JP2011117552A - 移動体案内装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置の大型化を招くことなく安定した駆動が確保され、可動テーブルに加わる負荷が低減される移動体案内装置を提供する。
【解決手段】可動テーブル12が初期位置にあるとき、第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14が可動テーブル12に加える力は均衡している。そのため、初期位置から第一終端位置または第二終端位置へ移動する可動テーブル12は、第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14から受ける力によって移動が妨げられない。一方、可動テーブル12が第一終端位置または第二終端位置から初期位置側へ移動するとき、第一ケーブル保護部材13または第二ケーブル保護部材14から可動テーブル12へ加わる力は不均等になり、これらの力は可動テーブル12の加速時における推進力、および減速時における制動力として作用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば産業用ロボットや工作機械の可動テーブルなどの移動体を案内する移動体案内装置に関する。
従来、産業用ロボット、工作機械、土木機械あるいは搬送装置などの可動装置は、水平または傾斜する固定テーブル上を往復移動する可動テーブルを備えるものがある。このような可動テーブルは、例えば電源線や信号線などの配線部材が接続し、移動体案内装置によって移動が案内される。この可動テーブルに接続するケーブルなどの配線部材は、一般にベアなどと称される保護部材によって保護されている(例えば、特許文献1、2参照)。
このような特許文献1、2の場合、保護部材に保護された配線部材は、可動テーブルの移動方向の一方の端部側に接続している。すなわち、特許文献1、2に開示されている構造をモデル化すると、図8および図9に示す通りである。図8および図9に示す移動体案内装置50は、固定テーブル51と、この固定テーブル51の上端面を移動する可動テーブル52とを備えている。ところで、図8および図9に示すようにケーブル保護部材53は、内側に配線部材54を収容するなど構造が必要となるため、その構造上、比較的大きな重量を有している。そのため、可動テーブル52の一方の端部側にケーブル保護部材53および配線部材54を接続すると、ケーブル保護部材53および配線部材54は自身の重量によって重力方向下方へ撓むとともに、屈曲する側に張力を生じる。その結果、可動テーブル52は、張力を生じるケーブル保護部材53および配線部材54から移動を加速または減速させる力を受ける。この力は、可動テーブル52の移動を妨げるため、可動テーブル52を駆動するための駆動力はこの張力を考慮する必要がある。ケーブル保護部材53および配線部材54の張力に対抗する大きな駆動力を確保するためには、より大きな出力の動力源を必要とするものの、出力の増大にともなって動力源は大型化する。これにより、可動テーブル52の安定した駆動を確保するためには、駆動装置の大型化を招くという問題がある。
特許第4118311号明細書 特開2003−37153号公報
そこで、本発明の目的は、装置の大型化を招くことなく安定した駆動が確保され、可動テーブルに加わる負荷が低減される移動体案内装置を提供することにある。
請求項1、2または3記載の発明では、可動テーブルの一方の端部に第一ケーブル保護部材が接続し、他方の端部に第二ケーブル保護部材が接続している。そして、可動テーブルが移動領域の中心にあるとき、これら第一ケーブル保護部材および第二ケーブル保護部材が可動テーブルに加える力は均衡している。そのため、移動する可動テーブルは、移動領域の中心において第一ケーブル保護部材および第二ケーブル保護部材から均等に力を受ける。なお、これら第一ケーブル保護部材および第二ケーブル保護部材は、可動テーブルと反対側の端部が固定テーブルに接続されている。
ここで、可動テーブルが移動領域の一方の端部、すなわち第一ケーブル保護部材側の端部にあるとき、第二ケーブル保護部材は加わる重力が最大となり、第二ケーブル保護部材から可動テーブルへ加わる張力も最大となる。そのため、可動テーブルが第一ケーブル保護部材側の端部にあるとき、可動テーブルは第二ケーブル保護部材から第二ケーブル保護部材側へ推進力を受ける。その結果、この推進力は、可動テーブルが第一ケーブル保護部材側から第二ケーブル保護部材側へ移動するとき、可動テーブルの加速の補助として作用する。同様に、可動テーブルが移動領域の第二ケーブル保護部材側の端部にあるとき、可動テーブルは第一ケーブル保護部材から第一ケーブル保護部材側へ推進力を受ける。その結果、この推進力は、可動テーブルが第二ケーブル保護部材側から第一ケーブル保護部材側へ移動するとき、可動テーブルの加速の補助として作用する。
