JP2011124448A - 液浸露光装置及びその洗浄方法 - Google Patents

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Yoshinori Matsui
良憲 松井
Ataru Onoda
中 小野田
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Abstract

【課題】液浸露光装置内の不要な粒子を効率よく吸着、除去する。
【解決手段】液浸露光装置は、露光処理を行う基板を戴置するステージと、基板の上方に位置する投影レンズと、ステージに戴置された基板と投影レンズとの間に液浸液を供給するシャワーヘッドと、ステージに戴置され、液浸液を洗浄するダミーウェハW1と、を有する。ダミーウェハW1は、シャワーヘッドが供給した液浸液中に分散した異物を吸着するウェハ10と、ウェハ10に形成された複数の凹部11a、11bを含む凹凸パターンP1、P2と、を有する。凹部11a、11bの幅は、異物の大きさよりも大きく形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、洗浄部材を備えた液浸露光装置及びその洗浄方法に関する。
半導体デバイスの微細化が進み、露光光の短波長化だけで先端デバイスパターンを形成することが困難になっている。ArFエキシマレーザー(波長193nm)より短い波長の露光装置はまだ実用化が見えていないことから、露光装置の投影レンズとウェハとの間を液体(以下、液浸液と表記する。)で満たした「液浸露光技術」が採用されるようになっている。この液浸露光装置では、光源として実用化されているArFエキシマレーザーを用い、液浸液として超純水(屈折率n=1.44)を用いることで、投影レンズの開口数(N.A.:Numerical Aperture)を大きくして解像度を上げている。このような「液浸露光技術」により、回路線幅の微細化を達成することが可能になっている。
たとえば、特許文献1には、ステージ洗浄用基板を用いて液浸露光装置のステージを洗浄する技術が記載されている。ステージ洗浄用基板は、通常の(半導体デバイス製造用の)基板とほぼ同一の形状および大きさを有する。ステージ洗浄用基板の材質は、液浸液への汚染物の溶出が無い素材であればよく、通常の基板と同じ材料(例えばシリコン)を用いることができる。また、ステージ洗浄用基板の表面に撥水性が付与されていても良い。このステージ洗浄用基板は、通常の露光処理時には、洗浄用基板格納部に格納されている。そして、基板ステージの洗浄処理を行なうとき、搬送機構によりステージ上にステージ洗浄用基板を搬出する仕組みになっている。
液浸露光技術に関連する技術ではないが、特許文献3には、表面にアスペクト比が5以上である柱状構造の凸部を複数備えたクリーニング層を有するクリーニング部材が記載されている。これにより、クリーニング部位に汚染を生じることなく、微細な異物、好ましくはサブミクロンレベルの異物を簡便、確実、十分に除去できるクリーニング部材が提供できると記載されている。
特開2007−201148号公報 特願2008−274630 特開2008−066710号公報
しかしながら、本発明者らは、以下の問題に気づいた。液浸露光装置では、投影レンズとウェハとの間には液浸液が満たされている。したがって、ウェハやステージと液浸液とが直接接触する。そのため、ウェハ表面やステージに異物が付着していると、異物が液浸液に取り込まれてしまうことがある。
異物の生成には、例えば、以下の3通りが考えられる。
(1)ウェハに形成された感光性膜、上層膜(保護膜、トップコート膜)、および、下地膜に起因する異物の生成。たとえば、感光性膜が液浸液に溶出、ステージに堆積したり、ウェハのエッジ部から下地膜や感光性膜が剥がれたりすることにより、異物となる。
(2)液浸液中の泡やウェハ上の水滴の残りに起因した異物の生成。
(3)液浸露光装置からの異物の生成。
