチル基、4−ピロリジノフェニル基、4−ピペリジノフェニル基、4−モルフォリノフェニル基、4−ピロリジノ−1−ナフチル基、4−(N−ベンジル−N−メチルアミノ)フェニル基、4−(N−ベンジル−N−フェニルアミノ)フェニル基、4−(N−メチル−N−フェニルアミノ)フェニル基、4−(N−エチル−N−フェニルアミノ)フェニル基、4−(N−n−ブチル−N−フェニルアミノ)フェニル基、4−(N,N−ジフェニルアミノ)フェニル基、2−(N,N−ジフェニルアミノ)フェニル基、4−〔N,N−ジ(4’−メチルフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N,N−ジ(3’−メチルフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N,N−ジ(4’−エチルフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N,N−ジ(4’−tert−ブチルフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N,N−ジ(4’−n−ヘキシルフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N,N−ジ(4’−メトキシフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N,N−ジ(4’−エトキシフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N,N−ジ(4’−n−ブトキシフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N,N−ジ(4’−n−ヘキシルオキシフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N,N−ジ(1’−ナフチル)アミノ〕フェニル基、4−〔N,N−ジ(2’−ナフチル)アミノ〕フェニル基、4−〔N−フェニル−N−(3’−メチルフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N−フェニル−N−(4’−メチルフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N−フェニル−N−(4’−オクチルフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N−フェニル−N−(4’−メトキシフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N−フェニル−N−(4’−エトキシフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N−フェニル−N−(4’−n−ヘキシルオキシフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N−フェニル−N−(4’−フルオロフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N−フェニル−N−(1’−ナフチル)アミノ〕フェニル基、4−〔N−フェニル−N−(2’−ナフチル)アミノ〕フェニル基、4−〔N−フェニル−N−(4’−フェニルフェニル)アミノ〕フェニル基、4−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−ナフチル基、6−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−ナフチル基、4−(N−カルバゾリイル)フェニル基、4−(N−フェノキサジイル)フェニル基などの置換または未置換のアリール基、
例えば、フェニルオキシ基、2−メチルフェニルオキシ基、3−メチルフェニルオキシ基、4−メチルフェニルオキシ基、3−エチルフェニルオキシ基、4−エチルフェニルオキシ基、4−n−プロピルフェニルオキシ基、4−イソプロピルフェニルオキシ基、4−n−ブチルフェニルオキシ基、4−イソブチルフェニルオキシ基、4−tert−ブチルフェニルオキシ基、4−n−ペンチルフェニルオキシ基、4−イソペンチルフェニルオキシ基、4−tert−ペンチルフェニルオキシ基、4−n−ヘキシルフェニルオキシ基、4−シクロヘキシルフェニルオキシ基、4−n−ヘプチルフェニルオキシ基、4−n−オクチルフェニルオキシ基、4−n−ノニルフェニルオキシ基、4−n−デシルフェニルオキシ基、4−n−ウンデシルフェニルオキシ基、4−n−ドデシルフェニルオキシ基、4−n−テトラデシルフェニルオキシ基、4−n−ヘキサデシルフェニルオキシ基、4−n−オクタデシルフェニルオキシ基、2,3−ジメチルフェニルオキシ基、2,4−ジメチルフェニルオキシ基、2,5−ジメチルフェニルオキシ基、2,6−ジメチルフェニルオキシ基、3,4−ジメチルフェニルオキシ基、3,5−ジメチルフェニルオキシ基、3,4,5−トリメチルフェニルオキシ基、2,3,5,6−テトラメチルフェニルオキシ基、5−インダニルオキシ基、1,2,3,4−テトラヒドロ−5−ナフチルオキシ基、1,2,3,4−テトラヒドロ−6−ナフチルオキシ基、2−メトキシフェニルオキシ基、3−メトキシフェニルオキシ基、4−メトキシフェニルオキシ基、3−エトキシフェニルオキシ基、4−エトキシフェニルオキシ基、4−n−プロポキシフェニルオキシ基、4−イソプロポキシフェニルオキシ基、4−n−ブトキシフェニルオキシ基、4−イソブトキシフェニルオキシ基、4−n−ペンチルオキシフェニルオキシ基、4−n−ヘキシルオキシフェニルオキシ基、4−シクロヘキシルオキシフェニルオキシ基、4−n−ヘプチルオキシフェニルオキシ基、4−n−オクチルオキシフェニルオキシ基、4−n−ノニルオキシフェニルオキシ基、4−n−デシルオキシフェニルオキシ基、4−n−ウンデシルオキシフェニルオキシ基、4−n−ドデシルオキシフェニルオキシ基、4−n−テトラデシルオキシフェニルオキシ基、4−n−ヘキサデシルオキシフェニルオキシ基、4−n−オクタデシルオキシフェニルオキシ基、2,3−ジメトキシフェニルオキシ基、2,4−ジメトキシフェニルオキシ基、2,5−ジメトキシフェニルオキシ基、3,4−ジメトキシフェニルオキシ基、3,5−ジメトキシフェニルオキシ基、3,5−ジエトキシフェニルオキシ基、2−メトキシ−4−メチルフェニルオキシ基、2−メトキシ−5−メチルフェニルオキシ基、3−メトキシ−4−メチルフェニルオキシ基、2−メチル−4−メトキシフェニルオキシ基、3−メチル−4−メトキシフェニルオキシ基、3−メチル−5−メトキシフェニルオキシ基、2−フルオロフェニルオキシ基、3−フルオロフェニルオキシ基、4−フルオロフェニルオキシ基、2−クロロフェニルオキシ基、3−クロロフェニルオキシ基、4−クロロフェニルオキシ基、4−ブロモフェニルオキシ基、4−トリフルオロメチルフェニルオキシ基、3−トリフルオロメチルフェニルオキシ基、2,4−ジフルオロフェニルオキシ基、3,5−ジフルオロフェニルオキシ基、2,4−ジクロロフェニルオキシ基、3,4−ジクロロフェニルオキシ基、3,5−ジクロロフェニルオキシ基、2−メチル−4−クロロフェニルオキシ基、2−クロロ−4−メチルフェニルオキシ基、3−クロロ−4−メチルフェニルオキシ基、2−クロロ−4−メトキシフェニルオキシ基、3−メトキシ−4−フルオロフェニルオキシ基、3−メトキシ−4−クロロフェニルオキシ基、3−フルオロ−4−メトキシフェニルオキシ基、4−フェニルフェニルオキシ基、3−フェニルフェニルオキシ基、2−フェニルフェニルオキシ基、4−(4’−メチルフェニル)フェニルオキシ基、4−(4’−メトキシフェニル)フェニルオキシ基、3,5−ジフェニルフェニルオキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチル−1−ナフチルオキシ基、4−エトキシ−1−ナフチルオキシ基、6−n−ブチル−2−ナフチルオキシ基、6−メトキシ−2−ナフチルオキシ基、7−エトキシ−2−ナフチルオキシ基、2−フリルオキシ基、2−チエニルオキシ基、3−チエニルオキシ基、2−ピリジルオキシ基、3−ピリジルオキシ基、4−ピリジルオキシ基などの置換または未置換のアリールオキシ基、
