JP2011118105A - カチオン光硬化型液晶パネルシール剤及びそれを用いた液晶パネルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 枠状にシール剤を形成した後、液晶を滴下する前に紫外線を照射し、液晶を滴下し、第1及び第2の基板を真空雰囲気内で貼り合わせてパネルを形成する方法に適用可能な、遅延硬化性の液晶パネルシール剤を提供する。
【解決手段】 互いに対向する第1の基板及び第2の基板の何れかの基板に、グリシジル基に隣接するエーテル基を有する脂肪族グリシジル化合物、及びカチオン光重合開始剤を含有するカチオン光硬化型液晶パネルシール剤を閉じた形状に形成し、該シール剤に光照射した後に、貼り合わせた際に該シール剤の内側となる領域に液晶を滴下して前記第1及び第2の基板を貼り合わせる液晶パネルの製造方法、及びカチオン光硬化型液晶パネルシール剤。
【選択図】 なし
【解決手段】 互いに対向する第1の基板及び第2の基板の何れかの基板に、グリシジル基に隣接するエーテル基を有する脂肪族グリシジル化合物、及びカチオン光重合開始剤を含有するカチオン光硬化型液晶パネルシール剤を閉じた形状に形成し、該シール剤に光照射した後に、貼り合わせた際に該シール剤の内側となる領域に液晶を滴下して前記第1及び第2の基板を貼り合わせる液晶パネルの製造方法、及びカチオン光硬化型液晶パネルシール剤。
【選択図】 なし
Description
本発明はカチオン光液晶パネルシール剤に関し、それを使用した液晶パネルの製造方法に関する。
一般に液晶パネルは、薄膜トランジスタ、画素電極、配向膜等を備える背面基板と、カラーフィルター、電極、配向膜等を備える前面基板とを対向させ、両基板間に液晶を封入して構成されている。そして、2枚の基板を接着させる目的でシール剤が使用されている。
近年、大型の液晶パネルにおいては、互いに対向する第1の基板及び第2の基板の何れか一方の基板に枠状に形成した第1のシールの内部に液晶を滴下した後に、他方の基板を真空雰囲気中で貼り合わせるODF(One Drop Fill)方式、即ち液晶滴下貼り合わせ方式が採用されている。このような液晶滴下貼り合わせ方式としては、例えば液晶を封止するシール剤として紫外線硬化性樹脂を適用し、液晶を第1の基板又は第2の基板に滴下して、これら第1及び第2の基板を真空雰囲気内で貼り合わせてパネルを形成した後に紫外線を照射することにより光硬化させるものが知られている。(例えば特許文献1参照)しかしながら該方法は、未硬化の紫外線硬化性樹脂と液晶とが直接接触することや、第1の基板及び第2の基板に形成されている遮光膜や配線部等の遮光部分で光が遮られてシール材に照射光が届かず、未硬化部が残り、そのために紫外線硬化性樹脂中の微量な成分が液晶に移行し、電圧保持率等の液晶特性に悪影響を及ぼすことがあった。
一方、遅延硬化性のシール剤を使用し、枠状にシール剤を形成した後、液晶を滴下する前に紫外線を照射し、液晶を滴下し、第1及び第2の基板を真空雰囲気内で貼り合わせてパネルを形成する方法が知られている(例えば特許文献2参照)。該方法は、完全に未硬化の紫外線硬化性樹脂と液晶とが接触することはなく、また未硬化領域の発生を防止することができるので、電圧保持率等の液晶特性に優れた液晶パネルを得ることができる。しかし、前記文献中では該方法に適するシール剤としては、遅延硬化性を有する光硬化樹脂と記されたのみで、技術的内容に言及していなかった。
遅延硬化性を有する光硬化性樹脂としては、例えば、光カチオン重合性化合物と、光カチオン重合開始剤と、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコール等のエーテル結合を有する化合物である硬化制御剤とを有する光後硬化性組成物が知られている(例えば特許文献3参照)
本発明が解決しようとする課題は、枠状にシール剤を形成した後、液晶を滴下する前に紫外線を照射し、液晶を滴下し、第1及び第2の基板を真空雰囲気内で貼り合わせてパネルを形成する方法に適用可能な、遅延硬化性の液晶パネルシール剤を提供するものである。
本発明者らは、特定の構造を有する光カチオン硬化性化合物を使用することで、遅延硬化性であり、且つパネル製造後も液晶特性に影響を及ぼすことのないシール剤が得られることを見出し、課題を解決した。
特許文献5に記載の光後硬化性組成物は、液晶のシール剤として適用すると、電圧保持率が低下してしまう。これは、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコール等は水蒸気透過性が高く、これが悪影響を及ぼすものと考えられる。
これに対して発明者らは、カチオン硬化性成分として、グリシジル基に隣接するエーテル基を有する脂肪族グリシジル化合物、特にグリシジル基に隣接するエーテル基を有する脂肪族脂環式構造を有するグリシジル化合物を使用したカチオン光硬化性組成物が、液晶特性に影響せず、良好に遅延硬化性を示すことを見出した。
これに対して発明者らは、カチオン硬化性成分として、グリシジル基に隣接するエーテル基を有する脂肪族グリシジル化合物、特にグリシジル基に隣接するエーテル基を有する脂肪族脂環式構造を有するグリシジル化合物を使用したカチオン光硬化性組成物が、液晶特性に影響せず、良好に遅延硬化性を示すことを見出した。
即ち本発明は、グリシジル基に隣接するエーテル基を有する脂肪族グリシジル化合物、及びカチオン光重合開始剤を含有するカチオン光硬化型液晶パネルシール剤を提供する。
また本発明は、互いに対向する第1の基板及び第2の基板の何れかの基板に、液晶を封止するシール剤を閉じた形状に形成し、前記シール剤の内側となる領域に液晶を滴下した後、前記第1及び第2の基板を貼り合わせる液晶表示パネルの製造方法であって、前記シール剤として、前記記載のカチオン光硬化型液晶パネルシール剤を適用し、該シール剤に光照射した後に、貼り合わせた際に該シール剤の内側となる領域に液晶を滴下して前記第1及び第2の基板を貼り合わせる液晶パネルの製造方法を提供する。
また本発明は、互いに対向する第1の基板及び第2の基板の何れかの基板に、液晶を封止するシール剤を閉じた形状に形成し、前記シール剤の内側となる領域に液晶を滴下した後、前記第1及び第2の基板を貼り合わせる液晶表示パネルのシール方法であって、前記シール剤として、前記記載のカチオン光硬化型液晶パネルシール剤を適用し、該シール剤に光照射した後に、貼り合わせた際に該シール剤の内側となる領域に液晶を滴下して前記第1及び第2の基板を貼り合わせる液晶パネルのシール方法を提供する。
本発明により、液晶特性に影響せず、良好に遅延硬化性を示す液晶パネルシール剤を提供することができる。具体的には、本発明の液晶パネルシール剤は、光を照射した後、2基板同士を貼り合わせた際に所定のギャップを形成できなくなるまでの限度時間である可使時間が存在し、水蒸気透過率が低く、電圧保持率等の液晶特性に影響がでない。
(グリシジル基に隣接するエーテル基を有する脂肪族グリシジル化合物)
本発明で使用するグリシジル基に隣接するエーテル基を有する脂肪族グリシジル化合物は、脂肪族鎖状構造や脂肪族脂環式構造を有し、且つ芳香族基を含まない化合物である。
具体的には、例えば、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、などの脂肪族鎖状構造アルコールのモノグリシジルエーテルやポリグリシジルエーテルが挙げられる。