液浸液中に取り込まれた異物は、パターン欠陥を引き起こす原因となる。したがって、できるだけ、時間を取らない簡便な方法で、これら異物を効率よく除去することが好ましい。こうすることで、半導体装置の製造におけるスループットを低下させることなく、かつ、歩留まりを向上できると考えられる。
しかしながら、特許文献1記載のステージ洗浄用基板では、異物の捕集効果が十分ではなかった。
また、特許文献2記載のダミーウェハによれば液浸露光装置内の不要な粒子を効率よく除去することが可能になるが、異物捕集効率をさらに向上させることが期待された。
本発明によれば、
露光処理を行う基板を戴置するステージと、
前記基板の上方に位置する投影レンズと、
前記ステージに戴置された前記基板と前記投影レンズとの間に液浸液を供給する液浸液供給部と、
前記ステージに戴置され、前記液浸液を洗浄する洗浄部材と、
を有し、
前記洗浄部材は、
前記液浸液供給部が供給した前記液浸液中に分散した異物を吸着するウェハと、
前記ウェハに形成された少なくとも一つの凹部を含む凹凸パターンと、
を有し、
前記凹部の幅が、前記異物の大きさよりも大きい、液浸露光装置
が提供される。
また、本発明によれば、上記の液浸露光装置のステージに洗浄部材を戴置するステップと、
前記洗浄部材と投影レンズとの間に液浸液を保持しつつ前記ステージを移動させるステップと、
を含み、
前記洗浄部材は、
前記液浸液中に分散した異物を吸着するウェハと、
前記ウェハに形成された少なくとも一つの凹部を含む凹凸パターンと、
を有し、
前記凹部の幅が、前記異物の大きさよりも大きい、液浸露光装置の洗浄方法が提供される。
この発明によれば、液浸液中に分散した異物を吸着するウェハに該異物の大きさよりも大きい凹部を含む凹凸パターンが形成されていることで、ウェハの表面積を大きくしてウェハ表面及び凹部に異物を吸着させることができる。したがって、液浸露光装置内の異物を効率よく捕集してこれを除去することができる。
本発明によれば、液浸液に分散した異物を効率よく除去して液浸露光装置内を浄化することができる。
実施の形態に係る液浸露光装置が備えるダミーウェハの一例を示す図である。図1(a)は、ダミーウェハの平面図である。図1(b)は、図1(a)のA−A'断面図である。 実施の形態に係る液浸露光装置を説明する図である。 実施の形態に係るダミーウェハの製造方法の一例を説明する図である。 実施の形態に係る液浸露光装置を示す図である。 実施の形態に係る液浸露光装置の一部を示す図である。 実施の形態に係る液浸露光装置の洗浄方法の一例を説明するフローチャートである。 実施の形態に係る液浸露光装置の洗浄方法の一例を説明する模式図である。 実施の形態の液浸露光装置の効果を説明する図である。 実施の形態に係るダミーウェハの他の一例を示す図である。 実施の形態に係るダミーウェハの製造方法の他の一例を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
本実施の形態は、液浸露光装置である。図4は、本実施形態の液浸露光装置を模式的に示す側面図である。図示するように、液浸露光装置60は、露光処理を行う製品用の処理ウェハTW(基板)を戴置するステージ611と、処理ウェハTWの上方に位置する投影レンズ604と、ステージ611に戴置された処理ウェハTWと投影レンズ604との間に液浸液605を供給するシャワーヘッド606(液浸液供給部)と、ステージ611に戴置され、液浸液605を洗浄するダミーウェハW1(洗浄部材)と、を有する。図1は、ダミーウェハW1を示す図である。図1(a)は、ダミーウェハW1の平面図である。図1(b)は、図1(a)のA−A'断面図である。ダミーウェハW1は、シャワーヘッド606が供給した液浸液605中に分散した異物を吸着するウェハ10と、ウェハ10に形成された複数の凹部11a、11bを含む凹凸パターンP1、P2と、を有する。凹部11a、11bの幅は、異物の大きさよりも大きく形成されている。