一方、可動テーブルが第一ケーブル保護部材側の端部へ移動するとき、可動テーブルはその端部近傍で第二ケーブル保護部材から大きな力すなわち制動力を受ける。そのため、この制動力は、第一ケーブル保護部材側の端部近傍において、可動テーブルの減速の補助として作用する。同様に、可動テーブルが第二ケール部保護部材側の端部へ移動するとき、可動テーブルはその端部近傍で第一ケーブル保護部材から大きな制動力を受ける。そのため、この制動力は、第二ケーブル保護部材側の端部近傍において、可動テーブルの減速の補助として作用する。このように、可動テーブルの両端に均等な力を加える第一ケーブル保護部材および第二ケーブル保護部材を接続することにより、可動テーブルが可動領域の端部へ移動するとき、可動テーブルは端部付近で大きな制動力を受ける。
これにより、可動テーブルを駆動または制動する力の一部は、第一ケーブル保護部材または第二ケーブル保護部材から可動テーブルへ加えられる。そのため、可動テーブルを駆動する駆動源は小型化、または駆動源の体格が一定であれば可動テーブルの移動速度が高められる。したがって、大型化を招くことなく可動テーブルの安定した駆動を確保することができる。
さらに、請求項1、2または3記載の発明では、可動テーブルの端部に第一ケーブル保護部材および第二ケーブル保護部材をそれぞれ接続することにより、第一ケーブル保護部材および第二ケーブル保護部材は、収容する配線部材の本数が低減され、断面積も低減される。その結果、第一ケーブル保護部材および第二ケーブル保護部材は厚さや幅などが低減され、第一ケーブル保護部材および第二ケーブル保護部材が占有する空間が一定であれば断面積が低減された分だけ屈曲する第一ケーブル保護部材および第二ケーブル保護部材の半径を拡大できる。したがって、第一ケーブル保護部材および第二ケーブル保護部材、ならびにこれらに収容される配線部材のねじれや絡まりを低減することができる。一方、屈曲する第一ケーブル保護部材および第二ケーブル保護部材の半径を一定にすれば、第一ケーブル保護部材および第二ケーブル保護部材が占有する空間が縮小される。したがって、機器の小型化を図ることができる。
請求項3記載の発明では、可動テーブルは、水平な固定テーブルに限らず傾斜した固定テーブルを移動する構成としてもよい。このように固定テーブルが傾斜している場合、第一ケーブル保護部材および第二ケーブル保護部材を、可動テーブルに加わる重力と均衡する位置に配置することにより、傾斜した固定テーブルによる重力の影響を低減することができる。したがって、傾斜した固定テーブルであっても、水平な固定テーブルと同様に、大型化を招くことなく可動テーブルの安定した駆動を確保することができる。
第1実施形態による移動体案内装置を示す模式図 (A)は図1のIIA−IIA線における断面図、(B)は図1のIIB−IIB線における断面図 第1実施形態による移動体案内装置において、可動テーブルが第一終端位置側に移動した状態を示す模式図 第1実施形態による移動体案内装置において、可動テーブルが第二終端位置側に移動した状態を示す模式図 第1実施形態による移動体案内装置において、可動テーブルに加わる力の関係を示す模式図 第2実施形態による移動体案内装置を示す模式図 第2実施形態による移動体案内装置において、可動テーブルに加わる力の関係を示す模式図 従来の移動体案内装置を示す模式図 図8のIX−IX線における断面図
以下、本発明による移動体案内装置の複数の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、複数の実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
図1に示すように、第1実施形態の移動体案内装置10は、固定テーブル11、可動テーブル12、第一ケーブル保護部材13、および第二ケーブル保護部材14を備えている。本実施形態の移動体案内装置10は、例えば産業用ロボット、工作機械、土木機械あるいは搬送装置など、各種の可動部分を備える機器に適用される。固定テーブル11は、水平方向に平坦な上端面15を有している。可動テーブル12は、固定テーブル11の上端面15を水平方向へ往復移動可能である。可動テーブル12は、例えば固定テーブル11の上端面15に設けられている図示しないレールに沿って水平方向への移動が案内される。可動テーブル12は、例えば内蔵される駆動部による自走、または外部の駆動部からの駆動力によって上端面15を水平方向へ往復移動する。以下、可動テーブル12の往復移動方向を左右方向とする。