また、脂肪族脂環式構造を有するグリシジル化合物において、脂環式構造としては非縮合型脂環構造であっても縮合型脂環構造であってもよい。非縮合型脂環構造としては、例えば、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロブタン環、シクロオクタン環、シクロノナン環、シクロデカン環などが挙げられる。また、縮合型脂環構造としては、例えば、ジシクロヘキサン環、ジシクロヘプタン環、ジシクロオクタン環、ジシクロノナン環、ジシクロデカン環、ジシクロウンデカン環、ジシクロドデカン環、トリシクロデカン環、トリシクロウンデカン環、トリシクロドデカン環、トリシクロテトラデカン環、トリシクロペンタデカン環、トリシクロヘキサデカン環、アダマンタン環、キュバン環を有するアルコールのなどのモノグリシジルエーテルやポリグリシジルエーテルが挙げられる。このような、分子中に脂環構造を有するものの市販品としては例えばシクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル(ナガセケムテックス デナコールEX216L、新日本理化 リカレジンDME−100)などが挙げられる。
前記グリシジル基に隣接するエーテル基を有する脂肪族グリシジル化合物において、脂肪族脂環式構造を有するグリシジル化合物は、水蒸気透過性の増大を防ぐことができる点で好ましい。
本発明で使用するグリシジル基に隣接するエーテル基を有する脂肪族グリシジル化合物は、脂肪族鎖状構造や脂肪族脂環式構造を有し、且つ芳香族基を含まない化合物である。
具体的には、例えば、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、などの脂肪族鎖状構造アルコールのモノグリシジルエーテルやポリグリシジルエーテルが挙げられる。
また、脂肪族脂環式構造を有するグリシジル化合物において、脂環式構造としては非縮合型脂環構造であっても縮合型脂環構造であってもよい。非縮合型脂環構造としては、例えば、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロブタン環、シクロオクタン環、シクロノナン環、シクロデカン環などが挙げられる。また、縮合型脂環構造としては、例えば、ジシクロヘキサン環、ジシクロヘプタン環、ジシクロオクタン環、ジシクロノナン環、ジシクロデカン環、ジシクロウンデカン環、ジシクロドデカン環、トリシクロデカン環、トリシクロウンデカン環、トリシクロドデカン環、トリシクロテトラデカン環、トリシクロペンタデカン環、トリシクロヘキサデカン環、アダマンタン環、キュバン環を有するアルコールのなどのモノグリシジルエーテルやポリグリシジルエーテルが挙げられる。このような、分子中に脂環構造を有するものの市販品としては例えばシクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル(ナガセケムテックス デナコールEX216L、新日本理化 リカレジンDME−100)などが挙げられる。
前記グリシジル基に隣接するエーテル基を有する脂肪族グリシジル化合物において、脂肪族脂環式構造を有するグリシジル化合物は、水蒸気透過性の増大を防ぐことができる点で好ましい。
また、−(R−O−)n−(但しRは脂肪族アルキレン基を表し、nは繰り返し数である2以上の整数を表す)で表されるエーテル構造を有していてもよいが、親水性の高いエチレングリコール(Rがエチレン基である)やプロピレングリコール(Rがプロピレン基である)等の(ポリ)エチレンオキサイド基は親水性が高く水蒸気透過性が増大する傾向にあるので、系中に多く存在することは好ましくない。また前記エーテル構造のRは同一でも異なっていてもよく、例えば−CH2CH2−O−CH2CH2CH2CH2−O−であるエーテル構造であってもよいし、−CH2CH2CH2−O−CH2CH2CH2CH2CH2−O−であるエーテル構造であってもよい。
中でも1,6−ヘキサンジオール、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、などは配合物の水蒸気透過性の増大を抑制する理由から好ましい。
中でも1,6−ヘキサンジオール、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、などは配合物の水蒸気透過性の増大を抑制する理由から好ましい。
上記グリシジル基に隣接するエーテル基を有する脂肪族グリシジル化合物において、分子量は、数平均分子量に換算して100〜10000の範囲が好ましい。100を下回ると液晶への溶解性が高くなり信頼性に悪影響を及ぼす可能性があり、また10000を超えると粘度が高くなりすぎシール剤配合物としての粘度を制御しにくくなるおそれがある。更に好ましくは200〜5000なる範囲である。
特に、液晶への溶解性の低い好ましい化合物としては、上記脂肪族アルコールのグリシジルエーテルの片方の末端または両方の末端に他構造の脂肪族アルコールで分子延長し末端の水酸基をグリシジル化したような化合物が挙げられる。
特に、液晶への溶解性の低い好ましい化合物としては、上記脂肪族アルコールのグリシジルエーテルの片方の末端または両方の末端に他構造の脂肪族アルコールで分子延長し末端の水酸基をグリシジル化したような化合物が挙げられる。
本発明において、エーテル基は、硬化反応を遅延させる役割を有する。しかしながら前述の通り、液晶シール剤としてエチレングリコールやプロピレングリコール等の(ポリ)エチレンオキサイド基は親水性が高く水蒸気透過性が増大する傾向にあるので、系中に多く存在することは好ましくない。
エーテル基は、シール剤全樹脂固形分100gに対して5〜600ミリモル濃度([mmol/100g](エーテル基の1単位を1モルとして計算する)存在することが好ましく、より好ましくはシール剤全樹脂固形分100gに対して50〜500ミリモル濃度である。
エーテル基は、シール剤全樹脂固形分100gに対して5〜600ミリモル濃度([mmol/100g](エーテル基の1単位を1モルとして計算する)存在することが好ましく、より好ましくはシール剤全樹脂固形分100gに対して50〜500ミリモル濃度である。
本発明においては、前記グリシジル基に隣接するエーテル基を有する脂肪族グリシジル化合物において、脂肪族鎖状構造を有するグリシジル化合物や脂肪族脂環式構造を有するグリシジル化合物を、各々単独で使用してもよいし、複数を混合して使用してもよい。
具体的には、本発明のシール剤全樹脂固形分に対して計5〜80重量%の範囲となるように配合することが好ましく、さらに好ましくは8〜75重量%の範囲である。5重量%を下回ると可使時間の1分以上を得ることが困難となり、80重量%を超えると硬化不良を起こす可能性がある。なおここで「シール剤樹脂固形分」は、シール剤配合物中の、硬化等により樹脂固形分になり得る成分の全量を指す。
具体的には、本発明のシール剤全樹脂固形分に対して計5〜80重量%の範囲となるように配合することが好ましく、さらに好ましくは8〜75重量%の範囲である。5重量%を下回ると可使時間の1分以上を得ることが困難となり、80重量%を超えると硬化不良を起こす可能性がある。なおここで「シール剤樹脂固形分」は、シール剤配合物中の、硬化等により樹脂固形分になり得る成分の全量を指す。
本願で使用するグリシジル基に隣接するエーテル基を有する脂肪族グリシジル化合物と、後述の「他のグリシジル化合物」との割合は、5:95〜80:20であることが好ましく、15:85〜70:30、更に好ましくは1:4〜3:2であることが好ましい。特に「他のグリシジル化合物」としてビスフェノールA型グリシジル樹脂等の芳香族グリシジル化合物は、反応速度が早いために、あまり多量に用いると可使時間の1分以上を得ることが困難となるおそれがある。
(他のグリシジル化合物)
