JP2011124638A - 弾性表面波共振子 - Google Patents

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Abstract

【課題】STカット弾性表面波共振子と比べて小型の弾性表面波共振子を提供する。
【解決手段】弾性表面波共振子は、水晶基板10上に形成され、SHタイプの弾性表面波の位相伝搬方向に沿った周期λi内に対数が2対以上、本数が4本以上の電極指202,203が配置されたすだれ状電極20と、水晶基板10上において位相伝搬方向におけるすだれ状電極20の両側にそれぞれ配置されるように形成され、位相伝搬方向に沿った周期λr内のメタライゼーションレシオηrが(λi/λr)×ηr≧0.6の関係式を満足する電極指300,301が配置された反射器30,31とを備える。すだれ状電極20と反射器30,31とは、導電性重金属を主成分とする金属からなり、すだれ状電極20の電極厚みHと周期λiとの比H/λiは、0.014以上0.026以下である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、弾性表面波を用いたデバイスに係り、特に高周波領域で安定発振可能な弾性表面波共振子に関するものである。
従来、弾性表面波(Surface Acoustic Wave)共振子としては、圧電体基板として水晶STカットを用い、そのX軸を弾性表面波の伝播方向とした弾性表面波共振子が広く知られている(例えば特許文献1、特許文献2参照)。このSTカット弾性表面波共振子は、零温度係数すなわち、周波数温度特性の1次係数αが零となるので周波数安定性に優れている(例えば特許文献1、特許文献2参照)。
特開昭61−281612号公報 特開昭61−269509号公報
近年、電子部品の小型化が常に要求されるようになっている。このような要求に対し、従来のSTカット弾性表面波共振子では、反射係数が小さく、共振子を構成する反射器を小さくすることが困難であった。弾性表面波共振子を小型化するためには、反射器の単位区間での反射係数を大きくし、反射器形状を小型化する必要があった。
また、従来、弾性表面波デバイスは、高周波用のフィルターである弾性表面波フィルターとして用いられていたため、それほど高い周波数安定性は求められていなかった。しかしながら、近年、弾性表面波共振子の用途として広がっている発振器においては、フィルターよりも更に安定した共振周波数を得ることが重要であり、良好な温度特性を有すると共にQ値の高い共振子を提供することが必要となっている。STカット弾性表面波共振子は、1次温度係数αはほぼ零であるが、2次温度係数βは−3.4×10-8/℃2と比較的大きい。したがって、STカット弾性表面波共振子では、動作温度範囲である−20℃から80℃の温度範囲で約100ppmの周波数変化が発生する。このため、移動体通信などの用途において、高周波を精度よく発振するためには更なる周波数温度特性の改善を図る必要があった。
本発明の第1の目的は、従来のSTカット弾性表面波共振子と比べて小型の弾性表面波共振子を提供することである。
本発明の第2の目的は、従来のSTカット弾性表面波共振子と比べて周波数温度特性に優れた弾性表面波共振子を提供することである。
本発明の弾性表面波共振子は、水晶基板上に形成され、SHタイプの弾性表面波の位相伝搬方向に沿った周期λi内に対数が2対以上、本数が4本以上の電極指が配置された少なくとも1つのすだれ状電極と、前記水晶基板上において前記位相伝搬方向におけるすだれ状電極の両側にそれぞれ配置されるように形成され、前記位相伝搬方向に沿った周期λr内のメタライゼーションレシオηrが(λi/λr)×ηr≧0.6の関係式を満足する電極指が配置された反射器とを備え、前記すだれ状電極と前記反射器とは、導電性重金属を主成分とする金属からなり、前記すだれ状電極の電極厚みHと周期λiとの比H/λiが、0.014以上0.026以下であることを特徴とするものである。
また、本発明の弾性表面波共振子の1構成例において、前記水晶基板のオイラー角(φ,θ,ψ)は、φ=−90°で、49.5°≦ψ≦75.0°の条件でθ1=−4.02433433110971×10-6ψ6+0.00155996335439967ψ5−0.251587345255463ψ4+21.6105688558786ψ3−1042.83547584385ψ2+26807.8517234086ψ−286695.229858327とし、φ=−90°で、51.8°≦ψ≦75°の条件でθ2=−3.1819774237718×10-6ψ6+0.00125771131214414ψ5−0.206905380550967ψ4+18.1345484635112ψ3−893.207276512562ψ2+23444.6399680719ψ−256096.163532642としたとき、49.5°≦ψ≦51.8°の場合は110°≦θ≦θ1を満たし、51.8°<ψ≦75.0°の場合はθ2≦θ≦θ1を満たす範囲であることを特徴とするものである。