第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14は、図2に示すように断面が筒状に形成されており、内側にそれぞれ配線部材16および配線部材17を収容している。配線部材16、17は、一方の端部が可動テーブル12に接続し、他方の端部が固定テーブル11など、可動テーブル12の外部の機器に接続している。本実施形態の場合、配線部材16、17は、固定テーブル11の下方に接続している。そのため、配線部材16、17を保護する第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14の可動テーブル12と反対側の端部は、配線部材16、17に対応して固定テーブル11の下方に接続している。なお、配線部材16、17は、固定テーブル11の下方に限らず、固定テーブル11の上方から吊り下げる形態であってもよい。この場合、第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14も可動テーブル12と反対側の端部は固定テーブル11の上方から吊り下げられる。
第一ケーブル保護部材13およびこれに収容されている配線部材16は、可動テーブル12の往復移動方向において一方の端部、すなわち図1における左端部に接続している。すなわち、図1に示す本実施形態の場合、第一ケーブル保護部材13および配線部材16は、その一方の端部21が可動テーブル12の左端部22側に接続し、その他方の端部23が固定テーブル11の下方に接続している。同様に、第二ケーブル保護部材14およびこれに収容されている配線部材17は、可動テーブル12の往復移動方向において他方の端部、すなわち図1における右端部に接続している。すなわち、図1に示す本実施形態の場合、第二ケーブル保護部材14および配線部材17は、その一方の端部31が可動テーブル12の右端部32に接続し、その他方の端部33が固定テーブル11の下方に接続している。第一ケーブル保護部材13と第二ケーブル保護部材14とは、全長および重量がほぼ同一に設定されている。また、図1に示すように第一ケーブル保護部材13と第二ケーブル保護部材14とは、可動テーブル12の移動範囲の中心を通る仮想直線を対称軸として、左右に対称に配置されている。
配線部材16、17は、例えば樹脂で被覆されたリード線であり、可動テーブル12に接続する信号線や電源線を構成している。そのため、第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14には、それぞれ複数本の配線部材16、17が収容されている。第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14は、例えば樹脂や金属で形成されている保護部材であり、内側に収容する配線部材16および配線部材17を保護している。第一ケーブル保護部材13は、可動テーブル12側の端部21から固定テーブル11側の端部23までの間の屈曲部25において折り返されている。同様に第二ケーブル保護部材14は、可動テーブル12側の端部31から固定テーブル11側の端部33までの間の屈曲部35において折り返されている。第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14は、いずれも屈曲可能に構成されており、可動テーブル12の移動に追従して変形する。
次に、上記の構成による移動体案内装置10の作用について説明する。なお、以下の説明では、各図において説明の簡単のため、加わる力を矢印の大きさで模式的に示している。
以下、図1に示すように可動テーブル12の往復移動方向において中央を、初期位置として定義する。また、可動テーブル12の往復移動範囲のうち、図3に示すように可動テーブル12が第一ケーブル保護部材13側まで移動した位置を第一終端位置とし、図4に示すように可動テーブル12が第二ケーブル保護部材14側まで移動した位置を第二終端位置と定義する。すなわち、可動テーブル12の往復移動範囲のうち、可動テーブル12が最も左方まで移動した位置が第一終端位置であり、最も右方まで移動した位置が第二終端位置である。
