JP2011127532A - コモンレール式燃料噴射装置 - Google Patents

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【課題】インジェクタに供給される高圧燃料を効率よく冷却することができるコモンレール式燃料噴射装置を提供する。
【解決手段】蓄圧ポンプにより加圧された高圧燃料を貯留するコモンレールと、該コモンレールに貯留された燃料をエンジンの燃焼室に噴射するインジェクタを備えたコモンレール式燃料噴射装置において、前記コモンレールの一側面を前記エンジンの側面に取り付けるとともに、前記コモンレールの上面又は下面に、前記蓄圧ポンプにより加圧された高圧燃料の流入口を接続するとともに、該流入口を接続した面と同じ面に前記コモンレールからインジェクタに至る燃料噴射鋼管を接続し、前記コモンレールの一側面であって、前記エンジンの側面に取り付けた面と反対側の面と、前記コモンレールの上面又は下面であって、前記流入口及び燃料噴射鋼管を接続した面と反対側の面と、にフィンを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、蓄圧ポンプにより加圧された高圧燃料を貯留するコモンレールと、該コモンレールに貯留された燃料をエンジンの燃焼室に噴射するインジェクタを備えたコモンレール式燃料噴射装置に関するものであって、特に、建設機械、発電機などの走行風が存在しない機器に搭載される場合であってもインジェクタに供給される高圧燃料を効率よく冷却することができるコモンレール式燃料噴射装置に関するものである。
ディーゼルエンジン用の燃料噴射装置の1つとして、コモンレール式燃料噴射装置が知られている。コモンレール式燃料噴射装置は、コモンレールと呼ばれる容器に高圧化した燃料を蓄え、該コモンレールからエンジンの気筒ごとに設けられたインジェクタへ高圧燃料を供給するものである。
コモンレール式燃料噴射装置では、燃料タンクに貯留された燃料を蓄圧ポンプで加圧し、該加圧した燃料をコモンレールに送って高圧状態で貯留し、エンジンコントロールユニット(Engine Control Unit:ECU)からの指示により燃料噴射の必要があるインジェクタのスイッチをオンにすることで、当該インジェクタからコモンレールに貯留された燃料が噴射される。
コモンレール式燃料噴射装置を使用することで、エンジンの回転数に依存せずに燃料噴射の重要な要素である噴射圧力、燃料噴射量、噴射タイミング、噴射率などをそれぞれ独立に制御することが可能であり、1燃焼サイクルにおける多段噴射可能となっている。さらに、燃料を高圧噴射することで燃料が微粒化し、燃料と空気との混合性を向上させることも可能である。
従って、このようなコモンレール式燃料噴射装置による多段噴射、高圧噴射は、排気ガス中の有害物質の低減や、燃費率向上のために有効である。
ところで、コモンレール式燃料噴射装置によって高圧噴射を行う場合、燃料は200MPa程度の高圧まで圧縮されるため、圧縮された燃料は高温となる。
高温となった燃料は、常温時と比べる密度が小さくなるため、常温時と同量の燃料を噴射するためには常温時よりも長時間を要する。
従って、コモンレール式燃料噴射装置を使用することで、燃料噴射時間が長時間化し、燃料噴射時間の長時間化に伴って未燃燃料の増加、等容度の低下による燃費率悪化が生じる。
また、インジェクタでの余剰燃料は燃料タンクに戻されるが、高温の燃料が燃料タンクに戻されると、燃料タンク内温度が上昇する。燃料タンク内温度が上昇することにより、燃料タンク内の燃料が気化しやすくなり、該気化による燃費率の悪化や、気化した燃料が外部に放出されることによる環境への悪影響が生じる可能性がある。
そのため、コモンレール式燃料噴射システムにおいては、インジェクタから噴射する燃料を冷却して温度を下げる必要がある。
