JP2011126458A - 雪上移動兼用手押し台車 - Google Patents

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Abstract

【課題】車輪からソリへの切替え操作、或いは、ソリから車輪への切替え操作を容易かつ安全に行うことができる雪上移動兼用手押し台車を提供する。
【解決手段】車輪とソリとを備えており、車輪によって路面を移動し、ソリによって雪上を移動するように構成された雪上移動兼用手押し台車について、ソリを車輪12、13の接地面以下の高さに配置するために、台車の下にソリを上昇及び下降可能に吊り下げた少なくとも前後一対の吊りアーム18と、台車側に回転可能に軸支して支点部21とし、一端側を力点部22、他端側を作用点部23とし、かつ、作用点部と上記吊りアームとがリンク機構25を介して接続された昇降式ハンドル20及びソリを上昇位置と下降位置に固定する固定手段とを備えて構成する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車輪とソリとを備えており、車輪によって路面を移動し、ソリによって雪上を移動するように構成された雪上移動兼用手押し台車に関するものである。
いわゆる宅配業務では、多数の荷物を手際良く戸別配達する必要性から、配達車両のほかに台車(手押し車)やリヤカーなどを併用している。しかし、冬季、積雪地帯では、車輪が雪に埋まったり滑ったりするため、無雪地帯と同じような台車をそのまま用いることは不便がともなう。このため、小回りの利く台車の利点を生かした運搬手段を求めて試行錯誤が行われているが、現時点では無雪地帯における台車と同じように使用できる運搬手段は実現していない。
これまでに提案された先行技術には、例えば特開平5−221321号がある。同号の発明は車輪からソリに切り替えられる搬送車として、荷台下部先端にソリ板を擺動可能に軸支し、ソリ板の後端部は荷台後端部にスプリングを介して装着し、さらに荷台下部後端とソリ板の後端間をトグルジョイントによって連結し、トグルジョイントの操作レバーの先端をペダルに形成した構成を開示している。この構成はトグルジョイントの3関節を肘張り状態にしてソリを押し下げ状態にすると説明されているのであるが、どのようにして肘張り状態になり、かつ、それが維持されるのか必ずしも明瞭ではない。また、ただ1本のソリを用いるだけで、しかもソリを前後の端部で荷台に取り付ける構造であるから、一輪車のようでもあり、重量物を雪上で扱う場合には安定性の問題が残る。
特開2003−154942号は、キャスター部とソリ部と切替え機構部を荷台部の下に配置し、切替え機構部の切替えレバーを前後に操作することで、キャスター部とソリ部を交互に使用可能にした構成を開示している。キャスター部を使用するには切替えレバーを支持してスライドプレートを前方に移動させ、また、ソリ部を使用するには切替えレバーを支持してスライドプレートを後方に移動させるのであるが、切替えレバーは前後に長く荷台部の下面にてスライドさせる構造であり、テコその他の有効な倍力機構の存在が認められないため、上記の切替え操作には相当な腕力と脚力を必要とされ、操作を繰り返すことで運転者は相当の体力を消耗すると思わる。
ところで、車輪からソリへの切替え、或いは、ソリから車輪への切替えは、一般に、雪上で行う場合が多いはずであるから、安定して切り替えられることは非常に重要な条件である。例えば切替え操作に強い力が必要であるとすれば、強い操作力の反力を支えるだけの足場が必要であり、雪上では踏ん張りの効く足場が得られないから、作業として望ましいものではない。また、操作力の強弱とともに問題になるのは操作力の方向である。というのは、操作力の方向が前後方向である場合には台車の移動方向と一致し、台車が簡単に動いてしまうことになるからである。これらのことは忘れられがちであるが、作業者が操作中に勢い余って姿勢を崩したり、転倒したりする原因になり、また、不意に台車が動いて荷くずれや思わぬ事故の原因になるなどの問題を作るので、実用上避けて通ることができない点である。しかし、上記の発明に見られるように、従来のソリ付き台車は雪上操作の安定性、安全性に関する配慮が十分とはいえず、扱い難さが克服されずについて回り、これらのことが現場に受け入れられない大きな原因になっていると判断される。