図1に示すように可動テーブル12が初期位置にあるとき、第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14に加わる力は均等になる。具体的には、第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14は、自身および収容する配線部材16、17に加わる重力によって下向きの力を受ける。第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14は全長および重量がほぼ同一であるため、可動テーブル12が初期位置にあるとき、これら第一ケーブル保護部材13に加わる重力G10と第二ケーブル保護部材14に加わる重力G20とはほぼ同一となる。また、可動テーブル12が初期位置にあるとき、屈曲している第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14の変形量は、ほぼ同一となる。そのため、可撓性のある第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14から可動テーブル12へ加わる力もほぼ等しくなる。その結果、第一ケーブル保護部材13から可動テーブル12に対し第一終端位置側へ加わる力すなわち第一ケーブル保護部材13の張力T10と、第二ケーブル保護部材14から可動テーブル12に対し第二終端位置側へ加わる力すなわち第二ケーブル保護部材14の張力T20についても、ほぼ同一となる。
このように、可動テーブル12が初期位置にあるとき、可動テーブル12は第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14から均等な張力T10および張力T20を受けている。そのため、可動テーブル12が第一終端位置側または第二終端位置側へ移動を開始するとき、可動テーブル12は第一ケーブル保護部材13からの張力T10の影響、または第二ケーブル保護部材14からの張力T20の影響が低減される。その結果、可動テーブル12は、初期位置から第一終端位置側または第二終端位置側への円滑な移動が確保される。
これに対し、図3に示すように可動テーブル12が第一終端位置にあるとき、第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14に加わる力は不均等になる。具体的には、可動テーブル12が第一終端位置にあるとき、固定テーブル11の上方側における第一ケーブル保護部材13の全長に対し、第二ケーブル保護部材14の全長は長くなる。そのため、第一ケーブル保護部材13に加わる重力G11は、第二ケーブル保護部材14に加わる重力G21よりも小さくなる。また、第一ケーブル保護部材13と第二ケーブル保護部材14とは、その変形量も異なる。その結果、可動テーブル12が第一終端位置にあるとき、第一ケーブル保護部材13から可動テーブル12に対し加わる張力T11は、第二ケーブル保護部材14から可動テーブル12に対し加わる張力T21よりも小さくなる。このように、第一ケーブル保護部材13から可動テーブル12に加わる張力T11と第二ケーブル保護部材14から可動テーブル12に加わる張力T21とが異なるため、可動テーブル12は全体として第二終端位置側すなわち右側へより大きな力を受ける。これにより、可動テーブル12が第一終端位置から初期位置側へ移動するとき、この張力の差は、可動テーブル12を初期位置側へ移動させる推進力として作用する。一方、可動テーブル12が初期位置から第一終端位置側へ移動し、第一終端位置に接近したとき、この張力の差は、可動テーブル12の第一終端位置側への移動を妨げる制動力として作用する。
また、図4に示すように可動テーブル12が第二終端位置にあるときも、第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14に加わる力は不均等になる。具体的には、可動テーブル12が第二終端位置にあるとき、固定テーブル11の上方側における第二ケーブル保護部材14の全長に対し、第一ケーブル保護部材13の全長は長くなる。そのため、第一ケーブル保護部材13に加わる重力G12は、第二ケーブル保護部材14に加わる重力G22よりも大きくなる。また、第一ケーブル保護部材13と第二ケーブル保護部材14とは、その変形量も異なる。その結果、可動テーブル12が第一終端位置にあるとき、第一ケーブル保護部材13から可動テーブル12に対し加わる張力T12は、第二ケーブル保護部材14から可動テーブル12に対し加わる張力T22よりも大きくなる。このように、第一ケーブル保護部材13から可動テーブル12に加わる張力T12と第二ケーブル保護部材14から可動テーブル12に加わる張力T22とが異なるため、可動テーブル12は全体として第一終端位置側へより大きな力を受ける。これにより、可動テーブル12が第二終端位置から初期位置側へ移動するとき、この張力の差は、可動テーブル12を初期位置側へ移動させる推進力として作用する。一方、可動テーブル12が初期位置から第二終端位置側へ移動し、第二終端位置に接近したとき、この張力の差は、可動テーブル12の第二終端位置側への移動を妨げる制動力として作用する。