より詳細には、凹凸パターンP1、P2は、ウェハ10の表面全体に形成されている。こうすることでウェハ10の表面積をより大きくすることができる。また、ダミーウェハW1は、ウェハ10に二種類の凹凸パターンP1、P2が形成されている。図1(a)に示すように、凹凸パターンP1,P2は、ウェハ10上にマトリクス状に交互に形成されている。凹凸パターンP1に含まれる凹部11aの幅と凹凸パターンP2に含まれる凹部11bの幅とは異なる。具体的には、凹部11aの幅は、凹部11bの幅よりも大きい。
また、凹凸パターンP1、P2に含まれる凹部11a、11bは、各凹凸パターン内で略均一に形成させることができる。たとえば、凹凸パターンP1には、幅及び深さが略均一の複数の凹部11aがほぼ等間隔で配列されている。また、凹凸パターンP2には、幅及び深さが略均一の凹部11bがほぼ等間隔で配列されている。
ウェハ10は、通常の(半導体デバイス製造用の)ウェハとほぼ同一の形状および大きさを有する。ウェハ10の材質は、通常のウェハと同じ材料であってもよいが、液浸液への汚染物の溶出ができるだけ少ない素材を用いる。たとえば、ウェハ10は、シリコン、ガリウムヒ素等の半導体ウェハとする。
凹部11a、11bの幅は、液浸液に分散する少なくとも1種類以上の異物よりも大きくすればよい。こうすることで、凹部11a、11bに異物を捕集することができる。異物は、図2で示すように、処理ウェハTWのエッジ部から上層膜(保護膜、トップコート膜)、下地膜や感光性膜が剥がれたりすることで、異物となるもの(F5)、それらが堆積したもの(F1)がある。また、液浸液中の泡やウェハ上の水滴の残りに起因する異物(F2、F4)や液浸露光装置60由来の異物(F3)がある。
異物の組成としては、有機化合物を主成分とする粒子、無機化合物を主成分とする粒子等が例示される。また、フッ素化合物を主成分とする粒子、金属化合物を主成分とする粒子を例示することができる。有機化合物を主成分とする粒子は、製品ウェハに成膜された感光性膜(レジスト)や下地膜(BARK、Bottom Anti−Refractive Coat)から生成すると考えられる。また、フッ素化合物を主成分とする粒子の主な由来は、上層膜又は上層膜として機能するようにレジストに含まれたフッ素系有機物からなる添加剤と考えられる。金属化合物を主成分とする粒子の由来は、液浸露光装置と考えられ、具体的な金属としては、アルミニウム、チタン、鉄、クロム、亜鉛、ニッケル、マグネシウム、モリブデン、鉛等が挙げられる。異物の大きさは50μm以下であり、下限は特にないが、一般的には、0.01μm以上である。
凹凸パターンP1、P2には、これら異物の大きさに合わせて、所定の大きさの複数の凹部11a、11bが含まれる。凹部11a、11bの幅及び深さは、吸着させる異物の大きさに応じて適宜設計することができる。たとえば異物が粒子の場合は、凹部11a、11bの幅が、異物の粒子径より大きくなるようにする。凹部11a、11bは、幅1μm〜100μm、深さ1μm〜100μmとすることができ、具体的には、凹部11aの幅は10μm〜100μmとし、凹部11bの幅は、1μm〜9μmとすることができる。
また、凹部11a、11bの間隔は、吸着させる異物の大きさに応じて適宜設計することができる。具体的には、1μm〜100μmとすることができ、より具体的には、凹部11aの間隔を1μm〜9μmとし、凹部11bの間隔を10μm〜100μmとすることができる。凹凸パターン同士の間隔は、1μm〜100μmとすることができる。
つづいて、ダミーウェハW1の製造方法の一例について図3を用いつつ説明する。まず、ウェハ10の表面をレジスト膜20で覆う(図3(a))。ついで、レジスト膜20にフォトリソグラフィ処理を行い、所定の幅及び所定の間隔で凹部を備えるレジストパターンを形成する(図3(b))。ついで、レジストパターンをマスクとして、ウェハ10のエッチング処理を行う(図3(c))。エッチング処理はウェットエッチングでもよいしドライエッチングでもよい。エッチャントには、エッチング処理を行うウェハ10に応じて適宜公知のものを用いることができる。エッチング処理によりウェハ10表面に複数の凹部11a、11bを形成する。エッチング深さは、捕集する異物の大きさに合わせて前述の所定の範囲となるようにする。最後に、アッシングによりレジスト膜20を除去してダミーウェハW1を完成させる(図3(d))。