本発明によれば、水晶基板上に、SHタイプの弾性表面波の位相伝搬方向に沿った周期λi内に対数が2対以上、本数が4本以上の電極指が配置された少なくとも1つのすだれ状電極と、すだれ状電極の両側にそれぞれ配置されるように形成され、位相伝搬方向に沿った周期λr内のメタライゼーションレシオηrが(λi/λr)×ηr≧0.6の関係式を満足する電極指が配置された反射器とを設け、すだれ状電極と反射器とを、導電性重金属を主成分とする金属から構成し、すだれ状電極の電極厚みHと周期λiとの比H/λiを、0.014以上0.026以下とすることにより、Q(共振鋭度)を劣化させることなく反射器を小型化することができるので、従来のSTカット弾性表面波共振子と比べて小型の弾性表面波共振子を実現することができる。
また、本発明では、水晶基板のオイラー角(φ,θ,ψ)を、φ=−90°で、49.5°≦ψ≦51.8°の場合は110°≦θ≦θ1を満たし、51.8°<ψ≦75.0°の場合はθ2≦θ≦θ1を満たす範囲とすることにより、従来のSTカット弾性表面波共振子と比べて周波数温度特性に優れた弾性表面波共振子を実現することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る弾性表面波共振子の平面図および断面図である。 すだれ状電極の電極厚みと周期との比と、SHタイプの弾性表面波の主変位成分の基板表面近傍でのエネルギー集中度との関係を示す図である。 反射器のメタライゼーションレシオηrの関係式(λi/λr)×ηrと、SHタイプの弾性表面波の主変位成分の基板表面近傍でのエネルギー集中度との関係を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る弾性表面波共振子のサイズ改善効果を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態に係る弾性表面波共振子で要求される周波数温度係数を示す図である。 弾性表面波共振子のアドミタンス特性および位相特性を示す図である。 水晶基板のオイラー角と実効結合係数との関係を示す図である。 水晶基板のオイラー角と弾性表面波共振子の温度係数との関係を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る弾性表面波共振子の周波数温度特性改善効果を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態に係る弾性表面波共振子の平面図および断面図である。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1(A)は本発明の第1の実施の形態に係る弾性表面波共振子の平面図、図1(B)は図1(A)の弾性表面波共振子のA−A線断面図である。
弾性表面波共振子は、水晶基板10上に少なくとも1つのすだれ状電極(interdigital transducer、以下IDTと略する)20を形成し、さらにその両側に反射器30,31を配置したものである。
周知のように、IDT20は、金属からなる櫛状の対向する2つの電極200,201を有し、各電極200,201は、それぞれ対向する電極に向かって突出した複数の電極指202,203を備えている。
反射器30,31は、それぞれ弾性表面波の位相伝搬方向(図1(A)左右方向)に沿って配置された複数の電極指300,301を備えている。
本実施の形態の弾性表面波共振子は、励振波をSH(Shear Horizontal)タイプとする共振子である。SHタイプとは、SH波を励振波の主成分とすることを意味する。本実施の形態では、SHタイプの弾性表面波を効率よく励振するため、IDT20をAlよりも比重の大きい導電性重金属を主成分とする金属からなるものとし、SHタイプの弾性表面波の位相伝搬方向に沿ったIDT20の周期λi内に対数が2対以上、本数が4本以上となるように電極指202,203を配置する。導電性重金属としては、Au、Ag、Cu、W、Mo、Pt等があるが、本実施の形態ではAuを使用している。
IDT20の材料を導電性重金属とし、周期λi内に対数が2対以上、本数が4本以上となるように電極指202,203を配置して水晶基板10の露出部を減らすことで、水晶基板10の表面付近にエネルギーを閉じ込めることができ、基板中へのエネルギー漏洩を小さくすることができる。なお、SHタイプの弾性表面波を効率よく励振するためには、図1(A)、図1(B)に示したように周期λi内の電極指202,203の対数を2対、本数を4本とすることが好ましい。