そこで、コモンレール式燃料噴射装置の燃料を冷却する技術として、特許文献1には、エンジンの燃焼室の数と同数設けられかつエンジンの各燃焼室に燃料を噴射するインジェクタと、燃料を高圧にして前記各インジェクタへ供給するコモンレールとを有するコモンレール式ディーゼルエンジンの燃料冷却構造であって、エンジンヘッドカバーにその外面に露呈するように放熱部材が設けられているとともに、該放熱部材に前記コモンレールから前記各インジェクタに至る燃料供給路が熱伝導部材を介して結合され、さらに前記放熱部材をエンジンルーム内に導入される走行風の通過経路に位置するように設置する技術が開示されている。
即ち、特許文献1に開示された技術は、コモンレールからインジェクタに至る燃料供給路を通る高温高圧の燃料の熱が、熱伝導部材を介して放熱部材へと効率よく伝達され、放熱部材によりエンジンヘッドカバーの外側へ発散され、放熱部材から発散された熱を走行風によって素早くエンジンルーム外へ運ぶものである。
そのため、特許文献1に開示された技術を、自動車等の走行を伴う車両に搭載されるエンジンに適用する場合には、コモンレールからインジェクタに至る燃料供給路を通る高温高圧の燃料の熱を、前記熱伝導部材を介して放熱部材に伝達し、該放熱部材から発散された熱を走行風によってエンジンルーム外へ運ぶことで、コモンレール式燃料噴射装置のインジェクタから噴射する燃料を効率的に冷却することが可能である。
特開2006−299871号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術を、建設機械や発電機などの走行を伴わない機器に搭載されるエンジンに適用する場合には、前記走行風による放熱部材から発散された熱をエンジンルーム外へ運ぶ効果を期待できないため、前記放熱部材から発散された熱がエンジンヘッドカバー周辺で滞留し、コモンレール式燃料噴射装置のインジェクタから噴射する燃料の冷却の効率がよくない。
従って、本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、蓄圧ポンプにより加圧された燃料を貯留するコモンレールと、該コモンレールに貯留された燃料を噴射するインジェクタと、を備えたコモンレール式燃料噴射装置において、走行風が存在しない機器に搭載される場合であっても、インジェクタに供給される高圧燃料を効率よく冷却することができるコモンレール式燃料噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明においては、蓄圧ポンプにより加圧された高圧燃料を貯留するコモンレールと、該コモンレールに貯留された燃料をエンジンの燃焼室に噴射するインジェクタを備えたコモンレール式燃料噴射装置において、前記コモンレールの一側面を前記エンジンの側面に取り付けるとともに、前記コモンレールの上面に、前記蓄圧ポンプにより加圧された高圧燃料の流入口を接続するとともに、該流入口を接続した面と同じ面に前記コモンレールからインジェクタに至る燃料噴射鋼管を接続し、前記コモンレールの一側面であって、前記エンジンの側面に取り付けた面と反対側の面と、前記コモンレールの下面にフィンを設けたことを特徴とする。
これにより、前記コモンレールの一側面であって、前記エンジンの側面に取り付けた面と反対側の面と、前記コモンレールの下面との2面にフィンを取り付ける面を確保することができる。つまり、コモンレールにフィンの取り付け面積を多く確保することができるため、多くのフィンを取り付けることが可能となり、多くのフィンを取り付けることでフィンとコモンレール外部の空気との接触面積を多く確保することができる。従って、コモンレール内の燃料の熱を外部に効率よく放熱することができる。
コモンレール内の燃料の熱を外部に効率よく放熱し、コモンレール内の燃料の温度を低下させることで、エンジンへの燃料噴射時間の長時間化を抑制することができ、該燃料噴射の長時間化にともなる未燃燃料の増加、等容度の低下による燃費率悪化を低減することができる。