つづいて、液浸露光装置60について図4、5を用いつつ詳細に説明する。液浸露光装置60は、大きく分けて、露光ユニット61およびウェハ供給部62からなる。露光ユニット61は、ダミーウェハW1と、投影レンズ604と、ステージ611と、シャワーヘッド606と、制御部612と、ダミーウェハW1を収納する収納部603と、搬送用アーム601aと、レチクル602と、を有する。制御部612は、投影レンズ604に対してステージ611を相対的に移動させる。ウェハ供給部62は、製品用の処理ウェハTWを搬送するローダー607及び搬送用アーム601bを有する。
図5(a)は、露光ユニット61が有する収納部603および搬送用アーム601aの平面図である。図5(b)は、露光ユニット61が有する収納部603および搬送用アーム601aの側面図である。また、図5(c)は、ウェハ供給部62が有するローダー607および搬送用アーム601bの平面図である。図5(d)は、ウェハ供給部62が有するローダー607および搬送用アーム601bの側面図である。
レチクル602は、パターンを処理ウェハTWに露光転写する際に用いるガラス板であり、遮光パターンが設けられている。ダミーウェハW1による液浸露光装置60の洗浄の際は、レチクル602を使用しなくてよいし、光源から光を放射しなくてよい。また、製品用の処理ウェハTWは、シリコンウェハに下地膜、感光性膜および上層膜が順に積層されている。
つづいて、ダミーウェハW1を用いた液浸露光装置60の洗浄方法について詳細に説明する。図6は、ダミーウェハW1を用いた液浸露光装置60の洗浄方法の一例を説明するフローチャートである。まず、液浸露光装置60がアイドリング状態となり(S101)、指定時間が経過すると(S103Y)、搬送用アーム601aがダミーウェハW1を搬送し(S105)、ステージ611(ウェハステージ)上に戴置する。そして、シャワーヘッド606から液浸液605を投影レンズ604との間に供給しつつ、図7に示すように、シャワーヘッド606に対してステージ611を移動させて、ステージ611内を洗浄(清掃)する(S107)。その後、搬送用アーム601aがダミーウェハW1を収納部603に収納する。
ついで、ロットが仕掛かった場合(S109Y)、すなわち、製品となる処理ウェハTWの液浸露光を開始する直前に、搬送用アーム601aがダミーウェハW1をステージ611に搬送し(S111)、ロットの先頭で同様にダミーウェハW1を用いたステージ内洗浄を行う(S113)。ついで、搬送用アーム601aがダミーウェハW1を収納部603に収納し、搬送用アーム601bがローダー607から処理ウェハTWを取り出しステージ611に戴置する。その後、光源から光が放射され、露光が行われる(ロット処理実施、S115)。
なお、以上の動作は一例であり、ロットの先頭で洗浄を行わないケースや、ウェハ毎に洗浄を実施するケース等、任意に設定することが可能である。
つづいて、本実施形態の作用効果について説明する。ダミーウェハW1によれば、液浸液中に分散した異物を吸着するウェハ10に該異物の大きさよりも大きい凹部11a、11bを含む凹凸パターンP1、P2が形成されていることで、ウェハ10の表面積を大きくしてウェハ10表面及び凹部11a、11bに異物を吸着させることができる。したがって、液浸露光装置60内の異物を効率よく捕集してこれを除去することができる。
ダミーウェハW1に異物が吸着される理由は、ダミーウェハW1の表面と異物表面とのファンデルワールス力によると考えられる。ダミーウェハW1は、図1(b)で示すような凹凸パターンP1、P2を有することで、図8で示すように表面積が大きくなり、捕集可能な異物量が増加させることができる。また、微細な凹凸に異物が入り込み、凹凸の側面と底面に同時に吸着することで、ダミーウェハW1表面から異物が放出されにくいという立体効果が得られる。したがって、効率よく異物を捕集することが可能になる。
