JP2011121291A - 記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被記録媒体(被記録材)に形成されるコックリング(波打ち状態)が深くなりすぎることに起因する着弾位置ずれ等を防止した、記録装置を提供する。
【解決手段】インク滴を吐出することで記録を行う記録ヘッドと、搬送ローラー17及び排紙ローラー29と、プラテン27と、を有する。プラテン27には、主走査領域52と、これの上流側及び下流側とに、それぞれ副走査方向に沿ってリブ形成領域50が整列して配置されている。主走査領域52に位置するリブ形成領域50には、所定の高さより低いリブ(第2リブ58b)が配置された領域と、所定の高さ以上のリブ(第1リブ58a)が配置された領域とが設けられている。低いリブ(第2リブ58b)が配置された領域に対して、副走査方向において隣り合う上流側及び下流側の各リブ形成領域50には、所定の高さ以上のリブ(第3リブ58c、第4リブ58d)が配置されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、記録装置に関する。
インクジェット式記録装置は、被記録材(被記録媒体)の1つとしての印刷用紙の印刷面と対向する面に、印刷用紙に向かってインクを吐出する複数のノズル列を有するインクジェット記録ヘッド(以下「記録ヘッド」と記す)と、印刷用紙を下から支えることによって記録ヘッドと印刷面との距離を規定するプラテンとを有して構成されている。一般に、インクジェット式記録装置における前記プラテンの、記録ヘッドと対向する面(以下「プラテン面」と記す)には、副走査方向に延びるリブが主走査方向に所定の間隔をもって複数配設されており、印刷に際して、印刷用紙を該リブによって下から支持し、その状態で記録ヘッドからインク滴を吐出している。
その際、印刷用紙がプラテン面から浮き上がると、印刷面と記録ヘッドとの距離が一定に保たれなくなり、場合によってはヘッド擦れを生じることもある。そこで、これを防止するため、記録ヘッドの上流側と下流側とにそれぞれ設けられるローラー対により、印刷用紙をプラテン面に押し付けるようにする技術が、一般に採用されている。
すなわち、記録ヘッドの上流側には印刷用紙を搬送する搬送ローラーが設けられ、記録ヘッドの下流側には印刷用紙を排紙する排紙ローラーが設けられている。搬送ローラーと排紙ローラーとは、ともに回動駆動される駆動ローラーおよび該駆動ローラーに接して従動回動する従動ローラーから構成されている。したがって、駆動ローラーと従動ローラーとのニップ点を記録ヘッド側に偏らせるようにすれば、搬送ローラーと排紙ローラーとの間で印刷用紙は下に凸となるような湾曲状態を形成し、これにより、印刷用紙がプラテン面に押し付けられ、記録ヘッドとの距離が一定に保たれる。
ところで、近年極めて高速な印刷を実行可能とすべく、記録ヘッドに形成されるべきインク滴を吐出するノズル孔の数を増加させる傾向が著しい。このようにノズル孔の数を増加させると、記録ヘッドの寸法(紙送り方向寸法)が長くなり、その結果、搬送ローラーと排紙ローラーとの距離も長くなる。
しかし、搬送ローラーと排紙ローラーとの距離が長くなると、前述した印刷用紙のプラテン面への押し付け効果が失われるといった問題が生じる。すなわち、印刷用紙先端が排紙ローラーにニップされた後においては特段の問題は生じない。しかし、印刷用紙先端が排紙ローラーにニップされる以前においては、印刷用紙は搬送ローラーに近い側ではプラテン面に押し付けられるものの、記録ヘッドによって印刷面にインク滴が吐出されると、印刷用紙はインク滴の付着浸透によって伸び、その結果、排紙ローラーにニップされていない先端側が上方に反り返り、印刷面と記録ヘッドとの距離が不均一になるおそれがある。