例えば、ベンジル基、α−メチルベンジル基、α−エチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基、α−フェニルベンジル基、α,α−ジフェニルベンジル基、フェネチル基、α−メチルフェネチル基、β−メチルフェネチル基、α,α−ジメチルフェネチル基、4−メチルフェネチル基、4−メチルベンジル基、3−メチルベンジル基、2−メチルベンジル基、4−エチルベンジル基、2−エチルベンジル基、4−イソプロピルベンジル基、4−tert−ブチルベンジル基、2−tert−ブチルベンジル基、4−tert−ペンチルベンジル基、4−シクロヘキシルベンジル基、4−n−オクチルベンジル基、4−tert−オクチルベンジル基、4−フェニルベンジル基、4−(4’−メチルフェニル)ベンジル基、4−(4’−tert−ブチルフェニル)ベンジル基、4−(4’−メトキシフェニル)ベンジル基、4−メトキシベンジル基、3−メトキシベンジル基、2−エトキシベンジル基、4−n−ブトキシベンジル基、4−n−ヘプチルオキシベンジル基、3,4−ジメトキシベンジル基、4−フルオロベンジル基、2−フルオロベンジル基、4−クロロベンジル基、3−クロロベンジル基、2−クロロベンジル基、3,4−ジクロロベンジル基、2−フルフリル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基などの置換または未置換のアラルキル基、
例えば、ベンジルオキシ基、α−メチルベンジルオキシ基、α−エチルベンジルオキシ基、α,α−ジメチルベンジルオキシ基、α−フェニルベンジルオキシ基、α,α−ジフェニルベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基、α−メチルフェネチルオキシ基、β−メチルフェネチルオキシ基、α,α−ジメチルフェネチルオキシ基、4−メチルフェネチルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、3−メチルベンジルオキシ基、2−メチルベンジルオキシ基、4−エチルベンジルオキシ基、2−エチルベンジルオキシ基、4−イソプロピルベンジルオキシ基、4−tert−ブチルベンジルオキシ基、2−tert−ブチルベンジルオキシ基、4−tert−ペンチルベンジルオキシ基、4−シクロヘキシルベンジルオキシ基、4−n−オクチルベンジルオキシ基、4−tert−オクチルベンジルオキシ基、4−フェニルベンジルオキシ基、4−(4’−メチルフェニル)ベンジルオキシ基、4−(4’−tert−ブチルフェニル)ベンジルオキシ基、4−(4’−メトキシフェニル)ベンジルオキシ基、4−メトキシベンジルオキシ基、3−メトキシベンジルオキシ基、2−エトキシベンジルオキシ基、4−n−ブトキシベンジルオキシ基、4−n−ヘプチルオキシベンジルオキシ基、3,4−ジメトキシベンジルオキシ基、4−フルオロベンジルオキシ基、2−フルオロベンジルオキシ基、4−クロロベンジルオキシ基、3−クロロベンジルオキシ基、2−クロロベンジルオキシ基、3,4−ジクロロベンジルオキシ基、2−フルフリルオキシ基、1−ナフチルメチルオキシ基、2−ナフチルメチルオキシ基などの置換または未置換のアラルキルオキシ基、フルオロメチル基、3−フルオロプロピル基、6−フルオロヘキシル基、8−フルオロオクチル基、トリフルオロメチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロエチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−プロピル基、1,1,3−トリヒドロ−パーフルオロ−n−プロピル基、2−ヒドロ−パーフルオロ−2−プロピル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ブチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ペンチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ヘキシル基、6−フルオロヘキシル基、4−フルオロシクロヘキシル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−オクチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−デシル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ドデシル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−テトラデシル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ヘキサデシル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロ−n−プロピル基、パーフルオロ−n−ペンチル基、パーフルオロ−n−ヘキシル基、2,2−ビス(トリフルオロメチル)プロピル基、ジクロロメチル基、2−クロロエチル基、3−クロロプロピル基、4−クロロシクロヘキシル基、7−クロロヘプチル基、8−クロロオクチル基、2,2,2−トリクロロエチル基などの直鎖、分岐または環状のハロゲノアルキル基、フルオロメチルオキシ基、3−フルオロプロピルオキシ基、6−フルオロヘキシルオキシ基、8−フルオロオクチルオキシ基、トリフルオロメチルオキシ基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロエチルオキシ基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−プロピルオキシ基、1,1,3−トリヒドロ−パーフルオロ−n−プロピルオキシ基、2−ヒドロ−パーフルオロ−2−プロピルオキシ基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ブチルオキシ基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ペンチルオキシ基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ヘキシルオキシ基、6−フルオロヘキシルオキシ基、4−フルオロシクロヘキシルオキシ基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−オクチルオキシ基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−デシルオキシ基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ドデシルオキシ基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−テトラデシルオキシ基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ヘキサデシルオキシ基、パーフルオロエチルオキシ基、パーフルオロ−n−プロピルオキシ基、パーフルオロ−n−ペンチルオキシ基、パーフルオロ−n−ヘキシルオキシ基、
2,2−ビス(トリフルオロメチル)プロピルオキシ基、ジクロロメチルオキシ基、2−クロロエチルオキシ基、3−クロロプロピルオキシ基、4−クロロシクロヘキシルオキシ基、7−クロロヘプチルオキシ基、8−クロロオクチルオキシ基、2,2,2−トリクロロエチルオキシ基などの直鎖、分岐または環状のハロゲノアルコキシ基、
例えば、アミノ基、N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N−n−ブチルアミノ基、N−シクロヘキシルアミノ基、N−n−オクチルアミノ基、N−n−デシルアミノ基、N−ベンジルアミノ基、N−フェニルアミノ基、N−(3−メチルフェニル)アミノ基、N−(4−メチルフェニル)アミノ基、N−(4−n−ブチルフェニル)アミノ基、N−(4−メトキシフェニル)アミノ基、N−(3−フルオロフェニル)アミノ基、N−(4−クロロフェニル)アミノ基、N−(1−ナフチル)アミノ基、N−(2−ナフチル)アミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジ−n−ブチルアミノ基、N,N−ジ−n−ヘキシルアミノ基、N,N−ジ−n−オクチルアミノ基、N,N−ジ−n−デシルアミノ基、N,N−ジ−n−ドデシルアミノ基、N−メチル−N−エチルアミノ基、N−エチル−N−n−ブチルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N−エチル−N−フェニルアミノ基、N−n−ブチル−N−フェニルアミノ基、N−ベンジル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジ(3−メチルフェニル)アミノ基、N,N−ジ(4−メチルフェニル)アミノ基、N,N−ジ(4−エチルフェニル)アミノ基、N,N−ジ(4−tert−ブチルフェニル)アミノ基、N,N−ジ(4−n−ヘキシルフェニル)アミノ基、N,N−ジ(4−メトキシフェニル)アミノ基、N,N−ジ(4−エトキシフェニル)アミノ基、N,N−ジ(4−n−ブトキシフェニル)アミノ基、N,N−ジ(4−n−ヘキシルオキシフェニル)アミノ基、N,N−ジ(1−ナフチル)アミノ基、N,N−ジ(2−ナフチル)アミノ基、N−フェニル−N−(3−メチルフェニル)アミノ基、N−フェニル−N−(4−メチルフェニル)アミノ基、N−フェニル−N−(4−オクチルフェニル)アミノ基、N−フェニル−N−(4−メトキシフェニル)アミノ基、N−フェニル−N−(4−エトキシフェニル)アミノ基、N−フェニル−N−(4−n−ヘキシルオキシフェニル)アミノ基、N−フェニル−N−(4−フルオロフェニル)アミノ基、N−フェニル−N−(1−ナフチル)アミノ基、N−フェニル−N−(2−ナフチル)アミノ基、N−フェニル−N−(3−フェニルフェニル)アミノ基、N−フェニル−N−(4−フェニルフェニル)アミノ基、N−カルバゾリイル基、N−フェノキサジイル基、N−フェノチアジイル基などの置換または未置換のアミノ基、