また、パターンにより捕集される異物が異なるため、図1(b)で示すように凹部11a、11bの幅の異なる凹凸パターンP1、P2を形成されたダミーウェハW1を用いることにより、よりいっそう効率よく異物を捕集することができる。ダミーウェハW1では、リソグラフィー技術及びエッチング技術を利用してウェハ10を彫りこんでパターンを形成するため、液浸液内の複数種類の異物の大きさにあわせて多様なパターンをウェハ10に形成させることが可能である。
また、異なる凹凸パターンをウェハ10上にマトリクス状に交互に形成させることで、ウェハの端部及び中央部における異物吸着能の違いを考慮しなくてもよい。したがって、設計どおりの異物捕集を実現することができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。図9は、実施の形態の液浸露光装置60が備えるダミーウェハの他の例を示す断面図である。ダミーウェハW2は、ダミーウェハW1の構成に加え、凹部11a、11bの表面を覆う異物吸着膜30a、30bを備える。異物吸着膜30a、30bは、ウェハ10よりも異物の吸着力が大きい。
より具体的には、ダミーウェハW2では、ダミーウェハW1と同様に、ウェハ10に二種類の凹凸パターンP3、P4が形成されている。凹凸パターンP3に含まれる凹部11aの表面は、異物吸着膜30aで覆われており、凹凸パターンP4に含まれる凹部11bの表面は、異物吸着膜30bで覆われている。異物吸着膜30a及び異物吸着膜30bは同一の材料で形成されていてもよいし、異なる材料で形成されていてもよい。
異物吸着膜30a、30bの材料は、異物の吸着力にあわせて選択する。異物の吸着力は、具体的には、異物吸着膜30a、30bに対する異物表面の界面自由エネルギー(γ)と異物吸着膜30a、30bに対する異物の接着仕事量(W)とのバランスで予測することができる。
界面自由エネルギー(γ)とは、界面近傍の分子がもつ接着仕事に関与していない過剰の自由エネルギーをいう。したがって、異物吸着膜30a、30bに対する異物表面の界面自由エネルギー(γ)は、異物が異物吸着膜30a、30bに接したときの界面の安定性を示す指標となる。異物吸着膜30a、30bに対する界面自由エネルギー(γ)が小さいほど、液浸液中で異物吸着膜30a、30bに付着した異物は脱着しにくくなる。
また、接着仕事量(W)とは、ある対象物に対する接着性を示す指標である。したがって、異物吸着膜30a、30bに対する接着仕事量(W)が大きいほど、液浸液中の異物は、異物吸着膜30a、30bに接着しやすくなる。
異物吸着膜30a、30bに対する異物の界面自由エネルギー(γ)および異物吸着膜30a、30bに対する異物の接着仕事量(W)は、それぞれ、異物吸着膜30a、30bの親水性、すなわち、異物吸着膜30a、30bに接触する水の接触角と一定の関係を有する。そこで、異物吸着膜30a、30bに対する異物の界面自由エネルギー(γ)と水の接触角との関係、および、異物吸着膜30a、30bに対する異物の接着仕事量(W)と水の接触角との関係を、あらかじめ把握することで、液浸液に懸濁している異物の吸着力を間接的に予測することができる。
特許文献2の実施例で示す結果に基づけば、たとえば、ウェハ10がシリコンウェハであるとき、異物吸着膜30a、30bは、水との接触角を15°以上100°以下にすると好ましく、60°以上80°以下とするとより好ましい。
水との接触角が上記範囲となる異物吸着膜30a、30bは、具体的には、窒化シリコン(SiN)膜、炭窒化シリコン(SiCN)膜、炭化シリコン膜、または炭素膜から形成することができる。炭素膜としては、アモルファスカーボンを例示することができる。炭化シリコン膜としては、SiC、SiCH、SiOC、または、SiOCH等を例示することができる。