そこで、前記の副走査方向に延びて主走査方向に所定の間隔をもって複数配設されるリブのうち少なくとも一部が、第1のリブと、該第1のリブよりも高さの低い第2のリブと、が交互に配置されてなり、被記録材先端が搬送ローラーから排紙ローラーに至る間において、前記第1のリブと前記第2のリブとによってインク滴を吐出された被記録材先端部分に波打ち状態を形成するように構成されたプラテンと、これを備えたインクジェット記録装置が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
このようなインクジェット記録装置によれば、搬送ローラーと排紙ローラーとの距離が長くなっても、印刷用紙先端の印刷時において印刷用紙のプラテン面からの浮き上がりが防止され、印刷品質の低下が防止される。
特開2003−291430号公報
しかしながら、前記特許文献1のインクジェット記録装置にあっては、高さの高いリブ(第2のリブ)と低いリブ(第1のリブ)とを交互に配置することで、波打ち状態(コックリング)を形成しているが、高いリブと低いリブとの間の高低差が大きくなり過ぎると、波打ち状態が深くなり(振幅が広くなり)、インク滴を吐出した際の、着弾位置ずれが許容範囲を越えてしまうおそれがある。
深さを調整するためには、主走査方向のリブ間隔を小さくすればよいが、例えば縁無し印刷のための打ち捨て溝の制約があり、リブを配置できない領域がある場合などでは、必ずしもリブ間隔を小さくできるとは限らない。
また、紙端付近においては、主走査方向の最端部に位置するリブが高く、これの内側に隣り合う低いリブとの間で高低差が大きいと、深いコックリングの影響により、最端部に位置するリブによって紙端が跳ね上げられ、これによって被記録材が記録ヘッドに擦れてしまうおそれがある。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、特に被記録媒体(被記録材)に形成されるコックリング(波打ち状態)が深くなりすぎることに起因する着弾位置ずれ等を防止した、記録装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するため、本発明の記録装置は、被記録媒体にインク滴を吐出することによって記録を行う記録ヘッドと、該記録ヘッドの上流側に設けられて被記録媒体を前記記録ヘッド側に搬送する搬送ローラーと、前記記録ヘッドの下流側に設けられて記録の行われた被記録媒体を排紙する排紙ローラーと、前記記録ヘッドに対向する側に配設されたプラテンと、を有し、
前記プラテンには、前記記録ヘッドが走査する主走査方向に沿う主走査領域と、該主走査領域の上流側及び下流側とに、それぞれ前記主走査方向に直交する副走査方向に沿ってリブ形成領域が整列して配置され、
前記主走査領域に位置するリブ形成領域には、所定の高さより低いリブが配置された領域又はリブが配置されない領域と、所定の高さ以上のリブが配置された領域とが、設けられ、
前記低いリブが配置された領域又はリブが配置されない領域に対して、前記副走査方向において隣り合う上流側及び下流側の各リブ形成領域には、前記所定の高さ以上のリブが配置されていることを特徴としている。
この記録装置によれば、プラテン面に設計上のリブ形成領域を配置し、記録ヘッドが走査する主走査方向に沿う主走査領域におけるリブ形成領域として、所定の高さより低いリブが配置された領域又はリブが配置されない領域と、所定の高さ以上のリブが配置された領域とを設けるので、主走査領域には、所定の高さ以上のリブと、所定の高さより低いリブ又はリブの無い箇所が配置されることになる。したがって、これらの間の高低差により、被記録媒体に対して、主走査方向に沿うコックリング(波打ち状態)を形成することが可能になる。
また、特に所定の高さより低いリブ又はリブの無い箇所が配置されるリブ形成領域の、副走査方向において隣り合う上流側及び下流側の各リブ形成領域に、所定の高さ以上のリブを配置しているので、前記被記録媒体の、主走査方向に沿うコックリング(波打ち状態)による沈み込みが小さくなってコックリングの振幅が狭くなり、コックリングが深くなりすぎることに起因する着弾位置ずれが防止される。
さらに、主走査方向に沿うコックリング(波打ち状態)による沈み込みが小さくなってコックリングの振幅が狭くなっているので、主走査方向の最端部においてリブ等の高低差の影響により、被記録媒体の端部が大きく跳ね上げられてしまうことも防止される。