さらに、コモンレール内の燃料の温度を低下させることで、燃料タンクに戻されるインジェクタでの余剰燃料の温度も低下し、該余剰燃料の温度に起因する燃料タンク内の温度の上昇及び該温度の上昇に伴う燃費率の悪化や燃料タンク内で気化した燃料が外部に放出されることによる環境への悪影響の発生を低減することができる。
また、コモンレールにフィンを取り付けるだけで実施が可能であるので、低コストでの実施が可能である。
また、前記コモンレールとフィンは、鍛造によって一体に形成されたものであって、前記フィンはコモンレールから離れるに従って細くなる先細状の形状であるとよい。
コモンレールは内部に高圧燃料が貯留されるが、鍛造によって一体に形成することでコモンレールの強度を確保することができる。また、コモンレールとフィンを一体として鍛造によって形成することで、コモンレールへのフィンの取り付けが簡単になる。
このとき、フィンの形状をコモンレールから離れるに従って細くなる先細状の形状とすることで、前記鍛造に工程が簡単になる。
また、前記コモンレール及び燃料噴射鋼管は、エンジンの冷却に用いるエンジンファンからの送風の通過経路に位置するように配置されていることを特徴とする。
これにより、エンジンファンからの送風によって、コモンレール及び燃料噴射鋼管が冷却され、コモンレール及び燃料噴射鋼管内の燃料の温度が低下する。
また、蓄圧ポンプにより加圧された高圧燃料を貯留するコモンレールと、該コモンレールに貯留された燃料をエンジンの燃焼室に噴射するインジェクタを備えたコモンレール式燃料噴射装置において、前記コモンレールの一側面を前記エンジンの側面に取り付けるとともに、前記コモンレールの上面に、前記蓄圧ポンプにより加圧された高圧燃料の流入口を接続するとともに、該流入口を接続した面と同じ面に前記コモンレールからインジェクタに至る燃料噴射鋼管を接続し、前記コモンレール、及び前記コモンレールからインジェクタに至る燃料噴射鋼管は、エンジンの冷却に用いるエンジンファンからの送風の通過経路に位置するように配置されていることを特徴とする。
これにより、エンジンファンからの送風により、コモンレール及び燃料噴射鋼管が冷却され、コモンレール及び燃料噴射鋼管内の燃料の温度が低下する。
また、前記燃料噴射鋼管をコモンレールの上面に接続することで、燃料噴射鋼管が複数ある場合において、複数の燃料噴射鋼管が近い位置に存在するため、エンジンファンからの送風が全ての燃料噴射鋼管にあたりやすくなる。
コモンレール及び燃料噴射鋼管内の燃料の温度が低下することで、エンジンへの燃料噴射時間の長時間化を抑制することができ、該燃料噴射の長時間化にともなる未燃燃料の増加、等容度の低下による燃費率悪化の発生を低減することができる。
さらに、コモンレール及び燃料噴射鋼管内の燃料の温度を低下させることで、燃料タンクに戻されるインジェクタでの余剰燃料の温度も低下し、該余剰燃料の温度に起因する燃料タンク内の温度の上昇及び該温度の上昇に伴う燃費率の悪化や燃料タンク内で気化した燃料が外部に放出されることによる環境への悪影響の発生を低減することができる。
また、コモンレール、燃料噴射鋼管の配置の変更のみで実施が可能であるので、低コストでの実施が可能である。
以上記載のごとく本発明によれば、蓄圧ポンプにより加圧された燃料を貯留するコモンレールと、該コモンレールに貯留された燃料を噴射するインジェクタと、を備えたコモンレール式燃料噴射装置において、走行風が存在しない機器に搭載される場合であっても、インジェクタに供給される高圧燃料を効率よく冷却することができる。
実施例1におけるコモンレール式燃料噴射装置の全体構成図である。 実施例1におけるコモンレールの拡大図である。 実施例2におけるコモンレール式燃料噴射装置の全体構成図である。 実施例3におけるコモンレール式燃料噴射装置の全体構成図である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