同時に、本実施の形態では、SHタイプの弾性表面波を効率よく励振するため、IDT20の電極厚みHと周期λiとの比H/λiを0.014以上0.026以下とする。このように比H/λiを定めた理由については後述する。
反射器30,31は、SHタイプの弾性表面波の位相伝搬方向におけるIDT20の両側に配置される。本実施の形態では、SHタイプの弾性表面波を効率よく反射するため、反射器30,31を上記導電性重金属を主成分とする金属からなるものとし、SHタイプの弾性表面波の位相伝搬方向に沿った反射器30,31の周期λr内の電極指幅合計と周期λrとの比であるメタライゼーションレシオηrを、(λi/λr)×ηr≧0.6の関係式を満足するηrとする。この関係式を定めた理由については後述する。
さらに、本実施の形態では、周波数温度特性に優れた弾性表面波共振子を得るため、水晶基板10のオイラー角(φ,θ,ψ)を、φ=−90°で、49.5°≦ψ≦75.0°の条件でθ1=−4.02433433110971×10-6ψ6+0.00155996335439967ψ5−0.251587345255463ψ4+21.6105688558786ψ3−1042.83547584385ψ2+26807.8517234086ψ−286695.229858327とし、51.8°≦ψ≦75°の条件でθ2=−3.1819774237718×10-6ψ6+0.00125771131214414ψ5−0.206905380550967ψ4+18.1345484635112ψ3−893.207276512562ψ2+23444.6399680719ψ−256096.163532642としたとき、49.5°≦ψ≦51.8°の場合は110°≦θ≦θ1を満たし、51.8°<ψ≦75.0°の場合はθ2≦θ≦θ1を満たす範囲とする。このようにオイラー角(φ,θ,ψ)を定めた理由については後述する。
次に、IDT20の電極厚みHと周期λiとの比H/λiを0.014以上0.026以下と定めた理由について説明する。Q(共振鋭度)の高い弾性表面波共振子を得るためには、水晶基板10の表面付近にエネルギーを閉じ込め、基板中へのエネルギー漏洩を小さくする必要がある。弾性表面波の等位相面の進行方向の変位をU1、このU1と垂直で水晶基板10と平行な変位をU2、基板深さ方向をU3としたとき、図2は、比H/λiと、SHタイプの弾性表面波の主変位成分であるU2成分の基板表面近傍でのエネルギー集中度との関係を表している。
水晶基板10の表面近傍にSHタイプの弾性表面波のエネルギーを閉じ込めるためには、基板深さ方向に沿って深くなるほどU2変位が減衰し、基板表面近傍にU2変位が集中していることが必要である。このことから、図2では、横軸をIDT20の電極厚みHと周期λiとの比H/λiとし、縦軸を基板表面から基板深さ方向に5×λi離れた位置におけるU2変位と基板表面におけるU2変位との比としている。
図2から、比H/λiが0.014より小さくなると、急激に閉じ込め変位が落ちてくることが分かる。したがって、比H/λiは、0.014以上とする必要があることが分かる。また、本実施の形態の弾性表面波共振子で要求される周波数温度係数TCFを|TCF|≦1.5とすると、比H/λiは0.026が上限である。以上が、IDT20の電極厚みHと周期λiとの比H/λiを0.014以上0.026以下と定めた理由である。
次に、反射器30,31のメタライゼーションレシオηrを、(λi/λr)×ηr≧0.6の関係式を満足するηrと定めた理由について説明する。Qの高い弾性表面波共振子を得るためには、IDT20と同様に反射器30,31においても基板表面にエネルギーを閉じ込める必要がある。弾性表面波の等位相面の進行方向の変位をU1、このU1と垂直で水晶基板10と平行な変位をU2、基板深さ方向をU3としたとき、図3は、(λi/λr)×ηrと、SHタイプの弾性表面波の主変位成分であるU2成分の基板表面近傍でのエネルギー集中度との関係を表している。
上記のとおり、水晶基板10の表面近傍にSHタイプの弾性表面波のエネルギーを閉じ込めるためには、基板深さ方向に沿って深くなるほどU2変位が減衰し、基板表面近傍にU2変位が集中していることが必要である。このことから、図3では、横軸を(λi/λr)×ηrとし、縦軸を基板表面から基板深さ方向に5×λr離れた位置におけるU2変位と基板表面におけるU2変位との比としている。
図3から、メタライゼーションレシオηrの関係式(λi/λr)×ηrが0.6未満になると、急激にエネルギー閉じ込めが悪くなることが分かる。したがって、基板表面近傍に安定してエネルギーを閉じ込めるためには、メタライゼーションレシオηrが関係式(λi/λr)×ηr≧0.6を満足する必要があることが分かる。以上が、反射器30,31のメタライゼーションレシオηrの関係式を定めた理由である。