また、前記記録媒体においては、前記主走査領域に位置するリブ形成領域には、所定の高さより低いリブが配置された領域、及び所定の高さ以上のリブが配置された領域だけが、設けられているのが好ましい。
このようにすれば、インク滴の着弾時に被記録媒体が沈み込み過ぎ、プラテン面に接して該プラテン面を汚してしまうおそれがなくなる。
また、前記記録媒体においては、前記主走査領域に位置するリブ形成領域の、所定の高さより低いリブが配置された領域及びリブが配置されない領域が、前記主走査方向において互いに隣り合うことなく配置されているのが好ましい。
所定の高さより低いリブが配置された領域及びリブが配置されない領域が、主走査方向において互いに隣り合って配置されると、この箇所においては、主走査方向に設けられた所定の高さ以上のリブの影響が小さくなり、コックリングによる被記録媒体の沈み込みが大きくなる。そこで、所定の高さより低いリブが配置された領域及びリブが配置されない領域を、主走査方向において互いに隣り合うことなく配置することにより、所定の高さ以上のリブの影響を大きくし、被記録媒体の沈み込みを比較的小さくすることができる。
また、前記記録媒体においては、前記主走査領域に位置するリブ形成領域の、前記所定の高さ以上のリブが配置された領域に対して、前記副走査方向において隣り合う上流側及び下流側の各リブ形成領域に、前記所定の高さ以上のリブが配置されているのが好ましい。
このようにすれば、主走査領域での被記録媒体のコックリングによる沈み込みがより小さくなり、コックリングが深くなりすぎることに起因する着弾位置ずれが確実に防止される。
本発明の記録装置の一実施形態の概略構成を示す側断面図である。 図1に示した記録装置における主構成要素(プラテン)の平面図である。 プラテン面の斜視図である。 (a)(b)は主走査方向に沿う要部断面図である。 (a)(b)はプラテン面の斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、図1及び図2を参照して説明する。
図1は、本発明におけるプリンター(記録装置)の一実施形態の概略構成を示す側断面図、図2は、図1に示したプリンターにおける記録部の主構成要素(プラテン)の平面図であり、これらの図において符号100はプリンターである。
まず、プリンター100の用紙搬送経路について説明する。
なお、以下では、図1の右側(プリンター100の後方側)を「上流側」(用紙搬送経路の上流側)と記し、図1の左側(プリンター100の前方側)を「下流側」(用紙搬送経路の下流側)と記す。
プリンター100は、最も上流側に給紙装置1を備えている。給紙装置1は、傾斜姿勢で設けられたもので、揺動支点(図示せず)を上部に有した板状体からなるホッパー11を備えたものである。このホッパー11上には、複数枚の用紙(被記録媒体)Pが傾斜姿勢で積載され、保持されている。
ホッパー11の下端部に対向する位置には、側面視略D形の形状をなす給紙ローラー3が、回転可能に設けられている。そして、ホッパー11は回転駆動する給紙ローラー3に圧接するよう揺動することにより、セットされた用紙Pの最上位のものが給紙ローラー3に圧接するようになっている。このような構成に基づき、ホッパー11が給紙ローラー3に圧接した状態で給紙ローラー3が回動駆動することにより、用紙Pが1枚ずつ下流側に給送されるようになっている。
給紙装置1の下流側には、板状体からなる紙案内15が略水平に設けられている。これにより、給紙ローラー3によって繰り出された用紙Pの先端が紙案内15に斜めに当接し、滑らかに下流側に案内されるようになっている。
紙案内15の下流側には、回動駆動される搬送駆動ローラー17aと、該搬送駆動ローラー17aに圧接する搬送従動ローラー17bとからなる搬送ローラー17が設けられている。この搬送ローラー17によって用紙Pは、該搬送駆動ローラー17aと搬送従動ローラー17bとにニップされて、一定ピッチで下流側に搬送されるようになっている。