また本発明の効果を損なわない範囲において、他のグリシジル化合物を混合して使用してもよい。他のグリシジル化合物としては、分子内に少なくとも1個のグリシジル基を有する化合物が挙げられ、芳香族基を有するビスフェノールA型グリシジル樹脂やノボラック型グリシジル樹脂等が好ましく使用される。分子量は特に限定されるものではなく、モノマー、オリゴマー、ポリマーのいずれであってもよい。また該グリシジル化合物は単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
他のグリシジル化合物としては、例えば、ビスフェノールA型グリシジル樹脂(DIC社製の商品名「エピクロン850CRP」、「エピクロン850S」、「エピクロン1050」、「エピクロン1055」)、ビスフェノールF型グリシジル樹脂(DIC社製の商品名「エピクロン830CRP」、「エピクロン830」、ビスフェノールS型グリシジル樹脂(DIC社製の商品名「エピクロンEXA1514」)、ビフェニル型グリシジル樹脂(ジャパンエポキシレジン社製の商品名「エピコートYX−4000H」)エピコート630(ジャパンエポキシレジン社製)、NC−3000P(日本化薬社製)等のビフェニルノボラック型グリシジル樹脂、ESN−165S(東都化成社製)等のナフタレンフェノールノボラック型グリシジル樹脂、ダイセル化学社製の商品名「セロキサイド2021」、「セロキサイド2080」、「セロキサイド3000」、レゾルシノール型グリシジル樹脂(ナガセケムテックス社製の商品名「EX−201」)、ナフタレン型グリシジル樹脂(DIC社製の商品名「エピクロンHP4032」、「エピクロンEXA−4700」)、フェノールノボラック型グリシジル樹脂(DIC社製の商品名「エピクロンN−770」)、オルトクレゾールノボラック型グリシジル樹脂(DIC社製の商品名「エピクロンN−670−EXP−S」)等が挙げられる。
また本発明の効果を損なわない範囲において、他のグリシジル化合物を混合して使用してもよい。他のグリシジル化合物としては、分子内に少なくとも1個のグリシジル基を有する化合物が挙げられ、芳香族基を有するビスフェノールA型グリシジル樹脂やノボラック型グリシジル樹脂等が好ましく使用される。分子量は特に限定されるものではなく、モノマー、オリゴマー、ポリマーのいずれであってもよい。また該グリシジル化合物は単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
他のグリシジル化合物としては、例えば、ビスフェノールA型グリシジル樹脂(DIC社製の商品名「エピクロン850CRP」、「エピクロン850S」、「エピクロン1050」、「エピクロン1055」)、ビスフェノールF型グリシジル樹脂(DIC社製の商品名「エピクロン830CRP」、「エピクロン830」、ビスフェノールS型グリシジル樹脂(DIC社製の商品名「エピクロンEXA1514」)、ビフェニル型グリシジル樹脂(ジャパンエポキシレジン社製の商品名「エピコートYX−4000H」)エピコート630(ジャパンエポキシレジン社製)、NC−3000P(日本化薬社製)等のビフェニルノボラック型グリシジル樹脂、ESN−165S(東都化成社製)等のナフタレンフェノールノボラック型グリシジル樹脂、ダイセル化学社製の商品名「セロキサイド2021」、「セロキサイド2080」、「セロキサイド3000」、レゾルシノール型グリシジル樹脂(ナガセケムテックス社製の商品名「EX−201」)、ナフタレン型グリシジル樹脂(DIC社製の商品名「エピクロンHP4032」、「エピクロンEXA−4700」)、フェノールノボラック型グリシジル樹脂(DIC社製の商品名「エピクロンN−770」)、オルトクレゾールノボラック型グリシジル樹脂(DIC社製の商品名「エピクロンN−670−EXP−S」)等が挙げられる。
(カチオン光重合開始剤)
本発明で使用するカチオン光重合開始剤としては、例えば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩等のオニウム塩が挙げられる。該カチオン光重合開始剤を使用する場合は、照射する光の波長域の好ましい下限は300nm、好ましい上限は420nmである。
これらのオニウム塩のうち市販されているものとしては、例えば、オプトマーSP−150、オプトマーSP−151、オプトマーSP−170、オプトマーSP−171(いずれも旭電化工業社製)、UVE−1014(ゼネラルエレクトロニクス社製)、イルガキュア−261(チバガイギー社製)、サンエイドSI−60L、サンエイドSI−80L、UVIー6990(ユニオンカーバイド社製)、BBIー103、MPIー103、TPSー103、MDSー103、DTSー103、NATー103、NDSー103(いずれもミドリ化学社製)、サンエイドSI−100L(いずれも三新化学工業社製)、CI−2064、CI−2639、CI−2624、CI−2481(いずれも日本曹達社製)、RHODORSIL PHOTOINITIATOR 2074(ローヌ・プーラン社製)、CD−1012(サートマー社製)等が挙げられる。なかでも、オプトマーSP−150は、オニウム塩による電極腐食を引き起こしにくく、且つ実効的な硬化性が得られやすいのでより好ましい。
本発明で使用するカチオン光重合開始剤としては、例えば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩等のオニウム塩が挙げられる。該カチオン光重合開始剤を使用する場合は、照射する光の波長域の好ましい下限は300nm、好ましい上限は420nmである。
これらのオニウム塩のうち市販されているものとしては、例えば、オプトマーSP−150、オプトマーSP−151、オプトマーSP−170、オプトマーSP−171(いずれも旭電化工業社製)、UVE−1014(ゼネラルエレクトロニクス社製)、イルガキュア−261(チバガイギー社製)、サンエイドSI−60L、サンエイドSI−80L、UVIー6990(ユニオンカーバイド社製)、BBIー103、MPIー103、TPSー103、MDSー103、DTSー103、NATー103、NDSー103(いずれもミドリ化学社製)、サンエイドSI−100L(いずれも三新化学工業社製)、CI−2064、CI−2639、CI−2624、CI−2481(いずれも日本曹達社製)、RHODORSIL PHOTOINITIATOR 2074(ローヌ・プーラン社製)、CD−1012(サートマー社製)等が挙げられる。なかでも、オプトマーSP−150は、オニウム塩による電極腐食を引き起こしにくく、且つ実効的な硬化性が得られやすいのでより好ましい。
前記カチオン光重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、必要に応じてアントラセン系、チオキサントン系等の増感剤を併用してもよい。また該カチオン光重合開始剤の配合割合としては特に限定されないが、シール剤全樹脂固形分100重量部に対して好ましい下限は0.1重量部、好ましい上限は10重量部である。0.1重量部未満であると、本発明のシール剤の硬化性が不充分になる可能性があり、10重量部を超えると、反応しきれないカチオン光重合開始剤が大量に残り、液晶に溶け出す可能性がある。より好ましい下限は0.3重量部、より好ましい上限は3重量部である。
また、前記カチオン重合開始剤は添加量により遅延硬化性を調整することも可能である。
また、前記カチオン重合開始剤は添加量により遅延硬化性を調整することも可能である。
(その他のカチオン重合性化合物)
また本発明の効果を損なわない範囲において、前記グリシジル化合物以外の他のカチオン重合性化合物を混合して使用してもよい。
その他のカチオン重合性化合物としては、UV硬化の分野で一般的に使用されるような、オキセタニル基、ビニルエーテル基を有する公知慣用の化合物であれば特に限定はない。