なお、異物吸着膜30a、30bは、膜剥がれ、汚染物の溶出ができるだけ少ないものが好ましい。
つづいて、ダミーウェハW2の製造方法の一例について図10を用いつつ説明する。図3を用いて説明した方法に従って製造したダミーウェハW1に、公知のリソグラフィー技術を用いてレジスト膜からなるマスク21aを凹凸パターンP2上に形成する(図10(a))。ついで、凹凸パターンP1に含まれる凹部11aの表面にCVD(Chemical Vapor Deposition)法により厚さ1×10nm〜1×10nmの異物吸着膜30aを成膜する(図10(b))。ついで、マスク21aをアッシングにより除去し、凹凸パターンP1上にマスク21bを形成する。ついで、凹凸パターンP1に含まれる凹部11bの表面にCVD法により厚さ1×10nm〜1×10nmの異物吸着膜30bを成膜する(図10(c))。その後、マスク21bをアッシングにより除去し、異物吸着膜30aで凹部11a表面が覆われた凹凸パターンP3及び異物吸着膜30bで凹部11b表面が覆われた凹凸パターンP4を備えるダミーウェハW2が完成する(図10(d))。
なお、ウェハ10上に異物吸着膜30a、30bを成膜した後、プラズマ処理等による表面処理を施してもよい。プラズマ処理では、酸素ガスやヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、キセノン(Xe)などの不活性ガスを用いることができる。
また、異物吸着膜30a、30bを成膜する代わりに、マスクされたウェハ10表面をHMDS(ヘキサメチルジシラザン)雰囲気下に晒してHMDS処理をしてもよい。HMDS処理後、さらに、ベーク処理をしてもよいし、水洗処理をしてもよい。
ダミーウェハW2によれば、ウェハ10よりも異物吸着力の高い異物吸着膜30a、30bで凹部11a、11bが覆われているため、異物吸着膜30a、30bの表面積を大きくしてよりいっそう異物吸着能を高めることができる。したがって、液浸露光装置60内の異物を効率よく捕集してこれを除去することができる。
また、材料の異なる異物吸着膜30a、30bを設けることで、それぞれの異物吸着膜の特性に応じた異物を吸着させることができる。たとえば、SiCN膜は、水中のフッ素含有粒子を吸着しやすく金属含有粒子を吸着しにくい。一方、SiN膜は、フッ素含有粒子を吸着しにくいが金属含有粒子を吸着しやすい。したがって、たとえば、異物吸着膜30aをSiCN膜とし、異物吸着膜30bをSiN膜とすることで、フッ素含有粒子および金属含有粒子を効率よく除去することができる。したがって、複数種類のパターンと複数種類の材料からなる異物吸着膜とを組み合わせることで、様々な汚染状況にある液浸露光装置内の異物を効率的に捕集することができる。
なお、上述した実施の形態では、各部の構造などを具体的に説明したが、その構造などは本発明を満足する範囲で各種に変更することができる。たとえば、実施の形態では、露光ユニットとウェハ供給部とを有する液浸露光装置を例に挙げて説明した。しかしながら、本発明は、液浸露光装置内に塗布機やベーク装置等を有する構成も採用することができる。また、実施の形態は二種類の凹凸パターンが形成されたウェハを例に挙げて説明したが、パターンは一種類であってもよいし、三種類以上であってもよい。また、実施の形態では、二種類の異物吸着膜が形成された二種類のパターンを例に挙げて説明したが、一種類のパターンに一種類の異物吸着膜が形成されていてもよいし、一種類のパターンに複数の異物吸着膜が形成されていてもよい。また、複数種類のパターンに一種類の異物吸着膜が形成されていてもよいし、二種類以上の異物吸着膜が形成されていてもよい。また、実施の形態では、マトリクス状に凹凸パターンを形成させる例を示したが、平面視で円形又は楕円形の凹凸パターンを形成してもよい。このような角のない凹凸パターンに異物吸着膜を形成させることで、異物吸着膜の膜剥がれを低減することができ、より効率的に液浸露光装置を洗浄することが可能になる。