例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、n−ブトキシメチル基、n−ペンチルオキシメチル基、n−ヘキシルオキシメチル基、(2−エチルブチルオキシ)メチル基、n−ヘプチルオキシメチル基、n−オクチルオキシメチル基、n−デシルオキシメチル基、n−ドデシルオキシメチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−n−プロポキシエチル基、2−イソプロポキシエチル基、2−n−ブトキシエチル基、2−n−ペンチルオキシエチル基、2−n−ヘキシルオキシエチル基、2−(2’−エチルブチルオキシ)エチル基、2−n−ヘプチルオキシエチル基、2−n−オクチルオキシエチル基、2−(2’−エチルヘキシルオキシ)エチル基、2−n−デシルオキシエチル基、2−n−ドデシルオキシエチル基、2−n−テトラデシルオキシエチル基、2−シクロヘキシルオキシエチル基、2−メトキシプロピル基、3−メトキシプロピル基、3−エトキシプロピル基、3−n−プロポキシプロピル基、3−イソプロポキシプロピル基、3−n−ブトキシプロピル基、3−n−ペンチルオキシプロピル基、3−n−ヘキシルオキシプロピル基、3−(2’−エチルブトキシ)プロピル基、3−n−オクチルオキシプロピル基、3−(2’−エチルヘキシルオキシ)プロピル基、3−n−デシルオキシプロピル基、3−n−ドデシルオキシプロピル基、3−n−テトラデシルオキシプロピル基、3−シクロヘキシルオキシプロピル基、4−メトキシブチル基、4−エトキシブチル基、4−n−プロポキシブチル基、4−イソプロポキシブチル基、4−n−ブトキシブチル基、4−n−ヘキシルオキシブチル基、4−n−オクチルオキシブチル基、4−n−デシルオキシブチル基、4−n−ドデシルオキシブチル基、5−メトキシペンチル基、5−エトキシペンチル基、5−n−プロポキシペンチル基、5−n−ペンチルオキシペンチル基、6−メトキシヘキシル基、6−エトキシヘキシル基、6−イソプロポキシヘキシル基、6−n−ブトキシヘキシル基、6−n−ヘキシルオキシヘキシル基、6−n−デシルオキシヘキシル基、4−メトキシシクロヘキシル基、7−メトキシヘプチル基、7−エトキシヘプチル基、7−イソプロポキシヘプチル基、8−メトキシオクチル基、8−エトキシオクチル基、9−メトキシノニル基、9−エトキシノニル基、10−メトキシデシル基、10−エトキシデシル基、10−n−ブトキシデシル基、11−メトキシウンデシル基、11−エトキシウンデシル基、12−メトキシドデシル基、12−エトキシドデシル基、12−イソプロポキシドデシル基、14−メトキシテトラデシル基、テトラヒドロフルフリル基などの直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基;
例えば、(2−メトキシエトキシ)メチル基、(2−エトキシエトキシ)メチル基、(2−n−ブチルオキシエトキシ)メチル基、(2−n−ヘキシルオキシエトキシ)メチル基、(3−メトキシプロピルオキシ)メチル基、(3−エトキシプロピルオキシ)メチル基、(3−n−ブチルオキシプロピルオキシ)メチル基、(3−n−ペンチルオキシプロピルオキシ)メチル基、(4−メトキシブチルオキシ)メチル基、(6−メトキシヘキシルオキシ)メチル基、(10−エトキシデシルオキシ)メチル基、2−(2’−メトキシエトキシ)エチル基、2−(2’−エトキシエトキシ)エチル基、2−(2’−n−ブトキシエトキシ)エチル基、3−(2’−エトキシエトキシ)プロピル基、3−(2’−メトキシプロピルオキシ)プロピル基、3−(2’−イソプロピルオキシプロピルオキシ)プロピル基、3−(3’−メトキシプロピルオキシ)プロピル基、3−(3’−エトキシプロピルオキシ)プロピル基などの直鎖、分岐または環状のアルコキシアルコキシアルキル基、
例えば、フェニルオキシメチル基、4−メチルフェニルオキシメチル基、3−メチルフェニルオキシメチル基、2−メチルフェニルオキシメチル基、4−エチルフェニルオキシメチル基、4−n−プロピルフェニルオキシメチル基、4−n−ブチルフェニルオキシメチル基、4−tert−ブチルフェニルオキシメチル基、4−n−ヘキシルフェニルオキシメチル基、4−n−オクチルフェニルオキシメチル基、4−n−デシルフェニルオキシメチル基、4−メトキシフェニルオキシメチル基、4−エトキシフェニルオキシメチル基、4−ブトキシフェニルオキシメチル基、4−n−ペンチルオキシフェニルオキシメチル基、4−フルオロフェニルオキシメチル基、3−フルオロフェニルオキシメチル基、2−フルオロフェニルオキシメチル基、3,4−ジフルオロフェニルオキシメチル基、4−クロロフェニルオキシメチル基、2−クロロフェニルオキシメチル基、4−フェニルフェニルオキシメチル基、1−ナフチルオキシメチル基、2−ナフチルオキシメチル基、2−フリルオキシメチル基、1−フェニルオキシエチル基、2−フェニルオキシエチル基、2−(4’−メチルフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−エチルフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−n−ヘキシルフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−メトキシフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−n−ブトキシフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−フルオロフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−クロロフェニルオキシ)エチル基、2−(4’−ブロモフェニルオキシ)エチル基、2−(1’−ナフチルオキシ)エチル基、2−(2’−ナフチルオキシ)エチル基、2−フェニルオキシプロピル基、3−フェニルオキシプロピル基、3−(4’−メチルフェニルオキシ)プロピル基、3−(2’−ナフチルオキシ)プロピル基、4−フェニルオキシブチル基、4−(2’−エチルフェニルオキシ)ブチル基、4−フェニルオキシペンチル基、5−フェニルオキシペンチル基、5−(4’−tert−ブチルフェニルオキシ)ペンチル基、6−フェニルオキシヘキシル基、6−(2’−クロロフェニルオキシ)ヘキシル基、8−フェニルオキシオクチル基、10−フェニルオキシデシル基、10−(3’−メチルフェニルオキシ)デシル基などの置換または未置換のアリールオキシアルキル基、
例えば、ベンジルオキシメチル基、フェネチルオキシメチル基、4−メチルベンジルオキシメチル基、3−メチルベンジルオキシメチル基、4−n−プロピルベンジルオキシメチル基、4−n−オクチルベンジルオキシメチル基、4−メトキシベンジルオキシメチル基、4−エトキシベンジルオキシメチル基、4−n−ブトキシベンジルオキシメチル基、4−フルオロベンジルオキシメチル基、3−フルオロベンジルオキシメチル基、2−フルオロベンジルオキシメチル基、4−クロロベンジルオキシメチル基、4−フェニルベンジルオキシメチル基、2−ベンジルオキシエチル基、2−フェネチルオキシエチル基、2−(4’−メチルベンジルオキシ)エチル基、2−(2’−メチルベンジルオキシ)エチル基、2−(4’−フルオロベンジルオキシ)エチル基、2−(4’−クロロベンジルオキシ)エチル基、3−ベンジルオキシプロピル基、3−(4’−メトキシベンジルオキシ)プロピル基、4−ベンジルオキシブチル基、4−(4’―フェニルベンジルオキシ)ブチル基、5−(4’―メチルベンジルオキシ)ペンチル基、6−ベンジルオキシヘキシル基、8−ベンジルオキシオクチル基などの置換または未置換のアラルキルオキシアルキル基、