上記1個以上のビニルエーテル基を有するカチオン重合性化合物の市販品としては、例えば4−ビニロキシブタノール(BASF社製の商品名「Vinyl−4−hydroxybutylether」)、トリエチレングリコールジビニルエーテル(ISP社製の商品名「Rapi−Cure DVE−3」),1,4−シクロへキサンジメタノールジビニルエーテル(日本カーバイド工業社製の商品名「CHDVE」)等が挙げられる。
また本発明の効果を損なわない範囲において、前記グリシジル化合物以外の他のカチオン重合性化合物を混合して使用してもよい。
その他のカチオン重合性化合物としては、UV硬化の分野で一般的に使用されるような、オキセタニル基、ビニルエーテル基を有する公知慣用の化合物であれば特に限定はない。
上記1個以上のビニルエーテル基を有するカチオン重合性化合物の市販品としては、例えば4−ビニロキシブタノール(BASF社製の商品名「Vinyl−4−hydroxybutylether」)、トリエチレングリコールジビニルエーテル(ISP社製の商品名「Rapi−Cure DVE−3」),1,4−シクロへキサンジメタノールジビニルエーテル(日本カーバイド工業社製の商品名「CHDVE」)等が挙げられる。
一分子中に1個以上のオキセタニル基を有するカチオン重合性化合物としては、例えば、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン(東亜合成社製の商品名「OXT−211」)、3−エチル−3−(シクロヘキシル)メチルオキセタン(東亜合成社製の商品名「CHOX」)等が挙げられる。オキセタン環を2個以上有する化合物としては、1,4−ビス[{(3−エチルオキセタン−1イル)メトキシ}メチル]ベンゼン(東亜合成社製の商品名「OXT−121」)、1,3−ビス[(3−エチルオキセタン−3イル)メトキシ]ベンゼン(東亜合成社製の商品名「OXT−223」)、ビス[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル(東亜合成社製の商品名「OXT−221」)、フェノールノボラックオキセタン(東亜合成社製の商品名「PNOX−1009」)、4,4’−ビス[{(3−エチルオキセタン−1イル)メトキシ}メチル]ビフェニル(宇部興産社製の商品名「OXBP」)が挙げられる。
これらの他の光カチオン重合性化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。また、上記その他の光カチオン重合性化合物の分子量は、特に限定されるものではなく、モノマー、オリゴマー、ポリマーのいずれであってもよい。
これらの他の光カチオン重合性化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。また、上記その他の光カチオン重合性化合物の分子量は、特に限定されるものではなく、モノマー、オリゴマー、ポリマーのいずれであってもよい。
(貯蔵弾性率)
本発明のカチオン光硬化性液晶パネルシール剤は、光を照射した後硬化反応が進行し、2基板同士を貼り合わせた際に所定のギャップを形成できなくなるまでの限度時間である可使時間が1分以上であり、具体的には10000J/m2の光を照射した後の、JIS−K7244−10法に準拠し、周波数1Hz、24℃、試料厚さ0.1mmの条件にて動的粘弾性を測定したときの貯蔵弾性率G’が1×105[Pa]に到達するまでの経過時間が30秒から60分の間の範囲である。
上記測定条件にて測定した貯蔵弾性率G’が1×105[Pa]を超えるのが30秒より速い場合は、実用的な範囲でUV照射量を調整しても可使時間の1分は発現せず、60分を超えても1×105[Pa]超えない場合は硬化不良を引き起こし、良好なパネルを形成することができない。好ましくは1分から30分なる範囲である。
本発明のカチオン光硬化性液晶パネルシール剤は、光を照射した後硬化反応が進行し、2基板同士を貼り合わせた際に所定のギャップを形成できなくなるまでの限度時間である可使時間が1分以上であり、具体的には10000J/m2の光を照射した後の、JIS−K7244−10法に準拠し、周波数1Hz、24℃、試料厚さ0.1mmの条件にて動的粘弾性を測定したときの貯蔵弾性率G’が1×105[Pa]に到達するまでの経過時間が30秒から60分の間の範囲である。
上記測定条件にて測定した貯蔵弾性率G’が1×105[Pa]を超えるのが30秒より速い場合は、実用的な範囲でUV照射量を調整しても可使時間の1分は発現せず、60分を超えても1×105[Pa]超えない場合は硬化不良を引き起こし、良好なパネルを形成することができない。好ましくは1分から30分なる範囲である。
また、10000J/m2の光を照射した後の、JIS−K7244−10法に準拠し、周波数1Hz、24℃、試料厚さ0.1mmの条件にて動的粘弾性を測定したときの複素せん断粘度η*がが5×104[Pa]に到達するまでの経過時間が30秒から60分の間の範囲である。
上記測定条件にて測定した複素せん断粘度η*が5×104[Pa]を超えるのが30秒より速い場合は実用的な範囲でUV照射量を調整しても可使時間の1分は発現せず、60分を超えても1×105[Pa]超えない場合は硬化不良を引き起こし、良好なパネルを形成することができない。好ましくは1分から30分なる範囲である。
ギャップの制御は硬化反応に伴い増大する貯蔵弾性率G’や複素せん断粘度η*に依存する。貯蔵弾性率G’が1×105[Pa]を上回る場合、所定のギャップを精度良く形成することが困難となる。また、複素せん断粘度η*が5×104[Pa・s]を上回る場合、所定のギャップを精度良く形成することが困難となる傾向がある。
上記測定条件にて測定した複素せん断粘度η*が5×104[Pa]を超えるのが30秒より速い場合は実用的な範囲でUV照射量を調整しても可使時間の1分は発現せず、60分を超えても1×105[Pa]超えない場合は硬化不良を引き起こし、良好なパネルを形成することができない。好ましくは1分から30分なる範囲である。
ギャップの制御は硬化反応に伴い増大する貯蔵弾性率G’や複素せん断粘度η*に依存する。貯蔵弾性率G’が1×105[Pa]を上回る場合、所定のギャップを精度良く形成することが困難となる。また、複素せん断粘度η*が5×104[Pa・s]を上回る場合、所定のギャップを精度良く形成することが困難となる傾向がある。
(その他の成分 シランカップリング剤)
また、本発明のカチオン光硬化性液晶パネルシール剤には、接着性を向上させるために、公知慣用のシランカップリング剤を混合することもできる。そのようなシランカップリング剤の中でも、(メタ)アクリロイル基やグリシジル基などの重合性基を有するシランカップリング剤は、光硬化の際前記一般式(1)で表される化合物等と共重合し、高い接着性を得ることができるため特に好ましい。
また、本発明のカチオン光硬化性液晶パネルシール剤には、接着性を向上させるために、公知慣用のシランカップリング剤を混合することもできる。そのようなシランカップリング剤の中でも、(メタ)アクリロイル基やグリシジル基などの重合性基を有するシランカップリング剤は、光硬化の際前記一般式(1)で表される化合物等と共重合し、高い接着性を得ることができるため特に好ましい。
重合性基を有するシランカップリング剤としては、例えば、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、等が挙げられる。そのような重合性基を有するシランカップリング剤の市販品としては、例えば、信越化学社製の商品名「KBM503」、「KBE503」、「KBM502」、「KBE502」、「KBM5102」、「KBM5103」、「KBM403」等が挙げられる。