まず、図1及び図2を用いて実施例1におけるコモンレール式燃料噴射装置の全体構成について説明する。図1は、実施例1におけるコモンレール式燃料噴射装置の全体構成図である。
図1に示すように、実施例1におけるコモンレール式燃料噴射装置1は、エンジン2に燃料を噴射するための装置であって、燃料タンク8、蓄圧ポンプ10、コモンレール4及びインジェクタ6等を備えて構成されるものである。
蓄圧ポンプ10の吸入側は、低圧燃料配管12により燃料タンク8と接続されている。
一方、蓄圧ポンプ10の吐出側は、高圧燃料配管14、流入口44を介してコモンレール4に接続されている。
コモンレール4には、エンジン2の気筒20に対応して設けられた1又は複数(図1においては3つ)インジェクタ6が燃料噴射鋼管16により接続されている。本実施例1は、エンジン2が3気筒であり、インジェクタ6をエンジン2の気筒20に対応して3つ設けた例を示している。
また、コモンレール4は、その一側面がエンジン2の側面側に取り付けられている。
また、各インジェクタ6は、燃料リターン配管18を介して燃料タンク8と接続されている。燃料リターン配管18は、コモンレール4からインジェクタ6に圧送されながらエンジン2へ噴射されずに余った余剰燃料を燃料タンク8へ戻すための通路である。
また、インジェクタ6及び蓄圧ポンプ10の動作は、エンジン回転数、アクセル開度、コモンレール4内の圧力等の検出値に基づいてインジェクタ6からの燃料噴射量、噴射タイミング等を決定し、インジェクタ6及び蓄圧ポンプ10の動作を制御する制御装置(不図示)によって制御される。
図2は、実施例1におけるコモンレール4の拡大図である。
図2に示すように、コモンレール4には、蓄圧ポンプ10からの燃料の流入口44及び燃料噴射鋼管16に繋がる流出口42が取り付けられている。またフィン46及びフィン48が設けられている。
複数(本実施例においては3つ)の流出口42と、蓄圧ポンプ10からの燃料の流入口44は、コモンレール4の同一面(上面)に取り付けられている。
そして、流出口42及び流入口44が取り付けられた面と反対側の面(下面)にフィン48が取り付けられている。
また、コモンレール4のエンジン2の側面側に取り付けられる面と反対側の側面にフィン46が取り付けられている。
流出口42と流入口44を同一面(上面)に設けることで、コモンレール4の下面、及びコモンレール4のエンジン2と反対側の一側面の2面をフィンを取り付ける面として確保することができる。つまり、コモンレール4にフィンの取り付け面積を多く確保することができるため、多くのフィンを取り付けることが可能となり、フィンとコモンレール外部の空気との接触面積を多く確保することができる。従って、コモンレール4内の燃料の熱を外部に効率よく放熱することができる。
なお、コモンレール4を製作する際に、フィン46及びフィン48をコモンレール4と一体として鍛造によって形成すると、コモンレール4へのフィン46、48の取り付けが簡単になる。この際、前記鍛造の工程の簡単化のため、フィン46及び48を先細状の形状とするとよい。
次に、図1及び図2を用いて実施例1におけるコモンレール式燃料噴射装置の動作について説明する。
燃料タンク8内に貯留されている燃料は、蓄圧ポンプ10によって吸引され、低圧燃料配管12を介して蓄圧ポンプ10へ送られる。蓄圧ポンプ10に送られた燃料は、蓄圧ポンプ10にて圧縮されて高圧化し、コモンレール4内に圧送される。
コモンレール4内に圧送された燃料は、コモンレール2内に高圧状態で貯留される。
コモンレール4内に貯留される燃料は、蓄圧ポンプ10での圧縮により高圧となるとともに高温となっているが、該燃料の熱はコモンレール4に取り付けたフィン46、48により外部に放熱されて温度が低下する。
そして、コモンレール4内に貯留されたフィン46、48の効果により放熱されて温度が低下した高圧燃料は、ECU(不図示)の制御により、流出口42及び燃料噴射鋼管16を介して複数のインジェクタ6に分配され、エンジン2に噴射される。