この可動テーブル12に加わる力の均衡は、図5に示すような模式図となる。図5は、初期位置を挟んで第一終端位置側と第二終端位置側との間で可動テーブル12に加わる力の変化を示している。第一ケーブル保護部材13から可動テーブル12には、初期位置にあるとき張力T10が加わる。そして、可動テーブル12が第一終端位置に到達したとき、第一ケーブル保護部材13から可動テーブル12に加わる張力T11は最小となる。これに対し、可動テーブル12が第二終端位置に到達したとき、第一ケーブル保護部材13から可動テーブル12に加わる張力T12は最大となる。同様に、第二ケーブル保護部材14から可動テーブル12には、初期位置にあるとき張力T20が加わる。そして、可動テーブル12が第一終端位置に到達したとき、第二ケーブル保護部材14から可動テーブル12へ加わる張力T21は最大となる。これに対し、可動テーブル12が第二終端位置に到達したとき、第二ケーブル保護部材14から可動テーブル12に加わる張力T22は最小となる。
このように第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14に加わる張力が変化することによって、これらを合成した合成力、すなわち可動テーブル12が第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14から受ける力の合成力Tmは、可動テーブル12が初期位置にあるときTm=0となる。これに対し、可動テーブル12が第一終端位置にあるとき、合成力Tmは右方向で最大の合成力Tm1となり、可動テーブル12が第二終端位置にあるとき、合成力Tmは左方向で最大の合成力Tm2となる。
上記の点について、図1から図4に示す第1実施形態と図8および図9に示す従来例とにおいて第一終端位置から初期位置側へ移動する状態とを対比して説明する。
可動テーブル12の移動速度をV=1m/s、可動テーブル12の重量をM=20kgおよび第一終端位置から初期位置側へ移動する可動テーブル12の加速度をA=2m/s2、可動テーブル12と固定テーブル11との間の摩擦係数をμ=0.2とする。
このような条件で第一終端位置から初期位置側へ移動する可動テーブル12の加速に必要な駆動源の最大出力W(W)は、以下の通りである。なお、駆動源は、例えばモータなどが適用される。
出力W=速度V×負荷質量×加速度G ・・・(式1)
ここで、負荷質量は、内部負荷質量と外部負荷質量との和である。内部負荷質量は、可動テーブル12の重量Mに、可動テーブル12と固定テーブル11との間の摩擦係数μを乗じたものとして算出される。外部負荷重量は、第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14から可動テーブル12に加わる力に相当する。
図1に示す第1実施形態の場合、第一終端位置における第一ケーブル保護部材13の張力T11をT11=1kgとし、第一終端位置における第二ケーブル保護部材14の張力T21をT21=3kgとする。このとき、上記の式(1)から駆動源の出力は、
出力W=1×{20×0.2+(1−3)}×2=4(W)
となる。
これに対し、図8および図9に示す従来例の移動体案内装置50の場合、第一終端位置におけるケーブル保護部材53の張力T1を1kgとする。このとき、上記の式(1)から駆動源の出力は、
出力W=1×{20×0.2+1}×2=10(W)
となる。
以上のように、第1実施形態は、可動テーブル12に同一の加速度を加える場合、従来例に比較して駆動源の出力を半分以下とすることができる。一方、駆動源の出力が同一であるとき、可動テーブル12の加速度をA=2m/s2のままで一定とすると、可動テーブル12の移動速度Vは、2.5m/sとすることができる。このように、駆動源の出力を一定としたまま、可動テーブル12の移動速度Vまたは加速度Aを増大させることができ、結果として可動テーブル12の動作時間の短縮を図ることができる。
以上説明したように、第1実施形態では、可動テーブル12の一方の端部に第一ケーブル保護部材13が接続し、他方の端部に第二ケーブル保護部材14が接続している。可動テーブル12が移動領域の中心の初期位置にあるとき、これら第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14が可動テーブル12に加える力は均衡している。そのため、初期位置から第一終端位置または第二終端位置へ移動する可動テーブル12は、移動領域の中心である初期位置において第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14から均等に力を受ける。