前記シランカップリング剤を併用する場合の使用量は、シール剤全樹脂固形分に対して0.1〜10重量%の範囲で使用することが好ましく、1〜5重量%の範囲が特に好ましい。シランカップリング剤の割合が0.1重量%未満では十分な接着効果が得られないことがあり、10重量%を超える量では相分離を起こす可能性がある。より好ましい下限は0.5重量部、より好ましい上限は5重量部である。
(その他の成分 その他)
本発明のカチオン光硬化性液晶パネルシール剤には、粘度調整や保存安定性などの目的に応じて、公知慣用の添加剤、充填剤を適宜添加することもできる。
本発明のカチオン光硬化性液晶パネルシール剤には、粘度調整や保存安定性などの目的に応じて、公知慣用の添加剤、充填剤を適宜添加することもできる。
例えば充填剤は、応力分散効果による本発明のシール剤の接着性の改善、及び、線膨張率の改善等の目的で添加される。例えば、タルク、石綿、シリカ、珪藻土、スメクタイト、ベントナイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、モンモリロナイト、珪藻土、酸化マグネシウム、酸化チタン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ガラスビーズ、硫酸バリウム、石膏、珪酸カルシウム、タルク、ガラスビーズ、セリサイト活性白土、ベントナイト等の無機フィラーやポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ビニル重合体微粒子、アクリル重合体微粒子等の有機フィラー等が挙げられる。
上記充填剤の配合割合としては特に限定されないが、シール剤全樹脂固形分100重量部に対して好ましい下限は1重量部、好ましい上限は150重量部である。1重量部未満であると、充填剤を添加した効果がほとんど得られず、100重量部を超えると、本発明のシール剤の描画性等ハンドリング性を低下させる恐れがある。より好ましい下限は3重量部、より好ましい上限は100重量部である。
(液晶パネルの製造方法)
本発明の液晶パネルの製造方法は、互いに対向する第1の基板及び第2の基板の何れかの基板に、液晶を封止するシール剤を閉じた形状に形成し、前記シール剤の内側となる領域に液晶を滴下した後、前記第1及び第2の基板を貼り合わせる液晶表示パネルの製造方法であって、前記シール剤として、前述の記載のカチオン光硬化型液晶パネルシール剤を適用し、該シール剤に光照射した後に、貼り合わせた際に該シール剤の内側となる領域に液晶を滴下して前記第1及び第2の基板を貼り合わせることが特徴である。
液晶の滴下箇所は、前記シール剤の内側となる領域であるが、これは、シール剤を形成した基板のシール枠の内側でもよいし、シール剤を形成していない基板の、貼り合わせた際にシール枠となる部分に滴下してもよい。
本発明のカチオン光硬化性液晶パネルシール剤を基板面に塗布する方法は特に限定されないが、ディスペンサーを使用するか、あるいはスクリーン印刷法を用いればよい。
本発明の液晶パネルの製造方法は、互いに対向する第1の基板及び第2の基板の何れかの基板に、液晶を封止するシール剤を閉じた形状に形成し、前記シール剤の内側となる領域に液晶を滴下した後、前記第1及び第2の基板を貼り合わせる液晶表示パネルの製造方法であって、前記シール剤として、前述の記載のカチオン光硬化型液晶パネルシール剤を適用し、該シール剤に光照射した後に、貼り合わせた際に該シール剤の内側となる領域に液晶を滴下して前記第1及び第2の基板を貼り合わせることが特徴である。
液晶の滴下箇所は、前記シール剤の内側となる領域であるが、これは、シール剤を形成した基板のシール枠の内側でもよいし、シール剤を形成していない基板の、貼り合わせた際にシール枠となる部分に滴下してもよい。
本発明のカチオン光硬化性液晶パネルシール剤を基板面に塗布する方法は特に限定されないが、ディスペンサーを使用するか、あるいはスクリーン印刷法を用いればよい。
本発明の液晶パネルシール用光硬化性組成物を硬化させる為に使用する光は、紫外線又は可視光線が好ましく、中でも、300nm〜400nmの波長の光が好ましい。光源としては、例えば、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等を使用することができる。該光源の照度は、500W/m2以上であると、硬化が速く好ましい。前記基板に前期シール剤を閉じた形状に形成し光照射する際の照射光量は特に制限はなく、使用するカチオン開始剤の量にも影響されるが、積算光量に換算して実用的な範囲である5000J/m2〜40000J/m2で良好に硬化させることができる。また、上記範囲を下回る照射量であっても良い。
また、第1及び第2の基板の貼り合せ後に光照射、加熱、またはそれらの併用などによる硬化促進処理を行っても良い。
また、第1及び第2の基板の貼り合せ後に光照射、加熱、またはそれらの併用などによる硬化促進処理を行っても良い。
以下、実施例及び比較例によって本発明を具体的に説明する。実施例、比較例中の「部」は特に断りがない限り、「重量部」を示す。なお、光照射後60秒後の貯蔵弾性率G‘、複素せん断粘度η*、可使時間、水蒸気透過率、信頼性の評価は次のとおり行った。
<光照射後60秒後の貯蔵弾性率G’および複素せん断粘度η*の評価>
JIS−K7244−10法に準拠したHAAKE社製平行平板レオメーター Rheostress RS150を使用した。専用の光照射用冶具を用いて固定円板として松浪硝子工業社製ミクロスライドガラス「S9111」を取り付けた。平行平板直径20mm、周波数1Hz、24℃、試料厚さ0.1mm、の条件にて動的粘弾性を測定しながら、該ガラス板を介してウシオ電機社製メタルハライドランプ「SP−III」を用いて50W/m2、の強度にて20秒UVを照射した。光照射終了から貯蔵弾性率G’ が1×10の5[Pa]に達するまでの経過時間および複素せん断粘度η*[Pa・s]が4×104[Pa・s]に達するまでの経過時間を比較し評価した。複素せん断粘度η*は粘弾性体に正弦波]振動を与えた場合の動的応力σ(t)=σ0expiωtと動的ひずみ速度γ(t)との比である。せん断ひずみγ(t)は、γ(t)=γ0expi(ωt−δ)で与えられる。また、σ0およびγ0応力の振幅とひずみの振幅であり、ωは角周波数、δは応力とひずみの間の位相角、tは時間である。
JIS−K7244−10法に準拠したHAAKE社製平行平板レオメーター Rheostress RS150を使用した。専用の光照射用冶具を用いて固定円板として松浪硝子工業社製ミクロスライドガラス「S9111」を取り付けた。平行平板直径20mm、周波数1Hz、24℃、試料厚さ0.1mm、の条件にて動的粘弾性を測定しながら、該ガラス板を介してウシオ電機社製メタルハライドランプ「SP−III」を用いて50W/m2、の強度にて20秒UVを照射した。光照射終了から貯蔵弾性率G’ が1×10の5[Pa]に達するまでの経過時間および複素せん断粘度η*[Pa・s]が4×104[Pa・s]に達するまでの経過時間を比較し評価した。複素せん断粘度η*は粘弾性体に正弦波]振動を与えた場合の動的応力σ(t)=σ0expiωtと動的ひずみ速度γ(t)との比である。せん断ひずみγ(t)は、γ(t)=γ0expi(ωt−δ)で与えられる。また、σ0およびγ0応力の振幅とひずみの振幅であり、ωは角周波数、δは応力とひずみの間の位相角、tは時間である。
貯蔵弾性率G’における適性は以下の2水準で評価した。
○:測定された貯蔵弾性率G’が1×10の5[Pa]に達するまでの経過時間がUV照射後の30秒〜60分の範囲内。
×:測定された貯蔵弾性率G’が1×10の5[Pa]に達するまでの経過時間がUV照射後の30秒〜60分の範囲外。
○:測定された貯蔵弾性率G’が1×10の5[Pa]に達するまでの経過時間がUV照射後の30秒〜60分の範囲内。
×:測定された貯蔵弾性率G’が1×10の5[Pa]に達するまでの経過時間がUV照射後の30秒〜60分の範囲外。