例えば、フルオロメチルオキシメチル基、3−フルオロ−n−プロピルオキシメチル基、6−フルオロ−n−ヘキシルオキシメチル基、トリフルオロメチルオキシメチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロエチルオキシメチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−プロピルオキシメチル基、2−ヒドロ−パーフルオロ−2−プロピルオキシメチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ブチルオキシメチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ペンチルオキシメチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ヘキシルオキシメチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−オクチルオキシメチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−デシルオキシメチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−テトラデシルオキシメチル基、2,2−ビス(トリフルオロメチル)プロピルオキシメチル基、3−クロロ−n−プロピルオキシメチル基、2−(8−フルオロ−n−オクチルオキシ)エチル基、2−(1,1−ジヒドロ−パーフルオロエチルオキシ)エチル基、2−(1,1,3−トリヒドロ−パーフルオロ−n−プロピルオキシ)エチル基、2−(1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ペンチルオキシ)エチル基、2−(6−フルオロ−n−ヘキシルオキシ)エチル基、2−(1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−オクチルオキシ)エチル基、3−(4−フルオロシクロヘキシルオキシ)プロピル基、3−(1,1−ジヒドロ−パーフルオロエチルオキシ)プロピル基、3−(1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ドデシルオキシ)プロピル基、4−(パーフルオロ−n−ヘキシルオキシ)ブチル基、4−(1,1−ジヒドロ−パーフルオロエチルオキシ)ブチル基、6−(2−クロロエチルオキシ)ヘキシル基、6−(1,1−ジヒドロ−パーフルオロエチルオキシ)ヘキシル基などの直鎖、分岐または環状のハロゲノアルコキシアルキル基を挙げることができる。
一般式(1)で表される化合物において、より好ましくは、R〜Rは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、炭素数1〜16の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数1〜16の直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、炭素数4〜24の置換または未置換のアリール基、炭素数4〜24の置換または未置換のアリールオキシ基、炭素数5〜24の置換または未置換のアラルキル基、炭素数5〜24の置換または未置換のアラルキルオキシ基、炭素数1〜16の直鎖、分岐または環状のハロゲノアルキル基、炭素数1〜16の直鎖、分岐または環状のハロゲノアルコキシ基、炭素数1〜16の置換アミノ基、炭素数2〜16の直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基、炭素数3〜16の直鎖、分岐または環状のアルコキシアルコキシアルキル基、炭素数5〜24の置換または未置換のアリールオキシアルキル基、炭素数6〜24の置換または未置換のアラルキルオキシアルキル基、あるいは炭素数2〜16の直鎖、分岐または環状のハロゲノアルコキシアルキル基を表す。
一般式(1)で表される化合物において、さらに好ましくは、R〜Rは、水素原子、塩素原子、炭素数1〜10の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数6〜16の置換または未置換のアリール基を表し、炭素数1〜10の直鎖、分岐または環状のハロゲノアルキル基、炭素数1〜10の直鎖、分岐または環状のハロゲノアルコキシ基、炭素数2〜10の直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基、炭素数3〜10の直鎖、分岐または環状のアルコキシアルコキシアルキル基、炭素数5〜16の置換または未置換のアリールオキシアルキル基、炭素数6〜16の置換または未置換のアラルキルオキシアルキル基、あるいは炭素数2〜10の直鎖、分岐または環状のハロゲノアルコキシアルキル基を表す。
さらに、R〜Rから選ばれる互いに隣接する基は互いに結合して、置換している炭素原子と共に、置換または未置換の炭素環式脂肪族環を形成していてもよく、好ましくは、総炭素数4〜20の置換または未置換の炭素環式脂肪族環を形成していてもよく、より好ましくは、総炭素数6〜10の置換または未置換の炭素環式脂肪族環を形成していてもよく、さらに好ましくは、シクロペンタン環またはシクロヘキサン環を形成していてもよい。
一般式(1)において、Mは、2個の水素原子、2個の1価の金属原子、2価の金属原子、3価の置換金属原子、4価の置換金属原子、または酸化金属原子を表し、より好ましくは、2個の水素原子、2価の金属原子、または酸化金属原子であり、さらに好ましくは、2価の金属原子、または酸化金属原子である。
Mで表される1価の金属原子としては、例えば、Na、K、Liなどを挙げることができる。
Mで表される2価の金属原子としては、例えば、Cu、Zn、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Pt、Mn、Mg、Ti、Be、Ca、Ba、Cd、Hg、Pb、Snなどを挙げることができる。
Mで表される3価の置換金属原子としては、例えば、Al−F、Al−Cl、Al−Br、Al−I、Ga−F、Ga−Cl、Ga−Br、Ga−I、In−F、In−Cl、In−Br、In−I、Tl−F、Tl−Cl、Tl−Br、Tl−I、Al−C、Al−C(CH)、In−C、In−C(CH)、Mn(OH)、Mn(OC
、Mn[OSi(CH]、Fe−Cl、Ru−Cl、Rh−Clなどを挙げることができる。
Mで表される4価の置換金属原子としては、例えば、CrCl、SiCl、SiBr、SiF、SiI、ZrCl、ZrI、GeCl、GeBr、GeF、GeI、SnCl、SnF、SnBr、TiCl、TiBr、TiF、Si(OH)、Ge(OH)、Zr(OH)、Mn(OH)、Sn(OH)、Ti(R000、Cr(R000、Si(R000、Sn(R000、Ge(R000〔式中、R000は、アルキル基、フェニル基、ナフチル基、あるいはその誘導体を表す〕、Si(OR111、Sn(OR111、Ge(OR111、Ti(OR111、Cr(OR111〔式中、R111は、アルキル基、フェニル基、ナフチル基、トリアルキルシリル基、ジアルキルアルコキシシリル基、あるいはその誘導体を表す〕、Sn(SR222、Ge(SR222〔式中、R222は、アルキル基、フェニル基、ナフチル基、あるいはその誘導体を表す〕などを挙げることができる。Mで表される酸化金属原子としては、例えば、VO、MnO、TiOなどを挙げることができる。
一般式(1)において、Mは、より好ましくは、Cu、Zn、Fe、Co、Ni、Pd、Mn、Mg、VO、TiOであり、さらに好ましくは、Cu、Ni、Pd、VOであり、特に好ましくは、Cu、VOである。
本発明に係る化合物Aの具体例としては、例えば、以下の化合物を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
























