JP2011127084A - 軽油燃料組成物 - Google Patents

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【課題】JIS規格(JIS K 2204)の1号の品質を満たす軽油燃料に相当し、実質的にパラフィンのみで構成され、パラフィン以外の配合物の量が極力抑えられながら、酸化安定性に優れた軽油燃料組成物を提供する。
【解決手段】実質的にパラフィンのみで構成され、炭素数25以上のノルマルパラフィン含有量が0.3質量%以下、流動点が−2.5℃以下、目詰まり点が−1.0℃以下、30℃における動粘度が2.7mm/s以上、酸化指数OI=119.92−2.45×A−0.21×Bが36.7より大きい。(A:プロトン核磁気共鳴スペクトルにおいて、化学シフトが1.00〜1.45ppmにおけるピーク群のピーク総面積に対する、化学シフトが1.45〜2.25ppmにおけるピーク群のピーク総面積の割合、%、B:蒸留10%留出温度、℃)
【選択図】 なし

Description

本発明は、ディーゼルエンジン等に使用される軽油燃料組成物、特にJIS K 2204の1号に規定される軽油の品質を満たす軽油燃料組成物に関するものである。
軽油燃料組成物の蒸留性状は、使用される地域や季節により適宜調整され、その用途により大きく異なる。例えば、寒冷地で使用するものであれば低温流動性を考慮し軽質なものとされる一方、夏季に使用するものであれば低温流動性の制限が緩和されるため、経済性を考慮し軽油燃料としての機能を果たす範囲内でできる限り重質なものを使用する傾向がある。このように用途によって蒸留性状が異なる軽油燃料組成物は、それを構成する炭化水素の分子量分布も異なるため、その性状は用途によって当然相違のあることが予測される。そして、そのように用途によって相違すると考えられる性状の一つとして酸化安定性が挙げられる。
軽油燃料組成物が酸化すると、変色、スラッジの生成、粘度上昇等が認められ、また、酸化によって生じた過酸化物によって車両燃料系統の部材(ゴム材や金属等)を劣化させることが知られている。そのため、酸化安定性は軽油燃料組成物の品質安定性を評価する上で重要な指標の一つになっており、優れた酸化安定性を有する軽油燃料組成物が望まれる。
特に、近年のディーゼルエンジンにおいて、排出ガス中のパティキュレート(粒子状物質:以下「PM」と称する)を低減する方法としてコモンレール式燃料噴射装置が採用されている状況では、従来以上に、軽油燃料組成物のより高い酸化安定性が求められている。コモンレール式燃料噴射装置系ではその構造上、インジェクタに圧送されながら燃焼室へ噴射されずに余った燃料が、リターン通路を経て燃料タンクに戻されるところ、この燃料タンクへ戻された燃料(リターン燃料)は高温であるため、燃料タンク内の軽油燃料の酸化が促進されるからである。このコモンレール式燃料噴射装置系における燃料供給圧力(コモンレールの圧力)は、今後、ディーゼルエンジンのクリーン化に伴い更なる高圧化が進むと予想され、それに伴い燃料油もまた高温化すると考えられるが、一般に、燃料油は高温になればなるほど酸化劣化を起こしやすくなることが知られている。従って、今後のディーゼルエンジンに使用される軽油燃料組成物については、コモンレールの高圧化に伴う燃料油の高温化、すなわち、酸化劣化の促進が懸念される。その一方で、軽油燃料組成物の酸化安定性については、これまでにも、それを改善する試みはなされており、通常、アミン系及びフェノール系の種々の酸化安定剤等を添加することによる改善が広く行われている。