複素せん断粘度η*における適性は以下の2水準で評価した。
○:測定されたη*が4×104[Pa・s]に達するまでの経過時間がUV照射後の30秒〜60分の範囲内。
×:測定されたη*が4×104[Pa・s]に達するまでの経過時間がそれ以外の値。
○:測定されたη*が4×104[Pa・s]に達するまでの経過時間がUV照射後の30秒〜60分の範囲内。
×:測定されたη*が4×104[Pa・s]に達するまでの経過時間がそれ以外の値。
<可使時間の評価>
平均粒径が約5.5μmの球状スペーサ−「ハヤビーズ L−11S」を厚さ1mmの松浪硝子社製のガラス板[S−1111]を10mm×26mmの大きさに裁断したものに塗布した後、硝子板の中央に後述するシール剤組成物0.3mgを載せた。高圧メタルハライドランプを使用して500W/m2の紫外線を20秒照射した後、照射終了から60秒の後にもう1枚の同サイズの基板を十字になるように重ねて、1Kgの荷重を10分間かけて、24℃の室内に静値した。荷重を取り除いた後シール剤が広がった直径から得られる面積をもとに、用いたシール剤重量から求められる推定ギャップを算出した。
平均粒径が約5.5μmの球状スペーサ−「ハヤビーズ L−11S」を厚さ1mmの松浪硝子社製のガラス板[S−1111]を10mm×26mmの大きさに裁断したものに塗布した後、硝子板の中央に後述するシール剤組成物0.3mgを載せた。高圧メタルハライドランプを使用して500W/m2の紫外線を20秒照射した後、照射終了から60秒の後にもう1枚の同サイズの基板を十字になるように重ねて、1Kgの荷重を10分間かけて、24℃の室内に静値した。荷重を取り除いた後シール剤が広がった直径から得られる面積をもとに、用いたシール剤重量から求められる推定ギャップを算出した。
1分以上の可使時間の有無は以下の2水準で評価した。
○:理論ギャップ(5.5μm)との誤差が20%以下だった場合
×:理論ギャップ(5.5μm)との誤差が20%を超えた場合
○:理論ギャップ(5.5μm)との誤差が20%以下だった場合
×:理論ギャップ(5.5μm)との誤差が20%を超えた場合
<水蒸気透過率の評価>
JIS Z−0208に準じて行った。60℃、相対湿度90%の条件で24時間でシール剤を透過した水分量(g/m2・24時間)を測定した。後述するシール剤組成物をアプリケーターで厚さ約200μmに基板上に塗布し、メタルハライドランプを使用して500W/m2の紫外線を200秒照射した後、硬化物を基板より剥がした面にさらに500W/m2の紫外線を200秒照射したものを使用した。
JIS Z−0208に準じて行った。60℃、相対湿度90%の条件で24時間でシール剤を透過した水分量(g/m2・24時間)を測定した。後述するシール剤組成物をアプリケーターで厚さ約200μmに基板上に塗布し、メタルハライドランプを使用して500W/m2の紫外線を200秒照射した後、硬化物を基板より剥がした面にさらに500W/m2の紫外線を200秒照射したものを使用した。
水蒸気透過率は以下の2水準で評価した。
○:80g/m2・24時間 未満の場合。
×:80g/m2・24時間を超えた場合。
○:80g/m2・24時間 未満の場合。
×:80g/m2・24時間を超えた場合。
<電圧保持率試験用の液晶パネルの作成>
1.液晶パネル作製1(遅延硬化)
EHC社製のITO付きガラス基板「RZ−B107N1N」1枚に、早川ゴム社製のスペーサ−「LH11S」の5%エタノール分散液を噴霧した。次にもう1枚のITO付きガラス基板に、シール用光硬化性組成物を、それぞれディスペンサーを用いて、基板の外縁部に2箇所の液晶注入口が設けられるように約1mm幅で塗布した後、高圧メタルハライドランプを使用して500W/m2の紫外線を20秒間該シール剤部分に照射し、2枚のガラス基板を対向させて貼り合わせ2穴セルを作製した。2穴セルに真空下で下記に示した組成から成るTFT(薄膜トランジスタ)駆動用液晶組成物を注入し、前記液晶組成物が紫外線に直接さらされない様にマスクした後、シール用光硬化性組成物で2穴を封止し、高圧メタルハライドランプを使用して500W/m2の紫外線を20秒間再照射して、液晶パネルを作製した。
1.液晶パネル作製1(遅延硬化)
EHC社製のITO付きガラス基板「RZ−B107N1N」1枚に、早川ゴム社製のスペーサ−「LH11S」の5%エタノール分散液を噴霧した。次にもう1枚のITO付きガラス基板に、シール用光硬化性組成物を、それぞれディスペンサーを用いて、基板の外縁部に2箇所の液晶注入口が設けられるように約1mm幅で塗布した後、高圧メタルハライドランプを使用して500W/m2の紫外線を20秒間該シール剤部分に照射し、2枚のガラス基板を対向させて貼り合わせ2穴セルを作製した。2穴セルに真空下で下記に示した組成から成るTFT(薄膜トランジスタ)駆動用液晶組成物を注入し、前記液晶組成物が紫外線に直接さらされない様にマスクした後、シール用光硬化性組成物で2穴を封止し、高圧メタルハライドランプを使用して500W/m2の紫外線を20秒間再照射して、液晶パネルを作製した。
2.液晶パネル作製1(UV硬化)
EHC社製のITO付きガラス基板「RZ−B107N1N」1枚に、早川ゴム社製のスペーサ−「LH11S」の5%エタノール分散液を噴霧した。次にもう1枚のITO付きガラス基板に、シール用光硬化性組成物を、それぞれディスペンサーを用いて、基板の外縁部に2箇所の液晶注入口が設けられるように約1mm幅で塗布した後、2枚のガラス基板を対向させて貼り合わせ、高圧メタルハライドランプを使用して500W/m2の紫外線を20秒間、該シール剤部分に照射し、2穴セルを作製した。2穴セルに真空下で下記に示した組成から成るTFT(薄膜トランジスタ)駆動用液晶組成物を注入し、前記液晶組成物が紫外線に直接さらされない様にマスクした後、シール用光硬化性組成物で2穴を封止し、高圧メタルハライドランプを使用して500W/m2の紫外線を20秒間再照射して、液晶パネルを作製した。
EHC社製のITO付きガラス基板「RZ−B107N1N」1枚に、早川ゴム社製のスペーサ−「LH11S」の5%エタノール分散液を噴霧した。次にもう1枚のITO付きガラス基板に、シール用光硬化性組成物を、それぞれディスペンサーを用いて、基板の外縁部に2箇所の液晶注入口が設けられるように約1mm幅で塗布した後、2枚のガラス基板を対向させて貼り合わせ、高圧メタルハライドランプを使用して500W/m2の紫外線を20秒間、該シール剤部分に照射し、2穴セルを作製した。2穴セルに真空下で下記に示した組成から成るTFT(薄膜トランジスタ)駆動用液晶組成物を注入し、前記液晶組成物が紫外線に直接さらされない様にマスクした後、シール用光硬化性組成物で2穴を封止し、高圧メタルハライドランプを使用して500W/m2の紫外線を20秒間再照射して、液晶パネルを作製した。
上記TFT駆動用液晶組成物の物性
誘電率の異方性(△ε):5.30
比抵抗値 :5.2×1014Ω・m
誘電率の異方性(△ε):5.30
比抵抗値 :5.2×1014Ω・m
<電圧保持率試験>
前記1、2のいずれかの方法で作成した液晶パネルを、60℃90%RH湿熱暴露試験を行い、120時間後の電圧保持率を測定した。電圧保持率は、24℃で液晶パネルに交流5Vの初期電圧を64マイクロ秒印加し、167ミリ秒のフレームタイム前後の電圧比に100を乗じた値を算出した。
前記1、2のいずれかの方法で作成した液晶パネルを、60℃90%RH湿熱暴露試験を行い、120時間後の電圧保持率を測定した。電圧保持率は、24℃で液晶パネルに交流5Vの初期電圧を64マイクロ秒印加し、167ミリ秒のフレームタイム前後の電圧比に100を乗じた値を算出した。