本発明に係る化合物Aは、それ自体公知の方法を参考にして製造することができる。すなわち、一般式(1)で表される化合物は、例えば、一般式(2)〜一般式(5)で表される化合物と、金属あるいは金属塩(例えば、ハロゲン化金属、カルボン酸金属)とを、所望により塩基(例えば、モリブデン酸アンモニウム、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、トリアルキルアミン、アンモニア)の存在下で反応させることにより製造することができる〔例えば、米国特許2850505号、英国特許689387号、英国特許763085号、J.Gen.Chem.USSR,47、1954(1977)、J.Org.Chem.USSR,15、962(1979)、J.Org.Chem.USSR,28、1723(1992)、Chem.Heterocyclic Comp.,18、1269(1982)、Synthesis,687(1991)、特開平11−11015号公報、特開平11−43619号公報、特開平11−100520号公報、特開平11−116574号公報、特開平11−130971号公報、特開2002−129052号公報、特開2006−321925号公報に記載の方法に従って製造することができる〕。

〔式中、R〜Rは一般式(1)の場合と同じ意味を表す〕
尚、一般式(2)〜一般式(5)で表される化合物は、それ自体公知の方法を参考にして製造することができる。一例として挙げると、例えば、一般式(2)で表される化合物は、例えば、一般式(6)で表される化合物と一般式(7)で表される化合物、あるいは一般式(8)で表される化合物と一般式(9)で表される化合物を、酸性触媒(例えば、酢酸、四塩化チタン、塩化亜鉛、三フッ化ホウ素)および塩基性触媒(例えば、ピリジン、ピペリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルフォリン、トリエチルアミン、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム)の存在下で、反応させることにより製造することができる〔例えば、特開平11−43619号公報に記載の方法に従って製造することができる〕。
〔式中、RおよびRは一般式(1)の場合と同じ意味を表す〕
また、一般式(2)で表される化合物は、例えば、一般式(10)で表される化合物とオキシ塩化リンを作用させて製造することができる〔例えば、J.Chem.Soc.,4839(1952)に記載の方法に従って製造することができる〕。
さらに、一般式(2)で表される化合物は、例えば、一般式(11)で表される化合物とシアン化銅を作用させて製造することができる〔例えば、J.Gen.Chem.USSR,47、1954(1977)に記載の方法に従って製造することができる〕。

一般式(2)〜一般式(5)で表される化合物と、例えば、金属あるいは金属塩を反応させて、一般式(1)で表される化合物を製造すると、一般には、環化の際に複数の異性体が生成する。
本明細書においては、一般式(1)で表される化合物とは、実際には、一般式(1−A)〜一般式(1−D)で表される化合物から選ばれる1種の化合物、または2種以上の異性体から成る混合物を表している〔例えば、Chem.Heterocycl.Comp.,24、1043(1988)、特開平11−43619号公報〕。このような複数の異性体から成る混合物の構造の記載に際しても、本明細書においては、便宜上、例えば、一般式(1−A)で表される一つの構造式を記載しているものである。
〔式中、R〜RおよびMは一般式(1)の場合と同じ意味を表す〕
具体例として、例えば、例示化合物番号8の化合物として記載した構造の化合物は、式(8−a)〜式(8−d)で表される化合物から選ばれる1種の化合物、または2種以上の異性体から成る混合物を表すものである。
本発明の光学フィルタにおいては、本発明に係る化合物Aは、1種を単独で使用してもよく、あるいは複数を併用してもよい。
また、本発明に係る化合物Aとしては、例えば、一般式(1−A)〜一般式(1−D)で表される化合物から選ばれる1種の化合物、または2種以上の異性体から成る混合物を使用することができる。また、所望により、該混合物から各異性体を分離し、異性体の内の1種の化合物を用いることができ、さらには、任意の割合から成る複数の異性体を併用することができる。尚、本発明に係る化合物Aとは、結晶は勿論であるが、無定型(アモルファス体)をも包含するものである。
要求される本発明の光学フィルタの特性を考慮し、本発明に係る化合物Aとしては、好ましくは、550〜620nmに吸収極大を有する化合物であり、より好ましくは、570〜605nmに吸収極大を有する化合物である。さらには、一般式(1)で表される化合物の中で、550〜620nmに吸収極大を有する化合物が、より好ましくは、570〜605nmに吸収極大を有する化合物が、本発明の光学フィルタに使用することができる。
本発明の光学フィルタとは、例えば、家屋、ビルなどの建築物、例えば、車、飛行機、電車、宇宙船などの輸送機などの屋内外で適用可能なフィルタである。さらに詳しくは、本発明の光学フィルタとは、例えば、家屋、ビルなどの建築物の窓の外気側、あるいは内側、例えば、車、飛行機、電車、宇宙船などの輸送機の窓の外気側、あるいは内側に設けて用いる光学フィルタである。尚、窓というのは、例えば、家屋の場合を例に説明すると、家屋内において、部屋と部屋の間の室内に設けられている窓(例えば、透明窓ガラス)でもよく、さらには、部屋と外気の間に設けられている窓(例えば、透明窓ガラス)でもよい。尚、本発明の光学フィルタは、例えば、建築物、輸送機の窓に用いる場合、その外気側、あるいは内側の片側面、または両側面に設置するなど各種の設置態様が可能である。本発明の光学フィルタは、視野を著しく損なうことなく、コントラスト良く、対象物を、見る人に提供することを可能にするという効果を有しており、各種の方面に適用することができる。すなわち、本発明の光学フィルタは、例えば、博物館、美術館、水族館、動物園などのショーケース用、展示用の透明ガラス、または透明高分子(例えば、ポリカーボネート、ポリメタクリレート)シートに設けることにより、見学する人から見て、ショーケース内または展示されている物品、生物などが、一層明瞭に見える効果を有しており、好ましく用いられる。
本発明の光学フィルタは、例えば、ショーケース用、展示用に用いる場合、その外気側、あるいは内側の片側面、または両側面に設置するなど各種の設置態様が可能である。また、本発明の光学フィルタは、例えば、屋内外に設けられた看板、案内板、指示板などの外気側に設けることにより、見る人から見て、表示内容が、一層明瞭に見える効果があり、好ましく用いられる。また、本発明の光学フィルタは、例えば、屋内外に設けられた自動販売機、各種ゲーム機などの外気側に設けることにより、表示内容が、一層明瞭に見える効果があり、好ましく用いられる。また、本発明の光学フィルタは、例えば、屋内外に設けられた鏡、反射板などの外気側に設けることにより、映り出されている対象物が、一層明瞭に見える効果があり、好ましく用いられる。
本発明の光学フィルタは、本発明に係る化合物Aを少なくとも1種含有することによって、可視光スペクトルを補正する特性を有する調光フィルムとして機能する。また、本発明の光学フィルタは、さらに、波長800〜1100nm程度に吸収極大を有する近赤外線吸収化合物を含有することにより、近赤外線を遮断する特性を有する近赤外線カットフィルタとして機能する。
本発明の光学フィルタの構成に関しては、特に限定するものではないが、一般には、基体(A)、透明粘着層(B)および/または機能性透明層(C)から成るフィルタである。
本発明の光学フィルタの構成は、一般には、
(1)基体(A)から成るフィルタ(図1)
(2)基体(A)と透明粘着層(B)から成るフィルタ(図2)
(3)透明粘着層(B)から成るフィルタ(図3)
(4)基体(A)と機能性透明層(C)から成るフィルタ(図4)
(5)基体(A)、透明粘着層(B)と機能性透明層(C)から成るフィルタ(図5)を挙げることができる。
本発明の光学フィルタは基体、透明粘着層、機能性透明層を構成する少なくとも1つの層、あるいは部材に、本発明に係る化合物Aを少なくとも1種含有して成るものである。
さらに詳しくは、
(1)の構成においては、一般に、基体を、例えば、屋内外の窓ガラスなどの少なくとも一方の面に設けられる。
(2)の構成においては、一般に、外気側に設けられた基体を、例えば、屋内外の窓ガラスなどの少なくとも一方の面に、透明粘着層を介して設けられる。
(3)の構成においては、例えば、屋内外の窓ガラスなどに、透明粘着層を介して設けられる。
さらに好ましくは、屋内外の複数層の透明ガラスの間に、透明粘着層を挿入して設けられる。
(4)の構成においては、一般に、外気側に設けられた機能性透明層を、例えば、屋内外の窓ガラスなどの少なくとも一方の面に、基体を介して設けられる。
(5)の構成においては、一般に、外気側に設けられた機能性透明層を設けてなる基体を、例えば、屋内外の窓ガラスなどの少なくとも一方の面に、透明粘着層を介して設けられる。