また、近年では、フィッシャー・トロプシュ燃料(以下、FT燃料という)をわが国における自動車燃料として利用するための様々な研究がなされている。FT燃料とは、天然ガス、石炭、バイオマス等の原料を一酸化炭素と水素の合成ガスを経由して、フィッシャー・トロプシュ法により合成して得られる燃料であり、原料に応じた呼び名が使用されることが多い。例えば、天然ガスを原料とするものはGTL、石炭を原料とするものはCTL、バイオマスを原料とするものはBTLと呼ばれることが多い。GTLという語が、フィッシャー・トロプシュ法により得られた燃料の総称として使用される場合もあるが、本発明においては、FT燃料という語を、フィッシャー・トロプシュ法により得られた燃料の総称として使用するものとし、GTL、CTL、BTL等はFT燃料に含まれるものとする。
このFT燃料は、上記のように、天然ガス、石炭、バイオマス等を原料として合成されるため、石油代替燃料としての利用が、また、硫黄や芳香族炭化水素を含まないため、エンジンからの硫黄酸化物やPMの排出を抑える環境に優しい軽油燃料としての利用が期待されている。そして、例えば、エネルギー経済2001年11月号「天然ガスからの液体燃料(GTL)の市場性について」(非特許文献1)に報告されているように、一部の地域では、既に商業化がなされているところもある。
更に、このFT燃料については、国内における実用化に向けた様々な研究もなされており、例えば、本出願人による特開2008−214369号公報(特許文献1)では、従来の軽油燃料にGTLの軽油相当の留分(GTL軽油)を混合し、この混合油に従来の酸化安定剤を添加する試みが行われている。そして、ここでは、GTL軽油を含む軽油燃料組成物に酸化防止剤を配合することによって、高温での酸化安定性を高めることが可能であると記載されている。しかし、所望の効果を得るために必要な酸化防止剤の量は、酸化安定性の悪い燃料ほど多くなり、製造コストを引上げることとなる。更に、酸化防止剤の量が多くなるにつれ、温度低下により酸化防止剤が析出しやすくなるという問題や、逆に、添加剤の添加量が少ないと酸化時に添加剤の酸化防止効果が消耗された後は、顕著に酸化安定性が悪化して車両燃料系統の金属部材等を腐食する等の悪影響を及ぼすという問題があった。
これに対し、特開2008−266617号公報(特許文献2)では酸化防止剤を添加することなく軽油燃料の酸化安定性を維持することが提案されている。ここでは、FT燃料の軽油相当の留分(FT軽油)に、アントラセン類及びジアルキルナフタレンによりなる群から選択される1種以上の多環芳香族化合物を配合することにより、酸化安定性を得ている。
特開2008−214369号公報 特開2008−266617号公報
エネルギー経済2001年11月号「天然ガスからの液体燃料(GTL )の市場性について」
しかしながら、上記文献では、いずれも、用途によって異なる蒸留性状を考慮した酸化安定性の検討はなされていない。しかも、FT軽油の持つ特性の一つとして、芳香族分や硫黄分に関する環境問題を引き起こさない点があるが、その特性は、パラフィンのみで構成されるという特徴に起因するものであり、FT軽油の酸化安定性に対しFT軽油以外の他の燃料組成物を配合することで対応する従来の技術では、このFT軽油の本来の特性が十分に活かされないという問題があった。
そこで、本発明は、用途によって相違する蒸留性状の影響を考慮し、特にJIS規格(JIS K 2204)の1号の品質を満たす軽油燃料に相当するもので、実質的にパラフィンのみで構成され、多環芳香族や酸化安定剤等の、パラフィン以外の配合物の量が極力抑えられながら、酸化安定性に優れた軽油燃料組成物を提供することを目的とする。
本発明に係る軽油燃料組成物は、実質的にパラフィンのみで構成され、炭素数25以上のノルマルパラフィン含有量が0.3質量%以下、流動点が−2.5℃以下、目詰まり点が−1.0℃以下、30℃における動粘度が2.7mm/s以上であり、次式で表される酸化指数OIが36.7より大きい。
OI=119.92−2.45×A−0.21×B