図4(A)、図4(B)は本実施の形態の弾性表面波共振子のサイズ改善効果を説明するための図である。反射器30,31を小型化すれば、弾性表面波共振子の小型化を実現することができる。反射器30,31の大きさは反射係数に大きく依存することから、反射係数について従来のSTカット弾性表面波共振子と本実施の形態の弾性表面波共振子の比較を行った結果を図4(A)、図4(B)に示す。
図4(A)は反射器の単位周期での反射係数のH/λr(Hは反射器の電極厚み)依存を示す図である。図4(A)において、400はSTカット水晶基板とAl電極で構成した従来のSTカット弾性表面波共振子の反射器の特性を示し、401はオイラー角が(φ=−90°,θ=145°,ψ=65°)の水晶基板10とAu電極で構成した本実施の形態の弾性表面波共振子の反射器の特性を示している。本実施の形態の構成によれば、反射器の電極厚みHと周期λrとの比H/λrの増大に伴って反射係数が急激に増大することが分かる。
図4(B)は反射器全体での反射率を反射器の電極指の対数毎にプロットした図である。ここでの電極指対数は周期λr単位での値を示している。なお、反射器では、電極指2本を1対と数えるので、電極指の本数は対数の2倍である。図4(B)において、402,403,404はそれぞれ比H/λrが1.0%、2.0%、3.0%の場合のSTカット弾性表面波共振子の反射器の反射率を示し、405,406,407はそれぞれ比H/λrが1.5%、2.0%、2.5%の場合の本実施の形態の弾性表面波共振子の反射器の反射率を示している。
比H/λrが2.0%のSTカット弾性表面波共振子では、反射器の反射率を99%程度とするのに反射器の電極指が175対必要なのに対し、本実施の形態では、比H/λrが2.0%の場合、48対の電極指対数で反射率99%を満たすことが分かる。したがって、本実施の形態では、従来のSTカット弾性表面波共振子に対し、反射器の電極指対数を1/3程度とすることが可能となるので、反射器を小型化することができ、その結果として弾性表面波共振子を小型化できることが分かる。
次に、水晶基板10のオイラー角(φ,θ,ψ)を上記のように定めた理由について説明する。まず、本実施の形態の弾性表面波共振子で要求される周波数温度係数TCFを図5に示すように|TCF|≦1.5とする。図5において、500は従来のSTカット弾性表面波共振子の周波数温度係数TCFを示し、501は本実施の形態の弾性表面波共振子で要求される周波数温度係数TCFを示している。従来のSTカット弾性表面波共振子では、動作温度範囲である−20℃から80℃の温度範囲で|TCF|≦1.5を満たしていないことが分かる。
次に、実効結合係数と共振特性との関係について説明する。図6(A)は伝播損失を0.004dB/λ(λは共振周波数)とした場合の弾性表面波共振子のアドミタンス特性を示す図、図6(B)は伝播損失を0.004dB/λとした場合の弾性表面波共振子の位相特性を示す図、図7は水晶基板10のオイラー角(φ,θ,ψ)と実効結合係数との関係を示す図である(φは−90°で固定)。図6(A)において、600,601,602,603,604はそれぞれ実効結合係数を0.05%、0.1%、0.15%、0.2%、0.3%とした場合のアドミタンス特性を示し、図6(B)において、605,606,607,608,609はそれぞれ実効結合係数を0.05%、0.1%、0.15%、0.2%、0.3%とした場合の位相特性を示している。
発振器用の共振子を考慮した場合、位相振幅が90°以上でないと発振条件を満たさない。また、製品化する場合、バラツキが生じるため安定発振領域は90°+(10°〜20°)程度は最低必要となる。したがって、図6(A)、図6(B)から、使用可能な実効結合係数は0.1%以上とする必要があることが分かる。
図8は水晶基板10のオイラー角(φ,θ,ψ)と弾性表面波共振子の温度係数との関係を示す図である。図8の曲線θ1,θ2は、実効結合係数が0.1%以上であり、且つ比H/λiが0.014以上0.026以下である場合の、−20℃〜80℃において|TCF|≦1.5を満たす境界線をプロットしたものである。一方、図8の800は、図7に基づいて定められた、実効結合係数が0.1%以上となる領域を示している。上記のとおり、φ=−90°とすると、少なくとも49.5°≦ψ≦75.0°の範囲ではθ1は、θ1=−4.02433433110971×10-6ψ6+0.00155996335439967ψ5−0.251587345255463ψ4+21.6105688558786ψ3−1042.83547584385ψ2+26807.8517234086ψ−286695.229858327となる。また、φ=−90°とすると、少なくとも51.8°≦ψ≦75°の範囲ではθ2は、θ2=−3.1819774237718×10-6ψ6+0.00125771131214414ψ5−0.206905380550967ψ4+18.1345484635112ψ3−893.207276512562ψ2+23444.6399680719ψ−256096.163532642となる。