10 ウェハ
11a 凹部
11b 凹部
20 レジスト膜
21a マスク
21b マスク
30a 異物吸着膜
30b 異物吸着膜
60 液浸露光装置
61 露光ユニット
62 ウェハ供給部
601a 搬送用アーム
601b 搬送用アーム
602 レチクル
603 収納部
604 投影レンズ
605 液浸液
606 シャワーヘッド
607 ローダー
611 ステージ
612 制御部
P1 凹凸パターン
P2 凹凸パターン
P3 凹凸パターン
P4 凹凸パターン
TW 処理ウェハ
W1 ダミーウェハ
W2 ダミーウェハ

Claims (12)

  1. 露光処理を行う基板を戴置するステージと、
    前記基板の上方に位置する投影レンズと、
    前記ステージに戴置された前記基板と前記投影レンズとの間に液浸液を供給する液浸液供給部と、
    前記ステージに戴置され、前記液浸液を洗浄する洗浄部材と、
    を有し、
    前記洗浄部材は、
    前記液浸液供給部が供給した前記液浸液中に分散した異物を吸着するウェハと、
    前記ウェハに形成された少なくとも一つの凹部を含む凹凸パターンと、
    を有し、
    前記凹部の幅が、前記異物の大きさよりも大きい、液浸露光装置。
  2. 前記ウェハがシリコンウェハである、請求項1に記載の液浸露光装置。
  3. 前記凹凸パターンは、第一、第二の凹凸パターンを含み、
    前記第一の凹凸パターンに含まれる前記凹部の幅と前記第二の凹凸パターンに含まれる前記凹部の幅とが異なる、請求項1又は2に記載の液浸露光装置。
  4. 前記凹凸パターンが前記ウェハの表面全体に形成されている、請求項1乃至3いずれかに記載の液浸露光装置。
  5. 前記ウェハよりも前記異物の吸着力が大きい異物吸着膜で前記凹部の表面が覆われている、請求項1乃至4いずれかに記載の液浸露光装置。
  6. 前記ウェハに第一、第二の凹凸パターンが形成されており、
    前記第一の凹凸パターンに含まれる前記凹部の表面を覆う異物吸着膜と前記第二の凹凸パターンに含まれる前記凹部の表面を覆う異物吸着膜とが異なる材料からなる、請求項5に記載の液浸露光装置。
  7. 前記ウェハがシリコンウェハであり、前記異物吸着膜は、水との接触角が15°以上100°以下である、請求項5又は6に記載の液浸露光装置。
  8. 前記ウェハがシリコンウェハであり、前記異物吸着膜は、水との接触角が60°以上80°以下である、請求項7に記載の液浸露光装置。
  9. 前記異物吸着膜は、窒化シリコン膜、炭窒化シリコン膜、炭化シリコン膜、及び炭素膜からなる群から選択される、請求項5乃至8いずれかに記載の液浸露光装置。
  10. 前記異物吸着膜の表面が、プラズマ処理されている、請求項9に記載の液浸露光装置。
  11. 前記凹部の表面がヘキサメチルジシラザンで処理された、請求項1乃至4いずれかに記載の液浸露光装置。
  12. 請求項1乃至11いずれかに記載の液浸露光装置のステージに洗浄部材を戴置するステップと、
    前記洗浄部材と投影レンズとの間に液浸液を保持しつつ前記ステージを移動させるステップと、
    を含み、
    前記洗浄部材は、
    前記液浸液中に分散した異物を吸着するウェハと、
    前記ウェハに形成された少なくとも一つの凹部を含む凹凸パターンと、
    を有し、
    前記凹部の幅が、前記異物の大きさよりも大きい、液浸露光装置の洗浄方法。
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JP2013070037A (ja) * 2011-09-22 2013-04-18 Asml Netherlands Bv リソグラフィ装置用の洗浄基板、リソグラフィ装置用の洗浄方法、及びリソグラフィ装置

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