特開平5−221321号 特開2003−154942号
本発明は前記の点に着目してなされたもので、その課題は、足元が不安定な雪上においても、車輪からソリへの切替え操作、或いは、ソリから車輪への切替え操作を容易かつ安全に行うことができる雪上移動兼用手押し台車を提供することである。また、本発明の他の課題は、宅配業務において、配達車両に搭載して配達に使用することができる雪上移動兼用手押し台車を提供することである。
前記の課題を解決するため、本発明は、車輪とソリとを備えており、車輪によって路面を移動し、ソリによって雪上を移動するように構成された雪上移動兼用手押し台車について、ソリを車輪の接地面以下の高さに配置するために、台車の下にソリを上昇及び下降可能に吊り下げた少なくとも前後一対の吊りアームと、台車側に回転可能に軸支して支点部とし、一端側を力点部、他端側を作用点部とし、かつ、作用点部と上記吊りアームとがリンク機構を介して接続された昇降式ハンドル及びソリを上昇位置と下降位置に固定する固定手段とを備えて構成するという手段を講じたものである。
昇降式ハンドルという手段を有することで、昇降式ハンドルを押し下げ或いは引き上げる操作を可能にし、不安定な雪上における操作性の改善を図っている。また、昇降式ハンドルはテコとしても機能し、昇降式ハンドルを押し下げ或いは引き上げる操作によってリンク機構を操作することで、操作力が台車の前後方向、或いは左右方向へ逃げることなく上下方向へ直接的に伝わる。よって、車輪からソリへの切替え、或いは、ソリから車輪への切替えを、上下方向への操作力によって不安を感じることなく行える。
上記リンク機構は、昇降式ハンドルの作用点側を兼用する後部リンクアーム、前期後側の吊りアームに上端にて軸支して後部リンクアームとほぼ平行に配置される前部リンクアーム、これら後部リンクアームと前部リンクアームを連結したロッドから成ることが望ましい。このリンク機構は実質的に平行リンクと同様の構成を有していると言える、しかしながら、リンク要素の長さや角度の設定を変えることで、より軽快な操作が可能である。
前後一対の吊りアームは、下部が後方へ回転して上昇し、前方へ回転して下降するものとし、昇降式ハンドルは、作用点が後方から前方へ移動する形態を取るものとし、上記昇降式ハンドル側と兼用する後部リンクアーム及びこれとほぼ平行の前部リンクアームは、それぞれの軸支点を通る垂線の後方に位置したときにソリを上昇位置に置き、また、垂線の前方に位置したときにソリを下降位置に置くように構成することができる。この場合において、後部リンクアームは前部リンクアームよりも短く、後部リンクアームと前部リンクアームを連結したロッドにおける軸支点間隔は、後部リンクアームと前部リンクアームの上部軸支点の間隔よりも短く設定することで、操作性がさらに改善される。
上記台車は、その後部に回転可能に支持した入力レバーを具備しており、その入力レバーは上記支持した点を支点とし、他端側を操作部とするとともに、上記一端側と他端側の間の作用点にて昇降式ハンドルの力点部に作用するように構成することができる。上記入力レバーも、また、テコとして作用するので操作力はより軽減される。
ソリについては、1個のスノーボードと、左右一対のスキッド又はスキー板の内のどちらか一方、もしくは、両方を含む構成を選択することができる。例えば、1個のスノーボードには左右一対のスキッドを併用して安定性を高めることが望ましいが、左右一対のスキー板によってソリを構成するときにはそれ以上のものの必要性は少ないと判断される。