搬送従動ローラー17bは、搬送従動ローラーホルダ21の下流側に回転可能に軸支されている。この搬送従動ローラーホルダ21は、回動軸21aを中心にして図1中の時計回り方向及び反時計回り方向に回動可能に設けられ、かつ、図示しないねじりコイルばねによって搬送従動ローラー17bが常に搬送駆動ローラー17aに圧接する方向(図1中の反時計回り方向)に回動付勢されている。
ここで、搬送駆動ローラー17aは、図2に示すように記録ヘッドの主走査方向(図2中X方向)に沿う長い軸体からなっており、搬送従動ローラー17bと搬送従動ローラーホルダ21とは、共に搬送駆動ローラー17aの軸方向に複数配設されている。
図1に戻り、最も0桁側(図1の紙面表側:図2の右側)に位置する搬送従動ローラーホルダ21近傍には、用紙Pの通過を検出する紙検出器19が配設されている。この紙検出器19は、センサ本体部19bと検出レバー19aとからなるものである。検出レバー19aは、側面が折曲してなる略「く」形状をなし、その中央付近の回動軸19cを中心に、図1中の時計回り方向及び反時計回り方向に回動可能に設けられたものである。
検出レバー19aの上方に位置するセンサ本体部19bは、発光部(図示せず)及び該発光部からの光を受ける受光部(図示せず)を備えたものである。したがって、検出レバー19aの回動軸19cから上側が、その回動動作により、前記発光部から前記受光部に向かう光を遮断し、あるいは通過させるようになっている。すなわち、図1に示すように用紙Pの通過に伴って検出レバー19aが上方に押し上げられるように回動すると、検出レバー19aの上側がセンサ本体部19bから外れ、これによって前記受光部が受光状態となり、用紙Pの通過を検出するようになっている。
搬送駆動ローラー17aの下流側には、後述するプラテン27及び記録ヘッド(インクジェット記録ヘッド)25が上下に対向して配設されている。これにより、搬送ローラー17によって記録ヘッド25の下に搬送される用紙Pは、プラテン27によって下から支持されるようになっている。
記録ヘッド25は、インクカートリッジ31を搭載するキャリッジ23の底部に設けられたものである。キャリッジ23は、主走査方向(図1の紙面表裏方向)に延びるキャリッジガイド軸33にガイドされながら、主走査方向に往復移動するようになっている。これにより、記録ヘッド25は、キャリッジ23によって主走査方向に往復移動するようになっている。
記録ヘッド25の下流側は、プリンター100の排紙部となっており、この排紙部には、回動駆動される排紙駆動ローラー29aと、自由回動可能な排紙従動ローラー29bとからなる排紙ローラー29が配設されている。
したがって、記録ヘッド25によって印刷された用紙Pは、排紙駆動ローラー29aと排紙従動ローラー29bとでニップされた状態で排紙駆動ローラー29aが回動することにより、排紙方向(図1の矢印方向)に排出されるようになっている。また、排紙従動ローラー29bのやや上流側には、自由回動可能な補助ローラー30が配設されている。
ここで、図2に示すように排紙駆動ローラー29aは、主走査方向(図2中X方向)にほぼ等間隔で複数個配設されており、図1に示す排紙従動ローラー29bも、排紙駆動ローラー29aに対応して主走査方向にほぼ等間隔で配設されている。
また、補助ローラー30は、排紙駆動ローラー29aと排紙従動ローラー29bとのほぼ中間に配設されている(図示せず)。
ところで、搬送ローラー17と排紙ローラー29とは、協働して以下のような作用を奏している。すなわち、図1に示すように搬送ローラー17においては、搬送駆動ローラー17aと搬送従動ローラー17bとのニップ点がやや下流側に設定されている。一方、排紙ローラー29においては、排紙駆動ローラー29aと排紙従動ローラー29bとのニップ点がやや上流側に設定されている。