このとき、コモンレール4からインジェクタ6に圧送されながらエンジン2へ噴射されずに余った燃料は、燃料リターン配管18を通って燃料タンク8に戻る。
実施例1においては、以上のように、コモンレール4の2面にフィン46、48を設けることで、フィン46、48とコモンレール外部の空気との接触面積を多く確保することができる。従って、コモンレール4内の燃料の熱を外部に効率よく放熱することができる。
コモンレール4内の燃料の熱を外部に効率よく放熱し、コモンレール4内の燃料の温度を低下させることで、エンジンへの燃料噴射時間の長時間化を抑制することができ、該燃料噴射の長時間化にともなる未燃燃料の増加、等容度の低下による燃費率悪化を低減することができる。
さらに、コモンレール4内の燃料の温度を低下させることで、燃料タンク8に戻されるインジェクタ6での余剰燃料の温度も低下し、該余剰燃料の温度に起因する燃料タンク8内の温度の上昇及び該温度の上昇に伴う燃費率の悪化や燃料タンク8内で気化した燃料が外部に放出されることによる環境への悪影響の発生を低減することができる。
また、コモンレールにフィンを取り付けるだけで実施が可能であるので、低コストでの実施が可能である。
図3は、実施例2におけるコモンレール式燃料噴射装置の全体構成図である。
図3において、図1と同一符号は同一物を表すものとし、その説明を省略する。
エンジン2には、ラジエータ(不図示)に空気を引き込んで冷却するためのエンジンファン20が設けられている。
実施例2においては、エンジンファン20からの送風fが、コモンレール4及びコモンレールからインジェクタ6に至る燃料噴射鋼管16に当たるように、コモンレール4及び燃料噴射鋼管16を配置している。
エンジンファン20からの送風fにより、コモンレール4及び燃料噴射鋼管16が冷却され、コモンレール4及び燃料噴射鋼管16内の燃料の温度が低下する。
コモンレール4及び燃料噴射鋼管16内の燃料の温度を低下させることで、エンジンへの燃料噴射時間の長時間化を抑制することができ、該燃料噴射の長時間化にともなる未燃燃料の増加、等容度の低下による燃費率悪化の発生を低減することができる。
さらに、コモンレール4及び燃料噴射鋼管16内の燃料の温度を低下させることで、燃料タンク8に戻されるインジェクタ6での余剰燃料の温度も低下し、該余剰燃料の温度に起因する燃料タンク8内の温度の上昇及び該温度の上昇に伴う燃費率の悪化や燃料タンク8内で気化した燃料が外部に放出されることによる環境への悪影響の発生を低減することができる。
また、コモンレール4、燃料噴射鋼管16の配置の変更のみで実施が可能であるので、低コストでの実施が可能である。
図4は、実施例3におけるコモンレール式燃料噴射装置の全体構成図である。
図4において、図1、図2及び図3と同一符号は同一物を表すものとし、その説明を省略する。
図4においては、図1及び図2を用いて説明した実施例1に係る実施形態と同様に、複数(本実施例においては3つ)の流出口42と、蓄圧ポンプ10からの燃料の流入口44をコモンレール4の同一面(上面)に取り付け、該上面と反対側の面(下面)にフィン48を取り付けている。さらに、コモンレール4のエンジン2の側面側に取り付けられる反対側の面にフィン46が取り付けられている。
また、図4においては、図3を用いて説明した実施例2に係る実施形態と同様に、エンジンファン20からの送風fが、コモンレール4及びコモンレール4からインジェクタ6に至る燃料噴射鋼管16に当たるように、コモンレール4及び燃料噴射鋼管16を配置している。
以上の構成により、コモンレール4にフィンの取り付け面積を多く確保し、多くのフィンを取り付けることが可能となり、フィンとコモンレール外部の空気との接触面積を多く確保することができる。従って、コモンレール4内の燃料の熱を外部に効率よく放熱することができる。
