JP2011117501A - 平行軸歯車式変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】平行軸歯車式変速機に大きな入力トルクを入力できるようにする。
【解決手段】回転駆動力が入力されるインプットシャフト３０と、インプットシャフト３０と同軸に配置されるメインシャフト４０と、インプットシャフト３０からメインシャフト４０に回転駆動力を伝達するために、これらと平行に配置されるカウンタシャフト５０と、を含んで構成された平行軸歯車式変速機１０において、メインシャフト４０の両端部近傍を、ハウジング２０のベアリングサドル２０Ｂ及び２０Ｃに嵌合したベアリング１００を介して、ハウジング２０で直接軸支する。このようにすれば、ハウジング２０に対するメインシャフト４０の軸支構造は、パイロットベアリングのような制約が厳しくないことから、容量の大きなベアリング１００を使用することが可能となり、大きな入力トルクに容易に対応することができる。
【選択図】図１

Description

本発明は、平行軸歯車式変速機に関する。
平行軸歯車式変速機のメインシャフト（アウトプットシャフト）は、特開２００３−４９９３１号公報（特許文献１）に記載されるように、その一端部がパイロットベアリングを介してインプットシャフトで軸支される一方、その他端部近傍がベアリングを介してケーシングで軸支されている。
特開２００３−４９９３１号公報
しかしながら、従来の平行軸歯車式変速機では、インプットシャフトの端部外周に形成されたドライブギヤの大きさによって、メインシャフトを軸支するために使用するパイロットベアリングの呼び径が制限されるため、インプットシャフトへの入力トルクを大きくすることが困難であった。
そこで、本発明は従来の問題点に鑑み、メインシャフトの軸支構造を変更することで、大きな入力トルクを入力可能な平行軸歯車式変速機を提供することを目的とする。
このため、本発明では、回転駆動力が入力されるインプットシャフトと、インプットシャフトと同軸に配置されるメインシャフトと、インプットシャフトからメインシャフトに回転駆動力を歯車伝達するために、これらと平行に配置されるカウンタシャフトと、を含んで構成された平行軸歯車式変速機において、メインシャフトの両端部近傍を、ベアリングを介してハウジングで直接軸支する。
ここで、「メインシャフトの両端部近傍」とは、メインシャフト両端部を除く中間部の両端のことをいう。
本発明によれば、メインシャフトの両端部近傍は、夫々、ベアリングを介してハウジングで直接軸支される。このため、カウンタシャフトからメインシャフトへと作用したギヤ噛合い荷重は、ハウジングの離間した２点で支持されることとなる。このとき、ハウジングに対するメインシャフトの軸支構造は、パイロットベアリングのような制約が厳しくないことから、容量の大きなベアリングを使用することが可能となり、大きな入力トルクに容易に対応することができる。
本発明を適用した平行軸歯車式変速機の第１実施形態の概要図 同上の作用及び効果の説明図 本発明を適用した平行軸歯車式変速機の第２実施形態の概要図
以下、添付された図面を参照して本発明を詳述する。
図１は、本発明を適用した平行軸歯車式変速機の第１実施形態を示す。
平行軸歯車式変速機（以下「変速機」という）１０は、長手方向に２分割可能なポット型のハウジング２０と、エンジンの回転駆動力が入力されるインプットシャフト３０と、インプットシャフト３０と同軸に配置されるメインシャフト４０と、インプットシャフト３０からメインシャフト４０に回転駆動力を伝達するために、これらと平行に配置されるカウンタシャフト５０と、を含んで構成される。
インプットシャフト３０の先端部、即ち、ハウジング２０を貫通してその内部へと延びる端部の外周には、カウンタシャフト５０に回転駆動力を伝達するためのドライブギヤＺｍｄが一体形成される。メインシャフト４０には、変速機１０の各変速段を構成する６速ギヤＺｍ６，４速ギヤＺｍ４，３速ギヤＺｍ３，２速ギヤＺｍ２，１速ギヤＺｍ１及びリバースギヤＺｍＲが夫々遊転可能に嵌合されると共に、その先端部にドライブシャフトを締結するためのコンパニオンフランジ４０Ａが形成される。
一方、カウンタシャフト５０には、インプットシャフト３０のドライブギヤＺｍｄ、並びに、メインシャフト４０の６速ギヤＺｍ６，４速ギヤＺｍ４，３速ギヤＺｍ３，２速ギヤＺｍ２及び１速ギヤＺｍ１と常時噛み合う、カウンタドライブギヤＺｃｄ，カウンタ６速ギヤＺｃ６，カウンタ４速ギヤ，カウンタ３速ギヤＺｃ３，カウンタ２速ギヤＺｃ２及びカウンタ１速ギヤＺｃ１が夫々固定される。また、カウンタシャフト５０には、リバースアイドラギヤＺｃＲ１を介して、メインシャフト４０のリバースギヤＺｍＲと常時噛み合うカウンタリバースギヤＺｃＲが固定される。