勿論、本発明の光学フィルタを構成する場合、所望の要求特性を考慮し、その他種々の構成とすることができる。例えば、本発明の光学フィルタには、所望に応じて、さらなる透明粘着層を設けることができる。また、本発明の光学フィルタには、複数の機能性透明層を設けることもできる。これらの層にも本発明に係る化合物Aが含有されていてもよい。
以下、基体(A)に関して説明する。
基体は、フィルタの支持体として機能し、一般に、可視光域において、透明ガラス、透明高分子フィルムが用いられる。透明高分子フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルスルフォン、ポリスチレン、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン6などのポリアミド、ポリイミド、トリアセチルセルロースなどのセルロース系樹脂、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂、ポリ塩化ビニルなどのビニル化合物、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ビニル化合物の付加重合体、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニリデンなどのビニリデン化合物、フッ化ビニリデン/トリフルオロエチレン共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重体などのビニル化合物、またはフッ素系化合物の共重合体、ポリエチレンオキシドなどのポリエーテル、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。基体は、一般に、厚さが、10μm〜10mmであり、好ましくは、20μm〜5mmである。
基体は、製造効率の点から、好ましくは、可撓性の透明高分子フィルムであり、さらに、窓ガラスなどの表面に、直接貼合された透明高分子フィルムを基体とする本発明の光学フィルタは、窓ガラスが破損した場合、ガラスの飛散防止ができるという利点がある。本発明においては、基体の表面は、スパッタリング処理、コロナ処理、火炎処理、紫外線照射、電子線照射などのエッチング処理、あるいは下塗り処理が施されていてもよい。基体の少なくとも一方の主面にハードコート層が形成されていてもよい。ハードコート層となるハードコート膜としては、例えば、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂、フッ素系樹脂などの熱硬化型樹脂、あるいは光硬化型樹脂などが挙げられる。ハードコート層の厚さは、1〜100μm程度である。また、ハードコート層には、本発明に係る化合物Aが1種以上含有されていてもよい。
以下、透明粘着層(B)に関して説明する。
本発明において、透明粘着層は、任意の透明な粘着材(接着剤、粘着剤)から成る層である。透明粘着層は、例えば、アクリル系接着剤、シリコン系接着剤、ウレタン系接着剤、ポリビニルブチラール接着剤(PVB)、エチレン−酢酸ビニル系接着剤(EVA)など、ポリビニルエーテル、飽和ポリエステル、メラミン樹脂などから形成される。尚、粘着材としては、シート状、または液体状のものが使用できる。
粘着材として、例えば、シート状の感圧型粘着材を使用する場合は、シート状粘着材を貼付け後、または接着剤の塗布後に、ラミネートして貼り合わせる。粘着材として、例えば、液体状の接着剤を使用する場合は、塗布、貼合わせ後に、室温または高温下で処理することにより、あるいは紫外線照射することにより硬化させて貼り合わせる。その塗布方法としては、例えば、スクリーン印刷法、バーコート法、リバースコート法、グラビアコート法、ダイコート法、ロールコート法、コンマコート法などの公知の方法を挙げることができる。透明粘着層の厚さは、特に限定されるものではないが、一般に、0.5〜500μmである。透明粘着層が形成される面、および貼合わされる面は、予め易接着コートまたはコロナ放電処理などの易接着処理されていることは好ましい。さらに、透明粘着層を介して貼合わせた後、貼合わせ時に部材間に混入した空気を、脱泡、または粘着材に固溶させて、さらには部材間の密着力を向上させる目的で、加圧、加温条件下で処理を施すことは好ましい。
透明粘着層は、一般に、基体の少なくとも一方の面に設けられ、所望の屋内外用の窓などに貼り合わせて用いられる。透明粘着層の少なくとも1つの層に、本発明に係る化合物Aを含有させることができる。
以下、機能性透明層(C)に関して説明する。
本発明の光学フィルタには、該フィルタに対する設置方法や要求される機能に応じて、反射防止機能、防眩機能、反射防止防眩機能、ハードコート機能(耐摩擦機能)、帯電防止機能、防汚機能、ガスバリア機能、紫外線カット機能のいずれか一つ以上の機能を有し、且つ、可視光線を透過する機能性透明層が設けられる。機能性透明層は、上記の各機能を一つ以上有する機能膜そのもの、あるいは機能膜を塗布法、印刷法、あるいは従来公知の各種成膜法により形成された支持体、さらには各機能を有する支持体を使用することができる。支持体は、透明な支持体が好ましく、一般には、透明ガラス、透明高分子フィルムである。尚、透明高分子フィルムとしては、例えば、基体(A)で例示した透明高分子フィルムを挙げることができる。支持体の厚さに関しては特に制限するものではない。また、例えば、透明高分子フィルムから成る支持体に本発明に係る化合物Aを含有させることもできる。機能性透明層が機能膜そのものの場合にも、その膜中に本発明に係る化合物Aを含有させることができる。機能性透明層は、外光反射を抑制するための反射防止(AR:アンチリフレクション)機能、防眩(AG:アンチグレア)機能、あるいはその両機能を備えた反射防止防眩(ARAG)機能のいずれかの機能を有していることは好ましい。反射防止機能を有する機能性透明層は、反射防止膜を形成する支持体の光学特性を考慮し、光学設計により、反射防止膜の構成部材および各構成部材の膜厚を決定することができる。反射防止機能を有する機能性透明層としては、例えば、可視光域において屈折率が1.5以下のフッ素系透明高分子樹脂、フッ化マグネシウム、シリコン系樹脂、酸化珪素などの薄膜を、例えば、1/4波長の光学膜厚で単層形成したもの、あるいは屈折率の異なる金属酸化物、フッ化物、ケイ化物、ホウ化物、炭化物、窒化物、硫化物などから成る無機化合物薄膜、あるいはシリコン系樹脂やアクリル樹脂、フッ素系樹脂などから成る有機化合物薄膜を支持体から見て、高屈折率層、低屈折率層の順に2層以上積層したものがある。
尚、無機化合物薄膜の成膜法は、例えば、スパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法、湿式塗工法などの公知の方法を適用することができる。有機化合物薄膜の成膜法は、例えば、バーコート法、リバースコート法、グラビアコート法、ダイコート法、ロールコート法、コンマコート法などの公知の方法を適用することができる。反射防止性を有する機能性透明層の表面の可視光線反射率は、一般に、2%以下、好ましくは、1.3%以下、より好ましくは、0.8%以下であるように調製する。防眩機能を有する機能性透明層は、一般に、0.1〜10μm程度の微少な凹凸の表面状態を有する可視光域に対して透明な層のことである。防眩機能を有する機能性透明層は、例えば、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂、フッ素系樹脂などの熱硬化型樹脂、または光硬化型樹脂に、シリカ、有機ケイ素化合物などの無機化合物粒子、あるいはメラミン、アクリルなどの有機化合物粒子を分散させてインク化したものを、例えば、バーコート法、リバースコート法、グラビアコート法、ダイコート法、ロールコート法、コンマコート法などの方法によって支持体上に塗布、硬化させて形成することができる。係る無機化合物粒子、および有機化合物粒子の平均粒径は、一般に、1〜40μmである。また、防眩機能を有する機能性透明層は、例えば、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂、フッ素系樹脂などの熱硬化型樹脂、あるいは光硬化型樹脂を支持体上に塗布した後、所望のヘイズまたは表面状態を有する型を押しつけて、表面を凹凸に硬化させることにより形成することができる。防眩機能の指標となるヘイズ値は、一般に、0.5〜20%である。反射防止防眩機能を有する機能性透明層は、防眩機能を有する膜、あるいは防眩機能を有する支持体上に、反射防止膜を形成することにより調製することができる。反射防止防眩機能を有する機能性透明層の表面の可視光線反射率は、一般に、1.5%以下、好ましくは、1.0%以下であるように調製する。本発明の屋内外用の光学フィルタに耐擦傷性能を付加する目的で、機能性透明層がハードコート機能(耐摩擦機能)を有していることは好適である。