(A:プロトン核磁気共鳴スペクトルにおいて、化学シフトが1.00〜1.45ppmにおけるピーク群のピーク総面積に対する、化学シフトが1.45〜2.25ppmにおけるピーク群のピーク総面積の割合、%、B:蒸留10%留出温度、℃)
本発明において実質的にパラフィンのみとは、スチレン化合物類やジエン化合物類、縮合多環芳香族類を主要な構成に含まないことを意味し、パラフィン以外の組成物が不純物として含まれることは許容される。例えば、わずかな不純物を除き、イソパラフィン及びノルマルパラフィンの質量或いは容量の合計が全体の99%以上であるFT軽油は、本発明の、実質的にパラフィンのみで構成される軽油燃料組成物である。なお、パラフィンのみで構成される燃料を製造する手法として、上記フィッシャー・トロプシュ法の他に、バイオマス原料である動植物油脂を水素化精製する手法もある。このように生成された燃料のうち軽油に相当するものは、第二世代のバイオディーゼル燃料などと呼ばれているが、この第二世代のバイオディーゼル燃料もまた、本発明の実施的にパラフィンのみで構成させる軽油燃料組成物である。また、本発明の範囲を逸脱しない範囲で、適宜添加剤を添加したものであってもよい。
添加剤としては、例えば、燃料供給ポンプ部品等の磨耗を防止するための、潤滑性向上剤を挙げることができる。潤滑性向上剤としては、パラフィンと相溶性であればどのような公知の潤滑性向上剤でも使用できる。代表的な潤滑性向上剤としては、脂肪酸を主成分とする酸系およびグリセリンモノ脂肪酸エステルを主成分とするエステル系などの市販の潤滑性向上剤である。これらの化合物は単独で、または2種以上を組み合わせて使用できる。これら潤滑性向上剤に用いられる脂肪酸としては、炭素数が12〜22程度、好ましくは炭素数が18程度の不飽和脂肪酸、即ちオレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の混合物を主成分とするのが好ましい。潤滑性向上剤は、潤滑性向上剤の添加後の燃料油組成物のHFRR(High Frequency Reciprocating Rig)におけるWS1.4値の磨耗痕跡が500μm以下、好ましくは460μm以下となるように添加すれば良く、通常50〜1000ppmである。ここで、HFRRにおけるWS1.4値は、石油学会規格JPI−5S−50−98「軽油−潤滑性試験方法」により得られる値を意味する。
更にまた、その他の添加剤としては、アルケニルコハク酸誘導体のアミン塩等の清浄剤、サリチリデン誘導体等の金属不活性化剤、ポリグリコールエーテル等の氷結防止剤、脂肪族アミン、アルケニルコハク酸エステル等の腐食防止剤、アニオン系、カチオン系、両性系界面活性剤等の帯電防止剤、シリコン系等の消泡剤などを挙げることができる。これらの添加剤は、単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。添加量は適宜選択することができるが、燃料油組成物に対して、例えば0.2質量%以下である。
本発明に係る軽油燃料組成物は、炭素数25以上のノルマルパラフィン含有量を0.3質量%以下とし、蒸留性状とプロトン核磁気共鳴のピーク総面積割合を変数とする所定の式で表される酸化指数OIを36.7よりも大きくすることで、JIS規格(JIS K 2204)の1号の低温流動性と動粘度を満たしながら、酸化安定性にも優れたものとなるため、低温流動性向上剤、動粘度向上剤、或いは酸化安定剤などの添加剤が不要となる。従って、JIS規格(JIS K 2204)の1号の品質を満たす軽油燃料に相当するもので、実質的にパラフィンのみで構成され、パラフィン以外の配合物の量を極力抑えながら、酸化安定性に優れた軽油燃料組成物を得ることができる。