台車は、台車下に小径の車輪4個を備えている折り畳み式のものであるか、或いは、台車の左右両側に大径の車輪2個を備えている非折り畳み式のものの何れかから成る。台車下に小径の車輪4個を備えたいわゆる台車或いは運搬車などと通称されるタイプの場合、特に折り畳み式ハンドル(又は手押し枠)を有するものは、場所を取らないので配達車両などに搭載しておくのに便宜である。台車の左右両側に大径の車輪2個を備えている非折り畳み式のものの場合には、本発明を、いわゆるリヤカー型の軽車両に適用したものと同等と考えて良い。
本発明は以上のように構成され、かつ、作用するものであるから、昇降式ハンドルを昇降させる上下方向への軽快な操作によって、作業者の足元が不安定な雪上においても、車輪からソリへの切替え操作、或いは、ソリから車輪への切替え操作を容易かつ安全に行うことができる。また、本発明によれば、宅配業務において、配達車両に搭載して配達に使用するために小型軽量に形成され、手軽に扱うことができる雪上移動兼用手押し台車を提供することができる。
以下図示の実施形態を参照して本発明をより詳細に説明する。図1は本発明に係る雪上移動兼用手押し台車10の例1を示しており、11は上面が荷台を構成する台車本体であって、路面を移動する左右各一対の前後の車輪12、13と、雪上を移動するソリを備えている。台車11は宅配業務の従業者(運転者が兼用する場合が多い)。が一人で扱うことを目的とした大きさ及び重量を有するもので、配達車両に搭載して配達に使用することができるように折り畳み式に構成された手押し枠30を具備している。図示の例における車輪12、13は荷台下の四隅に配置した小径の車輪4個から成り、その内の前車輪12のみキャスターである。これらの車輪12、13は、台車本体11の下部にそれぞれ後車軸受部14、15を用いて取付けられている。
例1の場合、ソリとして1個のスノーボード16と左右一対のスキッド17、17を有し(図1及び図2参照)、これらのスノーボード16と左右一対のスキッド17が一体として昇降可能に設けられている。左右吊りアーム18は、連結ロッド19、19′によって連結されている。即ち、台車本体11の前後両位置の下部とスキッド17の前後両位置の上部にはブラケット18a、18bが設けられ、これらは吊りアーム18により連結されていて、スキッド17、17を上昇及び下降可能に回転可能に吊り下げている。左右一対のスキッド17、17には前後に連結ロッド19、19′が取り付けられ、これらの連結ロッド19、19′には、スノーボード16が下降時における台車本体11の中央よりやや前方に位置する2か所で固定されている。上記連結ロッド19、19′は、左右のスキッド17、17上に設けたブラケット19a、19aを介して取り付けられている。
例1におけるソリであるスノーボード16と左右一対のスキッド17、17は、何物にも拘束されずに吊り下げられている時には、車輪12、13の接地面以下の高さに配置され(下降位置、図1実線及び図6B等参照)、最も高い位置を取ったときには車輪12、13の接地面以上の高さに配置される(上昇位置、図1鎖線及び図6A等参照)。なお、車輪12、13の接地面の位置は車輪12、13の下端と考える。スノーボード16は下降時における台車本体11の中央よりやや前方に配置されているので、重心を考慮すると左右一対のスキッド17、17の中心に対してやや前方に位置し、ソリによる移動時の操舵を容易にする。このようなスノーボード16と左右一対のスキッド17、17は、以下に述べるように後方へ引き上げるように構成されている。
上記ソリの上げ下げ操作のために、まず、昇降式ハンドル20を装備し、昇降式ハンドル20は、台車本体側に回転可能に軸支した箇所を支点部21とし、一端側を力点部22とし、他端側を作用点部23としており、作用点部23と上記吊りアーム18とを後述するリンク機構25を介して接続する(図3参照)。図示の昇降式ハンドル20は、台車本体11の後端部を迂回するためにほぼJ字型の曲線状に形成した箇所を有する力点側部分と、リンク機構25の後部リンクアーム24とほぼ平行となるように形成した作用点側部分とを有し、それらの間に支点部21を設けたものである。上記支点部21と力点部22との距離に対して、支点部21と作用点の距離はほぼ2:1になっており、従って、上記昇降式ハンドル20はテコとして機能し、図示の場合入力のほぼ2倍の力を作用点にて発揮することとなる。