インプットシャフト３０を臨むメインシャフト４０の端部には、インプットシャフト３０とメインシャフト４０とを直結した「５速」、又は、カウンタ６速ギヤＺｃ６の回転駆動力を６速ギヤＺｍ６に伝達する「６速」に変速するため、ボルグワーナタイプのシンクロメッシュ機構６０が取り付けられる。４速ギヤＺｍ４と３速ギヤＺｍ３との間に位置するメインシャフト４０には、カウンタ４速ギヤＺｃ４の回転駆動力を４速ギヤＺｍ４に伝達する「４速」、又は、カウンタ３速ギヤＺｃ３の回転駆動力を３速ギヤＺｍ３に伝達する「３速」に変速するため、ボルグワーナタイプのシンクロメッシュ機構６０が取り付けられる。また、２速ギヤＺｍ２と１速ギヤＺｍ１との間に位置するメインシャフト４０には、カウンタ２速ギヤＺｃ２の回転駆動力を２速ギヤＺｍ２に伝達する「２速」、又は、カウンタ１速ギヤＺｃ１の回転駆動力を１速ギヤＺｍ１に伝達する「１速」に変速するため、ボルグワーナタイプのシンクロメッシュ機構６０が取り付けられる。さらに、１速ギヤＺｍ１とリバースギヤＺｍＲとの間に位置するメインシャフト４０には、リバースアイドラギヤＺｃＲ１を介して、カウンタリバースギヤＺｃＲの回転駆動力をリバースギヤＺｍＲに伝達する「後進」に変速するため、同期機構を有しない変速機構７０が取り付けられる。なお、各シンクロメッシュ機構６０及び変速機構７０を動作させる変速装置８０には、同時二重噛合いが起こらないようにするインタロック機構が内蔵されている。
インプットシャフト３０は、ハウジング２０を貫通する部分において、ハウジング２０に形成されたベアリングサドル（軸受台）２０Ａに嵌合されたベアリング９０を介して、ハウジング２０で直接軸支される。６速ギヤＺｍ６と４速ギヤＺｍ４との間に位置するメインシャフト４０は、ハウジング２０の内部に突出形成されたベアリングサドル２０Ｂに嵌合されたベアリング１００を介して、ハウジング２０で直接軸支される。また、ハウジング２０を貫通する部分のメインシャフト４０は、ハウジング２０に形成されたベアリングサドル２０Ｃに嵌合されたベアリング１００を介して、ハウジング２０で直接軸支される。カウンタシャフト５０の両端部は、夫々、ハウジング２０に形成されたベアリングサドル２０Ｄに嵌合されたベアリング１１０を介して、ハウジング２０で直接軸支される。
かかる変速機１０によれば、メインシャフト４０の両端部近傍は、夫々、ベアリング１００を介して、ハウジング２０で直接軸支される。このため、例えば、図２に示すように、変速機１０を３速に変速したとき、カウンタシャフト５０からメインシャフト４０へと作用するギヤ噛合い荷重は、ハウジング２０の離間した２点で支持されることとなる。このとき、ハウジング２０に対するメインシャフト４０の軸支構造は、パイロットベアリングのような制約が厳しくないことから、容量の大きなベアリング１００を使用することが可能となり、大きな入力トルクに容易に対応することができる。また、入力トルクに対するコンパクト化が図れ、安価なものとすることができる。
図３は、本発明を適用した平行軸歯車式変速機の第２実施形態を示す。
第１実施形態の構成に加え、インプットシャフト３０を臨むメインシャフト４０の端部は、パイロットベアリング１２０を介して、インプットシャフト３０の先端部に陥凹形成された外輪軌道面３０Ａで更に軸支される。即ち、従来技術におけるメインシャフト４０の軸支構造を併設するようにする。
このようにすれば、メインシャフト４０は３点で軸支されるため、その軸支強度が強くなり、入力トルクの更なる増加に対応することができる。
１０ 変速機
２０ ハウジング
３０ インプットシャフト
３０Ａ 外輪軌道面
４０ メインシャフト
５０ カウンタシャフト
１００ ベアリング
１２０ パイロットベアリング

Claims (2)

  1. 回転駆動力が入力されるインプットシャフトと、
    前記インプットシャフトと同軸に配置されるメインシャフトと、
    前記インプットシャフトから前記メインシャフトに回転駆動力を歯車伝達するために、これらと平行に配置されるカウンタシャフトと、
    を含んで構成され、
    前記メインシャフトの両端部近傍は、ベアリングを介してハウジングで直接軸支されたことを特徴とする平行軸歯車式変速機。
  2. 前記インプットシャフトを臨むメインシャフトの端部は、パイロットベアリングを介して、前記インプットシャフトの一端部に陥凹形成された外輪軌道面で更に軸支されたことを特徴とする請求項１記載の平行軸歯車式変速機。
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