これに対し、可動テーブル12が第一終端位置にあるとき、第二ケーブル保護部材14は加わる重力が最大となり、第二ケーブル保護部材14から可動テーブル12へ加わる張力も最大となる。そのため、可動テーブル12が第一終端位置にあるとき、可動テーブル12は第二ケーブル保護部材14から第二終端位置側すなわち右側へ推進力を受ける。その結果、この推進力は、可動テーブル12が第一終端位置から初期位置側へ移動するとき、可動テーブル12の加速の補助として作用する。同様に、可動テーブル12が第二終端位置にあるとき、可動テーブル12は第一ケーブル保護部材13から初期位置側すなわち左側へ推進力を受ける。その結果、この推進力は、可動テーブル12が第二終端位置から初期位置側へ移動するとき、可動テーブル12の加速の補助として作用する。
さらに、可動テーブル12が第一終端位置側へ移動するとき、可動テーブル12は第一終端位置の近傍で第二ケーブル保護部材14から大きな力すなわち制動力を受ける。そのため、この制動力は、第一終端位置の近傍において、可動テーブル12の減速の補助として作用する。同様に、可動テーブル12が第二終端位置側へ移動するとき、可動テーブル12は第二終端位置の近傍で第一ケーブル保護部材13から大きな制動力を受ける。そのため、この制動力は、第二終端位置の近傍において、可動テーブル12の減速の補助として作用する。このように、可動テーブル12の両端に均等な力を加える第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14を接続することにより、可動テーブル12が初期位置から第一終端位置側または第二終端位置側へ移動するとき、可動テーブル12はこれら第一終端位置または第二終端位置の付近で大きな制動力を受ける。
これにより、可動テーブル12を駆動または制動する力の一部は、第一ケーブル保護部材13または第二ケーブル保護部材14から可動テーブル12へ加えられる。そのため、可動テーブル12の移動時の加速度または移動速度が従来と同一であれば、可動テーブル12を駆動する駆動源は小型化される。逆に出力に応じて大型化する駆動源を一定の大きさとした場合、可動テーブル12の移動速度または加速度が高められる。したがって、大型化を招くことがなく、かつ第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14から均等な力を受けるので可動テーブル12の安定した駆動を確保することができる。
また、第1実施形態では、可動テーブル12の端部に第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14をそれぞれ接続している。そのため、配線部材16、17は、第一ケーブル保護部材13と第二ケーブル保護部材14とに分配される。その結果、第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14は、収容する配線部材16、17の本数が低減され、これらを収容するための断面積も低減される。また、配線部材16、17を第一ケーブル保護部材13と第二ケーブル保護部材14とに分配することにより、第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14の内側に配線部材16、17を収容するために空間を仕切る部材は必要としない。これにより、第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14はその厚みや幅が低減されるので、第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14が占有する空間が一定であれば断面積が低減された分だけ屈曲する第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14の半径を拡大できる。すなわち、図8に示す従来のケーブル保護部材53の屈曲部55における半径R5に比較して、第一ケーブル保護部材13の屈曲部25における半径R1または第二ケーブル保護部材14の屈曲部35における半径R2は、いずれも拡大される。したがって、第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14、ならびにこれらに収容される配線部材16、17のねじれや絡まりを低減することができる。一方、屈曲する第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14の半径を一定にすれば、第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14が占有する空間が縮小される。したがって、機器の小型化を図ることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態による移動体案内装置を図6に示す。