上記リンク機構25は、昇降式ハンドル20の作用点側を兼用する上記の後部リンクアーム24と、後側の吊りアーム18に上端26aにて軸支して後部リンクアーム24とほぼ平行に配置される前部リンクアーム26、これら後部リンクアーム24と前部リンクアーム26を連結したロッド27から成る(図3参照)。図3に実線で示した下降時において前部リンクアーム26が垂線に対して作る傾斜は所定の角度Aを取ることが望ましい。図3の例における角度は約45度である。このとき、後部リンクアーム24の傾斜角度は、上記角度よりもやや大きく、また、後部リンクアーム24の長さは前部リンクアーム26の長さよりもやや長く設定し、さらに軽快な操作性が得られるように構成されている。
本発明では、符号22で示した昇降式ハンドル20の力点部22を上昇位置にて固定する固定手段として、上部ストッパー28を軸支点28aにて手押し枠30の下部に設けている(図2参照)。上部ストッパー28は力点部22に引っ掛けるためにフック状に形成した部材より成り、手で掛け外すことができる。また、昇降式ハンドル20の力点部22を下降位置にて固定する固定手段として、力点部22に係止する下部ストッパー29を手押し枠30の下部の上記軸支点28aに設けている。さらに、昇降式ハンドル20の操作力軽減のために入力レバー31を使用することができる。この入力レバー31は一端部にほぼC字型の係合リング31aを有するテコ部材で、係合リング31aを台車本体11の後部に設ける手押し枠30の位置決めロッド33に係脱可能であり、係合させて昇降式ハンドル20の上昇操作に使用する。その一方で、下降操作時には手押し枠30の位置決めロッド33から外して台車本体11の後部に引っ掛け、支点として使用するように、テコ作用に必要な長さに形成されている。
上記手押し枠30は、台車本体11の上面後部左右のヒンジ金具32に枢軸32aを用いて折り畳み可能に設けているもので、ヒンジ金具32には手押し枠30を直立状態に規定するための前壁32bと、上下方向の長溝32cが設けられている。上記長溝32cには位置決めロッド33を長溝方向へ移動可能に配置し、位置決めロッド33にはばね34を取り付けて長溝32cの上方へ付勢し、ばね34で付勢された位置決めロッド33によって、手押し枠30を後方から前壁32bに押し付けることで直立位置に規定している。なお、手押し枠30は図1、図2及び図3に示した例のとおり単なる門型の枠として設けたものであっても良い。
しかし、手押し枠30の上部30′に図4A、図4B及び図5の左右に示したような可動枠機構35を設け、操作位置の高低調節等を行うことによって操作性を改善することができる。図示の可動枠機構35は枠下部の固定側ブラケット36と、枠上部30′に取り付けた可動側ブラケット37と、固定側ブラケット36と可動側両ブラケット37を結合した軸38を有し、さらに、可動側ブラケット37に形成された円弧状溝37aに沿って移動可能であり、溝両端の係止部37b、37cに係合、離脱可能にばね37dによって付勢されたストッパー軸39を設けている。図4Bに鎖線で図示したように手押し枠30の枠上部30′がほぼ立った起立状態で台車を押すと、操作部が恐らく重心から離れた位置であるため不安定になりがちであるのに対して、図4Bに実線で示したように倒して倒伏状態にすると、操作部が重心に近付くことで安定した操作が可能になる。