したがって、搬送ローラー17と排紙ローラー29との間においては、用紙Pが図示のように下に凸となるような緩やかな湾曲状態となり、これにより、用紙Pがプラテン27に押し付けられるようになっている。その結果、用紙Pのプラテン27からの浮き上がりが防止され、印刷面と記録ヘッド25との距離が一定に保たれるので、記録ヘッド25に対する用紙Pの擦れが防止され、印刷品質の低下が防止されるようになっている。
以上が、プリンター100の用紙搬送経路の構成であり、以下、プラテン27について詳細に説明する。
図2に示したようにプラテン27は、前記記録ヘッド25が走査する方向である主走査方向(図2中X方向)に長く形成され、その上面(記録ヘッド25に対向する面)であるプラテン面27aには、リブ形成領域50が配置されている。リブ形成領域50は、プラテン面27aのリブ形成可能な領域が、図2中二点鎖線で示すように設計上縦横に、すなわち主走査方向(図2中X方向)及びこれに直交する副走査方向(図2中Y方向)に、区画され整列されてなる領域であり、単にリブが形成可能な所定の大きさの矩形状の面(領域)により、規定されたものである。
また、プラテン面27aは、前記主走査方向に沿う主走査領域52と、この主走査領域52の上流側の領域54及び下流側の領域56とに、設計上分けられている。なお、本実施形態では、図2に示したようにこれら主走査領域52、上流側の領域54、下流側の領域56が、いずれも主走査方向に沿ってリブ形成領域50を一列配置して構成されている。しかし、特に上流側の領域54や下流側の領域56については、複数列配置されていてもよいのはもちろんである。
また、記録ヘッド25が走査する主走査方向に沿う主走査領域52とは、本発明では記録ヘッド25が走査する範囲に平面視して重なるプラテン面27a上の領域、つまり記録ヘッド25の可動範囲に重なる領域である。したがって、この主走査領域52は、用紙Pが記録ヘッド25に接触する可能性がある領域となる。
このようなリブ形成領域50には、本実施形態ではそれぞれに細長い直方体状のリブが一つずつ整列した状態に形成配置されている。すなわち、その長さ方向を、前記副走査方向に沿わせ、かつ、副走査方向に沿って隣り合うリブ形成領域50間で、それぞれのリブが直線状に配列するように配置されている。また、本実施形態では、図3の斜視図に示すように、特に前記主走査領域52には高さの異なる2種類のリブ58a、58bが形成配置されている。
高さの高いリブ58a(以下、第1リブ58aと記す)は、予め設定された所定の高さ以上に形成されたものであり、高さの低いリブ58b(以下、第2リブ58bと記す)は、予め設定された所定の高さより低く(所定の高さ未満に)形成されたものである。予め設定された所定の高さについては、特に限定されることなく、記録ヘッド25の大きさや搬送ローラー17と排紙ローラー29との間隔などによって適宜に決定される。例えば、数百μmから数mm程度とされる。また、第1リブ58aと第2リブ58bとの高さの差については、例えば0.05mm〜0.4mm程度とされる。なお、これらリブ58(58a、58b)の、主走査方向におけるピッチ(間隔)は、例えば16mm〜20mm程度とされる。
また、主走査方向における第1リブ58aと第2リブ58bとの配置については、例えば交互になるように、あるいは第2リブ58bが二つ置きになるように規則的に配置してもよく、全くランダム(不規則)になるように配置してもよい(図2、図3では不規則に配置している)。ただし、高さの低い第2リブ58bについては、後述する理由により、主走査方向において二つ以上が互いに隣り合うことなく配置されているのが好ましく、したがって本実施形態では、第2リブ58bは主走査方向において隣り合うことなく配置されている。
一方、上流側の領域54のリブ形成領域50には、予め設定された前記の所定の高さ以上に形成されたリブ(以下、第3リブ58cと記す)が形成配置されており、下流側の領域56のリブ形成領域50にも、予め設定された前記の所定の高さ以上に形成されたリブ(以下、第4リブ58dと記す)が形成配置されている。これら第3リブ58c、第4リブ58dは、前記の所定の高さ以上に形成されていれば、主走査領域52における前記第1リブ58aと同じ高さでもよく、異なる高さでもよい。