軽油燃料組成物には、寒冷地や冬季の使用を考慮した低温流動性が必要とされるが、この低温流動性を向上させる観点では一般的に分子量の大きいノルマルパラフィンが少ないほど好ましい。ところが、動粘度の観点では分子量の大きいノルマルパラフィンが多いほど好ましい。すなわち、軽油燃料組成物を実質的にパラフィンのみで構成する場合、JIS K 2204に規定されている性状である低温流動性と動粘度は、組成に対し相反する挙動を示すものとなる。一方、本発明者は、直鎖全体の長さに対する分岐の割合が酸化安定性に関連すると推察し様々な試みを行ったところ、プロトン核磁気共鳴(H−NMR)スペクトルの化学シフトがそこに関連し、実質的にパラフィンのみで構成される軽油燃料組成物の酸化安定性は、プロトン核磁気共鳴スペクトルにおいて、化学シフトが1.00〜1.45ppmにおけるピーク群のピーク総面積に対する、化学シフトが1.45〜2.25ppmにおけるピーク群のピーク総面積の割合と蒸留性状に影響される事実を確認した。
そして、このように、実質的にパラフィンのみで構成される軽油燃料組成物では、そこに必要とされる様々な性状に対しイソパラフィンとノルマルパラフィンが複雑に影響を及ぼしあう中で、本発明者は、低温流動性、動粘度、及び酸化安定性が、炭素数25以上のノルマルパラフィン含有量、及び、プロトン核磁気共鳴のピーク総面積割合と蒸留性状に対し一定の関係を有する事実を見出した。すなわち、炭素数25以上のノルマルパラフィン含有量が0.3質量%以下の場合、パラフィン中の水素原子同位体種を示すプロトン核磁気共鳴スペクトルにおいて、化学シフトが1.00〜1.45ppmにおけるピーク群のピーク総面積に対する、化学シフトが1.45〜2.25ppmにおけるピーク群のピーク総面積の割合と蒸留性状(10%留出温度)を変数とする所定の式で求められる値が、実質的にパラフィンのみで構成されるJIS K 2204の1号に規定された軽油燃料組成物の酸化安定性の指標になる事実が見出された。本発明は、これらの新たな知見にも基づくものである。
本発明に係る軽油燃料組成物の実施例を説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に制限されるものではない。
SMDS(Shell Middle Distillate Synthesis)プロセスにより製造したノルマルパラフィンとイソパラフィンの混合油、及び、イソパラフィン溶剤とノルマルパラフィン溶剤を用いて蒸留性状、組成などを調整した調整混合油からなる軽油燃料組成物を得た。得られた軽油燃料組成物の性状及び組成を表1に示す。なお、SMDSプロセスとは、天然ガスを部分酸化し、フィッシャー・トロプシュ合成により重質パラフィンを合成し、得られた重質パラフィン油を水素化分解・蒸留し、ナフサ、灯油、軽油留分を得るプロセスである。また、表1には従来のFT軽油の性状を参考例として併せて示す。
Figure 2011127084
なお、表1に示す各性状は、以下の方法で測定したものである。
<密度(@15℃)>
JIS K 2249「原油及び石油製品−密度試験方法及び密度・質量・容量換算表」により測定される15℃における密度。
<蒸留性状>
JIS K 2254「石油製品−蒸留試験方法」により得られる蒸留性状。
<セタン指数>
JIS K 2280「石油製品−燃料油−オクタン価及びセタン価試験方法並びにセタン指数算出方法 8.4変数方程式を用いたセタン指数の算出方法」により測定されるセタン指数を意味する。ただし、FT軽油についてはセタン指数算出の推奨適用範囲外となるため、参考値として記す。
<硫黄分>
JIS K 2541−2「原油及び石油製品−硫黄分試験方法 第2部:微量電量滴定式酸化法」により得られる硫黄分。
<パラフィン分>
JPI−5S−49−97「石油製品−炭化水素タイプ試験方法−高速液体クロマトグラフ法」により測定されるパラフィン分。
<芳香族分>
JPI−5S−49−97「石油製品−炭化水素タイプ試験方法−高速液体クロマトグラフ法」により測定される1環芳香族分と2環芳香族分と3環以上芳香族炭化水素分との総和。
<炭素数25以上のノルマルパラフィン含有量>