このように構成されている本発明の雪上移動兼用手押し台車10を使用する場合、無雪時であれば車輪12、13によって路面を移動することができる(図6A)。しかし、そのまま積雪地に乗り入れると、図7Aに示すように車輪12、13が雪面Sに埋まった状態になるので、抵抗が極端に大きくなりとても車輪による走行移動は望めなくなる。このような場合、本発明では、昇降式ハンドル20の力点部22を上部ストッパー28から外すとともに、押し下げてソリによる移動に切り替える。ソリは車輪12、13の接地面の位置までは自重によって下降するけれども(図1の下の方の鎖線)、車輪12、13の接地面の位置以下にまでソリを下げるためには、作業者によって台車全体を押し上げる操作が必要になる。なお、ソリの位置を車輪12、13の接地面の位置まで下げ、その位置で固定できれば、ソリを主とする滑走が可能になるので本発明の目的は達成されるから、ソリを車輪接地面の位置よりも下げることは絶対的な要件ではない。
本発明では、力点部22をそのテコ作用によって押し下げるときに、リンク機構25においても得られるテコ作用を利用し、例えば手押し枠30で操作する者の身体を支えておいて、片足で力点部22を踏んで押し下げることによって、上記の操作を容易に行うことができる。さらに、入力レバー31の先端部を台車本体11の後部に引っ掛け、支持させて支点とし、レバー中間部を力点部22の上に置き、レバー外方の端部を下方に押すことで、ソリを車輪の接地面以下の高さに配置する作業をより一層軽快に行うことができるので、女性等が操作する場合でも、作業はきわめて容易である。なお、ソリが所定の位置まで下がったところで、下部ストッパー29の先端を昇降式ハンドル20の適当な箇所、例えば、ハンドルアームと力点部22の凹状の段部にあてがいストッパーを施しておく。このようにして、スノーボード16及びスキッド17が雪上に配置されるので、ソリによって雪上を移動することができる(図6B、図7B)。
ソリを車輪走行用に戻すには、昇降式ハンドル20に付いて上記と反対の操作を行うことになるが、その場合にも、ソリを雪面又は路面から引き揚げるために相応の力が必要である。しかし、本発明によればテコ作用を伴うリンク機構25を含む作動系統によって、操作は軽快かつ容易に行われるから、最終的に上部ストッパー28を力点部22に引っ掛けておくことを忘れなければ良い。さらに、入力レバー31を先後逆にして用い、その係合リング31aを、図1に鎖線で示したように、手押し枠側の位置決めロッド33に係合支持させるとともに、中間部分を力点部22の下にあてがい、図1において反時計回りに回転させることで、非常に小さな力で上部ストッパー28の位置まで回転させることができる。
本発明においては、ソリとして左右一対のスキー板を用いて雪上移動兼用手押し台車を構成することも可能であるので、次にこれを例2として説明する。例2は図8以下に示されており、いわゆるリヤカー型の台車本体41の左右両側に大径の車輪42を左右1個備えるとともに、台車本体41の上部が無蓋の積荷部になった非折り畳み式の雪上移動兼用手押し台車40である。この例2の場合、スキー板43を2個使用する以外の基本的構成は例1と同様であり、台車本体41の前後両位置の下部とスキー板43の前後両位置の上部にはブラケット44a、44bが設けられ、これらは吊りアーム44により連結され、かつ、スキー板43、43を上昇及び下降可能に回転可能に吊り下げている。
昇降式ハンドル45は、台車本体側に回転可能に軸支した箇所を支点部46とし、一端側を力点部47とし、他端側を作用点部48としており、作用点部48と上記吊りアーム44とを後述するリンク機構50を介して接続する(図8参照)。図示の昇降式ハンドル45は、台車本体41の後端部を迂回するためにほぼC字型の曲線状に形成した力点側部分と、リンク機構50の後部リンクアーム51とほぼ平行となるように形成した作用点側部分とを有し、それらの間に支点部46を設けている。例2の場合、ほぼC字型の曲線状に形成した力点側部分は四角形の枠型アーム47aとして形成されており、支点部46と力点部47の距離は、前記の例1と同様に支点部46と作用点部48の距離の2倍に設定されている。なお、リヤカー型である例2の台車の場合、大きな枠状の引き手枠49を有しており、その側方にて操作可能にする必要があるため、強度の大きい四角形の枠型アーム47aを備えているものである(図10A参照)。