また、これら第3リブ58cと第4リブ58dとは、同じ高さでもよく、異なる高さでもよい。さらに、第1リブ58a、第3リブ58c、第4リブ58dは、前記の所定の高さ以上に形成されていれば、それぞれ異なる高さのものを含んでいてもよい。同様に、第2リブ58bについても、前記の所定の高さより低く(所定の高さ未満に)形成されていれば、異なる高さのものを含んでいてもよい。
これら第1リブ58a〜第4リブ58dは、排紙ローラー29(図1)および補助ローラー30と協働して、用紙Pにコックリング現象を強制的に発生させる機能を果たしている。すなわち、図1において、記録ヘッド25から用紙Pにインク滴が吐出されると、用紙Pがインク滴を吸収し膨潤することにより、主走査方向に波打つ現象(コックリング現象)が生じる。このようなコックリング現象が例えば平坦面(プラテン面27a上に、リブ58a〜58dが形成されていないような場合)上で発生すると、不規則な波打ち現象により、印刷面と記録ヘッド25との距離のばらつきが大きくなり、印刷品質が低下するとともに、印刷面が記録ヘッド25に擦れて印刷面を汚損するおそれがある。また、コックリング現象が深くなりすぎると、着弾位置ずれが大きくなったり、用紙Pの端部が跳ね上げられて記録ヘッド25に擦れてしまうおそれもある。
そこで、プラテン面27aに前記高さ構成のリブ58a〜58dを形成配置したことにより、用紙Pに対して適正なコックリング現象を生じさせ、コックリング現象が深くなりすぎることによる不都合を防止している。
すなわち、このプリンター100にあっては、プラテン面27aに設計上のリブ形成領域50を配置し、主走査領域52におけるリブ形成領域50として、高さが低い第2リブ58bが配置された領域と、高さが高い第1リブ58aが配置された領域とを設けているので、主走査領域52には、第1リブ58aと第2リブ58bとが配置されることにより、これらの間の高低差によって主走査方向に沿うコックリング現象を良好に生じさせることができる。
また、所定の高さより低い第2リブ58bが配置されるリブ形成領域50の、副走査方向において隣り合う上流側の領域54及び下流側の領域56の各リブ形成領域50に、所定の高さ以上の第3リブ58c、第4リブ58dを配置しているので、用紙Pの、主走査方向に沿うコックリング(波打ち状態)による沈み込みを小さくし、コックリングの振幅を狭くして、コックリングが深くなりすぎることに起因する着弾位置ずれを防止することができる。
すなわち、図3に示した第2リブ58bについて見ると、この第2リブ58bは主走査方向において該第2リブ58bより高い第1リブ58aに挟まれており、さらに副走査方向においても、該第2リブ58bより高い第3リブ58c及び第4リブ58dに挟まれている。したがって、用紙Pは第2リブ58bに対応する箇所では沈み込むものの、この第2リブ58bの主走査方向両側だけでなく、副走査方向の両側にも第2リブ58bより高いリブ(第1リブ58a、第3リブ58c、第4リブ58d)が配置されているので、これらのリブに支持されることにより、第2リブ58bに対応する箇所での沈み込みが低く抑えられる。よって、前述したようにコックリングが深くなりすぎることに起因する着弾位置ずれが防止される。
さらに、このように主走査方向に沿うコックリング現象による沈み込みが小さくなってコックリングの振幅が狭くなっているので、主走査方向に沿う要部断面図である図4(a)に示すように、主走査方向の最端部においてリブの高低差の影響により、用紙Pの端部が大きく跳ね上げられてしまうことが防止される。
すなわち、従来では主走査方向に沿う要部断面図である図4(b)に示すように、主走査方向の最端部に位置するリブ60aが高く、これの内側に隣り合うリブ60bが低い場合に、これらの間で高低差が大きいと、低いリブ60bに対応する位置での用紙Pの沈み込みが大きくなり、用紙Pはその端部P1が最端部に位置するリブ60aによって大きく跳ね上げられてしまう。したがって、用紙Pはその端部P1が記録ヘッド25に擦れてしまうおそれがあった。