ハードコート機能を有する機能性透明層は、ハードコート機能を有する膜、あるいは支持体上にハードコート膜を形成することによって調製することができる。ハードコート膜としては、例えば、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂、フッ素系樹脂などの熱硬化型樹脂、あるいは光硬化型樹脂などが挙げられる。ハードコート膜の厚さは、一般に、1〜100μm程度である。ハードコート膜は、反射防止機能を有する透明機能層の高屈折率層、あるいは低屈折率層に用いることもできる。また、ハードコート膜上に反射防止膜が形成されて、機能性透明層が反射防止機能とハードコート機能の両機能を兼ね備えていてもよい。同様に、機能性透明層が防眩機能とハードコート機能の両機能を備えていてもよい。防眩機能とハードコート機能の両機能を備える機能性透明層は、例えば、粒子の分散などにより凹凸を有するハードコート膜の上に、反射防止膜を形成することにより調製することができる。ハードコート機能を有する機能性透明層の表面硬度は、JISK5600に従った鉛筆硬度が、少なくともH以上、好ましくは、2H以上である。また、本発明の光学フィルタには、ホコリの付着防止、人体への悪影響防止などを考慮し、帯電防止機能が必要とされる場合がある。この場合、帯電防止機能を付与するために、機能性透明層が一定の導電性を有していてもよい。尚、導電性は、一般に、面抵抗で1011Ω/□程度以下であればよい。係る導電性材料としては、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)などの公知の透明導電膜、ITO超微粒子、酸化スズ超微粒子などの導電性超微粒子を分散させた導電性膜が挙げられる。また、反射防止機能、防眩機能、反射防止防眩機能、ハードコート機能のいずれか一つ以上の機能を有した機能性透明層を構成する層が導電性を有していることは好ましい。機能性透明膜が、例えば、環境中の物質、あるいは水分に対して、ガスバリア機能を有することは好ましいことである。尚、必要とされるガスバリア機能は、一般に、透湿度で10g/m・day以下である。ガスバリア機能を有する膜としては、例えば、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化スズ、酸化インジウム、酸化イットリウム、酸化マグネシウムなど、またはこれらの混合物、またはこれらに他の元素を添加した金属酸化物薄膜、あるいはポリ塩化ビニリデン、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、フッ素系樹脂などの各種樹脂から成る膜を挙げることができる。ガスバリア機能を有する膜の厚さは、金属酸化物薄膜の場合、一般に、10〜200nmであり、樹脂の場合、一般に、1〜100μmである。尚、ガスバリア機能を有する膜は、単層構造でもよく、あるいは多層構造であってもよい。また、水分に対してガスバリア機能を有する膜としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデンと塩化ビニル、塩化ビニリデンとアクリロニトリルの共重合物、フッ素系樹脂などの各種樹脂から成る膜を挙げることができる。
また、反射防止機能、防眩機能、反射防止防眩機能、帯電防止機能、ハードコート機能のいずれか一つ以上の機能を有した機能性透明層を構成する層が、さらにガスバリア機能を兼ねる層とすることができる。さらに、指紋などの汚れ防止、あるいは汚れ除去が容易になるように、機能性透明層の表面に防汚機能を付与することができる。防汚機能を有するものとしては、水および/または油脂に対して非濡性を有する化合物であり、例えば、フッ素化合物やケイ素化合物などが挙げられる。また、機能性透明層に、例えば、紫外線を吸収する無機薄膜単層、あるいは無機薄膜多層から成る反射防止膜、または紫外線吸収化合物を含有する透明膜を形成することにより、機能性透明層に、さらに、紫外線カット機能を付与することができる。
本発明の光学フィルタには、本発明に係る化合物Aを少なくとも1種含有してなるものである。尚、本明細書において、含有とは、各種部材または膜などから成る各層、あるいは透明粘着材の内部に含有されることは勿論、部材または各層の表面に、塗布された状態を包含するものである。本発明に係る化合物Aを、本発明の光学フィルタに含有させる方法としては、例えば、以下の(1)〜(4)の方法がある。
(1)透明粘着材に添加して、透明粘着層に含有させる方法、
(2)高分子樹脂に混練して含有させる方法、
(3)高分子樹脂または樹脂モノマーを含む有機溶媒に、本発明に係る化合物Aを、分散または溶解させ、各種部材、各層上に、例えば、キャスティングする方法、
(4)バインダー樹脂を含む有機溶媒に、本発明に係る化合物Aを加え、塗料として各種部材、各層上にコーティングする方法、がある。
上記(1)の方法においては、本発明に係る化合物Aの含有量は、特に限定するものではないが、一般に、透明粘着材に対して、10ppm〜30質量%、好ましくは、10ppm〜20質量%である。また、(2)および(3)の方法においては、本発明に係る化合物Aの含有量は、特に限定するものではないが、一般に、高分子樹脂または樹脂モノマーに対して、10ppm〜30質量%、好ましくは、10ppm〜20質量%である。また、(4)の方法においては、本発明に係る化合物Aの含有量は、特に限定するものではないが、一般に、バインダー樹脂に対して、10ppm〜30質量%、好ましくは、10ppm〜20質量%である。また、バインダー樹脂濃度は、塗料全体に対して、一般に、1〜50質量%である。本発明の光学フィルタには、本発明に係る化合物A以外に、本発明の所望の効果を損なわない範囲で、光吸収化合物を1種以上併用することができる。係る光吸収化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、可視光域に所望の吸収を有する化合物を挙げることができ、例えば、アントラキノン化合物、フタロシアニン化合物、メチン化合物、アゾメチン化合物、オキサジン化合物、アゾ化合物、スチリル化合物、クマリン化合物、ポルフィリン化合物、ジベンゾフラノン化合物、ジケトピロロピロール化合物、ローダミン化合物、キサンテン化合物、ピロメテン化合物などを挙げることができる。さらに、本発明の光学フィルタが、近赤外線を遮断する特性を有する近赤外線カットフィルタの形態の場合には、さらに近赤外線吸収化合物を1種類以上含有されていてもよい。尚、近赤外線吸収化合物としては、好ましくは、800〜1100nm程度に吸収極大を有する化合物である。係る近赤外線吸収化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、フタロシアニン化合物(例えば、金属フタロシアニン錯体)、ナフタロシアニン化合物(例えば、金属ナフタロシアニン錯体)、アントラキノン化合物、ジチオール化合物(例えば、ニッケルジチオール錯体)、ジイミニウム塩化合物などを挙げることができる。これら光吸収化合物、近赤外線吸収化合物の濃度は、該化合物の吸収波長、吸光係数、さらには、所望の光学特性(例えば、色、透過特性、視野、コントラスト)を考慮し任意に設定することができる。本発明の光学フィルタは、例えば、優れた透過特性を有し、特定の光の波長を遮断し、目が受光する光の波長を制御することにより、視野が良好で、光学特性(例えば、コントラスト)を向上させることができる。さらに、受光する光の波長を制御することにより、目の疲労防止の効果がある。
本発明の光学フィルタを、実際に使用する場合には、例えば、窓、あるいはショーケース内の物品を保護するための仕切りとなる透明なガラス、または透明な高分子シートの少なくとも一面に、本発明フィルタを密着、貼り合わせた形態で使用できる。また、窓、あるいはショーケース内の物品を保護するための仕切りとなる複数の透明なガラス、または複数の透明な高分子シートから成る積層体の、少なくとも1つの間に、本発明の光学フィルタを挿入、サンドイッチされた形態で使用できる。勿論、本発明の光学フィルタ自体、単独で使用することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1) 本発明の光学フィルタの作製
酢酸エチル/トルエン(50:50質量%)溶媒に、例示化合物番号4の化合物を溶解させて希釈液とした。アクリル系粘着剤(80質量%)と、この例示化合物番号4の化合物を含む希釈液(20質量%)を混合し、ポリエチレンテレフタレートフィルム(75μm)の面上に、ダイコーターにより乾燥膜厚20μmに塗工、乾燥させて、透明粘着層を設けた光学フィルタを製造した。尚、例示化合物番号4の化合物は、乾燥した粘着材の中で1200(質量)ppm含有するように、希釈液を調製した。夏の晴天の昼間に、家屋の室内の部屋とベランダの間に設置されている窓の外気側に、透明粘着層を介して光学フィルタを装着し、外の空を凝視した。青い空に浮かぶ白い雲を見たところ、青い空と白い雲の境がコントラスト良く判別できた。