リンク機構50は、昇降式ハンドル45の作用点側を兼用する上記の後部リンクアーム51と、後側の吊りアーム44に上端の軸部52aにて軸支して後部リンクアーム51とほぼ平行に配置される前部リンクアーム52、これら後部リンクアーム51と前部リンクアーム52を連結したロッド53から成る。図8に実線で示した下降時において前部リンクアーム52が垂線に対して作る傾斜は所定の角度Aを取ることが望ましいこと、図示の例における角度は約45度であること、このとき、後部リンクアーム51の傾斜角度は、上記角度よりもやや大きく、また、後部リンクアーム51の長さは前部リンクアーム52の長さよりもやや長く設定していることなどは例1と同様である。
なお、前進後退の便宜のために、ソリの前後両端部に反り上げ部54a、54bを設けることとする。また、符号55は上部ストッパーであり、昇降式ハンドル45における力点部47の軸部47aと係合可能な溝部55aを有していて、ストッパー自体はその上部において支軸55bにより台車本体41の側に取り付けられている。56は下部ストッパー、57は孫台車収用部であって、台車本体41の前部に籠状に設けられている。58は例えばプラスチックなどで形成されている囲み枠であり、台車本体41の側面に取り付けて周囲を囲んでいる。
このように構成されている本発明の例2において、ソリの上げ下げは例1の場合と全く同じように行うことができる。即ち、例2でも昇降式ハンドル45の力点部47を上部ストッパー55から外すとともに、押し下げてソリによる移動に切り替える。図9A及び図9Bに示した路面移動状態において、力点部47をそのテコ作用によって押し下げるときには、リンク機構50においても得られるテコ作用を利用し、例えば引き手枠49で操作する者の身体を支え、片足で力点部47を踏んで押し下げることによって、上記の操作を容易に行うことができ、下部ストッパー56を例1と同様にソリに掛けて、セットを完了する(図10A及び図10B)。ソリを車輪走行用に戻すには、昇降式ハンドル45に付いて上記と反対の操作を行えば良く、操作は容易であり、最終的に上部ストッパー55を力点部47に引っ掛けておく。なお、例2において、例1と同様に入力レバー31を併用することも容易に実施可能であるが、例2では大きな枠状の引き手枠49があるので、これを支えとして昇降式ハンドル45に十分な力を加えることができる。
このように、本発明によれば操作力の方向が上下方向であるから台車の移動方向と直交しており、台車が簡単に動いてしまうことがない、このため台車を押さえる力も少なくて済む。また、昇降式ハンドル20、45がテコとして機能し、これを押し下げ或いは引き上げる操作によってリンク機構25、50を軽快に操作することができ、操作力が台車の前後方向、或いは左右方向へ逃げることなく上下方向へ直接的に伝わることと相俟って、作業者が操作中に勢い余って姿勢を崩したり、転倒したりすることがなく、また、不意に台車が動いて荷くずれるような恐れもないので、実用上の安全性を著しく向上することができる。従って、従来のソリ付き台車における雪上操作の安定性、安全性に関する問題が本発明の雪上移動兼用手押し台車によってほぼ克服され、現場に受け入れられるものとなった。
本発明に係る雪上移動兼用手押し台車の例1を示す側面説明図である。 同上のものの後面説明図である。 同上におけるリンク機構を示す側面説明図である。 同上における手押し枠を可動式にした例を示す部分背面図である。 同上における手押し枠を可動式にした例を示す要部断面面図である。 同上の説明図で、左は手押し枠上部が起立状態、右は倒伏状態である。 同上における路面移動状態を示す側面図である。 同上における雪上移動状態を示す側面図である。 同上における路面移動状態を示す後面図である。 同上における雪上移動状態を示す後面図である。 本発明に係る雪上移動兼用手押し台車の例2を示す側面説明図である。 同上における路面移動状態を示す平面図である。 同じく側面図である。 同上における雪上移動状態を示す平面図である。 同じく側面図である。