[実施例1](グリシジル基に隣接するエーテル基を有する脂肪族グリシジル化合物使用例 シール剤全樹脂固形分100gに対するエーテル基濃度が248[mmol/100g])
DIC化学工業社製のビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名「EPICLON 850CRP」)を70部、式(1)で表される化合物である1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル(ナガセケムテックス社製の商品名 [デナコールEX−212−L] )を30部加え、均一になるまで攪拌した。次に、スルフォニウム塩系光カチオン開始剤(旭電化社製の商品名「SP150」)2.5部、シラン系カップリング剤(信越化学工業株式会社の商品名「KBM403」)5.0部、を加えて攪拌した後、日本アエロジル社製の商品名「RY−200S」を10部添加して、3本ロールにて混練し、シール剤全樹脂固形分100gに対するエーテル基濃度が248[mmol/100g]のカチオン光硬化性液晶パネルシール剤Aを得た。
カチオン光硬化性液晶パネルシール剤Aについて、前記液晶パネル作製1の方法で液晶パネルを作製するとともに、前記評価方法に従い評価して、その結果を表1に示した。
DIC化学工業社製のビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名「EPICLON 850CRP」)を70部、式(1)で表される化合物である1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル(ナガセケムテックス社製の商品名 [デナコールEX−212−L] )を30部加え、均一になるまで攪拌した。次に、スルフォニウム塩系光カチオン開始剤(旭電化社製の商品名「SP150」)2.5部、シラン系カップリング剤(信越化学工業株式会社の商品名「KBM403」)5.0部、を加えて攪拌した後、日本アエロジル社製の商品名「RY−200S」を10部添加して、3本ロールにて混練し、シール剤全樹脂固形分100gに対するエーテル基濃度が248[mmol/100g]のカチオン光硬化性液晶パネルシール剤Aを得た。
カチオン光硬化性液晶パネルシール剤Aについて、前記液晶パネル作製1の方法で液晶パネルを作製するとともに、前記評価方法に従い評価して、その結果を表1に示した。
[実施例2](グリシジル基に隣接するエーテル基を有する脂肪族グリシジル化合物、グリシジル基に隣接するエーテル基を有する脂環式構造を有するグリシジル化合物使用例 シール剤全樹脂固形分100gに対するエーテル基濃度が487[mmol/100g])
DIC化学工業社製のビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名「EPICLON 1050」)を40部、式(2)で表される化合物であるトリメチロールプロパントリグリシジルエーテル(DIC化学工業社製の商品名「EPICLON 725」)を20部、式(3)で表される化合物であるグリシジル基に隣接するエーテル基を有する脂環式構造を有するグリシジル化合物(ナガセケムテックス社製の商品名 [デナコールEX216−L]を40部加え、均一になるまで攪拌した。
スルフォニウム塩系光カチオン開始剤(旭電化社製の商品名「SP170」)2.5部、シラン系カップリング剤(信越化学工業株式会社の商品名「KBM403」)5.0部、を加えて攪拌した後、日本アエロジル社製の商品名「RY−200S」を10部添加して、3本ロールにて混練し、シール剤全樹脂固形分100gに対するエーテル基濃度が487[mmol/100g]のカチオン光硬化性液晶パネルシール剤Bを得た。
カチオン光硬化性液晶パネルシール剤Bについて、前記液晶パネル作製1の方法で液晶パネルを作製するとともに、前記評価方法に従い評価して、その結果を表1に示した。
DIC化学工業社製のビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名「EPICLON 1050」)を40部、式(2)で表される化合物であるトリメチロールプロパントリグリシジルエーテル(DIC化学工業社製の商品名「EPICLON 725」)を20部、式(3)で表される化合物であるグリシジル基に隣接するエーテル基を有する脂環式構造を有するグリシジル化合物(ナガセケムテックス社製の商品名 [デナコールEX216−L]を40部加え、均一になるまで攪拌した。
スルフォニウム塩系光カチオン開始剤(旭電化社製の商品名「SP170」)2.5部、シラン系カップリング剤(信越化学工業株式会社の商品名「KBM403」)5.0部、を加えて攪拌した後、日本アエロジル社製の商品名「RY−200S」を10部添加して、3本ロールにて混練し、シール剤全樹脂固形分100gに対するエーテル基濃度が487[mmol/100g]のカチオン光硬化性液晶パネルシール剤Bを得た。
カチオン光硬化性液晶パネルシール剤Bについて、前記液晶パネル作製1の方法で液晶パネルを作製するとともに、前記評価方法に従い評価して、その結果を表1に示した。
[実施例3](グリシジル基に隣接するエーテル基を有する脂環式構造を有する脂肪族グリシジル化合物混合使用例 シール剤全樹脂固形分100gに対するエーテル基濃度が74[mmol/100g])
DIC化学工業社製のビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名「EPICLON 850CRP」)を90部、その他のグリシジル化合物(DIC化学工業社製のビスフェノールA型エポキシ樹脂 商品名「EPICLON 1050」)を10部、[デナコールEX216−L]20部を加え、均一になるまで攪拌した。
スルフォニウム塩系光カチオン開始剤(旭電化社製の商品名「SP170」)1.0部、シラン系カップリング剤(信越化学工業株式会社の商品名「KBM403」)5.0部、を加えて攪拌した後、日本アエロジル社製の商品名「RY−200S」を5部添加して、3本ロールにて混練し、シール剤全樹脂固形分100gに対するエーテル基濃度が74[mmol/100g]のカチオン光硬化性液晶パネルシール剤Cを得た。
カチオン光硬化性液晶パネルシール剤Cについて、前記液晶パネル作製1の方法で液晶パネルを作製するとともに、前記評価方法に従い評価して、その結果を表1に示した。
DIC化学工業社製のビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名「EPICLON 850CRP」)を90部、その他のグリシジル化合物(DIC化学工業社製のビスフェノールA型エポキシ樹脂 商品名「EPICLON 1050」)を10部、[デナコールEX216−L]20部を加え、均一になるまで攪拌した。
スルフォニウム塩系光カチオン開始剤(旭電化社製の商品名「SP170」)1.0部、シラン系カップリング剤(信越化学工業株式会社の商品名「KBM403」)5.0部、を加えて攪拌した後、日本アエロジル社製の商品名「RY−200S」を5部添加して、3本ロールにて混練し、シール剤全樹脂固形分100gに対するエーテル基濃度が74[mmol/100g]のカチオン光硬化性液晶パネルシール剤Cを得た。
カチオン光硬化性液晶パネルシール剤Cについて、前記液晶パネル作製1の方法で液晶パネルを作製するとともに、前記評価方法に従い評価して、その結果を表1に示した。
[比較例1](シール剤全樹脂固形分100gに対するエーテル基濃度が0[mmol/100g])