これに対して本実施形態では、前記したように高さが低い第2リブ58bに対してその副走査方向の両側にも高いリブ(第3リブ58c、第4リブ58d)を配置し、図4(a)に示したように第2リブ58bに対応する箇所での沈み込みを低く抑えているので、用紙Pの端部P1が大きく跳ね上げられてしまうことが防止され、端部P1が記録ヘッド25に擦れてしまうことが防止されている。
また、主走査領域52に位置するリブ形成領域50に、第1リブ58aと第2リブ58bとを形成配置し、後述するようなリブを配置しない領域(リブ形成領域50)を設けていないので、図4(a)中二点鎖線で示すように、インク滴の着弾時に用紙Pが沈み込んでも、第2リブ58bによって用紙Pが支持される。したがって、用紙Pが沈み込み過ぎ、プラテン面27aに直接当接してしまうことにより、プラテン面27aを汚してしまうことが確実に防止される。
また、前記したように主走査領域52において第2リブ58bを、主走査方向にて互いに隣り合うことなく配置しているので、これによってもコックリングによる用紙Pの沈み込みが大きくなるのを抑え、コックリングが深くなりすぎることに起因する着弾位置ずれを防止することができる。
すなわち、第2リブ58bが主走査方向において互いに隣り合って配置されると、これら第2リブ58bの箇所においては、主走査方向に設けられた第1リブ58aの影響が小さくなり、コックリングによる用紙Pの沈み込みが大きくなる。そこで、第2リブ58bを主走査方向において互いに隣り合うことなく配置することにより、第1リブ58aの影響を大きくし、用紙Pの沈み込みを比較的小さくすることができる。
また、上流側の領域54、及び下流側の領域56の各リブ形成領域50の全てに、前記所定の高さ以上の第3リブ58c、第4リブ58dを配置しているので、主走査領域52での用紙Pのコックリングによる沈み込みをより小さくし、コックリングが深くなりすぎることに起因する着弾位置ずれを確実に防止することができる。
(実験例)
本発明の実施例として、図5(a)に示すように第2リブ58bに対して、これを囲んでその主走査方向、及び上流側、下流側に位置する8つのリブ(第1リブ58a、第3リブ58c、第4リブ58d)が、相対的に高くなっている構造のプラテン面を作製した。8つのリブの高さを同一にし、この高さに対する第2リブ58bの高さの差を、0.2mmとした。
また、比較例として、図5(b)に示すように、第2リブ58bに対して、これを囲んでその主走査方向、及び上流側、下流側の斜め方向に位置する6つのリブ(第1リブ58a、第3リブ58c、第4リブ58d)が、相対的に高くなっており、第2リブ58bに対して上流側及び下流側に隣り合うリブは第2リブ58bと同じ高さ(したがって図5(b)では符号58Bを付している)になっている構造の、プラテン面を作製した。6つのリブの高さを同一にし、この高さに対する3つのリブ(第2リブ58b、リブ58B)の高さの差を、0.45mmとした。
なお、図5(a)、図5(b)の例では、いずれも主走査方向におけるリブ間のピッチを平均18mmとした。
このようなプラテン面を有するプリンター100において、用紙Pを搬送ローラー17と排紙ローラー29との間で搬送を行ったところ、図5(a)に示した実施例では、図4(a)中の実線で示したように第2リブ58b上での用紙Pの沈み込みが小さく、第1リブ58aの上面に対して沈み込み深さdが0.1mm程度であった。
これに対して図5(b)に示した比較例では、図4(b)に示したように沈み込み深さdが大きくなり、用紙Pは第2リブ58bに直接当接した。
したがって、比較例ではコックリングが深くなりすぎることに起因して着弾位置ずれが生じるおそれがあるのに対し、実施例では、これを確実に防止することができることが確認された。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、前記実施形態においては、主走査領域52に位置するリブ形成領域50に、所定の高さより低いリブが配置された領域と、所定の高さ以上のリブが配置された領域とを設け、したがって、主走査領域52には第1リブ58aと第2リブ58bとを形成配置するようにしたが、本発明はこれに限定されることなく、主走査領域52に位置するリブ形成領域50に、リブが配置されない領域と、所定の高さ以上のリブが配置された領域とを設け、したがって、主走査領域52には第1リブ58aのみを形成配置し、部分的にリブを形成しない領域を配してもよい。