炭素数25以上のノルマルパラフィン含有量は、ASTM D 2887「Standard Test Method for Boiling Range Distribution of Petroleum Fraction by Gas Chromatography」に準拠したガスクロマトグラフ法を用い、得られたクロマトグラムから各炭素数毎の炭化水素含有量を算出することによって得た。すなわち、炭素数の異なるノルマルパラフィンの混合物を標準物としてリテンションタイムを調べておき、ノルマルパラフィンのピーク面積値から各炭素数のノルマルパラフィンの含有量を求めた。ガスクロマトグラフィの検知器は水素炎イオン化型検出器(FID)であることから、測定感度はパラフィンの炭素数に比例する。そこで、この感度を考慮して面積値から含有モル比を求め、最終的に各質量比を求めた。
なお、ガスクロマトグラフ法におけるカラムの種類は、HP5(長さ:30m,内径:0.32mm,液層厚さ:0.25μm)であり、各分析条件は以下のとおりである。
カラム槽昇温条件:35℃(5分)→10℃/分(昇温)→320℃(11.5分)
試料気化室条件:320℃一定 スプリット比150:1
検出器部:320℃
<ピーク総面積割合>
プロトン核磁気共鳴(H−NMR)スペクトル分析を行い、得られたスペクトルについて、化学シフトが1.00〜1.45ppmにおけるピーク群のピーク総面積に対する、化学シフトが1.45〜2.25ppmにおけるピーク群のピーク総面積の割合。
<流動点>
JIS K 2269「原油及び石油製品の流動点並びに石油製品曇り点試験方法」によって得られる流動点。
<目詰まり点>
JIS K 2288「石油製品−軽油−目詰まり点試験方法」によって得られる目詰まり点。
<動粘度(@30℃)>
JIS K 2283「原油及び石油製品−動粘度流動点試験方法及び粘度指数算出方法」によって得られる動粘度。
次に、実施例1〜5、比較例1〜3、及び参考例の酸化安定性の指標として、PetroOXY法を用いた。測定条件は以下に示す通りである。
<PetroOXY値>
酸化安定性試験装置PetroOXY(登録商標、製品名、Petrotest社)を用いて、最大圧より圧力が10%低下するまでの経過時間を測定する。なお、本試験においては、高温での酸化安定性を評価するため140℃の試験温度を採用した。
また、表1に示すピーク総面積の割合と蒸留性状から酸化指数OIを求めた。これらの結果をあわせて表2に示す。
Figure 2011127084
表2に示すように、実施例1〜5は、何れもパラフィンのみで構成され、JIS規格(JIS K 2204)の1号の品質を満たすものでありながら、そのPetroOXY値は従来のFT軽油である参考例よりも大きく、酸化安定性に優れていることが確認された。一方、比較例1〜3も、PetroOXY値が参考例以上であり、酸化安定性は改善されているものの、JIS規格(JIS K 2204)の1号の品質を備えていない。すなわち、比較例1及び2は何れも目詰まり点が高く、比較例3は動粘度が小さくなっている。

Claims (1)

  1. 実質的にパラフィンのみで構成され、炭素数25以上のノルマルパラフィン含有量が0.3質量%以下、流動点が−2.5℃以下、目詰まり点が−1.0℃以下、30℃における動粘度が2.7mm/s以上であり、次式で表される酸化指数OIが36.7より大きいことを特徴とする軽油燃料組成物。
    OI=119.92−2.45×A−0.21×B
    (A:プロトン核磁気共鳴スペクトルにおいて、化学シフトが1.00〜1.45ppmにおけるピーク群のピーク総面積に対する、化学シフトが1.45〜2.25ppmにおけるピーク群のピーク総面積の割合、%、B:蒸留10%留出温度、℃)
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