また、エンジンファン20からの送風fにより、コモンレール4及び燃料噴射鋼管16が冷却され、コモンレール4及び燃料噴射鋼管16内の燃料の温度が低下する。
フィン46、48によりコモンレール4内の燃料の熱を外部に効率よく放熱するとともに、エンジンファン20からの送風fによりコモンレール4及び燃料噴射鋼管18内の燃料の温度を低下させることで、エンジンへの燃料噴射時間の長時間化を効率よく抑制ことができ、該燃料噴射の長時間化にともなる未燃燃料の増加、等容度の低下による燃費率悪化の発生をさらに確実に低減することができる。
さらに、コモンレール4及び燃料噴射鋼管16内の燃料の温度を低下させることで、燃料タンク8に戻されるインジェクタ6での余剰燃料の温度も低下し、該余剰燃料の温度に起因する燃料タンク8内の温度の上昇及び該温度の上昇に伴う燃費率の悪化や燃料タンク8内で気化した燃料が外部に放出されることによる環境への悪影響の発生を低減することができる。
また、コモンレール4にフィンを取り付けるとともに、コモンレール4、燃料噴射鋼管16の配置のみで実施が可能であるので、低コストでの実施が可能である。
蓄圧ポンプにより加圧された燃料を貯留するコモンレールと、該コモンレールに貯留された燃料を噴射するインジェクタと、を備えたコモンレール式燃料噴射装置において、走行風が存在しない機器に搭載される場合であっても、インジェクタに供給される高圧燃料を効率よく冷却することができるコモンレール式燃料噴射装置として利用することができる。
1 コモンレール式燃料噴射装置
2 エンジン
4 コモンレール
6 インジェクタ
8 燃料タンク
10 蓄熱ポンプ
16 燃料噴射鋼管
18 燃料リターン配管
20 エンジンファン
42 流出口
44 流入口
46、48 フィン

Claims (4)

  1. 蓄圧ポンプにより加圧された高圧燃料を貯留するコモンレールと、該コモンレールに貯留された燃料をエンジンの燃焼室に噴射するインジェクタを備えたコモンレール式燃料噴射装置において、
    前記コモンレールの一側面を前記エンジンの側面に取り付けるとともに、
    前記コモンレールの上面に、前記蓄圧ポンプにより加圧された高圧燃料の流入口を接続するとともに、該流入口を接続した面と同じ面に前記コモンレールからインジェクタに至る燃料噴射鋼管を接続し、
    前記コモンレールの一側面であって、前記エンジンの側面に取り付けた面と反対側の面と、前記コモンレールの下面にフィンを設けたことを特徴とするコモンレール式燃料噴射装置。
  2. 前記コモンレールとフィンは、鍛造によって一体に形成されたものであって、
    前記フィンはコモンレールから離れるに従って細くなる先細状の形状であることを特徴とする請求項1記載のコモンレール式燃料噴射装置。
  3. 前記コモンレール及び燃料噴射鋼管は、エンジンの冷却に用いるエンジンファンからの送風の通過経路に位置するように配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載のコモンレール式燃料噴射装置。
  4. 蓄圧ポンプにより加圧された高圧燃料を貯留するコモンレールと、該コモンレールに貯留された燃料をエンジンの燃焼室に噴射するインジェクタを備えたコモンレール式燃料噴射装置において、
    前記コモンレールの一側面を前記エンジンの側面に取り付けるとともに、
    前記コモンレールの上面に、前記蓄圧ポンプにより加圧された高圧燃料の流入口を接続するとともに、該流入口を接続した面と同じ面に前記コモンレールからインジェクタに至る燃料噴射鋼管を接続し、
    前記コモンレール、及び前記コモンレールからインジェクタに至る燃料噴射鋼管は、エンジンの冷却に用いるエンジンファンからの送風の通過経路に位置するように配置されていることを特徴とするコモンレール式燃料噴射装置。
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