(実施例2〜12)
実施例1において、透明粘着層の形成に際し、例示化合物番号2の化合物を使用する代わりに、例示化合物番号8の化合物(実施例2)、例示化合物番号11の化合物(実施例3)、例示化合物番号22の化合物(実施例4)、例示化合物番号32の化合物(実施例5)、例示化合物番号33の化合物(実施例6)、例示化合物番号39の化合物(実施例7)、例示化合物番号45の化合物(実施例8)、例示化合物番号52の化合物(実施例9)、例示化合物番号54の化合物(実施例10)、例示化合物番号58の化合物(実施例11)、例示化合物番号62の化合物(実施例12)を使用した以外は、実施例1に記載の方法により、本発明の光学フィルタを作製した。さらに、実施例1に記載したように窓に光学フィルタを装着した。
尚、実施例2〜4においては、使用した例示化合物の濃度は、乾燥した粘着剤中、800(質量)ppm、実施例5〜7においては、使用した例示化合物の濃度は、乾燥した粘着剤中、1500(質量)ppm、実施例8〜10においては、使用した例示化合物の濃度は、乾燥した粘着剤中、2000(質量)ppm、実施例11および12においては、使用した例示化合物の濃度は、乾燥した粘着剤中、2500(質量)ppm含有するように調製した。
(比較例) 比較用の光学フィルタの作製
実施例1において、粘着層の形成に際し、例示化合物番号2の化合物を使用しなかった以外は、実施例1に記載の方法により、光学フィルタを作製した。さらに、実施例1に記載したように窓に光学フィルタを装着した。
〔実施例および比較例で作製した光学フィルタの特性評価〕
実施例1〜12および比較例で作製した、各光学フィルタに関して、光学フィルタの装着前と比較し、以下の特性に関して測定、評価した。その結果を第1表に示した。
(1)光学フィルタのコントラストの比較
光学フィルタの装着の前後で、窓からの風景として、青い空に浮かぶ白い雲を凝視し、青い空と白い雲の境がどのように見えるかを目視で判定し、コントラストの比較とした。その結果は、第1表に示した。
第1表中、◎は、青い空に浮かぶ白い雲を凝視したところ、光学フィルタを装着する前に比べ、青い空と白い雲の境のコントラストが、一層明瞭な状態になっていることを表す。また、○は、青い空に浮かぶ白い雲を凝視したところ、光学フィルタを装着する前に比べ、青い空と白い雲の境のコントラストは、変わらないことを表している。
第1表から、テトラアザポルフィリン化合物を含有して成る本発明の光学フィルタは、テトラアザポルフィリン化合物を含有しない光学フィルタに比べ、風景のコントラストが明瞭になっていることが判る。尚、実施例1〜12で作製した本発明の光学フィルタを、窓に6カ月間装着し続けた後も、該フィルタを装着した窓から見える風景のコントラストは非常に良好であり、本発明の光学フィルタは、耐久性に優れていることが判明した。
(実施例13)
ポリエチレンテレフタレート(PET)ペレットに、例示化合物番号8の化合物を0.018質量%、および例示化合物番号47の化合物0.018質量%を混合した後、260〜280℃で溶融し、押し出し機によりPETフィルム(厚さ:250μm)を作製した。
その後、このPETフィルムを2軸延伸して、基体中に例示化合物番号8の化合物、および例示化合物番号47の化合物を含有するフィルム状の基体(厚さ:125μm)を作製した。さらに、フィルム状の基体をシート状に裁断し(250mm×250mm)、本発明の光学フィルタを作製した。この光学フィルタを、電車の乗客席の窓に密着させ、停車時、および走行時(時速:約80km/hr)に、座席から光学フィルタ付きの窓越しに、夏の晴天の昼間に、青い空に浮かぶ白い雲を凝視した。光学フィルタを装着すると、光学フィルタを装着しない場合に比べ、青い空と白い雲の境が、一層明瞭に判別できた。
本発明により光学特性(例えば、コントラスト)に優れた屋内外用の光学フィルタを提供することが可能になった。
さらに詳しくは、例えば、一般家屋、ビルなどの各種建築物、あるいは、例えば、車両、飛行機、船などの輸送機の窓に設けて使用される屋内外用の光学フィルタを提供することが可能になった。
さらには、例えば、水族館、博物館、美術館などのショーケース用、展示用のガラス、または透明高分子シートに設けて使用される屋内外用の光学フィルタを提供することが可能になった。
11:基体(A)

21:基体(A)
22:透明粘着層(B)

32:透明粘着層(B)

41:基体(A)
43:機能性透明層(C)

51:基体(A)
52:透明粘着層(B)
53:機能性透明層(C)

Claims (5)

  1. テトラアザポルフィリン化合物を少なくとも1種含有して成る屋内外用の光学フィルタ。
  2. テトラアザポルフィリン化合物が、一般式(1)で表される化合物である請求項1の屋内外用の光学フィルタ。
    (式中、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、置換または未置換のアリール基、置換または未置換のアリールオキシ基、置換または未置換のアラルキル基、置換または未置換のアラルキルオキシ基、直鎖、分岐または環状のハロゲノアルキル基、直鎖、分岐または環状のハロゲノアルコキシ基、置換または未置換のアミノ基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルコキシアルキル基、置換または未置換のアリールオキシアルキル基、置換または未置換のアラルキルオキシアルキル基、あるいは直鎖、分岐または環状のハロゲノアルコキシアルキル基を表し、さらに、R〜Rから選ばれる互いに隣接する基は互いに結合して、置換している炭素原子と共に、置換または未置換の炭素環式脂肪族環を形成していてもよいを表し、Mは2個の水素原子、2個の1価の金属原子、2価の金属原子、3価の置換金属原子、4価の置換金属原子、または酸化金属原子を表す)
  3. 前記一般式(1)で表される化合物において、R〜Rが水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、炭素数1〜16の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数1〜16の直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、炭素数4〜24の置換または未置換のアリール基、炭素数4〜24の置換または未置換のアリールオキシ基、炭素数5〜24の置換または未置換のアラルキル基、炭素数5〜24の置換または未置換のアラルキルオキシ基、炭素数1〜16の直鎖、分岐または環状のハロゲノアルキル基、炭素数1〜16の直鎖、分岐または環状のハロゲノアルコキシ基、炭素数1〜16の置換アミノ基、炭素数2〜16の直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基、炭素数3〜16の直鎖、分岐または環状のアルコキシアルコキシアルキル基、炭素数5〜24の置換または未置換のアリールオキシアルキル基、炭素数6〜24の置換または未置換のアラルキルオキシアルキル基、あるいは炭素数2〜16の直鎖、分岐または環状のハロゲノアルコキシアルキル基である請求項2の屋内外用の光学フィルタ。
  4. 前記一般式(1)で表される化合物において、R〜Rが水素原子、塩素原子、炭素数1〜10の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数6〜16の置換または未置換のアリール基を表し、炭素数1〜10の直鎖、分岐または環状のハロゲノアルキル基、炭素数1〜10の直鎖、分岐または環状のハロゲノアルコキシ基、炭素数2〜10の直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基、炭素数3〜10の直鎖、分岐または環状のアルコキシアルコキシアルキル基、炭素数5〜16の置換または未置換のアリールオキシアルキル基、炭素数6〜16の置換または未置換のアラルキルオキシアルキル基、あるいは炭素数2〜10の直鎖、分岐または環状のハロゲノアルコキシアルキル基である請求項2の屋内外用の光学フィルタ。
  5. 前記一般式(1)で表される化合物において、MがCu、Zn、Fe、Co、Ni、Pd、Mn、Mg、VO又はTiOである請求項2の屋内外用の光学フィルタ。
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