第2実施形態の場合、図6に示すように移動体案内装置10の固定テーブル11は、水平面に対し傾斜している。可動テーブル12は、傾斜する固定テーブル11の上端面15を往復移動する。このように傾斜した上端面15に可動テーブル12を設けることにより、可動テーブル12には常に上端面15に平行な重力の分力Ghが加わっている。すなわち、可動テーブル12は、第二終端位置側へ常に分力Ghに相当する力を受けている。これにより、図7に示すように、可動テーブル12は、第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14から受ける力とともに、重力の分力Ghを受ける。そのため、これらを合成した合成力は第二終端位置側へずれ、可動テーブル12は第二終端位置側へより大きな力を受ける。
そこで、このように固定テーブル11が傾斜している場合、第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14を、可動テーブル12に加わる重力の分力Ghと均衡する位置に配置する。すなわち、第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14の全長や重量を調整することにより、初期位置にある可動テーブル12に第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14から加わる力を均衡させる。すなわち、図7における重力の分力Ghを加えた合成力が、初期位置において「0」となるように第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14の全長を調整する。これにより、第一終端位置と第二終端位置との間を移動する可動テーブル12は、重力の影響が排除され、あたかも水平な上端面15を移動するように第一ケーブル保護部材13および第二ケーブル保護部材14から力を受ける。その結果、傾斜した固定テーブル11による重力の影響は低減することができる。したがって、傾斜した固定テーブル11であっても、水平な固定テーブル11と同様に、大型化を招くことなく可動テーブル12の安定した駆動を確保することができる。
以上説明した本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
図面中、10は移動体案内装置、11は固定テーブル、12は可動テーブル、13は第一ケーブル保護部材、14は第二ケーブル保護部材、15は上端面、16、17は配線部材を示す。

Claims (3)

  1. 水平な固定テーブルと、
    前記固定テーブルの上端面を水平方向へ往復移動可能な可動テーブルと、
    前記可動テーブルに接続される配線部材を収容し、前記可動テーブルの往復移動方向において一方の端部に接続している第一ケーブル保護部材と、
    前記可動テーブルに接続される配線部材を収容し、前記可動テーブルの往復移動方向において他方の端部に接続している第二ケーブル保護部材と、を備え、
    前記可動テーブルが往復移動する移動領域の中心にあるとき、前記第一ケーブル保護部材に加わる力と、前記第二ケーブル保護部材に加わる力とが均衡していることを特徴とする移動体案内装置。
  2. 前記第一ケーブル保護部材と前記第二ケーブル保護部材とは、前記移動領域の中心を通る仮想直線を対称軸として対称に配置されていることを特徴とする請求項1記載の移動体案内装置。
  3. 水平方向に対し傾斜している固定テーブルと、
    前記固定テーブルの上端面を前記上端面と平行な方向へ往復移動可能な可動テーブルと、
    前記可動テーブルに接続される配線部材を収容し、前記可動テーブルの往復移動方向において一方の端部に接続している第一ケーブル保護部材と、
    前記可動テーブルに接続される配線部材を収容し、前記可動テーブルの往復移動方向において他方の端部に接続している第二ケーブル保護部材と、を備え、
    前記可動テーブルが往復移動する移動領域の中心にあるとき、前記第一ケーブル保護部材に加わる重力のうち前記上端面と平行な方向の分力と、前記可動テーブルに加わる重力のうち前記上端面と平行な方向の分力と、前記第二ケーブル保護部材に加わる重力のうち前記上端面と平行な方向の分力とが釣り合っていることを特徴とする移動体案内装置。
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