図5で説明した|TCF|≦1.5の周波数温度特性と図6(A)、図6(B)で説明した安定した発振特性とを両方満たすためには、領域800内にあり、かつθ1とθ2に囲まれた領域であることが必要である。この領域が図8に示す801であり、49.5°≦ψ≦51.8°の場合は110°≦θ≦θ1を満たし、51.8°<ψ≦75.0°の場合はθ2≦θ≦θ1を満たす範囲となる。以上が、水晶基板10のオイラー角(φ,θ,ψ)を上記のように定めた理由である。
なお、ψの上限値が75.0°となる理由は、比H/λiが下限値0.014の場合にTCF|≦1.5を満たす範囲がψ=75.0°までだからである。
図9は本実施の形態の弾性表面波共振子の周波数温度特性改善効果を説明するための図であり、従来のSTカット弾性表面波共振子と本実施の形態の弾性表面波共振子の周波数温度特性を示す図である。図9において、900はSTカット弾性表面波共振子の周波数温度特性を示し、901は本実施の形態の弾性表面波共振子の周波数温度特性を示している。ここでは、本実施の形態の弾性表面波共振子のH/λiを0.024としている。図9から明らかなように、本実施の形態によれば、従来のSTカット弾性表面波共振子と比べて周波数温度特性を大幅に改善できることが分かる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図10(A)は本発明の第2の実施の形態に係る弾性表面波共振子の平面図、図10(B)は図10(A)の弾性表面波共振子のA−A線断面図である。第1の実施の形態では、反射器30,31の周期λr内の電極指300,301の本数を2本としたが、メタライゼーションレシオηrを(λi/λr)×ηr≧0.6の関係式を満足するηrとすれば、周期λr内の電極指300,301の本数を3本以上としてもよい。図10(A)、図10(B)の例では、周期λr内の電極指300,301の本数を3本としている。その他の構成は第1の実施の形態と同じなので、詳細な説明は省略する。
なお、第1、第2の実施の形態では、水晶基板10のオイラー角(φ,θ,ψ)のφを−90°としているが、周知のように水晶は3回対称結晶であり、φは120°ごとに同様の特性を有する。また、結晶的に同様の面であれば、同様の特性を有することは言うまでもない。
本発明は、SHタイプの弾性表面波共振子に適用することができる。
10…水晶基板、20…すだれ状電極、30,31…反射器、200,201…電極、202,203,300,301…電極指。

Claims (2)

  1. 水晶基板上に形成され、SHタイプの弾性表面波の位相伝搬方向に沿った周期λi内に対数が2対以上、本数が4本以上の電極指が配置された少なくとも1つのすだれ状電極と、
    前記水晶基板上において前記位相伝搬方向におけるすだれ状電極の両側にそれぞれ配置されるように形成され、前記位相伝搬方向に沿った周期λr内のメタライゼーションレシオηrが(λi/λr)×ηr≧0.6の関係式を満足する電極指が配置された反射器とを備え、
    前記すだれ状電極と前記反射器とは、導電性重金属を主成分とする金属からなり、前記すだれ状電極の電極厚みHと周期λiとの比H/λiが、0.014以上0.026以下であることを特徴とする弾性表面波共振子。
  2. 請求項1記載の弾性表面波共振子において、
    前記水晶基板のオイラー角(φ,θ,ψ)は、φ=−90°で、49.5°≦ψ≦75.0°の条件でθ1=−4.02433433110971×10-6ψ6+0.00155996335439967ψ5−0.251587345255463ψ4+21.6105688558786ψ3−1042.83547584385ψ2+26807.8517234086ψ−286695.229858327とし、φ=−90°で、51.8°≦ψ≦75°の条件でθ2=−3.1819774237718×10-6ψ6+0.00125771131214414ψ5−0.206905380550967ψ4+18.1345484635112ψ3−893.207276512562ψ2+23444.6399680719ψ−256096.163532642としたとき、49.5°≦ψ≦51.8°の場合は110°≦θ≦θ1を満たし、51.8°<ψ≦75.0°の場合はθ2≦θ≦θ1を満たす範囲であることを特徴とする弾性表面波共振子。
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