これは、図4(a)に示したように、通常の搬送時においてはコックリングによっても用紙Pは第2リブ58bに直接当接しないため、この第2リブ58bは無くても支障がないからである。ただし、前述したようにインク滴の着弾時には用紙Pが沈み込むため、その場合に用紙Pがプラテン面27aに直接当接しないよう、第1リブ58aや第3リブ58c、第4リブ58dの高さを、高めに形成しておくのが好ましい。
また、前記実施形態では、上流側の領域54、下流側の領域56について、そのリブ形成領域50の全てに、所定の高さ以上に形成されたリブ(第3リブ58c、第4リブ58d)を形成配置したが、これら上流側の領域54や下流側の領域56については、第2リブ58b(あるいはリブを形成しない領域)に隣り合うリブ形成領域50以外では、必ずしも所定の高さ以上のリブを形成することなく、第2リブ58bのような所定の高さより低いリブを形成したり、必要に応じてリブを形成しない領域としてもよい。
1…プリンター(記録装置)、17…搬送ローラー、17a…搬送駆動ローラー、17b…搬送従動ローラー、25…インクジェット記録ヘッド(記録ヘッド)、27…プラテン、27a…プラテン面、29…排紙ローラー、29a…排紙駆動ローラー、29b…排紙従動ローラー、50…リブ形成領域、52…主走査領域、54…上流側の領域、56…下流側の領域、58…リブ、58a…第1リブ、58b…第2リブ、58c…第3リブ、58d…第4リブ、60a…リブ、60b…リブ、P…用紙(被記録媒体)、P1…端部、d…沈み込み深さ

Claims (4)

  1. 被記録媒体にインク滴を吐出することによって記録を行う記録ヘッドと、該記録ヘッドの上流側に設けられて被記録媒体を前記記録ヘッド側に搬送する搬送ローラーと、前記記録ヘッドの下流側に設けられて記録の行われた被記録媒体を排紙する排紙ローラーと、前記記録ヘッドに対向する側に配設されたプラテンと、を有し、
    前記プラテンには、前記記録ヘッドが走査する主走査方向に沿う主走査領域と、該主走査領域の上流側及び下流側とに、それぞれ前記主走査方向に直交する副走査方向に沿ってリブ形成領域が整列して配置され、
    前記主走査領域に位置するリブ形成領域には、所定の高さより低いリブが配置された領域又はリブが配置されない領域と、所定の高さ以上のリブが配置された領域とが、設けられ、
    前記低いリブが配置された領域又はリブが配置されない領域に対して、前記副走査方向において隣り合う上流側及び下流側の各リブ形成領域には、前記所定の高さ以上のリブが配置されていることを特徴とする記録装置。
  2. 前記主走査領域に位置するリブ形成領域には、所定の高さより低いリブが配置された領域、及び所定の高さ以上のリブが配置された領域だけが、設けられていることを特徴とする請求項1記載の記録装置。
  3. 前記主走査領域に位置するリブ形成領域の、所定の高さより低いリブが配置された領域及びリブが配置されない領域は、前記主走査方向において互いに隣り合うことなく配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の記録装置。
  4. 前記主走査領域に位置するリブ形成領域の、前記所定の高さ以上のリブが配置された領域に対して、前記副走査方向において隣り合う上流側及び下流側の各リブ形成領域には、前記所定の高さ以上のリブが配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の記録装置。
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