エポキシ化合物(DIC化学工業社製の商品名「EPICLON 850CRP」)を100部、スルフォニウム塩系光カチオン開始剤(旭電化社製の商品名「SP150」)2.5部、シラン系カップリング剤(信越化学工業株式会社の商品名「KBM403」)5.0部、を加えて攪拌した後、日本アエロジル社製の商品名「RY−200S」を5部添加して、3本ロールにて混練し、シール剤全樹脂固形分100gに対するエーテル基濃度が0[mmol/100g]のカチオン光硬化性組成物Dを得た。
カチオン光硬化性組成物Dについて、前記液晶パネル作製1の方法で液晶パネルを作製するとともに、前記評価方法に従い評価して、その結果を表1に示した。
エポキシ化合物(DIC化学工業社製の商品名「EPICLON 850CRP」)を100部、スルフォニウム塩系光カチオン開始剤(旭電化社製の商品名「SP150」)2.5部、シラン系カップリング剤(信越化学工業株式会社の商品名「KBM403」)5.0部、を加えて攪拌した後、日本アエロジル社製の商品名「RY−200S」を5部添加して、3本ロールにて混練し、シール剤全樹脂固形分100gに対するエーテル基濃度が0[mmol/100g]のカチオン光硬化性組成物Dを得た。
カチオン光硬化性組成物Dについて、前記液晶パネル作製1の方法で液晶パネルを作製するとともに、前記評価方法に従い評価して、その結果を表1に示した。
[比較例2] (芳香族グリシジル化合物使用例 シール剤全樹脂固形分100gに対するエーテル基濃度が252[mmol/100g])
DIC化学工業社製のビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名「EPICLON 850CRP」)を80部、式(4)で表される化合物であるビスフェノールAビス(トリエチレングリコールグリシジルエーテル)エーテル(新日本理化社製の商品名 [リカレジンBEO−60E]20部を加え、均一になるまで攪拌した。
スルフォニウム塩系光カチオン開始剤(旭電化社製の商品名「SP150」)2.5部、シラン系カップリング剤(信越化学工業株式会社の商品名「KBM403」)5.0部、を加えて攪拌した後、日本アエロジル社製の商品名「RY−200S」を10部添加して、3本ロールにて混練し、シール剤全樹脂固形分100gに対するエーテル基濃度が252[mmol/100g]のカチオン光硬化性組成物Eを得た。
カチオン光硬化性組成物Eについて、前記液晶パネル作製1の方法で液晶パネルを作製するとともに、前記評価方法に従い評価して、その結果を表1に示した。
DIC化学工業社製のビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名「EPICLON 850CRP」)を80部、式(4)で表される化合物であるビスフェノールAビス(トリエチレングリコールグリシジルエーテル)エーテル(新日本理化社製の商品名 [リカレジンBEO−60E]20部を加え、均一になるまで攪拌した。
スルフォニウム塩系光カチオン開始剤(旭電化社製の商品名「SP150」)2.5部、シラン系カップリング剤(信越化学工業株式会社の商品名「KBM403」)5.0部、を加えて攪拌した後、日本アエロジル社製の商品名「RY−200S」を10部添加して、3本ロールにて混練し、シール剤全樹脂固形分100gに対するエーテル基濃度が252[mmol/100g]のカチオン光硬化性組成物Eを得た。
カチオン光硬化性組成物Eについて、前記液晶パネル作製1の方法で液晶パネルを作製するとともに、前記評価方法に従い評価して、その結果を表1に示した。
この結果、実施例1〜3で得たカチオン光硬化性液晶パネルシール剤は貯蔵弾性率G’、複素せん断粘度η*が本発明の範囲内を示し1分以上の可使時間を有した。シール用光硬化性組成物を使用した液晶パネルは、電圧保持率が良好であった。また水蒸気透過率も低かった。
比較例1はグリシジル基に隣接するエーテル基を有する脂肪族グリシジル化合物を使用しない例である。また比較例2は脂肪族グリシジル化合物を使用せずに芳香族グリシジル化合物のみを使用した例であり、且つポリエチレングリコールを含有する化合物を使用した例である。水蒸気透過率が高く、電圧保持率が下がってしまった。
比較例1はグリシジル基に隣接するエーテル基を有する脂肪族グリシジル化合物を使用しない例である。また比較例2は脂肪族グリシジル化合物を使用せずに芳香族グリシジル化合物のみを使用した例であり、且つポリエチレングリコールを含有する化合物を使用した例である。水蒸気透過率が高く、電圧保持率が下がってしまった。
Claims (7)
- グリシジル基に隣接するエーテル基を有する脂肪族グリシジル化合物、及びカチオン光重合開始剤を含有することを特徴とするカチオン光硬化型液晶パネルシール剤。
- カチオン光硬化性液晶パネルシール剤の、10000J/m2の光を照射した後の、JIS−K7244−10法に準拠し、周波数1Hz、24℃、試料厚さ0.1mmの条件にて動的粘弾性を測定したときの貯蔵弾性率G’が1×105[Pa]に到達するまでの経過時間が30秒から60分の間の範囲である請求項1に記載のカチオン光硬化性液晶パネルシール剤。
- 前記脂肪族グリシジル化合物が、グリシジル基に隣接するエーテル基を有する脂肪族脂環式構造を有するグリシジル化合物を含む、請求項1又は2に記載のカチオン光硬化型液晶パネルシール剤。
- 前記グリシジル化合物をシール剤全樹脂全固形分に対して2〜80重量%含有する請求項1〜3のいずれかに記載のカチオン光硬化性液晶パネルシール剤。
- シール剤全樹脂固形分100gに対しエーテル基を5〜600ミリモル濃度含む、請求項1〜4のいずれかに記載のカチオン光硬化性液晶パネルシール剤。
- 互いに対向する第1の基板及び第2の基板の何れかの基板に、液晶を封止するシール剤を閉じた形状に形成し、前記シール剤の内側となる領域に液晶を滴下した後、前記第1及び第2の基板を貼り合わせる液晶表示パネルの製造方法であって、前記シール剤として、請求項1〜5のいずれかに記載のカチオン光硬化型液晶パネルシール剤を適用し、該シール剤に光照射した後に、貼り合わせた際に該シール剤の内側となる領域に液晶を滴下して前記第1及び第2の基板を貼り合わせることを特徴とする液晶パネルの製造方法。
- 互いに対向する第1の基板及び第2の基板の何れかの基板に、液晶を封止するシール剤を閉じた形状に形成し、前記シール剤の内側となる領域に液晶を滴下した後、前記第1及び第2の基板を貼り合わせる液晶表示パネルのシール方法であって、前記シール剤として、請求項1〜5のいずれかに記載のカチオン光硬化型液晶パネルシール剤を適用し、該シール剤に光照射した後に、貼り合わせた際に該シール剤の内側となる領域に液晶を滴下して前記第1及び第2の基板を貼り合わせることを特徴とする液晶パネルのシール方法。
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CN109416488A (zh) * | 2016-07-08 | 2019-03-01 | 汉高股份有限及两合公司 | 制备液晶显示器的方法及用于所述方法的可固化树脂组合物 |
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2009
- 2009-12-02 JP JP2009274428A patent/JP2011118105A/ja active Pending
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JP2019522239A (ja) * | 2016-07-08 | 2019-08-08 | ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェンHenkel AG & Co. KGaA | 液晶表示装置の製造方法およびそれに使用される硬化性樹脂組成物 |
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