10 雪上移動兼用手押し台車
11、41 台車本体
12 前車輪
13 後車輪
14 前車軸受
15 後車軸受
16 スノーボード
17 スキッド
18、44 吊りアーム
19、19′ 連結ロッド
20、45 昇降式ハンドル
21、46 支点部
22、47 力点部
23、48 作用点部
24、51 後部リンクアーム
25、50 リンク機構
26、52 前部リンクアーム
27、53 ロッド
28、54 上部ストッパー
29、55 下部ストッパー
30 手押し枠
31 入力レバー
32 ヒンジ金具
33 位置決めロッド
34 ばね
35 可動枠機構
36 固定側ブラケット
37 可動側ブラケット
38 結合軸
39 ストッパー軸
42 車輪
43 スキー板
49 引き手枠

Claims (7)

  1. 車輪とソリとを備えており、車輪によって路面を移動し、ソリによって雪上を移動するように構成された雪上移動兼用手押し台車であって、ソリを車輪の接地面以下の高さに配置するために、台車の下にソリを上昇及び下降可能に吊り下げた少なくとも前後一対の吊りアームと、台車側に回転可能に軸支して支点とし、一端側を力点部、他端側を作用点部とし、かつ、作用点部と上記吊りアームとがリンク機構を介して接続された昇降式ハンドル及びソリを上昇位置と下降位置に固定する固定手段とを備えて構成された雪上移動兼用手押し台車。
  2. リンク機構は、昇降式ハンドルの作用点側を兼用する後部リンクアーム、前記後側の吊りアームに上端にて軸支して後部リンクアームとほぼ平行に配置される前部リンクアーム、これら後部リンクアームと前部リンクアームを連結したロッドから成る請求項1記載の雪上移動兼用手押し台車。
  3. 前後一対の吊りアームは、下部が後方へ回転して上昇し、前方へ回転して下降するものとし、昇降式ハンドルは、作用点が後方から前方へ移動する形態を取るものとし、上記昇降式ハンドル側と兼用する後部リンクアーム及びこれとほぼ平行の前部リンクアームは、それぞれの軸支点を通る垂線の後方に位置したときにソリを上昇位置に置き、また、垂線の前方に位置したときにソリを下降位置に置くように構成されている請求項1記載の雪上移動兼用手押し台車。
  4. 後部リンクアームは前部リンクアームよりも短く、後部リンクアームと前部リンクアームを連結したロッドにおける軸支点間隔は、後部リンクアームと前部リンクアームの上部軸支点の間隔よりも短く設定されている請求項3又は4記載の雪上移動兼用手押し台車。
  5. 台車は、その後部に回転可能に支持した入力レバーを具備しており、その入力レバーは上記支持した点を支点とし、他端側を操作部とするとともに、上記一端側と他端側の間の作用点にて昇降式ハンドルの力点部に作用するように構成されている請求項1記載の雪上移動兼用手押し台車。
  6. ソリは、1個のスノーボードと、左右一対のスキッド又はスキー板の内のどちらか一方、もしくは、両方を含む構成を有する請求項1記載の雪上移動兼用手押し台車。
  7. 台車は、台車下の四隅に小径の車輪4個を備えており、かつ、折り畳み式に構成されたものであるか、或いは、台車の左右両側に大径の車輪2個を備えており、かつ、台車が非折り畳み式のものの何れかから成る請求項1記載の雪上移動兼用手押し台車。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5174261B1 (ja) * 2012-05-26 2013-04-03 鈴木 矩子 ワンタッチ切り替え式車輪付き橇
CN108189902A (zh) * 2018-01-18 2018-06-22 王文有 一种冬季旅游和运输两用的冰雪帆船
KR102143295B1 (ko) * 2019-03-25 2020-08-10 김원중 썰매 겸용 수레

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